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上記の記事に対して皆さまから寄せられたブコメ・トラバをまとめました! 27日27時ごろまでのコメントを基本的には全て網羅した、元記事で増田が挙げていなかった作品群です。みなさまの知見でリストが充実。気まぐれにひと言追加したりしなかったり。作品推しではないかも? の場合も、とにかくお名前は載せました。抜けがあったら申し訳なし。誤字はこっそり直してますので、ぜひご指摘ください。ありがとうございます。この記事について寄せられたブコメを拝見して、注釈を追記しております。
大変失礼いたしました…。「ガラかめ」を殿堂入りにしてご用意した1枠にてお許しいただきたく(名案)
亜藤潤子『扉を開けて』
遠藤淑子『天使ですよ』この方も支持多し! なぜか別花の印象が強く。本誌でピックアップいたしました
神坂智子『シルクロード・シリーズ』80年に楼蘭の美女発見→81年『キャラバンの鈴』で仕事の速さとイマジネーションの豊かさに震えた
柴田昌弘『紅い牙 ブルー・ソネット』。『タイタニック80』で「花ゆめ」に颯爽と見参。『第3の娘』含む1980年に短編の執筆数が一番多く、しかし白泉SF短編のほとんどが電書化されていないのはまさに損失…!『ブルソネ』は白泉社版コミックス4巻カバー(訂正・3巻でした、すみません)の青いソネットが神々しい美しさ
猫十字社『小さなお茶会』Xに流せば2024年の新作で通用しそう。「ビン」の話が好き
藤崎真緒『瞳・元気 KINGDOM』
藤田貴美『赤い群衆』たくさん作品がある中で、何故これを。何故これををを(歓喜)
谷地恵美子『すーぱぁキッド』
吉村菜由『政がゆく』
川原泉『美貌の果実』 ( 『架空の森』推し)『銀のロマンティック…わはは』『森には真理が落ちている』『メイプル戦記』『食欲魔人シリーズ』
山口美由紀『フィーメンニンは謳う』『音匣ガーデン』『おんなのこ季節』『V-K☆カンパニー』
あさづき空太『赤髪の白雪姫』
我孫子三和『みかん絵日記』みかんといえば当時は逢坂みえこ『永遠の野原』のみかん(犬)ではなく、こちらの方が知名度あったかな…。あの頃の「LaLa」一番手くらいに人気あったんじゃなかったか
樹なつみ『朱鷺色三角』『パッションパレード』『八雲立つ』『Oz』エピローグがプロローグでもあった『ラヴ・ストーリィ』(『朱鷺色三角』所収)。構成の妙よ。読みながら最後に「えーっ!」と声が出た
篠有紀子『センシティヴ・パイナップル』( 「閉じられた9月」所収)←増田お気に入り
縞あさと『君は春に目を醒ます』
佐々木けいこ『信長君日記』 みなもと太郎『風雲児たち』(1979~)とほぼ同時期に始まった、おそらく本邦初の信長ギャグ漫画
かわみなみ『シャンペン・シャワー』1983年連載開始。南米のプロリーグを舞台とした、サッカーワールドカップ出場を目指す物語。
『日処』といい、ものすごい漫画が「LaLa」から出るんですよね。増田の年齢的には森川久美『南京路に花吹雪』も忘れ難く、当時の成田美名子は『エイリアン通り』を連載中、樹なつみのブレイク作品『マルチェロ物語』もこの頃で、「LaLa」最初の黄金期だったような。月刊誌(作画時間に余裕が出る・ページ数多くてOK)の性格上、先行の「花ゆめ」に対して大作路線に舵を切って差別化してたのかも。といいつつ増田はその少し前の高口里純『トロピカル半次郎』が好きでした。歌って踊れる数学教師。
80年代初頭はまだ「別冊」「増刊」がなかったせいか美内すずえが『ガラかめ』と『聖アリス帝国』『黒百合の系図』、魔夜峰央は『パタリロ!』と『ラシャーヌ!』、高口里純が花ゆめでは『久美と森男のラブメロディ』を手掛けるなど「花ゆめ」「LaLa」掛け持ち組がいらした記憶。
筑波さくら『目隠しの国』 『嘘解き』路線で別原作なら、ぜひこの作品を実写化してほしい…!
これは間違ってはいけない単語でした。モー様案件は『スター・レッド』「AーA’』あたりが好きで『トーマの心臓』方面に疎いのが、語るに落ちてしまった。また、作中にチラッと出てきた「ギムナジウム」より、パタリロといえば、の「クックロビン音頭」がそもそもモー様大リスペクトだったという。ご指摘深く深く感謝です。
「LaLa」は雑誌を購読していなかったので断片的にしか語れず。寄せられただけでも10選は難しそう。後は頼んだ! みなさまありがとうございました!
ビリー・エメラードシリーズの表紙を小学校のバザーで見て衝撃を受けて以来のかなり遅れて入ったファンだけど、絵もお話も本当に素敵だったね
童留の頃の絵は神がかって美しい
石の子供たち光の子供たちは最近の某作品にかなり影響を与えてると思うけど、言及されているのを見たことがない
10/27 27時ごろまでにいただいたブコメ・トラバをまとめました! お寄せいただいた知見に助けられております。ご興味のある方はぜひ。
<以下本文>
集英社「別冊マーガレット」の名編集長・小長井信昌が74年「花とゆめ」創刊編集長に就任(のちに「LaLa」「ヤングアニマル」でも創刊編集長を務める)。氏が別マから引き抜いてきた漫画家が、最初期の「花とゆめ」を支えた。
2作まとめて、令和の今でも作品が生きているな、と思わせる説明不要の名作(前者は「連載中」ではありますが)。月刊誌→月2回刊化の目玉として2作同時に連載スタート。コンテンツの息の長さに、編集長の慧眼が察せられる。
主人公のマリネラ王国・国王パタリロに次いで2番手のキャラクターはMI6少佐・バンコラン。彼は主に美少年を愛好する同性愛者で、本作はギャグマンガだが 「同性愛であることそのもの」を揶揄していない点に、作者の品格を見る。
作中に「ドイツのギムナジウムで一緒だったんです」「11月ごろ?」というやり取りを挟むなど萩尾望都ファンであることがわかる。82年アニメ化。「花とゆめ」というより白泉社として最初のアニメ化。
どの作品を推すかが分かれる。世間的には『笑う大天使』(1987~88)が有名で傑作集を出す際のアンケートでも番外編の『オペラ座の怪人』(1988)が2位だが
・作者ご本人はまったくスポ根の人ではないのに、スポーツものに傑作がある
・甲子園という制度に批評的視点を投入 と、一歩踏み込んでいる本作をリストアップ。個人的には『月夜のドレス』(1984)が好き。
メディアミックスとしてはOVAのみであるが「前世ブーム」の火付け役として爆発的な人気を誇った。※ラジオドラマあり。ブコメご指摘感謝
『スケバン刑事』のような「悪に対する憎悪」ではなく「優秀だが他人を寄せ付けない戦災孤児と品行方正な優等生との、互いに相反する感情」など愛憎の陰影が濃い大人びた作風に、当時の読者(主に10代少女)は魅了された。
「久しぶり 君には心底会いたかったよ 秋海棠」以上にインパクトのある「ひき」を未だに知らない。
こちらも説明不要の名作。菊池規子『わが輩はノラ公』(1973~78)以来人語を話すペットが出てくる作品はたびたび登場したが 「人語は解するけどしゃべれない(しかし主張はする)動物たち」が出てきたところが新機軸。よくない形で「ハスキー犬ブーム」がありました…。
※飯森広一『ぼくの動物園日記』(1972~75)はノンフィクションなので除外してます。
(このあたりで「男性読者も多い花とゆめ」時代が終焉したと思っている)
続く『ニューヨーク・ニューヨーク』(1997~98)、『しゃにむにGO』(1998~2009)と第一線で花ゆめ本誌を支えた大功労者。『赤僕』は白泉社では初めて他社の漫画賞(小学館漫画賞・1994)を受賞。ヤングケアラーの立場に置かれた小学5年生が主人公で90年代父子家庭を活写した作品となった。熱量のあるドラマ巧者。
2006年に台湾でドラマ化、2007・2011に日本、2012に韓国でドラマ化。そして今年、初のアニメ化が発表されている。日本ではプライム枠連ドラ案件で『ガラかめ』『スケバン刑事』とは違う、読者ターゲットを広く取れるラブコメが、あの「花ゆめ」から出たのだなぁと感慨。
アラサー(アラフォーですかね)のオタク女子から作品名が挙がることが多い。
2007年に「もっとも売れている少女マンガ」として、ギネスブックに認定されているそうで2001年のアニメ化・2019~21の再アニメ化・2022の劇場上映の実績は立派。十二支を背景にしたキャラ設定等、往年の「花ゆめ」らしさが光る(私見)。
(ここから、00年代デビューの漫画家が飛んでしまいます。申し訳なし…)
連載中のラインナップで、今一番勢いがあると思われる作品。アニメ化も決定。男性アイドル(キャラ)・推し活…と、イマドキの設定は鈴木ジュリエッタ「推しに甘噛み」(2022~)でも同様で、ここが今の「花とゆめ」の現在地である。
※「創刊50周年記念 花とゆめ展」ブックレットでは2人の対談が掲載されている
他
選外ってありえないですよね。すみません…。
『花のあすか組』(1987~95)が代表作でありつつ『グランマの憂鬱』(2015~)が昨年萬田久子主演でドラマ化もされている、息の長い漫画家。
1985年は角川書店(当時)がコミックに進出して地殻変動が起きた年で、そのタイミングで白泉専属ではなくなってしまった。 「別冊花とゆめ」連載「赤鼻のアズナブル」(1982~83)、別花短編だと「優しい瞳」(1984)が好き。
この方も白泉社を離れ角川へ。『ミミと州青さんシリーズ』(1979~85)が人気&今はなき「シルキー」でレディースたくさん描いてましたが、一瞬ミステリー&サスペンスものも手掛けていました。こっち路線もよかったのになぁ。増刊号掲載『異国にて』(1984)がベストですが本誌掲載作ということで『マンハッタン』を。
別マ移籍組、和田慎二の盟友。『紅い牙 ブルーソネット』(1981~86)ですよね。とはいえこのシリーズも別マからの移籍なので、あえて本誌掲載の短編を選んでみました。綾波レイみたいなタイトルですが、まさに綾波のようなお話です(ネタバレ回避)。
ヨーロッパを舞台にした華やかな作風。ほかの作品も海外モノ多し。
制服高校生ミステリものの嚆矢といってよいのでは。近い年次のデビューだと佐々木倫子よりずっと早くブレイク。メディアミックスに縁がなかったのが不思議。表題作では『消えた肖像画』が大変な秀作。1巻所収。
「花とゆめ」の「80年代後半のSFもの」のストーリーや絵柄の象徴。キャラ造形についてはフォロワーがたくさんいた記憶。
代表作はこれだってわかってるけど、白泉社作品なら私は『フラワーデストロイヤー』シリーズ最終編 『ダーク・エイジ』(1991)が好き。
1巻完結の表題作がかわいい短編集。所収の『月光夜曲 −ムーンライトセレナーデ−』がすごくよかったの、思い出しました。ビッグヒットがないの、なんでなんだ…。
氷室冴子原作ものの中で、長く支持されたコミカライズ成功例かと。
すごく売れてた! 世界観が魅惑的で熱いファンが多く、「ぼく球」以来のビッグタイトルが出たと思いました。絵のタッチも今見ても素晴らしい。
代表作はこれだってわかってるけど「赤僕」より少し前にスタートした『久美子&信吾シリーズ』(1990~97)が好き。女子高生と小学生男子カップルの物語。大人になった坂田と小沢にはハッピーエンドになってほしかったなー。
いずれ『推しに甘噛み』の人になるかもですが、まだこちらの方が有名かと。2012・15のアニメ化で聖地巡礼企画も出ていました。
<番外・別冊花とゆめ枠>
オリジナル初コミックス「環状白馬線 車掌の英さん」(2009)からずっと、ハートフルなストーリーを展開。恋愛重視の作風ではない、往年(年配)の読者が考える「花ゆめらしさ」は別花に残っていたのかも。それがまさかの月9原作。やはり時代は変わった。
ここまで挙げた白泉社作品の中では一番好き。とはいえ代表作は『始末人シリーズ』(1983~91)かと。このパターン多い。大大大好きな明智抄で(同人誌「単行本未収録作品集」全5巻はコンプリート)10選にも入れたかったのですが、作品リストを振り返ると『始末人』ですら本誌・別冊を行ったり来たり(後半は別花)、かと思うと「チツケイレン」の「アフロディーテはきずつかない」(1988)が単発で本誌に載ったりして、編集部は運用どうしてたん…と。これからも読み続けることには変わりないのですが。
近作に抜け漏れ多くてすみません。明らかな抜けは増田の知識やアンテナが欠落している箇所です。とはいえ総論として、ガラかめ~動物のお医者さんまでは不動かな、と。
もしよかったらブコメでいろいろと教えてください。
元増田です
トラバやブコメでたくさんの修学旅行回をおすすめしてもらえてすごく嬉しい ありがとうございます
教えてもらったものこれから読む楽しみができてほくほくしてる 読むぞーー!ってなっている
「わたモテ」は「私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!」で合ってるかな
(少女漫画に略称が同じになる「私がモテてどうすんだ」というのがあります※旅行回あり)
2巻まではたぶん読んだけどその後の面白そうな展開をおすすめしてもらえてよかった、ぜったい読みます
「スマイルプリキュア!」もそんなに楽しいのかー!と思ってめちゃくちゃ気になる
私のプリキュアはYes!プリキュア5で止まってるのでそろそろ更新したい
「とめはねっ!」「古見さんはコミュ症です」のおすすめコメント読んで、
その人物それぞれの特性や得意、能力がいつもと違う場所で発揮されたりそれを見ることで友達の新たな一面を知ったり見方が変わったり信頼が深まったり
ふだん交流のそんなにない子とちょっとしたことがきっかけで関係を深めたりするところを見るのも修学旅行回の醍醐味だなって改めて思いました
「あずまんが大王」は読んでたはずなんだけど、修学旅行回の覚えがないということはその巻まで到達してなかったんだろうか(なおよみちゃん派)(よみちゃんはかわいい)
アニメでも修学旅行回があるみたいだからこれを機に両方改めて見てみたいと思います ところでアニメは音楽がすっごくよかった
グリーンウッドは手元にあるので今晩から久々に少しずつ読み返そうかなと 「スプリガン」も絶対に読むすごく面白そう
>河原和音『高校デビュー』を挙げようと思ったら同作者さん『修学旅行』って短編も描いてたっけ
河原和音先生作品もいいですね…修学旅行関係ないんだけど、私は「天晴(てんせい)」がとても好きです
おもしろいよね…すごく好き
>僕は文化祭回が好き。
私も好き いいよね それぞれの学校でかなりやることが違ってたりへんなジンクスがあったり踊ったりあれこれの展開が見られて楽しい
夢路行という現在はレディース誌で活躍してる作家さんがかつて少女誌で描いていた文化祭の描写がすごくいいです
画面も静かで淡々としてるけどちゃんときらきらしててすごく大事な時間が流れてる感じがあっていい
太めというレベルでない本当に太った女の子が主人公の恋物語の短編「踊りましょうか」、
それと龍のうろこを飲んでしまった女の子の話の中編「荻の原日記」の文化祭描写が特にとても楽しそうでいい
>とりあえずやっとくかーみたいなのも多くて当たりはずれ大きくね 文化祭で劇中劇やるよりはましだが
確かに当たりはずれはある
「彼氏彼女の事情」は念入りな修学旅行回(長い)とストーリーに関わる念入りな文化祭の劇中劇(とても長い)のダブルコンボがある「当たり」のほう
>糞みたいなハプニングとサービスシーン見せられるだけだろ何が面白いんだと思って読んだら、
出てくる作品群に走馬灯みたいに情景が浮かんできて涙出た。ありがとう増田。週末、吉野朔実読み返そう。
「修学旅行回」と聞いて想起される内容がその人の観測範囲というか普段読んでいる漫画のジャンルで結構違うものなのかな、
というのは今回すごく感じて一概に分けられないけれどおおまかに少女漫画
(そのうちでもラブコメとそうでないもの・掲載誌のカラーによってかなり内容が違う)と少年漫画(これも掲載誌によるだろうか)では
物語を構成する要素が相当異なるのだろうな、という風に思った 確かにテンプレのハプニングやラッキースケベ展開の多いもの、イベント消化回的なものも相当数あって
同じようなものをたくさん読めば確かにだんだん飽き飽きしてくるのかも それでもやっぱりどこかに「特別」な要素があってそういうものを見つけながら読むのがすごく好き
私は今まで読んだ少年漫画では、ゆうきまさみ作品以外では「エンジェル伝説」をすごく愛しているんだけど、すごく時間経過の範囲の短い作品で
あれに修学旅行回はなかった あったらどんなかなあ…読んでみたかったな、といまでも想像したりします
吉野朔実の「記憶の技法」は楽しい、という方面ではない修学旅行回かつひとつのある「旅」の漫画として大傑作で
あの内容をよく一冊分の紙幅でできるものだと読むたび惚れ惚れするサスペンスフルだけどすごく静かな一編で
少女漫画、女性作家に興味のない人にも一度読んでみてもらいたいです 吉野朔実作品はとてもとても良い(お好きな方がいてすごく嬉しい)
あと書ききれなかった部分では修学旅行ではないけれど旅のある作品として猫十字社「小さなお茶会」があった
夫婦生活は幸せそのものだけれど突然どうしても一人になりたくなって汽車にのって赤い屋根の家がいくつか連続していたらそこでおりよう、とか
列車のなかの物売りの描写とか駅でのお茶とか自分たちでつくるおみやげの特別さとか細やかなところがすごく心にひっかかってくるかわいいきれいな作品
星野架名「青い銀河の夜明け」は地球をなくした高校生たちが自分たちの身ひとつ校舎を宇宙船にして自分たちの未来を探して宇宙を飛び回って旅するSF
窓の外に宇宙があって茶道室で布団敷いてそこで寝る、みたいな画面が楽しい 星野架名作品はいいぞ 絵もかわいいです
SFやミステリーやバトルものや恋愛もの、もっとゆったりした日常ものとか
コメディとかいろんな漫画があるけどどんな漫画でも修学旅行のエピソードはすごく楽しい
サスペンスフルだったりなにか緊迫したテーマを描いてるものの中では久々に取り戻された日常という描写になるし
とりとめもないささやかな日常を描いてる漫画の中ではそんな日々の中にちょっと特別な事が訪れた、みたいな描写になってそのどっちも楽しい
たいてい何話か連続した回になるのでその「いつまでも楽しいものを読んでいられる感じ」もすごく好もしいって気がする
80~90年代の漫画が大好きでもう10数年くらいあれこれ掘り返したり紹介してもらったりして読んでるんだけど、とりわけこの年代の修学旅行回は楽しい
自分たちの頃とずいぶん違うなあって感想もあるけれどそれよりもなんだか描かれ方に現代よりよけいに特別感があってがちゃがちゃ賑やかな感じなのがいい
松苗あけみ「純情クレイジーフルーツ(九州)」はそのがちゃがちゃした感じの代表格みたいな感じで
修学旅行の準備段階から念入りに微細に描かれている 当時の女子高は荷物検査なんて事前にあったんだ!?みたいなところとか
その持ち物にキャラクターの性格が如実に出るような描写とか飛行機に乗るのが初めての子が時代的に多いとか見どころが多すぎて楽しすぎる
90年代ではないが津田雅美「彼氏彼女の事情(京都)」でも事前の準備段階にかなり紙幅が割かれていて
その細かさとやっぱり買い物の仕方とかにキャラクターの性格が出るところがすごく楽しい
目的地に着いてからもそれぞれに見たいところが違っていてその行動の様子を画面を分割してそれぞれ描いて最後に合流する、
その際の人物の組み合わせが好みや突発的な事情から普段の学校でのシーンと違ってシャッフルされている、など遊び心とか工夫があって非日常のわくわく感がよく描かれてる
またそのシーンが以降の展開へのフックになってたり伏線にもなってたりしてサービス精神と長編漫画を読む楽しみの両方に溢れてる
お定まりのナンパシーンだの喧嘩シーンだのもちょっとあってこのお約束感も修学旅行回ならではだなと思って楽しい(「今日から俺は!」もこんな感じでよかった)
少女漫画というか女性の作家さんの場合では、この「旅行前のわくわく」を想起させるあれこれについてとても細かく描かれていることが多いと感じる
「究極超人あ~る(大和路)」の修学旅行エピソードもがちゃがちゃしてて楽しくてすごくいい
普段と同じ色んなキャラクターが入り乱れて普段と違う場所であれこれするのを見るのはなんて楽しいんだ!って何度読んでも思う
バスガイドさんがとても幅を利かせているのもすごくよくて、というか80~90年代の修学旅行回のバスガイドさんの存在の特別さというのはすごい
「ぼくの地球を守って(京都)」ではキャラクター達にとってものすごく重要なことが起こることの特別感もあって絵もめちゃくちゃ丁寧でいい
お土産屋さんのシーンや桜を使った演出が美しくて透明感があってぐっとくる このあたりの絵が一番好きだから余計にいいなと思う
修学旅行のエピソードのよさは長編だけに限らなくて1巻・二巻完結のような短編やオムニバス漫画でも印象に残る
星野架名「妖の教室(北九州)」は怪談風のちょっと不思議な話でおかしな事怖い事が出発前、行く先々のスポット、帰りの新幹線の中に至るまで
それぞれの場所らしい演出の中で次々と起こり続けてラストにはちょっとどんでん返しもありかつ主人公たちの淡い恋愛模様についても触れるミステリアスな一編
同作者の「カンパネルラはふりむかない」は架空の修学旅行先「歌国(おそらく山口県の岩国)」から
東京への帰りの新幹線の中に閉じ込められたままこの世ならぬ予期せぬ旅をさせられる修学旅行生と教師たちに起こる怪異と青春の一編
吉野朔実「記憶の技法」は実際には主人公は修学旅行に行かないのだけれど、主人公にとって大事なものを守るためのものを獲得するためだけの大切な旅として描かれる
(この物語はそもそも「旅」がかなり重要な芯として他にも旅のシーンが出てくるのだが、それを成立させるためのディテールに舌を巻く)
「彼氏彼女の~」は違うけれど、携帯が普及してない当時ならではの描写もありそういうものを読むのもとても楽しい 移動手段の変遷も同じく
アニメではやっぱり「けいおん!!」の修学旅行回(京都)が最高の最高の最高によくて寝る前とかよく流しながら寝落ちする
いつどのシーンを見てもにこにこしてしまうおかしみとか楽しみとかに溢れててもう移動のシーンから楽しいっていうか
行きと帰りのあのシーンの呼応がもうあ~~好き~~ってなっちゃうしお菓子食べすぎてごはん入らないとか
ちょっとした言葉で笑いに火がついて何してももうおかしくて暗い中でクスクス声がずっと聞こえてていつまでも眠らない感じとか
めちゃくちゃはしゃぐ人とそれに苦労する人とかお土産選びとかとにかく描写のこまかいことこまかいこと人物の動きからなにから
全部がそのまんまの日常なんだけどこの子たちにとってやっぱり特別なんだよね~ってなるあの感じがもう好きで好きで…かわいくて大好き
けいおんは劇場版もだからものすごく大好きであれは卒業旅行なんだけど全編が旅行っていう特別なもののエピソードで
出かける前からの描き方ももう本当に細かくてあるあるですっごいかわいくて飛行機のシーンも大好きアフタヌーンティー断られるとことか
有名人ごっことか靴擦れのエピソードとか(おろしたての靴ってわくわく感こもってる!)お部屋の扉コントとか
みんな楽器持ってくるよね~むぎちゃんはむぎちゃんらしい方法でそれ解決するよね~のとことかも大好きっていうかもう全部好きで全く書ききれない
「旅の中にいるいつものあの子たち」がたくさん見られるの丸ごと最高の映画だな~って思って何度見てもたまらない
そんな感じでだから本当は修学旅行だけじゃなくて広義の旅のシーンがすごく好きなんだろうなって思う
最近の漫画でも「きのう何食べた?」の京都旅行回とか「聖☆おにいさん」の近所への短い旅行回とかも楽しくてよかった
古い漫画だと坂田靖子「マーガレットとご主人の底抜け珍道中」、正確には旅ではないが佐々木倫子「ぺパミント・スパイ」の
架空都市(ヨーロッパ人が日本的な生活をしている佐々木倫子独特の世界)への移動を伴うエピソードはとても楽しい
学校を舞台にしていれば描かれてもいいのに学年等の問題で描かれなかった修学旅行を想像することもある
漫画「あたしンち」では父母はよく旅行するがみかんとユズは学校での旅行のエピソードはなかったので、あったらどうだっただろう、とよく思う
(なおアニメ映画版ではみかんの修学旅行がメインの作品がある)
エッセイ漫画の旅行回とかもいいけど現実をそのまま作品の中に描写するよりも創作の中の世界やキャラに起こる出来事として
もう一段落とし込む感じで描写されたときその旅にまつわるエッセンスがもっと濃く抽出されるような気がする
どれもに共通するのは作者の方がしっかり綿密な取材を現地でしているんだろうということがわかるとこで
その細かさとか作者が現地で見たり聞いたり食べたりしていいな~って思ったところが
なんとなく画面やエピソードに出ていてそれがしっかり伝わるのもまたなんだか特別感があっていいのだなあ、としみじみ思う
な な 懐かしい~~~!!!って気持ちで思わず録画して見ている
最後まで見たような見なかったような結末がどうなったかは全然覚えてないんだけど
小学校中学年くらいの頃の放送だから記憶がおぼろげでも全然不思議ではないな
コミックスも最後まで読んだか読まなかったか覚えてない 結末はいったいどうなったのか
それよりアニメ版、姫ちゃん(主人公の少女)の憧れの先輩役の声優が草薙剛だった
OPもEDもSMAPだ よく覚えてないけどこれはもしかして森くんがまだ所属している頃のSMAPでは
当時中学生だったねーちゃんが友だち数人と森君の追っかけしてたことを同時にありありと思い出す
SMAPファン向けの映画かなにかでなぜだかメンバーがみんなオオカミ族?みたいな設定で
誰かが鶏生きたまま食べて口元から血が垂れてくるみたいなみたいな描写の映像を観た記憶もぼんやり思い出す
(何度思い返してみても設定が特殊すぎるのでこれは疑似記憶かもしれない)
当時この枠の女の子向けアニメって必ずジャニーズのアイドルとタイアップしてたような記憶がある
「赤ずきんチャチャ」も確か香取慎吾が声優やってて曲もSMAPだったような気がするし「こどものおもちゃ」はTOKIOだったろうか
思えば夕方6時台のアニメ枠は大抵少女誌「りぼん」の掲載作だったけど、
私は「りぼん」には縁のない子供で、というかその頃からコミックス派で素敵な表紙の漫画を買うのが好きで
コミック雑誌を定期的に買って読むという習慣に縁がなくアニメで観る以前は上記の作品の原作を読んだことがなかった
全部中学生以降に少女漫画オタクになってからはじめて読んであれっ面白いじゃんとなったものだった
「りぼん」よりは花とゆめコミックスやぶ~けコミックス、サンデーコミックス等の方に馴染みのある子供だった
絵やお話の傾向もそれぞれの雑誌でかなり違っていて私は花とゆめ系の絵が好きだった 特に星野架名の絵が好きだった
なんとなく子供心に「王道」に通ずる要素を好きになれなくて毛嫌いしていたところもあったと今となっては思うけど
アニメになるとなんでだか普通に見ていた アニメになると何かが急にキャッチーになって受け取りやすくなる気がする
そんな感じで全体的に好みじゃないな~と当時思っていた作品でも
こんなに懐かしくてこんなに愛しい気持ちになるのがなんだかふしぎだし面白い
単に懐古や感傷だけじゃなくて色んな作品のそれぞれの魅力が今やっとわかるようになったのかなという気がする
「花とゆめ」や「ぶ~け」作品はりぼんよりは対象年齢が高かったのかあまりアニメにはならなかった印象
少女にとっての「りぼん」は少年にとっての「少年ジャンプ」のような王道の立ち位置の雑誌だったのだと思うけど
それにしてもたまに岡田あーみんとか彩花みんとか破天荒な作家も堂々掲載している結構ヘンな雑誌だ
でも「ジャンプ」にもうすた京介とか漫☆画太郎とかいることを思えば別におかしくはないのか
ちょうど鏡写しのようではないだろうかと最近思う アニメ化される頻度の高さという点に置いても
姫ちゃんのリボン、当時のおぼろげな記憶の中で唯一鮮明に残ってるのが
主人公のライバル?役ともいえる高飛車でエキセントリックな少女日比野ひかるの事である
茶色いくるくる髪にヘアバンドの女の子で空気読めない意地悪な女の子だけどかわいくてなんだか好きで
今見てもやっぱりかわいい女の子じゃんってなる 昔っからライバル役の女の子の方をすごく好きになってしまう
子どもの頃「らんま」も見ていてシャンプー!なんてかわいいんだろう!!!って思っていた
今でもラブコメに出てくる女の子の造形でいちばんかわいいのはシャンプーだなって思ってる 声も動作も服も全部かわいい
もう何度目だよという再々再々再々再放送くらいのものを見て「らんま」だとうっちゃんもかわいいしなびきは昔から大好きだし
とにかく気の強そうな暗い髪色の女の子が好きなんだな~というどうでもいい好みを発見したりするのだが
小太刀は前髪も好きじゃないし性格も嫌いだったんだけど今見たら か か かわいいじゃねえかよ~~ってなってしまって
アニメのだいぶ空気読めない性格に難のある(と設定されている)女の子ってなんだかわからない普遍的な魅力があるなと思った
そんな感じで日々野ひかるもやっぱりかわいいなーと思いながら懐かしいアニメを見ている 時々名状しがたく泣きたい気分になる
そして90年代のアニメを見ているとファッションのトレンドが今の感覚に近いというか
今のファッションが90年代のトレンドを模しているのかなという感じなのでキャラクターが着ている服が普通にかわいい
過去のものを大人になってから見るとあれこれ楽しいフックがあってというか見る側の自分の方にできていて
はー姫ちゃんもかわいい 当時リボンを模したグッズとかも発売されてたのかな こういうのリアルタイムで買ってみたかった