はてなキーワード: 鬼まんじゅうとは
生まれてから28年、名古屋の端っこに住んでる俺が元増田に触発されて名古屋めしの印象を書きたくなっちゃったので書く
本場は一宮
祖父に連れられてたまに喫茶店に行くが、確かに若い人はほぼいない。都会のコメダにはいる。
テレビではこんなものまでサービス!?というのをよく見るが、店を適当に選ぶとトーストと卵くらいしか出ないため調査が必要。
・あんこ
元増田の言うとおり、名古屋に小倉トースト以外のあんこ文化はない。小倉トーストは喫茶店のメニューなのであまり食べないし、味はただのあんバター。
そんなことより人々は鬼まんじゅうを食べてくれ。
・きしめん
なんか駅で食べてるらしいね、という印象。そもそも名古屋から出ないから新幹線のホームに行かねぇ。
あと宮きしめんのおみやげ食べたことあるくらいで、あまり馴染みがない。うどん屋においてある率は8割くらい。
・ころ
あまり地元のうどん屋に行かないので食べない。行くと喫茶店と同じで高齢の方がいる。
冷えたうどん。
店によって考え方が違い、特に岡崎で食べると麺が柔らかい。王道は二郎系ラーメンを思わせる硬い麺。好み分かれるが俺はすき。
そういえば美味しんぼで「味噌煮込みにきしめんを入れるのが普通」とあってガチギレした記憶がある。
若鯱家が有名。
たしかに普通のうどん屋にも当たり前にカレーうどんがある。若鯱家とそのへんのうどん屋ではかなり味が違う。
家でもよく作って食べる。
・あんかけスパゲティ
食べたことない。
・みそかつ
元増田の言う通り矢場とんは行かない。名古屋人の想像する味噌となんか味違う。
とんかつ屋では当たり前のようにソースと並んで味噌が選択できる。かつやでもできる。
スーパーで味噌串カツを買ってよく食べる。そっちのが馴染み深いかもしれない。
・手羽先
スーパーにも売ってる。
スーパーの手羽先は山ちゃんや風来坊ほどスパイシーではない事が多い。
強いて言うならまるは食堂のやつが有名?あれは知多だが。
・天むす
スーパーでも売ってるしよく買う。コンビニにも天むす味のおにぎりがあったりする。
とてもうまい。でも食べない人は食べないかも。付属のキャラブキをやたら愛する奴がいる。
味仙のもの。普通の中華屋でもたいてい置いているが、醤油ラーメンに台湾ミンチ乗せただけのものが多い。
「台湾ミンチ」という語があり、ひき肉・ニラ・唐辛子の組み合わせを指す。「台湾」だけでそれを指すこともある。
・すがきや
超超超ソウルフード。
何食べるか決めずにフードコートに行き、匂いにやられて結局スガキヤを食べる。コショウをたくさんかけて食べなさい。
ちなみにチルドでも全く味は同じ。
安いので親に「スガキヤか丸亀製麺なら外食していいよ」と言われ飛び跳ねて行った幼少期。
ラーメン福は名古屋の左下にしか無いのでかなりローカル。京都ラーメンをルーツにしており、藤一番というチェーン店もある。汁はほぼ同じ味。藤一番はファミレス然としているので家族でもおすすめ。
ベトコンラーメンも好来系も、食べれる店舗が限られているためあまり名物感はない。
・ういろう
うまいのに評価低い。青柳ういろうのCMを見て育った。たまに給食に出る。
元増田の言う通り、お気に入りの鰻屋のメニューにあり、食べたきゃ食べる。うな丼のほうが人気高いかもしれん。
【その他】
上記でも言及したが、これが和菓子の中では一番のソウルフードだと思う。
家でも作る。祖母もよく作ってくれた。
ナポリタンを鉄板に乗せて卵を敷いたもの。まあ当たり前にうまい。喫茶店フード。
・赤味噌
スーパーで合わせ味噌と同じくらいの領域を占めている。白味噌はほぼ置いていない。あさり、しじみの味噌汁でよく登場する。
これを家でとんかつにかける。
なんにでもはかけない。どっちを使うかで派閥争いをしている。
あんまり好きじゃない。卵焼きサンドとか好きな人は好きかもしれん。
・車えび
県の魚
・名古屋コーチン
食べたことない。高い。スーパーではあまり売ってない。飛騨牛や知多牛はよく見るが。
名古屋の中心部(栄とか)で食べるイメージ。俺はコンビニのおでんに味噌かけたりかけなかったりする。
名古屋では「はんぺん」はさつま揚げのこと。白はんぺんは存在しない(コンビニやスーパーには売ってるので食べる)
・土手煮
・守口漬
・赤から
・ぴよりん
・おぼろみそめん
大あんまき(知立)、ふところ餅(知多半島?)、大あさり(知多半島中心)、五平餅(岐阜・長野あたりにも分布)、鶏ちゃん(岐阜)、ひきずり鍋(豊明?)、菜めし(静岡あたりにも分布)
【余談】
コロナ禍じゃなければ多分、危ないですって連絡が事前にきてたんだと思う。
それでもまだ生きてる内に会いたかったなぁ。
入院前に会った老人ホームで車椅子に腰掛けて、こちらを見てくれる祖母はちっちゃかった。
この日が生きてる内に会える最後かもなぁとぼんやり思ってたけど、振り返るとやっぱり最後だった。
私も母も隣の市に住んでいて、コロナ禍での病院の規定上、面会は一度もさせてもらえなかった。
受付だけ済ませて車内で待ち、タブレットを受け取ってほとんど返事も目線も返ってこない祖母を少し見ただけ。
しかもそれも一回。
小さな頃、ほとんど祖母に育てられていた期間があって、とある宗教を信仰している祖母はよくその教会に私を引き連れた。
教会にいくと祖母には祖母の仕事があり、事務所のようなところに籠もるので私は寂しかった。
同じような子どもたちもいたけれど、私はあまり人と仲良くなるのが得意ではなく、誰ひとり好きでもなかった。現に今でも誰一人として顔も名前も覚えていない。
私はその宗教を信仰していなかったし、神だ教えだは興味がなかった。
それでも少年部に属されることになり、何度か導師(式典においてメインで読経する位置)もさせられた。祖母は鼻高々って感じだったのを覚えてる。
属しているかと言って全員が全員式典などで導師をできるものじゃないんだろうと思う。
高校生にもなれば自らの意思で参加不参加を決められたので、(祖母的には出てほしかっただろうが)基本的にそういったものは以降すべて不参加にした。
そんな宗教も祖母が亡くなったことでもう完全に抜けさせてもらえると思う。母も私も信心深くなければ御布施も払わないタイプなので。
あぁでももっと、行ってあげたら良かったのかなぁ。
おばあちゃんがそれで、喜んでくれるのなら。
おばあちゃんがお墓参りのときに作ってくれる鬼まんじゅうが好きだった。蒸しパンと呼んでいたが、多分鬼まんじゅうだったと思う。
おばあちゃんがよく作ってくれたヒメジの酢漬け、何故かいつも口内炎があるときに作ってくれるから、よく泣きながら食べてたな。
祖母の家に泊まって迎えた日曜日の朝、「ピザにしてあげようね」と作ってもらえるピザトーストが大好きだった。
なんか食べ物の話ばっかりだな。
8/25 追記
でも思い出すのはあの日差しの差し込むキッチンだから、まだまだ話すね。
フライパンみたいな形状のたこ焼き器でたこ焼きを作ってくれた。十五夜にはふたりで白玉団子をこねて、丸めて、みたらしをかけて食べた。
今日白玉団子を作ったらあの匂いがして、懐かしい気持ちでいっぱいになった。
また書きながら泣いちゃったよ。
追記終わり
皮のたるんで柔らかい腕が好きだった。冷たくてぽってりしている耳たぶが好きだった。「ただいま」と言う時のイントネーションが好きだった。(中一高で完全に“ヘタリア”と同じだった)
今考えたら軽度の認知症が出始めた頃、週に一回くらい祖母の家で一緒に食事を摂っていた。基本的に祖母が食事の準備をしていくれていたのだが、一度、私が食べたいからという理由で筑前煮を作ったことがある。
「おいしいねぇ。これで○○ちゃんもいつお嫁に行っても困らんねぇ」
これを50回位言われた。
当時私には恋人がいたが、最悪なことにその恋人には妻子がいた。
ごめんね、お嫁には行けないかも。
内心でめちゃめちゃ泣きながら「大げさすぎん?」って言いながら祖母の倍食べた。食べたくて作ったのですごい美味しかった。
妻子がいる人とお付き合いするのは本当に最低なのだが、一番最低なのは妻子がいる身分で新入社員に手を出したそいつだと思う。あとこの世にいるご結婚なさってる方々、指輪嵌めろマジで。知らなくて好きになったあとだともう狂ってるから遅いんだよ。
言い訳はこの辺にしとく
あの世がもしもあるなら、どこも痛くなといいな。
輪廻転生をすることがあるのなら、次はおばあちゃんのなりたいものになって、幸せに過ごしてもらえると嬉しいな。
火葬ボタンを喪主に押させるのって酷だね。震える母の背中を見ながらそう思った。
思い出すといつもちゃん付けで呼んでくれてたなとか、眠りが浅くてすぐに起きてしまうのに何故か毎晩ラジオをつけて寝ていたこととか、こたつで眠る私に毛布をかけてくれたこととか、思い出すのは些細なことで、そしてちょっとずつ美化されてる。
ちょっとうまれが複雑な私に思うところとかたくさんあったと思う。叔母に幼少時首を締められた私としては叔母を擁護する家族に思うところもあったし。
コロナ禍じゃなければ多分、危ないですって連絡が事前にきてたんだと思う。
それでもまだ生きてる内に会いたかったなぁ。
入院前に会った老人ホームで車椅子に腰掛けて、こちらを見てくれる祖母はちっちゃかった。
この日が生きてる内に会える最後かもなぁとぼんやり思ってたけど、振り返るとやっぱり最後だった。
私も母も隣の市に住んでいて、コロナ禍での病院の規定上、面会は一度もさせてもらえなかった。
受付だけ済ませて車内で待ち、タブレットを受け取ってほとんど返事も目線も返ってこない祖母を少し見ただけ。
しかもそれも一回。
小さな頃、ほとんど祖母に育てられていた期間があって、とある宗教を信仰している祖母はよくその教会に私を引き連れた。
教会にいくと祖母には祖母の仕事があり、事務所のようなところに籠もるので私は寂しかった。
同じような子どもたちもいたけれど、私はあまり人と仲良くなるのが得意ではなく、誰ひとり好きでもなかった。現に今でも誰一人として顔も名前も覚えていない。
私はその宗教を信仰していなかったし、神だ教えだは興味がなかった。
それでも少年部に属されることになり、何度か導師(式典においてメインで読経する位置)もさせられた。祖母は鼻高々って感じだったのを覚えてる。
属しているかと言って全員が全員式典などで導師をできるものじゃないんだろうと思う。
高校生にもなれば自らの意思で参加不参加を決められたので、(祖母的には出てほしかっただろうが)基本的にそういったものは以降すべて不参加にした。
そんな宗教も祖母が亡くなったことでもう完全に抜けさせてもらえると思う。母も私も信心深くなければ御布施も払わないタイプなので。
あぁでももっと、行ってあげたら良かったのかなぁ。
おばあちゃんがそれで、喜んでくれるのなら。
おばあちゃんがお墓参りのときに作ってくれる鬼まんじゅうが好きだった。蒸しパンと呼んでいたが、多分鬼まんじゅうだったと思う。
おばあちゃんがよく作ってくれたヒメジの酢漬け、何故かいつも口内炎があるときに作ってくれるから、よく泣きながら食べてたな。
祖母の家に泊まって迎えた日曜日の朝、「ピザにしてあげようね」と作ってもらえるピザトーストが大好きだった。
なんか食べ物の話ばっかりだな。
皮のたるんで柔らかい腕が好きだった。冷たくてぽってりしている耳たぶが好きだった。「ただいま」と言う時のイントネーションが好きだった。(中一高で完全に“ヘタリア”と同じだった)
今考えたら軽度の認知症が出始めた頃、週に一回くらい祖母の家で一緒に食事を摂っていた。基本的に祖母が食事の準備をしていくれていたのだが、一度、私が食べたいからという理由で筑前煮を作ったことがある。
「おいしいねぇ。これで○○ちゃんもいつお嫁に行っても困らんねぇ」
これを50回位言われた。
当時私には恋人がいたが、最悪なことにその恋人には妻子がいた。
ごめんね、お嫁には行けないかも。
内心でめちゃめちゃ泣きながら「大げさすぎん?」って言いながら祖母の倍食べた。食べたくて作ったのですごい美味しかった。
妻子がいる人とお付き合いするのは本当に最低なのだが、一番最低なのは妻子がいる身分で新入社員に手を出したそいつだと思う。あとこの世にいるご結婚なさってる方々、指輪嵌めろマジで。知らなくて好きになったあとだともう狂ってるから遅いんだよ。
言い訳はこの辺にしとく
あの世がもしもあるなら、どこも痛くなといいな。
輪廻転生をすることがあるのなら、次はおばあちゃんのなりたいものになって、幸せに過ごしてもらえると嬉しいな。
火葬ボタンを喪主に押させるのって酷だね。震える母の背中を見ながらそう思った。
思い出すといつもちゃん付けで呼んでくれてたなとか、眠りが浅くてすぐに起きてしまうのに何故か毎晩ラジオをつけて寝ていたこととか、こたつで眠る私に毛布をかけてくれたこととか、思い出すのは些細なことで、そしてちょっとずつ美化されてる。
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鬼饅頭(おにまんじゅう)または芋饅頭(いもまんじゅう)は、薄力粉もしくは上新粉と砂糖を混ぜ合わせた生地に、角切りのさつま芋を
加えて蒸した和菓子。主に愛知県などの東海地方で見られる。略して「鬼まん(おにまん)」とも呼ばれる。
一般的な饅頭や中華まんとは異なり、菓子の中央部に具(餡)がまとまって入りそれを生地が包んだ形ではなく、具であるさつま芋の
角切りが生地に混じっており、表面にもさつま芋の角切りがいくつも見えている。また、一般の饅頭や中華まんよりも生地の粘りが
強く、生地の表面に光沢がある。
名称の由来は諸説あるが、表面にいくつもさつま芋の角切りが見える様子がごつごつして鬼やその金棒を連想させること、戦前は
庶民的な菓子であり、愛知県や岐阜県では、高級店でなく庶民的な和菓子店には必ずといってよいほど鬼饅頭が売られている。
学校・学校教育の現場では給食でデザートとして出されたり、家庭科の調理実習で調製する地域もある。
また、家庭では蒸しパンの素にさつま芋の角切りを混ぜて製する場合もある。
三重県発祥の和菓子店「口福堂」は鬼まんじゅうを全国の店舗で販売しているが、東海地方以外の鬼まんじゅうが一般的でない
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%AC%BC%E9%A5%85%E9%A0%AD
http://hirakegoma.naganoblog.jp/e1994528.html
○朝食:サッポロ一番みそ、ソーセージ、キムチ、卵を煮込んだもの。納豆。
○昼食:なし
○夕食:しめじ、白菜、手羽先を煮込んだもの。締めの雑炊(ごはん、卵)(煮た手羽先が森羅万象全てのなかで一番うまい気がしている。焼いた手羽先は杏仁豆腐の上マンゴープリンの下ぐらい(手羽先の美味しさを例えるのにスイーツと比較するの?))
○調子
はややー。
そのあと、ぐっっっっすり昼寝してしまった。
昼寝というか、15時ぐらいから22時ぐらいまでの七時間ぐっすりだった。
ただ、まあ、お正月休み開けの一週間を頑張ったのだから、ちかたない。
OK1.グラブル:島H、マグナ、討滅戦のマニアック、共闘デイリー、復刻イベントをやる
詩織「新たな愛を見つけるラブ発見型新感覚ラブリーラジオです」
愛海「なんですか急に? 今食べてる赤福だけじゃ不満ですか?」
詩織「……先週みたらし団子だったでしょ」
愛海「そうでしたっけ?」
愛海「おいしいよね」
詩織「……あなた、なにをそんなに東海地方に行く予定があるのよ」
詩織「……ははーんだわ。あれでしょ、お嬢さんをくださいでしょ。智絵里ちゃん三重県だものね」
詩織「だわよて…… じゃあ何でそんなにこの地方のお土産ばかり……」
愛海「レゴランドでの営業のお仕事がうちのプロダクションに毎週あるんですよ」
詩織「……なにそれ。なにその面白くなさすぎて面白そうなお仕事」
愛海「聞いてください! この間、休憩時間にレゴでできたスパイラルタワーの近くで朋さんがくつろいでたんですよ! これじゃあ名古屋占いカフェ名駅店の再現じゃないですかー! もう思わず、ラの壱食べたくなっちゃいましたよー! げらげらー!」
愛海「詩織さんひどいよ! 藤居朋さん知らないんですか? 我らが346プロの同僚ですよ!」
詩織「……知ってるに決まってるでしょ。同い年だし」
詩織「藤居朋を難解な固有名詞と判断しことが…… もはやあなたの失礼さの象徴よ……
愛海「じゃあもう、時子さまがコメダのKOMECAを持ってるだけでなく金シャチ会員だったこととが一番面白かったです」
詩織「……レゴランドいっさい関係ないじゃない。あとそれ…… ここで言ったことバレたら……」
愛海「……間違えました。仁美さんでした」
レゴランドはともかく…… そうも地方巡業ばかりだと大変そうね……」
愛海「同部屋になることはあまりないですけどね。家でも寮でもないところで夜に友達と一緒ってウキウキしません?」
詩織「……わからなくもないけれど。ほら…… 私ってアイドルのときは蒼いところあるから…… あのノリでいるの疲れるのよね……」
愛海「そうなんですよねー、あたしのピンクっぽいノリを要求されるの疲れちゃうんですよー」
詩織「……ピンクの意味が意味深すぎるし、あなたのピンクっぽいノリは間違い無くありのままだから心配しなくてもいいわよ……」
愛海「もー」
ばあちゃんは今82歳。
現役時代は中学の家庭科の先生で、定年までしっかり勤め上げた真面目で優しい人だ。
私の名前は「芋子」としよう。
ばあちゃんの旦那であるじいちゃんは、私が高校生の時肺がんで鬼籍に入り、
婿養子だったじいちゃんが死んだことで、ばあちゃんは実の母である曾祖母と2人暮らしになった。
当時80過ぎの曾祖母はその歳まで仕立ての仕事を続けていたスーパーウーマンで、
一族の母たるそんな曾祖母に、ばあちゃんは頼りっきり。
一卵性親子かと思うくらい何をするにも一緒だった。
曾祖母はよく「あの子は優しいけどちょっとボケとるであかんわ」と心配していた。
けれど私はそんな優しいばあちゃんが大好きで、泊まりに行く度にわがままを言って好物を作ってもらっていた。
大きくて、サツマイモがゴロゴロ入ったモチモチの鬼まんじゅう。
甘くてホクホクの大学芋。
芋ばっかり好きだから、よく「芋子ちゃん。プーがでるよ。」と言われた。
一緒に買い物しに出かけたり、ご飯も食べに行った。
「また五目ラーメン食べに行こうね」がばあちゃんの口癖にもなっていた。
そんなばあちゃんは、曾祖母が亡くなった時から少しづつ元気がなくなって行った。
96歳の大往生だったのだけど、半身が無くなったかのような感覚だったのだろう。
忘れっぽくもなり、神経科に診てもらったりしていた。
そんな中、気分転換しようと親戚も集めて、一泊二日の温泉旅行に行くことになった。
社会人になって一人暮らしの私は、金曜の夜に前入りしてゆっくり過ごし、土曜の朝に集まる親戚や母を待つ事にした。
久しぶりのばあちゃんの料理で夕飯をすませ、ちょっと寒い風呂場でゆっくり湯船につかり、
広い日本家屋の座敷に布団を2つ並べて他愛のない話をしながら11時頃には眠りについた。
午前1時頃、何故か目が覚めた。
隣の布団にばあちゃんが居ない。
まだいない。
ばあちゃんが倒れていた。
床は糞尿で汚れていた。
「芋子ちゃん、立てなくて…ごめんね、ごめんね…」
気がつけば私は驚くほど冷静に対処していた。
怪我の有無を確認し、身体を拭いて着替えさせ、太り気味の体を支えてコタツまで運び、
若干潔癖性の私が、汚いとも臭いとも思わなかった。
ばあちゃんはその間ずっと私に話しかけている。
「芋子ちゃん、コタツの上に小さい兵隊さんがいっぱいいるわ…」
総てを処理し終えた私は一緒にコタツに入りそれに答えた。
ばあちゃんは私を見ていない。どこを見てるかもわからない。
「兵隊さんはどんな格好をしているの?」「わからない。これから戦争にいく」
「ヘビはちゃんと巣に戻るよ。安心して」「今度はスズメが入って来た」
「今度鬼まんじゅうの作り方教えてよ」「…お芋をね…ひいばあちゃんはどこにいるの?」
そのときの私は、何故かそれらの言葉を否定してはいけないと思い、
幻覚を受け止めた上で返事をしながら、必死に戻る道を探していた。
今、あっちの世界から連れて帰ってこなければ、ばあちゃんは私を一生見ないかもしれない。
「明日の温泉楽しみだねえ。久しぶりだよねえ」「そうだねえ……」
「五目ラーメンいつ食べに行く?」「……」
虚空に留まっていた視線は徐々に下がって行き、ばあちゃんは眠りについた。
夜中3時を過ぎていた。
自分の行動が正しかったかどうかも判らぬまま、疲れた私も眠りについた。
日がのぼり、疲れの残る身体を起こすと、すでに起きていたばあちゃんは私を見ながら
「おはよう芋子ちゃん」と言った。
よかった!戻って来た!!!
喜んだ私は布団から飛び起き、卵入りのみそ汁が食べたい、とお願いした。
台所でばあちゃんが支度をする間、私は母に報告のメールを送った。
夜中に私が送ったメールを確認して、慌ててこちらに向かっているとの連絡が来ていたからだ。
『何とか大丈夫そう。足腰立たなくなってただけで転んだわけではないらしい。ちょっと寝ぼけていただけかも』
親戚にも連絡を取り、お腹がすいて来た私は台所に向かった。
台所の扉を開けると、ばあちゃんがまたどこかを見ていた。
そして私の後ろを指して言った。
「芋子ちゃん。そこにおる兵隊さんに、アンタにやる味噌汁は無いと言って!!」
ギョッとして振り向いたが、誰もいない。
「アンタにやる味噌汁はない!」
駄目だった。連れて帰って来れなかったんだ。
そう思いながらダイニングに座らせる。
「お味噌汁はできた?」
「うん」
火にかけられた鍋のふたをあけた。ただのお湯だった。
それから数年、ばあちゃんはゆっくりと確実に違う世界の住人になっていった。
今では体重は半分近くになり、動かなくなった身体を車椅子に預け、目はほぼ虚空を見つめたままだ。
それでも帰省する度に施設に見舞いに行き、色々な報告をすることにしている。
転職できたこと。
デパ地下で買う大学芋よりばあちゃんの大学芋の方が美味しい事。
応えはもちろん返ってこない。
後悔するとしたら、どこをすればいいのか判らない。
トイレで倒れてた日か、旅行の計画を立てたときか、曾祖母が死んだときか。
五目ラーメンをまた一緒に食べに行けなかった事か。