はてなキーワード: 思想統制とは
https://twitter.com/ilovecat222/status/1599537355597426688?s=46&t=U_7chzp-zWKxiYhY4iFcvw
「わたしは性的な絵も内容も嫌いじゃないしグラビアも嫌いじゃないから夫婦でヤンジャン買ってたけど、子どもが生まれてからは「同じ趣味嗜好の閉じた場所」じゃなくある種のパブリック性を持ったため、子どもの目に触れるところにはヤンジャン置かなくなったし、最終的に夫の判断で購入を辞めた。」
やたらと子供をダシに使うが奴らが絶対に認めたがらないことを一つ教えてやろう。
だって見たくないでしょ?て言うが
どっちかと言うと思春期の女の子あたりが一番嫌悪感持つんじゃないかな。
それも結局、彼らの「エロは罪悪感を持たなくてはいけないもの!隠さなくてはいけないもの!」
という教育の賜物なんだよね。
オタク文化にちょいエロが入るのはもうそう言う文化で好む人がたくさんいるってことをそろそろ認めましょうよ。多様性だよ。
その通り
被害者のいない2次元の絵にすぎんものすら危険視してそれでもって特定の人間を否定し愚弄し制裁しようという態度は
突き詰めれば共産党のような強権的な思想統制を敷く体制への道をボトムアップで作りかねない、自由主義国としては警戒すべき草の根パターナリズムであるから
半裸の少女絵を町中で見たいわけではないが、そういうのが掲示されてたとしても各個人でそれぞれの価値観に応じた受容やスルーで「ああいうのが好きな人もいるよね」程度で流せるよう学習していかなければならないわけで
弾圧していくことでそういう世の中の清濁を吟味する能力のない白痴の温室栽培人間ばかりになっていくことを助長してしまう
全員が賢くあろうとしなければ維持できない民主主義社会にとって体制の崩壊を招く危険思想だよ過剰な表現の取締りというのはね
この手のパターナリズム拡大の根源には他人は愚かであるに違いないという傲慢さがあるわけで、そういう人々を利することがまず健全な社会形成の障害なわけ
5chの面白さはユーザーのイデオロギー的入れ替わりが生じる所である
ネトウヨと呼ばれた存在は「東アジアニュース速報+板」(通称東ア+)から生じたとされている。いわゆる嫌韓の者共
2000年代前半の頃はこうしたレイシストは鼻つまみ者であり、板を越境してきたらボコボコにされていた
2010年代初頭には各板も右傾化が進むが、「ニュース速報板」(通称旧速)は体制風刺が根強く染まりきらなかった
この頃は2chまとめブログの最盛期で、上手いことまとめられるような書き込みが目立った。現代のTwitterに通じる
2012年にステルスマーケティングやまとめブログのチェリーピッキングが問題となり、反商業主義を中心に「ニュース速報(嫌儲)板」(通称嫌儲)へ移民が起こる
以降旧速も翼賛が進んだ
2010年代中頃には最大派閥たる「ニュース速報+板」(通称速+)は完全に右傾化する
2017年10月に2ch旧運営との対立でサイト名が5chに移行する
この頃の速+は板運営陣の思想統制が進み、反自民党的なニュースでスレを立てると権限が停止させられるようになる
同様の統制は「芸スポ+板」(通称芸+)でも行われ、一時スレ立て人が枯渇した
一方この世の春が嫌儲で、Twitter他SNSのキラキラと対を成すように言いたいことを言う場所として栄えた
安倍晋三はおもちゃであり、どんなネタでも的確な安倍晋三の画像が速やかに貼られていた。安倍晋三ファンクラブだった
後にiOS/Androidでリリースされた安倍晋三エクスプローラー(Androidだと聖帝エクスプローラー)ではあらゆる語録が網羅されていて便利だった
https://www.theguardian.com/world/gallery/2022/jul/08/shinzo-abe-a-life-in-pictures
以前から5chには政治系スレッドを荒らすスクリプトがいて、何者かの特定も困難な状況にあった
そればかりか速+、旧速の右傾化まで消えて嫌儲のように反体制に傾倒する始末である
人間って簡単に踊らされるんだなあという小学生並の感想しかでなかったが、とりあえずこの18年間楽しかった
ちなみにスクリプトは年明けて復活して大暴れして、一昨日は統一協会のスレ全部埋め立ててた
対処しないから止まるのは荒らし側要因で、止まると注目が集まる
ここ最近だとdappi訴訟、安倍晋三銃撃のタイミングと同時なので自民党清和会への関連を疑われている
そういえば2021年5月に中山泰秀防衛副大臣(当時)が「私達の心はイスラエルと共にあります」発言で炎上した時、
コミケも場外馬券売り場もミュージカルシアターも門外漢が迷い込んでしまうとそこにいる人間に対して不気味さを感じるが、同人誌や競馬やミュージカルの愛好家が特に不気味な連中であるというわけではなく、個人的に付き合ってみれば彼らは皆それなりに常識を備えつつどこか一部が壊れた(つまり普通の)人間である。だから結局のところこれはトライポフォビア的な感覚であって、多様性に乏しいから気持ち悪いのではないか。野生生物でも、集団の性質が均一であることはそれがうまくいっているときには生存に有利に働くが、環境に変化が生じた際には全滅の原因となりうる。もしかするとそれを忌避する遺伝的な刷り込みが我々の中には生きているのかもしれない。冒頭の例だけでなくて思想統制された社会主義国の報道映像でも、しきたりと迷信に染まった田舎の閉鎖的な村でも、カルト教団の信者でも同じことだが、我々がぞっとするのはその異常性や残虐性というよりもむしろ、多様性の欠如に対してなのではないだろうか。
創価学会の存在の好き嫌い、良し悪しは置いておくとして、日本共産党とガチに戦っているのが創価学会ということに異論はあるまい。
私は仏教系の別の宗派に属するものだが、創価学会と日本共産党の攻防戦は、興味をもって眺めている。
ここ数年、日本共産党が、露骨に、創価学会の政治活動(いわゆる、公明党の応援活動)に難癖をつけ始めてきたのを何となく感じていた。
(もちろん昔からではあるが、すこし毛色が違うのだ)
創価学会の関連企業の第三文明社のちょっとしたウェブサイトがあるのだが、最近、日本共産党の「宗教弾圧」について、言及し始めた。
興味があったら、「宗教攻撃 日本共産党」で検索してみてくれ。上位5番目くらいにいくつか記事が出てくるはず。
創価学会は、日本共産党の思想統制、表現統制の「炭鉱のカナリア」みたいなものだ。
創価学会は、世間が「攻撃してもよい宗教団体」と認定されているようなもので、日本共産党にしても叩きやすい対象である。ましてや政敵。
日本共産党の胡散臭さの最たるものは、「段階的」という手法だ。最初は「緩く」次第に「締め付けを強く」して、最後は「弾圧をする」。
日本共産党のルーツにつながっている、ソ連、中国とか北朝鮮をみれば、一目瞭然。
ある意味、創価学会は、日本の憲法を熟知していて、政治にも文化活動にも、もちろん布教活動にも、ある意味日本に存在する団体の中でも最高に「信教の自由」「結社の自由」など権利を最大限に活かしている宗教団体とも言える。これも異論はないだろう。(初代会長が、治安維持法違反で投獄、獄死しているという歴史がある)
ちなみに、創価学会と公明党は「政教分離原則違反、憲法違反」である、という戯言言うやつは、法律に疎い「日本共産党員」確定です。
(「政教分離」の正しい理解なくしては、人権社会の成熟もない)をググって、勉強しておいてください。これも、創価学会関連サイトの記事だが、わかりやすい。
日本人は無宗教も多いし、他の宗教団体は創価学会が日本共産党から攻撃されても「いいきみ」くらいにしか思っていない。
「現憲法下で最高に【自由】に振る舞う創価学会を攻撃する日本共産党」ーーこの真の意味を、創価学会員以外に、本当にわかっている者は少ない。
くどいようだが、その創価学会の存在の善し悪しや好き嫌いは抜きにして、考えてほしい。誰もが、現憲法下、自由は自由で謳歌すべきであるし、それは権利であるし、批判され、攻撃をされる云われはない。
日本共産党が政権の一翼を担い始めたときに、我々の権利であるはずの「自由」に、少しずつ規制を入れ、やがて取り返しがつかなくなることは明白である。
まあこれは雑語りになるんだけれど、「日本とアメリカの娯楽内での政治への言及」というのは、おそらく文化的な背景が異なる。
特定の正義に付くことをゴルゴ13は良しとせず、どんなクライアントや思想についてもゴルゴ13は特定の主義に立つことはない。
まあこれは、さいとうたかお先生が、敗戦のさい善悪が入れ替わったりしたということに発端があるわけだが。
しかし、アメコミのヒーローというのは、平然と「現実にある社会問題のそのもの」に憑依してしまうし、マンガの中でマジモンの社会運動や、差別問題にぶち当たる。
このあたりは、米国が暴走した正義により壊滅的な敗戦を受けたことがないってことに由来するのだと思う。
キャラクターに思想や正義を憑依させて、そのまま社会を変えることに対して、ブレーキがない。
むしろ、コミックが社会問題を表現することが義務となってる側面すらある。
どちらがいいとか、悪いとか言うつもりはさらさらないのだが、そういう文化があるということを押さえておかないと、ポリコレがどうのこうのという話になりがちである。
日本のマンガに「もっとマイノリティを憑依させて、社会問題にコミットしろよ」という人が出てこない限り、問題はない。
なぜ日本で、「社会的正義をマンガのキャラクターにそのままズバリ語らせることがダサいのか。正義そのものにも懐疑的な目が向けられるのか」というと、戦前の思想統制に娯楽が使われたということが大きいと思う。
当然、アメコミもキャプテン・アメリカが、日本兵や赤狩りをしていたわけだが、壊滅的な敗戦というショックがない分、大体その手の反省というのは限定的な気がする。
【杭州共同】中国でメディアを管理する国家ラジオテレビ総局は2日、「低俗で下品な」娯楽作品を排除するとして、アイドル育成番組などの放送を禁じる通知を出した。「道徳の欠落」した芸能人を取り締まり、共産党や国を愛する人物を重視するよう指示。業界への規制や思想統制を強める方針を示している。
通知は全国の地方当局に向けて出された。オーディション番組の投票システムを厳しく管理し、人気ランキングなどでファンの消費をあおる行為を禁じるよう要求。番組出演者を選ぶ際は「政治素養」をチェックし、党や国から「心が離れている」人物は起用しないよう指示した。
また「女っぽい男性などいびつな美的センスの根絶」も要請。「中華の優秀な伝統文化や社会主義の先進的文化」を盛り上げるよう促している。
https://b.hatena.ne.jp/entry/www.asahi.com/articles/ASK6H0PKHK6GUTFK02F.html
deep_one 「嫌疑がある時点で一般人ではない」という法律が通ってしまったので、特高不可避。/↓野党が「人権に配慮しろ」って言ってるのに政権は「一般人とは言えない」と返したんだよ…これで運用なんて期待できん。
kenjou ろくに理解している人がいないまま、この国を確実に衰退へと導く法律が成立したのでした。まる。ほんと痴呆国家やね。これからは政府と警察がやりたい放題。市民は虐げられるだけの存在になる。
tuka8s 治安維持法成立か、特高も復活か。思想統制が捗って、より美しい国になれそうだ。血祭り第一号は誰だろう。共産党、社民党、労働組合あたりがマークされるのかな。前川氏も対象か
https://b.hatena.ne.jp/entry/www.asahi.com/articles/ASK5R51DNK5RUTFK00C.html
yoko-hirom 言葉遊びで何が変わるのか。条約はマネロン対策でテロは無関係。日本がテロリストの巣窟になっているとか妄想。法案は国民の人権を制限するもの。改憲案も同様。テロの犠牲者を政治利用する自民党は恥知らず。
Ayrtonism 「テロ対策が目的」が口実だというのは、別に穿った見方をしてる訳じゃなくて、法案がそういう風にできてるから当然の見方。何か別に目的がある訳じゃなくて、277の犯罪について共謀段階で罰することそれ自体が目的。
napsucks 治安維持法が復活か。まあ今後数年はダウンロード違法化と同じく寝かせておいて、使いたくなった時に都合よく持ち出すんだろうなぁ。
mutinomuti 明治未満になった(´・_・`)懲罰があるのにその範囲が政令という省庁や内閣の閣議決定という思いつきで決められる https://twitter.com/emil418/status/1404393910948925446?s=20
sink_kanpf にしても、調査を担当するのは何処?警察?自衛隊?こんな特高復活的な立法を急ぐ理由は?なんか色々きな臭くなってきたね。とりあえず、憲法改正しなくても自由に私権制限できるということで。
qawsedrftgyhujikolpzxcvbnm123456 これ米軍基地の近くで落下物の危険と文字通り隣り合わせの人達が抗議したら「機能を阻害する行為」で刑事罰を科されるって事か いかんでしょ
toubanjanny 「自衛隊の施設」と称して基地局みたいなのを立てれば、日本全国どこでも規制できる法律じゃんか。無理矢理ねじ込んでどう使うつもりなん。
https://www.min-iren.gr.jp/?p=31012
よくご存じでしょうけど、テロなど対策法案はTOC条約への批准の為に必要であり、同時にテロのターゲットになりやすいオリンピック開催の為にも必要な手続きだった訳で(皮肉にもコロナのおかげで外国人がテロをするのは難しくなった。やるとしたら中核派?もうそんな力ないね)、同時に私が知る限りでは逮捕者はゼロでしたね。逮捕者が出れば記事になるでしょうから私の記憶にないって事はないんだと思うけどどうでしょう。いずれにしても社会問題になるような逮捕はなかったという話でしょう。話し合っただけで逮捕された人がいたら、ぜひ朝日新聞で記事にして貰ってねw
大山鳴動して鼠一匹ですな
またぞろ今回も同じようなメンツが同じような反応をしていますが、世間は意外と覚えてるもんです。君らは3歩歩けば忘れるんでしょうけど、共謀罪、特定秘密保護法、戦争法案、君らがそう呼んで反対していた法案が、その後どうか?ってのを世間はかえって注目してるんですよね。
で、君らが反対するって事は、日本にとってはいい事があるってことなんだなぁって思う人もいそうなもので。マスコミが以前ほど大騒ぎしなくなったのは学習効果なのか、コロナの方が大きな問題なのか分からないけど
コロナ禍でも桜を見る会の批判をヘッドライナーにするメディアの事ですから批判の種になると思えば何でもやるんでしょうし、多少は、この圧倒的敗北の歴史から、学んだって思いたいんですが、、、さてどうでしょうね?せめて批判が的外れだった経験から学びませんか?
Twitterで某外科医アカウントがGravityとかいうSNSを紹介していた。
SimejiやBaiduツールバーなどで悪名高きBaidu Japanと同じ住所らしく、どうも中華資本が裏で関わっているようだ。
SimejiやTiktokは、ITと文化の許容度が高く、IT戦争について深刻に考えない若年層をターゲットに、
他SNSでの動画紹介などを行いアプリの利用を加速させて、他年齢層に広げることを目的にしていたが、
悪用するとすれば、SimejiはLine同様に情報を盗む形となり、Tiktokは情報を盗むだけでなく文化許容などの
思想統制も悪用可能となる。(それを逆手に取ってウイグルのことを広めた人もいるが)
Gravityは、Lineが有名人利用から利用者を増やしたように、他SNSのインフルエンサーのPRからの
「ハイソな雰囲気のSNS」を装って、有名人から利用を加速する形を考えているようだ。
図書館は法律がそうだからというのは理解している。
はい、非常に真っ当な疑問ですね。図書館法というのはいかにも特別法特別法していますし、
そんな特別法をあえて作った理念はなんぞや?という疑念を持つのは論理的思考の当然の帰結です。
こういう時は当の法律を見ましょう。
図書館法
図書館法第1条 (この法律の目的)
この法律は、社会教育法(昭和24年法律第207号)の精神に基き、図書館の設置及び運営に関して必要な事項を定め、その健全な発達を図り、もつて国民の教育と文化の発展に寄与することを目的とする。
社会教育法第一条 (この法律の目的)
この法律は、教育基本法(昭和二十二年法律第二十五号)の精神に則り、社会教育に関する国及び地方公共団体の任務を明らかにすることを目的とする。
はい、また飛ばされました。特別法の濃い匂いが漂っていたのは伊達じゃないですね。
教育基本法 前文
我々日本国民は、たゆまぬ努力によって築いてきた民主的で文化的な国家を更に発展させるとともに、世界の平和と人類の福祉の向上に貢献することを願うものである。
我々は、この理想を実現するため、個人の尊厳を重んじ、真理と正義を希求し、公共の精神を尊び、豊かな人間性と創造性を備えた人間の育成を期するとともに、伝統を継承し、新しい文化の創造を目指す教育を推進する。
ここに、我々は、日本国憲法 の精神にのっとり、我が国の未来を切り拓く教育の基本を確立し、その振興を図るため、この法律を制定する。
はい、「前文」ですよ、前文。さすが基本法、憲法級の重厚さです。
読みましたか? 前文だけに、その内容も高邁な理想と理念を謳う大上段な代物です。
さて以上からわかるのは
・「図書館法」(昭和25年制定)というのは、教育基本法、社会教育法を受け、その目的を直接に受け継いで補完するために制定された。
・その目的というのは「民主的で文化的な国家を更に発展させ、世界の平和と人類の福祉の向上に貢献する」という「新憲法の精神」そのもので、
・新憲法の精神実現のためには、「我が国の未来を切り拓く教育の基本を確立し、その振興を図る」のが重要という認識がなされています。
・具体的には、憲法公布(S21)→教育基本法(S22)→社会教育法(S24)→図書館法(S25)、というダイレクトな流れがあり、GHQと国会は新憲法制定後、大急ぎで、この教育関連法セットを整備してるわけです。
当時の情勢的には、とりあえず占領して、「自由な民主主義国家」を作ってみたものの、GHQにしてみればこの間まで「天皇陛下万歳!」とやってたファシズム国家の人民がいきなりこれを使いこなせるのか甚だ不安だったわけです。ならば対策は教育、それも学齢のみならず社会人も含めた全国民の教育が必要、という危機感があって、教育基本法の大上段な前文と大急ぎの教育関連立法の背景になっているんですね。
(そんな事情なので、「大急ぎ」と書きましたが、実際にはGHQは基本法から図書館法の整備まで3年かかっていることすら苛立って督促かけまくってます)
この「【日本国民再教育計画】になんで図書館まで含まれるのか?」というと、そこは(欧米的な)「議会制民主主義のイデオロギー」の部分になります。
・「議会制民主主義」は健全で良識ある市民がいてこそ成り立つ。
・健全で良識ある市民が育つには自由な言論と知識へのアクセスが必要
これが欧米的ポリアーキー(おおざっぱには「自由を重んじ議会を中心に据えた民主主義体制」と思ってください)を支えるイデオロギーの柱の一つなのです。
大日本帝国は法的な主権者こそ天皇でしたが決して絶対君主ではなく(機務六条)、普通選挙による衆議院を持ち、三権分立を整備し、(憲法上の規定外ですが)議会が首相任命に影響力を持っている、という結構民主的な制度を持つ国家でした。それがガチガチのファシズム国家として(ワイマールドイツはもっと民主的だったわけですが)連合国に挑んできたわけですから、連合国としては戦後日本の「ファシズム再発防止」にはかなり細部まで気を使いました。その重点施策の一つが「全国民再教育」で、とはいえ全国民対象の「再教育キャンプ」を作るのは手間も費用も膨大。ということで社会人教育向けとして白羽の矢が立ったのが広報宣伝やマスコミ統制と並んで図書館だった、というわけです。そりゃ気合も入りますし特別扱いもするってもんです。
大日本帝国にも無論図書館はありましたし、「図書館令」という法令(勅令でした)もありました。ところが、この図書館令は「この令を守れば作っても宜しい」という認可のための法整備で、
など、欧米的な「健全で良識ある市民の拠り所たる図書館像」とはかなり方向が異なるものでした。
この違いが「健全で良識ある市民の育成に失敗した」(欧米的観点では、そうでなければ民主的な国家がファシズム化したり革命が起きたりするはずがないのです)原因の一つに見えたため、この認識に基づいて、
・市民の知識へのアクセシビリティの確保(無料で全国津々浦々に)
・改正図書館令のような「図書館が思想統制の末端機関となる事態」を防げる図書館の独立性
「自由な知識の集積、その集積への市民の自由なアクセスなくして民主主義なし」というのは、自由な議会制民主主義の根幹をなすイデオロギーで、だからこそGHQは全力で推進したわけです。
あくままでイデオロギーですから、「功利の観点で利が多い」という判断から図書館を特別扱いしているわけではありません。「民主主義が成り立たない」という「(エビデンスがあるとは言い切れないにも関わらず)重要過ぎて試すことすらできない根幹の部分」を盾にとっているからこそ特別扱いOK、というか「特別扱いしなければならない」という理念なのです。
そういう背景ですから、例えば体育館を図書館と同じような強力な法的地位を与えるよう運動する際には、「図書館が特別に位置付けられている理由」は全く参考になりません。図書館のケースと全く別の論理、例えば「功利のエビデンスを示して財政難でも優先すべき、と多数の賛成を得られるよう説得」なんかを行う必要がありますので、なかなか実現は難しいのではないでしょうか。
もし図書館同様の理由で体育館が特別で強力な法的地位を得ようとするなら、まずは「健全な精神は健全な肉体にしか宿らない」とかの、現在の民主主義と異なるイデオロギーを持った国家体制に作り替えるところから始める必要があります。