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はてなキーワード: グローバリズムとは

2023-02-15

同性婚について

同性婚合法化について、合法化前は宗教的保守無知者を中心に反発を受けるけど、合法化した後は、その二者を除いて一般の反発は急速に鎮静化していく。これは一般人の生活にはほぼ何も影響がないということがわかり、目立った変化も感じられないということが明らかになるからで。

前例として先進国を中心に各国で証明されてるこの点においては日本認識は何週遅れているんだということになる。

ようやくこの地点までたどり着いたねとも思えるけど。

社会インフラ技術発展に対し、人間価値観が全く追いついていないということはしばしばあるけれど、日本においてはインターネットジェンダーグローバリズムに関しては顕著で、それを縛っているのは曲がりなりにも昭和期の高度成長期バブルまでの特異な経済発展平成以降の衰退期の顕著すぎる差があると思う。

単純に「あの頃は経済的にも良い時代だった」「だから当時の価値観社会制度を維持しよう」「変に変えようとするから不景気だし衰退しているんだ(根拠特にない)」という単純極まる(男性的な主観の)ノスタルジーに過剰なまでに蝕まれている感。

2023-01-16

anond:20230116151608

アメリカ占領された時に

もっと混血が進んで

英語共通語になればよかったのにな

東南アジアとかインドとか結局さ、英語のおかげで

グローバリズムの中ビジネスできるわけじゃん

アメリカ移住もできるんじゃん?

 

日本だけアホだわ

民主主義を脅かすのはポピュリズムではなくエリート主義

エリート主義ポピュリズムよりもはるかに大きな民主主義制度への脅威である

カナダから見ると、民主主義を重視する人は、フリーダムコンボイよりもダボス会議の方を心配する必要がある。

ダボス会議は、億万長者、大富豪ハイテク企業経営者政治家有名人官僚など、世界グローバルエリート3千人が毎年集まる会議で、スイスアルプスの超高級でアクセスが困難なスキーリゾートで開催される。

1971年ドイツ経済学者クラウス・シュワブによって創設され、当初はビジネス会議として開催されていたが、シュワブの執拗宣伝により、毎年開催される世界的なおしゃべり大会に成長し、愉快であると同時に憂慮すべきものとなっている。

滑稽なのは世界エリートプライベートジェット特権階級の繭から現れ、消費量を減らして二酸化炭素排出量を減らすことで地球を救う方法を説いていることだ。

しかし、一般人暮らしぶりを全く理解しないエリートが、世界問題の多くを自分たちが作り出したのだからそれを解決する方法も知っていると思い込むと、必然的に奇妙な政府政策につながる、恐ろしいアイディア世界インキュベーターなのだ

例えば、パンデミックは、風力や太陽光発電近代工業国を動かす「グレート・リセット」の理想的な瞬間だったという、彼らのばかげた考え方がある。

これは、いわゆる「グリーンエネルギーに執着するあまりエネルギー安全保障重要性を忘れてしまったために、世界中の国々が今必死化石燃料エネルギーを獲得しようと躍起になっている現在現実とは対照的である

一般市民生活について何も理解せず、傲慢にも何がベストかを知っていると考えるエリートたちの年次総会を非難すべきであり、このエリート関係者に対する疑いの目を向けて良いだろう。

近年のポピュリスト的、あるいは破壊的な政治運動のほぼ全てに共通するのは、こうしたグローバリズムに対する疑念である。 まともな人間は、こうした「グロバリスト」が自分たち利益しか関心がないとわかっている。

2022-12-26

今更だけど終わりなき日常は終わってしまった

東浩紀が指摘しているようサピエンス全史やホモデウスで言われれいる諸々の問題人類解決したと思いこんでた

映画アベンジャーズエンドゲームでは何か問題があってもグローバリズムでなんとかなるみたいな文脈は数年で過ぎ去った

街にはパートナーと楽しく食事をしている光景もよく見かける

でもでも間違いなく彼らの本心はずれていてそれがSNSで分解されてしまっている

それだけでない、親の世代と違って死ぬ可能性、底辺に落ちる可能性が増えた

それが自分コントロール出来ないことでだ

享楽刹那的ものに溺れるのもどうかと思う

だけど今とこれからを大切にして生きていきたい

そんなすぐ終わりなき日常は終わらない

でも少なくとも帰り道を少し変えてみるだけでもちがうんじゃないかなと

自分人身にいい気聞かせている、楽しく生きようって

終わりは思ったタイミングでは多分起きない

経済ムズイけどとりあえず貿易重要

たぶんグローバリズム競争国民全体を幸せにすることって相反することがあるんやな

国民自分生産性を上げて1人あたりのGDPを向上させることを幸せだと思うならまあ相反せんが、能力主義になったらパヨクがイキり始めるってアメリカ証明してもうたし

海外もっと競争しかけたらええんちゃうと思うんやけど、その場合貿易交渉がいるというか、自分たちが関税撤廃するだけでなく相手にも関税撤廃してもらわなアカンと思うねん

それでTPPとかやって失敗しとったし

アホひろゆきは「自給自足って馬鹿だと思うんですよねー」とかいうとったくせに「アメリカITを頼るのって搾取されると思うんですよねー」とか矛盾しとるし

ま、でも比較優位にない国内産業はどんどん滅びてもええんやいか

じゃあ滅びた産業の人たちはどうやって暮らすんやっちゅー話やが、そこはベーシックインカムやろ。この点はひろゆきたんに賛成やで

自由貿易もっと推進しよう!

2022-12-20

anond:20221220190018

なるほどまだ経済的には(昔よりはきつくなったとはいえ)余裕があるから左右の対立軸ナショナリズムvsグローバリズムなのか

今後日本の転落はほぼ間違いないしそのうち経済左派だがバリバリ日本マンセーみたいな政党が伸びてくるんだろうな…

anond:20221220185211

日本だと左右の対立軸ってナショナリズムグローバリズムかだけど

南米とかの途上国だと左右の対立軸富の再分配から

企業富裕層優遇するのが右派貧困層に分配するのが左派からナショナリズム矛盾しない

 

日本ももっと落ちて本当に余裕なくなればそうなる

50年後の未来理念どころか10年後の外交安全保障よりも、今週のパンのことしか考えられなくなれば

2022-11-26

リベラルの『人権問題政治問題じゃないかスポーツの祭典に持ち込んでも問題ない』はいくらなんでも詭弁すぎないか

死刑制度の是非とかポルノ規制とか移民政策グローバリズム推し進めるべきかとか

人権問題からめることはできるけどこういうのっていろんな宗教的価値観とか社会体制によって全く結論は変わってくると思うんだけど、

こういうの全部W杯だのオリンピックだのに持ち込んで人権パフォーマンスして問題ないってこと?

それとも「我々が判断するセーフな人権パフォーマンス」と「アウトな人権パフォーマンス」があるってこと?で、その判断は我々が行いますと。

例えばイスラム教徒側が欧米諸国敬虔イスラム教徒信仰心を踏みにじるなとかパフォーマンスしたらそれは人権問題じゃないからアウトってなるのかな?

アホらし、最近左翼って「正しいからセーフ」的な思考停止ムーブ増えたよね

anond:20221023004148

与党極左思想伝統っぽく見せたり、著名人言論誘導したり、まあ全体主義(またはグローバリズム)だよな

戦前は、ヒトラー左派(国粋愛国)、スターリン左派コミンテルン)、戦後は、アメリカ左派自民党)、アメリカユニテリアン労働左派

右派三島とか天皇機関説美濃部達吉などがいたが、その他はほぼ知られてないので、学術研究も歪んでる

明治以降の輸入論文は、恣意的編集した英訳版や和訳版も結構あるので盲信禁物

2022-11-24

anond:20221124141334

保守派コンサバティブ)⇔革新派レジスタント)

右(ネイションファースト)⇔左(リベラルグローバリズム

「右」と「左」・「保守」と「リベラル」は源流をたどれば、

物事を決定する時に、より良い決定をするための補助線となる

2022-09-24

新自由主義移民政策こそ白人至上主義レイシズムであり現代奴隷制

偽善者リベサヨはチョロいか新自由主義グローバリズム洗脳にコロっと騙される。

ちょっと考えればすぐわかることだが新自由主義移民政策こそ白人至上主義レイシズムであり現代奴隷制度。

これ強烈に思ったのは、去年イギリスボリスジョンソン首相コロナになって入院してアジアだかアフリカだかの移民看護師にずいぶん世話になったとかいう話で

偽善者リベサヨどもが「移民反対のボリスジョンソン首相もこれで少しは改心したかな(ニチャァ〜」とか気持ち悪いこと言っててキモすぎてゲロ吐いた。

偽善者リベサヨどもはその移民祖国病人の命はどうなってもいいんだろうな。

アジアアフリカの貧しい国から優秀な労働者がより賃金の高い先進国流出し、先進国はより安い賃金労働力を買い叩くべくアジアアフリカの貧しい国から移民を集めようとする。

そしてアジアアフリカの優秀な看護師先進国上級国民のためだけに働き、祖国の貧しい人々は国内医療従事者がみんな先進国移民したので医療を受けられずにタヒを待つのみ。

これが偽善者リベサヨの望むグローバリゼーションだ。

グログロでもグロテスク。

こういうグロテスクな白人至上主義搾取構造に反対したら「レイシスト」なんだそうだ。

貧しい国々の人々の命を救えと主張することは「差別」なんだそうだ。

難民もだ。

その国の戦争とか貧困を無くせば難民は出なくなる。

そうなると難民という名の安い労働力を確保できなくなるから偽善者リベサヨ戦争貧困が無くなってほしくないわけだ。

からリベサヨはみんなテロ組織独裁者が大好きで擁護しまくっているのだ。

まさか俺以外誰も気づいてないって事はないと思うが、あのくっせえ難民ブームが起きた2015年以降、世界中偽善者リベサヨは誰も「戦争反対」とか「アフリカの貧しい子供たちを飢えから救うために寄付しましょう」とかいっさいがっさいピタッと言わなくなったよな?

戦争に反対したり寄付したりするのは「差別」なんだそうですから

マジで偽善者リベサヨ邪悪すぎてゲロ吐くしクソ。

2022-07-20

anond:20220720110504

それこそまさに反グローバリズム右派ポビュリズム典型例で、今まで主流だった新自由主義ナショナリズムグローバリズム右派とはまた別よね

ジェネレーションレフトも文化的部分と経済的部分両方含んでるし、あくま世代的傾向ってだけだからこれからどう流れるかまでは分からんけどね

2022-07-09

安倍さん世界平和に貢献していたというただ一点のみで偉大な世界

安倍さん訃報ニュースが飛び交っている。あまりみたくないニュースだ。酒でも飲んで忘れたいとも思う。でも生活をしていたら見ずにはいられないから、ある程度自分の中で安倍さんに対しての考えていることを文章にしておきたいと思う。これはメンタルを安定させたいがための行為である

グローバリズム」の最大の擁護者であったのが安倍晋三であったことは皆さんもご存じのことかと思う。グローバリズム国内および国際的格差助長し、むしろ資本主義健全な発展に資するものではないと批判されるものであった。国際的自由ではなく、国内国民第一に守ろうというのが世界の潮流であった。とにもかくにも批判され、時代遅れの、周回遅れであるグローバリズム」を馬鹿の一つ覚えのように推し進めていたのが安倍さんであった。野党時代にはTPPを反対していたのに与党になったらTPPを推進しまくってアメリカ離脱しても条約を成立させたのが安倍政権であった。FTAを各国と結ぶことは単純な善であるとして成果と喜んでいたのが安倍政権、乃至その路線継承する自民党政権であった。この鄙びた、古く、異臭さえただようグローバリズムを無邪気にも支持していた。だがそんな打ち捨てられた、惨めな、正しくないグローバリズムにも、利点があった。脆弱な、強力でない、不安定な、ただ一つの利点があった。それは。

グローバリズム世界平和に資するということである

経済的結びつきが戦争を抑止するという話は第二次世界大戦から注目された。古い話であった。WW2の反省をもとに生まれたのが現在EU前身であるECだった。この取り組みはある程度機能した。なにせ、ドイツフランスイギリススペインが何十年も戦争をしていない。こんなことはヨーロッパではありえなかった。民主主義国家であって、経済的結びつきがあり、適切な安全保障がなされていえば世界平和は実現できるのだと皆が夢想した。それは夢だった。どれだけ経済的結びつきがあろうと、独裁国家であれば個人の考えで戦争を起こせてしまうというのは当たり前のことだった。それでもWW2の敗戦国であるドイツ日本グローバリズム推し進めた。

反省をしていたからだ。戦争の。

戦争で負けたものしかからない教訓というものがあった。それは孤立してはならない、ということだった。自国利益差し出してもつながりは維持すべきものだと学んでいた。安倍さんは色々な人と「友達」になるのが得意だった。「友達」に利益誘導するのが得意だった。それは癒着、腐敗、法の軽視、人治主義であった。

だが孤立してはいなかった。

その方向は世界平和をいつでも向いていた。

そうしたかったらそうしたのかは知らないが、安倍さん世界平和に貢献していた。

世界リーダーだった。

日本の偉大なリーダーだったかは分からないが、世界の偉大なリーダーだった。

安らかに眠ってほしい。

2022-06-28

日本人賃金を上げていくためには

日本企業日本以外の海外投資したりするのを規制するしかないのではないか

海外に現地工場を作って、現地の人間を雇うことを禁止とまでは言わないが、ある程度の制限を掛ける。

2021年末の時点において、日本対外純資産は411兆1841億円だったらしい。

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA26B630W2A520C2000000/

日本人の賃金が上がらないのは、日本企業海外投資して海外人達賃金が上がっているからでしょ。

だったら「アンチグローバリズムだ」と批判されようとも、海外投資制限するしかない。

日本企業の言い分はわかるよ。

「もう日本市場成熟していて、これ以上成長の余地はないか海外に出ていくしかない」のだと。

そんなことは百も承知なので、日本に何か新しい成長市場を作ってよ。

2022-06-18

anond:20220618201914

なんかさ、グローバリズム時代にこういう薄っぺら妄想ネットで撒き散らすのって非モテって感じがやばい。失礼だし、国際結婚したりしてる人なんて男女問わず、上位のコミュニティほど多いだろうに。

2022-06-02

つーかグローバリズム進みすぎて各国が自国コンテンツ見なさすぎなのよ

日・韓・中・印くらいでしょ

自国映画産業ハリウッド興行収入に勝ってるのって

ヨーロッパ映画なんてあんだけ隆盛を誇ってたのに、もう誰も見向きもしない

実はグローバリズムって世界多様性とか独自文化をなくして、「超デカガラパゴス」を作ってるだけだよね

日本とか韓国とかのアジアの一部は、まだそれに飲み込まれてないというだけ

2022-05-31

野生の思考とシンウルトラマン

【シン・ウルトラマンネタバレあり というかネタバレ気にせず話す】

 

 

 

 

 現在公開中の『シン・ウルトラマン』を2回見てきた。あまりにも良かった。感想をどっかで書きたい。

 ところで、その感想叫びを漁る中で見かけた勘違いが「リピアくんが『野生の思考』って本を読んでる!」→「リピアくん地球人類のこと野生動物か何かと思ってる?」というもの

 別に誰がどんな感想を持とうが、或いはその人やそれに近しい観点を持ってしまった人が何をどう勘違いしていようが、それ自体全然どうでもいいのだけれども、リピアくんとこの本の著者(レヴィ=ストロース名前は聞いたことある人多いだろう)の名誉のためにもツッコミ言葉ネット上に残しておきたい。ついでに、この映画にこの本が登場した意味考察をちょっぴり披露させてほしい。

 

 

 

 

●要約と見出し
①『野生の思考』を超要約すると「いわゆる”文明人”の思考と”未開人”の思考根本構造的な違いはないよ。つまり両者の思考のものに優劣はないよ」だよ

 

 

②ザラブ、メフィラスは地球人類をいわゆる『未開人』と見ていたよ。ゾーフィもたぶんそう。

 

 

③『野生の思考』がリピアくんあるいはこの映画に与えた影響は不明だよ

 

 

 

 

①『野生の思考』(クロード・レヴィ=ストロース/1962)

 1950年代までのフランスをはじめとした西欧に多かった(今でもかなり多い)哲学思想が「西欧文明における思考と、アジアアフリカ中南米の未開文明思考とでは根本的に違う」という考え方で、主に科学技術文化の面での進歩史観優越感、啓蒙思想資本主義と結びついて植民地主義覇権主義の土台の一つになっていた。それに異を唱えたのがフランス出身人類学レヴィ=ストロースの『野生の思考』という書。特に文化人類学者やリベラル系の人に言わせれば「戦後思想における最大の転換点」となっており、いわゆる人文系に広げてみても、構造主義を生み出し、更にその後のポスト構造主義などの思想もつながる端緒となったという点ですごく重要な一冊になっている。

 

 

 内容をものすっごく要約すると「『事象の切り取り方』『概念の置き方』ひいては社会秩序の維持や幸福追求に対する考え方はどの文化においても根本的な構造は変わらず、表出の仕方、あるいは社会が持つ興味の向かう先と取捨が違うに過ぎない。あらゆる文明進歩史観的考え方を持つわけではなく、発展を望む文化もあれば安定を望む文化もあるというだけ。栽培思考(=科学によって裏付けられ、概念を用いて行われる文明思考)と野生の思考(=記号によって行われる思考。「野蛮な思考」ではない)との間に優劣があるわけではないし、一つの文化の中で両方の思考は両立しうるし、実際個人の中ですら両立している」といったもので、その歴史的意義は「20世紀半ばの西欧にはびこっていた進歩主義特に西欧文化を中心とする思考科学技術を背景に自分達を上位に置こうとする考え方への批判を行ったこと」「しかし、だからといっていわゆる”未開文明”や自然主義を礼賛するわけではないこと」「文化を『仕組み(構造)』に置き換えて分析するツールとして学問の場に登場したこと」あたり。

 「文化構造的に捉え、それぞれの要素が社会の中でどう表出しているか研究する」という所から後に『構造主義』と呼ばれる思想を生み出したことで有名。更に言えば西欧の奢りや発展途上国(昔は「後進国」と言われてたよね)への見下しを批判する流れを生み出したという点でも評価を受けている。

 

 

 「野生動物思考方法」みたいな生物学の本ではない。

 

 

 

 

②ザラブ、メフィラス、或いはゾーフィの考え方とは

 ザラブにしろメフィラスにしろコミュニケーションの初手は「自分科学力、技術力を地球人類に見せつける」事から始まる。その科学技術力の差を背景に、劣等感と焦りを刺激して地球人同士を争わせようとするのがザラブであり、劣等感無力感……謂わば絶望によって人類心理的支配し最終的に兵器として利用しようとするのがメフィラス。それらに抗うのがウルトラマンたるリピアくん、というのが中盤の流れだった。

 

 物語の序盤で、わざわざ観客に見せつけるようにリピアくんがこの書を読んでいた(演出しての)理由はここにある……気がしなくもない。16世紀から20世紀……あるいは紀元前から現代に至るまで、我々地球人類が奴隷植民地後進国、押し並べて言うなれば『未開人(文明人/強者たる自分達とは構造的に違う考え方をする者)』である他者に対する接し方は、ザラブやメフィラスをそこまで強く批判できるような立派なものではなかった。

 宇宙人ゾーフィもそう。彼が裁定行使できる者・絶対者としての力を行使したのは「『未開人』である地球人類が、未開人のまま我々『文明人』並みの危険性を持つ可能性が出てきた」からじゃん。

 使用を思いとどまったのも、リピアくんもといウルトラマン意思感情を汲んであげたのもあるけど、基本的には、地球人類がβシステム自力で解析・利用し、グリッチじみた手法ではあるがゼットンを無力化せしめたことで「『未開人』から文明人』に格上げされた」だけに過ぎない。

 そんなゾーフィにもリピアくんは抗う、というのが終盤のストーリー。もちろん滅ぼされる我々としてはたまったものではないけれど、じゃあ地球人類の歴史において、他人他国人、あるいは他の生命に対してゾーフィと似たようなことをしてこなかったか、を考えると……やはり「滅ぼされるのは困るからやめてくれ」くらいしか言えない。

 

 

 逆に言えば、あの外星人や地球人の中でリピアくんだけが”変”なのよ。我々が他者と相対する時、普通はザラブとはいかんまでも、マイルドメフィラスかゾーフィくらいの扱いになるし、そうでなくとも暴力政治で言う事を聞かせてその力を利用しようとする各国政府みたいな事をする。地球人類とリピアくんとの科学技術の差や大きさの比で考えれば、虫か何かを前にした人間、の方が理解として近いかもしれない。

 しかし、リピアくんは(各国政府ひいては人類歴史悪辣さを知りながらも)、あのネロンガ戦のたった一度、リピアくんの足下でただ一人リピアくんだけに見えた星のような輝き、小さな他者のために命をかけられる個、そういう価値観を共有できる群体のために命を張った。そういうことをできる生命体のことを知りたくて、知り続けるために守りたくて、学んで、感じて、支えて、何度か支えられて、それでも分からなくて、その果てに見つけた『他者のために命を賭けられる自分』。虫のような他者のために、ネロンガの電撃や、ガボラの激ヤバ光線や、メフィラスのグリップビームや、1兆度の火球の前に身体を晒せる者。ザラブにもメフィラスにもゾーフィにも、あるいは普通地球人類の日常の中にもない”変”な価値観を持つ、だからこそ『ヒーロー』、ウルトラマン

 

  

 自分が今回の『シン・ウルトラマン』に感動したのはまさにここで、「ウルトラマンとはこういうヒーローなのだ」「我々がウルトラマンヒーローだと感じてしまうのはこういう理由なのだ」を2時間かけてぶつけられたのがあまりにも気持ちよかったかなのだ

 

 

 

 

レヴィ=ストロースウルトラマンにどれだけ影響を与えたか

 結論から言うと「わからない」。それはリピアくんに対してという意味でも、『シン・ウルトラマン』という作品に対してという意味でも。

 というのも、リピアくん、地球人類のことをめちゃめちゃ頑張ってお勉強してて(かわいいね)、ものすごい量の本を超速で読んでるわけで、『野生の思考』だけがピアくんの人格形成思想信念の確立寄与しているかと言われれば、まあもちろんそんなことはないだろうという演出はなされてる。レヴィ=ストロース思想だってその後にやって来たグローバリズム等の思想史において批判を受けてきたわけだし。

 そもそもピアくんがザラブやメフィラス、あるいはゾーフィから地球人類を守ろうとしたのは「我々と彼らの文明構造的に違わない」という計算、あるいは知識を基にした思想や信念からではない。「彼らの事を知りたい」という知的欲求から来る寄り添い、ゾーフィが言うところの「好き」、米津玄師が言うところの「あこがれ」という感情こそが、リピアくんの力の根本なわけで。

 

 

 文化人類学の中でも大きな意味を持つ書でもあるし、作中においても先の展開を示唆しかねないアイテムでもあるけど、知らずに見ていた人なら分かる通り、別にこの書が作品全体に超大きな影響を与えているかは正直微妙かもしれない。でも、知っておくと↑のような考察も楽しめるという点では面白いよ。

 

 

 

 

結論

・『野生の思考』という本は生物学ではなく文化人類学の本だよ

・本の内容は『シン・ウルトラマン』という作品意味を落としているかもしれないし落としてないかもしれないよ

・それはそれとして読んでおいて損はない本だよ

以上

2022-03-07

外国サービスが受けられなくなることで

中国みたいに独自文化圏ができて

そこから新しいイノベーションも生まれるのだろう

これは行き過ぎたグローバリズムからの脱却の一歩かもしれない

2022-02-22

anond:20220222101456

俺の大学時代に「海外では…」と年中言っていた先生は「海外では…」の後に「グローバリズムが…」「国際社会では…」ってのを付け加えるという手法を使ってた。

2022-01-27

コロナ世界が一つになったりするなという自然からメッセージ

グローバル資本主義はもう限界です。

そもそも世界が一つになるということは差異がなくなるということです。

どんな文明文化も一緒くたになってごちゃ混ぜになって、

それを評価する指標がカネだけになってしまう。

差異なきところに価値は生まれない。

秘すれば花とはよく言ったもので、19世紀ジャポニズム現代日本文化の消費は様相が全く違う。

日本もどうせ衰退していくんならグローバリズムに塗れて画一的な衰退をするより、

移民が増える、文化が変容する、拠り所がなくなって苦しむ、一部は原理主義者になる、共同体内で共有できる価値尺度がカネしかなくなる)

自分たちだけの滅び方を模索していきたいものです。

それは美しいものになるはずだから

2021-11-26

anond:20211126110607

k8sとかwebフロントに限らず広範に科学技術領域進歩2010年で停止している 正確には20世紀の終了と共に終了したのだが graceful stop で10年遅れて主電源遮断に至ったため続いているように見えていたもの 二十世紀内はグローバリズム軍産複合体(笑)への投資が民生品に移行するモデルがこれ以降の未来における標準の技術開発モデルだと考えられていたが今では二十世紀という短い特異な年代だけの事象であり十九世紀以前のモデルへの復帰が起こったという主張もある

フロントエンドとかいコンサルティングと美観デザインだけの世界からそれを感じ取った増田能力には目を見張ると賛じたいがフロントエンドとかいう左クリックパチンコ業界は滅びてくれと感じている人は俺だけではないと思う

2021-11-01

カジノ反対って言うけど、競馬競輪競艇宝くじとかの公営ギャンブルが許されてる時点で何を今更とは思うんだよな。カジノ限定的に許容する代わりに、既存公営ギャンブルの規模縮小を公約に掲げたらいいんじゃないかね。

大麻と酒・タバコ関係も同じ。

全面解禁しろとは言わないけど、今現在許されているものとの整合性はフェアに議論すべきだと思うんだよな。

もちろん「両方とも禁止する」という解決もあるだろうし、それはそれでフェアでいいと思うが。


まあでも、「カジノ反対」というのは、ある意味で「グローバリズムから雇用を守る」という側面もあるのかもしれないな。

2021-10-07

愛国主義共産主義は相性がいいし、グローバリズム新自由主義は相性がいい。

右も左も二兎を追うのはやめよう。

まあ、0か1かでもなく、バランスをとっていく必要はあるけどね。

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