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で、「卒業せずに就職どうすんだ?」となり、ダメ元でハローワークへ行った。
ハローワーク職員「てめぇみてぇな障碍者のゴミには自立支援事業所を勧めるようにしてるんだわ。行っとけボケ」
と言われ、口調がムカついたので少し抵抗したが、その企業の営業が来て
営業「障害年金の手続き手伝ってやるよ。俺が手伝えば未払い分200万円もらえるぞ。ITの仕事もある」
となり、200万という金額に踊らされて訓練することにした。
訓練内容は馬鹿でもわかるワードエクセルとか、就職とは無関係な料理裁縫とかだった。
なので「おい、ITの仕事と関係ないじゃねーか」と言ったら「LPICの資格を取ればインフラの仕事をさせてやる」と言われた。
で、2週間ぐらい勉強してLPICに合格したんだが、はぐらかされてインフラの仕事の話は無しになり、その後1年クソ訓練モドキをやった。
それで1年経ってから、「俺はここでしか働けないんだろうか」とすっかり自信喪失しているときに「ITの仕事をさせてやる」とか言うので内容を聞くと、ただの「データ入力」だった。
LPICの資格取らせておいてこんな底辺の仕事を紹介すんじゃねーボケ!と言って、そこを去った。
ああ、障害年金は結局もらえなかったよ。障害等級が3級だったから。
それで、仕切り直してハロワを使わずにindeedで検索して就活したらWebプログラマーの求人を近くで見つけて即合格した。
なんとか転職が決まった。サイトによって良し悪しがはっきりした。第二新卒とか資格持ちとかの方とはまた感想が違うかもしれんけど40代無資格の感想。
【Indeed】
一番よかった。AIがいいの?なにがいいのかわからんけどすごく検索しやすい。
こういう仕事がいいなぁ~をちゃんとソートしてくれる。詳細条件が雑でもどんどん学習してくれる。
仕様がシンプルなのに使いやすくて情報も幅広くていい。いくつかIndeed経由で面接したけどどの企業もとにかく感じがよかった。最終的にもIndeed経由で決めた。
家から近いところでかつあんまりごりごりしてないところで落ち着いて働きたかったので、合っていた。
【DODA】
一番色んな意味で合わなかった。数はものすごいあるけど大半が企業が合わないもしくはこっちが合わない。数がありすぎるのもかえって良くなくて、結果論だが時間ばかり消費してしまった。
大手で好条件はほとんどむこうがお呼びでないし、人材派遣会社の正社員(大量)はこちらの意向とは合わない。大手以外もいくつかあり、そういうところは面接にも呼ばれたけどなぜかことごとく対応が横柄だった。お呼びでないのだろうな、ならなぜ面接に呼んだんだ…??
【エン転職】
堅実なスカウトが来るんだが、内容が外部委託されてるのか実際に会って話を聞くと結構齟齬があった。こっちの情報もあんまり伝わってないようでスカウトしたんちゃうんかいとなった。
残念だった。新卒は全員リクナビ時代だったから転職もリクルートなのかなと思ったけど…やる気がないのかなんなのか、とにかく求人の数がない。数がないので選びようがない。そのわりにリクルートからのメールはやたらめったら来る。残念だ、当時は最大手だったのに陥落っぷりが残念だ…。
【他】
クリエイト→数が少ない。リクナビの比ではない。なぜか求人条件がめちゃくちゃ悪い。(低賃金なのに休日少ないとか)
ジョブメドレー→専門色が強いけど全くの未経験でも大丈夫そう。保育、医療などに特化している。ただやはりどこも賃金水準が低め。
女の転職→大半が保険と不動産と人材派遣。ごくごくたまに普通の求人がある。逆に怖い。
そんな感じでした。とにかく仕事が決まってよかった~。
本当にありがとう!どう検索したもんか言葉すらわからなかったから助かります。
とりあえずこの週末にでも、indeedとかで探してみる。
新潟、栃木、群馬、茨城、長野、山梨、それぞれの県で下記のワードでindeedで検索
フリーターやニートなどブランクのある方も歓迎いたします!とか、実務未経験・独学可とか入ってるの選ぶとええで
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Python独学で学習しているので簡単なスクリプトならかけますとか言っとけ
友達が最近藤村シシンさんがFGOをギリシャ史と絡めて解説する動画にハマったらしい。ヲタトークをしていたらシシンさんの動画が面白かったという話をしていて、それはいいんだけど、「古代スパルタだとお金をわざと重くして人々が堕落しないようにしてたんだって!」と楽しそうに語りだしたので「そんなことある???」と思ってしまった。古代ギリシャ史については素人だけど、流石にちょっと胡散臭くないか?
ということで調べてみました!
動画はこれ。
https://www.youtube.com/watch?v=1R-hpr7FJdI
まあトーク番組だから出典をいちいち挙げないのは当然として、じゃあ何がソースなんだろうと思ってちょっと検索してみたら、元ネタはプルタルコスの『英雄伝』なのね……『英雄伝』はギリシャ・ローマの英雄たちの逸話を紹介してる本で、日本語訳も複数出てるけど、増田は素人だから手元になくて近所の図書館にもなさそうなので、ネットで英訳版を見てみることにする。具体的にはリュクールゴスの章に書かれているらしい。
Not contented with this, he resolved to make a division of their movables too, that there might be no odious distinction or inequality left amongst them; but finding that it would be very dangerous to go about it openly, he took another course, and defeated their avarice by the following stratagem: he commanded that all gold and silver coin should be called in, and that only a sort of money made of iron should be current, a great weight and quantity of which was very little worth; so that to lay up twenty or thirty pounds there was required a pretty large closet, and, to remove it, nothing less than a yoke of oxen. With the diffusion of this money, at once a number of vices were banished from Lacedaemon; for who would rob another of such a coin? Who would unjustly detain or take by force, or accept as a bribe, a thing which it was not easy to hide, nor a credit to have, nor indeed of any use to cut in pieces? For when it was just red hot, they quenched it in vinegar, and by that means spoilt it, and made it almost incapable of being worked.
In the next place, he declared an outlawry of all needless and superfluous arts; but here he might almost have spared his proclamation; for they of themselves would have gone after the gold and silver, the money which remained being not so proper payment for curious work; for, being of iron, it was scarcely portable, neither, if they should take the means to export it, would it pass amongst the other Greeks, who ridiculed it. So there was now no more means of purchasing foreign goods and small wares; merchants sent no shiploads into Laconian ports; no rhetoric-master, no itinerate fortune-teller, no harlot-monger, or gold or silversmith, engraver, or jeweller, set foot in a country which had no money; so that luxury, deprived little by little of that which fed and fomented it, wasted to nothing and died away of itself. For the rich had no advantage here over the poor, as their wealth and abundance had no road to come abroad by but were shut up at home doing nothing. (...)
なるほど、シシンさんのトークはプルタルコスの記述に忠実だ。少なくとも彼女は盛って話していたわけではない。
で、プルタルコスの『英雄伝』が書かれたのは後2世紀初頭と言われているんだけど、ここで逸話が語られているリュクールゴスはだいたい前9世紀頃に活躍した人物と言われているのね。彼はスパルタの半ば伝説的な立法者。要するにプルタルコスは直接スパルタで鉄貨を見たんじゃなくて「1000年くらい前のスパルタではそういうことがあったらしいよ」っていう伝承を語っているのよ。古事記かな?
ところで根本的に、古代ギリシャでは鉄の棒を通貨として使っていた地域があったらしいんだよね。「わざと鉄の棒を通貨として採用した」んじゃなくて「もともと鉄の棒をお金として使ってた」だと、かなりイメージ変わってこない?
https://www.brown.edu/Departments/Joukowsky_Institute/courses/greekpast/4792.html
ちょっと古い文献だけど,Charles Seltmanっていう貨幣の専門家が書いたA Book of Greek Coinsっていう本にも次のようなくだりがある。
Certain it is that before coined money was used in Greece other states as well as Sparta, chief among them Sparta's great rival Argos, regularly employed iron spits as currency.(34頁)
なんでかというと、スパルタがあったラコニア地方は単純に鉄が採れる地域なんだってさ。そら、鉄が採掘できるなら鉄貨使うわな。
Iron was mined in Laconian territory, in the southern spurs of Taygetus and Parnon which end in Capes Taenarum and Malea. It was, therefore, but natural that the Spartans, with the wealth at their disposal, should employ bar-iron as currency; and their conservatism, combined with their lack of any more precious metal, led them to continue the employment of iron money for four centuries after other Greek states had adopted coin(33頁)
さらにこうも書かれている。
a currency which was possibly kept in use for reasons of economic convenience rather than for the enforcement of a stern rule of life(34頁)
要するに、
ってことね。
「質実剛健さを重んじてわざとコインを使わなかった」のが仮に史実だとしても、「あえて鉄の棒を採用した」んじゃなくて「鉄の棒を使い続けた(=コインを採用しなかった)」というのが本当のところなんだろうなぁ。
あと,「偉い人の論文読んでみたら、普通にスパルタでは外国の通貨使ってたらしいよ」というブログ記事も見つけた。ただ元の論文がなかなか見つけられないので確定的なことは言えないけれど……
https://hoferjonathan14.medium.com/the-iron-money-of-sparta-likely-a-myth-97d95d431a62
このエピソード、英語で色々ググってみたけど全部出典がプルタルコスに行き着くので、考古学的裏付けはあまりないっぽいんだよね。まあプルタルコスはおもしろネタが満載なわけだけど、そこしか出典がないとなると結構胡散臭いんじゃないかな。
もちろん増田は古典ギリシャ語とか読めない素人だから、実際には他のところにも記述があったり、考古学的証拠が見つかっていたり、リュクールゴス時代の古文書が発掘されている可能性もあるわけだけど、個人的にはシシンさんのスパルタの鉄貨に関するトークを信じる気にはなれないかなと思いました。
https://www.kk-bestsellers.com/articles/-/2907/
この記事に鉄の串の写真があって、シシンさんが解説を寄せている。解説の文面はまあ納得のいく見解なので(串がコインに先立つことや、コイン出現後もスパルタでは串が使われていたと書いている。そこに異論はない)、動画でのトークはネタに振り切った感じなんだろうか……
シシンさんの動画のそこ、笑ったw 増田も調査サンキューやで / その上で、動画はFGOというゲームを楽しむユーザー向けで、論文ではない。そこでネタとして紹介してくれたものに目くじらを立てる気に私はならんな
FGOファン向けなら史実かどうかは怪しいおもしろエピソードを史実かのように話していい…ってコト!? ワ…ワァ…FGOファンにもシシンさんにも失礼すぎて泣いちゃった!
様々な論点があるので100字に入りきらないが,スパルタは貴金属貨幣を禁止していたということと,リュクルゴス制の成立を前9世紀とするのは後世による「伝統の創造」であるこことは指摘したい。
書き方が悪かったかもしれませんが、鉄貨の存在や貴金属貨幣の禁止は否定していません。
動画では、シシンさんは「スパルタはお金をどんどん重くしていって、賄賂や贅沢を抑止していた脳筋国家である(少しでも金額が大きくなると持ちきれないほどの重さになるから袖の下は渡せないし、持つことで鍛えられるから)」と言っています。
これ、前提知識なしで聞くと「バーベルのような鉄貨は堕落を嫌ったスパルタの発明」と聞こえるんですよ。実際に増田にこの話を面白そうに話した友人もそう理解していましたし、増田もトークを聞いてそう理解しました。そして実際にプルタルコスはそう書いています。
でも実際には、単にコインの発明前からスパルタやその周辺地域には棒状の貨幣があって、スパルタはそれをコインに置き換えなかった、という話なんですよね。で、参考文献に挙げた本にも「マッチョイズムじゃなくて経済的だから使ってたんじゃない?」と書いてある(最後に引用したセンテンス)。これ絶妙に史実を勘違いさせるトークになってません? って思っちゃうんですが、どうでしょう。
(もちろん、副次的効果として賄賂の抑止や筋力増強はあったかもしれませんが、それが主目的であるかのように論じられると……都会民は電車通勤ゆえに自家用車通勤の地方民より体力があったりしますが、都民の体力を増強させるために都はメトロを整備したんだ、と言い出したら違う話になるでしょう?)