はてなキーワード: 外回りとは
そんな時こそ『超回復』のチャンス!
飲んだら休息。
製法によって、WPC, WPI, CFM, WPHの4種類があるぞ。詳細はGoogle先生に聞いてくれ。
吸収が遅い(筋肉へのタンパク質供給スピードが遅い)から、ハルク・ホーガンにはなれないな。
ダイエットしている男女がグビグビ飲んでいるぞ。
『長時間タンパク質を摂取できなくて、その間に筋肉が分解されるのを防いでくれる』プロテインだ。
寝ている間や運動しない日に、筋肉が痩せちゃうのを防いでくれるぞ。
運動直後とその後の数時間、筋肉にタンパク質を供給し続けるのが目的だ。
摂取直後はホエイが筋修復をして、摂取後数時間はカゼインが筋肉の分解を抑えてくれる。
朝・夜に運動して筋肉を増やしたい場合(筋増大のため運動したあと、しばらくタンパク質をしない場合)に適しているぞ。
添加されているビタミン・ミネラルの種類と量、タンパク質含有率、製法、ブランドで価格は違う。
ただ一番重要なのは、プロテインの種類(ホエイ・カゼイン・ソイ)とタンパク質含有率(80%以上が望ましい)だ。
最初に言っとくけど、ショーツを汚すのはもらしたうちに入らないよ。
久しぶりにパンツ貫いて外までもらした。黒いパンツだから見た目にはほとんどわからないはずだけど、近寄ったらたぶん生臭い匂いがする。
いやになる。外回りで忙しくてトイレに寄るのをちょっとおろそかにしたらこれ。ちょっと打ち合わせが長引いたらこれ。ちょっとナプキンをあてがう位置をミスしたらこれだ。
この期間中は欠かせないガードルは、このあいだ下着泥棒に盗まれた。買わなきゃいけないのに、そのひまがなかった。
立ち上がった瞬間に股間でとろっとくるのがわかって、「しまった」と思った。振り向いて椅子を確認したら汚れてなかった。とりあえずはセーフ。
この期間は黒以外のものは履けない。電車の椅子にも座れない。ベッドで寝るのもだめだ。寝間着を貫いてシーツやマット汚したらいやだ。同棲中の彼氏もなんとなく不機嫌な気がする。不機嫌なのはこっちのほうだ。
職場で現在プチ流行中の言葉にITC(意識高いカフェ)というものがある。個人経営のカフェであり入口にはメニューの黒板。おちついたボサノバっぽいBGM。ラテは豆乳もあるよ(ソイラてっていうんだよ)。670円で高い。ランチは白いプレートに乗ったもので野菜とか魚が少しずつ乗ってるよ。スマホでソシャゲやってるお客さんはいなくて、たいていは主婦2人組(お金持ってるっぽくて観劇や展覧会の帰途多し)か、外回りのクリエイティブ系サラリーマン(プレゼン帰りで議論していることが多し)か、Macbook開いてる自由人っぽい人間(大きなヘッドフォンでセルフレーム眼鏡)だよ。黙って座ってるとこちらを笑い殺しにするようなステキカイワが聞こえてくるので、職場では伝説の息抜きスポットになってるよ。「俺はカラーパンフみてRGB値を当てられるんだ」みたいな自慢を三十分してるとか。
このITCは特定のカフェを指す隠語なんだけど、そのほかにSITC(少し意識高いカフェ)ってのもあって、これはチェーンなんだけどイシキタカイっぽいカフェのこと。おまえのことだCAFFÈ SOLARE。得意技はメニューにアボカドとかフランクに投入すること。アボカドって言っておけば許されるあの雰囲気はまさにSITC。こっちは子どもずれのママ友(三人もしくは四人組)多し。オープンテラス席で「幸せな母親」を社会に見せつけるプレイに余念がない。
なお別種の存在としてDMCC(泥水コーヒーカフェ)ってのもあってうっすい香りのしないコーヒー一杯を、部下のリストラ数の勘定をしてる企業戦士や銀行に頭を下げるマシーンと化した古参兵や競馬新聞を聖書のように携えた壮年の信徒が、ひとっこともしゃべらずに世界の悲嘆を共有する無言の空間で摂取してる。こっちはこっちでカウンター席でラップトップ(傷だらけの古いLenovo)を広げ、青年時代の罪の告白のようにコードを書いてる中年もいるよ。クリエイティブってなんなんだろうね。
Apple Watchを使っている奴が馬鹿なのではなくて、Apple Watchを使っているユーザーの中にいるとある馬鹿に煽られたので書く。
俺は機械式時計を昔から使っているが、その馬鹿が「腕時計なんて携帯があればいらないだろ」と一方的に突っかかってきていて鬱陶しかった。
携帯を見れば問題ないと思っている人にとって腕時計は必要ないものだ。そしてそういう人はたくさんいるだろうし、彼がそう思うのは全く否定しない。
そいつが馬鹿なのは、その主張にもかかわらずApple Watchを買い、お世辞にも使いやすいとはいえないインターフェースで、メールとかの通知を必死に読もうとしていることだ。
諦めて携帯出せよw
その馬鹿のことはともかく、Apple Watchのおかげで機械式腕時計も注目度が上がってきて嬉しい限りだ。
せっかくここまで読んでくれた人に、俺の「主観的な」機械式腕時計の良い所と悪い所を挙げてみたいと思う。
機械式腕時計は電池がいらない。充電もいらない。ゼンマイを巻けばすぐに時計が動き出す。これが一番大きなポイントだ。
久々にクオーツ時計を使おうとしたときに、電池がなくて使えなかった経験をした人は多いのではないだろうか。
USB充電式の時計だと、充電忘れなんて日常茶飯事だ。携帯ですらたまに忘れるのに、さらに充電が必要なアイテムを増やすのは辛い。残り容量を気にして生活するのも辛い。
機械式だと、リューズと呼ばれる横のゼンマイをチャチャっと巻くだけですぐに動き出す。
自動巻きの機械式腕時計ならば、腕につけているだけで自動的にゼンマイを巻いてくれるので、腕に着けている限り巻き直す必要もない。
すぐに動き出さないという難点はあるが、ソーラー時計も似たような特性があるので、毎日ゼンマイを巻くのが面倒な人は、自動巻きかソーラー式が良いだろう。
自分はメインでは手巻きの機械式時計を使っていて、それをつけている時は夜寝る前に巻いてから寝ている。USBよりはよほど楽だし、一日の最後に時計を巻くのは楽しい。
機械式時計は時間が狂う。超精密な時計であっても、月に15秒くらいは狂う。
クォーツ時計もその程度は狂うのだが、携帯電話や電波時計などはいつも正確な時間を指すので、それらに比べると明らかに時間が狂う。
機械式時計には「トゥールビヨン」と呼ばれる、重力の影響を可能な限りキャンセルして時間を狂わせなくしようとする機構もあるが、それでも機械式である以上狂う。
なので機械式時計を使う以上、時刻を合わせる必要がある。自分の時計は1ヶ月で1分ほど狂うので、1ヶ月に1回くらい合わせているが、この頻度をどう判断するかは人それぞれだ。
特に、ラッシュアワーとかの乗り換えで秒単位を認識しながら行動している人にとっては、電波時計やスマートウォッチ(Google WearやApple Watch)を使ったほうがいいだろう。
機械式時計にSiriはついていないが、それでも日頃必要になる機能は大体ついている。
一番よくあるのがデイト、すなわち今日が何日かを表示する機能だ。外回りとかで入館証明を書かされたりするとき、デイトがあると便利である。
高価なのになると永久カレンダーと言って、30日31日の判定はおろか閏年までしっかり対応してくれる。安いやつは月初に自分で合わせることになる。
次に、好きな人が多いクロノグラフ。乱暴に言うとストップウォッチ内蔵腕時計だ。これは機能よりも見た目の格好良さで好まれることが多い。
ワールドタイマーは、海外とのやりとりの多い人には便利だろう。時差のある国の時間も同時にわかる機構だ。2国だけの場合もあれば、複数の国の時間が一気にわかることもある。
自分は仕事で日本以外に海外二拠点とやりとりが必要なことがあり、その時にはワールドタイマーの腕時計を着けているが、大変重宝している。多分スマートウォッチより見やすいと思う。
ミニッツ・リピーターという、時代遅れの機能も人気だ。光が一切ない夜に時間を知りたくなったことを想定して、今が何時何分か音で知らせる機構である。
今のご時世、電気のつかない暗闇なんてものはそう滅多にないので実用性はほとんどないが、ゼンマイ式なのに音を出せるその複雑な機構のファンは大変多い。
これらの機能はみな電池式の時計でも可能なものばかりだが、機械式のメリットを享受したままこれらの機能が使えるのが嬉しい。
機械式時計ならでは機能もある。ドレスウォッチは薄型がフォーマルだが、機械式だと電池の厚さ以上に薄いフォーマルな時計もある。(充電型だともっと薄いものもあるにはあるが)
スケルトンの時計も電池だと格好わるいだろう。ミステリークロックの腕時計版、ミステリーウォッチなんてものは、スマートウォッチでは到底実現出来ないだろう。
こういった機能はもう自己満足の世界かもしれないが、電気を使わずカラクリだけでこういった機能が実現出来るのに魅力を感じる人は多い。
実際の所、今まで挙げてきた色々な機能は、ソーラー式の電波時計を買えば大体まかなえる。
ソーラー式の電波時計は、充電の必要もなく、常に正しい時刻を刻んでくれる。そして機械式時計に比べればまだ安い値段で買える、大変良い選択肢である。自分も1本持っている。
それに比べて、機械式時計は高い。ちょっとしたものでもノートパソコンくらいするし、50万円くらいの時計もたくさんある。数百万から1000万円超えも高級時計のラインナップに普通に並ぶ。
機械式時計は大体3年に1回オーバーホールに出す必要があり、そこで費用がさらに発生することもある。色々と高くつくのだ。
一方、機械式時計の価格の大きなメリットの一つとして、価値が落ちないというものがある。ノートパソコンは10年も経ったら間違いなくゴミだが、高級な機械式時計は50年くらいは余裕で動作する。
結婚生活でずっと身につけて欲しいという思いから結納返しの定番商品であるし、親から子供に自分の使っていた時計をプレゼントするのも機械式時計ならよくある話だ。
生活を一緒に歩む、気持ちを込めた道具としての腕時計、という側面は、機械式時計ならではのものだと思っている。
これを読んで、機械式時計もちょっといいな、と思う人が出てくれたら嬉しい。ソーラー電波がいいなと思ってくれても嬉しい。やっぱりApple Watchいいじゃん、でも結構嬉しい。
「なんでこの請求書の単価、先月と違ってるって気づかないの?」
「タイムカード押してから下のコンビニに買い物に行くのやめなよ」
「雑に二回やるくらいならゆっくりでもきちんと一回で済ませる方が100倍いいんだけど?」
一緒に外回りもするけど、後輩はローヒールとかパンプスでも小学生並みにゆっくり歩く。それで小動物みたいな小走りでやっと追い付いてくる。息を切らせているので「外行く仕事があるんだから、せめて歩ける靴で来ようよ」と諭す
ランチのあと、短い手で必死になって皿を重ねてるので「油ものとそれ以外の皿を混ぜて重ねるの、お店の人に迷惑だから分けられないならそのままにしときなよ」と諭す
エレベーターに乗ってるときに仕事の質問とか言いながらわたしのスリーサイズを聞いてくるので「公共の場で仕事の話しないで。誰が聞いてるかわからない」と諭す
エレベーターに上司と乗って、わたしが開閉のボタンを押していると後輩が入り口をふさぎながら上司に「どうぞ」って先におりるようにすすめてるので「最後までボタン押してるの私なんだし、(それなら遠慮せず)さっさとおりてくれる方が助かる。それか、ボタン係やるかどっちかじゃない?」と諭す
会社の飲み会にだるそうに「自腹だったら行きたくないです」って言ってきたけどお金がないのが見え見えすぎたので「いい大人がそういう恥ずかしい発言しないで。思うのは自由だけど口に出すな。都合悪いとかなんとか、方便はいくらでもあるでしょ」と諭しながらとりあえず払うから来いと誘う
わたしに話しかける時「(先輩)さーん」と語尾をのばしてくるので「仕事中は甘えた声だすのやめようよ。仕事の話は普通にしてくれる?」と萌え死にしそうなのを必死に我慢しながら諭す
後輩はわたしより6歳下だけど、わたしのことをキレイだし年々若返ってる気がするとかいう理由から「先輩は蛇の生き血を飲んでる」ってみんなに真面目な顔で言い始めるので「バカなの?そういう事を何も考えずに口に出すような人間のまま、30歳になるつもり?」と今すぐ持って帰りたくなるのを我慢しながら諭す
こんな風に毎日怒っている。ちょっと神経質な人なんだなと思われるかもしれないけど、上司も「あいつと話すときは緊張する」って言わせるくらい仕事はしているキャラだから、後輩萌えをカミングアウトしたくても周囲から何を言われるかわからなくてツライ。
仕事はよく聞きに来てくれるし、後輩が失敗しても声を荒げる事はない。でも、そこからがかわいい。淡々と叱っていると後輩は自分がどうしようもないバカになった気がしたのか泣かせてしまった事がある。そのときも「どうして泣くの?叱られて不本意?」といじめた。後輩は泣いている姿がまたかわいくて、仕事教えてくださいって頼んできても、注意するたびに泣くので「お仕事できるようになりたいって言うから、気がついた事をできるだけ教えようと思ってたんだけど、毎回泣くし話にならないからもういいかな?結局教えても教えたとおりにやらないし、仕事ができるようになるには私に聞く以外にもいろいろやり方あるから自分でがんばって」とさらに追い込んでしまった。
わたしから見る限り、後輩は教えたとおりに仕事ができそうにない。人とずれまくった解釈で、勝手にとんちんかんな事をしはじめる。仕事の説明をしたあと必ず「質問ある?」「気になるところある?」と聞いては見るけど、質問はない。そもそも理解できているはずがないから。それでいて説明と違う事をしているとわたしの立場があぶないからと怒る。そのときも泣いてしまった。そうしたら、隣の席のおじさんに「あの人は怖いけど、ちゃんと教えてくれてるんだからがんばって」と慰められていた。下心見えすぎでキモいを余裕で通り越して殺意を覚えた。後輩は「先輩怖いけど、がんばります」って答えていた。それがいつの間にか、後輩が「先輩にいじめられた」と言いふらしている事になっていた。キモいおっさんが噂を広めたことを思うと後輩を忘れて怒りに打ち震えつつも、同時にわたしのドS魂に火がついた。
仕事上の最低限の会話はあるけど、基本的にはいないものとして扱ってみる。「もう一回がんばりますので」って言ってきたけど「がんばるなら自分でどうぞ。なんで時間割いて仕事教えて、毎回泣かれて、少しも覚えなくて、かといってメモも取らなくて、私がパワハラしてるって噂を流されなくちゃいけないの?」と、我ながらドS過ぎると思わずにやけてしまいつつ言ってみた。見た目ゆるふわにしてるけど、勝手に元ヤンって噂されているのもあるので、こういうときの怯えた後輩はすごくかわいい。頭から丸呑みしたい。
新年会の時、部長がわたしに「いろいろ言うヤツいるけど気にするな。お前はちゃんとやってるのはみんな見ているし俺も媚びる女は嫌いだ」って話しかけてきた。わたしがこういう男を最も嫌っていることを理解できていないようなので「媚びたっていいんですよ、仕事ができれば。仕事ができて媚も売れるなんて心に余裕があるってことでしょ?私はできないのに媚びてるのがイヤなんです。媚売るエネルギーで仕事の一つも覚えればいいのに」って言ってやったら自分のことだと気付いた部長はさっさと席を移動していった。そんなわたしを後輩がまたちらちら見ている。どうしよう。かわいい。
「なんでこの請求書の単価、先月と違ってるって気づかないの?」
「タイムカード押してから下のコンビニに買い物に行くのやめなよ」
「雑に二回やるくらいならゆっくりでもきちんと一回で済ませる方が100倍いいんだけど?」
一緒に外回りもするけど、先輩は9センチとか10センチヒールで男並みに早く歩ける。私は小走りじゃないとついていけない。息を切らせていると「外行く仕事があるんだから、せめて歩ける靴で来ようよ」
ランチのあと、皿を重ねてたら「油ものとそれ以外の皿を混ぜて重ねるの、お店の人に迷惑だから分けられないならそのままにしときなよ」
エレベーターに乗ってるときに仕事の質問をしたら「公共の場で仕事の話しないで。誰が聞いてるかわからない」
エレベーターに上司と乗って、先輩が開閉のボタンを押していたので私が入り口で上司に「どうぞ」って先におりるようにすすめてたら「最後までボタン押してるの私なんだし、さっさとおりてくれる方が助かる。それか、ボタン係やるかどっちかじゃない?」
会社の飲み会がだるかったので「自腹だったら行きたくないです」って言ったら「いい大人がそういう恥ずかしい発言しないで。思うのは自由だけど口に出すな。都合悪いとかなんとか、方便はいくらでもあるでしょ」
先輩に話しかける時「(先輩)さーん」と語尾をのばしていたら「仕事中は甘えた声だすのやめようよ。仕事の話は普通にしてくれる?」
先輩は私より6歳上だけど、キレイだし年々若返ってる気がするので「先輩は蛇の生き血を飲んでる」ってみんなに冗談で言ったら「バカなの?そういう事を何も考えずに口に出すような人間のまま、30歳になるつもり?」
こんな風に毎日怒られる。ちょっと神経質な人なんだなと思うけど、上司も「あいつと話すときは緊張する」って言うくらい仕事ができる人だから、何倍にも言い返されそうで何も言えない。
仕事はよく教えてくれるし、私が失敗しても声を荒げる事はない。でも、それが怖い。淡々と叱られると自分がどうしようもないバカになった気がして泣いてしまった事がある。そのときも「どうして泣くの?叱られて不本意?」と聞かれた。自分が仕事ができないのがイヤで、仕事教えてくださいって頼んだけど、注意されるたびに泣いていたら「お仕事できるようになりたいって言うから、気がついた事をできるだけ教えようと思ってたんだけど、毎回泣くし話にならないからもういいかな?結局教えても教えたとおりにやらないし、仕事ができるようになるには私に聞く以外にもいろいろやり方あるから自分でがんばって」と言われた。
先輩にしてみれば、私は教えてとおりに仕事をしていないと言う。自分のアレンジを勝手に入れて、とんちんかんな事をしていると言う。仕事の説明をしたあと必ず「質問ある?」「気になるところある?」と聞かれるけど、質問はしていない。怖いから。それでいて説明と違う事をしているって怒られた。このときも泣いてしまった。そうしたら、隣の席のおじさんが「あの人は怖いけど、ちゃんと教えてくれてるんだからがんばって」と慰めてくれた。私は「先輩怖いけど、がんばります」って答えた。それがいつの間にか、私が「先輩にいじめられた」と言いふらしている事になっていた。先輩は目もあわせてくれなくなった。
仕事上の最低限の会話はあるけど、基本的にはいないものとして扱われている。「もう一回がんばりますので」って言ってみたけど「がんばるなら自分でどうぞ。なんで時間割いて仕事教えて、毎回泣かれて、少しも覚えなくて、かといってメモも取らなくて、私がパワハラしてるって噂を流されなくちゃいけないの?」って微笑みながら言われた。見た目ゆるふわだけど、元ヤンって噂もあるし、こういうときの先輩はすごく怖い。目が笑ってない。
新年会の時、部長が先輩に「いろいろ言うヤツいるけど気にするな。お前はちゃんとやってるのはみんな見ているし俺も媚びる女は嫌いだ」って話しかけていた。先輩は「媚びたっていいんですよ、仕事ができれば。仕事ができて媚も売れるなんて心に余裕があるってことでしょ?私はできないのに媚びてるのがイヤなんです。媚売るエネルギーで仕事の一つも覚えればいいのに」って言ってた。どうしよう。怖い。
それまではメガネを掛けた女性が好きでたまらないと思っていました。それが、本当はそうではないということに気付いてしまったんです。
自分の中で美人だったり可愛いという基準はメガネがなくては絶対に成り立ちません。その日だって、いつも通りメガネを掛けた女性に見とれていました。
午後の外回りが落ち着いた頃に、休憩で立ち寄った喫茶店で通路を挟んだ斜め向かいの席にその女性は座っていました。仕事がうまく行かなかったのかそれともこれから大事なミーティングがあるのかわかりませんが、今どき紙の書類を束にして、そこへ気難しそうに視線を落としていました。
黒くしっかりとしたツヤのある縁どりに、やや四角い横長ながらそれほど大きさを感じさせないメガネから、薄めの化粧の割にアイラインがしっかりと描かれた、意志の強さを感じさせる瞳が覗いていました。
余計なものは身につけず、身体のラインが感じられるグレーのパンツスーツに上着からは清潔感の代名詞のような白いワイシャツが顔をのぞかせ、少し長めの黒くまっすぐな髪を掻き上げるその仕草に、一瞬で釘付けになってしまったのです。
正直にお話しすると、この年になって恥ずかしながらその瞬間自らの情欲の塊に熱を帯びた血液が流れこむことを感じました。取引先でも飛び込んだ先でも恥ずかしくないようにいつでもしっかりとアイロンをかけたスーツと一緒に社会性なんぞを着込んでいたつもりでしたのに、そんなものなどもとより持ち合わせていなかったのだと気付かされてしまうほどに身体が紅潮していくことがわかりました。
内から溢れ出る支配的な衝動とそれでもわずかばかりに残る羞恥心とで文字通り身動きを取ることが出来ず、女性に気付かれないように視線を送り続けることが精一杯でした。
いつ運ばれたのかも分からないコーヒーから湯気が消えかけた頃、少し疲れたのでしょうか長い時間書類と睨み合っていたその女性が不意にメガネを外してしまったその時のことです。それまでこれほどまでに自らを縛っていた情欲と衝動が、まるで掃除機に吸い込まれていく電源コードかのように瞬く間にどこかへと消え失せてしまったのです。
もちろんのことながら、今までもメガネを外した途端に興味がなくなってしまうことなんてのは、じつにざらでございました。ところが、今回に限ってはそんな程度のことでは到底説明のできないほどの浮き沈みがあったのです。風一つ無い穏やかな草原に前触れもなく竜巻が表れ、触れるもの全てを容赦なく巻き上げたかと思うと、ふとした拍子にすっかりとなくなり、その代わりに巻き上げられた理性や情欲が一気に地面にたたきつけられたかのような気分でした。
そうして再び女性が顔を上げた時には、そこには確かに美人ではありながら実に面白みのない、むしろ今時に少し媚びているような女性が座っているだけにしか見えなくなっていました。
相手も気付いていたであろうそんな視線を送り続けていたことが失礼であるのか、それともその相手がメガネを外した途端に落胆とともに席を立つことが失礼であるのか、そんなことを考えつつもその場で店をあとにしました。この時の手を付けなかったコーヒー代が高かったのか安かったのかは未だにわかりませんが、自分がひどく狼狽していることだけは理解していました。
果たしてそれから会社に戻るまでに、数人の心惹かれるメガネの女性を見かけることができました。初々しい学生服に身を包んだ知的さを感じさせる少女。年の割に細身で凛とした姿勢に品のある衣服をまとう子育てから手を離しつつあるであろう齢の淑女。先ほどと同じくスーツを着こみつつもぎこちなさとあどけなさを失いつつある乙女。今までどおり誰もが魅力的であるにもかかわらず、先ほどまでとは違い心の片隅からじんわりと滲み出るような不安が語りかけてくるようになったのです。
”相手がメガネをかけていなくても、本当にそう思えるのかい?”
”メガネを外し衣服さえも身につけない姿を想像して、それでもその溢れ出る情欲が続くものと思えるのかい?”
残念ながら到底そんなふうには思えない自分がそこにはおりました。もし先ほど魅力的と感じた女性たちが一糸まとわぬ姿で目の前に立っていたとして、メガネもつけないままでは一切の感情が沸き上がってくるとは思えない事実に気が付いてしまいました。
ああ神よ、しかしそれは同時に大いなる発見ももたらしてくれたのです。
今まで魅力的だと信じていたのはメガネをかけている女性ではなかったということを。
常々興奮を禁じ得なかったのは、女性ではなくその女性にかけられているメガネなのだということを。
数少ないながらも男女の行為に及んだ際にはメガネをはずさないでほしいと頼み込んだこともありますが、それでもどこか満たされない自分がおりましたのは、つまりそういうことだったのです。
もちろんメガネなどという物質そのものに興奮をするような変質者ではございません。
わたくしが申し上げたいのは、女性にかけられているからこそはじめてメガネがメガネという存在を越え、そのどちらをも超越した神秘的かつ魅力的な存在となり得るだということなのです。
さて、ここまでお読み頂いた奇特な方がどれほどおられるかわたくしにはわかりかねますが、ここでやっと本題である表題に戻ります。
つまりわたくしが申し上げたいこととは、いかにしてメガネと性行為が実現できるかということでございます。
メガネをかけた女性と行為に及んだところで、満足するのは女性そのものでしかありません。
わたくしが心から満足させたいと願うのは、女性にかけられているメガネなのでございます。
いよいよ核心にたどり着くことができたにも関わらず、その手段を思いつくことが出来ず今日に至ってしまいました。
これほど聡明な方が多数集まるこの場をお借りして、なんとかこのちっぽけながらも切なる願いを叶えて頂ければ、何よりの幸いです。
営業体操第一ぃ~♪
ウィッスッ!
エーでる エーでる エーでる エーでる♪
営業したけど 売れないけん♪
エーでる エーでる エーでる エーでる♪
営業したけど 売れないけん♪
ローイレ ローイレ 天気にローイレ♪
営業大事!
営業♪ 営業♪ 営業♪
ウォッチッチ!!
ミコ ミヲ クレ クレ!
ケイ ヤク クレ クレ!
獲れ 獲れ 営業!
ウォッチッチ!!
夢のなかでは売れたのに~
どうして 朝は寒いんだ?
どうして 昼は暑いんだ?
ドォワッハッハー!
て ん こ う のせいなのね
そうなのね!
ウォッチ!あと何時?
\無理、定時!/
ウィッスッ!
コーでる アーでる コーでる アーでる♪
話術を変えても 売れないけん♪
コーでる アーでる コーでる アーでる♪
話術を変えても 売れないけん♪
営業♪ 営業♪ 営業♪
ウォッチッチ!!
イイ カラ ハン オセ!
押さ せた 営業!
ウォッチッチ!!
どうしてあの客(子)にふられたの
こんなに押して売ったのに
どうして僕ちゃん売れないの?
どうして僕ちゃん売れないの?!
ドォワッハッハー!
押 し 売 り のせいなのね♪
そうなのね!
ウォッチ!この印鑑?
\クーリング・オフ~♪/
ウィッスッ!
ノールマ ノールマ ノールマ ノールマ♪
ノールマ ノールマ ノールマ ノールマ♪
営業♪ 営業♪ 営業♪
ウォッチッチ!!
ウレ ウレ ムリ ムリ
ウル トカ マジ ムリ
まじ 無理 営業
ウォッチッチ!!
いつもは絶対無理なのに
どうしてノルマを守られた?
ドォワッハッハー?
リ ベ ー トのせいなのね♪
そうなのね!
ウォッチ!手数料?
\いけるぜ!割戻し!/
ウィッスッ!
もういっちょ
売って
みよ~うかい
どうして上司は鬼なんだ
こんなゴミは売れないよ
どうして課長はプンプンプン?
どうして部長はプンプンプン?!
ドォワッハッハー!
売 り 上 げ のせいなのね♪
そうなのね!
ウォッチ!?あと何件?
\まだ0件!/
ウィッスッ!
もう無理 もう無理 もう無理 もう無理
営業したのに 売れないけん♪
何をやっても 売れないけん♪
低迷 低迷 ランクの低迷!
成績大事!
営業♪ 営業♪ 営業♪
ウォッチッチ!!
オネ ガイ カッ テネ
ロー ンデ カッ テネ
売れ ない 営業
ウォッチッチ!!
40代おっさん達の猛攻が凄い。隙あらば話しかけて気を引こうとしてる。
本人も断れない性格なんだか、ニコニコ対応するから気が気じゃない。はたから見てて超カワイイ。
自分がいるときはなるべく阻止してるけど、外回りとかで事務所にいれないときが多いから、その時はそうとう集中攻撃にさらされてるはず。
そんなこんなで必死にガードしていたんだけど、ついさっき衝撃的な事実を知ってしまった。
先週末自分がいない間におっさん連中に飲みに誘われてホイホイついて行ってしまったとのこと!
なんだそれ~、本人にその気がないとおばさん守りきれないじゃないか~。
若いんだから油臭いおっさんじゃなくって、せめてもうちょっと釣合いの取れた若者にしてよ~。
くやし~!!
男の仕事を女が取ったって考え方はよく考えると変じゃね
(接客業特に水商売とか美容関係とか看護や介護とか内勤事務とか)
そういう仕事は昔から主に女を募集してたのでそれが最近になって変わった訳ではない
逆にガテン系や外回り営業みたいに男が主流の仕事が女に取って代わられたかというと全くそんな事はない
表向きは性別を問わずに募集してても実際は男しか雇わないなんてざらだ。
仮に今仕事をしている女の多くがやめたとして、そこにそのまま男が入るのかと言うとそんな事はなくね?(そもそもそういう仕事をやりたい男も少ないだろう)
女が男の仕事を奪った、女は家庭に帰れって言ってる男に聞きたい。ネイリストとか婦人服の売り子とかを本当にやりたいの?キャバ嬢がやめたらそこにニューハーフが代わりに入ると思うの?
カーラジオからは冬の定番ソングが流れる。それは、街路樹のイルミネーションとほどよくマッチし、心を冬色に染める。
『I want to show you everything.....』
あぁこの歌は5年前のChristmasを思い出す。
‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡‡
『いつも仕事が早いねー。一昨日頼んだばっかりなのにいつやったのこれ?』
『そんな無理しなくてもいいのにーつかそれ社内規程違反だからもうやっちゃダメだよ?』
『まーでも助かったわー。ありがとう^^』
課長の名前は由希子さん。うちの会社で女性の課長はわりと珍しくはない。
ちなみに、僕の直属の上司にあたる。一緒に得意先を回ることはあるが、その男勝りな性格のせいか、あまり浮いた話は聞かない。
でも、いつの間にか僕は好きになっていた。上司としてではなく、女性として。
『そろそろクリスマスねー。俺君は何か予定でもあるの?』
『予定と言えば、帰って風呂はいって寝るくらいですかねー。課長は?』
『わたしは、、、そうねぇ。今から作ろうかしら。ね!俺君!』
『え?どういう意味ですか?』
『だから、そういうこと!一人でいるのも何だから、食事でもしない?』
『僕でいいんですか?』
『嫌なら誘わないけど?』
『是非ご一緒させてください!』
24日の日、課長は取引先数件で商談とプレゼンがあるとのことで、朝から会社にはいなかった。
俺といえば年末の請求書の処理があるので、一日会社にいる予定だった。
『19時に上野でね(^_-)』
顔文字使うなんて今まで無かったのに。
僕も思い切って顔文字つかって返信した。
『わかりました!o(^-^)o』
ちょっと恥ずかしくなった。
19時、上野で待ち合わせたゆきこさんは、仕事着では無かった。普通に仕事帰りな自分が恥ずかしい。。。。
『き、着替えてきたんですか。』
『いやーこの服着る機会がなくってねー。変?』
『いや全く変じゃないけど…なんか仕事帰りって感じがしないっすね…』
『いやそんなこと無いんですけど、俺が普通に仕事帰りのままなんで…』
『気にしないで^^』
そんな談笑をしながら、歩き始めた。
街は当然クリスマス一色。
課長は、それはそれはとても綺麗で、いつもの男勝りな性格なんてみじんもみさせないくらい、というか、言葉に出来ないほど綺麗だった。
一緒に歩いてて、回りにはどううつってるのかな。そんなことを考えながらお店に到着。
『俺君はお酒飲める?』
『飲めますよ!』
『よかったよかった。ここは私の行き着けなんだ。結構洒落てて居心地いいんだよー』
正直大衆居酒屋しか知らない俺には抵抗があったが、今日はゆきこさんと一緒だ。何も恐れることはない。
『お。由希子ちゃん。あれ?彼氏さん?』
『なーんだwそうなのかー残念だなーw』
『俺君何飲む?』
メニューを見る。
やっべ分かんないお酒ばっかりだ。
どうしようと思ってるときに、たまたまカミカゼというお酒が目に入った。
『か、、、カミカゼを、、、』
『いきなり強いの行くねぇ。』
え。強いのこれ(^_^;)
『あ!本当だ!もう12時になるのね…』
『じゃあマスターまたね!』
『ありがとうございました。』
と、席を立とうとした瞬間、課長はふらっと俺に寄りかかってきた。
『そうなんですか?』
『普段はのまないよ。こんなにはね。』
そう言って、よろけながら店をあとにする。
駅までの帰り道。
『ごめんね酔っぱらっちゃって…』
『いや、平気ですよ!ちゃんと帰れます?』
『うん。ありがとう。』
ああああもう仕方がない。送っていこう。そう決意。
『家まで送ります。』
いつもと様子が変だ。
俺は口を塞ぐ、『しーっ!』のそぶりを課長にする。
課長の家は4駅先だ。
駅からそう遠くないのが幸いだ。
『ねぇ俺君。』
『はい?』
『俺君は私をどう見てるの?』
どきっとした。
どう答えればいいのか。
チャンスは今しかない!
でも酒の勢いにしか聞こえないぞこれは。
『あー。あの…上司としては素晴らしい、尊敬できる人です。友人としては…』
『友人としてゎぁ?』
不思議と甘い声に聞こえる。
男勝りな性格なんてまるでないような、それはもう猫撫で声。
そのさきを言おうとした瞬間、課長が手を繋いできた。
『あたしは、好きな人として見てる。仕事中も、プライベートも…』
『え…』
『…』
『こんな人が彼女じゃいや?』
『俺まだ続きをはなしてないです。』
『あ…ごめんね。』
『友人としては…みてないです!』
『え…』
課長の手を握り締める力が強くなった。
丁度コンビニの前に差し掛かったとき、聞こえてきたのは、winter song。
『This is my song for you....』
『今夜帰るの?』
『課長と一緒にいたいです。』
『課長って呼ぶのやめてよ。由希子って呼んでよ…せっかくカップルになったのに台無しじゃんかー。これは業務命令ね!二人きりの時は由希子って呼ぶこと!』
『え…業務なんすか…それもなんだかなあ…』
『あー、業務じゃないけど…でもだめ、ちゃんと由希子って呼ばないといじけるよ?』
『う…ごめんなさい。あの…由希子…さん?』
『それでよし。さあ帰って飲み直そうかー!』
『あたりまえででしょうに!飲む飲むー』
そうお互い笑いながら、二人は住宅街へ消えていった。
なんていうこんなクリスマスの一日を過ごしてみたい。
今日は雨か。
ほのか「せんぱーい!」
僕とは直接部署が違うけど、社員食堂とかで同席することがしばしばあった。
僕「あぁ。おはよう。」
雨のせいなのか、会社に嫌気がさしてるからなのか、どことなく冷たい感じで返事をしてしまった。
ほのか「どうしたんですかぁ?元気ないですよぉ?」
こいつは嫌なことがないのか?と思うくらい天真爛漫。
まぁ、この子がいるから営業成績が毎回ワースト3位内でも会社に行くのだが。
ほのか「成績悪いからですかぁ?」
僕「ソレもあるけどね。まぁ事情があってね。。。」
ほのか「あたしには教えてくれないんですかぁ?」
僕「そのうちね。。。」
会社まで徒歩5分。
ろくに会話するネタもないし、気分的に憂鬱なのだが、ほのかはそんなことはお構いなく話し続けてくる。
本当に話題の尽きない人だ。
こんな僕に比べたら。。。
ほのか「今日もがんばろうねっ!」
僕「あぁ。。」
会社に着く。
PCを立ち上げ、メールチェックと同時に、僕宛のFAX、郵便物の確認。
まぁ、成績も良くないし、当然それに比例して仕事の依頼とか、そんなモノは他の同僚に比べたら少ない。
仕方がないか。。。
缶コーヒーを飲みながら、一通り目を通していると、課長から呼ばれる。
うわぁ。。やな予感。
岸田課長「これはなんだね。」
件名:打ち合わせの件について
前略
昨日のお約束の件、時間までお待ちしていたのにもかかわらず、一向にお見えにならないので、今回の契約の件は破棄とさせていただきます。
何卒、ご了承の程よろしくお願いいたします。
岸田課長「君、昨日そういえば15:00に先方と打ち合わせだったね。」
僕「はい。。。」
岸田課長「君は何をしていた?その時。」
岸田課長「君はコレで何度目だね。だからいつも成績が悪いんだよ。どうお詫びするんだね。。。」
僕「・・・・・」
岸田課長「今後の取引も無くなってしまったではないか!!!!!大きい損害だよこれは!!!」
岸田課長「もういい。上の方に報告させてもらう。これだけ大きくなると私では対処ができない。お詫びに行くときは同行することだ!」
僕「はい。。。」
すっかり忘れてた。
いや、忘れてたのだろうか。そんなことはもはやどうでも良くなってきた。
机に戻る。
ほのか「どうしたんですかぁ?」
僕「大きな失敗をしちゃってね。。。」
ほのか「そうですかぁ。。。元気出してって言ってもだめかなぁ。。」
僕「うん。。。かなり凹んだなぁ。。」
ほのか「あ。いってらっしゃぁ~い。」
当然外回りする気力なんかない。
この先を考えるには絶好の日だった。
考えるも何も、もう僕の中では答えは出てる。
僕「実家に、帰ろう。もう無理だろう。。ここでは。。」
気がかりなことはある。それは、ほのか。。。
正直うざい時もあったけど、彼女がいるから今まで叩かれてもがんばってこれた。
でも、もうソレも終わりだな。。。と空を見ながら考えていた。
親父に電話する。
僕「あの、、俺だけど、、、」
親父「おー僕くんか。どうした?」
僕「俺、、会社辞めるよ。」
親父「何だ何かあったのか。」
僕「でかい取引パーにしちゃってさ、、、もう精神的にも無理だから、帰ろうかと思ってる。」
親父「そうか。。。まぁ決めるのはお前だが、帰ってきて欲しいと思ってる。」
親父は体が半分麻痺していて、生活するのにはちょっと一人では難しくなってきていた。
それを母親が何とか支えてる感じだ。
僕「また帰る日が決まったら連絡するよ。」
そういって電話を切った。
タイムカードを押して帰る。
時刻は18時。長い1日の終わり。
翌日、退職届を持って出社。
駅の階段で、やっぱりほのかが声をかける。
ほのか「おはよぉございま~す。せんぱいっ」
僕「あぁ・・・」
僕「あーもううるさいなぁ!ほっといてくれよ!」
珍しくほのかが悲しい顔をした。
そしてそのまま立ちすくんだまま、動かなかった。
そりゃそうだ。ここまで怒鳴った事はもちろんない。
何てことをしてしまったんだ。。。
最悪な最後だけどね。。。
出社。
メールのチェックとかもうする気も起きない。
どうでもいいことなんだ。もはや僕には。
課長が来た。あとはコレを渡して終わりだ。すべて。。。。
岸田課長「なんだ?昨日の件はもう上に報告したぞ。」
僕「いや、、、コレを。。」
僕「はい。」
岸田課長「わかった。。。じゃあ君の担当の案件の引き継ぎは、、、そうだな。石井君にしてもらおう。」
僕「申し訳ございません。」
引き継ぎと言っても、担当案件なんて一番少ないし、今日だけでクライアントには回れるさ。
そして、一日石井君と同行。。。。ほとんど会話することはなかった。
すべてが終わった。
帰り道、普段は飲まない酒を飲んでいた。
周りは新年会?なのか?
にぎやかな店の片隅で、携帯をいじっていた。
言わなくていいのか?辞めること。帰省すること。
今朝、あんなこと言っちゃったしな。。。
いやもういいんだ。東京のことはもう終わりにしよう。
電車もなくなりそうなので、帰ることにした。
肩の荷が下りたはずなのに、何か切ない。
『仕事できる男それが彼女の好み 気合い入れて勤めたのだが 忙しいわ つまんないわ』
そんなことを思いながら、自宅に着く。
玄関の前に何かあるな?
と、、、、
そこにいたのはほのかだった。
僕「ほ・・・ほのかちゃん?」
ほのか「せんぱい・・・・」
ほのか「今朝のこと謝ろうと思って、、、、」
僕「そんなのメールでも電話でもいいじゃんか!何時間待ってたのさ・・・」
ほのか「4時間ぐらい。。だって、メールとか電話で謝るなんて卑怯者のすることだもん!」
いつもの天真爛漫なほのかじゃない。珍しく感情を顕わにしてる。
僕「っていうか、もう電車もないし、どうするのさ。。。」
ほのかは黙ってる。。。
この寒空の中に放り出すわけにも行かないし、駅まで距離あるし、駅前にビジネスホテルがあるわけでもないし。。。
ほのか「帰ります。。。ごめんなさいね。。。突然来てしまって。。」
そういって、ほのかは歩き出した。
僕はどうすることもできず、階段を下りていくほのかを見ていた。
どこまで僕は情けない男なんだ。。
頭の中にはさっきのほのかの顔が浮かんでは消え、浮かんでは消え。
僕「ああああああああああもう!」
玄関を飛び出し、ほのかの後を追いかける。
どこだ?そう遠くにはいってないはずだ。
10分ぐらい走っただろうか。
駅までの道のりにはいない。
タクシーでも捕まえて帰ったのかな。。それが一番なんだが。。。
とぼとぼと引き返す僕。
星がきれいだ。いつもよりもきれいだ。
と、その時、突然視界が閉じられた、と同時に、冷たい感触が目のあたりを覆った。
ほのか「せーんぱいっ!」
ほのかだった。
この公園にいたのだ。
僕「お前ってやつは。。。」
怒りたい気持ちよりも、無事だったということ、そして会えた喜びの方が大きかった。
ほのか「せんぱいなら来てくれると思いましたぁ。でもここにいるとは思わないだろうなーっておもってましたぁ。」
僕「心配させやがって。。。とりあえず、、、その。。。帰れないんだったら、、、、家に来ない??」
僕「できるはずがないよ。。。」
ほのか「ごめんなさい。。めいわくかけちゃって。。。」
家までの道、お互い無口。
何を考えてるんだこの人は。
4時間も待ってたり、突然目隠ししたり、よくわかんない人だ。
でもそんなほのかが好きなんだろうな。。。僕は。。
僕「ただいまっと。。」
ほのか「お帰りなさい^^」
びっくりした。そういえばおかえりなさいとかずいぶんと言われてなかった。
とりあえず、寝間着の代わりになるモノを貸してあげる。と言っても、ジャージだが。。。
ほのか「いいんですか?」
僕「外で4時間も待ってたうえに、風邪なんか引かれたらたまらない。。」
ほのか「せんぱいだって風邪引いたら仕事できないじゃないですかぁ。」
伝えてないんだっけ。。。
今言うべきか。どうするか。
今しかないよな。。。
ほのか「え・・・本当ですか?」
僕「本当だ。」
ほのかの顔がだんだん泣き顔になってくる。
ほのか「どうして!どうして私に相談してくれなかったんですかっ!どうして突然辞めちゃうんですかっ!うわあああああん!」
大声を出して泣き出すほのか。
化粧なんか落とさなくていいんじゃないかって位に涙がこぼれ落ちる。
僕「ごめんな。。。黙って去りたかったんだ。。それと、僕今週いっぱいで東京出るから。。実家に帰るんだ。。」
ほのか「うわああああん!せんぱいがいなくなっちゃうよぉぉおおお!」
火に油とはこの事だ。
泣き止む様子もない。
僕はただ、ごめんとしか言えなかった。。
ほのかは泣きながら布団のある部屋に入っていった。
壁越しにでも聞こえる嗚咽。
僕はその嗚咽が聞こえなくなるまで、黙って起きていた。。
翌朝、起きるともう10時過ぎだ。
ほのかが朝ご飯を作ってくれたみたいだ。
と、その横に手紙があった。
せんぱいへ
夕べはありがとうございました。
では行ってきます!
P.S
まぁそう思いながら食べた。
あぁ。。。。。うまいわこれ。。。
食べ終わった後、引っ越しの準備に取りかかる。
まぁ、幸いにして荷物があまりないからすぐに終わりそうだ。が。。。。
こういうときに限って、懐かしいモノが出てきて、それに浸っているうちに夕方になってしまうとか、よくある話だ。
そのよくある話に陥ってしまった僕。
あぁ、ほのかと初めて話したのはこの旅行か。。。
ほのか「もしもーし。せんぱいですかぁ?今夜もおじゃましていいですかぁ?」
僕「は?どしてさ。」
ほのか「いいですよぉ~」
せめて昨日よりはきれいにしておかないと。
ぴんぽーん
ほのかが来た。
ほのか「ただいまぁ~」
僕「おかえりなさい。」
何か僕がお帰りなさいって言うのもヘンな話だ。ちょっと照れくさい。
僕「何???」
ほのか「あたし、会社辞めてきましたー!」
僕「は?」
ほのか「辞めてきたんですよぉ。会社。」
ほのか「せんぱいがいない会社なんてつまらないんだもん。だからやめてきたの。だめ?」
僕「だめって・・・・で、どうするのさ、僕は実家に帰るんだよ?」
ほのか「あたしも一緒に帰っちゃだめ????」
僕「あのねぇ。。。旅行じゃないんだよ?わかる?向こうに住むんだよ?」
ほのか「うん。せんぱいと一緒に住むの!」
ちょっと押され気味だ。
僕「どういうつもりで言ってるんだ?君は。。」
ほのか「あたしね。せんぱいが好きなの!すごく好きなの!」
ほのか「だからね、せんぱいが会社辞めるって聞いて、居ても立ってもいられなくなって、辞めてきたの。賭けだよね。。。コレで振られたらあたし最悪だよね。。。せんぱいはあたしが嫌い?」
僕「嫌いとかそういうんじゃなくて、その、、、あー、、、んーと、、、」
ほのか「はっきりしてください!」
僕「好きだよ!くっそーもう!好きだよ好きだよ!」
ほのか「だと思った^^」
ほのか「せんぱいはあたしのことが好きになる!ってずっと考えてたの。信じてたの。願いが叶っちゃった^^」
開いた口がふさがらないとはこの事だ。
何か振り回された気分。
でも、何かうれしい。
すごくヘンな感情が心を巡る。
僕「で、どうするの?」
ほのか「何回も聞かないでください。あたしも一緒に行くの!」
僕「それでいいのね?」
ほのか「後悔してませんよ^^」
晩ご飯はほのかが作ってくれた。
今度はできたてだ。
ほのか「おいしいですかぁ?」
ほのか「2日ぐらいでおわるかなぁ。。。」
僕「ん?何が?」
ほのか「引っ越しの準備。」
僕「ほのかの引っ越し準備もしないとだめなのか、、そういえば。。」
ほのか「あたしは明日明後日で片付けちゃうから、せんぱいもそれまでに終わらしてね!」
僕「あぁそうだな。。でもその前に。。。。電話しないと。」
ほのか「誰に?」
僕「親父にさ。。。。もう一人、連れて帰るわ、ってね。。。」
ほのか「。。。。うん。そうだね。。。」
テーブルの上には、社員旅行で撮った2ショットの写真があった。
ぷるるるるるるるるるるるる ぷるるるるるるるるるるるる
がちゃ・・・
親父「もしもし僕ですが?」
僕「あー俺だよ。来週には帰れそうだ。」
親父「そうか。。。急がんでもいいぞ。」
僕「いや、ちょっと急ぎたくなったんでね。。。」
親父「なんでだ?」
「もう一人、彼女を連れて帰るよ。。。」
そう親父に言ったとき、ほのかが後ろから抱きしめてきて、こういった。
「ありがとう。大好き。」