はてなキーワード: 孫の顔とは
自分の子供が独身で、子育てせずに楽してるのが許せないという気持ちもあるんだろう
親の自分は子供のためにあれこれ尽くして子供の犠牲になったんだ。なのに、どうしてお前は苦労せずにのうのうと過ごしている。お前も同じ苦しみを味わえ
自分の場合は、出産も子育ても大変で苦しかったから、自分の子供が「結婚も子育てもやりたくない」と言えば、孫が見れなくて寂しいけれど子供が結婚や子育ての苦痛を味わうことなく毎日楽しく暮らせるなら、その選択を受け入れるしかない。
だって、モラ配偶者や発達障がいの子供の育児に苦しんでいるお母さんの姿にぞくっとするから。日本の母親はまだ夫や子供の奴隷になってる人がうじゃうじゃいるからね。夫や子供からただの飯炊き女、掃除婦と思われて、都合よく使われてる女性がね。そんなふうに扱われるくらいなら独女のほうがましだから
自分の劣等遺伝子が引き継がれるなんて子供が可哀想だと本気で思っている。
奨学金なしで四大出してくれた両親のことを尊敬しているからこそ、自分が親になった時にそんな教育が出来る気がしない。
不幸中の幸いともいうのか当然とも言うのか、劣等遺伝子なのだから自ら動かない限り番は出来ない。
その旨は親にも話していた。親も「まあ、仕方ないね。そういう生き方もあるだろうし」とは言ってくれたが、どこか悲しそうな顔だったな。そりゃ当然だ。
弟は俺より頭は良くなかったが、まあまあ普通の大学に入って普通過ごしている。顔も俺が酷すぎるのもあってかまだマシな方だ。けどある日突然家族召集がかけられ、弟がゲイであることをカミングアウトされた。別に俺はLGBTに全く興味がなかったから好きにすればと思っていたし、親も理解はある程度あるみたいだった。
でもある日親と一緒に酒を飲んでいたら、子供の特集みたいな番組をやっていてボソッと「いいなぁ……」って。
でも親の為に子を作るってのもなんか違う気がしてるし、ずっとモヤモヤしてる……
俺って親不孝なのかな。
第三者として言うなら、彼女大好きなら結婚して子供作っちゃえば幸せだぜ、きっと。
子供の人生は子供のものだから生まれもしないうちから悲観しても仕方ねえよ。
まあ、それだけだとアレだから自分ごとだった時の事をいくつか。
まず、男だったらキツイと思うなら産み分けで女の子を産む手はある。出生前診断はともかく中絶はかなり負担なので彼女の理解がないと難しい。オススメはしない。
次に、子供の頭が悪い心配も正直ガチャなので試してみない事にはわからんぞ。子供の知能は嫁から遺伝するなんて迷信?もあるにはあるが、単に嫁が育ててる時間が長い説の方が有力だ。数学力には遺伝やガチャもあるかも知れんから、とにかく英語をやらせておけ。どんな低能でもアメリカでは英語話してるだろ?英語は早めにやっておけば頭の回転とかなくても何とかなるし、英語がそれなりのレベルなら文系の中堅大学はかなり余裕だ。
最後にやっぱりそれでも勉強出来ないのが心配なら、勉強出来なくても稼げる手段を用意するという手がある。
不動産賃貸なんかがそうだな。今から35年ローン組んで頑張れば子供が30くらいの時には借金のない物件を持たせられるかもしれない。それで年収+300出来れば平均年収並みでもトータルかなり余裕ができる。利回り10%の物件なら3000万くらいの物件規模だな。頭金ないから中古戸建をヤドカリリノベする家庭もあるな。
人生長いんだから大好きだといえるパートナーを簡単に逃すなよ。ぶっちゃけ子供より嫁のが付き合い長くなるんだからな。頭が多少良くても性格合わない相手と何十年いるのは無理だぞ。
そもそも夫婦円満は立派な財産だ。拗らせると数百万から1000万は飛ぶ可能性あるんだからな。逆に言えば夫婦円満ならその分子供に投資なり財産なり残せるんだぜ。
頭が悪くなくてもこれからの時代運が悪けりゃ4割未婚なんだから、子供が幸せか、孫の顔見れるかどうかなんて皆博打だよ。
幸せを願ってるぜ。
夫 30代前半 年収800万
DINKSは年金貰うな!医療費10割負担しろ!とのことですが、
産めね〜〜んだよ!!!!!
身体的には産めるかもしれないけど、産める環境にないの!!!!!
転職しろって話かもしれないけど、夫はそれなりに有名企業で将来の事を考えると辞めるのはもったいないし!!!!私は高卒で今の職場にしがみつくしかないの!!!!こんなクソ忙しい状況で子育てできると思えないの!!!!仕事をセーブして今の世の中で世帯年収が下がるのも怖いの!!!!!!
私の実家は両親とも治る見込みのない持病を抱えてて、むしろこっちが仕送りしてる立場なの!!!!!
じゃあ夫の実家近くで義実家の手を借りて、働きながら子育てしたらいいじゃんって思うかもしれないけど!!!!!
ド田舎すぎて今と同じ仕事に就いても、年収が半分以下になるの!!!!!!
そんなんで子供の教育費+自分達の老後費用を満足に貯められると思えないの!!!!!!!
そんな土地で老後過ごすの!?70代80代になってヨボヨボの体で雪道を運転するの!?
もう生まれてくる子供からしたら、どう考えても親ガチャはずれなわけ。
ほかにもいろんなことを考えて、親に孫の顔を見せられないのは申し訳ないと思いながら子育てを諦めたのに、子育てができる恵まれた立場の人に「年金貰うな」だの「医療費10割負担しろ」だの言われて悲しくなっちゃった………。
配偶者との生活も慣れてきて、身体悪くしたりとか、お互いの親の介護とかは発生するにせよ、親戚関係トラブルが絶対に発生しない環境なので介護やら遺産やらで揉める要素も無いし、今後の自分の人生における家庭生活の大まかな流れがなんか想像ついてしまった。想像どおりに流れちゃったら退屈だなーと思って、日常生活の中に予測不可能な要素として自分の子供が欲しいなと思った。
ちょうど東京オリンピック開催が決まったあたりで、親が「孫とオリンピック見られたらうれしいなあ」的なことをポロっと言ったのがなんかすごい心に残っていたのよね。なんとか間に合ったよ。
そんなすごい愛国心持ってるとは思わないけど、日本が人口のせいでこれ以上衰退したり滅んだりするのはヤだなーと思って、だったらせめて子供を2人作って人口維持に協力したいなと思った。ホントは3人で人口増加に貢献したいと思っていたが諸事情で2人止まりになった。
確定申告したら年間の収入が390万だった。これは年収400万と言ってしまっていいのだろうか。
430万も390万も年収400万を名乗るとしたら、ここの40万の差はデカいんだけどな。年収なんとか百万って言うとき、あれは四捨五入なのかな、〜万円台なのかな。考えたことなかったな。
メンタルやって大学中退して、なんとか40歳までにここまでこれて、人並みかな、と思ったけど、調べてみたら平均ちょい下って感じだね。
住民税非課税世帯だったときに比べたら生活が全然ラクになったんだけど、みんなもっともらってるのか…何に使うんだ? 子供かそうか、おひとりさまでスマンな。
まあ、ここまでなんだかんだあったけど頑張ったよね。親に孫の顔も花嫁姿も見せられんし、金銭的に援助ができるわけでもないし、なんで生きてんのかよくわかんないけど、まあなんか色々あった割にはだいぶまともゾーンまで戻ってこれてえらいわよ。うんうん。
昇級試験とか受けたらもうちょっと収入増えるんだろうけど、責任増えたらメンタルやらかしそうだから欲張らないで細く長くを目指そうね。
……でも、月いちまんえん増えたら四捨五入しないで400万かあ…月収いちまんえんって増えるもんなのか? 今まで昇給なんてないちょいブラック中小で働いてたから、さっぱりわからん。毎年ちょっとずつ増えるって時点で謎だよ。最近の賃金アップの流れに乗ってそのくらい増えそうな気もする……まあいいや、欲張らないで堅実に行こう。
収入に余裕があるとライブとかお芝居とか行けるんだな。お金無さすぎてジャンプも買えなくなってたからな。楽しいことの仕方をすっかり忘れちゃったけど、楽しいことしようぜ。ちょっと楽しいことに無駄遣いしてもいいくらいは頑張ったし、収入もちゃんとあるよ。
船着場のあたりが騒がしくなってきた。そうか今日は週に一度の<ご新規さん便>がやって来る日だ。ざわつくバーの店内。この島に来て間もない男性陣が窓の外をチラチラと眺めている。自分はそんな奴らを視界の隅に置きつつ、バーテンのジュン君にハイボールのお代わりを頼んだ。「そういえば今日の便の男女比って聞いてる?」「いやぁ、ボクらのレベルでは全然教えてもらえなくて。先週は女だらけでしたよね。今日は反動で男祭り便じゃないですか?」「でもね、スレた女より話せる男がいた方がむしろ楽しいんだよな。シャバの状況も聞けるしさ」
「そういえばダンさんはここ来てどれくらいでしたっけ?」「もうかれこれ半年かな。だいたいのことはやり尽くしたし、そろそろ後半の過ごし方を考えないと。。」ふとその瞬間、残してきた家族のことが一瞬頭に浮かんだ。いつものことだ。そろそろ30になる娘は元気だろうか?結局孫の顔を見ることなく島に来てしまった。別れの瞬間の嫁の顔。長年連れ添った男が目の前から消える喪失感と、この先に降りかかる筈の苦難から解放される安堵の入り混じった表情。「アタシは島には行かないよ。あなたと違ってまだまだ健康だし、細く長く生きるのがアタシの母からの教えだから。アナタの一括年金は大事に使わせてもらうわね」
窓の外を眺めていたテーブル席の男の一人が小さく呟く。「おお、若い女が来た。なんとなく高岡早紀に似てる」島のNPO事務所に隣接したこのバーは、チェックインに向かう行列の通り道なのだ。ちらりと外に目をやると30人くらいの集団の中に黒髪ロングで物憂げな表情をした一人の女性の姿を確認できた。おそらく40半ばくらいだろうか。今晩のウェルカムパーティーで男達が必死に群がる様子が想像できてしまう。あとは彼女が女性専用ゾーンへの入所を希望しないのを祈るのみだ。噂によるとそこはガーデニングとペット同居とレズビアンがメインコンテンツでまるで昔の修道院みたいなところらしい。男女の夜這いと乱交がはびこるミックスゾーン(我々がいるところだ)とは大違いだ。
「ダンさーん、マコちゃんとは最近どうなのよ?」後ろからの声に振り返るとバスローブを着たリンちゃんがイタズラっ子な目つきをして笑ってる。もう50過ぎなのにぱっちりメイクで妖艶なフェロモンが漂う。毎日ジムで鍛えてる尻はそこそこのボリュームで、上陸まもない頃の俺も相当に世話になった。なんでもシャバにいた頃は新体操のコーチをしていたらしい。あまりのドSっぷりに辟易して最近は疎遠だけれど。「あのね、専属契約を結んだけどさ、やっぱりお互い他に目移りしちゃって、そろそろ大部屋棟に戻るよ」「わーい、そしたらまた一緒に遊べるね。今週末にコスプレダーツ大会やるからそれまでに是非!」
やりとりをカウンターの端で聞いてた爺組のヒロさんが声をかけてくる。「ダンさんやっぱりモテるね。俺なんか全然ダメだよ。島に行けば毎日酒池肉林だって聞いてここ来たけど騙されたよ」「いやだ、そのセリフ聞き飽きたわ。ヒロさん、マヨさんにたまに抜いてもらってるじゃん。シャバじゃご法度の行為だよ」この島で女性に相手にされない男性は<爺組>と呼ばれ、島に常駐する介護スタッフが定期的に性的なサービスを行うことになっている。バーテンのジュン君も女性棟にある秘密の部屋へ時折通ってるそうだ。詳しいことは決して教えてくれないけど。
そのジュン君が訊いてくる。「ダンさんって明日のアツシさんのお別れ会出ます?でも今週入って毎日朝から酔っ払ってて、このままだと胴上げもできない感じですよ」「ああ、先週のサトルさんもそうだったね。最後の挨拶くらい綺麗にできないもんかなぁ」いやいや、皆知っている。社会的に一度死んでこの島に来たとしても、島の友達が明るく見送ってくれたとしても、おのれの肉体と意識がこの世から永遠になくなることへの恐怖からは誰も逃げられない。そんなの最初から分かっていたことだ。
運悪く就職氷河期にブチあたり、大学卒業後も居酒屋のアルバイトで食いつないだ。ルックスがそれなりに良かったせいか女性にはモテてデキ婚の上30前に父親になった。家族を養うために佐川急便に入社。30代を仕事と子育て、それと時々の風俗通いであっという間に駆け抜けた。そして自分が40を過ぎた頃、父親が認知症になって全てが変わった。
もともとアルコールに溺れていた父の症状進行は早かった。自宅での介護を選んだ母の選択も悪かった。尤も施設に関しては公営老人ホームが入居2年待ちという状況で他に選択肢は無かったのだけれど。日中のヘルパー訪問や週2回の入浴サービスは助かったが、日に日に父が人格を失っていく中で、夜間の排泄介助や頻発する徘徊に母のメンタルも音を立てて崩れていった。父から激しく暴力を振るわれた夜「もう限界です」そう言い残して母は自ら命を絶った。父を道連れにして。
ちょうど仕事で腰を痛め退職したタイミングとも重なり、俺のアルコール依存生活が始まった。ブームになったフードデリバリーの業務委託を始めたが、時間の融通が利き過ぎる為かオンとオフの境目が曖昧になった。両親の死から数年後のある朝、二日酔いで自損事故を引き起こし、入院中の検査で認知症初期と診断された。飲み過ぎで脳が縮み始めているそうだ。父と全く同じじゃないか。嫁と娘の反応は冷たく、嫁からは離婚を仄めかされた。
そんな中、限界まで膨張した社会保障費(老人医療・介護・年金・生活保護)を削減するために、政府が新しい法律を成立させたことを知った。<令和の島流し>と呼ばれるこのプログラムは政府が指定するNPOによって運営され、島に上がる人間は安楽死を1年以内に受け入れることと引き換えに、労働からの解放と、衣食住と適度な快楽(アルコール・島内の自由恋愛・性的サービス等)が保証され、家族に対しては1000万円の一括年金が支給される。絶望状態にあった俺はこれに応募し、審査を経て半年前に上陸を果たしたのだった。
ちなみに上陸後のプログラムからの離脱は完全に不可能だ。島にはネットも郵便もなく、家族とのやりとりは一切遮断される。死亡後の通知も無しだ。一方でプログラム参加者の様子は政府によってモニタリングされ、NPOスタッフによる虐待がないことが保証される。これらはプログラムの安定運営と将来の参加者獲得のための必須事項であり、国会における法案審議の最も大きな争点であった。なお今の国会では安楽死の即時実行を条件とした一括年金3倍増プランを議論しているらしい。
「ダンさん、何だかボーっとしてるよ!」リンちゃんの声でやっと我にかえる。「私も見たけどさっき来た女の人綺麗だね。週末のダーツに来ないかな。でも今晩誰かに食べられちゃうかー」ふとテーブル席の男性軍団を見ると、早速ひそひそと作戦会議をしているようだ。そうそう、ここは通称<ハプニングアイランド>。プログラム応募者の中でも性的欲求が著しく強いグループが連れて来られる島なのだ(他の島のことはよく知らない)。ミックスゾーンの場合、爺組・婆組を除く殆どの男女が同性を除く全員と関係を持っているだろう。
そしておそらく政府がモニタリングした我々の性行動は全て詳細にデータ化され、将来の社会運営を担う人工知能に粛々とインプットされている筈である。「そうだね、今からでもマコちゃんに話をつけて今晩に備えるかな。でも自分の性癖としては他の男に散々やられた後、最後に優しく上書きしたいタイプなんだよね」「そうね、ダンさんって究極の寝取られ派だもんね。ミスターNTRさん」ふと顔を上げるとカウンターの向こう側でジュン君がニヤニヤと笑ってる姿が目に入る。その目の奥は不思議なくらい冷徹に澄んでいて、まるで我々の会話と表情を片っ端から読み取ろうとしてるかのようだった。
完
(このストーリーは今年の初夢で見た内容を元にしています。Twitterで連ツイスレッドが表示されない問題が発生してるのでコチラに一時保管)
子がおらずに年取ると、内から湧き出てきた庇護欲・成長を見守りたい欲を持て余し、商業主義で金稼ぐために用意されたイケメン・美女に注いで代替として満たしてる。
一生それで終えるならいいけど、推しに何百万円とか一千万円単位でつぎ込んで、その後に予想してなかった自身の結婚→出産となって我が子が推しになったあと「あの赤の他人に注ぎこんだ数百万があれば我が子にもっといろいろできたのに」と後悔してる友人(40代女性)が2人いる。
偏見かもしれんけど、アイドルに全精力注いでる男オタクは結婚・子持ちになる未来が想像しにくいけど(男は自分から動かないと相手が見つからんもんね)
女オタクはひょんなきっかけで受動的に相手ができて結婚して出産まで至るパターンが割とある印象。男から迫られてまあいいかと交際してそこまで行ってしまった人もいる(自分も含めて)
あと、推しが我が子なら成長したあと恩返し(誕生日や母の日に祝ってくれたり、旅行につれってってくれたり、老後にケアしてくれたり、いずれ孫の顔見せてくれたり)もあるけど、アイドルへの推し活だと「売れっ子になった、幸せそう」という精神的充足しかないし(これは我が子でももちろんある、子育ては「大きくなったなぁ、こんな事ができるようになったのか!」てうれしさの連続だ)、アイドルからすればファンは個人として顔や名前を認識すらしてないだろう。
私は長女ですごく可愛がってもらった。
小さい頃は一緒の布団で寝た。胡座の上に座るのが好きだった。
色んなところに旅行に連れて行ってくれた。
デパートの屋上の遊園地に連れて行ってもらったし、私が就職して家を出た後は靴を磨きなさいとかで怒られた。
最近はボケがで始めてたけど、元気に歩いてたし、闘病や介護もほぼなく、綺麗な死に方だったと思う。
年齢も大往生だった。
職場の上司にラインで忌引きを伝えたら、先程OKの返信があった。ありがたい。
小さい頃は大好きだった祖父母が、家を出るとかなり発達障害気味なのがわかり、母に苦労をかけてるのが嫌だった。
けど、死んじゃうと悲しいな。
眠れないよ。ほんとにありがとう。
孫の顔見せられなくてごめんね。
小さい頃から小太りで内気で一重の私と、華奢で活発な二重の姉。どちらが人に好かれやすいかなど、言うまでもなかった。
姉はよく笑う愛嬌のある女性で、高校・短大と合コンなどで知り合った男と付き合っては別れてを繰り返していた。早く結婚したい、いい人が見つかるといいな、そんなことをよく私にこぼしていた。私自身に小さなコンプレックスはあるものの、姉妹での仲は割と良かったし、明るく人気者な姉は私の自慢だった。
そんな姉が先月、24歳の若さで結婚式を挙げた。お相手は3歳年上の笑顔が素敵なスポーツマン。アウトドア派な2人にはお似合いだ。私は一人暮らし中の遠方から結婚式に駆けつけ、心から祝福した。酒豪で声の大きい姉の旦那は私には苦手なタイプだったが、姉が選んだ人なのだから、きっといい人なのだろう。
結婚式を終えたあと、親戚の集まりで、皆がこぞって私に言ってきた。「次は妹ちゃんの番ね」「妹ちゃんの彼氏はどんな人?」「妹ちゃんも早く良い人に出会えるといいわね」
私には、親戚がこう言っている気がしてならなかった。
結婚しない女は罪人だ…と。
私は友達が少ないぶん、青春を勉強に充てた人生を送ってきた。生まれ育った田舎を高校卒業とともに出て上京し、現在、某国立大学の理系学部の4年生。大学院への進学が内定している22歳である。
所属する大学の研究室は基本的に対人関係が乏しい。一人で作業する環境は、私にとっては居心地が良いのだが、異性との出会いが全くないのが難点とも言える。バイト先はオンラインの家庭教師で、コロナ禍でのサークル活動自粛も重なり、本当に誰とも出会いがない。合コンなどもちろん行ったことがない処女である。
活発な子どもではなかったぶん、勉強を頑張った。すると大人が褒めてくれた……。それだけを糧に今まで生きてきたが、現実はどうも違うらしい。疎い私に現実が突きつけられた。人生における『良い子』とは、クラスで1位の成績を納める子ではなく、早く結婚し子どもを産み、孫の顔を見せる子なのだと。
もちろん、そんなのは断じて違うと信じたい。フェミニストになる気はないが、一人で生きていけるだけの知識と職さえ持てれば、結婚なんてしなくてもいいと思っていた。だが、私の育った田舎の慣習が空気が、結婚式の時に無言で訴えかけてきた。そんな考えは間違っている…と。
さて、私には50歳の叔母がいる。叔母は人生を勉学に捧げた女で、今や大学の教授にまで上り詰めた強かな人間だ。ただし、独身。
私はそんな叔母の人生も素晴らしいと思っていたし、いくつもの論文に名を残す彼女を尊敬していた。しかし、結婚式も親戚の集まりもひと段落し、東京に戻るための新幹線のホームにて。見送りに来てくれた叔母の妹、すなわち私の母がこう言ったのだ。「あなたも誰かいい人を見つけないと、叔母みたいに寂しい人生を送る羽目になるわよ」……と。
母からそんな言葉は聞きたくなかった。私がテストで高得点を取るたびに褒めてくれて、受験の時は親身に寄り添って相談に乗ってくれた優しい母。今も仕送りで大学生活の支援をしてくれているし、時々食糧や日用品などを送ってきてくれる。そんな母が、まさかそんなことを言うなんて。
私はぎこちない笑顔で「うん」とだけ答え、足早に母と別れ、新幹線に飛び乗った。東京に向かう車内にて、マスクの下を涙と鼻水でぐしょぐしょに濡らしながら、マッチングアプリをインストールした。
真面目に出会いたい人が多数登録、と謳う某マッチングアプリでは、私と同じ状況の男性と見事マッチした。彼も理系大学の4年生で、来年は院に進学するのだそう。つい先日、そんな彼と初めて出会った。プロフィール写真の通り、さほど格好良くは無いものの、真面目で物静かな男性だった。互いに卒研が大変だね、だなんて談笑しつつ、イルミネーションの綺麗なデートスポットを散歩するという典型的なデートをし、そのままお互いに帰宅した。次に会う約束を彼の方から提案してくれた。
多忙な大学の授業と貧乏生活による質素な自炊があいまって、気付けば私は高校時代より10キロほど痩せていた。ただ痩せるだけでどんな服もある程度は似合うことが分かり、安物を古着屋で掘り出してコーディネートを楽しむ趣味ができた。都会に揉まれて生きてく中で、一重の目など化粧でどうとでもなることを学んだ。
今では姉にそっくりだと言われるようになった私は、幸いにもマッチングアプリで出会ったこの男性に好印象を与えられたのだろうか。しかしこの先、どのような関係が発展するのかなど、喪女の私に分かるわけがない。
いずれ私は結婚するのだろうか、しなければいけないのだろうか、できるのだろうか。
最近はそんなことばかりを考えながら、試験管と睨めっこする日々を送っている。
明るい姉が好きだ。優しい母が好きだ。そして田舎ながら自然豊かな地元が好きだ。昔からその気持ちは変わらないはずなのに、今年の年末年始に帰省するのだと思うと、どうも憂鬱になる。話のベクトルがまるで違う姉の旦那への挨拶文を考えるのは、データ解析のプログラミングを書くよりも難解である。
年末の帰省の際に彼氏が出来たとでも言えば、姉や両親は喜ぶのだろうか。そんなことを考えながら、私は今も件の男性と中身の薄いメッセージをやり取りしている。