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2020-02-24

或る神官騎士日記

 緑の月 15日

砦の救援は成功した。

だが砦の守備を任されていたオーガン殿は、すでに矢傷が元で亡くなってしまっていた。

我々が駆けつけるのが今少し早ければ治療可能では無かったかと、悔やむ。

このままでは指揮官が居なくなる為、ひとまず我々が砦に駐留する事になった。

早急に食料を手配せねばならない。

 緑の月 20日

近隣の村は既にゴブリン共に襲われていた。

生き残った村人達を救出し、物資と共に護衛の兵を付けて王都避難させる。

食料を得る当てが無くなってしまったばかりか、さらに減らす事になってしまったがやむを得まい。

村を襲ったゴブリンは先遣隊だ。

敵の軍勢は既に近くまで迫っていると見るべきだろう。

 青の月 13日

住民避難に付けた兵達の帰還が遅れている。

もしや逃散してしまったのかもしれない。

だが仮にそうだとしても責める気にはなれない。

友も言っていたが、辺境の砦の防衛など貧乏くじではあるのだ。

私達の様に義務を課せられた者ならばともかく、召集されただけの兵達にそこまで求めるのは酷だろう。

 青の月 19日

巡回の兵の報告に受け、砦から討って出る。

敵の主力はまだゴブリンであり、難なく蹴散らす事ができた。

敵の戦力集結が完了し、オークやダークエルフ主体であれば厳しかたかもしれない。

幸運だった。

襲われていたのは王都より帰還する途中の兵達だった。

なぜ帰還が遅れたのか問うと、馬車の積荷がその理由だという。

荷台を覗いてみると食料が満載されていた。

我が友が、自ら市中を走り回ってかき集めた食料を兵達に持たせたのだという。

「必ず救援を送る。それまで持ちこたえて欲しい」との伝言もあった。

兵達が逃げたのではないかと疑った事を恥じる。

そして友に心よりの感謝を。

物見の報告では敵の軍勢はあと3日というところまで迫っている。

 赤の月 23

砦に籠もって既に一月が経過した。

兵達は皆、懸命に戦っている。

敵に水源である隠し井戸はまだ見つかっていない様だ。

あれに毒でも投げ込まれれば我々は一網打尽となるが、今の所は渇き死ぬ心配はせずに済んでいる

だが食料はすでに心許ない。

食料庫が空になるのは時間問題だろう。

それまでに救援が間に合えばよいが、それは難しいだろう。

どこも兵力不足だ。空の壺をひっくり返しても何も出ない。


 黒の月 10

いよいよ食料が尽きた。

ほぼ水だけで飢えに耐えている。

それでも戦い続ける兵達の姿には感動すら覚える。

せめて彼らだけでも逃してやりたい。

いざとなれば我らが血路を開くしかあるまい。

飢えた体でどこまでやれるか、不安は尽きない。


 黒の月 13日

奇妙な出来事に遭遇した。

敵の襲撃をなんとか凌いだ後、少し仮眠を取ろうとした矢先だった。

突然、何も無いはずの場所に扉が現れたのだ。

何事かと呆然としていると、扉が開き、中からたことも無い様な服を着た一団が現れた。

頭目と見られる男がいきなり「オソクナーモウワケアッセーン」と大声で叫んできた。

用語ともこの地域言葉とも蛮族共のそれとも違う。聞いたことも無い言葉だった。

困惑する私に頭目の男はつかつかと歩いて近づくと、今度は流暢な共用語自分の持つ書類に私の署名を求めてきた。

手早く署名を済ませると「アザース。これどこまで運べばいいッスか」と問うてきた。

流暢ではあるが独特の訛りがある共用語だ。やはり遠い異国の民なのだろう、と推測した。

男たちは荷運びを依頼されたらしい。荷の中身は分からなかったが、空になった食料庫に運び入れて貰う事にした。

駆けつけた部下達と共にその作業を見守っていると、男達の一人が咳き込み蹲った。

叱り飛ばす頭目を宥めつつ、蹲った男を観察する。どうも風邪を拗らせてしまった様だった。

そこで浄化魔法を掛けた水を飲ませておいた。

この様な風邪の時は直接魔法による治療を行うよりも、水や酒などを用いた方が良いと師から学んでいた。

どうやらこの異国の一団はこの手の神聖魔法には馴染みが無いらしい。

急に体調が回復して戸惑う男に「薬の様なものだ」と説明すると納得した様だった

念の為、他の男達にも浄化の水を飲ませておいた。

戦場での病は蔓延やす重症化しやすい。警戒して、し過ぎる事はない。

一団の面々は口々に「アザース」と言い頭を下げてきた。どうやら「アザース」というのは感謝言葉らしい。

荷物を運び終えると一団は扉の中へ帰還していった。

最後頭目が「シッツレーサース」と呪文を唱えて扉を閉じると、扉はスーッとかき消えていった。

異国には一子相伝の秘術を伝える一族が居ると言うが、彼らもそういった集団なのだろうか。

男達が運んできたのは奇妙な箱に包まれた食料だった。開けて見たところ日持ちのするものでは無さそうだった。

さっそく兵達に食べさせる。

異国の食べ物らしく、見たことも無い素材や料理が箱の中にぎっしり詰まっていた。

兵達も困惑していたが、空腹は最高の調味料ともいう。とりあえず腹に収まるならそれで良い。

私も部下や兵達も、しばし言葉を忘れて貪った。

小麦で作った皮で刻んだ肉などを包み、蒸したと思われる不思議料理が印象的だった。


 黒の月 19日

夜ごとに冷え込みが増している。

あの奇妙な一団によりもたらされた食料によって、我々は息を吹き替えしたが、戦況そのものに変化はない。

あの箱に入っていた食料のうち、なんらかの穀物を蒸すか茹でるかした物が重宝していた。

水で洗った後に火で温めた空気を風の魔法で吹き付けて乾燥させると、保存食にできることが分かったのだ。

農村出身の兵の思いつきと部下の機転がそれをもたらした。

これをお湯でふやかしてスープにしたもので、我々は命を繋いでいる。

私は本当に麾下の者達に恵まれている。なんとしても彼らを生かして故郷に帰してやりたい。

 黒の月 25日

早くも雪がちらつき始めた。

砦ではたちの悪い風邪流行りつつある。

軽症の段階で浄化魔法を用いれば対処可能ではあるが、しかし敵の襲撃を受けながらではそれも難しくなる。

今の所は重症化した者は居ないが、今後は分からない。

寒さの為か敵軍の動きが鈍いのが幸いした。

しかしそれも総攻撃前触れかもしれない。

援軍はまだだろうか。果たして本当に来るのだろうか。

友は私達が持ちこたえると信じているはずだ。私も友を信じよう。


 白の月 3日

ついに援軍が到着した。

まさか友が自ら率いて来るとは思わなかった。

立場を考えて欲しい」とは言ったが、部下達がニヤついていた事を考えると私の表情はそれに伴っては居なかったようだ。

気になるのは敵が援軍をほとんど素通りさせたという事だ。

もしや全ては友を戦場におびき寄せる罠だったのかもしれない。

敵は邪悪であっても愚かではない。むしろ策謀については常に我々の上を行く。

ならばここにとどまるのは危険だ。

どの道、この人数では籠城も難しい。

友と轡を並べて戦うのであれば、多少の数の不利などどうとでもなる。

これが罠だというのなら、内側から食い破ってくれよう。


それから例の異国の一団だが、友には心当たりが無いとの事だった。

一体彼らは何者だったのだろうか。

あの時の風邪がしっかり治っていると良いのだが。

 白の月 7日

地獄とはどういうものかと問われたら、今後私はこの日に目にした光景こそが地獄だと答えるだろう。

平原が敵の死体で埋め尽くされていた。

寒さの為に腐敗した死体は少なかったが、一部は既にアンデッドと化していた。

数少ない生者も一様に病によって衰弱しており、病で死ぬか、飢えて死ぬか、アンデッドと化した同僚に貪られるか、という有様だった。

おそらく砦でも流行っていた、たちの悪い風邪が原因だろう。

我々には浄化魔法があるが、彼らにはそれが無い。

私は死体浄化と埋葬、そして生存者の救出を命じた。最早、敵も味方も無い。

それにこのまま放置すれば病魔が街や村々、ひいては遠く離れた王都にさえも及びかねない。

生存者はかつての大軍を思えばあまりにも少なかった。

彼らは私達が、敵である自分達を助けようとしている事に酷く驚いた様だったが、しか抵抗意思を見せる事は無かった。

敵軍の指揮官と見られるダークエルフ保護する事ができたが、症状は重い。

助かるかは彼の体力と運次第だろう。

2020-02-06

くまくまくまべあーって要はメスガキ版アイアンマンってことでおk

最後はサノスの大軍勢にヤられちゃうって認識でいい?

2020-01-15

anond:20200115144836

当時の船でどうやって大軍団を輸送できるの?

有力武将がそんな作戦にのっかってくれるかね?

途中で遭難して全滅するかもしれないのに

2019-10-31

anond:20191030201112

水に流してもらいやすい死に方とそうでない死に方はあるよーだ。私見では、

  X:大きなものに向かって死ぬか否か

  Y:あっさり死ぬか否か

の二軸くらいが評価ポイントではないかと思う。自分より大きな存在と向き合って、あっさりと死ぬ(殺される)人間は同情され、罪も流されやすい。インスタ映えならぬ「死に栄え」だ。一方で、矮小存在と向き合って、生きぎたなく死ぬ(殺される)人間はむしろ怒りを買い、罪が見逃されにくい。死に栄えしないというわけだ。

たとえば源平の頃で言うと、頼朝とそれが差し向けた大軍対峙しあっさり打たれた義経は「判官びいき」でずっと持ち上げられる典型的な前者の例だが、戦力的には優位だったのに頼朝軍に敗戦し逃げまどい最後は泥田にはまって切腹することにも失敗した木曽義仲後者典型で、あんまり評判よろしくない。人間的には、なんか義仲の方がいい人っぽいのに。

あるいは戦国で言えば、さんざん無茶苦茶をやった織田信長典型的パワハラ上司だが、最後大軍に攻められあっさり死んだ(つまり前者)ってことで、なんかいい人だったような語られ方をされやすい。逆に、その被害者だったが、天下を握れる立場に近づきながらも敗戦し逃げまどって最後は土民に討たれて死んだ明智光秀は、すごい有能で常識人だったみたいなのに、「三日天下」といつまでたっても嘲笑対象となっており、後者典型である


したがって、アベくんが死んで水に流されるかどうかは、今彼のやってることが極悪非道であるかはたまた救国の英雄であるかには全くかかわらず、単に「死に際が栄えるかどうか」によるんじゃないかな。たとえば彼のせいで日本が今後勝ち目のない戦争突入した時、最前線で真っ先に華々しく散ったりしたら、「まぁ、馬鹿だけどしゃーねーか。馬鹿だけど。」くらいの扱いで済むと思うが、彼のせいで追い詰められた一狂人に腹を刺され、さりとてすぐには死なずうだうだとして半年後くらいに最期を迎えたら、歴史上は刺した方が英雄扱いになるんじゃないかな。

2019-09-30

1185年の出来事

平氏軍が屋島の戦いに敗れ、海路西へ逃れる。

4月25日(元暦2年3月24日) - 壇ノ浦の戦い平氏一門が滅亡、安徳天皇が入水。

源義経の勝報が鎌倉頼朝に届く。

5月1日中央アメリカ - 大西洋 - 中央アジアにかけて日食発生(1185年5月1日日食)。

無断任官の東国武士24頼朝により処罰される。

源頼朝の命により土佐坊昌俊義経を襲撃するも失敗、後白河法皇より源義経頼朝追討の院宣を賜る。源頼朝大軍を発する。

源義経追討の院宣出る。源義経大物浦より船出し消息を絶つ。

7月18日(元暦2年6月20日)(玉葉巻四二など多数から)、

8月6日(元暦2年7月9日)(吾妻鏡巻四など多数から)、京都一帯に大地震(文治地震)。御所建物危険視され、園庭に幄を設けて御所とした。地割れが走り、液状化によって水吹き出す[1]。

9月8日(寿永2年8月20日) - 第82代後鳥羽天皇即位(-1198年)

源広綱駿河守に就く。

源頼朝守護地頭を設置。

島津忠久島津荘の下司識に就く。

九州鎮西奉行が設置される。

鎌倉幕府が成立した年とされる(ただし、どの出来事をもって鎌倉幕府の成立とみなすかの解釈差異があるため、1180年、1183年、1185年、1190年、1192年と諸説ある。詳細は鎌倉幕府を参照)。

https://ja.wikipedia.org/wiki/1185%E5%B9%B4

イベント起こり過ぎでは?

2019-08-21

anond:20190821003153

スラム形成だな

生活保護制度がその時には消えていて住民を懐柔する手段がない

暴力団がかつてのそれを超える大軍団となって日本に再び君臨する

anond:20190821001607

青葉のクローンを生み出して1万人の大軍団があれば日本を公平な国にできるのに

STAP細胞さえあればなあ

2019-06-10

アニメ大軍戦争描写が下手なのかな

まともなのをみたことがない

壮大さがないというか

2019-05-05

労働組合から作ってみると面白いかもしれない

anond:20190503203707

この話なんだけど、「一から労働組合作る」話にすると、面白いのかなという気がする。

部活動モノとかで、廃部寸前の部活動を立て直すために、周囲の有能な人材を説得する」っていうストーリーあるじゃない。

元々労働組合って2人から作れるんだよね。だから、そこらへんを盛り上げることができる。

最初は「労働組合なんて左翼のお遊びだ」みたいなことを言ってたやつが、自分の妹が過労で倒れて、一緒に戦うとか、熱い展開じゃない。

他の増田も書いてたけど、「無実の罪を着せられた主人公復讐もの」みたいな感じでいい。

段々主人公たちの労働組合が力を付け始めるんだけど、もともとその企業には御用組合がいる。

それなりの規模の企業になると、労働組合みたいなのが必要になるんだけど(三六協定とかその辺りの絡み)、この御用組合マジで労働者のためには無能で役に立たないくせに、主人公労働組合を潰そうとしてくる。

なんで、主人公たちがどうにかする。この辺りとか少数精鋭のなんかめっちゃ強い奴が大軍を打ち負かす、とかそういうの盛り上がるし、いいと思う。

で、ライトノベルを読む層ってのは、自営業の人も多い筈なので「ホワイト企業にするとこんなに業績が上がってハッピー」みたいな話も入れる。

最初は難色を示していた社長も、ホワイトになって、業績も上がって、有能な人材も入ってくる。ニッコリ、みたいな。

段々主人公労働組合ウゼーみたいに思っていたけど、彼らの言うことを聞いて職場改善したほうが、企業のために気づく、みたいな。

そうすると、労働法準拠して頑張っている自営業の方にもアピールできる。

みんなホワイト企業幸せ労働環境給与も爆上がりでいいこと尽くめでした、めでたしめでたしシメ

理想化しすぎだろって?エンターテイメントなんてロマンスだ。理想化してナンボだわ。

2019-02-10

無職「早く憲法改正して自衛隊軍隊しろ!」

アメリカはそのうち日本から軍隊を引き揚げるらしいので、軍隊にしておかないと中国韓国北朝鮮が隙を見て攻めてくるらしいです

名前変えたぐらいで単独で3ヶ国の大軍を捌けるようになるなら世話ないですね

2018-12-31

倭国朝鮮半島加羅諸国と緊密な関係を持つことで大陸に対する足がかりとしていた。

だが加羅諸国高句麗新羅百済による騒乱に巻き込まれ、562年の新羅の侵攻で滅びることとなる。

朝鮮における拠点を失陥した日本百済と接近し新羅との対立姿勢を強めていくが、中国に400年ぶりとなる統一王朝、隋が生まれる。

隋の文帝は開皇律令を制定し国制の整備を進めていった。

また周辺諸国への圧力を強め、582年に突厥東西に分裂させ、598年以降四度にわたり高句麗大軍派遣する。

隋の高句麗遠征の余波は東アジア全体、そして倭国にも及んだ。

高句麗新羅、隋に抵抗しながら東突厥百済、また470年にはかつての敵国である倭国とも連携した。

しかし、倭国が対新羅関係を打開するには最早、新羅冊封(君臣関係と)している隋と外交を行うしかなかった。

こうして、120年ぶりとなる中国への遣使が行われることとなる。

遣隋使は隋が滅ぶまでに五回行われ、またその間に冠位十二階の制定、十七条憲法の制定や仏教文化移入などの隋と対等な立場になるための改革が進められていく。

2018-12-16

映画ワーテルロー

チューナー番組表を見ていたら「ワーテルロー」という映画が予定表に入っていた

この映画タイトルそのままのワーテルローの戦いを再現した映画

そこそこ有名な映画だと思うので、知ってる人も結構いるかもしれない

ぶっちゃけストーリー的にはあんまり見るべきところはない

だが映像の迫力は半端ない

ソ連制作ってことで赤軍兵士を動員して作られた映画なのだが、CGじゃない生身の大軍が生み出す迫力は凄まじいものがある

予定では12/18の21時からとなってる

暇な人はぜひ見て欲しい

2018-12-01

[]くるみ割り人形秘密王国(つづき)

anond:20181201181251

の続き。

変態による変態のための変態映画(後編)

てなわけでー。テーマ性とか物語性とか、そういういつも以上に堅い話はノルマクリアしたので、こっからは書きたいこと書きますよー。

ぶっちゃけて言えば、前述した脚本とかね、監督脚本家に丸投げしてたんじゃねーかと思います。正直言って観客である自分はある種のアリバイ作りを感じました。「批評家に突っ込まれるような部分はちゃんと作っておきましたよ、これで文句ないでしょ」みたいな。

自分も前編で喪失回復とか継承とかそれっぽい感想書いたんでノルマクリアー。そういう意味共感しますよっと。

じゃあだとして、この作品監督は何をしたかったのよ? なにがドライブエンジンなのよ? といえば、それは変態フェチ)っすわ。

もう圧倒的な、服飾と、小道具と、美術に対するフェチ

際限のないクオリティ要求と、完全性に対する病的なこだわり。

フェティッシュ意味で、変態による変態映画

本年いろんな映画がありました。素晴らしい傑作映画、佳作映画、名作、快作、問題作。そしてうんこ漏らすほどの駄作。でも年末になってこれほど「やばい映画が来るとは思わなかった。

薄々そういう部分あるかな? と思っていったわけですが、度肝抜かれますよまじで。そういう趣味のない人には全く刺さらないと思うけど。興味ある人にとっては、鼻血ブーです。

そもそも舞台背景(現実世界側)はヴィクトリア朝ロンドンなわけです。おそらく爵位持ちのストームボール家がタウンハウスでのクリスマスの飾り付け準備ーからのー、名付け親ドロッセルマイヤー(眼帯をした黒人イケメンすぎるおじさま)邸宅に移動。

バラからブルーグレイに沈みゆちょっと煙っぽいロンドンの夕暮れを移動する馬車。街を行き交うあらゆる階層の人々! 

ドロッセルマイヤー家では係累おおよそ数百人を招いたクリスマスの催しが今まさに開かれようとしていますヴィクトリア朝舞踏会です!

スターウォーズクローン兵を見てがっかりした人いませんか? 自分がっかりしました。そりゃね、数万人が現れての合戦シーンは迫力あるって言われればそうかもしれないですけれど、でもCGでそれやるって、コピペじゃないですか。ウルトロンときもそうですけれど、大軍勢、大群衆は3Dモデル使い回して同じ姿の軍勢がうわーって押し寄せるわけでしょ。すごいけど、要するにそれってのっぺりした画面でもある。

でもこの舞踏会コピペがないんですよ。全員色とりどりの、贅を凝らしたドレスやらタキシードやらなわけです。どんだけスタイリスト動員して、服飾に予算投入してんだよ、鼻血出すぞこら。

主人公クララがね、おしゃれが苦手だっていうこの娘が、おねいちゃん(素が出てきた)に髪の毛とかしてもらって、すみれ色のオーガンジードレスで現れるわけですよ。オーガンジー。髪飾りは多分朱子織り。

分かる人には「オーガンジーの透け感のあるシュークリーム袖」という説明だけで、その可憐さが伝わることでしょう。

クリスマスパーティープレゼント交換会で館の奥深くに迷い込んでいくクララがたどるその通路ろうそくキャンドルゆらゆらと照らされる邸宅の暗がりの美しさ、赤い壁紙には黒いフクロウテキスタイルがやがて黒いネズミのそれに変わっていく。

現実世界物語内人であるフクロウドロッセルマイヤーおじさまのペットから幻想世界物語内人であるネズミねずみマウスリンクス)へと引き継がれていくその暗示を、美術レベルでやってのけるその凄まじさ。

暗い木の洞を抜けて館の暗がりから抜け出たその先は、幻想世界の「クリスマスの森」。雪で白くデコレートされた、しかし緑が目に染みる清冽な森のなかを、泥棒ネズミを追いかけるクララすみれ色のドレスネズミダイブしてぱっと舞い散るザラメのような雪の結晶幻想的な美しさ。

そこで出会う「くるみ割り人形衛兵」の大尉

めっちゃイケメン黒人青年。赤い軍服に金のモール飾り。腰にはサーベル騎兵兜。すべてが完全にフェティッシュ。完敗。映画鑑賞中の感情をあえて言語化すると「ぎょぇわぁ!?」って感じです。

この映画の服飾はジェニー・ビーバンっていうおばちゃんがやってるのだけど、明らかに変態。っていうかおばちゃんマッドマックス 怒りのデス・ロード』でモヒカン衣装を量産してたじゃん? そんな二面性を持っていたのか。流石に度肝を抜かれたわ。おばちゃん最高や。

もしくは美術ガイ・ヘンドリックスディアス犯人なのか? 『アレクサンドリア』もかなりキてたもんな。

幻想世界にいっちゃってからは、その病的な美術追求がとどまるところをしらない。捻くれて枯れ果てた真っ暗な「遊びの国」の森には、鮮血のように赤い毒キノコが咲き乱れているとか、廃墟化した遊園地回転木馬グランギニョール道化ハーレクインの禍々しい美しさ。

巨大な城! 瀑布に差し出される水車と歯車! 真鍮の道管の迷路地下通路に、濡れてベッタリとした湿気。輝かしい水晶天井に照らされる螺旋階段

回想シーンで母に慰められる少女クララが着ている生成りエプロンドレスの白い生地には、藍色スズラン刺繍が散らされていて、これってもう完全にカネコイサオが『ワンダフルワールド』で夢見た世界なわけですよ。っていうか、全体的にカネコイサオでしょ。

10年代最後半にはいっていまさらそんな角度から奇襲受けるとは思わないじゃないですか? いくらヴィクトリア朝だとはいって、『ワンダフルワールド』のフェチズムが立ち現れるとは、キン肉マンフェニックスのあふれる知性でも予測出来ないわけですよ。

色彩設計がほんとうにほんとうに美しい。ローズガーデンのヴァイオレットベース茶色ラインとか、オリーブグリーンに熟れたオレンジ差し色とか。ため息が出るとかじゃなくて、鼻血が出るタイプの美しさ。

少女趣味オーバードーズフェチになってしまった病的な完全主義美術背景の惑乱

もうね、福井晴敏宇宙世紀が殺されるとか言ってる場合じゃないです。ディズニーカネコイサオが殺される。なお、もらい弾で少女革命幾原邦彦死ぬ

なぜなら遊びの国へ金の鍵を取り戻すため軍を率いて旅立つ王女クララがまとうのは、黒の軍服(金モール)に赤のロングスカートから。このロングスカート、品が悪くなりそうなところなのに布の質感と裾の縫い取り刺繍だけで男装めいた凛々しさをだしてるのだ。やばい。やばみ。

そのロングスカートから革のブーツでキックするクララ(なお、このキックが主兵装)。

この映画興行的には失敗だと本国では判断されているのですが、当たり前ですよ。だって制作費100億超えですもん。『ボヘミアン・ラプソディ』の二倍以上でしょう。見た感じ、そのほとんどを美術と背景に突っ込んでいるようにみえる。出演者の演技も悪くないけれど、目立った名前キーラ・ナイトレイくらいで他はあまり大きなギャラは発生していないのじゃないかな。

(このキーラ・ナイトレイ演じるシュガープラム金平糖の精)は、かなり演技が良かった。ちょっと頭の弱いアーパーふわふわした妖精キャラキーラ・ナイトレイがやっているのだけど、キーラ・ナイトレイだと気づかなかったですよ。この味は往年に美人だった頃のシンディ・ローパーが醸し出していたあれじゃなかろうか?)

とにかく、画面のどこを見ても、美術的な意味で隙がない。コピペで穴を埋めておけとか、それっぽい小道具をおいてごまかしておけとか、撮影時に陰影をつかってしょぼいのを隠せとか、そういう気配がひとつもない。

監督もしくは美術の美意識が、一部の隙もなく、「この世界観でこのカメラアングルで、この角度を撮ったときには、ここにはこれがないとだめでしょうお前らなんでそれわからねえの!?」と言わんばかりの画面が、延々と、延々と続く。

それはたとえばパーティーシーンでテーブルの上のグラスがこちらのゴブレットは真鍮に銀メッキだけど、あちらのゴブレットは磨いた銅に幻獣鋳造とか、そういうレベル気合が入ってるにも関わらずそのゴブレットは2つ合わせても画面の面積の1%以下で5秒も写ってないとか、病気しか言いようがない。

変態が怖い意味やばい映画なのだった。冒頭に言った+50点はまさにこの変態性に対する評価なのです。もうちょっと金が出したいのもこの部分であり、実を言えばこの鼻血は、パンフを購入してもDVDを購入しても払拭できる気がしません(画面小さくなると美術の細部がわかりづらくなるので)。究極的にはエルミタージュ美術館にでもいかないと、この興奮(というか発作)は解消されないとおもいます

そんなあたりが『くるみ割り人形秘密王国』の感想でした。この映画感想後編がわかった方には強烈におすすめです。それ以外の人にはそこそこ映画だったと思います

追記

この映画のもうひとつの特徴である「量産化ピエール瀧軍団vsドルイド文明の巨大人兵器」という側面には触れませんでした。この部分に対する評価は他の方に譲ります

2018-11-20

anond:20181120212402

無限借金できるなら毎年100000000兆円しゃっきんしてほしいものをかいまくろ

まずはF35を5000機買って空母を50機体制にしよう

防衛予算を500兆円にして500万人の大軍団を復活させるのだ

2018-11-11

anond:20181111011959

口だけ勇ましい奴だけで本気で戦える奴は0.1パー以下だと分かったのが第二次大戦

日本はそうだ

ほかの国は無条件降伏してないか武力で守る体制で正しいんだろうけど

日本が勇ましい路線をしても日本国民性ではうまくいかないと分かったのが大東亜戦争の結末

500万人の大軍団で世界最強の軍艦やまとも空母アメリカとそん色ない戦闘機爆撃機併記の見本市より多いかずが日本軍にあった

でも環境がどれだけ充実していてもそれを操る日本人の心が弱いから肝心な場面で大和Uターン

精神論連呼していた日本幹部は正しかったわけだ

2018-10-12

軍オタ増田見解求む

観艦式の動画[KBS] https://www.youtube.com/watch?v=sYDa0DXiBaA

以下某掲示板での情報ピックアップ

 ↓ ↓ ↓

オーストラリア国旗軍艦旗韓国 
ブルネイ国旗軍艦旗韓国 
カナダ国旗軍艦旗韓国 
インド国旗軍艦旗韓国 
ロシア国旗軍艦旗韓国 
シンガポール国旗軍艦旗韓国韓国旗は半旗 https://i.imgur.com/ymYctwa.jpg
タイ国旗軍艦旗韓国国旗韓国旗は小サイズ
ベトナム国旗軍艦旗韓国 
アメリカ国旗   韓国米国国旗=軍艦旗
(欠)日本   六日前に辞退
(欠)中国   前日に辞退
(欠)マレーシア   当日ブッチ
(欠)フィリピン   遅刻で出席せず

動画を観たけどさ、オーストラリアカナダの乗員は殆ど敬礼もせずに

視線を下に落としている。これはシンガポール半旗以上の抗議の意味

で、全ての国が自国旗を手前、韓国旗を奥という要請にあった内容なのか異常。

さらに、殆どの国が自国旗よりも下げて韓国旗を掲げている。普通は逆。

アメリカなんか両国旗のさらに上にもう一つ星条旗艦隊旗を掲げている。

これは戦闘時を意味する。米海軍旗は画像からは見つけられなかったが。

レーガンの乗員は、真珠湾日本在日米軍軍港に入港する時みたいに綺麗に整列していないし。

ロシアは特大自国旗、タイは特大軍艦旗、ブルネイも特大軍艦旗しかも1番手前に。

もうね。めちゃくちゃ。他の国での観艦式の動画と比べれば良く分かる。

メインマスト軍艦旗は「本艦は戦闘中」の意味

表敬訪問や観艦式ではホスト国の国旗をメインマストに揚げて、軍艦旗は艦尾もしくは桁の低いマストに揚げるのがマナー

anond:20181011204841

↓続き

anond:20181013150709

2018-10-10

anond:20181010005238

近代化してるからこそ武器コストが嵩んで少数精鋭化するだろ

大軍同士の衝突なんて中国内乱でも起こらないと見られるもんではないぞ

anond:20181006022825

兵器近代化してるから40でもバリバリ徴兵されるよ

国同士大軍団同士の大乱闘になったら障碍者とか頭足りないとか関係ないよ

不公平だと思われないためにも明らかに60過ぎて老人だとか方足がないとか両目がないとかでもない限り仲良く徴兵

若者じゃないから逃げられると思ったら大間違い

2018-09-30

anond:20180930000535

世界最強の大軍団を保有しておきながら無条件降伏して放り出してまた軍拡してる日本国のことか

2018-08-30

anond:20180830121910

張飛

字は益徳

関羽とともに劉備に兄事しその護衛にあたった。

長坂で魏の大軍にらみ返して追撃を防いだ話は有名。

部下にきびしすぎたため、部下に殺された。

2018-08-15

anond:20180815224728

そ 

経済活動利益を出すことじゃなくて 

大軍団の長を気取って権限行使するのが夢なんだ 

から兵隊人間性はいらない 

2018-08-10

anond:20180810140847

当時のあの場所って大本営司令部だろ

戦後引き払って民間人しかいなかった風を装っているけど一大軍拠点だろ

2018-08-05

キングダム原泰久のココが酷い

漫画表現からというのを差し引いて考えても、原さんの漫画には常識概念がなさすぎて酷い

漫画から史実通り、白起が趙軍実質的に終わらせてるから、完全楽勝モードだったと表現する必要はないが

ヤンジャン読み始めて3年くらいになるけど、原さんがアホすぎてもうついて行けないと思い始めている

キングダムではワープ常識

ヤンジャン読者の間では有名な話だが原さんには地理感が全くない。

距離が分からないのか地図が読めないのか知らんが、展開の都合の為なら、敵軍が味方の後背に急遽ワープすることも普通だ。

当然、何の説明もない。まぁ出来るはずもないんだがw

黒曜編などはその典型で、見渡す限りの湿地森林帯で都合よく大軍が展開できる場所対峙する秦軍の後輩に李牧がワープしてくる

敵の後背を突くために、敵の索敵を交わしながら、大軍の進軍に時間のかかる湿地森林帯を、補給線を確保しながら迂回しなくてはいけないはずだが

何故それが可能になったのかという説明もなく、ご都合主義で無茶したもんだから大いに批判された

http://mudasure.com/blog-entry-2366.html

https://ailbainpro.com/kingdom/post-1730

キングダムでは瞬間移動も常識

なんせ、千単位人間対峙している敵軍の目に触れる事無く突如現れる位は、普通にやってのける

下で触れられてる場面だけではない。しょっちゅうこの手の無茶をする

http://mykit.pw/matome/2801882646879623757

キングダムでは死者数など関係ない

日本戦国時代の著名な川中島の合戦の死傷率は双方20%~30%程度であったとか

関が原も両軍合わせて8万程度が参加して、8千人程度の死者数だったという研究がある

二次大戦研究によると、近代的な規律の保たれた軍隊でも死傷4割を越えれば戦闘活動不可能だったとされている

ところがキングダムでは、半分以下になっても戦闘を行える。

もともと何万人もいた軍隊が5000人程度になっても、最後には変わらず一騎打ちで勝った方が総取りとかいう展開に何故かなる。

もはや最近は読者も呆れていて、幾ら原でも史実にない事は出来ないだろうという事だけが信頼の置き所になってる始末だw

http://www.saikyo-jump.com/archives/53893059.html

キングダム世界軍隊アンデッド

これらを考えると、キングダム世界将軍は数万単位アンデッドを即時召喚できるネクロマンサー同士の戦いという事になるだろう

ネクロマンサーが魔法ワープして、ワープした先で大軍召喚すれば地理概念など要らないし

アンデッドから食べないか補給線など考える必要もなく、何人倒されても士気が下がったり指揮系統が崩れて戦闘継続不可能になる事もない

将軍たちは、あの時代では最も優秀なネクロマンサーだった、という事だろうw

売り上げも爆下げだし、そろそろ筆を折ってはどうだ?大きすぎる矛盾を抑えて描くの無理だろ?

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