はてなキーワード: 描写とは
ヴィンランド・サガの作者が漫画でデンマークの描写に山を描いてしまって「デンマークに山ねえよ」とツッコミ入ってたが…
『ヴィンランド・サガ』の風景描写、「デンマークに山はない」と海外からツッコミ 作者「戒めのため描き直さない」- ねとらぼ
コナンはないが、「親友かよ」には、漫画「ONE PIECE」の最終回に関する言及がある。
https://www.youtube.com/watch?v=WngcXmK3nCk
それ以外に、ほとんど回想シーンでしか出てこない重要人物の夢が「日本に旅行して一蘭ラーメンを食べる」だったり、劇中映画で友情を描写する際に「引き出し経由で未来からやってくる犬型ロボット」が出てきたりする。
anond:20210304122852 の後日談になる。
ここに挙げた映画の半分くらいはなんと、Amazon Primeが2024.04.30現在見放題作品にしている。
具体的には、
がAmazon Primeの見放題タイトルで見られる状態になっている。
いつまでこれがタイトルに入っているかはわからないので(実際、トッツィーズ & フェイクスターはその後日本のNETFLIXラインナップから外れた)、このGW後半にはぜひとも見てほしい。
ついでに、The Con Heartist以降のgdh映画についても短評しておこう。ついてるのは予告編URL
ゴースト・ラボ 禁断の実験 //youtu.be/RN9G-g5PhJE
ホラー映画。インターン医師たちが霊の存在、そして幽霊との会話が可能なことを証明するために、とんでもないことを思いつき、実行してしまう。NETFLIX(JP)で見られる。思いつきは怖いが内容は怖くない。お勧めではない。
モキュメンタリーホラー映画。泰韓合作。タイ東北部の巫女インタビューを通じて、彼女の周囲にある霊的に非常識な状態が明らかになっていく。日本でも公開した。NETFLIX(JP)で見られる。比較的グロい。お勧めではない。
プアン/友達と呼ばせて //youtu.be/CcZkHdfus_A
ドラマ映画。かつて友人だった白血病患者の別れの旅に付き合った結果、彼が自分の元カノの去就にも関わっていたことが明らかになる。日本でも公開した。WKWプロデュース。Amazon Prime(JP)で見られる。 おすすめ。
スピード&ラブ //youtu.be/pg_Ij-3YySM
コメディ映画。カップスタッキングに生活をかける男と彼のサポートに青春をかけてしまった女性のゴタゴタを描く。韓国映画のパロディとか第4の壁描写とかが面白いが、それだけ。NETFLIX(JP)で見られる。お勧めではない。
運命のふたり 劇場版 //youtu.be/ShD0CvB9kWM
同名のドラマ第1弾(NETFLIX(JP)でかつて公開されていたが公開終了済)とドラマ第2弾との間をつなぐストーリーで、日本でいうと江戸末期ごろのタイ、バンコクに転生とタイムスリップが交錯する。この時代近辺に興味がある人には同時代の実在の人物とか出てくるのでおすすめ。逆に言うとほとんどの人にはお勧めではない。NETFLIX(JP)で見られる。
オー・マイ・ガール なんで今なの!? //youtu.be/VKk6UvyysU8
ラブコメ映画。たぶん性格は合うのだがタイミングが絶妙に合わない2人のラブストーリー。2020年代のバンコク周辺の若者事情覗き見としては見どころがあるが、あまりスカッとしない。NETFLIX(JP)で見られる。まあまあ。
You & Me & Me //youtu.be/s7H5JV9wfdQ
青春恋愛映画。替え玉を駆使しまくる双子女子の片割れを好きになってしまった男子とその双子が自分たちの家族的愛情との間で葛藤する。監督自身が双子女子という面でたぶん実体験がいくつも入っていると思われる。日本未公開。1999年代の風俗が懐かしい。おすすめ。
Home for Rent //youtu.be/db8puvbOhQw
ホラー映画。実話に基づく映画で、引っ越した後の家を他人に貸したら、その家で怖い儀式が行われるようになるというあらすじ。おそらく「邪厄の家」という邦題でそのうちNETFLIX(JP)でみられる。未見。
青春映画。推薦入学を狙って死んだ友達の遺作をネタに短編映画を作ろうとする高校生を中心に「友情とはなにか、親友とはなにか」を考えさせる作品。大阪アジアン映画祭で公開。日本で一般公開するべき。おすすめ。
読み合わせ会が半年にわたって行われた
難解な用語も詰まらずスラスラ読めたのはその先輩と私だけだった
私はそんな先輩を冷めた目で見ていた
私が一人、ワインを飲んでいると、先輩が近寄ってきた
先程までと違い真面目な顔で、嫌な予感がして正直逃げたかった
少し身構えていると、先輩は声をひそめて
「読書は好き?」先輩は言い直した
「ああ、はい…」私が答えると
「やっぱりそうか」
「はい…」
「いつもどういうの読んでるの?」
「えっと…」
「えっと…」
「いい、いい、無理に言わなくて。ところで、〇〇の小説は読んだことある?」
「いえ…」
「そうか、一度読んでみて欲しいな」
「はい…」
「よかったら一冊貸そうか?今度お試しに一冊持ってくるから」
「はい…」
「よし、わかった」
先輩はいつもの調子に戻り、にっと笑って親指を立てて立ち去った
あれは一体何だったんだと私は思った
翌日、私が自席で一人お弁当を食べていると、また先輩が真面目な顔をしてやって来た
私の嫌いな分野が題材で、手に取ろうとさえ思ったことがない作品だった
「もし合わなかったら無理して読まなくていいから」
それだけ言うと先輩は立ち去った
家に帰って早速ページを開いた
「ありがとうございました」私は本を返した
「うん。どうだった?」先輩は恐る恐る尋ねた
「凄く良かったです」私が答えると
「ほんとに?他の作品もあるけど、貸そうか?」やっぱり恐る恐る尋ねた
「え、そんなに気に入ってくれたの?」
「はい」
「うん。そういうタイプじゃないよね」先輩は照れながら言った
「よかったら君のお勧めも教えて」
:
・「絶対違うとわかっているが犯人赤井さんじゃない?」が何回も繰り返された
・蘭姉ちゃんが(台詞的な意味で)ドラゴンボールみたくなってた
蘭姉ちゃんが強いのはネットで言われ尽くしてるから言わんけど しかしもっとやれたのではないないか?
主役の一人が超能力者で死ぬ直前に両眼を合わせた相手と一緒に1日前に戻ってループするファンタジーありのミステリ。
ループの多重構造で本筋がわかりにくくなるというところからの配慮なのか、作中描写にノイズがなさすぎて、それに気が付いた中盤からなんか笑っちゃった。
など
たとえば、メスガキがきしょい弱男ゴミおじを舐めてかかる描写は圧、それに対して汚くてきしょい弱男ゴミおじがわからせをするのが解放。
これがテンプレとして機能して、更にバリエーションが増えていくのはきしょくてゴミな弱男の生態が暴かれてきた成果ということ。
○ご飯
朝:餃子、人参、キノコ、長ネギの鍋。キムチ。たまごおじや。昼:なし。夜:餃子、人参、キノコ、長ネギの鍋。キムチ。たまごおじや。間食:クッキー。
○調子
むきゅーはややー。おしごとは、おやすみなりー。
○ Night of the Crabz ~カニの頭に気をつけろ~
ライターをしている兼城と保村の男女コンビが、インターネットでオカルト系の話題で盛り上がっている旅館に取材に行き、その炎上騒ぎの謎を解くアドベンチャーゲーム。
小粋な掛け合いやネットミームがたっぷり詰まっており、徹底徹尾ネタ要素に全振り。
定価も100円とお安いし、公式サイトもふざけまくっているので、真面目なゲームを期待してはいけないことは明白。
オカルト現象の謎を解くミステリっぽいくだりはあるものの、常にふざけた会話のやり取りを楽しむゲームになっている。
ヒロイン役になる保村も終始ちょけてるふざけたキャラで、パチスロ大好きで仕事中すらアルコールを飲む手が止められないヤバいやつなんだけど、ちょっとエッチなシーンではちゃんとエッチになるところはとても良かった。
(お風呂に入るシーンを描写しつつ、お風呂に入らない系女子が好きな読者に向けた目配りもされており、なるほどと感心した)
主人公の兼城も斜に構えたニヒルなキャラで、ツッコミ役兼ネタの加速要員として会話が楽しかった。
30代ながらインナーカラーで染めた髪の毛の情報や、元カノとの関係値、誰かからもらったアクセサリなどの詳しく語られない情報も次回作への布石っぽさがあって興味深い。
キャラや掛け合い以外のストーリー部分は“バカミス”と言うほどミステリに気配りしているわけでもないので、あまり感想らしい感想もない。
評価は難しいが100円で遊べること、何か大きい作品がのちに控えていることを踏まえると、このタイミングで遊べたことはよかったかも。
を见に描き切っフィクショっあゑゐカれ?!
NS、ィンフルエンサ、Vtubeトぃっだジャンルフィクショが年々増ぇてぃト思ぅ...!!! ←コレ! ↓
←现代社会を舞台にレ物语には欠カ乜ナぃ要トナっこぃゑだろぅ...!!!
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一方、ィンターネットゐ混トレだ侧ゃワールドワィドナ影响、そコに潜む多様ナ人々ゐ心理・行动・日、あゑぃは事件ゐ数...!!!
←そぅぃっだもゐをリアに、深ㄑ掘リ下げて说得力を持っに描カれだフィクショっこゐは存在ずんだろぅカれ...!? アッ!
个人には、きわめて希だト思ぅゐよれ...!!! ←コレ! ↓
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我々は现实トぃぅ共通ゐフィルタを通レてレカ世界を认识てきナゐだカら...!!! ←コレ! ↓
SNS、インフルエンサー、Vtuberといったジャンルのフィクションが年々増えていると思う
ジャンルとしてでじゃなくとも、現代社会を舞台にした物語には欠かせない要素となっているだろう
登場人物がスマホにうつるタイムラインを見て「うぎゃー」と声をあげるようなシーンは実際ありふれたものである
一方で、インターネットの混沌とした側面やワールドワイドな影響力、そこに潜む多様な人々の心理・行動・日常、あるいは事件の数々
そういったものをリアルに、深く掘り下げて説得力を持ってに描かれたフィクションってのは存在するんだろうかね
個人的には、きわめて希少だと思うのよね
きっとネット社会のダイナミズムを物語に落とし込むこと自体が一つの技術的な課題で、多くの作者にとっての高い壁になってる気がする
フィクションにおいてインターネットが普遍的に存在する世界をどのように捉えどのように表現するかは、作者の感性だったり洞察だったりによって大きく変わるんだけど
なので大抵は特定のコミュニティで起こる小さな出来事にフォーカスを当てることになる
これらは往々にしてある種の非日常性を含んでいて、それがフィクションの核を形成する
例えばあるSNSが炎上して人生が一変する物語とか、VTuberがデビューして現実で言う宝鐘マリン並みに一躍売れっ子になる過程を描いた成功譚とか
きちんとしたノンフィクションが描かれないことには説得力のあるフィクションも成り立たないような気がする
要はインターネット社会に対する描写だけが大事なのではないよねということ
新潮文庫の芥川龍之介『地獄変・偸盗』を読んで表題のようなことを思ったのでちょっと書いてみる
どうやら偉い学者のようだが、「何言ってんだこいつ」と思えるところがある
この人によると収録されている『六の宮の姫君』は出典元の今昔物語集と筋はほぼ同じで、あとは若干の創作が付け加えられているだけだそうだ
芥川龍之介が話の筋を重要視してないのは素人の自分でも知っている
この人は「わずかに潤色をほどこしているにすぎない」と芥川の創作部分を評価してないようだが、
出典元と読み比べてみると、むしろ筋以外はほとんどが芥川の創作で、描写される景色や人物の言葉は今昔物語集には存在しない
芥川が生み出したところに目を向けず、筋だけを取り上げて大したことない作品に貶めるとは、こういうのが文学研究なのかと、いったい何をしているのかと思う
『六の宮の姫君』は芥川が自殺する5年前に書かれた作品だが、自分には作中の死にゆく姫君の言葉は将来の芥川の自死を予感させるもののように読めた
こんな素人ぽい分かりやすい読みを超えた、専門家らしいもっと深く鋭い解説を読みたかったが、それともこれこそが専門家らしい読み方なのだろうか
○ご飯
朝:なし。昼:ポテチ。夜:ラーメン。チャーハン。キムチ。生中。瓶ビール。間食:アイス。豆菓子。
○調子
むきゅーはややー。おしごとは、おやすみなりー。
○ANGEL WHISPER
1999年のゲームを2023年にフルリメイクしたあノベルゲーム。
フリーのゲームプランナー由島博昭が翌年のノストラダモスの予言を元にしたゲームの開発を依頼されるところから始まる。
色々な諸事情があって短い開発期間限られた人員でのゲーム作成になるが、仲間たちに恵まれ奮闘していく。
そんなお仕事ものっぽい導入だが、これは本当に導入に過ぎず物語がドンドンと転がっていき、壮大な世界設定と共に大河的なストーリーが展開される。
更に、この作品自体を内包するメタ展開、そして2023年にリメイクしたことすらも踏まえたメタ・メタ展開と、最初の印象はどこへやらの大きなストーリーになっていく。
ただ、良くも悪くも、良く言えば啓蒙的、悪く言えば説教臭い、そんな展開になっていく。
勿論、そのようなストーリーが悪いわけではないのだけど、地に足を付いた基盤の描写が薄く、そこの部分の空中戦が続くのはちょっと辟易してしまった。
好みの問題なのはそうなのだけど、1999年と2023年を比較すれば明らかに人類は終末に近づいていると急に断言されても言葉に詰まってしまう。(否定したいわけでも肯定したいわけでもないが)
キャラクタ同士の交流や、市井の人々の有り様を示してこそ、人類の未来みたいな大きな問いが生きてくるのであって、そこを一気に飛ばしてしまうのはちょっと。
ゲームの中で作っているゲームについても、もう少し掘り下げが欲しかった。
それと、割とゲームシステムにはおおらかな方だと思っているが、流石に今作は基本的な部分がイマイチだった。
これは僕の環境問題かもだが、ノベルゲームで処理落ちするのもキツいし、なによりゲームがエラーで強制終了でタイトルに戻されることが短いプレイ時間の中で二回あったのは残念すぎる。
ちょっとシステムでイライラさせられたせいで、ストーリーを正常に評価できていないかもだけど、流石に強制終了は勘弁して欲しかった。
システムセーブすらされていなかったらしく、復旧作業に相当の時間を使わされた。
しかも、このゲームがメタフィクションを扱ってるせいで、そういうトリックなのかと真面目に考えてしまったのも腹立たしい。(スチル絵が表示される良い場面だったし)
最初に断っておくと、これは個人的なリアリティラインと制作側の演出のリアリティラインが合ってない、結果として「嫌なら見るな」でしかない話。ちょっと期待してた分のガッカリした気持ちを吐き出したいだけだ。
ガールズバンドクライは、何らかの問題を抱えた少女たちが出会いバンド活動を通じて自己実現していく系の作品だろうと思って視聴し始めた。まあそこは実際どうだかはおいといて
といったことからも、バンドにまつわる描写にはとくに本腰入れてリアリティ出そうとしてるんだと思った。音楽周り中心に周辺事情はちゃんと描くからこそ、ぶっ飛んだキャラ設定などのフィクションならではの部分に対して嘘くささを忘れられてドラマ性が高まる、そういうもんだと思ってる。
が、実際には1〜2話では逆の、とくにバンド関連の嘘が、演出だとしてもひどい印象だった。
なんかこの辺、要らん嘘って感じで、ストーリー展開のための嘘にしか思えず、演出だとしても筋が悪いように感じられて、視聴のノイズでしかなかった。
1話で仁菜のギターの扱いが酷いのは単にど素人だから別にいい。仕方ない。「他人の」「楽器」ってだけで大事に扱う常識的な感覚、を持ち合わせていないキャラで構わない。あと1話は、仁菜の住む予定の部屋の隣、そんなアパートに小さな子いる家族で住む?みたいのも気になったがあり得なくはない。2話での、壊れたシーリングライトをスイッチもブレーカーも落とさず着けるシーンは危ないのでやめて欲しいが、そこが無知なのは仕方ないというか全然有り得る。ちょっとした家電の知識すらない大人も現実にいる。そういうのよりスマホリテラシーの偏りの方が不自然に思える。ストーリー都合過ぎる感じがとてもした。
3、4話ではノイズになる嘘が減ってきた。3話の歩いてない鳩の首リズムも嘘だが、ストーリー展開が絡まないギャグ演出みたいなもんなのでそこは許せる。
冒頭にも書いたけど結局は個人のリアリティラインと作品のリアリティラインがズレてるだけの話。気にならない人には気にならない。
こういうこと書くとダブルスタンダードっぽいが、例えばバンド活動を主軸に扱った作品でも、以下のようなものはフィクションとして気にならない。
少なくともガールズバンドクライという作品で描きたいであろうテーマからすれば、上記に挙げたようなところはフィクションで構わないと思える。まあチートというか。例えば「バンドって金かかるし貧乏生活になるよね、そこをどうあがいて脱していくかを描きたい」ってんなら話は別だけど。なんか「いないパートの楽器の音が鳴る」のはチートじゃなくて、シンプルに嘘なんだよね。
花田作品は結構、ストーリー都合の「付かない方が世界観の品質維持できてよかったろうにという嘘」が多い印象はある。でも全部が全部自分に合わないわけじゃなくて、監督やどの辺に監修入ってるかとか、何題材にしてるか(→見る側のリテラシー変わってきてリアリティラインも変わる)などで結構変わる。
仮にしようとしたところで、あの、文章だからこそ想像をかきたてる、ウジムシ一匹一匹の動きの描写は、例えCGなんかで再現したところで迫力はでないだろう。
令和のご時世に、まだ「文章だからこその醍醐味」を持つ小説に出会えるとは思わなかった。
日本のゲームスタジオが、このレベルのオープンワールドを作りあげたことに感動している。
もちろん、スパイダーマンやアサシンクリード、サイバーパンク2077といった一線級のオープンワールド作品に比べると、まだまだ物足りないことは否めない。
だが、それらの背中が見えるところまで来ている、食らいつけているという印象を持った。
ゲーム自体はわかりやすく『Ghost of Tsushima』の影響を受けている。
海外のゲームスタジオが日本史を題材にしてあれほどのものを作ったのだから、コーエーがそれ以上のものを作らねばどうするんだ、というアンサーだとも言える。
実際、オープンワールドとしてはやや作りが古かったツシマに対し、『Rise of the Ronin』は最新のスタンダードを取り入れてブラッシュアップに成功している。
オープンワールドで最も重要なファクターである「移動の自由度」は高い。
幕末の横浜・京都・江戸を舞台に、その街並みを縦横無尽に駆け巡ることができる。
手が届く段差は基本的に登れるようになっていて、慣れれば建物の上をぴょんぴょんと軽快に移動できるだろう。
敵の手薄なところからステルスで侵入してもいいし、屋根にのぼって遠距離攻撃してもいいし、上空からいきなり敵のリーダーを狙ってもいい。
オープンワールドならではの立体的で自由度の高い攻略を楽しめるようになっている。
ストーリーに関しては、かなり荒唐無稽な描写を交えつつも、黒船来航から江戸開城までの歴史を追っていく手際はさすがコーエーである。
登場するキャラクターは、ほとんど幕末オールスターと言ってよく、それぞれに個別のサブクエストがあり、いくつかのifも織り込んでいてなかなか面白い。
1. 鈎縄はどこでも使えるべき
移動の自由度は高いと書いたが、鈎縄が特定ポイントでしか使えないのは重大な瑕疵である。
この点で言えばスパイダーマンどころか隻狼以下だ。
アクション面の不満はこれに尽きると言っていい。
この手のゲームでは敵の視界が異常に狭いのが常ではあるが、それにしても本作はかなり違和感がある。
相当な遠距離からいきなり攻撃されることもあれば、すぐ近くでどたばたと戦っているのに他の敵はそれに気付かず棒立ちしていることも多い。
プレイヤーがエリアの境界から一歩でも出ると、追いかけてきていた敵が急に戻っていくのも、さすがに作りが雑すぎると感じた。
ある人物を殺さない選択をしたのに結局殺されてしまうとか、幕府側につく選択をしたと思ったらいつのまにか長州側についているとか、そういうのは本当によくない。
坂本龍馬をパートナーにすることで、最初は攘夷志士として行動して、次に勝海舟と出会って幕府のもとで行動して、という流れは上手いと思ったのだが。
京都の最初で佐幕ルートか倒幕ルートかを決定したら、そこからは完全に専用シナリオになる、というかたちが良かったのではないか。
やはりサイパンなどとの決定的な差はシナリオの質・量なのだろう。
サブクエストなども楽しめはしたが、史実そのものの面白さを借りているところが大きいとも感じた。
ただ、そうした点を考慮しても『Rise of the Ronin』は十分によく出来たオープンワールドゲームである。