はてなキーワード: 八坂とは
持ってる人間と持ってない人間の関わりあいを狙って描いていそうなところに注目したい。
人間だれしも自分が特権を持っていることには無自覚で、社会を生きる上で、持ってない側からそれを直接的に指摘されることはないから、
自分が自分の環境や立ち位置を理解できる程度の観察力や内省力がないと、「ああ自分は(相対的に)恵まれている」という考えには至らないし、そこに至るまでにある程度年を重ねるものだと思う。
高校生のみつみちゃんは「まだ」自分がちゃんと愛されて育ったことと、志摩くんが愛されずに育ったこと「まで」は気付いていない。
作品内で扱われている「人間関係のポジショニングとゾーニング」についても、自覚的な側と、無自覚的な側、愛されている側と、愛されてもいない側、かなり繊細な部分まで、スキップとローファーはキャラクターの演出をしている。
氏家くんの脆さと強さ、八坂さんの愛着への強かさと諦め、志摩くんの自己のなさ、みつみちゃんの自信ぶり。
作中では、稠密な人物の内面描写やキャラクターを掘り下げる描写こそないけれど、彼らの言動を恐ろしくリアリスティックに感じるのは、人間が相互に作用することで起きる「トラブル」を上手に躱していることにあるかと思う。
“グループで過ごす時間と不協和音スレスレのスクールライフ・コメディ”を謳っているだけあって、やっぱり、かなりとげとげしい描写もある作品なのに、大部分が牧歌的な空気を持っているのは作者の技量だと思う。
スキップとローファーが学園青春群像劇としての価値をもっているのは、それぞれの人物の属性振りやキャラクター性に無理がないからだと感じる。
田舎と都会、陰キャと陽キャ、一軍と日陰者、現実では水と油のように混ざらない関係だと決めつけているのは「ああ、自分自身じゃないか」といえるくらい、みつみちゃんは水と油をなじませる乳化剤としての機能をもっているし、こうあってもいいなと感じるまっすぐさは物語の中だけでなくてもいいじゃないかと思える。
そのみつみちゃんに、わざとらしくなく「あなたはでも、愛された経験をもっていますね」っていえる八坂さん、今後、彼女が物語を大きく動かす役割をもつ可能性は高いか。
このストーリーは愛されて育ったみつみちゃんと、愛されずに人の顔色をうかがって生きてきた志摩くんをどう解決するかになっていくかというとこに落ち着くのか、正しさに生きるみつみちゃんを掘り下げるのか気になる。
恋愛漫画というフォーマットだと、主人公+未来のパートナーのために舞台装置や出来事が用意されていて、寄り道は誌面のためのフック、引きでの巧さとしてみてしまうけれど、
ここまで群像劇の色味が強いと、寄り道の寄せ集めこそが本題という印象になってきて、今後のストーリーがどうなっていくのか楽しみ。
本当はもっと掘り下げたり、メタな視点からの感想を書きたい気もするけれど、ちょっと一気読みをするとキャラクターの名前を憶えられないので、あの子があの子に対していった「少しのホントウ」をたくさんあつめたような作品でそういうがっつりした考察はしたくないな。
需要があるから、「らしく振舞う」とか、自我が強いから周りに合わせないとか、社会に対して協調性がありすぎることも、協調性がなさすぎることも、結構うんざりすることだと感じるけれど。
「自分には価値や自己肯定感がないから……自分を肯定してくれる、承認してくれるあの子が好きなんだ」という解決にも、素直に納得できず「結局最低限、自己愛や社会的な地盤という下地が必要だよね」という皮肉を放つ八坂さんに共感してしまう。
スキップとローファーではそもそも都内の進学校に通える学力があって、経済的な問題に直面している子が出てきていないことも、この愛着(attachment)への問題を抱える青年という描写の分は物足りなく感じる面があるなと感じてしまう。
志摩くんがそういう意味で、単に幼稚・稚拙、初々しいという印象になってしまうのも、自分の中では頷ける。でも、やさぐれた感じとか、荒んだ感じを出したいキャラクターとしては彼は恵まれすぎている。
スキップとローファーに感じる物足りなさは結局、それなりの予後や可能性をもっているんだから。そんなに悩んでも君たちが最底辺の世界とは無縁だよね。という強がりの業か。
アフタヌーン掲載漫画は結構心理の描写にも力をいれているように感じて、かなり好きなんだけれど。美大生とか高校生とかだと結局、上澄みの世界側だよね……って言いたくなってしまうらしい。
持ってる人間と持ってない人間の関わりあいを狙って描いていそうなところに注目したい。
人間だれしも自分が特権を持っていることには無自覚で、社会を生きる上で、持ってない側からそれを直接的に指摘されることはないから、
自分が自分の環境や立ち位置を理解できる程度の観察力や内省力がないと、「ああ自分は(相対的に)恵まれている」という考えには至らないし、そこに至るまでにある程度年を重ねるものだと思う。
高校生のみつみちゃんは「まだ」自分がちゃんと愛されて育ったことと、志摩くんが愛されずに育ったこと「まで」は気付いていない。
作品内で扱われている「人間関係のポジショニングとゾーニング」についても、自覚的な側と、無自覚的な側、愛されている側と、愛されてもいない側、かなり繊細な部分まで、スキップとローファーはキャラクターの演出をしている。
氏家くんの脆さと強さ、八坂さんの愛着への強かさと諦め、志摩くんの自己のなさ、みつみちゃんの自信ぶり。
作中では、稠密な人物の内面描写やキャラクターを掘り下げる描写こそないけれど、彼らの言動を恐ろしくリアリスティックに感じるのは、人間が相互に作用することで起きる「トラブル」を上手に躱していることにあるかと思う。
“グループで過ごす時間と不協和音スレスレのスクールライフ・コメディ”を謳っているだけあって、やっぱり、かなりとげとげしい描写もある作品なのに、大部分が牧歌的な空気を持っているのは作者の技量だと思う。
スキップとローファーが学園青春群像劇としての価値をもっているのは、それぞれの人物の属性振りやキャラクター性に無理がないからだと感じる。
田舎と都会、陰キャと陽キャ、一軍と日陰者、現実では水と油のように混ざらない関係だと決めつけているのは「ああ、自分自身じゃないか」といえるくらい、みつみちゃんは水と油をなじませる乳化剤としての機能をもっているし、こうあってもいいなと感じるまっすぐさは物語の中だけでなくてもいいじゃないかと思える。
そのみつみちゃんに、わざとらしくなく「あなたはでも、愛された経験をもっていますね」っていえる八坂さん、今後、彼女が物語を大きく動かす役割をもつ可能性は高いか。
このストーリーは愛されて育ったみつみちゃんと、愛されずに人の顔色をうかがって生きてきた志摩くんをどう解決するかになっていくかというとこに落ち着くのか、正しさに生きるみつみちゃんを掘り下げるのか気になる。
恋愛漫画というフォーマットだと、主人公+未来のパートナーのために舞台装置や出来事が用意されていて、寄り道は誌面のためのフック、引きでの巧さとしてみてしまうけれど、
ここまで群像劇の色味が強いと、寄り道の寄せ集めこそが本題という印象になってきて、今後のストーリーがどうなっていくのか楽しみ。
本当はもっと掘り下げたり、メタな視点からの感想を書きたい気もするけれど、ちょっと一気読みをするとキャラクターの名前を憶えられないので、あの子があの子に対していった「少しのホントウ」をたくさんあつめたような作品でそういうがっつりした考察はしたくないな。
需要があるから、「らしく振舞う」とか、自我が強いから周りに合わせないとか、社会に対して協調性がありすぎることも、協調性がなさすぎることも、結構うんざりすることだと感じるけれど。
「自分には価値や自己肯定感がないから……自分を肯定してくれる、承認してくれるあの子が好きなんだ」という解決にも、素直に納得できず「結局最低限、自己愛や社会的な地盤という下地が必要だよね」という皮肉を放つ八坂さんに共感してしまう。
スキップとローファーではそもそも都内の進学校に通える学力があって、経済的な問題に直面している子が出てきていないことも、この愛着(attachment)への問題を抱える青年という描写の分は物足りなく感じる面があるなと感じてしまう。
志摩くんがそういう意味で、単に幼稚・稚拙、初々しいという印象になってしまうのも、自分の中では頷ける。でも、やさぐれた感じとか、荒んだ感じを出したいキャラクターとしては彼は恵まれすぎている。
スキップとローファーに感じる物足りなさは結局、それなりの予後や可能性をもっているんだから。そんなに悩んでも君たちが最底辺の世界とは無縁だよね。という強がりの業か。
アフタヌーン掲載漫画は結構心理の描写にも力をいれているように感じて、かなり好きなんだけれど。美大生とか高校生とかだと結局、上澄みの世界側だよね……って言いたくなってしまうらしい。
元のブコメに
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id:buu ラーメン評論家の俺がきました。俺としてはむしろ本店以外の天一に行く奴の気が知れない。そりゃぁ25年か30年ぐらい前には池尻や江古田の店に行く意味もあったけれど、今はねぇ。
id:kagobon 北白川総本店はフランチャイズとは別物の天一が食べられる。一度本店の味を知るとフランチャイズには行きたくなくなる。
id:mutinomuti 京都の本店は他のよりも美味しいと思っている(´・_・`)/というか出張でもないのにその組み合わせで旅行行ける関係性は悪くないと思った/そういえば年の暮れによく八坂さんにお礼参り行くけど、にしんそばしか食ってな
id:Normalmode 天一は店によって味が違うから…
id:minesweeper96 天下一品は本店直営店とフランチャイズで全然違うし本店に行きたいはむしろ京都旅行らしいこだわりのあるチョイスです
id:Pinballwiz 暖簾分け店なら普通は同じ味だと思いがちだけど結構バラ付きがあるねんな。
id:chinu48cm 天一の本店は全然違ってめちゃくちゃうまいって有名だからなあ。本店じゃなくてもうまいけど。しかもあの辺ラーメン激戦区だから行ったら違う店行っちゃうけど
id:Shinwiki チェーン店でも土地によってメニューや味付けが違うので。単独行動できる時間があるなら一人で行ってたんじゃない?
id:anguilla チェーン店でもお店によって味にばらつきのあるタイプならおかしくないでしょ
id:snailcat 本店は別物ってレベルでめちゃめちゃ美味いって京都の人から聞いたことあるから普通に気になってたし行ってみたい。
id:toyoshi 京都旅行で本店行った。餃子の王将も京都の本店行った。「セントラルキッチンであっても本店が一番美味い説」を確認したくなるのだ。
id:takanq 地元にも天一あるが、京都人いわく「ここのは天一ではない(京都のとは味が違う)」とのことなので、派遣のおっさんもそのようなこだわりがあったのでは?
id:hanihanimaru 京都出身の友人によると、天一本店は味が他店舗と全然違うので、食べずに天一を語ってはいけないらしい
id:ackey1973 昔仕事で知り合った京大出のエリートさんが“東京の天一はなんか違う。本店のを食べたい”といってた。和歌山と京都で味が違うのかどうかは知らない。
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ってあるからやろ。
デフォルメされた猿が手足をくくられた姿をしている人形。猿は過剰な欲望を表す姿であり、欲深さは願いが叶う道を妨げるものとされる。ゆえに、縛る。
京都の八坂庚申堂のものが有名で、最近はインスタグラムでも有名になった。
ちなみに、よく似たサルボボは飛騨地方のもので、源流は貴族のお守りだったらしいのだが、時代が下るにつれてこちらも庚申信仰と結びついた。天帝に人間の罪を密告する体内の存在、三尸の天敵である猿を飾り、寿命を縮めるような報告をされるのを防ぐ意味があるとのこと。奈良にも、ならまち庚申堂の身代り申というものがある。それぞれ形が違う。
余談だが、「見ざる言わざる聞かざる」のシャレが日本語でしか通用しないものだから、いわゆる三猿は本邦独自のものかと思っていたが、世界的に分布しているらしい。驚いたことに、マンハッタン計画の参加者向けにも秘密を守るよう忠告する姿が描かれている。
十二月二十四日。昼頃からちらほらと雪が舞いはじめ、夕方深沢君があろえを引き取りに家に訪れるころには本格的な雪模様となっていた。
彼は恋人を連れていた。私やあろえも何度か会ったことがある元気のいい女の子で、あろえを見ると、かわいい、かわいい、と喜び、あろえはすかさず同じ言葉を返す。
まだパーティには少し早かったので、家にあがって貰ってお茶を出した。深沢君の恋人はあろえのために今日来てゆく服を選ばせて欲しいと言い、あろえと一緒に二階に上がって行った。
すぐに、二人の話す楽しげな声が聞こえてくる。
「勘がいいんですよ。それにしても、凄いですね。ツリーも立派ですし」
あろえがすっかり工作に魅せられてしまって、この一週間、頼みもしないのに毎日輪飾りばかり際限なく作っては笑顔で私のところへ持って来るので、飾り付けないわけにはいかなかったのだ。
「習慣になっちゃったんですね。クリスマスの後も、きっと作りたがりますよ」
「そういえば、今年は学生最後のクリスマスイブなのに、プライベートに使わないでいいんですか?」
「最後だからこそ、学校のみんなと過ごしたいなと思ったんですよ」
少し寂しそうに言う深沢君は、年が変わり春になれば大学を卒業してしまう。そしてその後は実家に帰って中学校の先生になることが決まっていた。評判の良いボランティアである彼は、きっと良い先生になるだろう。
「ちょっと早いけれど、お疲れ様でした。深沢君のおかげであろえは色んなことが出来るようになりました」
「いや、僕なんか全然大したことしてませんよ。本人や周りの人がみんな頑張ったからです。いつも力不足を感じてますよ」
深沢君は照れくさそうに頭を掻いた。
私が言うと、深沢君は困ったように笑った。
やがて着替えを終えたあろえが階段を下りてくる。選んでもらった服は組み合わせのセンスが私なんかよりもずっと良くて、同じ服なのに普段よりずっと可愛いく見える。
そしてあろえたちが行ってしまうと、家の中が急に静かになってしまった。考えてみたら家に居るときはいつもどこかにあろえがいた。一人ぼっちになんて一体いつ以来になるのか、はっきりと思い出せない。
シャワーを浴びて、体を洗う。丹念に洗う。そんな自分がちょっと恥ずかしい気もするが、それは考えすぎというもので、こんなの何も特別な意味などない大人の女性として当たり前の身だしなみだ。そうに決まっている。下着だって、一番良さそうなやつを選んでやるのだ。やるのだ。
それからメイクをして、髪の毛をセットして、着てゆく服をもう一度選び直していたら、いつの間にか時間がなくなっていた。だいぶ余裕を見ていたはずなのに。月島君が車で迎えに来る予定になっている。私は慌てて服を決め、コートまで着込み準備を済ます。そして椅子に腰掛けると変に緊張してしまって今度は一秒がやたら長い。時計のカチカチする音が、普段よりずっとスローテンポに聞こえる。表の道路を車が通るたびに、彼じゃないかと思って立ち上がりそうになる。
やがて訪れた彼の車に乗る。見知った街なのに、どこをどう走ったのかさっぱり覚えていない。駅の近くにあるその小さなイタリアンレストランの前で車から降りたとき、はじめて、自分たちがどこへ向かっていたのかを理解した。
月島君の大きな背中を身ながら店内に入ると静かで品の良い音楽が聞こえてくる。席に座ってまもなくシャンパンが運ばれグラスに注がれる。細長いグラスのピンク色の液体の中を底から水面に向かって気泡が泳いでいる。私たちは小さくお互いのグラスの縁を合わせて、一口含む。
美味しくて、ラベルを確認したらどこかで聞いたような銘柄だった。高いのだろうか? そう思うとやたらと緊張してしまって、あとは何を食べているのかさっぱり解らなくなってしまった。
食事がほぼ終わって二本目のシャンパンをゆっくり飲みながら、高校時代の話をしていた。月島君が野球部で汗くさい放課後を過ごしていたとき、私は美術部でテレピン臭くなっていた。
あの頃月島君が付き合っていた女の子の話を仕向けると、彼は仕返しに私と仲の良かった男の子について尋ねて来た。随分大昔のような気がする。世の中の何もかもをわかったようなつもりで、そのくせ何もわかっていなかった青臭い時代の話だ。
「あのころも随分大人だっていう印象があったけど、八坂さんはいまでも大人な感じがするね」
「それは老けてるってこと?」
いい年して、こんなデートなんかでのぼせ上がって、何を食べているのかもわからなくなってしまう私が、大人の筈はない。せっかくこんなに高い料理を頂いたのに。
もし私がそんなふうに見えているのなら、それはただ大人のふりが上手いというだけのことだろう。いつも幼くてわがままな自分にてこずっている。そんな話をしたら、
「今日はのぼせてくれてるんだ」
「化粧室行ってくる!」
恥ずかしさにいたたまれなくなってハンドバッグを掴むと、慌てて席を立った。鏡に向かうと、私の顔は月島君よりもずっと赤くなっている。蛇口をひねり流れる水で手を冷やし、深呼吸をして気分を落ち着ける。お酒なんか飲んだのは今年のお正月以来だから、殆ど一年ぶりだ。ふわふわして楽しい気分だ。これはお酒のせいだけなのだろうか。
「でも、もうお腹一杯だわ」
「そうだね。包んで貰おう」
「雪が、だいぶ強くなって来たね。この分だと明日は除雪車が要るな」
彼の視線につられて窓の外を見ると、羽毛の様な雪がゆっくりと舞い落ちていた。雪かきとなったら、スコップを新しく買わなければならない。去年のは、あろえがおもちゃにしてどこかになくしてしまった。今年はよく教えておかなければ、また同じことを繰り返すだろう。
「妹さんは……」
彼が、ふと呟いた。
「え?」
顔を向けると、月島君はまっすぐに私の顔を見つめている。
「妹さんは、今日は何時までに迎えに行けばいいの?」
ボランティアの人が明日まで面倒見てくれる、と答えかけて、彼の真剣な表情の意味に気が付いた。もし、私が今日は迎えに行かなくてもいい、と言ったなら、それが自分のどんな意思を示すことになるか、解ってしまった。
私の表情がこわばったのを見て、月島君は表情をゆるめ、グラスを手に取る。私に考える時間をくれたのだ。ほっとする。
しかし、どうしよう、どうしよう、そればっかりが頭のなかでぐるぐる回って上手に考えられない。
「あ、預かってくれてる人に訊いてみるね」
無理矢理愛想笑いを作ると、携帯電話を手に取った。心臓の鼓動が早くなり、顔に血が集まってくるのがわかる。緊張しすぎだ。まったく予想しなかったわけじゃないんだ、別に拒む理由もないんだ。私は今さら何をうろたえているの?
「八坂さんですか?」
彼の口調はいつになく硬かった。
「そうですけれど、あろえは何もしていませんか?」
何か変だ。
「もし何かあったのなら、教えてください」
「本当ですよ。ただ、突然の電話だったからびっくりしちゃって……」
とてもそうとは思えなかった。確かに彼の口調はもう普段通りに戻っている。だけれど違和感は拭い得ない。だいたい、楽しく過ごしているにしては彼の声の後ろが妙に静かだ。どこにいるのだろう?
月島君と視線が合う。思わず真剣な表情になってしまった自分を申し訳なく思い、目をそらしてから会話を続ける。
「何かあったんですね。それで、私に言えないってことは、あろえに何かあったんではなくて、あろえが何かしたんですね?」
「まいったな、本当にそんなんじゃ……」
「いま、どこにいるか教えてください」
「一緒にいます」
「ごめんなさい」
「気にしないで」
彼は首を振ると、すっと立ち上がる。
「妹さんに何かあったんだね。行こう。俺もついて行くよ」
「そうか」
「きょうはごめんなさい。誘ってくれて嬉しかった」
「うん」
彼の微笑からあからさまに失望が読み取れて、胸が苦しかった。新しいコートとブーツが、やたらと硬く感じる。
そんなことが出来るわけない。私はもう病院に向かっていることを告げる。そう遠い距離ではないから、すぐに到着した。
一カ所だけ明かりの灯っている救急用玄関に回ると、入り口のところに深沢君が立っていた。普段着のままで上着を身につけず、ズボンのポケットに手を突っ込んで肩をすくめながら、寒そうに白い息を吐いている。声をかけると、
震える唇で言った。
彼は救急車に乗ってここへ来た。怪我人は、彼の恋人だった。コンクリートの上で転倒して、腰を打った。骨には異常がなかったけれど、いますぐに起きあがるというわけにもいかないらしい。痛み止めを飲んで、ついさっき寝付いたそうだ。
「階段に雪が積もっていて、足を滑らせたんです」
はじめはそうとしか言わなかったのを問い詰めると、やはり、あろえが原因だった。階段を上りかけた彼女の服を、あろえが急に引っ張ってバランスを崩させたのだ。そして結果として階段から転落した。
「僕たちが不注意だったんです。あろえちゃんが人を呼ぶとき服や腕をつかんだりすることがあるのは、ちゃんと知っていたはずなのに」
湯気のたつ紙コップで両手を温めながら、彼はそう言った。
行為自体は子供もよくやることだが、あろえの体格は子供のものではない。身長は深沢君の恋人と同じか、ことによるとあろえのほうが少し高いかもしれない。そんな人間に階段の途中でいきなり引っ張られたら、注意していたとしても、転倒は不可抗力だったはずだ。
私はぞっとして背筋が冷たくなる。もし一歩間違えていたら、もっと酷い結果を導いてことは容易に想像出来た。
「申し訳ありません」
「いや、頭なんか下げないでください。こっちこそ、せっかくのクリスマスだったのに、こんなことになってしまって」
「そんな」
「僕がついていたのに。あろえちゃんは、ただいつも通りにしていただけなんですよ。それなのに。やっぱり僕は、向いていないんでしょうね。今日は僕はここで夜を明かしますよ。八坂さんは帰った方が良いですよ。ちゃんとした時間にあろえちゃんを寝かさないと」
彼は元気づけようと笑ってくれたが、普段ほどの力がない。そしてコップの中身をすすった。
自信を失い落ち込む彼を初めて見て、覆い隠せない彼のショックを知った。私は何も声をかけるべきだと思ったけれど、いまの私の役割から何を言ったらいいか解らなかった。
あろえは病院の長椅子に腰掛けて絵本を読んでいた。傍らには若い看護師が座ってそれを見守っている。
「姉です」
「あなたがお姉さん? この子、さっきまで落ち着かなかったんだけれど、この絵本が気に入ってくれたみたいで、ずっと真剣に見てるの」
「そうですか、面倒みていただいてすみません」
「自閉症なんですってね。こんなに大きい子、家にいる間ずっと面倒見てるのは大変でしょう。パニックが起きたときとか、大丈夫なの?」
「親御さんも家にいないんですってね。大変ねえ」
「………」
「出来れば、ちゃんと話し合って一緒に面倒みたほうがいいですよ。やっぱり、身内の人が一致団結しないと。でも、そうは言っても簡単にはいかないのよね。大変ねえ。綺麗な格好して、あなた、今日どこか出かけていたんでしょう?」
同情されて私は、より一層みじめな気分になった。あろえは、すぐ傍で自分のことについて話されているのにも気が付かず、絵本を見つめている。自分が何をしたか、ちっとも理解していないのだろう。
「あろえ、もうやめなさい」
あろえは、顔をあげた。
「帰ります。もうやめなさい」
「ダメです」
「やめなさい」
強く言っても、あろえは返事をしない。
「聞こえないの?」
「きこえないの」
「よっぽど気に入っちゃったんですね。もう少しだけここに居ますか?」
いつのまにか深沢君が近くに来ていた。私たちは、いまこの状況の彼にまで、気を遣わせてしまっている。恥ずかしくなった。
「いいんです。ほら、やめなさい」
「ダメです」
その返事にもう耐えられなくなって、私は絵本をあろえの膝の上から取り上げた。奪い返そうと伸ばしたあろえの手を掴む。
あろえは私の口調からようやく異変を察したのか、不安な表情を浮かべ、
口の中でぼそぼそと呟いた。私は取り上げた絵本を看護師さんに渡す。
「八坂さん……」
私は頭を下げてから、まだ絵本に未練を残し見つめているあろえの手を強く引いた。
https://www.saibunkan.co.jp/lechocolat/soft/ka_swan/images/preswan.htm
「クリスマスどうするの?」
退社間際、月島君が私を呼び止めた。彼は右手で車のキーホルダーを振り回し、ちゃりちゃりと鎖を鳴らしている。
「もう来週末だよ。何か予定ある?」
「家で妹と過ごすわ」
「去年もそう言ってたじゃない」
「そうだっけ。良く覚えてるわね」
「去年も誘って断られてたからなあ」
街灯の青白い光の下、彼は苦笑した。歯がやけに白い。
「どうしても妹さんと一緒に過ごさなきゃだめなの?」
「そうね」
「もし、予定が空いたら教えてね」
「悪いけど、空かないと思う」
「いずれにせよ、こっちの予定は空けとくから。それと、今日って金曜じゃない。今からちょっとだけ、どうかな?」 「ごめん、それもむり。いつもゴメン」
「わかってたよ。訊いてみただけ。週末も出来るだけ空けとくから」
「そんなことしてくれなくたっていいよ」
彼は私の返事を意に介さず、手を振ると、駐車場の方向に向かって歩き始めた。彼の背中は広い。私なんかに構ってないで、別の人を相手にすればいいのにと、思った。普通の若者らしいことを話せば話すほど、私には彼が、遠い別の世界の人間のように感じられてしまう。
クリスマス、と言われてみれば確かに街にはイルミネーションや飾り付けがなされ、スーパーマーケットではジングルベルが流れている。
イブの日は、例年通りなら学校の父兄たちが開催するクリスマスパーティにあろえと共に出席するのだろう。去年はうちを会場にして、随分前からみなで準備をしていたものだ。今年はそういえば、準備の手伝いに呼ばれていなかった。パーティには出席する予定でいるのだけれど。
「ああ、みなさん気を遣ってるんですよ」
あろえを引き取りながら深沢君にそれとなく尋ねると、彼はそう言った。
「えっ、気を遣うって、どういうことですか?」
「だって、八坂さんは働いてるでしょう? 他の方は大体専業主婦ですからね。準備はいいから、当日だけ来てください」
「でも、申し訳ないような。かえってパーティに行きづらくなりますよ」
「気にしなくてもいいと思いますけれど。あと、そうだ、伝言があったんです」
「伝言ですか?」
「もし何か個人的な用事があったら、あろえちゃんを一日預かっても良いって言ってましたよ」
今年の主催の奥さんが、気を利かしてくれたのだそうだ。私も年頃なのだから、イベントの日には何かとすることもあるだろう、と。
そんなこと言われても困るな、と答えかけて、ふと、さきほど月島君に誘われていたことを思い出した。もしあの言葉に甘える事が出来るのなら、私にも用事がないこともない。それならば、行ったらどうだろうか?
そこまで考えてから、月島君の誘いを案外まんざらでもなく思っていた自分に気が付き、恥ずかしかった。私は、そうだったのだろうか。
「何か、あるんですか?」
「いや、今のところ、何もないですけど……」
「大丈夫ですよ。今年は僕も出席するし、ちゃんと人手は足りてると思います」
「でも……」
「あ、どうしたんですか、顔が赤いですよ?」
「え……」
私は顔を抑えた。
「あどうしたんですかかおがあかいですよ」
窓の外を眺めていたはずのあろえが、いつのまにかすぐ傍に居て、唐突に言った。
そして、私の手を握ってくる。私はそれをきっかけに、深沢君に挨拶をして、慌ててその場を辞去した。
「困ったな」
「こまったな」
「クリスマスねえ」
「くりすますねえ」
「こんなことで迷うことなんか慣れてないからどうしたらいいかわからないよ」
学校からの帰り道。私は立ち止まり、あろえを振り向かせてから尋ねた。
「はい」
彼女がこんな風に即座に「はい」と答えるとき、話の内容を理解していたためしがない。
「あなたは寂しがったりしないのは知ってるけれどね」
「すごいぜたふびーむ、つよいぜたふびーむ……」
「結局は、私自身の問題なのよね。自分のこと決めるのって大変だわ」
「じゅうまんばりきだたふびーむ」
お互いに独り言を呟きながら歩いている姉妹をみて、通りすがる人はどう思っただろう。
https://www.saibunkan.co.jp/lechocolat/soft/ka_swan/images/preswan.htm
街を囲む山々のてっぺんは雪化粧ですっかり白くなっている。師走も半ばを過ぎ、世間では年末にむけて慌ただしさを増していたが、私の勤める会社のは例年になく穏やかなもので、みなのんびりと業務をこなし、そこには一年が終わりに近づくしんみりとした空気と、その前に控えたクリスマスに対する浮かれた空気が混在している。
その日も、五時を回るころには私の業務はあらかた終わってしまい、六時の終業までの時間を自分の席でもてあましていた。することがなくなるなんて、普段なら考えもよらない。たとえ休日を家で過ごすとしたってなんだかんだで忙しい。いつだって体や頭を動かしているのが当たり前で、不意に何もしていない時間が訪れると、なんだか悪いことをしているような後ろめたい気持ちを感じてしまうのだ。
何かすることはないかな、と思い、作成した書類やファイルをもう一度点検したけれど、仕事は出てこない。
「八坂さん」
居心地悪く椅子の上に佇んでいると、同期の、そして高校時代からの知り合いでもある月島君が話しかけてきた。
「コーヒーでもどう?」
そう言って、彼は笑った。特別整った顔立ちというわけではないけれど、逞しい体と、爽やかで人の良さそうな笑顔は、会社の女の子に好感を持たれている。高校時代は野球部のキャプテンで、当時もそれなりに人気があった。
「そのかわり、年明けからは大変そうだけれどね」
そう答えてから、私はコーヒーを口に含みかけ、普段とは違う香りに気が付いた。
「ちょっと、これ、課長の私物の、あの高いコーヒーじゃない?」
「あ、間違っちゃったかな」
月島君はおどけてみせたが、ボタンを押すだけで出てくるコーヒーメーカーのコーヒーと、間違えようがない。
「ま、課長もたまにはこれくらい部下たちにサービスしてもいいと思うよ」
彼は微笑しながらそう言った。
「たち?」
辺りを見回すと、課長は丁度席を外していて、シマのみんなは一様に淹れたてのコーヒーを啜っている。部屋にはいつのまにか、コーヒーの良い香りがたちこめている。
「知らないわよ」
「大丈夫だよ。課長は通ぶってるけど、違いなんかわかりゃしないんだ。こないだ、コーヒー頼まれてインスタント持って行ったけど気が付かなかったし。ちゃんと確認済み」
「用意周到なのね」
私は遂に苦笑してしまった。
「お、いいね」
「え?」
「いま笑った。やっぱり笑うとかわいいな」
「気持ち悪いこと言わないでよ。びっくりするわ」
「気持ち悪いっていうなよ。最近全然笑わないから、心配してたんだ」
「そうなの?」
「そうさ。いつも根を詰めがちだし、ため息ばっかりついてるし。疲れてるな」
「うーん……」
「まあ、俺は笑わなくてもかわいいとは思うけど」
「もう、だからそういうのやめてって」
「なに、ただ同僚として思ったことを指摘してるだけさ」
向かいの席の山下さんが言うと、月島君は照れくさそうに頭をかいて、自分の席に戻って行った。
椅子の上で、いつのまにか強ばっていた背中をほぐした。私的な会話を持ちかけられると、なんだか変に緊張してしまう。
一人になってから課長秘蔵のブルーマウンテンを飲むと、柔らかで苦みのない味わいがコーヒーを特別好きではない私にも美味しくて、ほっとため息が出た。
仕事が終わり、買い物を済ませると、私は学校にあろえを迎えにゆく。あろえと私は二人で暮らしている。何をしでかすかわからないこの妹を一人にさせるわけにもいかないから、学校が終わって、私が迎えに行くまでの時間はボランティアの学生が面倒を見てくれている。
いつも通りの時間に学校に行けば、大抵あろえはすでに帰る準備をしていて、私が来るのを待っている。彼女は時間にうるさくて、早すぎても遅すぎても不機嫌になる。かといって、定刻に迎えに行っても特別嬉しそうな顔をしてくれるわけでもなく、無表情に近寄って来てそっと私の手を握るだけだ。
その日も、いつも面倒を見て貰っているその学生さんから簡単にその日の彼女についての報告を受ける。普段どおりの問題はあったけれど、特別な出来事はなかったそうだ。それからいまの彼女の学習状況。彼女が主に取り組んでいるのは、会話の訓練だった。
「このところ、すごい成長ですよ」
「前は、何かして欲しいものとか場所に連れて行って、触らせたりしながら単語を連呼するしかなかったんですが、最近ではまず言葉だけで伝えようと試していますね。もともと彼女の中には、話したいっていう欲求自体はあるんですよ。だけれど、うまく話せないのがストレスになってたんだ。普段のパニックも減ってきたんじゃないかな。なんだか全体的に大人しくなったような気がしませんか?」
彼は去年からボランティアをしていて、私たちとの付き合いももう一年半になる。
確かにあろえはこのところ成長していると思う。その功績の大部分は彼によるところだと、私も先生も認めざるをえない。彼はいろいろと勉強してくれているようで、新しいアイデアをたくさん出してくれる。失敗することも多いが、それ以上の成果は上げている。
会話の進歩があまり芳しくなかったあろえに、コミュニケーションブックを導入しようと提案したのも彼だった。当初は色々と不安もあったけれど、結果としては大正解だったと思う。
「ただわからないのは、言葉自体は、結構複雑なものでも理解出来ているようなんですが、簡単なことが出来なかったりします。自分の名前に反応しなかったり。いや、自分をさしてるとはわかるらしいんですが、あなた、とか、お前、みたいな言葉と同じものだと思ってるみたいで、自分から人に呼びかけるときにもたまに使ってしまいます。何度教えても直らないんですよ。間違って覚えてるのかな。気をつけて呼びかければ反応してもらえるから、今のままでも実生活で特別な不便はないとは思うんですけれど」
「ああ、それは……」
気づいたのか、と思いながら、私は言葉を続けた。
「むかし、家でアロエを栽培していて、母がよく話しかけていたから、それと自分の名前の区別がつかないんじゃないのかしら」
「うーん、そう言うのって、あるのかな。」
「ほら、犬なんかも、そうやって名前の覚え違いするじゃないですか」
「そうですねえ……」
彼が考え込んでしまったので、私はそう誤魔化した。
「とにかく、調べておきます。自分の名前をはっきりそうと知らないなんて寂しいですからね」
「すごいぜたふびーむ、つよいぜたふびーむ、じゅうまんばりきだたふびーむ」
歩きながら、あろえはテレビコマーシャルの歌を口ずさむ。鼻歌が出るのは機嫌が良い証拠で、私も安心する。
とても歌には聞こえないその歌に、行き交う人は露骨な視線を向けてくる。私も、すっかりこんなかたちで人に注目されることに慣れてしまった。それが良いことなのか、悪いことなのか知らないけれど。
彼女と手をつなぎながら、家までの道を歩いている。あろえの足取りは、バレリーナのような独特の歩き癖が出てしまっている。つま先立ちで、ひょこひょこと頼りない。ちょっと目立ってしまうけど、別に実害はないし、私の目からするとコミカルで可愛いく見える。
あろえが自分の名前を覚えていないのには、深沢君に誤魔化したのとは別の理由があると思う。
二年前まで一緒に住んでいた母はあろえを嫌っていて、医者に自閉症と診断されても何一つ学ぼうともせず、適切な教育を受けさせようともしなかった。おかしな薬を吐くほど大量に飲ませたり、狐のせいだと祈祷に連れていって棒で叩かせて、活発なあろえが二、三日大人しくなったと喜んでいたが、それはただ動けないほど弱っていただけだった。当時はそんなものかと思っていたけれど、今思うと恐ろしさにぞっとする。足を捻挫しても平気に笑っているほど痛みに鈍感なあろえが動けなくなるなんて、どれだけ殴ったのだろう。
もちろんそれでもあろえの状況は変わらず、変わるはずもなく、すると母は絶望してしまった。自分はとんでもない不幸を背負い込んでしまったと、周囲に愚痴をこぼし自分の悲劇を理解させることばかりに懸命になった。
そして暇さえあれば本人に面と向かって罵っていた。周りが咎めても、どうせ本人は馬鹿で言葉なんかわかりはしないのだから、何を言ったってかまわないんだ、自分はそれくらいつらい目にあわされている、と権利を主張していた。
そして実際、当時の彼女は今よりもずっと言葉を理解していないようで、何も言ってもまるで聞こえていないように見えた。それが、母の苛立ちをいや増ししていたらしい。私が高校に通っていたころ、学校から帰ってくると、母がこんなふうに語りかけているのを聞いてしまった。
「まったく、あろえって本当に迷惑な子供ね。どうしてこんな出来損ないに生まれたのかしら。お母さんは本当に、あろえのおかげでいつも恥ずかしい思いばかりするわ」
母がにこやかな表情で口にしたその言葉の意味を、あろえが理解しているようには見えなかった。彼女は普段どおりの茫漠とした顔つきで、言葉を聞き流し、母がくすぐると、嬉しそうに笑い声をたてる。「ほんとに頭が悪いのね」と母を苦笑させていた。
父親が滅多に帰らない家で、昼のほとんどをあろえと二人っきりで過ごしていた母は、こんな言葉をどれだけ語りかけたのか。とにかく、この悪意に満ちた悪戯のなか「あろえ」と言う言葉はそこにいない誰かみたいに使われて、あろえは名前を自分と結びつけることが出来ないまま成長してしまったんだと思う。
もし、その記憶がまだあろえの頭に残っているのなら、自分の名前など、この先ずっと知らないでいた方が良い。調べてくれると言っていた深沢君には気の毒だし、知ったところであろえが傷つくことはないだろうけれど。
「おかえりなさい」
「ただいまでしょ」
「はい」
あろえは返事をしながら自分の靴をいつもの決まった場所に慎重に置いた。それから私の脱いだブーツの場所も気に入らなかったのか、2センチほど位置を整える。
今日の晩ご飯は和食。きんぴらごぼうがポイントだ。あろえは歯ごたえのある食べ物が好きではない。これをどうやって食べさせるか、が私の挑戦である。
テーブルに向かい合って、自分も食事をしながら、彼女の食べるのを観察している。きんぴらごぼうはあろえのお気に入りのカラフルなガラスの小鉢にいれてある。あろえは二度、三度、視線を投げかけるが、手にしたフォークはなかなか小鉢に伸びない。
私は彼女の小鉢からゴボウをつまみ上げ、自分で食べてみせる。自分の領域を侵されたあろえは、じっと私を見る。
「ゴボウが美味しいよ」
「食べてみてください」
「だめです」
「あ」
彼女はいま、ブックを開かずに自分の言葉で返事が出来た。簡単な言葉だけれど、私は、嬉しくなってしまって、
「よく言えました」
思わず褒めかけて、思いとどまった。返事自体はきんぴらごぼうを食べたくないというわがままな内容だったじゃない。ここで褒めてはいけない。私はしばしばあろえを甘やかしすぎると指摘されていたのを思い出した。気を引き締めて問い返す。
「なんで駄目ですか?」
「なんでだめですか」
「きんぴらごぼう嫌いですか?」
「ごぼうきらいですか」
褒めた傍から、反響言語が出てきてしまう。しかも、どうあってもきんぴらごぼうなど食べたくないらしい。私はがっかりして、ため息をつく。
結局、私の試行錯誤は虚しくにんじんを半分かじっただけで彼女はきんぴらには手を付けずに食事を終えてしまった。
食後には、空になった食器を私のも含めて流しに持ってゆくのがあろえの役割だ。家のことを毎日素直に手伝うのは、同じくらいの普通の子と比べても良くできた習慣だ。難点を言えば、ときに私がまだ食べ終わって無くとも持って行ってしまうくらいだろうか。
テーブルの上に食器がなくなると、あろえは椅子に座ってテーブルに両手の平を貼り付ける。私が食後のコーヒーを出すのを待っているのだ。どうしてだか知らないけれど、この子はお菓子やジュースよりも、コーヒーをブラックで飲むのが好きなのだ。
私がマグカップを並べるのが遅いと、眉間にしわをよせてブックから言葉を拾い出し、コーヒーが出てくるまでその言葉を繰り返す。
「コーヒーください」
「コーヒーください」
与えると、二杯目がないことはわかっているから、時間をかけて一杯を飲み干す。
あろえのなめらかな肌を見ながら言ってみたが、当然のごとく反応はない。マグカップを両手で包み込むようにして、まるで試験会場の受験生のような真剣な表情でコーヒーを飲んでいる。
寝付きが悪くなることもあるし、出来れば夜にコーヒーを与えるのは避けたいのだけれど、彼女の集中した様子を見ると、生活にそれくらいの喜びがあってもいいのかなと思ってしまう。
こうして黙って大人しくしていると、あろえは、うらやましくなるくらい整った顔つきをしていることに気が付く。そして実際、人にもよくうらやましがられる。ただ保護者の立場としては、この子にとってそれは余計な危険をまねく大きな要素になってしまっているから、手放しでは喜べない。
これでもし健常だったら、さぞモテたろう。普通学級に通って、同級生の男の子と付き合ったり別れたりしていたのかしら。そしたら私たちはどんな姉妹になれただろうか。一緒にデパートに行って流行の服をああでもないこうでもないと話しながら選んでいたかもしれない。悩み事を相談しあったり出来たかもしれない。
他人より少し風通しの悪い世界のなかで、この子は何を考えているのだろう。いくらか話すようになったとはいえ、その内容は何が欲しいとか何がイヤだとか、そういったシンプルで具体的な事柄に限られていて、心の立ち入った部分について語られたことはない。何を考えているとか、抽象的な事柄は一度も言葉にしたことがない。誰も彼女の本当の気持ちはわからないし、彼女の方からわからせようともしてくれない。あろえは孤独を感じないのだろうか。
食事が終わると、入浴。あろえが湯気のたつ体をパジャマに包むのを見届けたら、次は私の番だ。お湯に肩までつかり、入浴剤の爽やかな香りを鼻腔の奥まで含み、それをため息と共にはき出すと、あろえの声が聞こえる。また、歌っているらしい。きっとテレビを見ているのだろう。
お風呂に入っている時間が、一番癒される。この町には温泉があるのだけれど、他人が入る外風呂より、一人でリラックス出来る家のお風呂のほうが安心する。私は風邪をひきそうなくらいぬるくうめるので、外のお風呂では熱いのに我慢しなければならないのだ。
体温に近いお湯のなかを体の力を抜いてたゆたっていると、皮膚から溶けてゆきそうだ。本当に溶けてしまったらどれだけ気持ちよいものだろうかと想像する。私であり続けることには、めんどくささが多すぎる。
会社で、笑顔がないと言われてしまったのは少なからずショックだった。外に出ているときはそれなりに愛想良くしているつもりだったけれど、私はそんなあからさまに余裕をなくしていたのか。
もしそうだとしたら、きっとそれは先日の母からの電話が原因だと思う。
「まだ、お前はあろえの面倒を見ているの?」
母と会話になればいつもなされる質問だ。
父と離婚したあと、この家にはもう住みたくないと母は隣町にある実家に帰ってしまった。そして、あろえをもう育てたくないと、家を売ってそのお金でどこか施設に預けようとさえしていた。そこで、丁度大学を出て仕事をはじめていた私がここに残って引き受けることで納得させたのだ。
「当たり前じゃない。お母さんとは違うわ」
「あの子は病気なのよ。あんな獣じみた子が、人間と一緒に暮らせるわけないわ」
母は私の敵意を無視して殊更に心配の感情を込めて言葉を続ける。その親らしく装った態度が一層私を苛立たせる。
「病気じゃないわ、障碍よ。それに、もう暴れて血が出るほど噛みついたりすることはなくなったのよ。お母さんがいたころより、随分と良くなったんだから」
「じゃあ、治るの?」
「だから、あろえのは、治らないとか、るとかいうものじゃないんだって……」
「やっぱり一生治らないんでしょう? お医者さんも言ってたものね。頑張るだけ無駄よ」
そんなことない、と思うが、咄嗟に断言できないのが忌々しい。私が黙ってしまうと、母は我が意を得たりと喋り出した。
「お前は充分やったわよ。もう自分のことをやりなさい。お前はまだ若いのよ? このまま回復の目処がたたないあろえの世話をしながら、お婆ちゃんになっちゃってもいいの? 良くないでしょう? あんなのに関わって、人生を台無しにすることないわよ。お前もまだ一人前になりきってないのに、良くやったわ。恥ずかしがることなんかないわよ。悪いのは私だから、あなたが責任を感じなくてもいいのよ。あの子はお前に感謝なんかしない。お前が死んでも泣いてはくれない。どうせ何もわからないのよ」
私の声から張りが落ちてしまっているのが、忌々しい。 「ねえ、お母さんが悪かったわ。それはわかってるの。だから、お願いだから、お前は自分の人生を……」
母が言いかけた途中で、私は電話を切った。黙り込んだ携帯電話を見ていたら、不意に涙がこぼれて、喉からは嗚咽がもれて、止まらなかった。泣きながら、自分は何で泣いてるのだろうと思った。衝動的で自分本位な母を私は嫌いだ。その言葉に泣かされるなんて、あっていいことじゃない。
私には、どこにも行き場なんかないし、行ってはならない。ここが私の場所なのだ。そして、それは自分で選んだことなのだ。同じ環境に生まれたのに、妹より恵まれて育ってしまった私には、妹の出来ないことをかわりにしてあげる義務がある。彼女のために私の何か割いて与えるは当たり前なんだ。そうに決まっている。私のしていることはきっと間違っていない。間違っていないはずなのに。
自分に言い聞かせていると、くらくらと目眩がしたので、バスルームを出た。体を拭き、服を身につけ、それでもまだ不安が心を支配していて、なんだか心細く、怖い。
「あろえ」
テレビを見つめるあろえの横顔に、呼びかけた。聞こえているはずなのに、反応を見せてくれない。
「あろえ」
二度、三度、感情を込めて呼びかけても、やはり彼女は振り返らない。
「あろえ、こっちを向いて」
泣きそうになった。
https://www.saibunkan.co.jp/lechocolat/soft/ka_swan/images/preswan.htm
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画や川奈ワカ屋な球型伽耶さやか油さやかぬやガヤガヤかなやかやさやし遊佐か床や差はやな鞘師なやしやな遊佐八坂や粥さや酒屋は遊佐屋なやは差なや傘屋は湯素や白湯な皿な湯さやか屋な粥かやさやか屋さな傘やなやかやわなやか天谷なまあ焼き遊佐屋な皿や窯が甘か山木屋さや天中やかや鞘なやかやか雪間ガヤガヤ亀さや白湯ガヤガヤさなかさや仲間かやガヤガヤかさやか目やかマカ焼き遊佐焼きや粥釜が天谷釜釜機マカゆかマカや生かやガヤガヤかなさなきゃか床や鎌ヶ谷かぬやかやさゆ坂田釜かなガヤガヤか山かやか巻きマカや仲間傘や炊きまさな巻や差や滝床雨画や川奈ワカ屋な球型伽耶さやか油さやかぬやガヤガヤかなやかやさやし遊佐か床や差はやな鞘師なやしやな遊佐八坂や粥さや酒屋は遊佐屋なやは差なや傘屋は湯素や白湯な皿な湯さやか屋な粥かやさやか屋さな傘やなやかやわなやか天谷なまあ焼き遊佐屋な皿や窯が甘か山木屋さや天中やかや鞘なやかやか雪間ガヤガヤ亀さや白湯ガヤガヤさなかさや仲間かやガヤガヤかさやか目やかマカ焼き遊佐焼きや粥釜が天谷釜釜機マカゆかマカや生かやガヤガヤかなさなきゃか床や鎌ヶ谷かぬやかやさゆ坂田釜かなガヤガヤか山かやか巻きマカや仲間傘や炊きまさな巻や差や滝床雨ガヤガヤか目が遊佐亀屋はガヤガヤか目が遊画や川奈ワカ屋な球型伽耶さやか油さやかぬやガヤガヤかなやかやさやし遊佐か床や差はやな鞘師なやしやな遊佐八坂や粥さや酒屋は遊佐屋なやは差なや傘屋は湯素や白湯な皿な湯さやか屋な粥かやさやか屋さな傘やなやかやわなやか天谷なまあ焼き遊佐屋な皿や窯が甘か山木屋さや天中やかや鞘なやかやか雪間ガヤガヤ亀さや白湯ガヤガヤさなかさや仲間かやガヤガヤかさやか目やかマカ焼き遊佐焼きや粥釜が天谷釜釜機マカゆかマカや生かやガヤガヤかなさなきゃか床や鎌ヶ谷かぬやかやさゆ坂田釜かなガヤガヤか山かやか巻きマカや仲間傘や炊きまさな巻や差や滝床雨ガヤガヤか目画や川奈ワカ屋な球型伽耶さやか油さやかぬやガヤガヤかなやかやさやし遊佐か床や差はやな鞘師なやしやな遊佐八坂や粥さや酒屋は遊佐屋なやは差なや傘屋は湯素や白湯な皿な湯さやか屋な粥かやさやか屋さな傘やなやかやわなやか天谷なまあ焼き遊佐屋な皿や窯が甘か山木屋さや天中やかや鞘なやかやか雪間ガヤガヤ亀さや白湯ガヤガヤさなかさや仲間かやガヤガヤかさやか目やかマカ焼き遊佐焼きや粥釜が天谷釜釜機マカゆかマカや生かやガヤガヤかなさなきゃか床や鎌ヶ谷かぬやかやさゆ坂田釜かなガヤガヤか山かやか巻きマカや仲間傘や炊きまさな巻や差や滝床雨画や川奈ワカ屋な球型伽耶さやか油さやかぬやガヤガヤかなやかやさやし遊佐か床や差はやな鞘師なやしやな遊佐八坂や粥さや酒屋は遊佐屋なやは差なや傘屋は湯素や白湯な皿な湯さやか屋な粥かやさやか屋さな傘やなやかやわなやか天谷なまあ焼き遊佐屋な皿や窯が甘か山木屋さや天中やかや鞘なやかやか雪間ガヤガヤ亀さや白湯ガヤガヤさなかさや仲間かやガヤガヤかさやか目やかマカ焼き遊佐焼きや粥釜が天谷釜釜機マカゆかマカや生かやガヤガヤかなさなきゃか床や鎌ヶ谷かぬやかやさゆ坂田釜かなガヤガヤか山かやか巻きマカや仲間傘や炊きまさな巻や差や滝床雨ガヤガヤか目が遊佐亀屋はガヤガヤか目が遊画や川奈ワカ屋な球型伽耶さやか油さやかぬやガヤガヤかなやかやさやし遊佐か床や差はやな鞘師なやしやな遊佐八坂や粥さや酒屋は遊佐屋なやは差なや傘屋は湯素や白湯な皿な湯さやか屋な粥かやさやか屋さな傘やなやかやわなやか天谷なまあ焼き遊佐屋な皿や窯が甘か山木屋さや天中やかや鞘なやかやか雪間ガヤガヤ亀さや白湯ガヤガヤさなかさや仲間かやガヤガヤかさやか目やかマカ焼き遊佐焼きや粥釜が天谷釜釜機マカゆかマカや生かやガヤガヤかなさなきゃか床や鎌ヶ谷かぬやかやさゆ坂田釜かなガヤガヤか山かやか巻きマカや仲間傘や炊きまさな巻や差や滝床雨ガヤガヤか目
画や川奈ワカ屋な球型伽耶さやか油さやかぬやガヤガヤかなやかやさやし遊佐か床や差はやな鞘師なやしやな遊佐八坂や粥さや酒屋は遊佐屋なやは差なや傘屋は湯素や白湯な皿な湯さやか屋な粥かやさやか屋さな傘やなやかやわなやか天谷なまあ焼き遊佐屋な皿や窯が甘か山木屋さや天中やかや鞘なやかやか雪間ガヤガヤ亀さや白湯ガヤガヤさなかさや仲間かやガヤガヤかさやか目やかマカ焼き遊佐焼きや粥釜が天谷釜釜機マカゆかマカや生かやガヤガヤかなさなきゃか床や鎌ヶ谷かぬやかやさゆ坂田釜かなガヤガヤか山かやか巻きマカや仲間傘や炊きまさな巻や差や滝床雨画や川奈ワカ屋な球型伽耶さやか油さやかぬやガヤガヤかなやかやさやし遊佐か床や差はやな鞘師なやしやな遊佐八坂や粥さや酒屋は遊佐屋なやは差なや傘屋は湯素や白湯な皿な湯さやか屋な粥かやさやか屋さな傘やなやかやわなやか天谷なまあ焼き遊佐屋な皿や窯が甘か山木屋さや天中やかや鞘なやかやか雪間ガヤガヤ亀さや白湯ガヤガヤさなかさや仲間かやガヤガヤかさやか目やかマカ焼き遊佐焼きや粥釜が天谷釜釜機マカゆかマカや生かやガヤガヤかなさなきゃか床や鎌ヶ谷かぬやかやさゆ坂田釜かなガヤガヤか山かやか巻きマカや仲間傘や炊きまさな巻や差や滝床雨ガヤガヤか目が遊佐亀屋はガヤガヤか目が遊画や川奈ワカ屋な球型伽耶さやか油さやかぬやガヤガヤかなやかやさやし遊佐か床や差はやな鞘師なやしやな遊佐八坂や粥さや酒屋は遊佐屋なやは差なや傘屋は湯素や白湯な皿な湯さやか屋な粥かやさやか屋さな傘やなやかやわなやか天谷なまあ焼き遊佐屋な皿や窯が甘か山木屋さや天中やかや鞘なやかやか雪間ガヤガヤ亀さや白湯ガヤガヤさなかさや仲間かやガヤガヤかさやか目やかマカ焼き遊佐焼きや粥釜が天谷釜釜機マカゆかマカや生かやガヤガヤかなさなきゃか床や鎌ヶ谷かぬやかやさゆ坂田釜かなガヤガヤか山かやか巻きマカや仲間傘や炊きまさな巻や差や滝床雨ガヤガヤか目画や川奈ワカ屋な球型伽耶さやか油さやかぬやガヤガヤかなやかやさやし遊佐か床や差はやな鞘師なやしやな遊佐八坂や粥さや酒屋は遊佐屋なやは差なや傘屋は湯素や白湯な皿な湯さやか屋な粥かやさやか屋さな傘やなやかやわなやか天谷なまあ焼き遊佐屋な皿や窯が甘か山木屋さや天中やかや鞘なやかやか雪間ガヤガヤ亀さや白湯ガヤガヤさなかさや仲間かやガヤガヤかさやか目やかマカ焼き遊佐焼きや粥釜が天谷釜釜機マカゆかマカや生かやガヤガヤかなさなきゃか床や鎌ヶ谷かぬやかやさゆ坂田釜かなガヤガヤか山かやか巻きマカや仲間傘や炊きまさな巻や差や滝床雨画や川奈ワカ屋な球型伽耶さやか油さやかぬやガヤガヤかなやかやさやし遊佐か床や差はやな鞘師なやしやな遊佐八坂や粥さや酒屋は遊佐屋なやは差なや傘屋は湯素や白湯な皿な湯さやか屋な粥かやさやか屋さな傘やなやかやわなやか天谷なまあ焼き遊佐屋な皿や窯が甘か山木屋さや天中やかや鞘なやかやか雪間ガヤガヤ亀さや白湯ガヤガヤさなかさや仲間かやガヤガヤかさやか目やかマカ焼き遊佐焼きや粥釜が天谷釜釜機マカゆかマカや生かやガヤガヤかなさなきゃか床や鎌ヶ谷かぬやかやさゆ坂田釜かなガヤガヤか山かやか巻きマカや仲間傘や炊きまさな巻や差や滝床雨ガヤガヤか目が遊佐亀屋はガヤガヤか目が遊画や川奈ワカ屋な球型伽耶さやか油さやかぬやガヤガヤかなやかやさやし遊佐か床や差はやな鞘師なやしやな遊佐八坂や粥さや酒屋は遊佐屋なやは差なや傘屋は湯素や白湯な皿な湯さやか屋な粥かやさやか屋さな傘やなやかやわなやか天谷なまあ焼き遊佐屋な皿や窯が甘か山木屋さや天中やかや鞘なやかやか雪間ガヤガヤ亀さや白湯ガヤガヤさなかさや仲間かやガヤガヤかさやか目やかマカ焼き遊佐焼きや粥釜が天谷釜釜機マカゆかマカや生かやガヤガヤかなさなきゃか床や鎌ヶ谷かぬやかやさゆ坂田釜かなガヤガヤか山かやか巻きマカや仲間傘や炊きまさな巻や差や滝床雨ガヤガヤか目
画や川奈ワカ屋な球型伽耶さやか油さやかぬやガヤガヤかなやかやさやし遊佐か床や差はやな鞘師なやしやな遊佐八坂や粥さや酒屋は遊佐屋なやは差なや傘屋は湯素や白湯な皿な湯さやか屋な粥かやさやか屋さな傘やなやかやわなやか天谷なまあ焼き遊佐屋な皿や窯が甘か山木屋さや天中やかや鞘なやかやか雪間ガヤガヤ亀さや白湯ガヤガヤさなかさや仲間かやガヤガヤかさやか目やかマカ焼き遊佐焼きや粥釜が天谷釜釜機マカゆかマカや生かやガヤガヤかなさなきゃか床や鎌ヶ谷かぬやかやさゆ坂田釜かなガヤガヤか山かやか巻きマカや仲間傘や炊きまさな巻や差や滝床雨画や川奈ワカ屋な球型伽耶さやか油さやかぬやガヤガヤかなやかやさやし遊佐か床や差はやな鞘師なやしやな遊佐八坂や粥さや酒屋は遊佐屋なやは差なや傘屋は湯素や白湯な皿な湯さやか屋な粥かやさやか屋さな傘やなやかやわなやか天谷なまあ焼き遊佐屋な皿や窯が甘か山木屋さや天中やかや鞘なやかやか雪間ガヤガヤ亀さや白湯ガヤガヤさなかさや仲間かやガヤガヤかさやか目やかマカ焼き遊佐焼きや粥釜が天谷釜釜機マカゆかマカや生かやガヤガヤかなさなきゃか床や鎌ヶ谷かぬやかやさゆ坂田釜かなガヤガヤか山かやか巻きマカや仲間傘や炊きまさな巻や差や滝床雨ガヤガヤか目が遊佐亀屋はガヤガヤか目が遊画や川奈ワカ屋な球型伽耶さやか油さやかぬやガヤガヤかなやかやさやし遊佐か床や差はやな鞘師なやしやな遊佐八坂や粥さや酒屋は遊佐屋なやは差なや傘屋は湯素や白湯な皿な湯さやか屋な粥かやさやか屋さな傘やなやかやわなやか天谷なまあ焼き遊佐屋な皿や窯が甘か山木屋さや天中やかや鞘なやかやか雪間ガヤガヤ亀さや白湯ガヤガヤさなかさや仲間かやガヤガヤかさやか目やかマカ焼き遊佐焼きや粥釜が天谷釜釜機マカゆかマカや生かやガヤガヤかなさなきゃか床や鎌ヶ谷かぬやかやさゆ坂田釜かなガヤガヤか山かやか巻きマカや仲間傘や炊きまさな巻や差や滝床雨ガヤガヤか目画や川奈ワカ屋な球型伽耶さやか油さやかぬやガヤガヤかなやかやさやし遊佐か床や差はやな鞘師なやしやな遊佐八坂や粥さや酒屋は遊佐屋なやは差なや傘屋は湯素や白湯な皿な湯さやか屋な粥かやさやか屋さな傘やなやかやわなやか天谷なまあ焼き遊佐屋な皿や窯が甘か山木屋さや天中やかや鞘なやかやか雪間ガヤガヤ亀さや白湯ガヤガヤさなかさや仲間かやガヤガヤかさやか目やかマカ焼き遊佐焼きや粥釜が天谷釜釜機マカゆかマカや生かやガヤガヤかなさなきゃか床や鎌ヶ谷かぬやかやさゆ坂田釜かなガヤガヤか山かやか巻きマカや仲間傘や炊きまさな巻や差や滝床雨画や川奈ワカ屋な球型伽耶さやか油さやかぬやガヤガヤかなやかやさやし遊佐か床や差はやな鞘師なやしやな遊佐八坂や粥さや酒屋は遊佐屋なやは差なや傘屋は湯素や白湯な皿な湯さやか屋な粥かやさやか屋さな傘やなやかやわなやか天谷なまあ焼き遊佐屋な皿や窯が甘か山木屋さや天中やかや鞘なやかやか雪間ガヤガヤ亀さや白湯ガヤガヤさなかさや仲間かやガヤガヤかさやか目やかマカ焼き遊佐焼きや粥釜が天谷釜釜機マカゆかマカや生かやガヤガヤかなさなきゃか床や鎌ヶ谷かぬやかやさゆ坂田釜かなガヤガヤか山かやか巻きマカや仲間傘や炊きまさな巻や差や滝床雨ガヤガヤか目が遊佐亀屋はガヤガヤか目が遊画や川奈ワカ屋な球型伽耶さやか油さやかぬやガヤガヤかなやかやさやし遊佐か床や差はやな鞘師なやしやな遊佐八坂や粥さや酒屋は遊佐屋なやは差なや傘屋は湯素や白湯な皿な湯さやか屋な粥かやさやか屋さな傘やなやかやわなやか天谷なまあ焼き遊佐屋な皿や窯が甘か山木屋さや天中やかや鞘なやかやか雪間ガヤガヤ亀さや白湯ガヤガヤさなかさや仲間かやガヤガヤかさやか目やかマカ焼き遊佐焼きや粥釜が天谷釜釜機マカゆかマカや生かやガヤガヤかなさなきゃか床や鎌ヶ谷かぬやかやさゆ坂田釜かなガヤガヤか山かやか巻きマカや仲間傘や炊きまさな巻や差や滝床雨ガヤガヤか目
画や川奈ワカ屋な球型伽耶さやか油さやかぬやガヤガヤかなやかやさやし遊佐か床や差はやな鞘師なやしやな遊佐八坂や粥さや酒屋は遊佐屋なやは差なや傘屋は湯素や白湯な皿な湯さやか屋な粥かやさやか屋さな傘やなやかやわなやか天谷なまあ焼き遊佐屋な皿や窯が甘か山木屋さや天中やかや鞘なやかやか雪間ガヤガヤ亀さや白湯ガヤガヤさなかさや仲間かやガヤガヤかさやか目やかマカ焼き遊佐焼きや粥釜が天谷釜釜機マカゆかマカや生かやガヤガヤかなさなきゃか床や鎌ヶ谷かぬやかやさゆ坂田釜かなガヤガヤか山かやか巻きマカや仲間傘や炊きまさな巻や差や滝床雨画や川奈ワカ屋な球型伽耶さやか油さやかぬやガヤガヤかなやかやさやし遊佐か床や差はやな鞘師なやしやな遊佐八坂や粥さや酒屋は遊佐屋なやは差なや傘屋は湯素や白湯な皿な湯さやか屋な粥かやさやか屋さな傘やなやかやわなやか天谷なまあ焼き遊佐屋な皿や窯が甘か山木屋さや天中やかや鞘なやかやか雪間ガヤガヤ亀さや白湯ガヤガヤさなかさや仲間かやガヤガヤかさやか目やかマカ焼き遊佐焼きや粥釜が天谷釜釜機マカゆかマカや生かやガヤガヤかなさなきゃか床や鎌ヶ谷かぬやかやさゆ坂田釜かなガヤガヤか山かやか巻きマカや仲間傘や炊きまさな巻や差や滝床雨ガヤガヤか目が遊佐亀屋はガヤガヤか目が遊画や川奈ワカ屋な球型伽耶さやか油さやかぬやガヤガヤかなやかやさやし遊佐か床や差はやな鞘師なやしやな遊佐八坂や粥さや酒屋は遊佐屋なやは差なや傘屋は湯素や白湯な皿な湯さやか屋な粥かやさやか屋さな傘やなやかやわなやか天谷なまあ焼き遊佐屋な皿や窯が甘か山木屋さや天中やかや鞘なやかやか雪間ガヤガヤ亀さや白湯ガヤガヤさなかさや仲間かやガヤガヤかさやか目やかマカ焼き遊佐焼きや粥釜が天谷釜釜機マカゆかマカや生かやガヤガヤかなさなきゃか床や鎌ヶ谷かぬやかやさゆ坂田釜かなガヤガヤか山かやか巻きマカや仲間傘や炊きまさな巻や差や滝床雨ガヤガヤか目
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アイマス新年会の動画を見ていたら、東方ネタが絡んでいる部分だけ荒れていた。他は和やかな雰囲気だったのになあ。ニコニコ大百科の東方の項目もよく掲示板が荒れているし。ネタ項目もよく荒れる印象だ。
この荒れやすさは何故だろうか、東方好きの自分としてもこの荒れ具合は本当につらい。で次のような推測を立てた。