はてなキーワード: 機械式腕時計とは
私の所持している機械式腕時計は2本で、メインの時計は誤差が日差+8秒でサブが+10秒。
実際のところ、この誤差はまだ許容範囲でこのレベルの製品としては満足できるレベルだが、
現状一週間に一回は一分の誤差が出てしまう。
これがApple Watchだったらどうだ。
数秒単位ならともかく、一週間で一分ズレる製品なんて不良品以外の何物でもないだろう。
私が所持している時計に誤差があるからといって、全く不良品とは思ったことがない。
そこがApple Watchと機械式腕時計の違いなんだと思う。
私はApple Watchを持っていないのでなんとも言えない。
あえて言えることがあるとすれば、ケースの作りがなかなか良いねというくらいだ。
話を戻そう。
機械式腕時計にはやはり誤差が生じる。
なぜか? それは地球の重力や部品の摩耗が原因で規則的に動かなくなるからだ。
ヒゲゼンマイと呼ばれる部品が弛んでしまうと精度が落ちるからで、
今でこそ合金化されていて一応は耐性があるが、昔の懐中時計の頃はそんな加工技術もなく、目に見えるほど弛んでしまう。
なので時計の姿勢差というのは、ブランドごとの品質管理の上で重要な要素となっている。
高級時計ほど姿勢差のスペックは顕著に出てくるし、コスパの良い時計の"パフォーマンス"はこの姿勢差だったりする。
これはデジタルガジェットには無い項目だと思う。ぶつけた時にガラスの強度が凄いとかそういうのくらいじゃないのかな。
全ての時計が、文字盤を上にして水平に置いた状態が「その時計の完璧な状態」ではないことに注意してほしい。
上に書いた姿勢差だが、時計によっては置いた状態で姿勢差がだいぶ違ってくる。
そして、その時計にとっての完璧な状態なんて誰にも分からない。技術者でもそれは結果論からじゃないと導き出せない。
縦に保管した方がいいのか、裏向けにしておいた方がいいのか個体差があるため分からない。
一応工業製品だから、普通の置き方が一番良いとしかメーカーも言えないのだ。
これを腕に巻いているわけだから余計に誤差が生じる。
この姿勢差を克服しようと開発されたのがトゥールビヨンであり、例えば一部ブランドが心血を注いでいるジャイロ系の機構だったりする。
機械式腕時計はネジを巻かなければならない
機械式腕時計の動力は香箱の中のゼンマイであって、それは一定時間でほどける。
なので手巻き式は文字通り自分の手で巻かないといけないし、自動巻きの時計は普段遣いで中のローター(回転軸)が巻き上げることになる。
ここで注意したいのは、自動巻きであっても時計を持ってブンブン振り回したりするのは禁止な。
やると故障の原因になるからね。自然のチカラでローターを回してね。
自分は複数所持しているので、両方自動巻きだが片方使うともう片方はゼンマイがかなり解けてしまう。
なので、自動巻きであるのにも関わらず、自分は時計を手で巻くことが多い。
でも、それが良い。自分の手で時計を巻く事こそが機械式腕時計の醍醐味だと言ってもいいくらいだ。
自分で巻いて面倒を見る。定刻になるとその作業をする。規則正しく習慣を持つ。好きな物の為に。
自分ぐらいの時計好きになると、時計のカチカチという音とリューズを巻いた時の音が聞きたいから、よく時計に耳を近づけて巻いて音を聞きます。
やっぱり高い時計は巻き心地と音が良いです。 振動音も高振動モデルは聞くと胸が踊る。
あと、自動巻きのローターの原理も素晴らしいよ、実際買った時計もまだ二本目で
利便性を重視せざるを得ないから自動巻きだし、別に自動巻きと手巻きは共存できるしね。
これはムーブメントの製造工程と機械内の装飾の話になってくるので割愛する。
精度を保つ努力をする
機械式腕時計を持つと、精度を気にする用になるのは上に書いたとおりだけど、
衝撃とか磁気とかね。
それをね、気にして使いつつ一年経って精度がどれくらい保持できているかとか調べるのが好きなのよ。
達成感がある。
俺の時計クロノグラフだけど、今4年目で+8秒なわけよ。だいぶ健闘してるよこれ。
去年までは7秒だったからちょっと落ちたけどそれでもクロノグラフで10秒未満だから満足してる。
こういうのも楽しみだと思ってる。
腕時計には専用の精度検定機があって、個人でも買えるけど専門店や百貨店でやってくれるから持ち込んでみて。
普通はプラス気味に調整されて出荷されるから、マイナスだったら誤差かなり出てるなあという印象。
何が言いたいかって、デジタルガジェットは動いてるのがあたりまえだけど、機械式腕時計は動いてることそのものに良さがあるんだよね。
動いてるかどうかを面倒を見るなんて本当に生き物というか、そういうのを愛好しているような気がする。
今回は精度の話しかしてないけど、好きな人はケース、文字盤、中身のムーブメントに至るまでこだわりまくってるからね。
そういう話もまた別の機会にしてみたいね。
余計なおせっかいだけど、ネット上でセイコー5ばかりプッシュされてるけどアレは精度悪いよ。
コスパ良いけどさ、いうてそこまで良くもないし。
機械式腕時計の入門の鉄板だけど、それを買うなら、機械式腕時計はまたの機会にしてそれこそ林檎の時計か電波ソーラー時計の方が良い。
じゃあ何がいいかって?話し長くなるよ?
Apple Watchを使っている奴が馬鹿なのではなくて、Apple Watchを使っているユーザーの中にいるとある馬鹿に煽られたので書く。
俺は機械式時計を昔から使っているが、その馬鹿が「腕時計なんて携帯があればいらないだろ」と一方的に突っかかってきていて鬱陶しかった。
携帯を見れば問題ないと思っている人にとって腕時計は必要ないものだ。そしてそういう人はたくさんいるだろうし、彼がそう思うのは全く否定しない。
そいつが馬鹿なのは、その主張にもかかわらずApple Watchを買い、お世辞にも使いやすいとはいえないインターフェースで、メールとかの通知を必死に読もうとしていることだ。
諦めて携帯出せよw
その馬鹿のことはともかく、Apple Watchのおかげで機械式腕時計も注目度が上がってきて嬉しい限りだ。
せっかくここまで読んでくれた人に、俺の「主観的な」機械式腕時計の良い所と悪い所を挙げてみたいと思う。
機械式腕時計は電池がいらない。充電もいらない。ゼンマイを巻けばすぐに時計が動き出す。これが一番大きなポイントだ。
久々にクオーツ時計を使おうとしたときに、電池がなくて使えなかった経験をした人は多いのではないだろうか。
USB充電式の時計だと、充電忘れなんて日常茶飯事だ。携帯ですらたまに忘れるのに、さらに充電が必要なアイテムを増やすのは辛い。残り容量を気にして生活するのも辛い。
機械式だと、リューズと呼ばれる横のゼンマイをチャチャっと巻くだけですぐに動き出す。
自動巻きの機械式腕時計ならば、腕につけているだけで自動的にゼンマイを巻いてくれるので、腕に着けている限り巻き直す必要もない。
すぐに動き出さないという難点はあるが、ソーラー時計も似たような特性があるので、毎日ゼンマイを巻くのが面倒な人は、自動巻きかソーラー式が良いだろう。
自分はメインでは手巻きの機械式時計を使っていて、それをつけている時は夜寝る前に巻いてから寝ている。USBよりはよほど楽だし、一日の最後に時計を巻くのは楽しい。
機械式時計は時間が狂う。超精密な時計であっても、月に15秒くらいは狂う。
クォーツ時計もその程度は狂うのだが、携帯電話や電波時計などはいつも正確な時間を指すので、それらに比べると明らかに時間が狂う。
機械式時計には「トゥールビヨン」と呼ばれる、重力の影響を可能な限りキャンセルして時間を狂わせなくしようとする機構もあるが、それでも機械式である以上狂う。
なので機械式時計を使う以上、時刻を合わせる必要がある。自分の時計は1ヶ月で1分ほど狂うので、1ヶ月に1回くらい合わせているが、この頻度をどう判断するかは人それぞれだ。
特に、ラッシュアワーとかの乗り換えで秒単位を認識しながら行動している人にとっては、電波時計やスマートウォッチ(Google WearやApple Watch)を使ったほうがいいだろう。
機械式時計にSiriはついていないが、それでも日頃必要になる機能は大体ついている。
一番よくあるのがデイト、すなわち今日が何日かを表示する機能だ。外回りとかで入館証明を書かされたりするとき、デイトがあると便利である。
高価なのになると永久カレンダーと言って、30日31日の判定はおろか閏年までしっかり対応してくれる。安いやつは月初に自分で合わせることになる。
次に、好きな人が多いクロノグラフ。乱暴に言うとストップウォッチ内蔵腕時計だ。これは機能よりも見た目の格好良さで好まれることが多い。
ワールドタイマーは、海外とのやりとりの多い人には便利だろう。時差のある国の時間も同時にわかる機構だ。2国だけの場合もあれば、複数の国の時間が一気にわかることもある。
自分は仕事で日本以外に海外二拠点とやりとりが必要なことがあり、その時にはワールドタイマーの腕時計を着けているが、大変重宝している。多分スマートウォッチより見やすいと思う。
ミニッツ・リピーターという、時代遅れの機能も人気だ。光が一切ない夜に時間を知りたくなったことを想定して、今が何時何分か音で知らせる機構である。
今のご時世、電気のつかない暗闇なんてものはそう滅多にないので実用性はほとんどないが、ゼンマイ式なのに音を出せるその複雑な機構のファンは大変多い。
これらの機能はみな電池式の時計でも可能なものばかりだが、機械式のメリットを享受したままこれらの機能が使えるのが嬉しい。
機械式時計ならでは機能もある。ドレスウォッチは薄型がフォーマルだが、機械式だと電池の厚さ以上に薄いフォーマルな時計もある。(充電型だともっと薄いものもあるにはあるが)
スケルトンの時計も電池だと格好わるいだろう。ミステリークロックの腕時計版、ミステリーウォッチなんてものは、スマートウォッチでは到底実現出来ないだろう。
こういった機能はもう自己満足の世界かもしれないが、電気を使わずカラクリだけでこういった機能が実現出来るのに魅力を感じる人は多い。
実際の所、今まで挙げてきた色々な機能は、ソーラー式の電波時計を買えば大体まかなえる。
ソーラー式の電波時計は、充電の必要もなく、常に正しい時刻を刻んでくれる。そして機械式時計に比べればまだ安い値段で買える、大変良い選択肢である。自分も1本持っている。
それに比べて、機械式時計は高い。ちょっとしたものでもノートパソコンくらいするし、50万円くらいの時計もたくさんある。数百万から1000万円超えも高級時計のラインナップに普通に並ぶ。
機械式時計は大体3年に1回オーバーホールに出す必要があり、そこで費用がさらに発生することもある。色々と高くつくのだ。
一方、機械式時計の価格の大きなメリットの一つとして、価値が落ちないというものがある。ノートパソコンは10年も経ったら間違いなくゴミだが、高級な機械式時計は50年くらいは余裕で動作する。
結婚生活でずっと身につけて欲しいという思いから結納返しの定番商品であるし、親から子供に自分の使っていた時計をプレゼントするのも機械式時計ならよくある話だ。
生活を一緒に歩む、気持ちを込めた道具としての腕時計、という側面は、機械式時計ならではのものだと思っている。
これを読んで、機械式時計もちょっといいな、と思う人が出てくれたら嬉しい。ソーラー電波がいいなと思ってくれても嬉しい。やっぱりApple Watchいいじゃん、でも結構嬉しい。
1冊だけ薦めるなら「100万円超えの高級時計を買う男ってバカなの? 」って漫画がオススメ。安いし。
機械式腕時計のうんちくを学びながら、何故に高くなるのかが読めて楽しいよ。
(100万円超えに限らず、機械式腕時計全般の理解が進むと思う)
車好きなら、腕時計も車と靴の間くらいのイメージで選ぶと良いよ。
例えば、いくら車好きでも、営業先にレクサスで乗り付けないでしょ。感じ悪く無い?
逆に、保険の営業に軽自動車で回っても馬鹿にはされないけど、デートに軽トラでは行かなくない?
とは言え、ポルシェで葬式に乗り付けても、そこまで非礼では無い、くらいの感じ。
で、車と同じで時計もメンテが居るんだけど、部品点数とか耐久性で違いがあって、
この順番で、メンテが頻繁になって、オーバーホールが必要になる。
ざっくりクォーツデジタルなら2~5年に一回電池交換、10年に一度修理で使えるけど、
機械式アナログだと、3~5年でメンテ、10年に一度はオーバーホール必要な感じ。
(ソーラー電波みたいのでも、二次電池って充電池が10年位でヘタる)
なので、初心者が腕時計を買うなら、TPOに合わせて好きなのを買うと良いよ。
できればクォーツアナログで、盤面は白か青か黒系、ステンレスケース、メタルバンド。
2本目は、同じくクォーツアナログで、盤面白系、黒か茶の革ベルト。
冠婚葬祭時には革ベルトしていけば、後はまあ気分でどっちをつけてても大丈夫だよ。
セイコー、シチズン、カシオなんかは、丁寧に探すと、激安(5000円以下)で、まあまあ普通に見えるやつある。
(ソーラーとか電波とかついてなくてその値段ね。なお、頑丈で安い実用時計なら現状ほぼG-SHOCK一択)
機械式腕時計が良いんだ!だったら、国産で5万前後の探すのが良いと思うなあ。質感も満足できるレベルであるよ。
日本の皆さん、これは強い警告だ。注意して聞いて欲しい。
ついにAppleWatchの試着が開始される。そして販売も控えている。
林檎信者(以後、信者)と対林檎情強局(Counter-appleism Intelligence Agency、以後CAIA)とが日々情報戦を行っているが、ここで私が手に入れたリポートを基に、真実を明らかにしたいと思う。
当面は、強い信仰心を持つ信者と、潜入したCAIA職員のみが試着することになるだろう。
しかし、Appleの生産及び流通の強大な管理能力を考えると、一般人がデバイスを購入できてしまう可能性が非常に高い。
「何やってるの?」「ああ、政府の陰謀を明らかにする告発文を」「モルダー、あなた疲れてるのよ」
そうした場合、大抵既に引き返せないほどにAppleに侵食されてしまっている。
残念なことだが、無理に衝動を抑えても反社会的な行動を取りかねない。
症状を抑えるにはコントロール、つまりゆっくりとした減林檎が重要だ。
簡単な診断方法として、以下を参考にして欲しい。
こうした場合、かなり重篤な信者の典型的な症例であり、AppleWatch購入が薦められる。
「あら?でもiPhone便利よ」「中毒者はみんなそう言うんだよ」「今どきそんなの流行らないわよ」
ただ、先程も言ったとおり急な断薬は禁断症状があり危険である為、コントロールした減薬が必要である。
つまり、新たな信者を創りだしかねない場合は、周囲の人間が強く止めるべきである。
近親者が注意すべき、AppleWatchを購入してしまいかねない人間の特徴をリストアップする。
リストを見れば判る通り、人類に対するiPhone、つまりAppleへの普遍的な依存を促すデバイスとなっている。
「でも、医学的には定期的な運動は健康に繋がるのよ」「管理された健康は、自由の侵害だよ」「気にしすぎよ」
日本では「スマートフォンを捨て、書を読み、友と語らおう」とする演説が行われたと聞き及んでいる。
本来、会食中にメールのチェックをしたり、SNSに投稿するのはマナーに反することだ。
礼儀正しい日本人は、職場外であっても上司との食事中には時計を確認しないと聞く。
嘆かわしいことに、常にiPhoneを身につけ、常に画面を見つめる人間が増えている。
これは由々しき事態であり、そう感じる常識的な人間は幸いなことにまだ多い。
腕時計という一般的な装飾品の形を取り、iPhoneを常に腕に付けるのと同じ作用が生じる。
今までランチ中にはメールをチェックしていなかった同僚が、腕時計を見るようになる。
SNSに依存していなかった友人が、腕時計の振動を気にするようになる。
更に、スケジュールやToDoリスト、居場所やメモに至るまで、全てをAppleに委ねることを促進する。
Appleが全てを把握し、Appleがアナタに対して命令するのだ。市民、運動の時間です、と。
「ワーカホリックを増やすとする根拠は無いわ」「James E. Katz博士の論文を読んだかい?インドや韓国でも」「疫学的な論文じゃ無いわよ」
CAIA職員は、一般にはAppleの人類に対する普遍的な支配に対抗する秘密組織として認識されていると思う。
しかし、実体としては相互依存状態にあり、冷戦構造を維持することで結果的にAppleの支配を増やす方向に働く。
結論から言ってしまえば、次のような一見批判に見える情報操作は、逆にAppleWatchへの興味を引き立てる。
「そんな組織はあなたの妄想よ」「即座にこれだけの反論が付くのは常識的に考えられない」「ファンにはアンチもつきものよ」
機械式腕時計へ植え付けられた幻想(それはまさに幻想と呼ぶに相応しい市場だ)がある為、宝飾品業界や時計業界は何も言えない。
「社会人は腕時計に幾ら以上かけるべきだ」とする言説は、日本社会にも根深いと聞く。
本来腕時計はその技術やデザインに惚れ込み、統一感を持たせるための宝飾品として身につけるものだ、
そういえる界隈は、日本円にして数百万円程度では意に介さない。
15万円の玩具は高いが、15万円の機械式腕時計を保有する日本人は多いだろう。
スマートフォンを取り出すという行為が不作法に見える、依存症に見えるという風潮を作り上げる土壌となる。
非常に残念なことに、Appleデバイスの連携や連続性は偏執的なまでに高められている。
まるで後方互換性を異常に意識して継続させようとした往年のMicrosoftを観るようだ。
我々はスマートフォンを見入る相手よりも、腕時計を付けるだけの相手を好ましく思うようになる。
病的なまでに連携するAppleデバイスと、発散し続けるAndroidデバイスのどちらをより好むかの問題となる。
往々にして、運動量計のノウハウを蓄積する企業と、そうでない企業が連携し、成功する例は少ない。
iTunesの際にAppleは示して見せた。技術ではない、CDを持ち運ぶ手間は少ない方が良い。
Macの際にもAppleは示して見せた。性能ではない、最低限の機能とデザインがあれば良い。
ニンテンドーは健全に検討していると言えるが、ビジネス向きとは言えない。
運動量計のような、スポーツ製品の方が実は連携しなくても良い。
Appleがしきりに宣伝する、スポーツ選手、エクストリーム競技、健全な競技者達はAppleWatchを必要としない。
それを身につけることで、そうなるであろうというイメージの刷り込みだ。
そして、運動量を気にする、運動をしないビジネスマンが腕時計を求める。
ガジェットではなく、腕時計だ。ビジネスの場に相応しい、ギークの"好まない"装飾品だ。
そういう人種は、腕時計と玩具を比較する。そして腕時計業界の幻想に引っ張られる。
どれだけの人間が、iPhoneの足りない部分、売れない理由を考え出しましたか。
今でも単体のデバイスとしてiPhoneよりも優れているものはとても沢山あります。
しかし、バックアップが自動的に取られ、水没しても新品の交換ですぐに復帰するデバイスは少ないでしょう。
そして、そのバックアップにはPCが居るのです。AppleIDも必要でしょう。
PCとスマートフォンとタブレットと、多数の端末を同期する手間は、どれだけのものでしょう。
Appleはそれを用意し、囲い込み、自由を手放すことで安らぎを与えるのです。
ぼちぼち来春の就業を控えている学生さん達が、社会人装備を揃える時期に近づいているし、
クリスマスだの年末年始の実家だのでもプレゼントで貰ったりするかもしれないので、
リア充爆発しろ。じゃなかった、装備品でも特に高めの腕時計についてちょっと言っとこう。
高いから良いものではないし、その装備品はオプションだよ、という点についてね。
まず、「これは高かった」という話が下品だっていう感覚は、持っておこう。
次に「高いから良いものだ」という発想は、骨董品でダマされる爺さんと同じだと言うのも基礎になる。
tpro business
腕時計はもはや実用品ではない。宝飾品は値札に価値があるのであって、安くしたらダメ。
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機械式腕時計なんてもんはもはや高いから意味があるもんであって、安くなったからといって需要が増えるとは思えんねえ。
http://b.hatena.ne.jp/entry/ascii.jp/elem/000/000/939/939920/
この手の「宝飾品は値札に価値がある」という価値観は、セールストークであって「売る側の都合」というのは抑えておこう。
例えば、ダイヤモンド。
3.0カラットのカラーがHで、VS2クラリティとなると、おおよそ200万程度の価値がある。
これが、4.0カラットになると、400万ぐらいだ。
(VS2は、一般人がお目にかかれる最高レベル程度。I3なんかだと4.0ctでも150万くらいだったりする)
つまるところ、金の延べ棒なんかと同じでインフレ・デフレと無関係な、一定の価値を持つ資産としての意味合いだ。
突如政変が起こりました中央銀行の都合でインフレします、みたいなのに影響を受けないための、防衛的な意味合いの資産。
一般人にはあまり関係がないが、客観的な価値は知っておいても良いかもしれない。
有名なところで言えば、シータが身に付けていた飛行石のペンダントだろう。
魔除けであり、王家の証としても意味を持っている。(劇中ではもっと他の価値があるけど)
例えば軍人は略章・略綬として、「勲章を持っている」事を示す小さなリボンをつける習慣がある。
大抵の軍隊では左胸に付けているが、これには金銭的な価値は無いしファッションでもない。
アメリカにおけるパープルハート章の様に、その授与歴は名誉を示すものだ。
まあ、十字架のネックレスやミサンガ等なら、馴染みもあるだろう。
簪や櫛、カフリンクスからネクタイピン、メガネマフラーベルトに手袋と、
そのカテゴリーとして宝飾品がある。
これは権威を示すのでも魔除けでもなく、センスを示したり何かを表現する為に身につける。
腕時計がもはや実用品ではない、というのは一定の説得力がある。
まあ、メッカの方角を示すクォーツ時計なんていうヒットした実用品もあるし、
スポーツウォッチなんかの実用品として使われている分野もあるけど、
腕時計というのは、宝飾品として位置づけられていると言って良い。
では、先の3分類のうち、どれだろうか?
現代の一般的な日本人は、ファッションアイテムか、権威の誇示のどちらかだろう。
(私は魔除けとして水晶の腕時計を身に付けている!と言う人は少数派だろう)
ここに不幸な逆転があって、特に日本の男性社会人にとって、権威を価格に求めることがある。
腕時計には宝飾品としてではなく、芸術作品としての側面もある。
美しい機構があり、それを組み立てる職人が居て、その作品性を買う、というパトロンがいる。
これは、布に塗料を塗りたくった「絵画」に価値を見出す人間がいるのと同じだ。
みんな大好き『なんでも鑑定団』の中島誠之助さんは、値段が低かった壷や皿に対しても、大事にしてねと言う事がある。
粗悪なコピーや露骨な偽物には嫌な顔をするが、数が多い人気がない市場で売れないものに対しては愛を持って接する。
これは、「良いもの」と「市場価値があるもの」とに差があることが解っているからだ。
同じように、本来「良い腕時計」と「高価な腕時計」とは、独立の概念のハズなのだ。
ファッションアイテムとして、スーツに似合うベルトや盤面を選び、他の装身具(カフリンクスやネクタイピン)との調和が大切であって、
品質が良く手入れが頼みやすく、好みの形があるからという理由で「結果的に」高価であることがある、というだけのハズなのだ。
湿度が高く夏暑いから皮ベルトでなくメタルにしようと考えた時点で、それは実用品なのだ。
同じように「社会人なら10万円以上の腕時計は付けないと」みたいなバブルを引きずる親父の意見は無視して良い。
さっき、ファッションアイテムとして選ぶと結果的に高くなるという話をしたが、実はファッションは外見なので、クォーツで良い。
なぜ「機械式」なのかという理由は、それが「嗜好品」だからだ。
チチチと着実に動き、秒針がスムーズに流れ、週に数分ズレたとしても、その歯車の塊を腕につけることが楽しい。
冠婚葬祭と接待の時に、古い知り合いからもらった昔のオメガを付けることがあるが、やはり場にすんなりと馴染む。
油を挿そうが調整しようが日に3分はズレる時計だし、中古でも大した値段じゃないが、自己満足できる。
その意味で、実用的な品質で、つけていて楽しくなるような機械式腕時計が手頃な価格で手に入るのであれば、それは喜ばしいことだ。
GoogleGlassを覚えてるだろうか。メガネだよメガネ。
で、ちょっと話は飛ぶんだが、おれは伊集院光の深夜の馬鹿力が大好きだ。
エアチェックしたものを大量にmp3化して、iPodに入れて聞いてた。今も聞いてる。
で、家にはAppleTVがあって、外で聞いてた伊集院を、家に帰ったらAirPlayで飛ばして家のスピーカーで聞いてる。
でだ、メンドウなんだよ画面操作するの。
たかだか、AirPlayに変更するだけのために、鞄からiPhone出して操作してって、なんだかなあといつも思う。
そりゃあ、Macと連携してTodoリストが管理できるのは便利さ。
でもな、なに買うんだったっけって、いちいち鞄からiPhone出して操作して、
それからやっと味醂と片栗粉を買うのを思い出すとか本当に面倒くさい。
スケジュール管理が紙ベースから圧倒的に楽になったことは認めよう。
iPhoneでいつでも確認できるし、ネットでダイオウイカが出ると聞きゃスケジューラに打ち込めば忘れないし、リマインダもある。
歯医者の予約も、次に床屋に行くべきタイミングも全てチェックできる。
でもな、電車の待ち時間にずっとiPhone弄ってるのって、なんだかバカっぽいだろ。
オレだって人間だ。注意も散漫になりゃ、ゲームだってやりたくなる。
ツムツムやったり数独やったり、ニュースみたりボケて観たりとかな。
そういう、「ちょっとスケジュール確認しようかな」からシームレスにゲームができちまうのって問題だと思うわけだよ。
そういう、スマホの画面を見なきゃいかん、スマホ弄らにゃいかんって生活から、
AppleWatchは開放してくれる気がするんだよ。あくまでも気だが。
醤油買い置き切れてたっけ?と腕時計をいじれば良いだけなら、圧倒的に楽だ。
今日はゴミ出しの日だと腕時計をつけるときに出てれば、出し忘れもなくなる。
そろそろ歯医者だエヴァの放映日だって出れば、会社を出ようって気にもなる。
腕時計で写真なんか観ねえよ。Twitterをいちいち追っかけたりしない。
でも、オレが帰り際に聞いてた深夜の馬鹿力を、AirPlayで切り替えるぐらいはできるだろ。
終電三十分前だと、腕時計が小さく震えて教えてくれたりするわけだろう?
どうせ脈拍はかるのにしか使えなくて、酸素飽和度計が付いてるわけじゃ無えだろうけど、
つまりこれは、いつものアップルさんの想定顧客ど真ん中向けで出してるんじゃねえのか。
金持ってて生活が安定してる、ホワイトカラー。休日や出勤前にジム行ったり近所をジョギングする。
健康志向でちょっとした手間を惜しむ、ルンバを持ってて全自動洗濯乾燥機と食器洗い機が家にあるヤツ向け。
賭けてもいいが、Todoリストもスケジューラも株価にもニュースにも興味が無くて通勤すらしてないヤツが買っても無駄だぞ。
ずっとディズプレイの前に座ってるニートがiPad買っても無駄なのと同じだ。
パソコンを外に持ち出すよりもずっと楽に、ブラックベリーよりもできることが多いから、iPhoneをみんな持ってんだ。
でも、パソコンが必要なくなるわけじゃない。空港でノートPC広げてる奴はまだまだ多いぞ。
同じように、ついにiPhoneを取り出すのすら面倒臭くなったヤツが、AppleWatchを買うんだよ。
値段?機械式腕時計に比べりゃバカ安だろ。スーツ着てる連中でTIMEX付けていいのは変人だけだ。
だから、学生には売れねえしギークにも評判悪いだろうが、シティで働くスーツのオッサン連中がこぞって買うぞ。
(んで仕事中とアフターで同じバンドしてるとバカにされんだよ。あいつはTPOを考えねえダセエヤツって)
後は、クソ長え会議中にモールスで同僚で会話できるようになってりゃ最高だ。素数を数えてくれても良い。
4万程度で悩む奴は4~5年待てば、きっと縮小してなかったコトにされてるか、2万で電池が一週間持つとか廉価版が出るから待て。
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