はてなキーワード: 公判とは
https://this.kiji.is/483875010453374049?c=110564226228225532
当時12歳の長女に乱暴したなどとして、強姦と児童買春・ポルノ禁止法違反の罪に問われた男性被告の判決公判で、静岡地裁は28日、強姦罪について「唯一の直接証拠である被害者の証言は信用できない」として、無罪を言い渡した。
判決によると、被告は2017年6月に自宅で当時12歳だった長女と無理やり性交したとして、昨年2月に起訴された。
公判で検察側は、長女が約2年間にわたり、週3回の頻度で性交を強要されたと主張したが、伊東顕裁判長は、被告方が家族7人暮らしの上、狭小だったと指摘。「家族がひとりも被害者の声に気付かなかったというのはあまりに不自然、不合理」と退けた。
直球で育ちが悪いか、児童福祉に関心があるか、マンガや小説に夢見ているかやな
現実のお妾さんはこんなもん
不倫、養育費60万→40万に減額で「将来を悲観」、5歳児を心中した元ホステス
「息子の養育費を減らされ、将来を悲観した」-。5歳の長男を道連れに無理心中を図り、長男だけを死なせたとして殺人罪に問われたシングルマザーの女に対し、大津地裁は2月、懲役6年(求刑・同7年)の判決を言い渡した。公判で女が明かした動機が冒頭の言葉だが、それまで長男の父親の不倫相手から受け取っていた養育費は月60万円。長男にはバイオリンや英会話を習わせるなど教育費を惜しまず、自身も高級ブランド服や化粧品を頻繁に購入するなど、ぜいたくな暮らしを続けていた。しかし養育費の20万円減額と、「妻の方が大事」「産んでほしくなかった」という不倫相手の言葉にショックを受け死を決意したという。
https://www.yomiuri.co.jp/national/20190118-OYT1T50091.html
小学生の女児らにわいせつな行為をして動画を撮影、販売したなどとして、大阪府警は18日、住所不定、無職伊佐川昭一被告(40)(公判中)ら男5人(31~45歳)を強制性交や児童買春・児童ポルノ禁止法違反などの疑いで逮捕したと発表した。被害者は、12~17歳の少女12人。伊佐川被告は愛好家グループ「SCK倶楽部」をつくり、会員らに児童ポルノ動画(1本20万~50万円)を売っていたという。
発表によると、伊佐川被告は2017年8月~18年2月、静岡県内の小学6年女児(当時12歳)や福井県内の女子中学生(同14歳)らにわいせつな行為をし、様子をビデオで撮影して動画を販売するなどした疑い。
現代版「関〇援交」ですかな?
日本が中世というけれども、先進国の司法とやらはどんな感じなの?と調べてみたらめちゃめちゃ面白かった。
世界では逮捕から48時間以内に裁判官の前に連れて行くのが原則。23日間も拘留するのは人道に反するということなんだけれども、
48時間で十分な捜査ができるの?というのがちょっと疑問だった。答えは簡単。アメリカの警察の捜査はめっちゃいいかげん。rough justice というらしい。
犯人の供述は重要視されない。犯行の動機や経緯もいらない。被告人質問という概念もない。状況証拠だけで立件する。例えば、警察を見て逃げ出した怪しい奴を逮捕した。そいつは犯行を否認している。みたいな時は警察官が証言台に立つらしい。犯人の証言がどうでもいいので自白の必要もない。
また,日本の実務でよく見かける,図面や 写真を駆使し,現場の状況を詳細に再現した実況見分調書も作成されていない。 せいぜい,捜査に従事した警察官が,捜査報告書の中で,「現場に到着してみると,玄関前の路上に血痕が残っており,照明の状況は,街灯及び玄関のポー チ・ライトがあるのみで,20フィート離れた人間が識別できる程度の明るさであった。」などと簡略に記載しているだけである。詳細な実況見分調書がなくて,交通事件における過失の認定など一体どうするのだろうと思ってしまうが, 公判を見ると答えは簡単である。法廷内のホワイトボードに事故現場の簡単な 見取り図を書き,それを参照しつつ議論するが,例えば直近過失がどれだとか, 複雑な過失理論などなしに,事案全体の筋から半ば感覚的に過失を認定してしまうのである。陪審という12人の一般市民が事実認定にあたることを想起されたい。法律家でない人たちに過失理論に基づいた認定をしろと言っても無理な話なのである。
アメリカの警察は捜査しない。そのかわり弁護士がめっちゃ頑張って調査している様子。
証拠開示(Discovery)といって、弁護士が証言や証拠を集めたり質問事項に対する回答を求めたりするらしい。逆転裁判か。この証拠開示には相手弁護士も逆らうことはできないのだけれども、不利な証拠を相手に渡したくないので無関係な資料も一緒に大量に送りつけて撹乱したりするとか。シンゴジラか。
そのぶんアメリカの弁護士費用はめっちゃ金かかるらしい。知名度によっても変わるから一概にはいえないけれども1時間話聞いてもらうだけで100万円かかったりするよ、とか書いてあってビビる。調査費用も実費の3倍請求されたりするらしい。こわい。
「アメリカの裁判は弁護士次第」みたいな言葉の真の意味がわかってきて震える。お金ないと詰むな。。。
それから被疑者の弁護士は「警察の手続きに不備がなかったか」を必ずついてくるので、アメリカの警察にとっては証拠集めよりも「手続き上のミスをしないこと」のほうが重要らしい。だからお役所仕事になるのか。
卵が先か鶏が先かわからないけれども、アメリカの警察は結構いい加減なので弁護士を雇う権利が重要だし、48時間以内に裁判所に連れて行く必要があるということかな。日本型とアメリカ型どちらがよいか人によって判断が分かれそうだけれども個人的にはちょっとアメリカ型は怖いなあ。日本型で自白の強要がなければなあ。
素人なもので勘違いとか間違いがあったらごめんね。よかったら自分の目で読んでみてね
https://www.surugadai.ac.jp/sogo/media/bulletin/Hougaku24-1_2/Hougaku.24-1_2.334.pdf
https://www.kuboi-law.gr.jp/sys/columns/detail/24
https://www.toben.or.jp/message/libra/pdf/2011_04/p02-17.pdf
https://news.yahoo.co.jp/pickup/6306518
山口県周南市の住宅で母親を殺害したなどとして殺人などの罪に問われていた次男に対し、山口地裁は「心神喪失状態にあった」として無罪の判決を言い渡しました。無罪判決を受けたのは周南市の無職の男性(34)です。判決などによりますと男性は今年4月、自宅で当時60歳の母親を包丁で刺して殺害した上、父親にも暴行を加えてけがをさせ殺人や傷害の罪に問われていました。これまでの公判で弁護側は精神障害を理由に「当時、心神喪失の状態で責任能力は問えない」と無罪を主張していました。一方で検察側は「責任能力はある」として懲役9年を求刑し、責任能力があるかどうかが争点となっていました。きょうの判決で山口地裁の井野憲司裁判長は「精神障害の影響で善悪を判断する能力や行動を制御する能力が失われていた」とし、「当時、心神喪失の状態にあった」として男性に無罪を言い渡しました。山口地検は「コメントすることはない」としています。(tysテレビ山口)
おっかねぇな…
東名高速で起きた「あおり運転」による死傷事件の初公判が現在行われていて、テレビでも詳しく報じていた。
危険運転致死傷罪が適用されるかされないか、が裁判の焦点になっているらしいが、個人的な主観で言わせてもらえば「殺人罪」を適用してもいいと思う。
被害者の車を妨害して停車させた場所というのが、カーブで見通しの悪いエリアの追い越し車線。
あの場所は私も車で通ったことがあるけど、高速道路とは思えないほど勾配やカーブが連続していて、周囲は山に囲まれていてストレスがたまるような場所。
そんな状況で追い越し車線に車が止まっていたら、避けられるかというと無理だって。
なので、危険運転どうのこうのではなく、検察は最初から殺人罪で起訴すればよかったのだと思う。
平日休みがあると、ときどき東京地裁に傍聴にいくのだが、今日、「住居侵入および強制性行など」と「住居侵入および暴行」の初公判を傍聴したら、両方とも被害者が鍵をかけてなかったらしい。
しかも、前者は30代女性独り暮らしで、加害者はおなじマンションに住んでた20代の男。
かなり際どいところまでいったが性交も口腔性交も未遂に終わって、自ら手で刺激して射精した上で逃走した、らしい。
いや、どう考えても男が悪いんだけど、だけどさ、夜はちゃんと鍵かけてから寝ようよ。
昨年5月4日、東京都台東区のマンションの一室で火災があり、この部屋に住む高校3年の女子生徒(当時17)が遺体で発見された。女子生徒から頼まれて殺害したうえ、部屋に火をつけたとして、嘱託殺人や現住建造物等放火などの罪で起訴されたのは、交際していた同級生の少年(当時18)だった。
今年8月29日、東京地裁で裁判員裁判の初公判が開かれた。少年は紺色のポロシャツに灰色のズボン姿。丸刈りが少し伸びたような短髪。身長182センチのがっしりとした体格から、事件当時、バスケットボール部の部長で、剣道部も掛け持ちしていたという一端が垣間見えた。ただ、被告が未成年であることを踏まえ、傍聴席と被告人席の間には仕切りが置かれたため、傍聴人から見えるのは証言台に立った時の後ろ姿だけで、表情を伺うことはできなかった。
起訴状によると、少年は女子生徒に殺害を頼まれ、首を腕で絞めて殺害。翌朝、ライターで女子生徒にかかっていた布団に火をつけ、遺体や部屋の一部を焼いた。
一審千葉地裁の公判で、巡査を取り押さえた乗客は「向かいの席に座っていた巡査のチャックが開いていた。近づいて見下ろしたら陰部が見えた」などと証言。他に目撃者はおらず、
つまり
・チャックが開いてた
・目撃者=取り押さえた男
・チンコは外にでてなかった
・近づいて見下ろさないと見えなかった
自分の認識だと「チャック開いてますよ」と声かけるだけで済むレベルの出来事。
しかも「見えていたかどうか」は目撃者一人の主張であって、相当に怪しい。
「外出時にズボンのチャックが開いていただけ」で取り押さえられ、在宅起訴、二年の裁判、その間仕事は休職。
これほどひどい話はないと思う。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9F%B3%E4%BA%95%E6%94%BF%E9%9B%84
ユニクロの本来の原点は柳井政雄創業の小郡商事だが、現在のユニクロの正史からその事実は抹殺されているのだ、という。その理由は、柳井政雄が暴力団関係者であり、佐藤栄作など地元の有力者と癒着しつつ、柳井正とは正反対の土着的な生き方を貫いたことであろう、と千田秀穂は推測している。
改定に反対する安保闘争を阻止するため、岸信介首相は自民党の木村篤太郎らにヤクザ・右翼を動員させたが、児玉はその世話役も務めた。
https://www.news-postseven.com/archives/20121015_149154.html
「元々、安倍さんの地元の有力後援者と親しく、その縁で安倍さんとハッカビーさんを紹介され、事務所に行って一緒に写真を撮りました。
https://www.news-postseven.com/archives/20170609_562200.html
https://matome.naver.jp/odai/2140573719102419301
https://www.sankei.com/affairs/news/151007/afr1510070017-n1.html
「交際断られて一方的に恨み、惨殺」女子予備校生殺害、元少年に懲役22年求刑 福岡地裁公判」
https://www.sankei.com/west/news/171017/wst1710170067-n1.html
実名でやっているブログもツイッターもあるのだが、そこで書くと炎上しそうで怖いため、増田で書くチキン野郎です、どうもすいません。
さて、まずはこのまとめ。
https://togetter.com/li/1244367
ブコメでは江川さんを称賛する声が多い。だが、正直に言えば、麻原の処遇に関して江川さんはわりと冷静さを失う感じがする。
そもそも、精神鑑定に関していえば、「行われていない」というデマが流れているというよりも、「まともな精神鑑定が行われていない」という疑問を呈している人のほうが多いのではないだろうか。
麻原の精神鑑定については、西山詮医師による鑑定が行われ、「訴訟能力あり」ということになっている。しかし、その一方で、正式な鑑定ではないものの、複数の精神科医が面談の結果、訴訟能力なしと主張している事実はある。
(参考)
https://diamond.jp/articles/-/8876?page=2
https://blog.goo.ne.jp/kanayame_47/e/63db65c218a5ee890796ceededb22c87
上記以外で仄聞するエピソードと併せて考えると、麻原の精神が拘禁によって崩壊したのはたぶん事実なのだろうとは思う。「詐病」と判断するには無理がありすぎる。
だが、麻原の精神が崩壊したということになると、とても困る人がいる。それは特定の誰かというより、日本という国家そのものなのだろうと思う。
もし仮に、麻原が「心神喪失」状態に陥ったことを認めてしまうと、法律的に彼の裁判や処罰が難しくなってしまうからだ。
(参考)
刑事訴訟法314条
「被告人が心神喪失の状態に在るときは、検察官及び弁護人の意見を聴き、決定で、その状態の続いている間公判手続を停止しなければならない。但し、無罪、免訴、刑の免除又は公訴棄却の裁判をすべきことが明らかな場合には、被告人の出頭を待たないで、直ちにその裁判をすることができる。」
だが、言うまでもなく、麻原は戦後最大のテロ事件の首謀者だ(個人的にはその点に関して疑いはないし、これ以上の「真相解明」にも正直まったく興味はない)。その麻原を裁けないとなると、日本の法秩序に対する信頼が根幹から揺らいでしまう。いくら「法律的にできない」と言っても、世論はまず納得しないだろう。麻原およびオウムの幹部を処刑することは日本の国家意思だったと言えるのではないか。
「そんな法律は変えてしまえばよい」と言う人もいるだろうが、これは法律における根本的な思想(ルールを理解している者だけが責任や処罰の対象となる/理解できない者は対象とはならない)に関わっている問題なので、そう簡単にはいかないのではないかと愚考する。
ともあれ、上記の刑事訴訟法に抵触することなく、麻原を死刑にするためには、麻原に「訴訟能力」「責任能力」があるということにしておかねばならない。だからこそ、形式的な精神鑑定をやっただけで終わらせた。しかも病気でないことになっているので治療もしない、ということになったのではないか。
ここからは蛇足だが、小坂井敏晶『責任という虚構』(東京大学出版会)には、次のような一節がある(p.157)。
自由だから責任が発生するのではない。逆に我々は責任者を見つけなければならないから、つまり事件のけじめをつける必要があるから行為者を自由だと社会が宣言するのである。言い換えるならば自由は責任のための必要条件ではなく逆に、因果論的な発想で責任概念を定立する結果、論理的に要請される社会的虚構に他ならない。
要するに、こういうことだ。何か事件が起きたとき、社会には大きなストレスが発生する。誰かに責任をとらせ、「落とし前」をつけることで、そのストレスを軽減させなくてはならない。だから、その誰かには「その事件の原因となる行動をしない自由があった(=したがって責任がある)」ということにしておかねばならない。行動しない自由があったから責任が生じるのではなく、誰かに責任をとらせるために、そのような「自由」があったことにされる、というのが上記の指摘ということになる。
この指摘を今回の件に応用するなら、麻原に「訴訟能力」や「責任能力」があったから裁判で死刑になったという理解は必ずしも正しくない。そうではなく、死刑にしなくてはならないから「訴訟能力」や「責任能力」があったということにされた…という疑念が拭いきれない。
もっとも、その是非については、判断はしない。国家の存続にはそういうフィクションが必要だ、という考えも理解できないではないからだ。ただ、それでもモヤモヤした感は残る。
そういう気持ち悪さが、今回の一件には、ある。
(追記)2018/7/9
https://news.yahoo.co.jp/byline/egawashoko/20180708-00088579/
江川さんのこの記事で、「詐病」とか言っている人がいるけど、この記事でもやっぱり2000年代初頭の話までしか書かれてない。これ以外の詐病を疑わせる記事も、逮捕当初から2000年代初頭までの時点での話しかない。そこから15年以上の期間があるなかで、麻原の精神状態に変化があったとしてもなんらおかしな話ではない。実際、上でリンクを貼っている加賀さんの面談は2006年のものだ。
上で述べられている刑事訴訟法の規定は、「犯行時点の精神状態」ではなく「裁判や死刑をする時点での精神状態」に関わるもの。したがって、犯行時点において麻原の精神状態に責任能力が認められるものであっても、関係ない。
個人的には日本の法制度がそうなっている以上、麻原の死刑もやむを得ないとは思うが(そうでないと他の死刑囚とのバランスが取れない)、「麻原を死刑にしなくてはならない」という発想から、多くの人の事実認識が若干おかしくなっているのではないか、ということが気にかかるだけの話。
https://blog.goo.ne.jp/kanayame_47/e/c34aa02a0f1770deebaa5ceafe30c3b0
(さらに追加)http://www.aum-shinsokyumei.com/2018/06/03/post-416/
id:blueboy 「詐病」だと言いたがる人は、たとえ命がかかっていようとも、糞尿垂れ流しの強烈な悪臭が漂う空間で、汚物まみれの布団で寝る生活に20年耐えられるかどうかを想像してみれば良い。無論、麻原の「宗教者」としての精神の強靭さがそれを可能にしたと考えることもできようが、それでは麻原を凡庸な俗人とみなす「詐病論」の人物描写との整合性がなくなる。むしろ、麻原が凡庸な俗人だからこそ、長期にわたる収監と死への恐怖によって精神に異常をきたした、というほうが説明としてはよほど合理的だと考える。
幸色のワンルームを批判する人は、何もわかってない子供があの物語にうっとりして家出少女を泊めるたぐいの男について行ったら危険だとか、まるでファンが白痴のような物言いをする。
ぶっちゃけ私も見下してる。
あの漫画はあまりにも誘拐被害者とその家族バッシングに内容が丸かぶりな上に、初公判前の話題に乗って公表して事件とは無関係っすと言っていた厚顔無恥っぷりが不愉快すぎてタイトルを聞くだけでイラッとするし、擁護してる人種とあの事件でセカンドレイプしてた人種かぶってそうだと軽蔑している。
あの作品擁護は他の事件をモデルにした作品引き合いにしまくってるけど、全部事件をモデルにしてる責任を背負ってるし、事件の数ヶ月後なんて馬鹿なタイミングで発表してねぇよ。
いやいや。初公判もうあったでしょ。
「幸色のワンルーム」は許されるのか~誰が彼女を監禁しているのか? - レインボーフラッグは誰のもの
「漫画の内容は実際の誘拐事件とぜんぜん違うし、むしろ誘拐ですらないし、事件と作品の発表時期もズレてるけど、誘拐犯は私たちひとりひとりの心の中にいるから恐ろしいね」みたいな主張をしていて、最初に読んだときは漫画を擁護しているのかと思ったくらいだが、どうやらこれで批判をしているつもりらしい。
一つ。
悪く言えば紋切型であり、ラフ画に近い素人の作品がこれほどまでに話題となったのは、実際の事件と人々の無責任な憶測が追い風になったと言われている。
どこで言われているのだろうか。
この漫画はTwitterに投稿されたあとの数日で1.7万RTされるほどの話題になっている。
https://twitter.com/koukakunopandor/status/778664647121448960
その最初期(2016年9月中)に作者へ寄せられた300件以上のリプライのなかで「実際の事件をモチーフにしているのでは?」という点に触れているのは数名(自分が数えたかぎりでは4名)だけで、もちろんそれは「作品から事件を想起する人がいる」ことの傍証ではあるけれども、「事件を想起させるから話題になった」とは言い難い。
作家・瀬川深が「実在の事件を元ネタにしている」と批判をし(たけど反論されて下手な言い訳をして逃げ)てバズったのは年が明けて2017年1月。
https://togetter.com/li/1070377
瀬川深のツイートを受けて書かれたこちらの批判記事も1月である(はてブでバズったのは3月だが)。
http://blog.livedoor.jp/kudan9/archives/50445222.html
二つ。
さて漫画の内容は、「事件を揶揄した無責任な発言」に、「寺内被告の責任逃れ」に、本当に似ているのだろうか?
当時、寺内被告に同情的な言説で圧倒的に多かったのは、「家出少女が寺内被告の家に転がり込んだが喧嘩別れして誘拐犯の汚名を擦りつけた」という邪推であった。
https://wadainews.hatenablog.com/entry/2016/03/31/230041
要するに「ストレス解消で痴漢冤罪を被せるクソ女」に似た妄想であって、幸色のワンルームで描かれる「誘拐犯と被害者は本当は愛し合っていたんだ」というラブロマンスとは随分と毛色が違う。
被害者に「君は家族から見放されている」と言い聞かせたのは、両親に助けを求めないように仕向ける洗脳であると同時に、両親から「隔離」させるための処置だったと見るべきで、寺内被告が被害者に共感していたり、被害者を助け出したと思っていたというようなものではない。
「自分と同じく社会から隔離された人間を観察したかった」といった供述は、「誘拐して社会から隔離した女性がどうなるかを観察したかった」というサイコな文脈であり、「誘拐前から被害者が社会から隔離されていた」と思っていたわけではない。
「女子中学生か女子高校生を誘拐、監禁して社会から隔離し、その変化を観察したい」
冒頭陳述などによると、寺内被告は遅くとも平成24年2月ごろからそう考えるようになり、過去の誘拐、監禁事件や洗脳に関する記事や書籍を読み、犯行のイメージを膨らませていった。
https://www.sankei.com/affairs/news/160927/afr1609270019-n2.html
「昔から誘拐願望があった」と素直に認めているし、「被害者と面識があったわけではない」とも言っている。
「寺内被告の脳内では誘拐ではなく自己再生のドラマだったかもしれない」などというのは明らかに邪推のたぐいだ。
事件後に寄せられた被害者バッシングのコメントや身勝手な人々の妄想、寺内被告の弁明を寄せ集めれば、確実に「幸色のワンルーム」的なドラマがひとつ出来上がるということである。
つまり、事件への揶揄や寺内被告の供述を繋ぎ合わせても、「女性を拉致監禁したいと思っている危ない男の部屋に家出娘が転がり込んでさんざん世話になった挙句に犯罪者として通報する」という殺伐とした話になるだけで、幸色のワンルームは決して出来上がらないのだ。