はてなキーワード: ロジカルとは
最近何かと「腹落ち」「共感」が良いことのように言われているが、人が誰かの意見や見解に対して「腹落ち」「共感」するかしないかは結構主観的、感情的なところがある。
従って、腹落ち・共感至上主義が導く世の中はこんな感じとなる。
言うまでもない。
これも当然である。同じことを言っても、ハゲデブメガネのオタクオッサンが言っている場合と、高身長イケメンが言っている場合とでは、「腹落ち」「共感」の部分で天地の差が出る。
同じ事を1人が言うだけの場合と、100人がよってたかって言ってくる場合とでは共感・腹落ち度が異なる。当然ながら後者の方が強い。
これは「組織が強い方が有利」という事象に引きづられて起きる。「おぼっちゃんが言っているんだから」の一言で腹落ち度・共感度はかなり変わってくるからだ。
いじめは、その行動や言動が「共感」出来ない人に対して集団で行われるものだ。腹落ちや共感至上主義の世の中では、相手を共感させられない人は排除すべき存在であり、そのためのいじめやハラスメントは肯定されるものになる。いじめの口実を作り、それを集団に対して共感させた人が、共感の外に居る人をいじめて排除する。それが当たり前かつ糾弾されない(むしろ推奨される)世の中になる。
「モヤモヤする」「腹落ちしない」「共感できない」と事あるごとに文句言ってる人は結構いるが、それを突き詰めることで上記の5点のうちいくつかの懸念につながらないかはたまには考えてみて欲しい。決してロジカルではない「腹落ち」「共感」の行きつく先は、人治社会を通り越して情治社会である。
今すげー悩んでるんだけど、
例えばユーザー投稿型のサービスだったりゲームだったりのサービスってさ、
高確率でGoogleアドセンスっていう高単価なWeb広告サービスの審査に通らないんだよね。
例えばトップぺージにぷよぷよ的なゲームを載せただけのサービスだと機能数は多くてもページ数も文字数が足りないからコンテンツが足りないとみなされたり、ユーザー投稿型のサービスだと誰か1人の下ネタ投稿のせいで審査落ちたりさ。
このGoogleアドセンスを載せれるか載せれないかって収益面では超重要で、それ以外の広告サービスと比較すると冗談抜きで数十倍は単価に差があったりするんだよ。
Googleアドセンス以外の広告載せても100万アクセスで数千円行くか行かんかとかそんなレベル。いくらなんでも夢がなさすぎる。
でも1からWebサービス作るとしてこのGoogleアドセンスの規約に準拠するレベルのサービスって結構難しくて、
ユーザー投稿サービスであればコンテンツをGoogleの規約に準拠するレベルで監視・削除体制とか作らないとだからまあ多分ユーザーの意にはだいぶ沿わない形での運営になるだろうし、
(差別書き込みに目を光らせておけば大丈夫とかじゃなくて下ネタや酒の話題ですら危ない)
チャット・ゲーム・文字数がそんな多くない形式のサービスの場合はそれだけで規約違反になる可能性がある。
基準も昔より厳しくなってて、例えば昔はこのはてな匿名ダイアリーもGoogleアドセンスが載ってたが今では載せられなくなってる。
法人が運営する大規模サイトの場合は特別契約でかなり緩くなるって聞くがそれですらこんな感じだから個人運営サイトでは相当だろう。
んで、どういうサービスが一番向いてるかっていうといわゆるあの『いかがでしたブログ』なんだよね。
ブログであれば投稿記事は全部自分が管理してるわけだから外部ユーザーの投稿がGoogleの怒りに触れることもないし、
何より文字数さえ揃えれば中身は「今話題の○○、調べてみました!→調べた結果、よくわかりませんでした!」みたいなゴミみたいな記事でもGoogleは価値があるとみなしてくれる。
そこにWeb業界で培ったSEOハックの技術があればもう最高で、ネット社会にゴミをばらまいている罪悪感とかかなぐり捨てて若干あくどいことも適切に分析してロジカルにやれればそれなりの収益は望めるだろう。
自分はITエンジニアとして学生時代からいろいろWebサービスを作ってきた。大抵はハズレだけど、月間何億PVには程遠くともそこそこユーザー数がいるものも何個かは作れた。
でも正直上記で書いた『Googleアドセンス載せられない』という理由で収益はお小遣いみたいなもん。金のためだけにやってるわけじゃないけど、なんだかなぁって。
社会には邪魔でしかないかもしれないけど、良いもの作る方向で頑張るよりゴミを量産した方が得しちゃう時代だしなぁって。
どう思うよ。
どうやっても矯正できないだろうし、こんな新入社員を通した人事は一体何を考えているんだか
基本的にうちに入ってくる人材は物理や生物を齧ってきた院卒の理系が中心なんだけれど
去年入ってきた新入社員は本当にひどかった、いや現在進行形で今もひどい
第一印象は穏やかで基本的にはイエスマンな学生、悪く言えば根暗な子という印象だった
最初にあった時に長期目標(弊社で、弊部署でどの様になっていきたいか、具体的に何をやりたいか)を聞いてみた時には
はっきりと目標を見据えてないらしく、ぼんやりとした回答しか返ってこなかった
まあ最初のうちはそんなもの、一年もすればもう少し使い様のある人物に育つだろう
そう思っていた
ところがこれがてんでダメだった
最初のうちは雑用が中心だったのだけれど、報告書や議事録の作成にも一日かかる
日報や月報もおぼつかない時があるし、かといって研究業務は液クロガスクロすらちゃんととれない
確かにうちは大学の「分析化学」「物理学」「生体機能解析学」みたいな括りからは少し外れた所をやっているけれど
少なくとも半年すれば多少は使いものになるはずの人材だったのが、全然それに当てはまらない
おまけに内向的でコミュニケーション能力も低い、というより主体性が何もない
研究なんて新しいことをしてなんぼ、長期目標を見据えて動けるのが普通という所なのに
彼はそういったことが全然できていないし、大学で6年間何をやってきたのかというレベル
共同研究先の大学に同行させて打合せさせたり、海外企業の研究員との商談(英語)に出しても
ほとんど喋らず帰ってきて議論のタネも英語力も皆無という事実が分かるのみ
この時点で大分手の付けようがなかったけど、まだ何とかフォローして成長してくれればと思っていたんだよ
一年経験したんだから分かるだろと案件を任せたが未だに解決しやしない
普通違う分野の知識なんて皆無でも一年猶予があって自習できる向上心があればできるはずだろう
(というかそういったものがなければ、我々がやっている法令対応や特許対応、申請業務なんぞ一生無理だと思う)
正直な話、派遣社員の方が技術力含め何もかも高いし、正社員で登用しているメリットが本当にない
弊部では基本的に二年目に新入社員の教育を行わせるのが慣習なんだが、あまりに酷すぎてやめさせた
替わりにお願いした中堅社員も「まあ、仕方ないですね」と納得しながら引き受けてくれたよ
その社員の方が二年目の社員よりも数十倍忙しいし、おまけに家庭も持っていて一番大変な時期だというのに
そうせざるを得ないほど、ただただ彼の状況が酷すぎた
そんな彼が、今度の社内発表会で弊部の業務成果の発表者に任命された
基本的に一年間で成果を出した人が発表するのだけれど、自分含め年かさの研究員は現在
結構な長期プロジェクトを抱えているためそちらに発表している暇なんかない
なので彼しか発表する人がいなかったというのが実情なんだけれど(ほかに動けるのが新入社員と派遣しかいないので消去法)
正直役員や経営陣にタコ殴りにされて、部署の株が地に落ちて終わりになると思ってる
確かに成果が無い所に急に発表者を投げた上司も悪いと言えば悪いんだが、
発表を押し付けられてから二ヶ月もあったんだから、発表に値する新規知見やら研究成果は普通に考えて出るでしょ??
納期に追われる企業勤めの研究員なんだ、不慣れとか二ヶ月「しか」なかったとかどう考えても言い訳だよね??
おまけに発表のストーリーすら全然できていないし、実験に対して全然ロジカルな考え方は出来てないし
その癖危機感がなくて上司にろくに相談しないし、上の人に助力を申し出たりしないし、かといって残業3桁やるでもない
上司についに詰められて一日かけて(わざわざ一日の業務や実験時間を潰して)発表のストーリー提出してたけど
そこまでしないと動かないのなら、研究はおろか社会人として働くのは向いてないからさっさと辞めてほしい、辞めてくれ頼むから
今年入った新入社員の子の方が気が利くし理解力はあるしコミュ力高いし、君の完全上位互換なんだよ
まだまだ書きたりない部分はあるし、バレとか気にしなければゆうに10倍くらいの愚痴は書けるくらい酷い
もう少し人間らしい社員だったら良かったなぁと、彼の無能さとそれで増える仕事の対応に頭を抱える日々にはもう疲れました
いい加減にしてほしい
自称「ロジックが身についた人」がガバガバロジック(笑)な主張をしているとツッコみたくなってしまうね
でも私の幼馴染にはこんな暴力的で卑劣で犯罪者な人はひとりもいないし、
そんな事件の話を聞いてこんな狂ったコメントをする両親もいない。
妻の前歯を全部折る夫の話なんて知り合いの話としてすら聞く機会がない。
あえていうと、ご自分の周囲の環境の異常性に気付いてるHanPannaさんご本人ですら
もしリアルで出会ってしばらく付き合ったら私は、相当強い違和感というか価値観や感性や習慣の差を感じるのだと思う。
ネットで物凄く攻撃的だったり上からだったりしつつ、異様な前提を振りかざしてくるフェミニスト、
それが通じなくて相手にキョトンとされたりドン引かれたりすると「とぼけるな!」と怒り出すフェミニスト、
追記前までの主張はこう
B.なので、DV加害者・被害者を知っているHanPannaさんの環境は異常である
C.ところで、フェミニストはもしかしたら自分の異常な生育環境や文化や空気を世界全体と混同しているんじゃないか?相対的な視点の無い田舎者っぽい
ここまで客観的なデータの提示が一切ない。ロジックってなんだ。主観を垂れ流すのがロジックなのか???
むしろ自分の環境を世界全体と混同しているのは元増田の方ではないか?無条件で自分の生育環境だけが「普通」だと思っていて、それ以外は理由の提示なく「異常」と断言しているので
元増田はまず、元増田が「普通」で、HanPannaさんが「異常」「相対的な視点の無い田舎者」だとした根拠を提示するべき
「珍しくもないこと。」 って言われても
あなたのそのエピソードは登場人物全員(それがふつうのことだと思ってる語り手含めて)が
あまりにも衝撃的であまりにもぶっ飛んでいるように私には感じられるんですけど。
前歯全部折る人もそれを肯定する人もそういうの良くないと思いながらもありふれたことだと考えてる人も
私はこれまでの人生で一度も接したことがない。珍しいとか軽く通り越してる。
それが普通だと思ってみんなの前提だと思って話を始めてるせいで
多くの人に「何言ってんのこの人 こわ…」と言う反応をされて
という不幸な循環起きてない?
「あまりにもぶっ飛んでいるように私には感じられる」っていう感情の話と、事実認定は分けて考えようね。ロジックに強いんでしょ???
「珍しくもないこと。」を否定したいのであれば、統計なり何なりを持って来る必要があるのね。でも元増田は「私はDVなんて聞いたことない」という主観の話しかしていない。
まずは検索してデータに当たる癖をつけよう。日本で年間何件のDVが起きているのか、なぜ行政がDV対策に力を入れているのかとかも考えてみようね。
事実としてDVは社会問題にとして行政が対処するくらいにはメジャーなんだから、もしそのメジャーなDVを知らず「何言ってんのこの人 こわ…」と思う奴がいたとして、不見識でバカなそいつが悪いでしょ
社会を語るなら極力自分を捨てて手に統計データだけ持って話をするしかないんじゃないかと思う。
自分の経験や感情を前面に出して社会を論じようとした結果の「おかしな人」であり
他者との(意識されない)認識の齟齬や感情の対立なのではないかというのがこの文で書いたことです。
ありがとうございました。
これはそのまま元増田にブーメラン。あなた自分の主観以外に客観的なデータとか提示しました?
なんとなんと、「自分の周りではDVなんて聞いたこともなかった」ってバリバリ主観を一般化して論じている無理な人間がいるんですよ。自覚あります?
とか素面で言えちゃう奴が実在するのキツすぎん?しかもどうも自分のことをロジカルだと思っているらしいんよな。。。
ブコメでツッコミもらってから追記でしれっと主張を変えてきているのもダサいし。。。異常って言い方が迂闊だったと気がついて、「普通」と「別の普通」って言い方に直しているけれど、結果として最初の主張と食い違いが出ているね
あの子の名前はサイレント魔女リティ!
いーっつも黙ってばっかでホントに何考えてんのかわかんない!これだから多数派ってのは嫌なのよ!
だけどあの子が提案することって不思議とみんなが納得するのよね!何故かしら!許せないわ!自分達の方が多いからって正しいって訳じゃないことを知らしめてやるわよ!
あ!ちなみに私の苗字は舞野!あの子と同じ名前なのが嫌だけど、リティって名前もあるの!
いっつもいっつもこんなことばっかり言っててうるさいからノイジー舞野リティってみんなから呼ばれてるわ!
フフフ!なんでフルネームなのかしらね!これだから多数派ってイヤなのよ!
次回、うるさいうるさい少数派!十字架に吊るして燃やしちゃえ〜!の巻!
中途でも新卒でも、ときおり「あ、この人は人生の中で挫折らしい挫折をしたことないんだな」と感じる面接官がいる。
いろんな面接官が居ていいとは思うが、先述のような人物は面接官にならない方がいい。
営業で結果を残したいと思ったら残せた人。
自分の嗜好とスペックが噛み合ったラッキーなひとだ。やっかいなのが、100人に一人くらいの かなりの確率で居る。
感覚的だろうとロジカルだろうと努力をしてようと才能だろうと関係ない。
自分の強みと思っていたことが否定されたり、自尊心を失ったり、思うように事が進まない上に報われなかったり、そういう経験がない事が面接官としては弱味になる。
そこから抜け出したくて転職する人もいるんだ。自分が何をしたいかを横において、何をできるかに心血を注いで努力している人もいるんだ。
塩分を出来上がりの0.6~1.0%になるように調節するといい
それだけでだいぶコンビニ弁当に負けない味になるぞ
塩ひとつまみとか少々とかを全部信用しちゃだめだぞ
できあがり600gのみそしる→ルール「1%の塩分が必要」→この場合に必要なのは6gの塩分→みそ7倍だから42g、大さじ1が15gだから大さじ3いれればいいな
できあがり500gの肉野菜炒めにんにく塩味→必要なのは5gの塩分→3つセットになってる計量スプーンのうち真ん中のやつにすりきり一杯だな
(ちなみに100円ショップなどで3サイズがセットで売っている計量スプーンの一番小さいスプーンは、「小さじ1/2=2.5cc」である。「小さじ=5cc」は真ん中のサイズだ。
レシピを読む時によみまちがえると味が半分になるぞ。おおきいのは15cc。小さじの3倍。
大さじだけ買って目分量で小さじ1をはかりとれるには訓練が必要。)
ちなみに、味噌汁の目標を1%にしたは野菜の具を入れると野菜のカリウムがナトリウムの味をだいぶ打ち消すからだぞ。
それどころか、成功すれば観客のモラルの高さを誇示することで類を見ない象徴的な祭典になる可能性がある。
だってさ、東京のあんだけギュウギュウの電車でも大規模な感染爆発が起きてないんですよ?結局は大声で会話する会食が悪いということであれば会場内の飲食ブースは全て無くして観客には空マイボトル持参の上、給水設備と塩飴のみ解放すれば解放的な会食の場は無くせるし、持ち込み検査ではアルコールの類を没収すればいい。
マスク着用してない観客は見つけ次第退場させればいいし、そういう運用は今はスーパーでも飛行機でもどこでもやってるから不可能じゃなさそう。
もし政府がこんな感じで実現性を見込んでるなら悪くないんじゃないかな。はてなーのみなさんも、もうちょっと定性的にロジカルに物事を考えてみてはいかがですか。リスクのないところに積極的な変化はないのですよ。婚活と同じ。
コロナウィルスのワクチン接種が日本で始まってから、医療従事者や予約を取った高齢者以外のルートで、自治体の首長や議員、地元の企業の有力者が接種したということがニュースになり、批判をされている。このニュースにおいては大きく分けて以下のような意見が出ていると思っている。
批判派のメインは一つで、ずるをしている、ということだ。権力者と近い人間がその権力を使って、ワクチン接種の列に並ばずに自分だけが利益を得ようとしているというものだ。
もう一方でこのニュースを肯定する意見もある。いくつかあるが、大きくその意見を支えているのが「ワクチンを余らせるべきではない。余るなら別の人が打つべき」ということだ。1本2000円する高額なワクチンを無駄にするわけにはいかないので、余って捨てるぐらいだったら誰かが打つべき、という意見はもっともらしく聞こえる。
ただ、ちょっとここで考えてみた。素人考えなので間違っているところは十二分にあると考えている。どこが間違っているのかを教えてほしいので、どうか上記のニュースに肯定的な意見を持つ医療関係者の意見をいただきたい。
私がワクチンのオペレーションに関して参考にしたのは以下の資料である。厚生労働省とファイザーの情報なので一番正確だろう。
https://www.mhlw.go.jp/content/10906000/000726454.pdf
https://www.pfizer-covid19-vaccine.jp/#/VaccineTreatmentMethod
余ったから別の人に接種を行う、というオペレーションを想像してみる。厚生労働省の情報によるとファイザーのワクチンは接種日まで超低温冷凍庫に保管されて、当日に冷蔵庫に移される。解凍されたワクチンは5日以内に打たなければならない。その場合余ったとわかるのはいつのタイミングだろうか? 1日100本用意して、その日80本しか使われなければ明日使うという選択肢も用意されているのに。そもそも厚生労働省の資料にある当日に解凍というのを無視して月曜日に金曜日までの1週間分ワクチンを一気に解凍していない限り、余るということが発生するのだろうか?
もう一つ考えてみるのが、接種会場に届くものが解凍済みという場合である。そうすると1日に必要量以上届いてしまった場合は一気に接種をしなければ行けないし、余っているので明日少ない本数送ってきてください、というオペレーションが成り立たないのかもしれない。接種会場に在庫が積み重なるパターンである。しかし、ファイザー推奨の移送手続きによればサテライト会場でもドライアイスによって-60℃の超低温状態が保たれているはずなので、届いた時点で解凍済みというのは正しくないと考えている。通常医薬品の取り扱いというのは厳格なものであり、このオペレーションと異なる方法をとっているとしたら重大事故になるはずである。
では、厳格に運用するとして解凍した当日中に打たなければいけないとする。その場合に余ったとわかるタイミングはいつだろうか。少なくても午後だ。仮に午後3時ぐらいとしよう。予定していた人が会場に来ない。あと2時間で会場は閉まってしまう。このままでは予定の接種を終えることができず解凍したワクチンが無駄になってしまう。
接種会場から取りまとめをしている役所に何本余ると連絡が届く。ワクチンを無駄にしないためにあと2時間で打てる人に会場に来てもらわなくてはいけない。そのときに誰に連絡をする?
最初の連絡先に市長や議員、社長を選ぶ? それらの人は朝から一日の予定が決まっている。その予定をすべてキャンセルして今から2時間以内にどこどこ会場に来なさい、と言うか? そんな人達の予定を調整するのがどれだけ難しいか、社会人として働いた事がある人なら当然知っているはずだ。
では逆に、余ることを前提に市長や議員などの予定をおさえたとする。逆に余らなかったらどうなるか? せっかく開けた予定が無駄になる。それらの人が余るかどうかわからないワクチンのために何日も予定を開けておくのか? そんなことは非現実的である。
もっと言えばファイザーのワクチンは接種後に副反応が発生して、高熱を発症する場合もある。簡単に一日の予定を開けられない市長や社長の翌日も潰れてしまう可能性がある。急いでワクチンを接種して翌日に影響が出たら? そんなリスクを負ってまで急遽仕事の予定をキャンセルして接種に行くのか?
しかし現在報道によれば、多忙な上流階級の人々に対してのみ、余っているので接種できたという情報だけである。ただし、余っていたら接種したというのは上記のようなオペレーションが働かないと成り立たない。
最初に書いてしまったが、市長だの社長だのは余ったから接種されたのではなく、最初から自分たちの分を融通してもらっているはずである。そうでなければ説明がつかないからだ。ただ、医療従事者や予約が取れた高齢者が接種対象となっている現状で、融通してもらうというのはまぎれもなく自分の持つ権力の行使であり、それでは具合が悪いので、一番マトモな言い訳として、余ったから打ったと言っているだけだと思っている。
この結論に対して、上記オペレーションを踏まえた上でぜひ間違っている点についての指摘を求めたい。
これまでのオペレーションの穴があったとして、本当に余ってしまった場合、そのときに誰が打つのかについて考える。
ワクチンが余っているなら誰でもいい、かつ極めて時間制限がある状況下であるならば、一番病院において近くにいる人、医療事務や病院で働く掃除担当のパートの方、医療従事者の家族、病院に出入りしている卸業者などを対象にすることだって選択肢はある。医療従事者の家族がコロナに感染すれば、ワクチンを打っているとはいえ濃厚接触者になるのではないだろうか(ここは自信がないので教えて下さい)。その場その場で判断するなら、どこぞの社長を呼ぶより家族の方がまだ急遽の呼び出しにも対応ができる可能性が高い。
さらに言えば、私は他にも優先的に接種すべきエッセンシャルワーカーがいると考える。インフラに関わるような公務員(水道局やゴミ収集車の職員の方も含む)や高齢者施設の職員、物流系の仕事に従事される方、あるいはスーパーの店員などいくらでも挙げられる。この人達だって市長よりは予定の調整をつけられやすいだろう。
新潟県三条市がワクチンが余った場合は教職員を優先する、と表明して高い評価を得ていた。教職の方々は常に多くの子供達との接点があるし学校でクラスターが起きて学校閉鎖になれば影響度が大きいので正しいと考えている。
権力者のワクチン接種のニュースで肯定する意見として「いずれ打つことになるのだから問題にすべきではない」という意見がある。私はそれを正しいと思わない。この手の話でニュースになるのは議論も合意もなく権力者がワクチンを優先して接種しているという、権力を持っているか、権力に近いかどうかが、ワクチン接種の決め手になっているからである。今はまだすべての医療従事者への接種が終わっていない。彼らが先に接種したことで接種日が数日ずれた人もいるだろう。その数日のズレがコロナ感染の決定打になることもありうるかもしれない。
これからは高齢者への接種が始まる。誰ががその列に割って入ったとして後回しになるのは自分の親や祖父母かもしれない。一人や二人ならいいとなるかもしれないが、昨日セコムの役員が80人分のワクチンを接種したというニュースが流れた。この話がだんだん甘くなってくれば、○○議員の後援会員数百人を優先して、という話になるかもしれない。それによって遅れる人も出てくる。遅れた人は自分が遅れたかどうかに気づくことはないが、それは権力の使い方として正しいのだろうか。今回はワクチンだが、コロナ感染者が入院できる基準が権力の近さによるものだったとしてそれを許容できるのだろうか。ワクチンだからいい、入院はいけない、ということのどこに基準を設けて話をすべきなのだろうか。
以上が素人が考えた意見である。はっきり言ってこういう意見は専門家に語ってほしい。医療系のライターならワクチンが余るのかどうか専門知識によって確認することができるはずだ。社会学者とか政治学者なら権力者が優先されることへの意見をもっとロジカルに説明できるはずだ。新聞社などメディアはただ批判するのではなく、もっと深堀してほしい。もし、専門家がここで説明していたという記事があればそのリンクなどを貼ってもらえると嬉しい。
私としては、こんな素人の意見でどうのこうのはてぶがつくよりもビシッと専門家のみなさんによって議論が深まってくれる方が嬉しいし、この疑問がそういう知性のある人に届いてほしいと思っている。
広告とかプロパガンダは、そのメッセージが届くことが直接発信者の利得につながっていくから互いに凌ぎを削って最適化が進んでいくわけだけど、複雑なことを複雑なまま伝える技術は、そもそも市場がない(ないことはないけど、簡単なことを刺さるように伝える技術に比べて圧倒的に小さい)からあんまり発展しないんだと思う。テクニックとしても難易度が高いし、どうしても受け手の最低レベルっていう制約条件が出てしまう。基礎的な算術がわかってないひとに感染症の幾何級数的拡大の怖さについてイメージしてもらうのは超絶難しい。論理学の考え方が身についてないひとにロジカルな分析を理解してもらおうとしても、途中で躓いたり、たとえば特称命題と全称命題を取り違えて間違った展開をしてしまう可能性が高い。
相手が持ってる教育・教養のレベルを遙かに上回ることを伝えるには、本当はそこに到るための階段を登ってもらわなきゃいけなくて、そこをテクニックで一足飛びに飛び越えようとすると、あまり精度の高くない比喩でごまかす形になってしまいがち。それにしたって「うまい伝え方をすれば、階段の1段下にいるぐらいの人がギリギリわかってくれる」という程度の底上げしかできないのではなかろうか。