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はてなキーワード: ヤングアダルトとは

2016-10-13

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私を知らないでを読んだ。素敵。久々に胸躍らされるヤングアダルトが読めた。

漫画の「神様うそをつく」を彷彿とさせるような小説だった。

扱ってるテーマ結構重いんだけど、コミカル文章が随所に散りばめられているので、ところどころ笑いながら読めたのもよかった。

ただそれぞれのエピソードがなんとなく散漫としている感じはする。全部しっかり繋がってるんだけど、ひとつひとつが密着していないというか、ぼやーっとしてるような気がする。

でも、最後まで読み進めると、いろいろと振り返りたくなる物語だった。あのとき言葉の裏では何を思っていたのかなあなんて、想像してみるともっとどっぷりつかれるのかもしれない。

主人公が斜に構えているように見えるので、好き嫌いが出るかも。というか、どの登場人物もどこか尖がっている奴らばかりなので、キャラノベルとしても楽しめるんじゃないかな。

頁をめくり始めれば一気に読めてしまえる青春ミステリなんだけど、なんか今日文章が出てこない。だめだ。

2016-06-04

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コンビニたそがれ堂 空の童話を読んだ。大人のためのファンタジーって感じの小説だった。物語が交差しているシリーズが多すぎるのが財布に痛いところ。

このシリーズを始め、村山早紀小説ちょっと過剰なくらいに優しい雰囲気を醸し出しているのが特徴だと思う。文体効果を発揮しているせいだと思うし、話の内容も人の優しさや思いやりや願いを中心に据えているからなんだろう。

そのため、その時々のコンディションによって読書感が大きく変わってくることがある。もちろんどんな小説でもそうなんだけど、基本的スタンスが変わらないのにシリーズがたくさんあるから、内容に対する感想の変化を顕著に感じられるのだと思う。結構前に読んだコンビニたそがれ堂の一作目なんか、過激なところや傷つけたり傷ついたりするギズギズした箇所がなかったから物足りなく感じてしまった。今はその物腰の穏やかさこそが一番の味わいなんだと思うってるけど。

さておき空の童話感想について。空の童話という架空(たぶん)の本を共通項として取り扱った小説集だった。キーワードは他にもあって、クリスマスタイトルにもなっているコンビニ

神様が出てくる小説なんだけど、その活躍っぷりが控えめで、あくまでも生きている人々の意思尊重しているところが好意的に感じられた。キャラクター個性もいい感じに出ているていいと思う。二つ目の話に出てくる隣人の獣医さんとか、三編目の空の童話に出てくる店長と奥さんとか、脇役がちゃんと立ち位置を定めているのが素敵だった。

他にも悪の秘密結社の重役とか宇宙人とか植木から生えてくるおやゆび姫とか、イロモノもちょくちょく登場してくるんだけど、街の溶け込んでいるのが面白いところだと思う。いかにもなキャラクター普通に生活している様を、取り立てて際立たせようとしていない、むしろ意識してなだらかに表現しているところがこの作品の丸みに繋がっているんだろうな。

ただエピローグにはやられてしまった。桜並木に現れた子どもたちの姿が描かれた時、少しうるっと来てしまった。くやしい。狙いすました内容だったのに。

面白く読めたし胸が暖かくなる小説なんだけど、冒頭にも書いたように様々なシリーズを横断して人物が登場しているところが個人的に少し困る。

シリーズを始め村山早紀風早という架空の街を舞台にした小説をいくつも執筆しているのだけれど、ところどころクロスオーバーしているようなので気になって仕方がない。海馬通信とか読んだはずなのに内容を覚えてないし、天空ミラクルってシリーズがまた始まってるし、竜宮ホテルカフェかもめ亭もコンビニたそがれ堂も読めて無いシリーズがあるし、花咲家の人々に至っては買ってもない。すごく気になる。

なんかまんまと踊らされているような感じがしなくもないけど、ここまで集めてるんなら全部網羅してやる。


ポプラピュアフル文庫大人のためのヤングアダルトって風体小説を出してくれるから好きだなあ。

2016-04-28

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魔法グリーシャの騎士団シリーズを読んだ。展開の早い海外のジョットコースターファンタジーは終始ハラハラキドキさせられっぱなしで、楽しめました。

個人的にこの小説は表紙のイラストがパワーを発揮してる気がした。魅力的で活き活きとしたキャラクターが、素敵な色合いのイラスト喚起されて、頭のなかで明確にイメージ出来た。

一巻からばんばん死人が出るし、強大すぎる闇の主に立ち向かわなければならない展開上、血なまぐさい状況に置かれたりにっちもさっちもいかない窮地に追い込まれることが何度もあった。

主人公結構独りよがり少女だし、自暴自棄になったり、間違いも後悔もたくさんしたりするし、最終的にはどうしようもない袋小路に突き当たってしまう。

かすかな希望に望みをかけて敵に立ち向かうんだけど、あまりにも圧倒的すぎるから追いつめられてしまう。

それでも、闇の主と対峙する間にたくさんの出会いがある。信頼や協力関係を結んで、一時は裏切られて、這い上がって共に歩み続けて、かけがいのない友情が芽生えていく。

仲間を育むという大きなキーワード作品全体に流れていた気がした。悪いやつはいるけど、嫌なやつが少ないのも印象的だった。彼も辛かったろうなと思う。

また恋愛関係の発展も見逃せない。存在が違いすぎるがゆえのすれ違いがもどかしくて切なくなる。作中にいい男が多すぎるんですよね。闇の主を含めて。

女の子同士の友情も見ていて微笑ましい。一巻はギズギズしているのに、三巻だとほっこり笑顔になれる。様々な苦難を乗り越えて育まれる思いって本当にいいなあって覆った。

それにしても、海外ヤングアダルトに登場する女の子恋愛積極的な気がする。とりあえずぶつかって気持ちを露わにしてるような印象がある。

そんなに読んでないから反例はたくさん出てくるだろうけど、思いを伝える人が好まれているのかなって思った、

眠い

2015-12-01

女性専用回春マッサージに行ってきた(電マと私)

http://anond.hatelabo.jp/20151130191914

事の起こりは美容院だった。


カットカラーパーマを終えて肩を揉まれている時「硬いですね」と2回言われて、まー確かに疲れてるよなぁ、今年も頑張ったし年内にマッサージひとつも受けに行くかぁーと思った。

どうせならアロマオイルで全身やってくれるやつとかさー、いいよねーなんて思った。


どう検索して行きあたったのか、もう思い出せない。


行こうと決心するまでに死ぬほど検索したため履歴を追うのもめんどくさい。

ざっと見たら、

地名+アロママッサージ

地名+オイルマッサージ

地名+リンパマッサージ

の後にはもう

東京+出張マッサージ

が入っているので、わりとすぐにエロいことに頭がなってしまったんだろう。


ともあれ、わりと初期にそのマッサージ店は(無店舗から厳密には店とは言わないんだけど)検索に引っかかってきた。


からマッサージおっさんと話すことになるが、最近純粋な「マッサージ」を探そうとしても検索するのが難しいそうだ。

いや、そりゃお手軽なところで「てもみん」とか行けばいいんでしょうけども。


さて、長い前置き。


子供の頃からセックスに興味があった。

ありすぎた。

ありすぎて立ち読みできる本屋で「やるっきゃ騎士」を貪り読んだのが、私のエロの原始の記憶である

その後、すぎ恵美子の、酒井美羽のマンガモヤモヤし、母が買っていたレディコミでモヤモヤし、ダイの大冒険モヤモヤし、変質者からのイタズラ電話マジックペンを用いた的はずれなオナニー指示をされた時は「お前そんなんだから童貞なんだよ」とイライラし、一つ年上の従兄弟に身体をまさぐられては「こいつもう勃起とかするのか」とうんざり思い、叔父と叔母の寝室に飾られた洋物ヌードカレンダー失望し、一つ年下の従姉妹とは押し入れのなかでお互いの性器を舐めあった。

(毛のないマンコはとても舐めやすい)


なんかもうこういう、総合的にモヤモヤした子供時代を送り、小学4年くらいの時、電マに出会った。


はじめはパンツに血がついた。

あれは別に破瓜ではなくて、単純にガキの粘膜に電マはゴツくて刺激が強すぎたのだと思う。

ともあれイッた。

くすぐったいような感覚を通り越せば「イク」と、数々のエロ知識を持ち、知っていたからこそ、やめなかった。

からイッた。

その後、母子家庭なのをいいことに私は電マとヤリ狂った。

猿のようにオナニーという言葉がぴったりだった。


早く本物のセックスがしたくてしたくて仕方がなかった。

そのへんの中学男子と何ら変わることはない。

ヤリてぇ!!!

その一心だった。


そんなんだから14歳で初セックスをすることになる。

相手は10年上の男性である

14歳JC制服姿)の淫乱処女を頂く、だなんて本当に羨ましい。今からでも数万円取り立てていいだろうか。

顔は可愛くないし体型もデブではあったが、ババアになってみてわかる、若い処女価値はそんなもので脅かされない。

しかし彼のペニスはとても小さかった。

なにしろ、入っているのがわからなかった。

挿入しても圧迫感ゼロ

楽〜に口に全てを含むことができた。

何をされても痛くなかった。

誇張抜きに親指程度であった。

それでも私は彼とセックスを重ねた。


しかしある日、クソ寒い彼のアパートフェラチオをしていたら、ドン!と彼の手が床を打ち、なんだなんだ?と思ったら「もっと一定リズムでやれよ」と言われ、スーッとなんもかんもが冷めた。


まぁこちらも過度にベタベタし過ぎたこともあり(恋に恋する寂しいJCなんかに手を出すからこうなる)関係はご破産

少ししたあと、再度コンタクトを取ってきたなぁと思ったら、何のことはない、他の女の子と付き合ったら妊娠させてしまい、その子とすることが怖くなって……というお話であった。

の子とするのは怖いがセックスはしたい。

なるほどー、なるほどー。

JK(当時はそうなっていた)のセフレか〜。

斬新だな。


彼のアパートで久しぶりにキスされながら、ふと目に入ったのは写真立てである

彼と、妊娠させてしまったのであろう女の子が写った写真がそこにはあった。

私に似て、デブ、いやふくよかな、髪の長い、人の良さそうな、保母さんとかしてそうな女の子だった。

私とは旅行なんぞ行ったことがないのに、どこかの観光地らしき場所で二人は肩をよせてピースなどしている。


全員、バッカだなぁ、と思いながら気が付かないふりをしていたら、彼の手が写真立てをパタンと倒した。

私のパンツを脱がせ、電マの使い過ぎなのかなんなのか片方だけ小陰唇がビラビラ長い我がマンコを見つめて、彼は言った。

「久しぶり〜」


その後もグダグダ関係を続けていたけれど、高校生になった私には、ほかに好きな男性が出来てしまい、彼とは別れることになった。

都合2年程度付き合い、週1ペースでセックスをしていたにも関わらず、私は彼とのセックスでイクことはなかった。

さんざん馬鹿にしておきながらこんなことを書くのは何だが、それを彼のペニスのせいにするつもりはない。

「クリちゃん、おりゃ、おりゃ」と言いながら彼が指でクリクリしていたのはクリトリスではなく、大陰唇の内側てっぺん(わかるだろうか)だったことのせいにするつもりもない。

むろん、彼の家の本棚にあった「ヤングアダルト情報源 異性編」のせいでもない。

完全に電マの勝ちというだけのことであった。


次に好きになったのも10程度年上の男性だった。

非処女淫乱JKとの交際を受け入れてくれた彼からは、お金を取り立てるのは無理だろう。彼には色々とよくしてもらった。

今でもよく覚えている。

ある時、彼に淡々と、淡々クンニをしてもらった。

口が疲れるだろうなぁ、と思いながらも、誰かとしてイクことを経験したくて、ひたすら舐めてもらった。

彼の存在を打ち消してみてはどうだろう?と、布団を彼に掛けたりもしてみた。

とても好きだと思っていたし、優しくてペニス普通サイズ(多分)、何より私のことを好いてくれてもいたと思う。

それでもイかなかった。


布団を剥いだ時、彼は汗みずくになっていた。


そんな渾身のご奉仕をしてくれた彼に好きな女性が出来てしまい、別れてからは、日照りが続く。

女友達に(「に」、である。「と」、ではない)ペッティングをする程度のことはあったが、自分の性の面倒は自分で(というか電マが)見る10年ほどを経て、適齢期をばびゅんと過ぎた私とセックスをしてくれる人が奇跡的に登場した。


その人とはじめて二人っきりで過ごした時、私のパンツの中は洪水であった。

その人がコンビニに出かけた隙に使ったトイレで、私は何遍もマンコをぬぐった。

そこはもう、濡れに濡れていた。

この時点では彼とは指先の接触すらしていなかったにも関わらずだ。


しろ!!!


そう体が言っている気がした。

したくてしょうがないのでございますと言ったかどうかは忘れたけれど、念願かなって彼とはその日のうちにセックスに至り、初回からあれこれ注文をつけ散々に可愛がって頂いた。

そのわりに挿入には怯えたため、「処女かと思った」と後に何度も言われることになるのだが、なんのことはない、私はナカに興味がなかっただけであるオナニーガンガンに行っていた。


その後も彼とは5年を越える長きにわたり関わりを持ち、たびたびセックスをし、墓まで持って行こうと思っていた私の性的妄想を満たしてもらい、たいそう丁寧にあちこちをこねくり回してもらった。

これはイクだろう。

そろそろいいだろう。

20代後半の女ざかり、我がマンコよチンポに喜びの涙を流せ。

ん?そうか妊娠が怖いか。よしよしピルを飲んでみよう、これで怖くないだろう、イケるだろう?


そーれ!!


イケなかった。


正確には彼に胸を触られながら自分クリトリスを刺激してイッたことはある。

長々と手マンを行ってもらったあと、足がガクガクしていたこともある。あれが中イキというものなのかもしれない。

でも違う。

それは私の思ってた「イク」じゃない。

ちんちんあーん、いくいく、おちんちん抜かないで、気持ちいいの!クリトリス快感なんてメじゃないわ!

というのはどこにあるのだ!?

彼に買ってもらった電マは相変わらず私をイかせてくれるというのに。


そして彼とも今、そっと離れてしまおうとしている。


5年以上もあんなに懇切なセックスをしてもらって(セックスのことばかり書いているが、その他の面でも彼はとても優しく私を扱ってくれた)、イケなかったか……というボーバクとした寂しさが、どこかにあったことは否めない。


もう三十路も真ん中が見え始めた。

なにしろ私はデブである。いや、クソブスとは言わない。愛嬌はあると思うが、でも積極的男心を「可愛い」「綺麗」とかき立てる面相はしていない。

何より、もう新規人間関係が面倒で仕方がない。

新しく好きな男性など出てくるわけがない。

もうセックスしないだろうな。

中でイかないままか。

いいや、それはいい。

他人の手によってイかないまま死ぬのかな。

あー。

ボーバクな性欲が極まってしまった。


さて話は戻る。

マッサージ店探しはすっかり脱線してしまった。

女性回春マッサージ、性感マッサージセクシャルマッサージ

検索する。体験談を読む。みんな気持ち良さそうだ。

東京に出かけた時にホテルに呼べばいい。

今はとりあえずブックマークだけしておいて、一ヶ月経ってもまだ行きたければ考えよう。

そう思っていた。


しかし、頭の隅から他人の手でイかせてもらう」ことがどうしても消えない。

バス振動で下着がこすれるだけで気持ちよくて濡れる。

気付けばまた体験談サイトを読んでいる。どうせこんなん盛りに盛ってるってわかってるのに。


そして決定打。

中イキの記憶が脳に刻み付けられ、下腹部を撫でられただけでイッてしま女の子動画を見て、風呂の中なのにマンコが、最後の彼とのはじめてのあの日のように濡れていた。

下腹部ずんと重い。したくてしたくて仕方がない。きっと排卵日ってやつなんだろう、冷静になれ、何より金がないだろう、でも今日しかない気がする、こんなにもヤりたくて、容易にイけそうなコンディションは数年に1回な気がする、これを逃すと中イキ、まぁそれじゃなくてもいい、他人にイかせてもらうことがないまま死ぬかもしれない。


予約は翌日分から、とサイトにはある。


明日ダメ仕事だ。今日。今夜。今からメールをして、ダメと言われたら諦めよう。


「120分で、今夜できますか?」といった内容の、バカ丁寧なメールを送った。


返事を待ち望んでも、恐れてもいた。





スマホが点滅する。


今日これから大丈夫です」


そう返信が来た。


つづく。

2015-08-18

最近天鏡のアルデラミンを一気読みしたんだけど、最新刊での衝撃がすごかった。

個人的に隣の家の少女とDADDYFACEの冬海の人魚を読み終わった後みたいにあとに残った。

もちろん隣の家の少女もっと長く尾を引いたわけだけど、久しぶりに読書でいろんな感情喚起されて面白かった。

話は変わるけれど、炎と茨の王女シリーズも楽しく読めた。ヤングアダルト安心して読めるから好き。森絵都DIVEは名作だと思う。最終巻での競技描写は何回読んでもワクワクする。

同じくヤングアダルトでも船に乗れ!は物悲しかった。楽隊うさぎなんかは爽やかな青春ものだったのに。嫌いじゃないけど、青春は出来る限りキラキラして欲しいって願うのは我儘だろうか。

あいいや。積読を解消するためにもどんどん読むぞ。次なる標的はグランヴァカンスだ。

あ、パンツァークラウンフェイゼスもあるけど、途中で辞めてるなあ。植物図鑑もそうだけど、なんとなく苦手な小説ってのも残ってるから頑張ろう。

カフカの塔はロリータよりも酔いにくいのかしら。少しこわい。

2015-08-04

実写映画版「進撃の巨人批評違和感

感想なら、クソを素晴らしい香りと言おうが白地図に対して白い!と文句をつけようが自由だ。

だが、「進撃の巨人」と「Mad Max: Fury Road」を並べて批評するのは、適切だろうか?

クソリプ、という言葉がある。便利かつ端的だ。

例えば、最近映画だと『ドラゴンボールZ 復活の「F」』がある。

フリーザ進化形でゴールデンフリーザってダセえ!子供か!」と言うのはクソリプだろう。

無意味比較

作品の質を「進撃の巨人」と比較するなら、「スポンジ・ボブ 海のみんなが世界を救Woo!」とかのハズだ。

フィニアスとファーブ ザ・ムービー」と「映画けいおん!」を比較してはいけないのだ。

どちらが偉いとか、どちらの方が優れていると言う意味では無く、分類が違うのだ。

同じ図鑑に載っていない。動物園なら違うコーナーに展示されているのだ。

似ていても「パシフィック・リム」と「巨神兵東京に現わる」を比較するのは違うというのは判るだろう。

同じように「Mad Max: Fury Road」と「進撃の巨人 ATTACK ON TITAN」の比較ナンセンスだ。

羽生善治と町内一将棋に強い八百屋の親父の打ち筋を比べるような、傲慢でかつ無意味比較だ。

なぜ、「ローレライ」や「日本沈没」での実績がある樋口真嗣監督を、

音痴だがタップダンスの上手いペンギンタップペンギン世界を救うという

愛らしくもマッドさとは無縁な「ハッピー フィート」でアカデミーまで取ったジョージ・ミラーと比べるのだ。

ペンギンで稼いで世紀末映画撮れるって小躍りするジョージジョージだが)

映画目的

例えば、樋口真嗣は「日本沈没」で国内50億から稼いだ。

パシフィック・リム」は、全世界でこそ400億だが、日本に限ればわずかに15億の興行収入だった。

まり広報宣伝テレビが大きく絡むキャスティング出資者の納得するシナリオ必須など、

魑魅魍魎跋扈する邦画界において稼げる稀有監督が、樋口真嗣なのだ

その意味で、「みんなの感想面白いけど批評としてはなんか違う」というのを言語化するきっかけになった

壁から出ることを拒んだ制作者たち 進撃の巨人 ATTACK ON TITAN - 小覇王の徒然はてな別館が「ハンガー・ゲーム」や「メイズ・ランナー」をあげているのは、実に慧眼だと思う。

内気な女子高生イケメンバンパイヤが恋をする少女漫画のような「トワイライト」とか

高校生になると性格診断で中二病名前グループに振り分けられて争う「ダイバージェント」とか

様々な欲望をストレートに発散できなかった鬱屈を青臭さでコーティングしたようなヤングアダルト映画比較すべきなのだ

クソリプにならずに批評するには

そうした文脈を踏まえれば、以下のポイントが見えてくる

  1. 芸術作品ではなく、娯楽商品として稼ぐ映画
  2. ごくパーソナルな悩みや疑問、恋愛友情などを描く
  3. 思想整合性、筋立てなどは、描きたいシーンよりも優先度が低い

これを外すと、クソリプになってしまう。

大金庫の奥に女性たちを大事保護し、同時にモノとして扱っていると端的に示すシーンや、

急な方向転換にもボス意向確認してから迅速に隊列を組み直すウォーボーイズ

轢くまいと同乗者を無視して咄嗟ハンドルを切るイモータン・ジョーの姿など、

アレだけ判りやす演出しながら終始ハイテンションマッドマックスとは違うジャンル映画なのだ

文脈を踏まえた上で「進撃の巨人 ATTACK ON TITAN」を観ると

娯楽商品は、まず手にとってもらうことから

三浦春馬水原希子渡部秀などで、顔立ちの整った役者

國村隼長谷川博己などで、演出意図を汲める大人枠を

石原さとみピエール瀧高橋みなみなどで、広報班を

桜庭ななみ松尾諭本郷奏多などで、演技の締めを

水崎綾女武田梨奈などで、お色気担当

主要なキャスティングで、手堅くまとめている。

所属事務所の調整がエクストリームなのに、比較的演技派で固められている。

演技や配役に関しては、さほど文句は出ない(観た人が納得する)キャスティングと言える。

かつ、きちんとバラエティー出演やワイドショーで取り上げられやすい人を入れていて、広報的にも万全。

日本映画は(洋画邦画も)「テレビ宣伝→一斉に人が来て儲かる」という流れなので、

たまに演技の素人さんが入るのもご愛嬌なんだけど、そんなことはない手堅い布陣。

はてブよりさらに「あのシーンが良かった」をする観客向け

はてブは、ワリと「要旨全無視で1行だけにツッコム」という日本人(主語)の減点指向を振り返る場所だが、

邦画を観る観客は、それよりももっと訓練されている。

面白かったね!じゃ、ご飯食べてラブホ行こっか」みたいなカップルとか、

「カッコ良かったな!キモかったし!カラオケ行こうぜ!」みたいな高校生とか

「あのシーン泣ける~とツイートしたしファミレスお茶行こ」みたいなグループとか、

ターゲットとなる観客たちにとって、本作は微妙ラインではある。

要らないエロがある。エロならエロ、重いシーンなら重いシーンと、きちんと分けないと観客が戸惑う。

また、主役級のキャラクター動機フラフラすると理解できずに置いてけぼりになる観客が多くなるので、

その意味で単純に「必要のないシーンが有る」「描きたいシーンを繋ぐシナリオが甘い」という残念な出来ではある。

描きたいシーンが、大きなウリになる

矛盾するようだが、シーン優先、つまり場面やある瞬間の一連のお芝居だけを覚えて帰る観客は意外に多い。

機関銃ぶっ放して快感言っとけば客が喜ぶ時代から人間さほど進歩してないとも言える。

特撮は流石に良い出来で、その点を見に行くのであれば問題はない。

ただし、ドラマパート監督脚本思想によるものか、全体を通して複数人レビューを受けてないお芝居に見える。

動機付け感情の流れ、イベント対応演出、全てがパッチワークというよりは、ツギハギになっている。

まとめに代えて

クソリプ良くない。

例えばオーストラリアゴア映画と、ハリウッドマイケル・ベイ映画比較しても意味は無い。

同じように「進撃の巨人 ATTACK ON TITAN」と「Mad Max: Fury Road」との比較ナンセンスだ。

キチンと適切な比較対象を持ってきた上で、クソな部分をクソだと言うのが、批評だ。

儲かる、だがしかし面白くはない。ハリウッド映画とは方向性が違う。

そういう実に邦画らしい邦画で、ちゃんと儲けて実績も残ると思う。

たぶん、次のゴジラもそういう映画になるんじゃないかな。

平成ゴジラハリウッド2回めGODZILLA中間みたいな。

個人的には、町山智浩文句つけながら諫山創ヘッドギア脚本書いてもらえば良かったと思う。もう遅いけど。

総評としては、「良いキャスティング」「演技は良い」「特撮は良い」「シナリオは悪い」「演出は悪い」。

演技が良い分、邦画特撮映画としてはマシな方だと言える。まあ夏休み中高生若者向けだろう。

蛇足

映画には様々な見方存在するので、ハリウッド映画フランス映画が優れているというわけではない。

映画館内で飲み食いして踊る社交場になっているインド事情的には、フルコーラスで踊りが入っている映画が良い映画だ。

インドも南の方は保守的なのでそこまで騒ぐわけではないみたいだけど)

話題性テレビ宣伝して人に来てもらって稼ぐ邦画が悪いとは言わないし、そういう方向性もあると思う。

ドニー・イェン仕込みのアクション和風に落としこんで撮り切った谷垣健治だってワーナーからカネ引っ張る理由に「るろうに剣心」を使ったわけで。

好きな映画は見に行く、嫌いな映画積極的に見に行かないを徹底しないと、いつまでたっても方向性変わらないぞ。

世の中カネ稼いだものが偉い。勝てば官軍負ければ賊軍

2014-12-26

児童文学男子けがないとか言ってるが

http://b.hatena.ne.jp/entry/togetter.com/li/761669

ズッコケ三人組卒業する頃にはそのままラノベや大人若者向け(ヤングアダルト)に行ってるんじゃ?

ラノベって大多数が男子向けだよね。一部に少女小説もあるけど。

つか女子向けの児童文学ってズッコケと同じくらいの対象年齢で、

女子もそれ卒業したらラノベや大人向け読んでると思ってたけど。

女子男子ズッコケ卒業する歳になってもズッコケレベルのもの読んでると思ってるんだとしたら、女子馬鹿にし過ぎだろと。

小学生なんて大抵女子の方が発達早いのに。

2014-06-04

http://anond.hatelabo.jp/20140604101814

ちょっと違うと思う。

ラノベのうちただ対象年齢が若いというだけで、大人を含めた割と多くの人にも受け入れられそうなもの

(昔の言い方で言う少年少女小説とかヤングアダルト)は一般文芸化して

残った一般文芸じゃまず売れないキモいヲタ臭ものだけを「ラノベ」と称するようになっただけでは。

その分読者の多くも一般文芸に移り、「ラノベ」読者のパイが減ったか

新しいものに挑戦するだけの余裕も無くなって同じものばかりになっているという。

2014-04-24

http://anond.hatelabo.jp/20140420200750

元増田は、ライトノベル実質的定義を見誤っている。(たぶん、わかっている人は同じ指摘をしていると思う)

ライトノベル」とは、「ヤングアダルト向け」という言葉出自としており、もともとは販売上の対象読者のカテゴライズマーケティング上のキーワードしかない。

要するに、書店での「海外作家コーナー」「18禁コーナー」と同じ意味合いで、販売形態ひとつだ。

海外作家だってジャンルにそった小説を書くし、ミステリ仕立てだったりコメディだったりしてもエロければ(ほんとうなら)18禁だ。

トム・ソーヤーの冒険不思議の国のアリスに、イラスト調の表紙、挿絵扉絵などをつけ、登場人物訳者が会話しちゃうようなあとがきでもくっつけて、「ラノベレーベルから販売すれば、それは「ラノベ」だ。

から元増田質問に回答が集まっても、分析なんて意味がないよ。

でも回答してあげる。

わたしのスペック


ラノベしか読まない?他の小説は読む?それは何故?どこに魅力を感じている?

現在ライトノベルレーベルから刊行された作品を主に読むことが多いが、お気に入り作家が「一般向けレーベルから出版すれば、とうぜん読む。

※これは人によるんだろう。「フルメタルパニック!」はバカ売れしたが「コップクラフト」は売れてない。つまり作家買いするひともいれば、「作品のファン」というひともいるということ。

ラノベファンはラノベを一般娯楽小説定義付けのために一般と称しているだけ)と同じだと思っている?

特に意識して区別してはいない。私の場合は。

※「ラノベファンは」って聞き方が、すでにおかしい。「あなたは」でいいじゃないか。

※だいいち、「小説に求めるものが文章」とか書く時点でアレだ。文章の美醜や内容、その他から得られる己の情動重要なのに。

※いい年したおっさん子供向け作品情動を刺激されるなんて幼稚だって?うるせぇ。

ラノベで、パロディ要素が殆どを占めるようなものはどう思っている?

なにも思っていない。個人としては好みのタイプではない。

アニメ化などについてはどうしようもない。ある程度の人気があれば販路を広げようとするのは、商売ならそういうもんだろう。

ラノベは何故ジャンル分けされない?ライトノベルという呼称は既に不要ではないか?

前述のように、元増田認識が間違っている。ジャンル自体存在するし、販売上の理由でジャンルけが重要であればジャンルわけするだろう。

※そもそも、どこで「まとめて」語られているの?「売上でラノベ好調!」といったふうな見出しは見たことがあるが、内容についての話じゃないだろう。

本格ミステリ要素があるような作品だと、ラノベレーベルから出版されていても、「このミス」なんかにランクインすることがある。星雲賞なんかはラノベレーベル作品が受賞することもある。つまり、あるジャンルの中では、販売形態や発表形態によって生まれる差なんてない。

2014-04-22

http://anond.hatelabo.jp/20140420200750

あげられているラノベラインナップからみて10年前くらいに中学生でそのころは読んでいたと言う設定なのかな。

今は20代中盤くらいで主にミステリを読んでいると。文章からはもう少し幼い印象があるけど、まあそんなところでしょう。

そいで、ラノベ全体は嫌いというわけではないけどパロディ要素が主体のものは嫌いと。

上記の認識質問に答えていきます

ラノベしか読まない?他の小説は読む?それは何故?どこに魅力を感じている?

ラノベ以外ももちろん読みます。というかそれが普通じゃないですか?

ちょっと前はラノベと一般小説はかなり断絶した状態にあったと思うのですが、現在はだいぶその境界線は緩くなってきたように思います

冲方丁とか桜庭一樹が賞をとったころは「越境」なんてキーワードが取り上げられたりしましたけど、最近はあまり言われなくなったんじゃないかな。

どこに魅力を感じている?と言うのはどちらに対してかな。

いずれにしても面白そうだから読んでいるだけだけど。

ラノベファンはラノベを一般娯楽小説定義付けのために一般と称しているだけ)と同じだと思っている?

明確な基準はないと思っています

特に最近は。

ラノベで、パロディ要素が殆どを占めるようなものはどう思っている?

具体的に言うとどう言うのかな。

這いよれ! ニャル子さん とか?

特に嫌悪感はないかな。

一般小説にもありますよね。

そっちもダメなのかな?

ラノベは何故ジャンル分けされない?ライトノベルという呼称は既に不要ではないか?

児童小説とか最近はあまり言わないような気もしますが、ヤングアダルトとか、主な対象年齢層を示すジャンルわけはほかにもありますし、特に不要だとは思いません。

しろ漫画アニメ等と一般の娯楽小説をつなぐ重要役割を持った作品群ではないかと考えています

ラノベなくなったら中高生とか読む本に困ったりするんじゃないかな。

中高生主人公とかで、ターゲット中高生とした一般小説って多くはないし、

ジャンルとしてまとまってた方が探す方も楽でしょう。

まとめて語られることのデメリットも大きい。

これはまああるのでしょうね。

SFの賞とかから漏れたりとか。

ただ、今のようにラノベと一般小説境界線が薄まっていく流れが広がればそのあたりは解決されるのではないかと考えています

もしかしてまとめサイトとかで「最近ラノベwwwwwwwwww」とかやられることを言ってるのかな。

そりゃジャンルの問題じゃないべ。

2013-03-19

http://anond.hatelabo.jp/20130319020603

横だが

「後づけで条件を増やす/替える」ってのは大人の論法じゃないよね。別にYA(ヤングアダルト?)向けが中心だっていいじゃないの。漫画だって20年前はそうだったさ。娯楽小説だってしかしたらそういう時代もあったかもしれない(その時代に生きてないから知らないが、仮名文学とか読んだら堕落する、と頑に漢文素読をしていた人もいただろう)。メディアなんてそんなもんさ。

元増田は「就職活動中にリクルート」っつー話だったと思うので、YA向け=大人向けでその世代の文脈的には別に問題はないと思うんだが、君はどんだけ「大人」なんだい?

2012-02-18

本を置き忘れてしまたからさ、今日たぶん置き忘れてしまったであろう店に確認しに行ったんだ。

総合案内には忘れ物として本が届けられてた。自分が買った本、小説二冊だったんだけど、カバーも掛けてなくて買ったまんまの状態だった。

レシートもあったし、本当に自分が買った本であるように思えたんだ。

なのにさ、届けられた日時が合致しなかった。自分は昨日置き忘れたんだけど、その本は一週間近く前に届けられてた。

自分の本じゃなかったわけだ。仕方がない。諦めるしかない。思おうとするけれど、どうしようもない事だけど、なんか歯がゆい。釈然とせんのです。

文庫本だよ。SFヤングアダルトちっくな本ですよ。そんな組み合わせ、買う奴いるの? いるだろうけどさ、すっごい悔しい。気落ちする。

本はさ、たくさん集める人だと所持欲求に対象にもなってるんだよ。積読ばっかでしばらく読めそうにないけど、それでも手元に置いておきたいんだよ。

約1,500円無駄にしたことも痛い。加えて昨日はマックカフェラテまで一口の付けないままぶちまけちゃったしさ。

散々な気分だ。そりゃ周りにあるその他たくさんの散々なことに比べたら程度の浅いものしかないでしょうけども。

でも、自分にとってはかなり堪える出来事だったなあ。虚しい。

2009-07-27

http://anond.hatelabo.jp/20090727183407

ロードス島戦記とか銀河英雄伝説とかって発表当時は「ヤングアダルト」「ジュヴナイル」の扱いだったと思うんだけど。

児童生徒向けの作品であって(実情はどうあれ)、オタクに向けて書かれた物ではなかったと考えてるんだけどどうなの

2007-12-04

アダルトチルドレンと自覚した日

カウンセラーから「機能不全家族」「アダルトチルドレン」というキーワードを投げられた俺はありったけのアダチルに関する知識を掘り起こしたわけだ。

これまで鬱病だとか、不安障害だとか、いろいろ言われたけどさあ、思い切ってこじ開けてみたら家庭での心的トラウマの宝庫よ。

機能不全家族って言葉を初めて知った。教育学勉強してるくせに。

アダチルも思ってたイメージとは違ってた(家帰ってウィキペった)。

童心理学で勉強した「ヤングアダルト」が思い浮かんで「アダルトチルドレン」とごっちゃになってやがんの。

おいおい人格障害の一種かよ。症例がほぼマッチングよ。まいっちんぐマスダ先生よ。

いかれた家庭のいかれたエピソードを延々と話すカウンセリングの60分。

鬱病とか境界例とかちょっとだけ期待してたのに。

家族病理だと!?俺はあんな家族と関わりたくないんだ!あ、それがだめなのか!

抑うつ状態から急に快活になった。霧が晴れ始めたんだと思う。

自分の状態が掴めるってなんと素晴らしきかな。

人格障害のせいで殺人願望と自殺願望が高かったのね。

なーんだ、だから少しの失敗でびっくりするほど気分が鬱屈するのね。

ほんでもって、対人不安が人一倍高いのも納得だわ。

はははははははは。俺はアダルトチルドレン今日もお薬飲みましょう。

ごっくんごっくんごっくんと。

2007-05-12

秋田禎信が考えるライトノベル

今日発売の野性時代を買った。お目当ては秋田禎信インタビューだ。このたび一般文芸の世界で単行本を出すということで、インタビューを受けていたのだ。その中で秋田は自分が考えるラノベについて語っていた。

 僕がデビューした頃、当時は「ヤングアダルト」と呼ばれていた世界は、一言で言うと「何でもあり」だったんですね。どんな文体、どんなテーマ、どんな主人公でもとにかく「面白い!」と言える物語を読ませてくれた。だから作家を志したときに、ごく自然にその場所に入っていけたんです。

 でもそれから10年ほど経つうちに、「ライトノベル」という名前が公に使われるようになってきて、名前に固定されるかのように、ジャンルが作られていったんです。ジャンルに括られることで読者にとって把握がしやすくなったり、編集者にとって本が売りやすくなったりするというメリットはあるんでしょうが、僕は、何かの表現物ジャンル化されることで、作り手にとっても読み手にとっても不自由になっていくのを、たくさん見てきた気がして……。

 今では作家たちの中でも「ライトノベルとはこうあるべき」という議論が盛んにされるようになって、なんだか窮屈だなあと思ってますね。

 といっても、僕はそんなに器用な作家じゃないから、結局は自分の根幹にあるものは変わらないなというか、根幹にあるもので書いていくしかないなということはわかっているので、割り切っている気もしますけど(笑)

秋田禎信作家という立場で、どういった「ラノベジャンル化されることによる不自由さ」を見てきたのか非常に気になる。

また、2ch秋田スレでは秋田もうラノベやめろ一般行けという意見がよく見られたが、それは秋田がこのようにどんどん狭義化していこうとするラノベに抵抗感を持っていたのが読者にも伝わったからなのかもしれない。

もしかしたらこうした抵抗感を持つ作家秋田以外にも多いのかもしれない。最近一般文芸に進出している作家たちは皆このような抵抗感を持ち、そのライトノベルかくあるべしという世界から逃げるために一般文芸の地平を目指しているのかも。

上記の仮説が正しいとすると、文芸農耕説というのが言えるかもしれない。ライトノベルジャンルだけではなくミステリジャンルにも見られた傾向だが、作家たちがとにかく面白いものを書ける地平で作品を育てていくものの、次第にその畑で採れるものはこうしたものだと期待されることが重荷となり、再び面白いものが書ける地平を目指して旅立っていく。そうして見つけた地平は昔育てられるものが画一化されて見捨てられた一般文芸という地平だったりして、でもそこでもいい作品を育てたらどんどん採れるものに画一化されたものを期待されてしまうようになってまた新しい地平を探してそこは……、そんな作家流通現象がミステリラノベ、一般文芸の間で起こっているのかも。

2007-05-01

夜叉った時には大塚図!

それを特定できない範囲でここに書くスキルが無いので遠慮しときます。男女間には夜叉が住む。

anond:20070430231924

そんなときには大塚図ですよ!

大塚図は、恋愛感情を「愛情」「友情」「欲情」の三つの感情に分けてみようという試みです。これらの組み合わせで恋愛感情を以下のような7つの状態に分けています。恋愛で不安を感じたときは、大塚図を思い出してみてはいかがでしょうか。

http://www.lifestudies.org/jp/kanso009.htm

大塚図について他の方が言及している場面あまりみかけないのですが、これってあんまり有用じゃないのかな? 非常に役立つと思うんだけどなー。

2007-01-27

[]史料を見ないで書くオレラノベ

http://d.hatena.ne.jp/kazenotori/20061115/1163576101

http://d.hatena.ne.jp/kazenotori/20070127/1169824810

↑この辺を読んで書きたくなったので書く。読んでない作品ばっかりなのにかなり適当言った。多分いろいろ間違ってるけど勘弁。

80年代以前

ラノベ的なものはあるがあくまでティーンズ向けのジャンル小説

ライトSFスペオペ、軽めのファンタジーTRPG小説版アニメ脚本家が書いてる小説ノベライズ、10代向けの伝奇小説、あと海外の翻訳モノ

少女小説は、つーかコバルトはすでにかなり歴史があるので安定。恐ろしく軽い文体の恋愛ミステリファンタジー伝奇ホラー

90年代前半

スレイヤーズ登場

スレとあとフォーチュンクエストあたりの大ヒットが10代向けの文庫本レーベル群全体に影響を与える。逆に考えるとスレ・フォーチュンが当時のラノベの中核であり、また最初の純ライトノベルと言える

キャラ小説化の進行、文体もさらに軽くなる

スレイヤーズフォロアーがジャンル化。一番成功したのがオーフェン。その他ゴクドーとかはみだしバスターズとか捨てプリとかリアルバウトハイスクールとか?内容つーかスタイルと売られ方に特徴がある気が

 ・オーフェン古橋秀之以降の電撃硬派の前触れのような気も

五代ゆうの活躍の余地がなくなる

 ・こばめぐは必殺お捜し人、水野良リウイで対応

ライトな大河モノがはやる。どっちかつーと女の子向け

・ど真ん中にいるのがデル戦、それに冴木忍とか前田珠子とか十二国記とか風の大陸とか

あかほりさとる大活躍。非常にオタ向け。まだラノベの中核とは言えない

・この時点ではまだ“ライトジャンル小説”も生き残ってる。全体としてラノベと言うよりヤングアダルト

滝川羊沈黙

90年代後半

・なんか世相が暗い。あとエヴァ

富士見の勢いはいまだ衰えず

コバルトも相変わらず安定

・電撃に古橋秀之登場。影響を受けた電撃の作家が俺設定バリバリになる。異能力モノがはやるきっかけにも?

・結局古橋自身は流行らなかったけどな。古橋秀之成田良悟ラインを電撃硬派と呼びたい(オレが

ブギーポップ登場。流行

ブギ以降ラノベ文学度合いが上昇、語れるラノベが増える

 ・学園モノが流行るきっかけに

キノ登場。流行る。

あかほりラインをまぶらほ阿智太郎継承女の子いっぱいコメディの地位が徐々に上昇し始める。

大長編より一巻完結or短編だろ、と言う空気が流れる

00年―03年

ラノベと言う名称が成立

ラノベ暗黒期

 ・富士見フルメタあたりを除いて失速、電撃はまだ十分な力を持っていない

 ・ブギあかほりみたいな作品が多い。それかあかほりみたいな作品。あるいはキノっぽいの。

 ・“ライトジャンル小説”なラノベが消滅

  ・ただ、ここで一度途切れたことで、逆に00年代後半に入って新鮮に受け止められるように

 ・スーパーファンタジー文庫とかプランニングハウスファンタジーの森とか富士見ミニ文庫とか角川のおっきい奴とかが撃沈。徳間の中途半端な大きさの奴もほとんど出なくなる

 ・富士見ミステリー文庫。この段階ではまだいまいちウケない

 ・この時期ラノベってジャンルがどんどん自閉的になっていった気がすんだけど。どうよ?

ファウスト系のひとが登場、注目を集める

・当時のラノベの中心であるところの上遠野が、ノベルスで小説を出す。電撃からの越境の発端?

ラノベ評論家の人が増える。売上げは下がっても存在感はUP

ハリポタ旋風

04年以降

・電撃最強伝説

シャナ流行る。現代学園異能

・あとなんかロリ流行

ハルヒ流行る。スニーカー微妙

 ・メタっぽい視点のラノベが増える

富士見ガタガタ。原点回帰を目指す。

マリみてに注目が集まり、百合が急増

新規参入が増える。マイナーよりのレーベルも奮闘

・おかげでベテランに活躍の余地が。新装版とか数年ぶりの新刊とかも出る

・各レーベルメディアミックスに、より積極的になる

・以前からコバルトからの越境者はちょろちょろいたけど、今度は角川グループからの一般文芸への越境者が続出

リアルフィクションて何?

ミステリーランド講談社BOXの2つの箱

・電撃の絵のついてないラノベがちょっと話題に

フォア文庫とか青い鳥文庫とかの表紙のラノベ度がいつの間にかずいぶん上がってる。そりゃまあ昔からマンガ絵な表紙は多かったけどさ。ラノベがオタ・中二病中高生に走りすぎて失った、ライトかつまっとうな物語が多い。

森絵都とかあさのあつことか佐藤多佳子が注目を集める

狼と香辛料登場。識者のひとから注目を集める

今後の展望

・ここのところラノベと言うジャンル全体が大きく、力強くなってってる印象

ラノベ文庫と言う枠組を今度こそ壊すことができるか?

ラノベ児童文学になれるかな?

・『ミミズクと夜の王』ってどんな話だ?

支倉凍砂の次回作は?(気が早い

・古橋は冬の巨人人狼日記を今度こそちゃんと出せるか?

・出せよ!買うから!あと龍盤七朝とタツモリの続きも!

成田良悟とか須賀しのぶもなんかこう、もうちょっと面白いことやれそうじゃね?

大西科学が正しいのは分かるけど売れるかって言うと微妙な気が。この辺の路線を意識した上で、またひとつ違うものを作れる人が出ないものか。大楽絢太とかは?

・電撃に森見登美彦引っ張ってこいよ。ハードカバーで。ええ?ムリ?じゃあしょうがないな……

・その他越境者の先生方、ええとあれだ、頑張れ!

(追記)あ、ケータイ小説のこと忘れてた。『りはめより恐ろしい』とかね。このへんも要注目であります。

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