はてなキーワード: マフラーとは
「便通が来ちゃってピンチ!」
ユニットバスでシャワーを浴びている最中、急に催したためこのような独り言が口をついて出た。
話を戻す。口をついて出た独り言だが、妙に小気味よい。もう一度口に出す。
「便通が、来ちゃってピンチ。」
分かった。七五調だ。
便意を我慢しつつ体を洗った後の歯磨きまで完結させてからバスタブを出るか、シャワーを切り上げバスタブを出て排便→歯磨きの順にするか。
迷いながらも、おれは名句のきざしを無駄にはしない。この5-7の後にどんな5をつけてやろうかと、脳内のバンクから言葉を探し出す。
「蝉の声」。岩に染み入るあのやつだ。
「便通が 来ちゃってピンチ 蝉の声」
うん。状況にふさわしくない便意に焦るおれの事情とは無関係に、ただ鳴く蝉。
有名句の結句を考えなしにくっつけただけにしては、悪くない詩情が出たではないか。
一方で、俳句の形にしてみると「名句のきざし」などと感じたフレーズにも粗が目立つ。
・「ピンチ」って言っちゃうのがなんか良くない。感情は前面に出さず想像させるぐらいがよいと何かで読んだしおれもそう思う。
「マフラーの巻き方悩む十七歳」というのを見たときに「悩んでんのね、ふーん」で感想が終わった時のような物足りなさ。余白がない、というか。
便意は限界だ。すでに歯磨きに移行していたが判断は完全に誤りであった。シャワーを止め、歯ブラシを咥えたまま体を拭き、そのまま全裸でバスタブ隣の便器に着座する。ユニットバス便利だ。
滝のような便を排出するとともにクリアになった頭で、おれは推敲する。
・ピンチと言い切るかわりに、状況説明にとどめて余白を残そう。「風呂場での 急な便通 蝉の声」
・便通もダメだ。だいいち体言止め→体言止めはなんか芸がない。「風呂場での 急な便意や 蝉の声」
・切れ字使うとぐっと俳句っぽいな。と思うと「急な」が気になる。コテコテに古風にしたれ。「風呂場での にわか便意や 蝉の声」
・「での」。散文の会話っぽくてイヤ。「風呂場にて 急な便意や」…
・「にて」も違うな、「にて」を受けるのは動詞でなければ。やっぱり「◯◯の」は崩せん。
・「お風呂場の にわか便意や 蝉の声」。「お風呂場」は子どもっぽいなあ。まあ便意を俳句にしようなんて思う時点で子どもっぽいから似つかわしいか。かえって。
じゃあ「お風呂場の にわか便意や 蝉の声」で決まりってことでいいかな。排便と歯磨きを同時に終える慌ただしさの中で、おれの推敲にも終わりが見えてきた。
しかし、ユニットバスを出て下着を着るにおよび、閃きが頭を襲う。
風呂桶。
古風だな。いい。この「風呂桶」に引きずられるように、句の形が全部変わった。
なんかこう、切れ字はすごいな。
「卑小な人間=にわか便意と、悠久たる自然=蝉の声の対比」がテーマだったはずが、
ここに切れ字が来ると、その対立を風呂桶がすべて包み込むような印象になってくる。
便通が来ちゃってピンチ!の切迫感は完全に失われたなあ。ただ風呂桶がでっかく見えてまた違った味わい。
ううむ。
どっちがいいかなあ。
↑でも切迫感は減ってる感じするしなあ。↓だな。
貴方達は、見なければ済むものに対して、自分から飛び込んでわざわざ傷付こうとしていないか?
あの日経の広告を見て、実際に興味を持ってたわわについて調べた結果として傷付いたというのなら、まだ理解できる。
でも、叩いている人達の大半は炎上したのが起点でたわわの本質について知ったんでしょ。広告だけだったら只の二次元の女子高生だよ?
フェミニズムについては私も思う所はあるんだけど、それ以前の問題として、自分から炎の中に飛び込んでいく人が多すぎる。
なぜそこまでして自分からフラストレーションを溜めて吐き出すような、マッチポンプをしたがるのかが理解できない。
話が変わるかもしれないけど、私は最近付近の幹線道路を走るバイクの騒音に悩まされている。
音というのは困ったもので、こちらが耳をもぎ取りでもしない限り、問答無用でこちらに届いてしまう。
耳栓などの防音対策をしても、音の大きなバイクのマフラー音というのは完全には防げない。
警察や自治体にも相談したけど、「人によって聞こえ方はそれぞれですので」で終わらされてしまう。
それでいて、引っ越すとなれば何十万円も掛かってしまう。どうすれば良いのか。
貴方達の叩いているものは、そんな風に貴方が何もしなくても入り込んでくるものなのか。
逆になんで今まで気が付かなかったのか不思議なくらいに共通点だらけで自分でも笑ってしまった。
そもそも世の中で言われる美人にあまり興味がなくて、学生時代なんかに異性の話になっても、適当に周りに合わす程度で自分の好みというものが人と一致することはほとんどなかった。
世の中で言うところの美人がどんなものかは理解しているけど、それが好きになる理由になったことがほとんどない。
そのせいでいっときはブス専などと言われたことがあって、それが当時付き合っている彼女の耳に入って一方的に振られたことすらある。
まぁその程度の付き合いだったんだろうと割り切ったものだが、それでなおさら世の中の美人信仰が嫌いになった。
かといって、その反面に自分の好みが今ひとつわからないでいた。
一目惚れをすることだってもちろんあったが、思い返してみても顔のタイプは本当にバラバラだった。
そのために、その瞬間に好きだと思う直感に従うしかなくて、好みのタイプなんかを聞かれるのは本当に苦手だった。
なにせ、本当に好みだと思える異性に出会える確率が、そもそもものすごく低かったからだ。
実際、今の妻は顔が好みかと言われれば全くそんなことはなくて、嫌いな顔ではないというだけで、性格や考え方で決めたような感じだった。
妥協と言われるとそうかも知れないけど、自分でも好みがわからない以上、見た目以外の部分で選ぶことが当たり前になっていた。
唐突になんの話かと思うかも知れないけど、寒い時期にしか見られない、あのロングヘアーがマフラーに巻かれている姿がこの上なく好きなのだ。
マフラーに巻かれることで下の部分がふんわりと膨らみ、髪の毛のツヤが強調される。
実際に触ったことなんてないが、柔らかくてすべすべしてそうな質感がたまらなく好きだった。
それだけじゃなく、寒さのせいでマフラーの内側に入り込んでいる髪の毛のひんやりとした質感を想像するだけで胸がどきどきした。
それは別に興奮しているわけではない。何か美しい芸術作品を見ているような、恍惚とした気分になるのだ。
それがいかに美しいものなのかを熱弁しようと増田を執筆しているときに、ふと気がついた。
そうである。
自分の異性の好みを思い返してみると、顔のタイプはバラバラだったのに、誰もが髪の毛が異様に美しい人ばかりだったのだ。
しかも、美しければよいわけではなくて、ある特定の髪型に集中していることがわかった。
ポニーテールとかツインテールとかそんなベタでメジャーなものではない。
おそらく名前もついていないような髪型で、なおかついくつかの条件を満たしている必要があった。
それさえ満たされていれば、正直顔の中身なんてどうでもよかった。
そのことに気がついて過去を振り返ってみると、それを裏付けるようなことがたくさんでてきた。
バイト先の買い出しでよく使うお店で、顔見知り程度にはなれたけど一度も話をしたことはなかった。
顔はもちろん美人ではない。
愛嬌がある感じが可愛らしいとは思っていたけど、なぜ一目惚れしたのかは自分でもよくわかっていなかった。
ところがある日、その店員さんの髪型がパーマをかけたようなウェービーな髪型に変わっていた。
黒髪のつややかな質感は一切なくなり、ぱさついた茶色いモップのような髪の毛が頭にのっているような姿だった。
その瞬間、恋心は一瞬にして揮発した。
その店員さんに対する興味ごとまるごと消え失せてしまったのだ。
バイトの辛さだけが残って、それから一週間持たずにやめてしまった。
そんなにも急に興味がなくなるものかと自分でも驚いたことはよく覚えている。
でも、何度見返しても全く興味のない女性がそこに立っているようにしか見えなくなってしまった。
それ以外でも、髪型が好きで気になり始めた女性のエピソードはいくつもある。
今まではその程度に思っていた。
ところが、今思い返してみると、違っていた。
一つ一つあらためて思い返してみれば、女性を好きになる切っ掛けが、髪型以外にないという事実に気がついてしまったのだ。
直感で好きだと感じて、思い返してみると髪型が含まれているくらいに考えていたつもりだった。
それが今になって、過去、好きになった異性全員が、好みな髪型の条件を満たしていることに気がついてしまった。
気がついてみればこんな簡単なことだったのに、40年間生きてきて今やっと気がつくことができた。
わたしは、執拗に髪型に執着のある変態だったという事実を、今になって突きつけられるとは思ってもいなかった。
ただ、今はめちゃくちゃ清々しい気持ちでいる。
でもこれですっきりした。
わたしは、その人の髪が好きなだけで、その人を好きになる必要がないということがわかった。
その人自身にはそもそも興味なんてないということがわかったのだ。
女性とお付き合いをしているときに感じていた違和感も全て解決した。
もうその人に興味がないと感じてしまう自分に嘘をつかなくてもよいのだ。
これからは自分の本当に好きなものだけを愛せる幸せを考えれば、心が踊らずになんていられますか?
今から妻に会うのが本当に楽しみで仕方がない。
私と付き合った後もよく2人で出かけてるみたい
流石に泊まりは一度もないし、いつも事前に報告はくれるから無断じゃないけど
元々お互いの交友関係尊重し合う約束で付き合ってるし、私が学生時代の友人グループと遊ぶのも快くOKしてくれるから何も言わないけど
でも私は男女混合グループで遊ぶけどそっちは女性と2人きりなのちょっとモヤモヤしてるよ
ご飯、サシ飲み、買い物、ライブ、映画館、カラオケ、食べ歩き、ちょっとした日帰り観光…それ私じゃダメなの?私じゃなく女友達を誘う理由は何?
私と付き合う前からじゃれあいのハグとか手繋いだりとか普通にしてたみたいで、それだけ親密なのに何故当時身体の関係持たなかったのか聞いたら「あの子とはセックス要らないんだよね。2人で会って普通に一緒に過ごすだけで超楽しくて」って
身体の関係がなくても一緒にいるだけで楽しくてでも自然に触れ合えるような関係の女性ってセフレとか勢いでやっちゃった浮気よりはるかに精神的繋がりとか絆みたいなの強く感じてグロい
まさか今もスキンシップ続いてるのかな?セックスはしていなくてもキスは?怖くて聞けない
私は銃で人を殺すゲームが苦手だから彼の好きなFPSが一緒に出来ない
だから休日ずっとその女友達とボイチャ繋いで一日中ゲームしてる日もあるみたい
「試合中だったから、手が離せなかったから」って、ゲームなんだからいつでも中断できるんじゃないの?
前に女友達さんどんな子なのか聞いたら、気さくで頭の回転速くて面白くて良いやつだしゲーム超上手いから俺の友達とかもガチで凄いって皆言ってて・・・ってべた褒めしててさ
ていうか、私は未だにあなたの友達の誰にも紹介してもらえていないのに、その子の事は皆が知ってるんだね
逆に女友達は私と面識ないけど、彼が私と付き合ってる事は彼から聞いて知っててでも私の事は彼が話した以上のことは知らないし「あなたが選んだ彼女なら良い人なんだろう」って全然聞いてこなかったって
唯一聞かれたのはこれからは友達をやめないといけないかどうかで、彼が大丈夫って答えたら「あなたが大丈夫って言うなら問題ないな」「今後もいつも通り遊べるならそれでいい、悩みや愚痴を話したい時とかじゃない限り特に何も聞く気はない」みたいな軽い返答だったらしい
それからは本当に一切何も聞かれないらしくて、多分私に興味すら持ってないみたい
その余裕が心の底から憎い
彼女である私はひたすら不安で詮索して嗅ぎ回って、向こうは私の事かけらも気にしてないとか、その彼の言う事を信頼し切った態度とか
彼女はお前じゃなくて私なのに
でも彼はその子のそういうさっぱりした所やマイペースな所が好きなんだろうな
彼が束縛を嫌う性格なのは分かってたからサバサバした性格のフリして理解ある彼女みたいに振る舞ってきたけど本当はずっとその子が憎かったよ
なんで私は彼女なのに私ばかりこんなにかき乱されないといけないの?腹が立って仕方ない
だってお前が彼とさっさと縁を切ればこんなに悩まずに済んだのに、どうして「友達をやめないといけないか」をわざわざ確認したの?弁えて身を引けばいいのに、彼の隣に居座ろうとしたのはもしかして彼の事が好きだから?本当は友達のふりして略奪を狙ってる?気持ち悪くて耐えられない
私だって本当は理解ある彼女のフリなんかやめていっぱい会いたいし構われたいし可愛がられたいのに、なんで彼女じゃないお前がそれ全部貰えてるの?それも当然みたいに、私の事は一切眼中にないみたいに
彼と付き合ってるのはお前じゃないのに、勇気出して告白してOKして貰えたのは私なのに、彼に選ばれた私がなんで惨めな思いしないといけないの?消えろよ
本当はその女友達との関係をずっと大切にしたいから詮索も束縛もしない理解ある彼女を求めてたって事なのかな
私とのデートよりそいつと会って遊ぶ頻度の方が多いのも、型崩れ気にして普段ポケットに物入れないのにニットの片側のポケットだけ少し伸びてた事も、マフラーに明るい色の髪の毛が付いてた事も、気付きたくもなかったけどもう分かってるからずっと病んでる
でも詮索しすぎたら振られるかも知れないから、本当の私はこんなに不安定で嫉妬深いなんて知ったら絶対捨てられるから、言えない
それに何となくの直感だけど、その女友達との絶縁を迫ったら彼は私を捨ててでもその女友達を取る気がする
もし他にも女友達がいるならその子たちとは好きに遊んでいいけど、あいつだけはダメ
本当に絶縁して欲しい
本当に憎い
なぜ、みんな黙って従っていられるんだろう。寒くないのか?
高い家賃が払えない底辺社畜な俺は、1時間以上かけて郊外の始発駅から都心の終点まで通勤している。
空調装置がばっちりなリッチな路線と違って、貧民な俺ごときが使っている路線は窓を5cm~10cm程あけて換気するというアナログな方法をとっている。
これがもう本当に寒い。なんせ、電車の速度で風が吹き込んできやがる。
風速があがれば、体感温度は著しく下がるっていうアレだ。
ダウンを着込んで、車内でもマフラー手袋をしてできる限りの対策をしているが、
ここ数日の寒波でもう限界だった。怒りのあまり、こうして増田に怨嗟を書き散らしている。
寒いっていうのは人の精神を著しく破壊するということを実感している。
冬になっても窓開けを強要するのはやめてほしい。
コロナにかからなくても別の病気になりそうだ。というか体温を犠牲にするのはコロナ対策の観点からもあんまりよくないんじゃないかと思うのだが。絶対に免疫機能が落ちてる。
そもそも、電車は数分に1回、快速や急行でも数十分に1回はドアが開くわけで、
窓を開けて常時換気する必要が一体どれほどあるのかと。
少し前、途中駅からのってきたおっさんが、5cm程度開いていた窓をぐっと限界まで下げたあげく
「若い頃大人たちに『スカート短くて寒そう』とよく言われ、若者のファッションに対する小言だと思っていたがあれは単純に言葉通りの意味だった事がわかった」
https://togetter.com/li/1834269
このまとめ。
昨今は「女子生徒が制服のスカートは寒いと訴えても聞き入れられたのにLGBTの主張ならあっさりズボンが認められて不公平」みたいな意見を多く聴くけれど
正直自分も中高生の頃って制服のスカートが寒いと思った記憶ってないんだよな。
スカートでそんなに寒かった記憶がないんだよ…夏が暑かった記憶の方がまだあるかも。
あの旅館にゲロだけ置いて行くのも心残りなので、レビューのような何かをここに書き記しておく。エッセイとかブログとかそういったことを書いたことのない人間が書く文章だから読みづらいかもしれん。すまん。
高山の名のとおり、でかい山に囲まれた小さな町だ。マジで沖縄本島の周辺の小島かよってくらい、まわりはなにもない。山だけ。最初、Googleマップで調べたときは、あまりにもポツンとあるもんだかはカルト的な村かと思った(申し訳ない)何を思ってここを繁栄させたんだ。「君の名は」に出てくる女の子の田舎町。あそこら辺が高山じゃなかったかな。まぁ、自分は高山育ちじゃないので詳しくは知らんが。ちなみに岐阜県にある。
去年の2月ごろ、派遣会社にいわれて高山に引っ越した。仕事は精神的な理由でたった2ヶ月で辞め、それから4ヶ月過ぎて休職することになった。以前の職場でも4ヶ月で辞めたから、自分は働くのに向いてないんだろう。というか生きること全般に向いてないような気がする。メンタル弱すぎて不摂生生活がデフォ。
というわけで半年くらい高山で休職していたわけだが。おかげさまで体調は戻り、来週に復職することになった。ただまぁ、いまのいままで仕事が長続きした試しがないので、不安しかなかった。仕事のことを考えると胸が痛くなるし、あまりの鬱さに身動きできん。
それが祟ったのだろうか。夕飯の帰りに気持ち悪くなって、「こりゃ家に帰れねえ!」と思って、どこか休めるところを探した。だけどくそド田舎に休めるところがあるはずもなく、どこもかしこもシャッターを下ろしていた。参ったなと思って、ときおりしゃがみつつ、なんとか歩いていたら、旅館があった。あまりにも気持ち悪すぎたから藁にもすがる思いでインターホンを押した。
出てきたのはババアだった。腰曲がりすぎて、自分の持ってた傘くらいの背丈しかない。
とりあえず気持ち悪いので玄関先でいいから休ませてほしいという旨を伝えたら、快諾してくれた。コロナ禍でちょうど客がいなかったというのもあるかもしれない。電気をつけて、はいどうぞ、とフロントの前にある椅子に案内してくれた。で、お茶はいらんかとかひざ掛けはいらんかとか聞かれた。気持ち悪かった上にあんまり耳がよくないので、全部聞き取れたわけじゃないが。とりあえずお湯だけ頼んだ。
ババアが去ったのを確認して、外の格好でソファーに寝転がった。暖房がつきたてでまだ狭い部屋のなか、急に見知らぬ人間を入れてくれたご厚意を思った。そしたら急に心臓がおおきく脈を打って、体がブルっと震えた。「こればまずい」と思った瞬間、情けないことに涙が出た。友達もいないし、親との関係は悪いし、周囲から冷遇されたし、性格も能力もゴミな自分に、やさしくしてくれる人間がいるんだなって思った。
ひとしきり泣いてたら、さっきの女将さんが茶を持ってきてくれた。マスクやマフラーで隠れていたが、さすがに気づいたらしく「泣きたければ泣けばいいよ」と言って、そのまま去っていった。映画しか聞いたことのないセリフに、自分はまたしゃっくりをあげて泣いた。右目から、半開きの左の瞼を伝って、生あたたかい水の粒が落ちて、ソファーに黒いシミを作っていたことを強烈におぼえている。平安貴族がよく「枕を濡らして〜」とかのたまってたけど、こういうことか、と思った、あまりにも体が重すぎてそれ以上頭働かんかった。
そんでまた女将がやってきていろいろ聞いてきた。住所はどこ、何歳? 家族は?と。ひとまず住所を伝えた。あまりにも声小さすぎたけど、女将の耳は(自分と違って)いいらしく、声を弾ませ、そこに親戚が住んでいることを教えてくれた。年齢を答えたら「あたしはね、81歳だよ!」と教えてくれた。あまりにも老健すぎて、泣いてしまった。そうとうメンタル参ってたんだなと思う。ひとり暮らしなことを伝えたら、また住所を聞かれた。
そこでおなじ回答をしたら、「そこに親戚がいるんだよ!」とおなじ反応が返ってきて、「あぁ、この人認知症なんやろな」と思った。普段ならウザイなぁといってあしらうけど、厚意が申し訳なさすぎて、ずっと同じ問答をした。たぶん10回以上したんじゃないかな。声出すのがキツかったから、ほとんどがうなずくくらいだったけど。
で、泣いてる自分を見て、女将は「あら?泣いてるの?悲しいことがあったんだね」と言った。ああ、認知症だから泣いてたこと忘れてるのか、と思った。うなずいたら、「泣きたければ泣けばいい」と言われて、また泣いてしまった。
悲しいことがあったの?と泣いた理由を聞かれたけど、女将からは「友達となんかあった」とか、「つらいことがあった」くらいしか尋ねられず、この人はメンタル弱者の世界とは無縁なんだろうなと思った。さすがに不安で泣いてますなんて答えても理解されないと思ったし、説明する気力もなかったからなにも答えんかった。女将は無理に聞こうとしなかった。
で、問答中はひたすら背中をさすってくれた。いまでも痛むくらいに。コート越しだけど、なんとなく女将のシワだらけの手の感触がした気がした。
そんで、「あたしは〇〇旅館の女将なの」「旅館は老舗でね」と自己紹介してくれた。自己紹介といっても、その二文を繰り返すくらいなんだが。あまりにもボケすぎて81という年齢すらあやしいかもしらん。
途中で吐いたり、女将さんの爺さんらしき人が来たりとちっちゃいアクシデントはあったけど、ほとんどは同じことを言い合いながら時間を過ごした。記憶力がゲームのNPCレベルだけど、なんかこの人にだけなら甘えてもいいんじゃないかって思うと、すべてが許せる気がした。
しばらく経って落ち着いてきたので、「もう帰ります」と言って、もらったタオルで涙を拭いて、靴を履いた。女将も靴を履いてくれて「どんだけ優しいんだ」って思うなどした。
帰りにまた「あたしは〇〇女将の旅館だよ!」と自己紹介して見送ってくれた。
帰りは雪が降っていた。脳内に流れる『惑星より』ジュピターのピアノバージョンを聞いながら、バシャバシャに溶けた雪を踏んだ。喉と胃が焼けてひりひりしたけど、それよりもこの雪も最後かぁと思った。いやな人間もいたけど、なにかと人情味に溢れてる町だったと思う。always 三丁目の夕日みたいな、古くさい町並みにぴったりの温かさが確かにあった。
もしこれを読んで件の旅館に泊まろうと思ったら、女将に「あなたに優しくされた人間がいたので、ここに来ました」とか、まぁそんなことを言ってほしい。まぁいるか分からんし、たぶん女将は覚えてないだろうけど。
…あのな、「キャブトン」マフラーってのはな、昔むかし、大坂に輸入品商売で有名な中川屋ゆう店があってな、中川サンゆう青年ベンチャー起業家が興した会社やってんな、そこが当時の花形商品やったモーターサイクルの輸入で富裕層相手に儲けてな、自分とこでもバイク作って売ろか!てなってんなー、そんで中川サンの創ったキャッチフレーズがまたハイカラでなぁ、
『Come And Buy To Osaka Nakagawaya』
この頭文字だけ取って並べて、
『CABTON』= キャブトン
や!そんでソコのバイクが付けとったんがアノ形のサイレンサー付いたマフラーや!
…だから「キャ『プ』トン」てなんだよニワカの物知らずがバーカバーカ!
わざと説明してないのか何なのか知らないけど、COが車内に入ってくる順序の一番目は「車体が雪で埋まること」だ。
COは重いから車体の下に溜まるとか言ってるけど、排ガスはめちゃめちゃ熱いのでふつうに停車している分にはどんどん上昇して大気に拡散してフロア下に溜まることはない。街中でアイドリングしてても誰もCO中毒にはならないでしょう?
ところが雪が積もって車全体がぐるりと床上まで埋まってしまうと、行き場を失った排ガスが車体の下に溜まり、元増田の書いているように車内に入ってきてしまう。
要は排気口を常に露出させて排ガスを外の空気に解放させていればいいわけ。
リヤバンパーの下あたりから熱くて臭いガスがブボボボボボって出てきてる筒があるでしょ? マフラーって言ったりするところ。エディ・マーフィーがバナナを突っ込んだところ。あれを常に見える状態にしておくこと! 左右一対ある車もあるからね!
大雪になると立往生した車のCO中毒死の危険が叫ばれるが、はっきり言ってこの責任はメーカーにある。車の構造の問題だからだ。
更にちゃんとその辺りの説明が出来ずに漠然と危険性だけを叫んでいるマスコミにも問題がある。
これについて説明する。
自動車のエアコンシステムには冷暖以外に内部循環と外気導入があるのはご存じと思う。
外気導入にするとバルクヘッド(運転席と前部エンジンルームの隔壁)に開いた穴のシャッターが開き、ファンを通して室内に外気が吹き込まれる。
だが出口が無ければ室内の気圧が少々高くなったところで空気は入らなくなる。
その為に出口となる通気口が必要だ。そしてこの通気口は換気の用を為すためにも室内空間のなるべく後ろ側にあった方が良い。
因みにこの通気口はドアを閉めた時の閉まりやすさにも影響する。通気口が無いか狭い場合、ウエザーストリップ(ドアのゴムパッキン)の圧縮にも力が奪われた上で空気を圧縮する事になるので、力の弱い人はドアを閉める事が困難になる。
ここから排気ガスが侵入するのである。そして構造上、ワンボックスワゴン型がとにかくこの問題に脆弱である。
それ故オーナーがその危険性を認識しにくいし、掘り下げ力が足りないマスコミも然りである。
車内の最後部に配置する必要から、その場所は車種により異なる。
・セダン
最近めっきり減ったセダンだが、後部通気口の位置は洗練されていることが多い。
概ね、左後ろ座席のドア(右ハンドル車)に仕込んである事が多い。ドアを開けるとドアか車体側のウエザーストリップの外側にスリットや穴が見える。これが外側の通気口だ。
内側はドアの内張りにスリットがあったり、アームレストに隙間があったりする。更にシートの裏側に穴があって、トランクを通過してドア部シャーシ側に開口している凝った作りのものもある。
いずれにしろこの構造だと排気ガスを吸いにくいから比較的安全な構造と言える。
ズバリ言うと、左側ボディ側面最後部のバンバーに隠れる場所にある。具体的にはこの動画の14:53付近を見てもらうと判り易い。
https://youtu.be/4fphaU3cdVo?t=893
これは今塗装中でバンパーが外してある。これは外車で左ハンドルなので右にあるが、右ハンドルの日本車なら反対側の左の同じ場所に同じように配置されている。
内側はその上の荷室内後部に内張りにスリットがある場所や内張りに隙間が設けてある場所があるはずだ。トールワゴン所有者は実車で確認して欲しい。
この場所ははっきり言って最凶最悪の場所だ。何故なら普段はバンパーで蓋がされているが、そのバンパーはフラッシュサーフェス化の為に下部以外車体をピッタリ覆うものだからだ。
車体下部はさながら水上置換の集気びんだ。排気ガスはどんどん供給され、更に暖かいので上に上ろうとする。そこに脱出口が一つだけある。
それが後部通気口だ。排ガスに含まれるCOは重いので普段は下にたまるが、排ガス自体が暖かい上に閉鎖空間にどんどん供給されるので一緒に室内に入っていく。
ここの通気口にはバルブやシャッターはない。入りたい放題だ。「換気の為」と思い窓を少しだけ開けていればその速度は加速されるかもしれない。
https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Nissan_Skyline_C111_2000_GTX-E_001.jpg
ガーニッシュ(飾り)を兼ねていた時代のものだ。必要な開口なのでデザインに取り込んだのだな。
これは80年代のハイエースだが、車体後部にスリットが見える(この型は車体両側にある)。
https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/6/64/Toyota_Hiace_50_Wagon_001.JPG
こうやって見える所にあると、排ガスが侵入しにくいだけでなくて、オーナーがその役割や仕組みを認識しやすい。
ここに水がかかれば車内に侵入しそうだし、外部の臭いや有毒ガスもここから入りそうだと想像がつく。
そもそもフラッシュサーフェス化する理由は、空気抵抗低減と騒音低減の為だ。出っ張りや凹みというのは高速走行時にそこで空気の乱流や渦(カルマン渦列)を生む。乱流はゴーーという音で、カルマン渦はピューーという音だ。
この為にドア外板の中とかバンパーの裏に移動させられたのだ。更にバンパーもフラッシュサーフェス化されているので鉄のバンパーむき出しではなく、ウレタン樹脂で車体と面一にするカバーが付いた。
走行中の車体付近は空気が流れているから負圧になっており(ベルヌーイの定理)車体下も然りなのでこんな奥に隠された場所でも空気が吸いだされて用を成す。
代わりに全然考慮されていないのが停車時の排ガスの侵入である。ウレタンバンパーの上部は外板と密着しているから上った空気は上に抜けず通気口に全量が入ってしまう。
2016年には三重県の駐車場で仮眠中の19才二人がCO 中毒で死亡するという事故も起きている。
https://www.sankei.com/article/20161007-EJKMGZCUSJIRFLJ6U4NPX3TUMA/
この車両も軽のトールワゴンである。軽微なマフラーの破損が死亡事故に繋がったものだ。
一般的にマフラーの破損はCo中毒に繋がりやすく注意が必要な故障なのだが、それでもトールワゴンのこの通気口の場所という脆弱性が無ければ死亡には至らなかったとしてか思えない。
マフラーが少々壊れただけで死ぬ、という構造は安全性の面からどうなのか?個人的には相当にイカレてると思う。
トールワゴンはSUVから派生した、クロスカントリー性を撤去した低床レジャービークルである。
故にこういう特徴がある。
↓
SUV:車中泊しやすい、通気口は排ガスが侵入しやすい危険な場所にあるが車高が高いので塞がれにくく事故には至らない事が多い
↓
トールワゴン:車中泊しやすい、通気口が危険な場所にあり車高が低いので雪で容易に水上置換状態になる
という訳で、構造的な危険性がちゃんと認識されないままになし崩し的にSUVをそのまま低床化してしまったのだ。
更に車中泊しやすいのが問題で、起きていればCO中毒の初期症状、頭が痛い、眠いなどに気が付くが、寝てしまえば死亡事故まっしぐらである。つまり使用目的の上でも危険性が高い。
隠されているために後部通気口の事など知らないオーナーが殆どだろう。
だからマニュアルにも記載し、シール貼付などで「この車の通気口はここにある」「ここから排ガスが侵入する」と表示するのが必要と思われる。
またマスコミもちゃんとこの事故の構造的問題を認識して啓蒙に努めて欲しい。バンパーを外して「ここに通気口があるせいで排ガスが入るんですよ」「寝てた場合は必ず死にます」という報道をしているのを見た事が無い。
https://jaf.or.jp/common/kuruma-qa/category-natural/subcategory-snow/faq255
「外気導入口から排ガスが侵入」とか書いてるのよ。その前に後ろの通気口から入ってるんだよ!内部循環にしてても後ろの通気口にはシャッターが無いの!窓を開けても煙突状態になるから余計に車内に入っちゃうの!
JAFの実験はセダンには該当するがセダンよりワゴンやトールワゴンが売れてる現状では認識が不十分としか言えない。
最終的には低床車でも密閉型バンパーの裏に隠す今の方法を止めて、コストが少々かかっても安全なところに開口する方法にしないといけないだろう。
だが消費者運動が下火になり国交省もEU規制に倣っているだけの現状だとそれも難しい。遺族が構造の問題を訴えたりすれば流れは変わるかもしれないが。
尚、セダンなどでも車体下部に排ガスが溜まってしまえばシフトレバーの穴やら水抜き穴、前部の導入口から入ってくるのは同じなので時間の差こそあれ中毒死の危険は同じなので安心してはいけない。