はてなキーワード: グロタンディークとは
マックス・テグマークの数学的宇宙仮説は、物理的実在が数学的構造そのものであると主張する。これを厳密かつ抽象的な数学の枠組みで表現する。
1. 存在論的同一性:Ob(Str) ≅ Ob(Phys) すなわち、数学的構造の対象と物理的実在の対象が一対一に対応する。
2. 構造保存性:∀ S₁, S₂ ∈ Str, Mor_{Str}(S₁, S₂) ≅ Mor_{Phys}(F(S₁), F(S₂)) すなわち、数学的構造間の射は物理的実在間の射と対応する。
以上の抽象数学的枠組みを用いて、テグマークの数学的宇宙仮説を次のように定式化できる。
この定式化では、集合論、カテゴリ論、トポス理論、モデル理論などの抽象数学を用いて、数学的宇宙仮説を表現した。
特に、数学的構造と物理的実在の間の圏同値やトポス同値を強調することで、両者が数学的に同一視できることを示している。
「百年の孤独」読んだ後にこれを読むべきってネット記事が書かれ始めていて面白い。こういうの好きで、色々なジャンルでこの類の記事を読んで探求してる。だけど時々「いや確かに自分は素人なんすけど、もっと段階踏んだ後に読むべき、玄人向けのやつも読んで背伸びしたいんすよ!」と思う時がある。多分、そういうやつここにもいるだろ?そういう同類に捧ぐ。
エドゥムンド・パス・ソルダン/ 服部綾乃&石川隆介「チューリングの妄想」(ボリビア)
今、ボリビア、クーデター未遂があったとかで混乱してるらしいけど、そんな国を描いたテクノスリラー小説がこれ。“チューリング”ってある通り暗号やらインターネットやらサイバー犯罪やら色々先端技術出てきて、いわゆる魔術的リアリズムとかそういうの全然ない。つーか作者自身、ラテンアメリカ文学といえば魔術的リアリズムとかざけんなや!とか思ってこれ書いたとか書いてないとか。クソ分厚いけどオモロイよ。
ここで紹介するなかで一番新しいやつ。これも魔術的リアリズムとかそういうのじゃなくて、科学のとんでもない功罪の数々についてフリッツ・ハーバーとかシュヴァルツシルトとか、あと数学者のグロタンディークの生涯から描いてるめっちゃ禍々しい本。あれだよ、ノーランの「オッペンハイマー」と並べられるべき本、本内にオッペンハイマー出てきた気もする。物理学者の全卓樹がこの本の翻訳はよ出せはよ出せとか言ってて、冷静なフォロワーが「この前もう翻訳出版されてましたよ」とか言われてたのが印象的だった。
ラテンアメリカはラテンアメリカでも南米じゃなくて中米の文学は日本でもあんま読めない。そん中でもこの人はエルサルバドル出身の作家で中米についてずっと書いてる。この本はグアテマラの先住民虐殺を綴った報告書を読んでる主人公がその残虐さ陰惨さにどんどん正気を失っていくって本で、読んでてただただ気が滅入る。トーマス・ベルンハルトとか好きな陰気な人にオススメ。
セルヒオ・ブランコ「テーバイ・ランド」/仮屋浩子(ウルグアイ)
これはラテンアメリカ文学好きにも知られてないやつで、何故なら戯曲だから。何かウルグアイっていう結構マイナーな国の戯曲が日本で演劇化されて、その勢いで本として出版されたっぽい。こういうのいいよな。内容はめちゃ小賢しい。ギリシャ神話、作者自身が登場するメタい設定、そんで現実と虚構が混ざりあう、みたいな。でも小賢しく技巧凝らしてるからこそ面白い物語もあんだよなあ。
クラリッセ・リスペクトル/高橋邦彦&ナヲエ・タケイ・ダ・ジルバ「G・Hの受難/家族の絆」(ブラジル)
リスペクトルな、俺「星の時」読んで泣いたよ。何でって、ここまで複雑な設定を使って無垢な登場人物を痛めつける作者はサディストのクズ人間で、小説読んでここまで怒りを覚えたことマジでないよ。でも「G・Hの受難」は凄かった。何かずっとゴキブリについて語ってて、そのゴキブリの死骸を通じて瞑想して悟りに至るみたいな。は?ってなるよな。ガチで意味不明で、そういうのって文学の醍醐味だわ。
エドゥアルド・ハルフォン/松本健二「ポーランドのボクサー」(グアテマラ)
これは何か、主人公が恋人の乳首噛んでたことしか覚えてねえや。でも読んで色々印象に残った本だとか、全く印象に残らなかった本とかは数多いなかで、“主人公が恋人の乳首噛んでた”みたいに局所的に1つだけ何か覚えてるみたいな本はそう多くない。いや何で読んだんだっけな、白水社のエクス・リブリスシリーズから出てたからかな、それも忘れた。でも確かに主人公が恋人の乳首噛んでたのは覚えてんだよ。不思議だな。
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https://ja.m.wikipedia.org/wiki/ガロア理論
グロタンディークのガロア理論において古典的なガロア理論は次のように理解される。K上のエタール代数はアフィンスキームSpec(K) の上のエタール層を表しており、
埋め込みK → K sep に対応する射 Spec(K sep) → Spec(K) が表す「点」でのファイバーをとることに対応する関手 FK sep: A → HomK(A, K sep)が、
圏同値 : Spec(K) 上のエタール層の圏 EtK≡ G が連続的に作用する集合の圏 BG をひき起こしている。また、絶対ガロア群はこのファイバー関手の自己同型群として実現されており、
特定の公理を満たしている関手 {\displaystyle \operatorname {F} _{K^{\mathrm {sep} }}:\operatorname {Et} _{K}\to (\mathrm {Sets} )} からガロア群を復元できることが分かる。
また、上の圏同値によって、体 K上の ガロアコホモロジーは、Spec(K) 上のエタール・コホモロジー理論と同値となる。
もしかしたら数年前に決着のついてる話かもしれないが森田真生の話をする。
一応どういう人か簡単に説明しておく。Wikipediaや本人のHPによれば「独立研究者」という肩書で
大学等の研究機関に属さずに数学をテーマとした研究をしている在野の研究者。
著作もいくつかあり、中でも「数学する身体」という本は小林秀雄賞をとっているらしい。
また「数学の演奏会」なるイベントを定期的に開いているとのこと。
僕はこの人の著作を読んだこともないし、「数学の演奏会」に行ったこともないので正直あまり知らない。
ただ僕が簡単にアクセスできるこの人の情報から判断するにこの人は胡散臭い。
多分この人が話題になったのは結構前の事だと思うが、今更書くのは僕が注意を向けたのが最近の事だからだ。
前々から書店に陳列される著作を通じて存在は知っていたが読んだことは無かった。
本の見た目からして一般向けの啓蒙書という感じなのでスルーしていた。
しかし最近知り合いがこの人の名を挙げたので気になって調べてみたら思ったよりも浅薄で、
数学の専門知識の無い人をおかしな方向に誘導しているように見えたので、注意喚起の意味を込めてこの文章を書くことにした。
森田の問題点は単純で「数学の知識があまり無いのに、まるで数学を知っているかのように語っている」というのに尽きる。
これだけだと説得力もないし、内容も不明瞭なので森田に数学の知識があまり無いと判断する根拠を記す。
何をもって知識が無いと判断するかは難しいところだが大きく、森田の語る内容が表層的という点からそう判断した。
森田はTEDで講演している。是非見てほしい。(他にもいくつかYouTubeに森田の動画があがっている。)
↓森田のTEDでの講演
https://www.youtube.com/watch?v=Hx6ZNEWydCU
浅すぎないだろうか。この内容を話すのに数学の専門知識が必要な部分は一つもない。
一貫して根拠のないフワッとした話ばかりで最終的には岡潔を引いて「数学とは自分の内面に出会うことだ」などと言うが、
次のフィールズメダリストのVillaniによるTEDでの講演を見てほしい。
https://www.ted.com/talks/cedric_villani_what_s_so_sexy_about_math?language=ja
この講演は本当に凄い。専門的なバックグラウンドをもつ話を一般人向けの話にうまく落とし込んでいる。
Villaniが例外的に上手い部分はあるとはいえ、一般人向けにある程度深い数学の話をするのが不可能ではないことが分かる。
森田が誰にでもできる程度の講演しかしないのはその程度の知識しかないからだと思っている。
森田は研究者というが論文は特に書いていないため、知識の程度はわからない。
検索で引っかかる唯一の森田による大学数学レベルの記述は「哲学者のための圏論入門」というタイトルのpdfだが、
内容としては圏論を哲学系の人に紹介するものなので、その目的からしても当然のことだが入門的内容のまとめに過ぎず、
ここから知識の程度を測るのは難しい。これをあえて書いたのはこのpdfの存在が森田の知識の証左になると考える人がいるかもしれないため。
これくらいは数学科卒なら大抵書ける。
また森田の話に出てくる数学者はグロタンディーク、岡潔、マクレーン、チューリング、ウィッテン、グロモフ等といった
超ビッグネームばかりでしかも分野もばらけているというのも不思議だ。
何らかの研究対象があればその分野で一流の研究者の名前が挙がっていいはずだと思うのだが。
他にも本人のTwitterなどを多少見たが、特定の分野に対する造詣は感じられないし、一般啓蒙書的な数学的理解を超えるものは見られない。
森田に知識がない分には一向に構わないが、無い知識で数学を語らないでほしい。
数学を語るのが数学者だけの特権と言うつもりは全くないが、専門知識を語るのは難しいことだということを強調したい。
数学書を理解するのは一定の訓練で出来るようになるが、その内容をテキストから離れた自分の文脈に組み込んで話すのはずっと難しい。
しかしそれが出来なくては一般人のレベルに専門知識を落とし込むことは出来ない。森田はこのレベルには達していない。
数学について語るのではなく、自身の数学観について語るのは構わないが、それならばビッグネームの名前を借りるべきでは無く、
徹頭徹尾自分の言葉で語るべきだろう。権威の名を出して森田の数学観を語れば、一般人にはそれが独自見解と気づくのは難しいのではないか。