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はてなキーワード: 一票の格差とは

2024-10-28

anond:20241028072953

この意見は、深い無力感や疎外感、また社会政治に対する不信感を強く表現しています。以下のように、感情配慮しつつも、意見の中に潜む問題点矛盾点について考えてみます

 

1. 共感と受容

まず、この意見を表明する背景には、投票社会参加を通じて得られる成果や意味に対する深い失望があることが感じ取れます。多くの人が投票重要視する中で、それを「無意味」と感じる彼の気持ちには孤立感や疎外感が含まれているため、理解しがたいと感じてもまずは共感し、理解しようとする姿勢が大切です。

 

2. 選挙制度に対する不満と疑問

この意見には、選挙が「完璧制度だと信じられている」と感じていることへの違和感が表れています。確かに選挙制度は不完全で、現行の民主主義においてもさまざまな課題があります若い世代意見が反映されにくいことや、一票の格差投票率の低さが問題視されていることは彼の意見裏付ける部分でもあります。この点については、現状を認めつつも、選挙制度の改良が続いていることや、多様な意見必要であることを伝えることで、共感理解が生まれるかもしれません。

 

3. 「無関心」という選択肢限界

一方で、社会政治に対して「どうでもいい」という姿勢は、彼が無力感を抱いている理由とも矛盾します。「どうでもいい」という考えが続けば続くほど、社会が変わる可能性はさらに低くなり、結局は自らの意見が反映されない現状に逆戻りします。この点で、「無関心」ではなく「異なる形での関わり」や「発言の場を変える」ことが一つの解決策となる可能性を示唆することも有効です。

 

4. 投票の意義と役割再考

投票に行くことが「自己満足」や「人に褒められるため」と捉えている彼に対しては、投票行為根本的な意義を再考してもらうよう促すのも有益かもしれません。投票は、完璧制度ではなくても、少しずつ社会に影響を与える手段の一つです。また、多数の人々が参加することで、他者に流されない個々の意見社会に届けることが可能になります。これが必ずしも全ての不満を解決するわけではないものの、投票を通じて意見を発信する価値を伝えることも有効です。

 

まとめ

この意見に対しては、彼の感情理解しつつも、現状の不満が他の参加者にとっても共有されていることを伝え、対話の中で自分意見を発信する方法を見出せるよう促す姿勢が大切です。

2024-10-26

anond:20241026172428

ChatGPTに聞いてみた。

代議員制度投票者の影響力

ゲーム理論による分析

https://www.jstage.jst.go.jp/article/ojjams/10/2/10_147/_article/-char/ja/

投票者の影響力を評価するための方法として、ゲーム理論有用であることが示されています特に、「シャープレイシュービック指数SS指数)」や「バンザフ指数」といった数学手法を用いて、一人の票が最終的な政治的意思決定にどの程度影響するかを分析することが可能です。

シャープレイシュービック指数は、特定投票者が「ピボット(鍵となる一票)」になりうる確率計算し、その期待値として影響力を評価します。これは、投票の順番が変わったとき、それぞれの投票者が決定的な役割を果たす頻度を測る方法です【5】【6】。

また、代議員制の選挙においては、選挙区ごとの代議員数や投票者数が、各投票者の影響力に大きく関わります。例えば、選挙区ごとに投票者の影響力を考慮する場合、「投票者の影響力はその選挙区の議席数投票者数の比率依存する」という分析もあります

こうした分析により、単純な「一票の格差」だけでなく、投票結果に対する一票の実質的な影響力を捉えることができます。これにより、どの程度一人の投票選挙結果や政策寄与うるかを精密に理解することが可能になります

一票の価値

選挙費用÷人数……とかじゃなくて、自分の一票で政治が左右される可能性とか云々使って出したやつがみたいんだけと、調べても一票の格差の話の方が出てきちゃって分からん

なんかそういう論文知ってる?

2024-10-20

一票の格差ってまったく聞かなくなったね

一票の格差ってまったく聞かなくなったね

結局何が問題だったのかわからない

2024-10-19

はてなって一票の格差さない人多そう

原発再稼働にも反対してる人多そう

2024-10-18

今の選挙区割は不当

衆議院小選挙区一票の格差が大き過ぎる(2.06倍)。

少なくとも1.5倍未満にしないと不当性が高いしゲリマンダーも疑われる。

誰かちゃんとした選挙区割考えてくれないかなぁ。

2024-10-07

一票の格差

よくないのは分かるけどさ

島根の200km以上の東西に海側と山側があって、隠岐諸島含めた代表

千代田区と同じなのもなと思ったりする。

島根のやつは農業だ、防災だ、お祭りだって駆り出されるだろうけど

千代田区の奴なんて地元陳情なんてないだろうからたまに運動会に顔出せばいいだけで国政に集中できそうだし

なんかなー

2024-09-23

anond:20240922203443

誰が田舎馬鹿だなんて言ってるんだ?

自民第一次産業に手厚い保護をしてきたか第一次産業が多い地方で支持されてきたんだよ

田舎だろうが第一次産業人口は減る一方だから支持基盤がぜい弱化してるんだよ

それと公共事業での雇用創出

馬鹿からじゃなくて、実際に利益があったから支持されてたんでしょ

その利益を直接に受ける層の割合が減ったか地方でも苦戦することがあるってことでしょ

そして地方は衰退して人口流出も止まらず、

大都市圏との一票の格差も広がり

選挙区見直しにより、野党に有利な都市圏議席が増えた

そのままなら自民議席が減る一方だったが

軌道修正して都市圏でも議席を確保し

野党グダグダもあって第一党を維持しているってとこでしょ

2024-09-21

結局地方への分散なんて本気でやる気ないんだよな

一橋東大地方移転する事の是非はともかく、ブコメの反応見てると官公庁機能分散大企業本社移転を促す政策も色々理由付けて反対するんだろうな。

結局、東京金も権力も集中させたいんだよね。

一票の格差がどうこう言ったところで、実態として東京地方支配する構図なのは変わらない。

道州制もポシャったし、地方首長中央官僚天下りが大半だし、大企業東京本社置かないとなにかと嫌がらせを受ける。

地方創生がどうこういったところで、東京人材を吸い上げ、地方に一旦ばらまかれた金も大半が東京還元される仕組みが崩れる事もない。

だってこの仕組みを崩したところで東京に住んでる人にはデメリットしかないんだからな。

これから一票の格差是正が進めば、ますますこの傾向は強まるだろう。

そのうち地方交付税も廃止されるんじゃないかな。

もう地方が生き残るには日本って国の枠組みに期待しちゃダメなんだろうな。

2024-08-22

アフガニスタンは広い意味民主政根付いている

anond:20240822114435

よく勘違いされるがアフガニスタンにおいてタリバン政権担当者しかない。

中国における中国共産党に近いし実権もあるが、これはあくま国家全体の方針から逸れない限りの話に過ぎない。

実際アメリカ占領統治はここを蔑ろにしたから最終的に破滅した。

アフガニスタン(及び周辺の地域)にはジルガという制度があり、中央政府独立して運営される地域行政指針・司法がある。

その全体会議であるロヤ・ジルガ事実上アフガニスタン最高権威であり、歴代政権王朝蔑ろにできなかった。

国家制度としての選挙制度は浸透しないのに、自主的地域代表が集まり、不参加でも決定方針には概ね従うのだから近代統治からすればたまらない。

ちなみに地域コミュニティで1票の大原則があるため、一票の格差は凄まじく偏るので大都市は非歓迎的である

そしてその弊害を大きく受けていたのが高度に組織化されていた北部同盟であり、ウズベク人や少数民族たちはアメリカ支援を受けてアフガニスタンイスラム首長体制破壊に協力することとなる。

アメリカ占領間中ロヤ・ジルガの開催は低活発で参加も少なかったが、タリバン復権により久しぶりに多くが参加し、タリバン政権担当は概ね承認された。

都市圏代表な部分があるので都市圏には不評だったが……。

タリバン政策が(アメリカ)南部同盟的で前時代なのは教義もあるが支援者によるところが大きい。

ところでロヤ・ジルガは意外と話がまとまる。というのも地域代表コミュニティで採決するかどうかは別の話なので、紛争が発生しない限りはホイホイと賛成される。

タリバン原理主義体制実施します~~~賛成! となっても、自分とこではいけしゃあしゃあと勝手にやるのだからある意味無責任的でもある。

ケシ畑だけは燃やしに来たが、政府が動いて地域に介入するのは珍しい出来事である

余談だがイスラム原理主義における麻薬はご禁制であるが、戦時中タリバンジハードのために緩和した。

というのも栽培したアヘンメキシコ経由でアメリカに持ち込まれるため、戦費を敵対国アメリカから分捕れてしか社会悪化するので攻撃扱いになるからだ。

こういう法理で解禁したので、ジハードの終了に伴いケシ畑は焼かれた、のだが……。

問題アヘン収入がないと経済の終わる貧しい地域存在と、戦時中に獲得したヘロイン工場残留している疑惑である

この長い戦争およびアメリカによる近代化で、若干原理主義の強度が下がった。そしてアメリカを許していない。

その結果、アフガンアメリカ麻薬戦争に参戦し続けている可能性がある。

アメリカ大麻緩和はこの攻撃を緩和する意図があると見られている(ミャンマーの増産も影響しているだろう)

攻撃のための麻薬による余剰資金運河開発にも費やされているのは間違いなく、火は燻り続けている。

2024-04-27

「0才児への選挙権に反対」って人は「ボケた人や障害者投票代理人が代行」についてはどう思ってるの?

まあ、俺は普通に自分意思で選べていることを証明するだけの能力がない人間投票権剥奪されるべきである」って考えだけどな。

代理人勝手複数人分の投票権自由に利用しているだけではないことを証明できないなら、それは一人一票の原則に反するよね?

以下の場合特に問題ないと俺も思ってるよ

・目が見えない人が点字を頼りに投票

・手足が動かない人が口頭や目線意思を伝えて投票

なぜかと言えば、これらは投票する人が自分意思で選んでいることは証明されているからね。

代理人勝手にササっと書き換えてないかを本人が確認できるようにする仕組みは必要だと思うけど。

逆に以下の場合投票する権利を持ってないとみなすべきだと思ってる

・完全にボケてしまっていて今回の選挙における立候補者マニフェストを把握できてない

植物状態であり自分意思を外部に伝える手段を持っているとは言えない

この場合は、代理人イタコごっこしているだけである疑いを拭えないので投票権を持っているとみなすきじゃない。

自分意志投票先を選べる全ての国民投票権を持つべき」だとは俺も考えているから、投票権基準を15才ぐらいまで下げてもいいのかなとは思ってる。

でも「自分意思投票先を選べているとは言えない国民投票権を与えるべきではない」とも同時に思っているんだよね。

なぜなら、投票先を自分で選べない人に投票権を与えると、その人の投票権を使って複数回投票を行えてしまう人が出てくるから

一票の格差以外にも「組織票」の温床になるリスクがある。

組織票」って言われる行為日本選挙では完全に禁止されているはずなんだよ。

平気でやっているカルト宗教中小企業もあるけど、あれは日本においては完全な違法行為で本当なら国家の基盤を根底からひっくり返す反社として無期懲役ぐらいにはするべきだと俺は考えている。

自分意志投票できない人が増えれば増えるほど、選挙があるべき姿から遠ざかっていくわけだから、もうそういう人達から選挙権を取り上げてしまったほうが良いと思うわけ。

それにそうした方が、そういった人達選挙のたびに自分投票権を掠め取ろうとする不埒な連中の相手をさせられなくなって楽になるでしょ?

自分意志投票ができるか」の下限が年齢制限なのもそもそもおかしい気はするんだよね。

なんとなく15歳ぐらいになればとさっきは言ったけど、これは俺がイメージする投票権の条件を満たせるのがそれぐらいからだと考えているから。

俺が考えているのは「他人に命じられるままに投票をしてはいけないことを認識できるだけの知的能力が身についている」かどうか。

子供場合は親に「自民党が今度の選挙に落ちたらお小遣い減らすよ」みたいに脅されたとしても、そんなの無視してシレっと自分の考える投票先に入れる程度の分別がついてるかどうか。

人生自動的にレールに乗っかったままの小中学生はともかく、高校生ぐらいになったら受験とかも通して自分の将来について考え出すだろうから、親にただ従うだけじゃなくなってると思うのでさっきは15歳にラインを引いたわけ。

老人や病人場合は、ボケて介護の人の言いなりになってたらアウトって感じかな。

自分自由意志によって投票先を選んでいると言えるのか」がラインから、酷い話だけど生まれつきそういうことが出来るだけの知的能力を持てない一部の知的障害者の人は一生選挙権を与えられないことになってしまうんだけど、まあしょうがないよね。

だってもしも選挙権を持った所で、本当に自分意志で選んでいるのか、単に介護の人が入れて欲しい候補者を囁かされているだけなのか本人でさえ知覚できないんだから、もうそれは最初からないのと一緒でしょ。

うーん、改めてまとめてみたけど、やっぱいきなり「0才児に選挙権」ってよりは、「ボケた老人から選挙権を取り上げよう」からスタートするべきじゃないかな。

親が子供の分の選挙権を持ててしまうことについての問題を論じ始めたらどうやってもボケ老人と介護者の話に波及するし、そこで二正面作戦になったら議論なんてまともに進まないよ。

まずは今既に起きている問題ちゃんと整理してから、新しい課題に当たっていこうぜ。

「0歳児から投票権」はドイツでどのように議論されているのか?

 維新の会共同代表吉村大阪府知事が、「0歳児投票権」(未成年の子投票は親が代理して行う)を提案し、維新マニフェストに加えたいという意向だという。

https://digital.asahi.com/articles/ASS4T2RNLS4TOXIE01TM.html

 これについて同党音喜多幹事長が、次のようなツイートリツイート(リポスト?)していた。

吉村知事の0歳児投票権=ドメイン投票の実現可能性は兎も角、海外で真面目に議論されて国会まで行った話を、あたかも与太話のようにせせら笑い取り合わない風潮をみると、この国の知識レベル心配になる

海外議論で主な論点はすでに整理されてるが、日本SNS界隈の反応はそのレベルに達してない

吉村知事が言ってるドメイン投票は例えばドイツでは連邦議会において議論され、(https://bundestag.de/resource/blob/531942/6669f3e29651882065938fc6a14fd779/wd-3-157-17-pdf-data.pdf)、無論導入にはいたらなかったものの、第三次メルケル内閣のManuela Schwesig家族相など、賛同者もいた昔からあるアイディアの一つですが

それを「頭がおかしい」はさすがに乱暴すぎでは

https://twitter.com/Barrettm95sp/status/1783579344503529489

 ドイツ連邦議会議論されたというのは、この議論が無理のあるものではないということを示す一つの傍証とされているのだろう。音喜多氏もこれを自分議論を支持する意味でリポスト(?)しているようだ。ただ、リンク先のPDFを見て色々な意味で驚いた。

 第一に、このPDFドイツ連邦議会調査局(Wissenschaftliche Dienste)が作っているものである調査局が作っている立法資料を持ってきて連邦議会において議論されたというのは羊頭狗肉の感がある(※)。たとえば日本国会図書館調査及び立法考査局が資料を書いたら国会議論されたことになるのだろうか。

 第二に、調査局の報告書タイトル:生まれた時から選挙権[構想]の諸問題)という体裁上、両論併記的であり、あまり執筆者個人意見は出ていないが、この提案に対する分析の水準は明らかに日本でいま議論されているようなレベルのものではないことに驚いた。なお、ドイツ法に詳しくない方のために申し上げるが、ここから先で述べる「基本法」とは、ドイツにおける憲法典日本憲法のような)にあたる法である

要約すると、

・親に子どもの数分の選挙権付与するモデル(Modell des originären Elternwahlrechts)は、ドイツ基本法38条1項1文が保障する平等選挙原則に反するし、平等原則原則20条の民主的連邦国家原理に含まれる。したがって、基本法79条3項の定めにしたがって、このような提案はたとえ基本法憲法改正によるとしても許されない。(4-5頁でバッサリ斬られている)

・一方子の選挙権を親が代理行使するモデル(Modell des originären Kinderwahlrechts)については、別途の考察必要になる。(同)

基本法38条2項(選挙権年齢)の改正必要という点はともかくとして、実質的な側面としてはやはり基本法79条3項が定める基本法改正限界について検討するべきであるが、そこで重要になるのは、基本法20条の民主国家原理に含まれ平等選挙原則にこのようなモデルが適合するか否かである

・親の代理投票主唱者は、親は子の票を受託に基づいて行使するので、平等選挙原則に反しないと主張する。すなわち、親自身投票権行使と子の投票権行使区別して行うべき制度であれば平等選挙原則に反しない。また、たとえ平等選挙原則に反するのであるとしても、このような制度普通選挙原則選挙権を万人に付与すること)に奉仕するから、その意味では民主主義原理に役立つ(※基本法20条、ひいては79条3項に反しない)。(7-8)

・このモデルへの批判者は、まずもって、望むか否かは別として政治プロセスに参加できない人にも選挙権を与えても、民主主義正統性は得られないとする(※普通選挙の拡大という言い分は見せかけであるということだろう)。そのうえで、親による代理投票は、事実問題として、親に複数の票を与えることに他ならない。親自身の票と子の票を区別して投票するという仕組みは非現実的であるそもそも代理投票という仕組み自体子ども成熟していないということを前提としているのであり、親が子の受託に基づいて投票するという議論矛盾する。加えて、親を通じた代理投票という仕組みは、選挙権一身専属的な権利であり、国家意思形成責任を持って参加する力をその人だけに与えるものだという側面を無視している。結局、基本法20条、ひいては79条3項に反する。(9-11

 ここから分かるのは、ドイツでは親の代理投票制度は、普通選挙の拡大に資するし、かつ、代理投票モデルであれば、平等選挙原則に反しないという形で議論されているということである。少なくとも「消滅可能自治体」があるからかいう「地方創世」で一山当てたいコンサル向けのくだらない理由提案の原点なのではない。また、少なくとも表向きは、少子化対策のために子持ちの票を増やそうという理由でもない(その理由馬鹿らしさはこれでも読めば良いhttps://mond.how/ja/topics/v35a8jk8lwp89el/jw3f2o4dj0z9fo4)。あくまでも普通選挙の拡大に資するというのが理由である。より民主的政治制度への変更を試みようという提案(として自らを位置付けている)というわけだ。ただ、民主主義平等選挙原則も同様に要請するからドイツ人がやっているように、平等選挙原則と両立するかを考えなければならない。

 平等選挙原則に反しないというためには、親自身投票と子の投票を厳密に区別する必要がある。それが現実問題として可能なのかということをしっかり考えなければならない。この仕組みの賛同者がドイツ連邦議会調査局を区別していないというぞんざいなやり方をとっていることからすると、どうもドイツ議論は話の枕に使われているだけで、ドイツ議論を真面目に受け止めて、そのような制度可能なのかを考察する者はあまりいなさそうだ。私個人意見では、親と子の投票を厳密に区分した制度を作ることは無理だろう。というのも、この仕組みが問題になるのは、子の投票意向と親の意向が相反する場合だが、その場合、子は自らの投票意向を開示して親を説得しなければならない。これでは投票秘密も何もあったものではなく、逆に子が投票秘密を守ろうとすると、親の投票意向コントロールすることはできない。それでは子から投票付託されたという代理人という建前が崩れる。また、投票意向が明らかにならない子について親が「代理」するのでは、結局親に二票与えるのと変わりがない。加えていえば、代理権を持つの母親なのだろうか、父親なのだろうか(吉村知事制度実現のあかつきには自身が子の分も含めて4票あるというので、父親が前提なのだろう)。ここは、親と子の投票を厳密に区分するという発想をとれば実は問題が生じない(子の意向に沿うならばその票を投ずるのは父でも母でも他の保護者でも構わない)のだが、先程述べたように、特に投票意向を表示できない子については区分は無理だろう。したがって、事実上「二票」入れられるのはどちらなのかという争いが生じざるを得ない。そのような場合には「0.5票」を両親に付与することも考えられるが、正面から両親に票を与えることを認めれば、ますます平等選挙原則に反しないという建前が崩れる。

 そもそも、ここから分かるように一口子どもといっても投票可能な年齢の子とそうでない子がいるのだから投票可能な年齢の子について代理投票などという面倒な仕組みを採らずに投票権の年齢を下げれば良いだけの話だ。たとえばオーストリアでは16歳まで投票権年齢が引き下げられているが、引き続き14歳投票権議論されていると聞いた覚えがある。このような議論真剣考慮に値すると思う。

 繰り返しになるが、ドイツではこの投票制度平等選挙原則に反しないと言えるか否かが議論され、それが難しいと考えられているようだ。だとすれば、ドイツ議論を踏まえて、この制度賛同者は、この制度平等選挙原則に反しないようになる制度可能性こそを真面目に考えるべきだろう。ただ思いつきでぶち上げても、もう終わった話だと一蹴されるのは当然である(※)。なお、そもそも平等選挙原則について真面目に考えないのであれば、民主主義コミットしていないと思われても仕方がない。上記議論では、平等選挙原則基本法(=憲法改正によっても曲げることは許されないと言われている(※※)。

興味本位で調べてみたところ、ドイツ連邦議会にこのような基本法改正提案が提出されたことはあるようだ(2008年提案)。ただ、連邦議会HP確認する限り、提案委員会付託されたが、その後本格的な審査が行われた様子はない。つまり、賛成・反対の議決もなく、本格的な議論もされずに一蹴された話だということだ。

https://dip.bundestag.de/vorgang/der-zukunft-eine-stimme-geben-f%C3%BCr-ein-wahlrecht-von/14939

※※

これはドイツ基本法79条3項の規定故ではあるが、憲法改正限界という純法律的論点を脇に措いたとしても選挙権平等を真面目に考えないことが民主主義であることを疑わせるのは変わりはない。なお、日本憲法も、14条1項からして平等選挙原則をとっている(そうでなければ一票の格差問題にされることはない)が、平等選挙原則排除憲法改正限界に引っかかる理論可能性はあるだろう。

追記

 それにしても、吉村氏に関しては、自身が子の分も含めて4票あるというから、「代理モデルの利点である平等選挙原則との抵触回避の利点をわざわざ捨てているように思う。利点を捨てるような発言自分からしていくあたり、本当にただの思いつきなのだろう。ドイツ人の議論を持ち出しながら(これをやったのは音喜多氏だが)、ドイツ人が回避しようとしていたことをやってしまうのは無様だ。「消滅可能自治体」に引っかけた話題作りという以上の意味はないのだろうが、話題作りのために民主主義根本原理に手を触れるのはどうかしている。それが弁護士のすることだろうか。

(再追記

 多重投稿状態になっていたものを削除しました。

(再々追記

 ブックマークコメントに触発されてさらに考えてみました。

https://anond.hatelabo.jp/20240428001438

2024-04-17

主権在民とかアホらしい

https://anond.hatelabo.jp/20240417082436


市民の皆様が選挙の争点だと盛り上がる中

それを実際に政策課題にした議員が勝てないのは

まさにこういうアホの所為

どんなに世論が盛り上がろうが、夫婦別姓とかLGBTじゃ選挙には勝てないのよ

だれも選挙に行かないからな

から選挙に行く人に向けた政策がとられるわけ

投票率が30%の自治体があるなら、立候補者はその30%しか見てないよ

投票にも来ない人間にどれだけ訴えても当選しないんだから


でな

そんな体たらくなのに、議員が多くて選ぶのがめんどくさいとか言い出しちゃう

日本の現状は民主主義的には正しいんだよ

権利行使した国民利益享受してる

一票の格差も、若者と老人の比率の違いも

みんな、もうだめだー、おしまいだーと言いながら何もしないか

権利行使してナニカをした人がみんな持っていくの


何の不自由もなく選挙権も被選挙権もある恵まれ社会暮らしながら

ぼくちんのためにイカしたせんきょをしてくれないからぼくちんはなにもしない

って言い出すわけ

その「何もしない」のも他人所為だとくるのよ

誰かが与えてくれるものだと思ってる

それを口を開けてぴぃぴぃ鳴きながら待ってる雛なのに

一丁前に、「選ぶ側に居る」と思ってるのな


そういう意味では、日本教育は本当に成功してる

大成功

この期に及んで暴動どころかデモすら起こらない

巣にこもってぴぃぴぃ鳴いても

誰も見向きもしないのにな



2024-03-30

anond:20240323215542

都会の方が給料良いだろうし、バス運転手休日でも遠出は難しいだろうからなぁ。

地方都市中心部を走る道路に専用レーンを設けた上で、無人循環路線バスを走らせるとかやっていく必要があるんじゃなかろうか。

路面電車走らせるよりはコスト抑えられるはず。

都会から人口分散に繋がる政策一票の格差是正とか考えると無理だろうし、地方無人化、省力化を追求するしかないと思う。

2024-01-12

人口を集約する際にもインフラ投資必要って話

地震やでかい台風といった大きな自然災害が発生すると、被災地復興税金突っ込む事に反対する人たちがでてくる。

過疎化する地方インフラ投資したり維持費を払うのは無駄!」みたいなやつ。

まあ考え方は人それぞれだからいいとして、集約って言葉マジックワードみたいに扱ってることが気になってる。

農村部に散らばった人口を近隣の地方都市に集約して効率化! インフラ維持費軽減!」みたいなやつね。

かに散らばってる人口を集約できれば、色々と効率的になるとは思うよ。

でもこの手の意見って、人口を集約する際にもインフラ投資を行う必要があるって事を見落としてる様に感じるんだ。

当たり前のことなんだけど住んでる人が引っ越したとしても、その人達が耕してた農地まで移住先に付いてくる訳じゃない。

農業会社を立ち上げ、既存農家から農地を買い上げて農地区画整理を行ったとしても、土地のものを動かせる訳じゃない。

そもそも人口密集地じゃ大規模な農業はできない。

となると農業会社に雇われた人が、地方都市から農地通勤して農業やる様になる訳だ。

そうなったら既存の貧弱なインフラでは仕事が成り立たないケースがほとんどだと思うんよ。

既存の貧弱なインフラでも妥協できてたのって、農業従事者が農地のすぐそばに住んでるからなんだ。

農地と離れて住む様になるなら、広くて立派な広域農道作ったり、収穫物の選別や洗浄、梱包を行う集荷場を新しくしたりといった投資必要になる。

害獣対策野菜泥棒などへの対策や、土砂災害などの早期発見農地に隣接して人が住んでいるか可能な事が多いと思う。

人の目が無くなるなら代わりに機械の目を、監視カメラセンサーを設置したりドローンを定期的に飛ばしたりといった対策必要になるし、それらを扱える人材の育成も必要だ。

農村部人口集約と効率化を推し進めるにはハードソフト両方に結構投資必要だと俺は思うんだけど、果たして都会の人達はこういう事へ税金を使う事を許容するんだろうか?

ぶっちゃけ田舎への投資無駄と考えていて、その無駄を減らしたいなら現状維持が一番だと思うよ。

集約して効率化とか言わずに現状のまま放置しておくんだ。

災害が発生した時に復興予算とか組まれたとしても、どうせ東日本大震災の時みたいに予算を流用して都会に流れる様になるでしょ。

そもそも大規模なインフラ整備を行うのは大手ゼネコンで、大手ゼネコン本社は大抵東京にあるんだから公共事業の美味しい部分をほぼ東京が独占してる訳だしね。

一票の格差是正されて国政への都会の発言力が強化されていけば、ますますこの傾向は強まっていくだろう。

正直なところ、災害時に田舎復興にいちいち文句つける人達意図イマイチよく分からない。

雄弁は銀、沈黙は金じゃないけど、現状のまま放置しておけば田舎被災地流れる税金はどんどん減っていくのに、わざわざ騒ぎ立てて無駄に論争を引き起こしている様に見える。

そんなことに労力を割くよりも、田舎が滅んだ後に都会でも可能な食料生産技術昆虫食とかミドリムシとか?)への投資議論した方が都会の人達にとっては建設的なんじゃないかと思う。

2023-11-01

anond:20231031140946

いや野党からは比例制度しろとか中選挙区制に戻せとか普通に言ってるわけだけど何?

ネトウヨってちょっと考えれば分かる話を全く考えもしないのなんなん?

憲法上の国民権利を守るための定数削減にすら渋るのが自民じゃん、一票の格差無くすためには選挙区でかくするか完全比例制度にするのが一番なのに

2023-05-30

現行憲法に対して自衛隊一票の格差が許容されるなら同性婚も許容するのが合理的だと思う

一個一個の項目ごとに都度向き合ってその度に改正して来なかった自称改憲主義政権が悪い

2023-02-15

anond:20230214210946

ここではあまり盛り上がらない話題だなと思ったけど、投稿結構あるね。

後で見てみよう。


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2022-10-04

anond:20221004204202

まぁそもそも違憲判決結構出る地裁ですら却下されてるんだけどね

地裁まで安倍政権が完全コントロールできるなら一票の格差違憲なんて出ないし、諫早湾干拓問題はとっくに解決するって言う

2022-09-16

もはや地域一票の格差とかクソどうでもいいわ。年齢、年収学歴仕事家族構成、その他諸々の一票の格差もなんとかしろ

2022-08-26

ぼくの考えた最強の選挙制度

小選挙区制廃止、全国単一選挙区

比例代表制廃止、党の名前のみを書いても無効

投票用紙に書くのは、議員にふさわしい候補者名前(相応票)かふさわしくない候補者名前(不相応票)

・相応票数と不相応票数の差を得票数とする

得票数の多い人からn人目まで当選

メリット

政党より個人の実績を問われる

政党政治パワーバランスが変わる

・無関心層の掘り起こし(白票数の減少)

一票の格差の完全な解消

2022-07-26

anond:20220726160438

一票の格差問題

これ、長いことやってるけど

正直どうでもいい。

どこの団体がやってるんだろう

anond:20220726155713

実際、女性専用車両いちゃもんつける人のマインドに近い気がする。

不公平性を感じて怒るのは結構なんだが、同じ視点で「一票の格差問題や「カルトの介入で政治への意見取り入れが歪む」問題にも目を向けられることがあれば、より社会改善するんじゃないかと思っちゃう

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