はてなキーワード: 電圧とは
「ビデオ通話できますか?」ってきたから、初めてしてみた(何年も前の話ね)。
「映ってます?」って声が聞こえて見たら、女の子が立ち膝でパンツを見せてた。
「日曜日までのおかずをあげますね」って、パンツを脱いでオナニーし始めた。
ぎり乳輪が見えないくらいとか、「あ、見えちゃった」とか。
「見せつけてやる、という感じで、」
「どちらでも。大げさに呼吸音(吐息)を入れて欲しいな」
そんなこんなで日曜日に遠い国の駅で待ち合わせて、
そこに白い息を吐いて立ってる小柄な女の子にこれから色んなこと何でもできるんだ!
ホテルの部屋に二人っきりになっても、余裕なのか一息ついたり。
「お風呂入りましょっか」「入りましょっか」。お湯が溜まるまで煙草吸ったり、
持ち寄った漫画見たり。「お湯が溜まりました」「服を脱がせたい」と言うので、
脱がしてもらった。トランクスをおろした時「あらっ」って言われる。
「僕も脱がせます」。シャツとパンツを脱がして、靴下脱がしてくんかくんかして、
ブラの背中フックを外しておっぱいが見えて「見られちゃった」、
ショーツをおろした時「糸引いてますよ」「恥ずかしい。。」とクロッチのシミも確認。
それでやっと裸で抱き合って、女の子を化粧台に向かせて、
後ろから挿れた。「あん。私、そのまま挿れてくれないかなーって期待しちゃってた」
「子供が自分にもおもちゃをくれないかなみたいに?」「欲しかったから」。
真夏ののどが渇いた一杯目の冷えたビールってこんな感じなのかな。
その後はお風呂場でしゃがんで「ちゃんとこことか剃ってきましたよ」と、
つるつるの大陰唇。「上の方もハサミで形を整えたり。私の毛、縮れてるからなー。
直毛の人が羨ましい」。びらびらが見えてて、クリトリスも見えてて。びらびら。
って話を後からしたら、「男の人のおちんちんだって、なんであんな形って。
段が付いてるじゃないですか。カリ首?そんな形じゃなくてもいいのに。
それに色とか大きさとか長さとか。おしっこが出る穴も、
ウーパールーパーの口みたいだし。挿れられたら気持ちいいんだろうなー、
って気持ちで増田さんの動画を見てましたよ!あと、この指で触って欲しいとか、
その唇を首筋這わせて欲しいとか、私を気持ちよくさせてくれる!」
「お風呂場で電マ使えるかな?」「お風呂場ドライヤーで感電死事故定期。
防水のピンクローター買いましょうか」「すごい!」
フォルクスワーゲン・ビートルの初期型をはじめ、1920~1950年代までは、
電装品が少なく、バッテリの用途はヘッドライトやウインカー、始動用ぐらいだったので車載バッテリの電圧は6Vだった。
へー第二次世界大戦後に銅の価格が高騰してより少ない銅線でモーターを回すために、銅線が細くなって上がった電気抵抗に負けない電圧、12V(鉛蓄電池を6セル直列)になったんだな
車のスターター回すために12V必要だったから車のバッテリー電圧が12Vになったという歴史的事実がある
(ここから先はただの予想)
そのあと、車にいろんな電装品が乗るようになって、それらが12Vをベースで作られていった
要は抵抗とかコンデンサとかダイオードとかが12V耐圧(本当はマージン取ってるからもっと高めだけど)で設計されるようになった
PCはまだ市場規模が小さかったから、自分たちで部品を一から作ることができず、車両用の部品を転用して製造された
すると自然とPCは12V耐圧品で設計されることになり、結果電源も12Vの方が都合が良くなっていった
それで、12Vが案外最初の電源電圧としてちょうどいい電圧だったから、PCが普及してPC専用部品が作れる市場規模になってからも別に変更する必要性がなくズルズル12Vが続いているのだと思う
乗った事があるのが10年くらい前なので最近のEVは違うのかもしれないが、3人で乗ってたら坂道の頂上付近で全然進まなくなってやべーってなった時があった
しゃあないので俺ともう一人が降りて後ろから押したらなんとかなったのだが、やっぱEVってガソリン車よりパワー足りないんだなという印象を持った
まあ山の山頂付近だったので急坂過ぎたってのはあるのだろうが、とはいえ山がちな地形の田舎ではちょっと使いづらいんじゃないかと思った
もちろんモーターの出力を向上させればどうとでもなるのだろうが、その分だけ車両価格も上がるだろうしバッテリーの容量も増えてその交換費用も馬鹿にならんのではないだろうか
EVの軽トラ一台200万とか言われて「ええ……」ってなったのを覚えてる
技術革新や量産効果で今後は安くはなるのかもしれないけど、上でも書いたバッテリーの交換費用の問題もあるし現状では割高というイメージを拭えない
エコカー減税的なやつでジャブジャブ補助金投入すればなんとかなるのだろうか
短期的にはともかく長期的にそれを続けられるのか? って疑問は浮かぶが詳しい人にはなにか名案があるのだろうか
これはネットの記事や知り合いから聞いた話なので個人的な体験に基づいている訳ではない
バッテリーは砂漠みたいな高温地帯だと劣化が早まり、氷点下を下回るような環境では電圧が低下するみたいな話は聞く
ただ北欧の方だとEVのバッテリーにバッテリー用のエアコンが付いてるみたいな話があるので、そういう解決法もあるのだろう
その分だけ燃費は悪くなるんだろうし、車両の価格も高くなるんだろうけどね
現状では割高な割に性能的にはイマイチな車ってのが俺のEVに対するイメージだ
個人の街乗りメインとかならともかく、実用車の代替えとしてはどうなのかな? って印象だし価格はちょっと高すぎる
温暖化対策が必要ってのは分かるけど、今のままではメリットよりデメリットの方が大きすぎるのではないかと思う
多分EVへの移行は車両だけじゃなくて、それに関わるインフラもまるっと入れ替える必要があるのだろう
その為のコストを都会は引き受けられたとしても、田舎はそれを賄いきれないと思う
田舎のEV移行の為に国の税金を大量投入する事を都会の人達は許容するのか? その為に税金が重くなっても納得してくれるのだろうか?
「田舎の事は田舎の財布でやれ! 俺達の税金を使うな!」ってならない?
そのくせ都会の意識高い人達が「EVに移行しない田舎の人間は意識が低い! 今の時代では許されない!」とか言い出さない?
正直EVそのものに対してはそこまで悪印象がある訳じゃないし、技術革新で課題点も徐々に解決していくのだろうと思う
引っ越し先がガスコンロを持ち込む方式なんだけど、奥さんはガスコンロではなくてIHコンロを設置したいという
価格では、IHが本体9万に工事費を合わせて10万前後、ガスコンロならば2万程度なのでどうかなっておもう
確かにプロパンだからガス代は高いのだが、奥さんは火災予防とガスコンロの掃除の大変さや料理へのモチベーションをあげている
ガス代がもっともかかるのは風呂だから、節約効果なんてそもそも期待しないらしい
うーん、わかるけどこれに10万かと尻込みしている
【追記】
IHは火力に難あるという意見だけど、どうも自称料理できるというバイアスかかってそうだからなあ。まあ火力の面で少し話すか。
でも、そもそも奥さんは料理の美味しい不味いでIH選んでないのだよな。子供がいるから、ってのが大きい理由だし。
【追記2】
管理会社に聞いたけど、単相3線なので200Vを利用することができ、専用コンセントを工事すれば可能。ただ原状復帰が必須だからコンセントを取り除かないといけない。そこまでするほどではないから、結局ガスに落ち着きそうだ。
ただIHそのものは料理以外でも大きな意味があるので、将来の家ではIHがいいと思ってる。
【追記3】
管理会社にオーナーと交渉できるか聞いてみるか。ガスでだめな理由もあまりないが、調べるとやはりIHには大きなウェイトがあると思う。
40Aとやや心配だけど、ちょうど分電盤は1つブレーカーが空いているので増設は可能だからね。駄目なら普通にガスかな。
ちなみに100Vのアイリスのやつを勧めている人いるけど、あのクラスを使った経験から本当にお湯を温める程度だから役に立たなかった。ゴメンな
【追記4】
管理会社経由でオーナーにきいたけど、なんだかチグハグな回答ではぐらかされてしまった。
というわけで我が家はガスに落ち着きそう。
いい感じのガステーブルを買えばかなり快適そうだしね。
ここで学んだけどIHにもガスにも種類がいっぱいあって一概に比べることはできないんだね。特にIHは電圧やアンペアも関係していて個体差が大きい。だからこそIHを批難する人が多いんだなって思った。
逆に-電圧にすると周りから金属イオンを漏電箇所に集めて析出させるという形になる。つまり断線しない。
だがこの時近くに鉄で出来た構造物が埋設されていたら?
そう、この鉄構造物はめっきの陽極となってどんどん溶け出し、電話線の漏電箇所に鉄めっきされてしまう。埋設電話線は腐食に強いが、周囲の金属を犠牲にするシステムなのである。
へーおもしろい
鈴鹿の信号機柱が折れた原因が犬のおしっこだというNHKのニュースが人気だけど、この報道ちょっと短絡的なんよ。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210713/k10013135901000.html
地中に尿素が沢山検出された→尿に含まれる塩分のせいで腐食が速く進んだって理路だが、この科捜研の推理、間違いじゃね?普通こういう場合に一番に疑うのは「近くに電話線が埋設されていないか?」って事なのだ。
https://goo.gl/maps/syr4awTVenxKDcHZA
無塗装無被覆の亜鉛メッキ鉄柱だ。
信号を動かすには電気が必要だから電線が引き込まれている。最初期のリレー式信号機はこれだけで良かった。
ところが最近、と言っても30年以上前からはそれだけじゃなくて通信線が必要になっている。国道などの信号機はある程度のグループにまとまって連動して動いている。バラバラだと渋滞を惹き起こし旅行時間(到達時間の行政用語)をいたずらに長くする。
これは最近進んでいる歩道橋の撤去にも絡んでいる。スタンドアロン信号機しかなかった昭和中期では歩行者の安全の為に信号機を設置すると渋滞が酷くなってしまう。その為不便で高価な歩道橋を設置するしかない。しかし年寄りなどの交通弱者には利用が困難でジェイウォークが頻発して結局事故になる。現在のネットワーク化された連携信号機なら赤と青が連続させられるのでいくら設置しても渋滞は悪化しない。
更に最近(と言っても30年前から)では警察署で中央管制が出来るようにしている。
これには多くの利点がある。まず現場まで行かなくても信号パターンをプログラム出来るので柔軟に運用できる。更に大きいのがカーチェイスの抑制だ。市街地でパトカーの制止を聞かずに逃げるとやがて前方の信号は全て赤になる。追尾の警邏パトカーは結構やる気ないような走り方をするがやがて管制室が作り出した渋滞につかまるからそれでいいのである。交差交通の方も赤の全赤にしておけば事故の可能性は更に減る。カーチェイスの事故で警察も悪い、悪くないの論争になる事があるが、警察の肩を持つ余りカーチェイス事故の責任をも全面的に免責するのはこういう理由で間違っている。責任があるから予算を組んでこういうシステムを整備するのである。
矢印信号をデフォルト装備にしておけば災害時に特定地区への進入を阻止する事も可能だ。
この為の通信線は「専用線」を使用し、アナログとデジタルがある。専用線は何も交通信号だけではなく、銀行ATMや企業の支社間、マスコミ企業なども使用していて警察電話などもそうだ。アナログ専用線は要するに専用の電話線である。
https://goo.gl/maps/bdENtmii5Ck6nJ4e6
ボックスへの曲がりが緩いので光ファイバのようだが更新前はアナログだった可能性もある。
電柱に掛かる線というのは高さによって3つに分かれている。
一番上には3本の線が距離をおいて張られている。これは高圧線でそれぞれ3300Vの電圧がある。3つがそれぞれ電圧の波がずれて送電されているので電線間では6600V。触れると危なすぎるので一番上に張られている。
柱上変圧器で家庭で使える100Vに変圧された電気は真ん中の線を流れて家に引き込まれる。これも三相で電線間の電圧は200Vだが家庭の電灯契約ではそのうちの一本100Vだけを使用する。
先ほどのストビューで見ると3つの線群に分けられているのが見えると思う。
となっている。終端装置へは専用線が中継器無しで引き込まれているのが判る。なお、終端装置柱の一番下にあるのは電力メーターだ。警察もちゃんと信号機の電気代を払わなきゃならない。
また、ストビューで見回すとこの交差点周囲の電柱からは電話線が多数地下に引き込まれている事が判る。このアナログ電話線に流れる電気は結構特殊だ。「-48Vの直流電流」なのである。
電話線が-48Vなんて変な電流を使う理由はボルタ電池とめっきの原理が関係している。
異種金属を導線で繋いで電解液中に置いた場合、イオン化傾向が大きい金属の方はイオン化して溶け出し電子が過剰となり、イオン化傾向が小さい方に電子が流れて水素が発生する。
逆に両極に外部から電圧を掛けるとイオン化傾向の差は無視されて陽極の方がイオン化して溶け出し陰極に析出する。これが陽極酸化現象でめっきの仕組みでもある。
アナログ電話では直流電流が必要だが、この直流が+電圧だったらどうなるだろうか?土中で漏電して、その漏電箇所ていうのは要するにめっきの陽極と同じだ。電解液である土中に銅イオンを流し続けて、近くに金属があった場合はそれを銅メッキし続けてしまう。その結果電話線はやがて無くなり断線してしまう。
逆に-電圧にすると周りから金属イオンを漏電箇所に集めて析出させるという形になる。つまり断線しない。
だがこの時近くに鉄で出来た構造物が埋設されていたら?
そう、この鉄構造物はめっきの陽極となってどんどん溶け出し、電話線の漏電箇所に鉄めっきされてしまう。埋設電話線は腐食に強いが、周囲の金属を犠牲にするシステムなのである。
だから埋設金属が早く腐食した場合、電話線の埋設は真っ先に疑われるのである。この電流はほんの微量で構わない。単三電池でも簡易的なめっきは出来るのだから。
だから科捜研は折れた柱周囲を掘り返し鉄分分布を取って変な分布傾斜が無いか調べるべきだったし、土中に電位差が無いか調べるべきだった。それ以前に電話線の埋設が無いか、過去無かったかをNTTに聞くべきだった。何しろ信号自体が電話線(専用線)を使うシステムであるし、その端末装置がある柱は折れた柱の直近なのであるから。更に近くの電柱から電話線が地中に引き込まれているのだから。
2016年に大阪の池田市で街灯が倒れて女児の指が切断されるという事故があり、池田市が「犬の尿が原因」という調査結果を出した事があった。それに寄せる為の調査が行われたという気がしてならない。
一方、NHKは科捜研がそれらの可能性を調べ尽くしたかを確認すべきだった。その上で犬の尿という仮説しか残っていないのならニュースバリューがあった。
犬の尿で倒壊っていうのは面白ニュースだからその説に飛びついてしまったのだろう。仮令誤報でも問題も起きない類のイシューだ。
しかし知的好奇心を途中で放棄してしまっている。犬の尿説で笑ってお仕舞にしたら交通信号の仕組みも個人では馴染みの薄い専用線の事も電話線とめっきの関係も頭に入ってこない。電柱を見てもただの邪魔な風景としか映らないままだ。路上観察の動機を逃しているのだ。
最後に散歩時の犬の放尿について愛犬家に尋ねたりして倫理問題にしてしまい、論拠が不十分である事を視聴者に忘れさせる構成だ。この構成の効果はメディアリテラシーの問題でもあるだろう。
情報どうもです!みつかりました
宇都宮 充
世界最高水準の酸素発生電極との過電圧の比較。赤が今回開発した電極
新潟大学自然科学系による研究グループは、超低過電圧で水を分解する高活性酸素発生触媒を開発し、世界最小のエネルギーで水を電解することに成功したと発表した。
化石燃料に代わる新たなエネルギー源の1つとして水素が期待される中で、水の電気分解による水素生成技術の研究も進められている。しかし、電気分解を行なうための電解質水溶液槽である水電解セルでは、理論電圧である1.23Vに加えて、酸素発生電極と水素発生電極への過電圧が必要で、前者は現状では300mV程度と高いのが課題だった。
研究グループでは、多孔性ニッケル基板とチオ尿素をともに焼成すると、窒化炭素に包まれた硫化ニッケルナノワイヤーが同基板上に析出することを発見。酸素発生電極として利用することで、32mVの超低過電圧での水の電解に成功した。
分析によれば、硫化ニッケルナノワイヤーと電解質水溶液の界面に、触媒活性サイトとなるニッケル酸化物層が形成され、基板から効率的な電子輸送が行なえたことが要因だとしており、高水準な電極と比べても大幅に低い電圧での電解が可能だという。
同グループでは、今回の結果が高効率な水素生成技術の実現につながるとしており、今後はこの水電解セルと太陽電池による、実用的な太陽光水素生成システムの開発を目指すとしている。
お前が望んでいたものが、いまあらわれているんだよ。という言葉が、自分の身体を上から下に駆け抜け、僕はそれで、頭から血が抜けていったように感じた。その言葉は、ある意味では間違っていなかった。けれど、間違っているといえば、全面的に間違っていた。
目を凝らしても見えてくるのはパソコンの画面と荒れ果てた部屋しかない。右手の小指と薬指がその付け根にかけて少し痺れている。特にキーを叩いていたわけではない。パソコンの画面をつけて、何をしようかと思っていただけだ。すると、僕に言葉がやってきた。それは僕が望んだ言葉ではなかった。この暗い部屋は、僕が望んで生まれたものだった。この荒れ果てた部屋は、僕がどうしてか生み出したものだった。あの言葉は、ただ、とても嫌いな言葉だった。
望む、望まないなんてことを考えたことはほとんどなかった。あるといえば、望まないことばかりだ。いろんなことが嫌だ。特に、望むことは何よりも嫌だ。自分が何かを望んでいると思うだけで気分が悪くなってくる。自分が何かを望まなければ生きていけないのだとしたら、死にたくなる。何も望みたくない。何も望まれたくない。そうして僕はこの場所を作った。僕が今望んでいること? それには答えられない。ただ一本の煙草が吸えたらいいと思っているだけだ。それが望みなんて大きなものに含まれるのだとしたら、今すぐにでも僕は首を吊ってやる。セブンスターのソフトは残りわずかだ。一本取り出して、口に咥えた。火を付けずにパソコンの画面を見た。
さっきまではTwitterのホームが映っていたが、僕はもう少し孤独になりたくて、ウインドウを閉じた。デスクトップ画面には、雑多なファイルが、まるでこの部屋みたいな雑駁さで並んでいる。それの後ろには描かれた美少女(アニメの美少女なのかどうかはわからない。インターネットで見つけた、絵の美少女だ)が憂鬱げに体育座りをしている。彼女の右手には安全剃刀が持たされている。左腕にリストカットの痕はない。安全剃刀は文字通り安全なのだ。少女の足元には薬瓶が転がっていて、その転がる移動を堰き止めるように、本が置いてある。フェルナンド・ペソアの本らしい。表紙の白い部分には血痕のようなものが伸びている。
灰を落としてみると、煙草の1/3はなくなっていた。僕は考えごとをする前に、なにかと準備運動が必要みたいだ。考えるべきことというのは、僕の身体を駆け抜けて行った言葉についてだ。
僕は「望む」なんていう大掛かりなものが嫌いだ。望むとも、望まざるとも、嫌いなものは嫌いだ。だが、そこにばかり注目していては次の文がわからない。次に進む。すると、それがあらわれているという。
それがあらわれている。それはお前が望んだものだ。
というのであれば、僕はわかるような気がする。まずはじめに「あらわれ」があって、その説明、あるいは定義づけがされる。これは、わかる。あると思う。いや、あるべきなのだ。自分がいまどうして存在しているか? こうして暗い部屋で、食事に使って洗わないままで転がっている食器や、ゴミの類いが転がっている、この雨戸が閉められた部屋で、僕の身体は、パソコンは、煙草は、まず、「ある」。そして僕がその「あらわれ」を何らかの形で受け取る。受け取ったものには、それ相応の制限がある。それが説明であり、定義でもある。こうして抽象化すれば、わかる話だ。話がわからなくなっているのは、そこに「望む」という言葉が出てきているからだ。煙草を灰皿にすりつぶした。
「こうしていても埒があかない」
そう呟いた。こう言ったところで、あの言葉が離れていくわけでもなく、これから行動をとったところで、あの言葉が離れていくわけではないだろう。精々気晴らしにはなるだろうが、自分の中にある嫌悪感がぢくぢくと膨れていくか、いつの間にか消滅しているか、そのどちらかだ。経験的に、後者の方がよくあることだ。いつの間にか消滅するには、原理的に時間が必要だから。
家を出ると小雨が降っていた。庇の外に左手をかざすと、ほんとうに細やかに、少ない量の水が手のひらに当たった。深い青空は全国的に深夜であることを告げていた。振り返って家に鍵をかけてから、僕は肺にあるどんよりした空気を深い青の空気と入れ替えた。まるで僕の肺が一つの世界になっているみたいに青い深夜だった。その世界は二つあった。そのうちのどちらかに、隣部屋のお風呂の匂いが流れ込んできた。歩き出した。傘はいらないだろう。煙草とお菓子を買ってくるだけだ。
思った通り、雨ざらしの階段はそれほど濡れていなかった。足を滑らせる心配はなさそうだし、きっと降りはじめてすぐなんだろう。階段を降っていくと、
「お前が望んでいたものが、いまあらわれているんだよ」
という、声がした。言葉ではなく、声がしたのだ。階段を降りている感覚が薄れて、ゲシュタルトが崩壊してしまった。階段を構成する線と線の繋がり、それがなす直角と、段差、線の全てが空白もしくは混沌の世界に放り込まれた。ポケットに入れていた鍵は、僕の拳から飛び出すことなく、音を立てることもなかった。目を閉じた。「うわあ」と思った、その頃にはもうすでに階段の一番下まで辿り着いていた。でも服は汚れてしまった。階段から転げ落ちたのだ。頭の裏、腕の曲がらないところ、脚の曲がるところ、何より腰が傷んだ。それから遅れて左手に妙な感覚があった。座り込んだまま、左手を開いてみると、家の鍵を強く握りすぎたからか血が出ていた。鍵に何かキーホルダーをつけていたわけではないから、純粋に鍵で傷ついたのだ。親指の付け根に小さな切り傷が付いていた。思ったより血が出てくる。なんとなく、右の人差し指と中指でそれを拭い、右の頬に付けてみた。この、なんとなくの一連の動きは、シネマスコープの中に映し出されているといいな、と思った。身体中が痛かったけど、おもしろかったから、よかった。僕は立ち上がることにした。雨は本当に少しだけ降っている。
ここからコンビニに行こうとしている。それなりに汚れてしまったが、仕方がない。自転車を見た。自転車に乗って行こうか、いや、この程度の濡れ具合で滑って転んだのだ(たとえ変な声が聞こえてしまったからといえど。またあの変な声が聞こえないとも限らない)、大事をとって、あと気晴らしのために歩いていくことにしよう。自転車を金網越しに見た。僕は歩いてコンビニに向かう。決めたからだ。ぶらぶらさせていた右手を鼻の前にかざして、匂いを嗅いだ。鉄くさく、砂っぽかった。これでコンビニに向かおうとしているのだから、笑えてくる。いや、これは気晴らしにすぎない。コンビニ店員も、適当に事情を察してくれるだろう。コンビニ店員は本当に飲み込みが早いから、わかってくれるはずだ。
そんなことを考えていると、下には列車が通る小さな橋に辿り着いた。水色の塗装ははげかけているが、子供が手すりで遊んでいて怪我をするほどではない。おしゃれみたいに朽ちている。その下では電車が通る。橋の真ん中に辿り着いて、ここから落ちたら死んじゃうだろうと思った。いや、生きちゃう? 電圧注意と書いてあるから、落下して骨が折れたり、死んじゃう前にびりびりっと身体が破壊されてしまうかもしれない。それにいま僕は濡れている。電気はよく通ることだろう。でも、痛そうだ。さっきの落下でさえ痛く、血を流してしまったのだ。僕というのは風船みたいに壊れてしまうときには、弾けるように壊れてしまう。そして、壊れてしまうと、びっくりするし、うるさい。毎度この橋を通るとこんなことを考える。死ぬことはないだろうとは思うが、死んでいいかもしれないと思う。そして、橋の真ん中で線路を眺めるのをやめ、先に進もうと体勢を変えると、昼間子供達がよく遊んでいる公園が見えてくる。深夜の公園だ。いやらしいことを考えないわけではない。でも、重要なのは、いやらしいことを考えたその時には、もうすでに水色の手すりから離れて、コンビニに向かって歩きはじめていることだ。
公園に面した道路を進むとコンビニがある。だからコンビニに向かうまで、橋の上、橋の下り、道路、と少なくとも三つの視点から公園を眺めることになる。意図して見ないときもあるが、この場所から見た公園をその時に考えてしまっているから、大体いつもみているようなものだ。道路に面している側には遊具はない。公衆トイレがあって、それを二本程度の灯りが照らしている。公衆トイレはほとんど立方体の形になっていて、二つの光源から伸びるそれの姿は、三つの視点、どこからみても美しい。道路から見たとき前景に公衆トイレがあると、その後景にブランコがあって、その間くらいに滑り台がある。ジャングルジムと砂場は公衆トイレに隠れてしまう。
今日こうして家を出てきて、コンビニに向かっているのだけれど、いつもは見かけない、変な影が三つの視点全てにあらわれているのを見た。人影というには小さく、あまり動いていない。でも横に長いわけではないから、犬や猫の類いではないと思われる。霊でも無さそうだ。霊に影があったら、僕はその霊と仲良くできるだろう。
よくわからないその影は少し揺れているだけで、歩いたりしている様子ではない。ブランコ周辺でただ揺れている。こういうのはあまりない。不審な影を見かけることはよくあるが、それはその人物が不審だから影も不審に見えるのであって、影が独立して変な雰囲気を纏っているのはなかなかない。それに、徹底して影の主が見えてこないというのも、変な話だ。影しか見えない。特に怖がることはなかったが、
「変だなあ」とは思っていた。そのまま、コンビニへ向かった。
その前に、円柱状の灰皿に吸い寄せられていった。右ポケットには忘れずにセブンスターのソフトと、ジェットライターが入っている。ジェットライターは素晴らしい。片手で着火できるというだけで、なんだかカッコいい感じがする。喫煙にかっこよさを求めたことはないけれど。客観的にそう思う。絵になるというか。
セブンスターを咥えて、右ポケットからジェットライターを取り出して、先端に火を付ける。ゆっくり吸う。強く吸うと美味しくない。けれど今は若干の湿気があるから、どちらにしろ美味しいのかもしれない。
煙草を吸っていると、気分がいい。家から出てすぐ深夜の空気を吸ったように、身体の中の空気を違う空気で入れ替えているように感じる。手軽に自由を手に入れてるような気がする。これが自分の望んだものなのだと言われたら、認めてしまうかもしれない。この一本の煙草が僕の自由に繋がっているなんて、ちょっと詩的だ。けれど……
お前が望んでいたものが、いまあらわれているんだよ。
これはどういうことだったんだろう。
こと?
あれははじめ、「言葉」として僕の身体に降りかかってきた。「言葉」が身体を貫くような感覚は、実はよくあることでもある。だからそれはいい。問題はその「言葉」が「声」になって聞こえてしまったということだ。「声」になって聞こえたということは、誰かがそれを喋ったのだ。あのとき、僕の近くには誰もいなかったから、僕の「言葉」が「声」に聞こえてしまった(?)ということなのかもしれない。つまり、幻聴のようなものだ。幻聴ということは、幻? 幻には思えなかった。なぜなら、まずはじめに「言葉」が降りかかってきたからだ。幻にふさわしいのは、何の予兆もなく、何の脈絡もない「声」が聞こえてくるということではないのだろうか。あるいは、僕を貫いた「言葉」は「幻の声」を予知していた、とか。ファンタジーじみてきた。同時に自分は精神的におかしいと思われる(思われてしまう)ことを毛嫌いしていることに気づいた。言葉に則して物事を判断している。まるで、そうしないと生きていけないように。セブンスターは半分になっている。そうしないと生きていけないということは、僕は「言葉に則して物事を判断することを望んでいる」のかもしれない。それのあらわれとして、部屋があんなことになっているのかもしれない。数日間シャワーの浴びていない自分がいるのかもしれない。言葉に則して物事を判断することを望むというのは、ここまで代償が必要なんだな、とひとりごちて、笑った。口から煙草の煙が飛び出た。
コンビニでは煙草とお菓子を買った。煙草はいつものセブンスター。お菓子は適当にチョコ、なんだか寝付きが良くなるらしいチョコがあったからそれと、イカのゲソを買った。ゲソを買うとビールに手を伸ばしそうになる。でも僕はビールはあまり好きではないから、好きなのはゲソとビールという組み合わせだけだから、やめることにする。結構そこで戸惑う。けど、ビールは自分には必要のないものだ。煙草とチョコとイカのゲソは、自分に必要なものだ。
帰り道、公園が見えてきた。あの影はまだ居るだろうか? 僕としてはいないほうがいい。帰りは行きと違って、目に入ってくる視点が二つなくなっているからだ。橋の下りと、橋の上では、振り返らない限り公園の姿を捉えることができない。公園の姿を素で確認できるのは、今、この公園に面した道路でだけなのだ。だからこそ、ここでしっかりと、あの影がまだ居るかどうかを確かめる必要がある。そうしないと、公園を背にしてからが怖い。
立方体の公衆トイレが二つの光源に照らされて伸びる影の先には、ジャングルジムがあり、わずかながらジャングルジムの影も砂場に広がっている。幾何学的な影は、砂場の凹凸に習って、あまりユークリッド幾何的ではない形になっている。ブランコにはあの小さな影はなく、滑り台にも影はない。灌木を含め、公園全体を見渡してもあの小さく、揺れていた影は見当たらなかった。僕は一安心して、煙草を口に咥えた。少しだけ、雨が強くなってきた。火をつける。
とりあえずは安心てところだろう。もともと霊とかは考えていなかったから、特に恐れることはなかったのだけれど、一応だ、一応の確認は必要だと思ってだ。それから公園から目を離して歩いてみた。なぜかまた右手の小指と薬指が痺れてきた。コンビニで買ったものは左手で持っている。右手は煙草を吸うために放っている。それにしてもあの影はなんだったんだろう。影があるのだから、影の主はいるのだろうが、僕はそれを見ることができなかった。するとやはり、影は独立したまま存在し続けるのかもしれない。僕の中でも。世界の中でも。
「お前が望んでいたものが、いまあらわれているんだよ」
という声があらわしていたものは、僕の考えていたように、ものごとの素朴な存在を認めろ、ということなのかもしれない。だからこそ、影にはその元があるとは考えなくて良いし、「声」そのものも、「言葉」のように独立したツールとして、その元を探る必要はないのかもしれない。だが。
そうしたことを伝えるのであれば、やはり「言葉」に留めておくべきではなかったのだろうか? 「声」でこのことを伝えるというのは、そのものが矛盾しているからだ。通常のものの考え方ではたどり着くことができない。「声」には人を必要とするという考えは、どれだけ複雑な回路図だったとしても、確かなものだからだ。僕はそう思う。「声」が独立して、僕に警鐘を鳴らしていたというのは、考えられない上に、警鐘ですらない。現状の説明を、何か「声」を使って説明する必要はどこにあったのだろう。必要? では「言葉」で表す必要はどこにあるのだろう。普遍的で、使いやすいのがキーなのだろうか。それが必然に関わっているのか。でも、こうしてみると「声」も「言葉」も大差ないように思える。すると、なぜはじめに「言葉」があり「声」が生まれたのか、が問題なのかもしれない。僕はあの言葉から逃れられていない。いまだに考え続けている。もうすぐ橋を渡り終えるというのに、家に帰ってもずっと考えてしまうのだろうか。橋の下り階段に足を付けると、
「お前が望んでいたものが、いまあらわれているんだよ!」
明らかに声がした。それもあのときに感じた「声」ではなく、方角があり、ちゃんとした輪郭を持った声だった。だが、どこか浮世離れしている。それでも僕はびっくりした。何しろ深夜なのだ。僕は振り返った拍子に咥えていた煙草を落としてしまった。湿っていた地面に落ち、火が鎮む音がした。そこから煙が立ちのぼった。雨が止んでいた。
「お前がどう考えても何も変わらないが、お前はなぜか望むことができる。お前はそれを否定しているだろうが、それは、お前が望むことができてしまうことに勘づいていたからだ」
橋を上ってくる音が聞こえる。人にしては軽い音だ。
「お前が何かを望んでいたとしても、それが叶うことはまれだ。まれということは、叶うこともある。お前はそういう能力を持っているのだ」
橋の上に立って僕を心持ち見下してきたのは、高校一年生くらいの少女だった。それにしては身長が小さいし、逆光だからか影しかみえない。
僕は思ったことを言った。
「でもそれって、僕以外の人にも言えることじゃないですか?」
なぜか敬語が出た。
「そうなの?」
「たぶん」
影の少女はため息をついた。マジで……と呟いていた。僕は聞き逃さなかった。
「お前が考えていることは、実は大切なことだ。これ以上ないくらい大切なことだ。あまりそういうことを考える人はいない」
「わたしにもくれ」
それにしてもこいつはなんなのだろうか。深夜に高校一年生くらいの少女と一緒にいて、通報とかされないのだろうか。僕は影の少女に煙草を渡すために近づいたが、影の少女は、「少女」になることはなく、影の少女を保っていた。なんなのだろう?
「ありがとう。今日は煙草が美味しい日だ。君が思ったことだよ」
「そうだったかもしれませんね」
「だが、お前には足りないものがある」
「なんでしょうか?」
そこで少女は本当に長く時間をあけて、煙草を吸った。とても長い時間だったが、次に出てくる言葉がわからなかったから、僕は待っているという気分ではなかった。僕も僕で煙草を吸っていたのだ。
「お前は実は求められて、存在している」
「え?」
「お前はそれを拒絶している」
「そうかもしれませんが……」
「お前は求められているから、存在しているのだ。お前が求められなくなったら、存在しなくなる。死ぬとはまた違ったものなのだがな」
「わたしはお前に求められて存在した。類を見ないほどひねくれたやり口だったがな」
そういって影の少女は僕の手を取った。左手の血は止まっていて、傷になっていた。影の少女が、その手をぎゅっと握ると、傷はなくなった。影の少女は、影の少女にふさわしく、とても冷たい手をしていた。
「お前の考えていることは基本的に正しい。が、まずい考えでもある。それを警告しに来た。お前には知ってもらうことがひとつだけある。そのために来た」
そう言うと、影の少女は地平線の向こう側に指を差した。何も見えない、と言うと、耳を澄ませ、と言われた。それに従って耳を澄ませていると、軽く、高いが地鳴りのような音が聞こえてきた。信じられないだろうが、線路中に列車が猛スピードで走ってきている。どの列車も見たことがない。ここは新幹線は通ってないだろうが、新幹線と同じくらいのスピードで走っている。だからか、電車にも見えない。謎の列車が猛スピードでこちらに走ってきている。深夜なのに。どういうことなのだろうか。
「お前に足りないものは」
影の少女は、橋の手すりに立った。そこで、影の少女は少女になった。制服を着ていた。白いパンツが見えた。胸は小さく、確かにあった。ショートヘアだった。見覚えのある子だった。だが、会ったことはない。会ったことはないが、見覚えのある子だった。可愛い。少女は煙草を咥えたままだった。
夜が静まりかえっていた。少女が決然と橋の手すりに立って僕を見下しながらも、夜空にはたくさんの星がきらめいていた。青い深夜は地平線見渡す限りに広がっていた。少女は僕を哀れむように見ていた。空間が張り詰めていた。それを揺らす列車の轟音。少女がふらっと動いた。
「圧倒的な喪失だ」
制服の少女は橋を飛び降りた。少女が地面にたどり着くころに、列車は飛び込んできた。衝突する。血が流される。さっきまで話していたあの謎の影は少女で、彼女は飛び降り自殺をした。僕が手を伸ばした時点で、少女は見えなくなっていた。なにもかもわけがわからない。僕は止められたかもしれなかったのに、影の少女から少女になったところで驚いて、何もできなかった。もしかしたら、なにもするべきではなかったのかもしれない。彼女は僕が求めたから存在したのだ。だが、彼女は自ら消滅することになった。ということは僕は彼女の自殺を願ったのだろうか。彼女の Permalink | 記事への反応(0) | 11:49