はてなキーワード: ガーゼとは
いきなり大上段に話をブッタが、この度の新型コロナウィルスにおいて国内でも様々な怪文書やら誤報、事実の誤認に基づく誤情報が飛び交った。
他愛のないものや無知から出るもの、社会生活を送れているか怪しい日本語能力の欠如カラクルものまで様々だったが、その中でもある程度発信者の属性を推測しやすいツイッターにおいて、特定のクラスターから「誤った情報や解釈に基づく政権擁護や反マスコミ的言説」がこの数か月間目立って発信されている。
最近見つけた誤情報を例に挙げるが@TechnoTreasure氏はツイッターにおいて
あの、マスクは結局8000枚近く回収して実際にカビてたのはたった12枚だった話も多分碌に報道されてないよね。
0.00001%
早い話、カビたのは捨てて多めに作った新品に変えるだけでよかったのに、クソみたいな報道するから8億飛んだ。
https://twitter.com/TechnoTreasure/status/1270324735251902466
という主張を発信した。
しかしながらこの主張は持ち出す数値がおかしい上に主客が転倒している。いかに列挙するが、
ひとまず近い数字である4/21付の朝日新聞の報道の7800枚超の数字の事だとすると
新型コロナウイルスの感染拡大防止のために政府が妊婦向けに配布している布マスクに汚れや異物混入などがあった問題で、不良品はさらに増え、7800枚にのぼることが厚生労働省への報告でわかった。
とあるように、この数字は妊婦向けマスクで判明した初期の不良品の数であり、全戸配布の不良品の数ではない。その上妊婦向けマスクの不良品回収数は7800枚にとどまらず、概算で4万7千枚程度の回収が発生したのを受けて全配布数47~50万枚の回収に及んだというのが事実である。(報道機関によって配布数に差)
厚労省によると、27日昼時点で約400の市町村から3万枚が国に送り返されたという。髪の毛の混入や汚れなどがあったものや、黄ばみがあるなどとして箱ごと返送されているものもあり、厚労省はすべてが不良品かどうか確認している。妊婦用の布マスクは14日に50万枚が国から市町村に発送された後に不良品が見つかり、政府は妊婦用の配布を中断している。
新型コロナウイルスの感染拡大を受けた妊婦向けの布マスクは、国から全国の自治体に47万枚が送られましたが、そのおよそ1割で汚れなどの不良品が見つかり、国がいったんすべてを回収し、検品を行っています。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200514/k10012430001000.html
氏はあたかも「回収した布マスクでカビが発生してたのを12枚見つけた」というように主張しているが、これは全戸向けの検品と妊婦向けの検品の時系列を混同しており、理解に苦しむ。
○政府参考人(吉田学君) お答えいたします。失礼いたしました。
全戸向けマスクにつきましては、これまで配布いたしましたマスクの中で、それぞれ配布先から指摘をいただいて返送があったマスク、そして、それを私どもの方で検品をさせていただいて、先ほど申し上げましたように、異物の混入があるなど不良品と認めたもの、五月十二日時点で十二枚というふうに私ども把握をしてございます。
○福島みずほ君 十二枚ということですと、十二枚なんですね。どうして妊婦用マスクは、同じ企業がかなりダブっていますが、大量にあって、こちらはないんですか。
二つ考えられるかと思います。
一つは、全戸配布マスクにつきましては、ここを今配布をさせていただいているところでございますので、妊婦用マスクのときの経験から申し上げますと、配布をしてある程度時間がたってからこれはどうだろうかという御指摘をいただいて私どもの方にお話をいただく、また、それに基づいて私どもの方から返送をお願いして、返送をさせていただいて確認をするというところで若干のタイムラグが出ますので、先ほど申し上げました十二枚というのは五月十二日時点で私ども不良品として認められるものということでございますが、今後、御照会をいただいたり、あるいは物を送っていただいて私どもが確認すれば、この数字はこれから十二よりも増えることは予想されるということが一点でございます。
(引用注:ページ内下段に該当箇所)
厚労省は18日、妊婦向けの布マスクに関して「変色している」「髪の毛が混入していた」「異臭がする」などの報告が相次ぎ、80市町村で1901件の報告があったと発表。大阪府内の自治体では、ガーゼの黄ばみや変色、ゴミの混入も確認。発表を受け、ツイッター上では「健康被害はないのか」「安心して使えない」などの不安の声が広がった。
しかし、政府の対策班に配られた内部文書によると、18日時点で妊婦向け以外の全戸配布用に包装を始めた200万枚のうちでも、虫や髪の毛、糸くずの混入、カビの付着など200件の異物混入などの問題事例を確認。これについては公表しなかった。マスク配布を担当する厚労省経済課は、妊婦向け以外の不良品を非公表とした理由について「回答できない」とし、全戸向けのマスク配布については「現時点で中止は検討していない」としている。
上に述べたように時系列がおかしいので氏の確立に関する主張は失当だが、もし氏が主張する時系列に合わせると単純計算で8000枚の内12枚カビ、【12/8000=0.15%】で20万枚ほどカビマスクが13000万枚の中に隠れていることになる。
抜き取り検査のサンプル策定は素人だが、マスクの配布時期や趣旨からすると出荷側の不良品率や不良ロット数の許容感覚をそのまま当てはめるのは無理があるのではないだろうか。
まず、氏の主張に沿うと、4月ごろの報道が出る以前からあらかじめ「マスクには不良品がある可能性があり、不良品があった時には迅速に交換する」という広報を広く行っていなければならないがその兆しは全くなかった。
また【8億飛んだ】に関しても事実の誤認があり、不良品が続発した妊婦向けマスクの検品に要した費用は800万余であり、全戸向けマスクも含めた検品作業に要する金額が8億円である。
新型コロナウイルスの感染拡大防止のために政府が妊婦向けに発送した布マスクに不良品が見つかった問題で、厚生労働省は16日までに、約8億円かかるとしていた検品費用は全世帯向けの布マスクの検品も含んでおり、妊婦向けの検品自体は800万円未満だったと説明を修正した。
妊婦向けマスクの検品費用の低さは、当初地方自治体の保健所の責任においてマスクの検品作業を行っていた為と考えられるが、そもそもコロナ対策の実戦部隊として当たっていた地方の保健所に検品業務をすることに無理があり、国が引き受けなかったら地方各地の負担において同等の検品費用が発生していたことは想像に難くない。
また更に大量の不良品が初期納入分の妊婦向けマスクで発覚し、広く報道されたために納入業者が検品を強化し全戸向けマスクの不良品納入率の低下につながったのであり、報道がなければ膨大な不良マスクの返還と再送付に費用が発生していたことは容易に想像できる。この関係を無視して報道自体を悪者にするのは物事の主客が転倒しており理論が破たんしている。
さらには問題が発覚し業者の検品体制が強化された時点で、政権への批判を甘受して先述したような「不良マスクの迅速な再配布」の方針を取ることも可能だったはずだが、そうしなかったのは政府の選択であり、この点に関して報道機関の行動に原因を求めるのは筋違いである。
それと、二つ目につきましては、妊婦マスクとの関係で、これは、妊婦マスクについての不具合について今原因分析をしている過程でございますので、それがしっかり解明されてから申し上げるべきものかと思いますが、これまでの私どもの分析の中で把握をしているものにつきましてで申し上げますと、非常に限られた時間の中で製造工程管理をしている中、それぞれ製造工程管理について若干の甘さがあったのではないかということを私どもとしては現時点で想定をして分析をしているところでございます。
全戸向けマスクにつきましては、先ほど申しましたように、妊婦マスクのときの経緯も踏まえまして、検品の充実、あるいはメーカーに対する製造工程過程に対してのしっかりとした対応、メーカー自身としての検品についても取組を求めているところであり、その上での全戸配布マスクを行わせていただいているという状況でございます。
以上のように通常社会生活を送れている人間であれば、到底間違いようがない時系列を混同した上で上記の批判が成り立つような主張を氏は行ったが、なぜこんなことを氏は主張できたのか?
コレは推測だが、昨年から一昨年に掛けて各地で行われている多種多様の鉄オタによる迷惑/犯罪行為の行状がマスメディアによって広く報道されていたのが影響していたのではないだろうか?
むろん趣味として楽しんでいた人間からすればいい迷惑だったろうが、自浄能力のなさから異常者の跳梁に対してただ手をこまねいていたのは確かである。
それを棚にあげて「マスコミが大げさに一部の異常者を取り上げるから、自分たちの肩身が狭くなってしまった」と考え「自分たちを攻撃したマスコミに対していつか仕返ししてやろう」という(半ば無意識な)感情が鉄道アイコンクラスターの行動の根底にあったのではないか?
その感情によって視野狭窄を起こし、インターネット空間にせっせと「誤った政権擁護/反マスコミ的言説」を流している…と考えると『鉄道アイコン』から出て来る誤情報の多さも理屈が通るかもしれない。
それを許容できるかどうかは別として。
わかる。肌にこすれるところが荒れて痒くて仕方ない。ガーゼ挟んだり試してるけどなんとかならないもんか
https://b.hatena.ne.jp/entry/s/www.asahi.com/articles/ASN5V44WFN5TUTIL02Y.html
白い象とか言っていいこと言った気になってんじゃねぇ。お前らのほうがよっぽど厄介だよ
現場は物が足りてねぇんだよ
マスクはまだましになってきたが、ガウンも不足・不織布ガーゼも不足。いろんなものが欠品・発送遅れになってんだよ
https://mainichi.jp/articles/20200526/k00/00m/040/114000c
https://www3.nhk.or.jp/sapporo-news/20200522/7000021366.html
https://www.fnn.jp/articles/-/44815
https://www.askul.co.jp/m/09-0917-0901003/
https://www.monotaro.com/s/c-121297/
他人が作ったものを暗に「現場の役に立たない無用の長物」というなら
てめぇらがプロフェッショナルなつくりのものを作れ。そして現場に届けろ
コロナがもう終息したような気になってるだろうが外国じゃまだまだ続いてるんだよ。防護具を大量消費してんだよ
皆そういう言うことを知って使えないもの扱いしてんだよな?
江崎 禎英
2020年5月21日 MRIC by 医療ガバナンス学会 発行 http://medg.jp
新型コロナウイルスへの対応のなかで、その危機のシンボルのように扱われてきたマスク。ここに来て仮設店舗や飲食店などでも50枚入りが一箱2000円前後で販売されるようになり、ひと頃のようなマスク不足の状況は改善しつつあります。
そうした中で、政府が実施している一世帯2枚の布マスクの配布について、これを疑問視する意見が増えています。配布されたマスクに髪の毛や糸くずが入っていたり、カビと思われる変色したマスクがあったとの報道を耳にされた方もいらっしゃるでしょう。問題のあるマスクは速やかに交換する対応を行っているところですが、実際に手にされた方に不安と不信感を与えてしまいましたことは、心からお詫び申し上げたいと思います。
布マスクを巡る一連の対応への批判は、政府としてこれを真摯に受け止めるのは当然です。しかしながら、実際にマスクを製造した事業者にも厳しい批判の目が向けられていることは、この作業をお願いした立場にある者として誠に申し訳なく思っております。今後市場に出回るマスクの供給量が増え、マスク不足に対する危機感が薄れるにつれて、今般の布マスクの生産に携わった事業者に対していっそう厳しい目が向けられる可能性があります。緊急時の対応が平時の基準によって評価されることは往々にしてあり得ることですが、懸念すべきは、そうした評価が広がることによって、今後、国の緊急事態に協力しようとする企業が現れなくなってしまうことです。
先日の国会審議の中では、「政府が配る布マスクはその大半が不良品であり全て廃棄すべき」といった趣旨の議論が展開されたため、その経緯を理解していただくために、質疑に割り込む形で答弁をさせていただきました。しかし、私の答弁は通告された質問に答えるものではなかったために、怒号と叱責の中で十分にお伝えすることができませんでした。そこでこの場をお借りして、多くの方の疑問にお答えする形で、その背景と経緯について書き記しておきたいと思います。
<なぜ、布マスクだったのか>
再利用を前提とした長期間使用可能な布製マスクを大量に生産・調達することによって需給ギャップを埋め、使い捨てマスクを医療関係者等に優先的に回せる環境を整えようとしたのが、布マスクに取り組んだ最大の理由です。
本年1月頃から、それまで国内供給の8割程度を占めていた中国からのマスクの輸入が途絶え、マスクの品薄状態が始まりました。このため2月にはマスクを求めて早朝から店舗の前に行列ができる状況となり、国会等でもマスクの供給を増やせとの指摘が相次ぎました。2月下旬には、マスクの買い占め防止のためにネットオークションの自粛を求めると共に、国内生産設備の増強を含めた供給量拡大に取り組みました。
しかしながら、当時の国内におけるマスクの供給能力は月産4億枚程度であり、その殆どが不織布を用いた使い捨てタイプでした。国内生産力増強のための補助金に応募した企業も全て不織布を用いた使い捨てマスク用の設備投資でした。この頃、感染症の専門家などからは、使い捨てマスクの再利用を行うべきでない旨の見解が出されており、需給ギャップは拡大の一途を辿るおそれが生じていました。
このため、ハンカチやキッチンペーパーによる手作りマスクなど、使い捨てマスク以外の対応を考える中で、政府としてたどり着いた結論が、ガーゼマスクでした。かつて小学校などで給食当番の際に使っていたガーゼマスクは、洗濯して何度も利用されていました。そこで「健常者による飛沫感染に対する予防としては、手すりやドアノブなどに触れた手で自らの鼻や口に触れないことが重要との観点から、布マスクによっても有効な対応は可能である」と医療関係者に確認し、布マスクの生産・調達プロジェクトはスタートしました。
<布マスクは何時までにどれくらいの量を調達しようとしたのか>
「マスクが手に入らないことに対する国民の不安を軽減するためには、繰り返し使用できる布マスクを来月(4月)末までになんとか1億枚規模で調達できないか」というのが当時の認識でした。私自身がこの布マスク生産・調達プロジェクトに参画し、事業者との調整に携わったのはまさにこの頃です。
本年3月には、ドラックストアやスーパーの店頭からマスクが消え、一日中マスクに関する報道が流れ、国会でもマスクの供給不足に対する政府の対応を非難する質問が続き、マスク供給のためにあらゆる手を尽くせと責め立てられる状況でした。全国民が一斉にマスクを買い求めるというこれまでに経験したことのない爆発的な需要増の一方、中国からの輸入が全く見通せないなかで、1億枚という規模の目標が形成されていきました。
そもそもマスクの材料となるガーゼは中国でしか生産しておらず、ガーゼの国内在庫も殆ど存在しない状況でした。
このため、国内で供給できる布マスクは、せいぜい1万枚から多くても10万枚のレベルで、およそ1億枚といった規模には届かない状況でした。仮になんとか国内に材料となるガーゼを持ち込んでも、布製マスクを縫製する設備(ミシン)や人員を揃えることも困難な状況でした。現在でも、「布製マスクを作るなら日本で生産すべきだ」との意見も多いのですが、国内の生産設備の殆どが不織布を用いた使い捨てマスク用の機械装置です。
今年3月時点で、海外で1億枚規模のマスク用ガーゼを調達するネットワークを有し、布製マスクを材料の調達から裁断、縫製、検品、袋詰めまでを一貫して行える企業は、興和しかありませんでした。
ただ、興和単独では1億枚規模の生産は困難であったため、中国で縫製関係の業務経験のあった伊藤忠とマツオカコーポレションの協力を得て生産体制を構築したものです。
当初、これら3社からは、4月末までに1億枚の生産など到底無理だと言われましたが、日本の窮状を救うためにあらゆる手を尽くして目標を達成して欲しいとお願いしました。結果、ベストシナリオで約9千6百万枚まで積み上げ、1億枚規模の目標達成の可能性ありとして、直ちに材料の確保、製造ラインの立ち上げをスタートしていただきました。
4月末までに1億枚規模の生産を行うために、興和だけでも中国において約20カ所の縫製工場と約1万人の縫い子と検査要員を確保しています。
これには、興和が中国に有する様々なネットワークを駆使して、尋常でないスピードでこの体制を整えたと聞いています。伊藤忠やマツオカコーポレーションも独自のネットワークで東南アジアの国々に縫製工場と人員を確保し、生産を行っています。
これだけの人員を集めても、縫い子さん1人当たり1万枚ものマスクを縫製する必要があり、24時間体制での生産を行っています。各工場で一定量生産が進んだ段階で検品・梱包し、直ちに航空機で日本に運ぶといったオペレーションになっています。
<なぜ、不良品が発生したのか>
当初、興和からは「興和の名前が出る以上、従来通りの国内検品を行うのでなければこの仕事は引き受けられない」と強く言われました。しかし、興和の国内検品は、一旦全てのマスクを一か所の検品施設に集め、1ミリ程度の縫い目や折り目のずれ、布のほつれも不良品として弾いてしまうというレベルの対応です。このため従来どおりの国内検品作業を行っていたのでは目標の半分も達成できない可能性があり、緊急避難的な対応として現地検品を基本とするオペレーションに変更してもらいました。
日本に持ち込んだ後は、配布準備段階で最終チェックを行うのですが、ここでのチェックをすり抜けた不良品が利用者の手元に届いてしまったことは誠に申し訳なく思っています。また、自治体によっては、こうした作業を保健所に依頼したことで、保健所職員の作業を増やす結果になったことも反省点として認識しています。
ちなみに、特定の医療用マスクを除き、マスクに対する国際的な品質基準は存在しません。また、国内におけるマスクの業界団体が出している品質基準もホルムアルデヒドの検出基準が示されているだけで、各社毎の自主基準による検品が基本となっています。
不良品の報道を受けて、現在では事業者においても自主的に国内検品を実施していただいているところです。「受注した以上、企業は完璧な製品を届けるのが当然だ」といった意見はもっともですが、それはあくまで平時における常識で、緊急事態の対応にまでこれを要求することは酷だと思います。それ故に、これを補う形で国が改めて検品を行っているのですが、この費用に国費を充てるのは問題だとの意見が寄せられているのが現在の状況です。
<なぜ、配布が遅れているのか>
4月末までに1億枚の布マスクを生産して国内に持ち込むというのは、元々極めて厳しい目標でしたが、緊急事態ということで各社全力で取り組んでいただきました。しかし現実には、急遽集めた1万人に及ぶ縫子さんの教育から始まり、中国国内での物流の障害(企業活動の制限)、更には中国政府によるマスクの輸出規制によって通関で止められるなど次々に問題が発生しました。
しかも入国制限によって、これらの問題を解決するための職員を中国に派遣することができません。大使館の協力も得ながらなんとか通関を突破しても、日本へ運ぶ航空機の確保ができないといった状況にも見舞われました。生産、物流、通関等々、二重三重の障害を乗り越えて国内に持ち込む中で、スケジュールが後ろ倒しになる状況が続いてしまいました。
これに加えて、今般の不良品問題の発生によって、メーカーが全量回収の上国内検品を行うとともに、更に万全を期すために国による検品も行っているために、配布スケジュールにしわ寄せが生じる結果となっています。
<最後に>
現在も、関係者の尋常ならざる努力によって布マスクの生産・調達が続いています。国民のマスク不安を解消するための布マスクの生産・調達でしたが、状況が落ち着くにつれて、「量、スピード、品質」全てに完璧が求められるようになりました。まだ全体のオペレーションが終了していませんが、こうした一連の作業の結果、事業者にとっては大きな持ち出しになることを懸念しています。興和では今も職員を総動員して布マスクの検品作業を行っています。
また、現状では不良品や国による検品費用ばかりに議論が集中し、こうした布マスクの取り組み自体が全て失敗であったかのような議論がなされているのは誠に残念なことです。特に、日本の危機的な状況を救うために協力してくれた事業者が、結果的に社会的批難を受けることがあってはならないと感じています。また、日本のために今も昼夜に亘って布マスクを製造してくださっている1万人を越える海外の縫子さん達のためにも、是非事実を知っていただきたいと思い、筆を執りました。
もちろん、だからといって不良品が許されるわけではありません。現在検品には万全を期していますが、万が一不良品が届いた際には速やかに交換させていただきますのでご協力をお願いします。その上で、不良品の状況はきちんと確認・評価し、今後の反省材料にしてまいります。
なお、まだ一部の方々にしか届いていない布マスクですが、実際に手にされた方からは良い評判もいただいております。新型コロナウイルスへの対応は長丁場になる可能性が高いと言われています。是非、多くの方々の努力によって届けられる布マスクをご活用いただき、この災禍を乗り越えていただきたいと思います。よろしくお願い致します。(令和2年5月18日)
江崎 禎英
2020年5月21日 MRIC by 医療ガバナンス学会 発行 http://medg.jp
新型コロナウイルスへの対応のなかで、その危機のシンボルのように扱われてきたマスク。ここに来て仮設店舗や飲食店などでも50枚入りが一箱2000円前後で販売されるようになり、ひと頃のようなマスク不足の状況は改善しつつあります。
そうした中で、政府が実施している一世帯2枚の布マスクの配布について、これを疑問視する意見が増えています。配布されたマスクに髪の毛や糸くずが入っていたり、カビと思われる変色したマスクがあったとの報道を耳にされた方もいらっしゃるでしょう。問題のあるマスクは速やかに交換する対応を行っているところですが、実際に手にされた方に不安と不信感を与えてしまいましたことは、心からお詫び申し上げたいと思います。
布マスクを巡る一連の対応への批判は、政府としてこれを真摯に受け止めるのは当然です。しかしながら、実際にマスクを製造した事業者にも厳しい批判の目が向けられていることは、この作業をお願いした立場にある者として誠に申し訳なく思っております。今後市場に出回るマスクの供給量が増え、マスク不足に対する危機感が薄れるにつれて、今般の布マスクの生産に携わった事業者に対していっそう厳しい目が向けられる可能性があります。緊急時の対応が平時の基準によって評価されることは往々にしてあり得ることですが、懸念すべきは、そうした評価が広がることによって、今後、国の緊急事態に協力しようとする企業が現れなくなってしまうことです。
先日の国会審議の中では、「政府が配る布マスクはその大半が不良品であり全て廃棄すべき」といった趣旨の議論が展開されたため、その経緯を理解していただくために、質疑に割り込む形で答弁をさせていただきました。しかし、私の答弁は通告された質問に答えるものではなかったために、怒号と叱責の中で十分にお伝えすることができませんでした。そこでこの場をお借りして、多くの方の疑問にお答えする形で、その背景と経緯について書き記しておきたいと思います。
<なぜ、布マスクだったのか>
再利用を前提とした長期間使用可能な布製マスクを大量に生産・調達することによって需給ギャップを埋め、使い捨てマスクを医療関係者等に優先的に回せる環境を整えようとしたのが、布マスクに取り組んだ最大の理由です。
本年1月頃から、それまで国内供給の8割程度を占めていた中国からのマスクの輸入が途絶え、マスクの品薄状態が始まりました。このため2月にはマスクを求めて早朝から店舗の前に行列ができる状況となり、国会等でもマスクの供給を増やせとの指摘が相次ぎました。2月下旬には、マスクの買い占め防止のためにネットオークションの自粛を求めると共に、国内生産設備の増強を含めた供給量拡大に取り組みました。
しかしながら、当時の国内におけるマスクの供給能力は月産4億枚程度であり、その殆どが不織布を用いた使い捨てタイプでした。国内生産力増強のための補助金に応募した企業も全て不織布を用いた使い捨てマスク用の設備投資でした。この頃、感染症の専門家などからは、使い捨てマスクの再利用を行うべきでない旨の見解が出されており、需給ギャップは拡大の一途を辿るおそれが生じていました。
このため、ハンカチやキッチンペーパーによる手作りマスクなど、使い捨てマスク以外の対応を考える中で、政府としてたどり着いた結論が、ガーゼマスクでした。かつて小学校などで給食当番の際に使っていたガーゼマスクは、洗濯して何度も利用されていました。そこで「健常者による飛沫感染に対する予防としては、手すりやドアノブなどに触れた手で自らの鼻や口に触れないことが重要との観点から、布マスクによっても有効な対応は可能である」と医療関係者に確認し、布マスクの生産・調達プロジェクトはスタートしました。
<布マスクは何時までにどれくらいの量を調達しようとしたのか>
「マスクが手に入らないことに対する国民の不安を軽減するためには、繰り返し使用できる布マスクを来月(4月)末までになんとか1億枚規模で調達できないか」というのが当時の認識でした。私自身がこの布マスク生産・調達プロジェクトに参画し、事業者との調整に携わったのはまさにこの頃です。
本年3月には、ドラックストアやスーパーの店頭からマスクが消え、一日中マスクに関する報道が流れ、国会でもマスクの供給不足に対する政府の対応を非難する質問が続き、マスク供給のためにあらゆる手を尽くせと責め立てられる状況でした。全国民が一斉にマスクを買い求めるというこれまでに経験したことのない爆発的な需要増の一方、中国からの輸入が全く見通せないなかで、1億枚という規模の目標が形成されていきました。
そもそもマスクの材料となるガーゼは中国でしか生産しておらず、ガーゼの国内在庫も殆ど存在しない状況でした。
このため、国内で供給できる布マスクは、せいぜい1万枚から多くても10万枚のレベルで、およそ1億枚といった規模には届かない状況でした。仮になんとか国内に材料となるガーゼを持ち込んでも、布製マスクを縫製する設備(ミシン)や人員を揃えることも困難な状況でした。現在でも、「布製マスクを作るなら日本で生産すべきだ」との意見も多いのですが、国内の生産設備の殆どが不織布を用いた使い捨てマスク用の機械装置です。
今年3月時点で、海外で1億枚規模のマスク用ガーゼを調達するネットワークを有し、布製マスクを材料の調達から裁断、縫製、検品、袋詰めまでを一貫して行える企業は、興和しかありませんでした。
ただ、興和単独では1億枚規模の生産は困難であったため、中国で縫製関係の業務経験のあった伊藤忠とマツオカコーポレションの協力を得て生産体制を構築したものです。
当初、これら3社からは、4月末までに1億枚の生産など到底無理だと言われましたが、日本の窮状を救うためにあらゆる手を尽くして目標を達成して欲しいとお願いしました。結果、ベストシナリオで約9千6百万枚まで積み上げ、1億枚規模の目標達成の可能性ありとして、直ちに材料の確保、製造ラインの立ち上げをスタートしていただきました。
4月末までに1億枚規模の生産を行うために、興和だけでも中国において約20カ所の縫製工場と約1万人の縫い子と検査要員を確保しています。
これには、興和が中国に有する様々なネットワークを駆使して、尋常でないスピードでこの体制を整えたと聞いています。伊藤忠やマツオカコーポレーションも独自のネットワークで東南アジアの国々に縫製工場と人員を確保し、生産を行っています。
これだけの人員を集めても、縫い子さん1人当たり1万枚ものマスクを縫製する必要があり、24時間体制での生産を行っています。各工場で一定量生産が進んだ段階で検品・梱包し、直ちに航空機で日本に運ぶといったオペレーションになっています。
<なぜ、不良品が発生したのか>
当初、興和からは「興和の名前が出る以上、従来通りの国内検品を行うのでなければこの仕事は引き受けられない」と強く言われました。しかし、興和の国内検品は、一旦全てのマスクを一か所の検品施設に集め、1ミリ程度の縫い目や折り目のずれ、布のほつれも不良品として弾いてしまうというレベルの対応です。このため従来どおりの国内検品作業を行っていたのでは目標の半分も達成できない可能性があり、緊急避難的な対応として現地検品を基本とするオペレーションに変更してもらいました。
日本に持ち込んだ後は、配布準備段階で最終チェックを行うのですが、ここでのチェックをすり抜けた不良品が利用者の手元に届いてしまったことは誠に申し訳なく思っています。また、自治体によっては、こうした作業を保健所に依頼したことで、保健所職員の作業を増やす結果になったことも反省点として認識しています。
ちなみに、特定の医療用マスクを除き、マスクに対する国際的な品質基準は存在しません。また、国内におけるマスクの業界団体が出している品質基準もホルムアルデヒドの検出基準が示されているだけで、各社毎の自主基準による検品が基本となっています。
不良品の報道を受けて、現在では事業者においても自主的に国内検品を実施していただいているところです。「受注した以上、企業は完璧な製品を届けるのが当然だ」といった意見はもっともですが、それはあくまで平時における常識で、緊急事態の対応にまでこれを要求することは酷だと思います。それ故に、これを補う形で国が改めて検品を行っているのですが、この費用に国費を充てるのは問題だとの意見が寄せられているのが現在の状況です。
<なぜ、配布が遅れているのか>
4月末までに1億枚の布マスクを生産して国内に持ち込むというのは、元々極めて厳しい目標でしたが、緊急事態ということで各社全力で取り組んでいただきました。しかし現実には、急遽集めた1万人に及ぶ縫子さんの教育から始まり、中国国内での物流の障害(企業活動の制限)、更には中国政府によるマスクの輸出規制によって通関で止められるなど次々に問題が発生しました。
しかも入国制限によって、これらの問題を解決するための職員を中国に派遣することができません。大使館の協力も得ながらなんとか通関を突破しても、日本へ運ぶ航空機の確保ができないといった状況にも見舞われました。生産、物流、通関等々、二重三重の障害を乗り越えて国内に持ち込む中で、スケジュールが後ろ倒しになる状況が続いてしまいました。
これに加えて、今般の不良品問題の発生によって、メーカーが全量回収の上国内検品を行うとともに、更に万全を期すために国による検品も行っているために、配布スケジュールにしわ寄せが生じる結果となっています。
<最後に>
現在も、関係者の尋常ならざる努力によって布マスクの生産・調達が続いています。国民のマスク不安を解消するための布マスクの生産・調達でしたが、状況が落ち着くにつれて、「量、スピード、品質」全てに完璧が求められるようになりました。まだ全体のオペレーションが終了していませんが、こうした一連の作業の結果、事業者にとっては大きな持ち出しになることを懸念しています。興和では今も職員を総動員して布マスクの検品作業を行っています。
また、現状では不良品や国による検品費用ばかりに議論が集中し、こうした布マスクの取り組み自体が全て失敗であったかのような議論がなされているのは誠に残念なことです。特に、日本の危機的な状況を救うために協力してくれた事業者が、結果的に社会的批難を受けることがあってはならないと感じています。また、日本のために今も昼夜に亘って布マスクを製造してくださっている1万人を越える海外の縫子さん達のためにも、是非事実を知っていただきたいと思い、筆を執りました。
もちろん、だからといって不良品が許されるわけではありません。現在検品には万全を期していますが、万が一不良品が届いた際には速やかに交換させていただきますのでご協力をお願いします。その上で、不良品の状況はきちんと確認・評価し、今後の反省材料にしてまいります。
なお、まだ一部の方々にしか届いていない布マスクですが、実際に手にされた方からは良い評判もいただいております。新型コロナウイルスへの対応は長丁場になる可能性が高いと言われています。是非、多くの方々の努力によって届けられる布マスクをご活用いただき、この災禍を乗り越えていただきたいと思います。よろしくお願い致します。(令和2年5月18日)
江崎 禎英
2020年5月21日 MRIC by 医療ガバナンス学会 発行 http://medg.jp
新型コロナウイルスへの対応のなかで、その危機のシンボルのように扱われてきたマスク。ここに来て仮設店舗や飲食店などでも50枚入りが一箱2000円前後で販売されるようになり、ひと頃のようなマスク不足の状況は改善しつつあります。
そうした中で、政府が実施している一世帯2枚の布マスクの配布について、これを疑問視する意見が増えています。配布されたマスクに髪の毛や糸くずが入っていたり、カビと思われる変色したマスクがあったとの報道を耳にされた方もいらっしゃるでしょう。問題のあるマスクは速やかに交換する対応を行っているところですが、実際に手にされた方に不安と不信感を与えてしまいましたことは、心からお詫び申し上げたいと思います。
布マスクを巡る一連の対応への批判は、政府としてこれを真摯に受け止めるのは当然です。しかしながら、実際にマスクを製造した事業者にも厳しい批判の目が向けられていることは、この作業をお願いした立場にある者として誠に申し訳なく思っております。今後市場に出回るマスクの供給量が増え、マスク不足に対する危機感が薄れるにつれて、今般の布マスクの生産に携わった事業者に対していっそう厳しい目が向けられる可能性があります。緊急時の対応が平時の基準によって評価されることは往々にしてあり得ることですが、懸念すべきは、そうした評価が広がることによって、今後、国の緊急事態に協力しようとする企業が現れなくなってしまうことです。
先日の国会審議の中では、「政府が配る布マスクはその大半が不良品であり全て廃棄すべき」といった趣旨の議論が展開されたため、その経緯を理解していただくために、質疑に割り込む形で答弁をさせていただきました。しかし、私の答弁は通告された質問に答えるものではなかったために、怒号と叱責の中で十分にお伝えすることができませんでした。そこでこの場をお借りして、多くの方の疑問にお答えする形で、その背景と経緯について書き記しておきたいと思います。
<なぜ、布マスクだったのか>
再利用を前提とした長期間使用可能な布製マスクを大量に生産・調達することによって需給ギャップを埋め、使い捨てマスクを医療関係者等に優先的に回せる環境を整えようとしたのが、布マスクに取り組んだ最大の理由です。
本年1月頃から、それまで国内供給の8割程度を占めていた中国からのマスクの輸入が途絶え、マスクの品薄状態が始まりました。このため2月にはマスクを求めて早朝から店舗の前に行列ができる状況となり、国会等でもマスクの供給を増やせとの指摘が相次ぎました。2月下旬には、マスクの買い占め防止のためにネットオークションの自粛を求めると共に、国内生産設備の増強を含めた供給量拡大に取り組みました。
しかしながら、当時の国内におけるマスクの供給能力は月産4億枚程度であり、その殆どが不織布を用いた使い捨てタイプでした。国内生産力増強のための補助金に応募した企業も全て不織布を用いた使い捨てマスク用の設備投資でした。この頃、感染症の専門家などからは、使い捨てマスクの再利用を行うべきでない旨の見解が出されており、需給ギャップは拡大の一途を辿るおそれが生じていました。
このため、ハンカチやキッチンペーパーによる手作りマスクなど、使い捨てマスク以外の対応を考える中で、政府としてたどり着いた結論が、ガーゼマスクでした。かつて小学校などで給食当番の際に使っていたガーゼマスクは、洗濯して何度も利用されていました。そこで「健常者による飛沫感染に対する予防としては、手すりやドアノブなどに触れた手で自らの鼻や口に触れないことが重要との観点から、布マスクによっても有効な対応は可能である」と医療関係者に確認し、布マスクの生産・調達プロジェクトはスタートしました。
<布マスクは何時までにどれくらいの量を調達しようとしたのか>
「マスクが手に入らないことに対する国民の不安を軽減するためには、繰り返し使用できる布マスクを来月(4月)末までになんとか1億枚規模で調達できないか」というのが当時の認識でした。私自身がこの布マスク生産・調達プロジェクトに参画し、事業者との調整に携わったのはまさにこの頃です。
本年3月には、ドラックストアやスーパーの店頭からマスクが消え、一日中マスクに関する報道が流れ、国会でもマスクの供給不足に対する政府の対応を非難する質問が続き、マスク供給のためにあらゆる手を尽くせと責め立てられる状況でした。全国民が一斉にマスクを買い求めるというこれまでに経験したことのない爆発的な需要増の一方、中国からの輸入が全く見通せないなかで、1億枚という規模の目標が形成されていきました。
そもそもマスクの材料となるガーゼは中国でしか生産しておらず、ガーゼの国内在庫も殆ど存在しない状況でした。
このため、国内で供給できる布マスクは、せいぜい1万枚から多くても10万枚のレベルで、およそ1億枚といった規模には届かない状況でした。仮になんとか国内に材料となるガーゼを持ち込んでも、布製マスクを縫製する設備(ミシン)や人員を揃えることも困難な状況でした。現在でも、「布製マスクを作るなら日本で生産すべきだ」との意見も多いのですが、国内の生産設備の殆どが不織布を用いた使い捨てマスク用の機械装置です。
今年3月時点で、海外で1億枚規模のマスク用ガーゼを調達するネットワークを有し、布製マスクを材料の調達から裁断、縫製、検品、袋詰めまでを一貫して行える企業は、興和しかありませんでした。
ただ、興和単独では1億枚規模の生産は困難であったため、中国で縫製関係の業務経験のあった伊藤忠とマツオカコーポレションの協力を得て生産体制を構築したものです。
当初、これら3社からは、4月末までに1億枚の生産など到底無理だと言われましたが、日本の窮状を救うためにあらゆる手を尽くして目標を達成して欲しいとお願いしました。結果、ベストシナリオで約9千6百万枚まで積み上げ、1億枚規模の目標達成の可能性ありとして、直ちに材料の確保、製造ラインの立ち上げをスタートしていただきました。
4月末までに1億枚規模の生産を行うために、興和だけでも中国において約20カ所の縫製工場と約1万人の縫い子と検査要員を確保しています。
これには、興和が中国に有する様々なネットワークを駆使して、尋常でないスピードでこの体制を整えたと聞いています。伊藤忠やマツオカコーポレーションも独自のネットワークで東南アジアの国々に縫製工場と人員を確保し、生産を行っています。
これだけの人員を集めても、縫い子さん1人当たり1万枚ものマスクを縫製する必要があり、24時間体制での生産を行っています。各工場で一定量生産が進んだ段階で検品・梱包し、直ちに航空機で日本に運ぶといったオペレーションになっています。
<なぜ、不良品が発生したのか>
当初、興和からは「興和の名前が出る以上、従来通りの国内検品を行うのでなければこの仕事は引き受けられない」と強く言われました。しかし、興和の国内検品は、一旦全てのマスクを一か所の検品施設に集め、1ミリ程度の縫い目や折り目のずれ、布のほつれも不良品として弾いてしまうというレベルの対応です。このため従来どおりの国内検品作業を行っていたのでは目標の半分も達成できない可能性があり、緊急避難的な対応として現地検品を基本とするオペレーションに変更してもらいました。
日本に持ち込んだ後は、配布準備段階で最終チェックを行うのですが、ここでのチェックをすり抜けた不良品が利用者の手元に届いてしまったことは誠に申し訳なく思っています。また、自治体によっては、こうした作業を保健所に依頼したことで、保健所職員の作業を増やす結果になったことも反省点として認識しています。
ちなみに、特定の医療用マスクを除き、マスクに対する国際的な品質基準は存在しません。また、国内におけるマスクの業界団体が出している品質基準もホルムアルデヒドの検出基準が示されているだけで、各社毎の自主基準による検品が基本となっています。
不良品の報道を受けて、現在では事業者においても自主的に国内検品を実施していただいているところです。「受注した以上、企業は完璧な製品を届けるのが当然だ」といった意見はもっともですが、それはあくまで平時における常識で、緊急事態の対応にまでこれを要求することは酷だと思います。それ故に、これを補う形で国が改めて検品を行っているのですが、この費用に国費を充てるのは問題だとの意見が寄せられているのが現在の状況です。
<なぜ、配布が遅れているのか>
4月末までに1億枚の布マスクを生産して国内に持ち込むというのは、元々極めて厳しい目標でしたが、緊急事態ということで各社全力で取り組んでいただきました。しかし現実には、急遽集めた1万人に及ぶ縫子さんの教育から始まり、中国国内での物流の障害(企業活動の制限)、更には中国政府によるマスクの輸出規制によって通関で止められるなど次々に問題が発生しました。
しかも入国制限によって、これらの問題を解決するための職員を中国に派遣することができません。大使館の協力も得ながらなんとか通関を突破しても、日本へ運ぶ航空機の確保ができないといった状況にも見舞われました。生産、物流、通関等々、二重三重の障害を乗り越えて国内に持ち込む中で、スケジュールが後ろ倒しになる状況が続いてしまいました。
これに加えて、今般の不良品問題の発生によって、メーカーが全量回収の上国内検品を行うとともに、更に万全を期すために国による検品も行っているために、配布スケジュールにしわ寄せが生じる結果となっています。
<最後に>
現在も、関係者の尋常ならざる努力によって布マスクの生産・調達が続いています。国民のマスク不安を解消するための布マスクの生産・調達でしたが、状況が落ち着くにつれて、「量、スピード、品質」全てに完璧が求められるようになりました。まだ全体のオペレーションが終了していませんが、こうした一連の作業の結果、事業者にとっては大きな持ち出しになることを懸念しています。興和では今も職員を総動員して布マスクの検品作業を行っています。
また、現状では不良品や国による検品費用ばかりに議論が集中し、こうした布マスクの取り組み自体が全て失敗であったかのような議論がなされているのは誠に残念なことです。特に、日本の危機的な状況を救うために協力してくれた事業者が、結果的に社会的批難を受けることがあってはならないと感じています。また、日本のために今も昼夜に亘って布マスクを製造してくださっている1万人を越える海外の縫子さん達のためにも、是非事実を知っていただきたいと思い、筆を執りました。
もちろん、だからといって不良品が許されるわけではありません。現在検品には万全を期していますが、万が一不良品が届いた際には速やかに交換させていただきますのでご協力をお願いします。その上で、不良品の状況はきちんと確認・評価し、今後の反省材料にしてまいります。
なお、まだ一部の方々にしか届いていない布マスクですが、実際に手にされた方からは良い評判もいただいております。新型コロナウイルスへの対応は長丁場になる可能性が高いと言われています。是非、多くの方々の努力によって届けられる布マスクをご活用いただき、この災禍を乗り越えていただきたいと思います。よろしくお願い致します。(令和2年5月18日)
これからさ、
マスク付けているのって
夏になるとどうなるのよ?って感じで
試しにね、
ピンクのレースとガーゼ生地を貼り合わせてマスクを仕立ててみようと思ったけど、
思いのほかピンクのレースがファビュラスな雰囲気を醸し出しすぎて、
要はショーツみたいな感じがするし、
貴族がパーティーのと気にする仮面の口のマスク版みたいな感じもして、
ちょっと外では派手かなって
私でも躊躇しちゃうぐらいで、
とりあえず
夏暑くなるのはいやよねー。
もちろん防御力の高さも定評のある国内産マスクも一体何時になったら出回るのかしら?って
そんなたまに乗る電車に乗ったらそんな目線や視線を感じてしまう気がしないでもないわね。
話し変わるけど、
定期健診の予約は入れ忘れ続けているのよね。
こないだいつもお世話になってる歯医者さんに電話したら繋がらなくて、
繋がったと思ったその勢いでしゃべったら留守電で
その勢いでずっこけそうになることない?
私もずっこけそうになってのでメッセージを残すことは出来なかったんだけど、
歯医者さんも暇なのかしら?
折返し電話していただいて、
歯科検診の予約を入れたんだけど、
そうなのかなーって思いつつ、
半ば諦めの気持ちで行くことにしたわ。
何がちょっと嫌かって言うと、
ほら先生!親知らず伸びてないから抜かなくてもいいでしょ!!!って
また行ったら行ったで、
親知らずの話になるのかなーって。
歯科医師界隈のなにかがあるのかしら?
よく分からないけど、
本当によく言われるのよ。
早く抜いた方がいいですよって仰るの。
とりあえず、
私の意志は歯だけに硬い意志で確固たる断りをいれることにするわ。
どっちが正解かよく分からないわ。
親知らず抜くのか抜かないのかって。
食欲がなかったというか、
結構摂取するタンパク質量は高く意識しまくった方がいいんだって。
1日の目安が60グラムぐらいなのね。
さすがにあんなことは出来ないわよね。
だから世間は良質なタンパク質タンパク質って騒いでるのかーってようやく分かったわ。
なるほどネーって。
それは俄然として
毎朝の適度な量、
そんなそう!
しみみー。
すいすいすいようび~
今日も頑張りましょう!
アベノマスク
アベノマスク(英語・フランス語・ドイツ語:Abenomask、ロシア語:Абэномаска(アベノマスカ))とは、新型コロナウイルス感染症の流行 (2019年-)による日本国内のマスク不足に伴い、2020年に日本国政府が全世帯にガーゼ製の布マスクを2枚ずつ配布するという政策[1]、またはそれにより配布される布マスクの俗称である。
「偽りを述べる者が愛国者とたたえられ、真実を語る者が売国奴と罵られた世の中を私は経験してきた。(中略)それは過去のことだと安心してはおれない」(三笠宮崇仁『日本のあけぼの』1959年より)
「うちのおかんが昨日郵便受けに入っていたものの名前がわからん言うとんねん」
「なんや近所の小学生のいたずらかな。一緒に考えてあげるから、どんな特徴か教えてくれよ」
「おかんが言うにはな。ガーゼとゴムでできていて、口と鼻を覆う形をしていているやつやって」
「マスクやないかい!その特徴は、完全にマスクやがな。すぐ分かったやん、こんなもん」
「けど分かれへんのよな、死んだときには是非これをお棺に入れて欲しいらしいねん」
「あー、ほなマスクと違うか・・棺桶に入れるのがマスクでええわけないもんね。あそこには天国に行っても使って欲しいものを入れるんよ。天国行ってまでマスクしてほしくないやろ。
マスク側もね、思い出の写真とかと一緒に副葬品に任命されたら荷が重いやんかあ?ほなマスクちゃうがな。もう少し詳しく教えてくれる?」
「うん、なんで2枚入っていたんかわからんらしい。うち4人家族なのに」
「マスクやないかい!政府は世帯ごとに2枚配るって言ってたよ。
ただ、あれはな、1億枚確保できたから世帯数5千で割り算して決めたんじゃないかって睨んでんのよ。俺の目は騙されへんよ。俺騙したらたいしたもんや。
必要な数じゃなくて配れる数が2枚や!俺はなんでもお見通しやで!マスクやそんなもん!」
「おれもマスク思たんけどな、おかんが言うには、製造者の表示がないんやて」
マスクはな、日本衛生材料工業連合会、略して日衛連の自主基準によって製造者、販売者の名称、住所および電話番号を表記することとなっとんねん。売ってるのはみんな書いてあるよ。マスクちゃう!もうちょっとなんか言ってなかったか?」
小学生は三角巾とセットで巾着袋に入れてランドセルにぶら下げてたんやから。あと体操服の巾着袋もランドセルにぶら下げてバランス悪くなってる子もいたよ。マスクや!」
「うん、マスク思てんけどな、おかんが言うには、色は白しかないらしいねん」
最近はみんな手作りでカラフルなのも作ってるよ。都知事なんか、日替わりでファッションショーみたいにしてるしな。白しかダメって言ってる学校の先生もいるらしいけど、今はマスクすることが大事やねん。
「おかんが言うには三千円で売ってるのもあるらしい。」
朝日新聞で売られてたって総理も言ったらしいけど、あれは、泉大津市マスクプロジェクトから生まれたマスクで、洗っても使える手作りマスクや。地域の繊維メーカー6社が提供している、まさに生産者の顔が見えるマスクやねん。
一時期高額転売されてもっと高い値段で売られてるのもあったけど、3月の閣議決定で、購入価格を超える価格でマスクを転売することは禁止されとるからね。
これでも不正な転売がされるなら俺は動くよ。マスクで決まりや!」
「分かれへんねん。」
「おかんがマスクちゃう言うてんならマスクちゃうやないか!先言えよ。どないなっとんねん!」
「うん。おとんが言うにはな、防護服代わりの雨がっぱちゃうか?て。」
「もう絶対違う」
アベノマスクに不良品が多い理由なんだけど、なんとなく理由が想像付く。
受注したのは興和、伊藤忠商事、マツオカコーポレーションと報道が出ている。
https://www.asahi.com/articles/ASN4P6GRPN4PUTFK022.html
前2社は総合商社で、マツオカはアパレルOEM;どっかのブランドや服屋から受注して東南アジアの現地会社に作らせて納品する業態だ。
で、アパレルOEMはいつも同じ現地企業と取引してて品質管理も継続してやってる。だからこういう事はちょっと起こりにくい。
なので総合商社経由の納品分がトラブってるんだと思う。
幾ら総合商社と言っても急にガーゼマスク数百/千万枚とか用意できる訳じゃない。そういうルートを持ってるわけじゃないから。
専門商社というのは沢山あって零細で個人経営のバイヤーと区別が付かいのまである。スポットなのでそういうところに下請で頼んだのじゃないか?
15~20年前に対中貿易が拡大した時に対中貿易商社が沢山出来たが通常、商社は国内販路を持たない。だから製造業や流通業に営業に来る。
それで腰をすえて商品OEM化するんじゃなくてスポットで雑貨やノベルティグッズを依頼してみるか~なんてのが流行ったのだが、この時問題になったのが不良率の多さ。
不良率なんて1%以下とか思ってしまうのだが、この手のスポット取引で送ってくる商品では6割とかとんでもない不良率になったりするんである(特に電気/電子デバイス)。
そうなると商社の営業は呼び出され「これどうすんだよ、出荷できないよ!」となる訳なんである。
それで出荷停止して全部大元の倉庫に戻して全数検品、検品費用は商社持ちなんて事が続出した。
要するに向こうの工場が誠実に西側基準で検品してくれるかどうかというのはスポットじゃ判らない。取引先が近くで担当が怒鳴り込んで来ない場合は手を抜かないかどうかは不明なのだ。
そして日本で検品するとコストが大変にかかるんである。オフショアの意味がない。
今回の汚損アベノマスクはこれに引っ掛ったんじゃないかなという気がする。
または総合商社じゃなくて上の例のような取引ばかりやってる個人経営に近い商社に投げていて、その会社がオトモダチ(笑)経営とかかもしれない。
だから日本で検品するようになると更に数億円増し積みになったりするかもね。
あと忘れられてるが、貿易で虫の混入って防疫上マズイよね。だから税関が抜き打ち検査重点的にやるハメになって更に時間がかかるようになるかもしれない。
創案進言したのが通産省官僚だそうだが、普通はこの辺の、スポットでかき集めた場合に起こる貿易問題の機知があるはずだけどそうじゃない人なのかもね。
愛国者の澄んだ目で見れば純白に見える
https://mainichi.jp/articles/20200421/k00/00m/040/185000c
厚労省は18日、妊婦向けの布マスクに関して「変色している」「髪の毛が混入していた」「異臭がする」などの報告が相次ぎ、80市町村で1901件の報告があったと発表。大阪府内の自治体では、ガーゼの黄ばみや変色、ゴミの混入も確認。発表を受け、ツイッター上では「健康被害はないのか」「安心して使えない」などの不安の声が広がった。