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2014-09-30

[]神の領域

青山(二)委員 それでは、寺尾参考人にお聞きしたいと思いますが、今、本当に二十年も前からこの遺伝子組み換え技術を開発しているということを聞きました。最近になりまして、遺伝子を組み換えることが、食べるものだけではなくて、

 また治療とかそれからクローン猿とかクローン羊、そういうところまで発展いたしております。これはますますエスカレートするのではないか。

 きょうは、臓器移植法案が提案されておりまして、どちらに賛成するかということを決めなければならない大切な日でございますが、その臓器を、今度、この遺伝子組み換えによって豚の心臓人間移植できないか、そういう研究にまで発展しているということを伺いまして、これは本当にどこかで規制していかなければならないのか、この遺伝子を組み換えるということは、どなたかおっしゃいましたが、これはもう神の領域である、侵してはならないものではないか、こういうふうなお話もございますけれども、そういう点についていかがお考えでしょうか。

寺尾参考人 非常に難しい問題で答えにくいのですけれども、私個人は、かねてから言っているのですけれども、遺伝子組み換えのものは悪いとは思っておりません。ただ、やはり神様領域人間領域というのがあって、それはどこで線を引くかというのは私はわかりませんけれども、確かに、黙っていれば神様領域まで人間は踏み込んでいってしまうというか、技術的に可能になってくるということでありまして、どこかでその線引きをして、ここまではやってもいい、ここからはやるべきではないということだと思います

 今のクローンお話は、私個人としては余りクローンのことは好きではないと思っております。ただ、今言いました医薬品をつくるとか食品をつくるとかという、人類の将来にとりまして非常にメリットの大きいような問題につきましては許されるのではないかなというふうに私は思っております

 以上でございます

第140回国会 消費者問題等に関する特別委員会 第4号

平成九年四月二十四日(木曜日

http://kokkai.ndl.go.jp/SENTAKU/syugiin/140/0570/14004240570004c.html

2014-09-20

[]

それから結婚したならばという御指摘でございますけれども、これは大体年の制限がございまして、結婚しなくても三十でスチュワーデスはやめることになっております。それでやめますけれども、これは希望があれば地上におりるということになって、地上で、秘書それからカウンターでいまサービスしております。きれいですし、しかサービスがいいので、カウンターでの評判は非常によろしゅうございますそれから結婚すればむろん二十でも二十一でもスチュワーデスはやめなくちゃいけない。それでおろしております。ですから結婚したスチュワーデスは乗っておりません。と申し上げますのは、日本男性はなかなかやはり結婚して十日なり一週間離しておくということは、しかも美しいスチュワーデスの奥さんを離しておくということは非常に問題がありまして、なかなかそういう問題はわれわれも一応考えたのですけれども、これは非常にむずかしいということで、結婚したらまあおろすということにいたしております

第063回国会 交通安全対策特別委員会 第6号

昭和四十五年五月八日(金曜日

http://kokkai.ndl.go.jp/SENTAKU/sangiin/063/1580/06305081580006c.html

2014-09-17

[]ゴキブリ退治の新兵器「ゴキトール」

○武部委員 ただいまわかっておる二十五県についてはお出しをいただいて、そのあとは十月でけっこうです。

 もう一つ、通産省公正取引委員会にお尋ねをいたします。時間関係がございますから、できるだけ要点を述べるつもりですが、あなたのほうもそうしていただきたいと思います

 これから私が申し上げますことは、まことに、あるいは取るに足らぬ小さなことかもしれません。取るに足らぬ小さいことかもしれませんが、これをやった企業日本におけるまことに著名な企業であるだけに、私はこういうことは消費者をだまし、まことにけしかぬことだと思うので、まことに小さいことですが、あえてこの席上で明らかにしなければならぬ、こう思うのです。

 私、ここへ現物を持ってきましたが、このゴキトールという器械、このことについてこれから質問をするわけです。

 この器械は東芝がつくって販売したものであります。これは一時たいへんな売れ行きを示したものであります

 私は、どういう宣伝をしておるかと思って、当時のいろいろのチラシを調べてみましたが、なかなかチラシが見当たりませんので、新聞の縮刷版をようやくさがし出して、ここに持ってきました。まことにたいへんよくきくように書いてありまして、これをちょっと読んでみると「ゴキブリ退治の新兵器登場」「電気の力でゴキブリビリリ!」とくる。それで、ここからゴキブリが「アれ-」と逃げる絵がついておりますよ。これは縮刷版ですからもっと大きいのですよ。

 これが新兵器です。これは金額が千七百円。なるほど家庭にはゴキブリがたいへん発生いたしまから、そういうことでこれは大好評のうちに、いろいろ調べてみると十万とか二十万とか、たちどころにこれは売れた。もう夜を日に継いで生産しても間に合わないというくらい売れたということを、会社諸君が言っておる。これも事実です。

 ところが、奇妙なことに、これが発売されて二カ月ほどたった、正確には四十三年七月の二日だと思うのですが、この発売がぴたっとやめになった。わずか二カ月足らずにしてこれはやめになった。これはどういうことかということで、当時も若干あったようですが、あまり目に触れないままに今日にきたわけですね。

 これは十万二十万とたくさんのものが売られておるわけですから、これを買った者は、効用をあげるだろうということは当然期待をして買っているわけです。ところが、さっき言うように、奇妙なことにぴたっととまった。通産省はこれを知っていますか。

関山説明員 御説明申し上げます

 御指摘になりましたゴキブリ退治器は、昭和四十三年の五月から発売されたわけでございます。その後消費者によりまして、あまりきき目がないのではないかというような意見が一部出てまいりましたので、当時、七月でございます新聞にも報道されまして、私たちのほうで製造会社を呼びましてその事情聴取いたしましたところ、確かにまだ、えさの問題その他で一部研究不十分なところがあったということでございまして、製造会社は七月でもって自発的に生産を中止したようないきさつがございます

 なお生産数量は、その間二カ月の間に約十四、五万台というふうに聞いております。そのうち約八万台が出荷、販売されております

○武部委員 きょうは時間がないのでたいへん残念なのですが、いまあなたは、えさのことをおっしゃったわけですね。そうすると、このものは二カ月間に十四、五万台生産されて、八万台近くが出荷をされて市場へ出たということですね。これは苦情があなた方のほうの耳に入ったので、業者を呼んで聞いてわかった、こういうことですか。

関山説明員 私どもといたしましては、新聞報道で苦情があるということを知りまして、業者を呼んだわけでございます

○武部委員 そのとき直ちに業者は、通産省指導どおり、苦情があることを認めて、これは欠陥があるとその場所で認めたわけですか。

関山説明員 七月三日の新聞というふうに聞いておりますが、業者のほうは、七月の五日に生産停止という結論を出しております

○武部委員 そうすると、その生産停止で生産ストップをしたと同時に、市場に出回っておったものについて何か措置をいたしまたか

関山説明員 その点につきましては、実は欠陥という御指摘でございましたが、一部はこれは非常に効果があったというような消費者からの声もあるやにわれわれ、業者から聞いておりますが、製造会社といたしましては、こういう苦情があった場合は、任意に販売店で実費で引き取ったというようなことはございます

 それから、これは有効性、無効性が非常に決断的に決定される段階に至っておりませんので、ただ、ゴキブリの生息の状況によりまして、一般家庭でそれにどんなえさを使ったらよいかという点が、多少使用説明書などに不十分の点もあったようでございますので、そういう点は、業者のほうで販売店を通じて消費者に十分周知させるように、というような話をしております

○武部委員 この器械は誘引剤、えさですね、これがなければ入ってこないのですよ。これは現実に、あなたのほうで実験したわけじゃないのでしょう。これは消費者実験しておる。これは一つも入らない。入らないどころか、ある人は実験して、つかまえたゴキブリをこの中へ入れておいたら、二日ほどたったら逃げてしまった。実験をした者がいるんだ。

 私は、こんなちっちゃいことをここで言いたくなかったけれども、東芝ともあろうものがこんなインチキものをつくって――さっき私はここで言ったが、「ビリリ!」といって、「アれ-」といって死ぬのじゃない、「アれ-」といって逃げてしまう。こういういいかげんな宣伝をして十何万台も売っておいて、そして、これの中に誘引剤も何も入ってないのですよ。一つもきかない、千七百円もして……。この中に電池が入っていますね。これはきかぬじゃないかといったら、電池もないというのですよ。消費者おかしいじゃないかと言って行ったら、実は電池もつくっておりません、こういうふうになった。そこで消費者から苦情がいったところが、それじゃ何かとかえましょう、持ってきてください。これを持っていったら、東芝商事は、二十ワット電球五個と交換するというのですよ。こんなばかげたことがありますか。千七百円で人に売っておいて――全然ききもせぬ、この中で昼寝しておるかもしれない。そういうものを売っておいて、それはききませんでした、悪うございました、二十ワット電球五つとかえますから持ってきてください。――そんなばかげたことがありますか。この宣伝も明らかに不当表示です。そう思いませんか。私は不当表示だと思う。こういうやり方を東芝商事ともあろうものが――また通産省も、どこでどう知ったか知らぬが、あなたのほうは、半分くらいは効果があった――ある人間効果があって、ある人間効果がないなんということがありますか、そんなばかげた。あなた業者から聞いたのでしょう。試験してみてないでしょう。試験してみた者が、はっきりわれわれのところに言ってきておるのですよ。こんなものは、この中に入ったって逃げるんだから。そんなばかげたことは許されませんよ。そうしておいて、苦情を言ってきた消費者には何かものとかえてやるとか、あるいは別なものをやるとか、こういうことをして、黙っておる者には何にもせぬじゃないですか。こんなばかげたことはない。だとするならば、これは当然不当表示です。これは厳重に取り締まるべきです。これは消費者代表公正取引委員会に持ち込んだはずですが、公正取引委員会見解ひとつお伺いしたい。

第063回国会 物価問題等に関する特別委員会 第16号

昭和四十五年七月十日(金曜日

http://kokkai.ndl.go.jp/SENTAKU/syugiin/063/0650/06307100650016c.html

2014-02-20

秘密によって守られる安倍晋三米軍利権

米軍普天間飛行場沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古

への移設めぐり仲井真弘多知事が昨年12月25

日に安倍晋三首相と会談した際の発言録を県が作成

なかったことが19日、分かった。共同通信情報

開請求に対し、県が「会議録は作成しておらず、保有

していない」と回答した。

知事は会談の2日後、県民の反発が根強い普天間の県

移設に向けた辺野古沿岸部の埋め立てを承認した。

判断の経緯が不透明だとして県議会調査特別委員会

百条委員会)を設置しており、21日に証人喚問

れる知事に対し、野党側が攻勢を強めるのは必至だ。

http://www.47news.jp/CN/201402/CN2014021901002637.html

 

戦前沖縄国家主義者による戦争犠牲となり

戦後朝鮮戦争ベトナム戦争など

米国によるアジア侵略の拠点として悪用され

沖縄人は米軍人による強姦暴行事故などの犠牲となり続けた

沖縄独立20年後に返還協定により復帰したが

自民党売国政権による沖縄密約により

アメリカから「400万ドルで買い取った」ものだった※1

 

こうした害悪極まる戦後レジームの転換を標榜

改革に意欲を見せていた安倍晋三

沖縄保守層から基地押し付けを軽減するクリーン政治家と期待されたが

いま首相として 国家主義安倍晋三

戦後レジームを強化する方向で

秘密(会見録不存在)と沖縄利権米軍利権に守られながら

沖縄犠牲を強いる政治屋堕落

アベノミクス日本経済破滅的状況へと進めた※2

 

安倍晋三も 結局は

沖縄歴史直視して 復帰を願ったことが

沖縄の人々にとって良かったと思えるよう

日本人全体で心を尽す」という

天皇陛下のお気持ち※3を踏みにじった

薄汚い売国政治屋と同じだった

 

 

※1 沖縄返還交渉に当たった吉野文六外務省アメリカ局長政府側として初めて「密約」の存在を認めた。密約存在情報公開法により米国政府公文書で認めている。北海道新聞2006年2月8日参照 (リンク吉野告白記事を取材した徃住嘉文記者の講演要旨)

http://jcj-daily.sakura.ne.jp/hokkaido/report06/0923tokosumi/youshi.htm

 

※2 貿易収支は2兆7900億円の赤字。1979年の統計開始以来最大の赤字を記録。大和証券チーフマーケットエコノミスト永井靖敏氏は「1月貿易収支で、円安が輸出増に結び付かないことがほぼ確認された。日本経済自律回復は難しいかもしれない。輸出を基点とした景気回復シナリオが崩れるという観点で、株安要因」と述べ、「アベノミクスは、現段階で好循環が生じていない」と結論づけている。

http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPTYEA1J00U20140220

 

※3 平成15年平成15年12月18日天皇陛下会見記録 質疑応答

「この沖縄は,本当に飛行機で島に向かっていくと美しい珊瑚礁に巡らされ,いろいろな緑の美しい海がそれを囲んでいますしかし,ここで58年前に非常に多くの血が流されたということを常に考えずにはいられません。沖縄が復帰したのは31年前になりますが,これも日本との平和条約が発効してから20年後のことです。その間,沖縄の人々は日本復帰ということを非常に願って様々な運動をしてきました。このような沖縄の人々を迎えるに当たって日本人全体で沖縄歴史文化を学び,沖縄の人々への理解を深めていかなければならないと思っていたわけです。私自身もそのような気持ちで沖縄への理解を深めようと努めてきました。私にとっては沖縄歴史をひもとくということは島津氏の血を受けている者として心の痛むことでした。しかし,それであればこそ沖縄への理解を深め,沖縄の人々の気持ちが理解できるようにならなければならないと努めてきたつもりです。沖縄県の人々にそのような気持ちから少しでも力になればという思いを抱いてきました。」

沖縄離島であり,島民の生活にも,殊に現在経済状況は厳しいものがあると聞いていますが,これから先,復帰を願ったことが,沖縄の人々にとって良かったと思えるような県になっていくよう,日本人全体が心を尽くすことを,切に願っています。」

http://www.kunaicho.go.jp/okotoba/01/kaiken/kaiken-h15e.html

2013-12-06

http://anond.hatelabo.jp/20131206142748

戦争準備であるという意見の一つとしては、この孫崎享インタビューhttp://wpb.shueisha.co.jp/2013/11/19/23215/)が幾つかの見方を示している。

私はこの記事全体や孫崎享の普段の言動全てに賛同しているわけではないけれど。

リンク貼って終わりというのもなんなので、門外漢ではあるが私なりの言葉で説明してみる。

1:アメリカ(など)の起こす戦争に巻き込まれる恐れがある

特定秘密保護法案を後押しする背景には色々あるけれど、アメリカ意向に従うためというのは大きな要素の一つだという見方がある。

上で貼った孫崎享インタビューはそれを強調した例だが、たとえば比較的中立そうな(という私の言葉鵜呑みにするべきではないが)この郷原信郎の記事(http://www.huffingtonpost.jp/nobuo-gohara/post_6356_b_4388670.html)でも、

今回、この時期に、急いで法案を成立させようとしている背景に、アメリカ意向が働いていることは否定できないであろう。現在の、日本外交政策の下で、外交防衛に関する秘密管理厳格化することは、「対米追従」を一層進め、アメリカとの軍事同盟を強化することにつながる。

という風にある。

相手はアメリカに限った事ではないと私は思うのだが、結局、情報セキュリティレベルを上げないと、世界各国から情報面で信用してもらえず、安全保障上で有用情報提供してもらえない、というのがある。この法律によりセキュリティレベルを上げることでそういう情報をもらいやすくするというのはあるだろう。その、便宜を図ってくれそう・守ってくれそうな中心はやはりアメリカであるが。

しかし、当然外交は、情報をもらって「あざーっす」ではすまない。こちらからもお礼をしなければならない。それが問題だ。

安全保障情報提供してくれるというのは、やはり軍事的な繋がりを強くするということになる。

そして軍事的に強く連携した諸外国日本に何を求めてくるか考えてみれば、それは自国の参加する戦争日本も、自衛隊も参加してくれということだ。

私は、アメリカなどとの軍事的繋がりが強化されるという所までは間違いないと思う。ただ、果たしてこの、戦争日本の武力を提供することを要求されるかという最後の部分はよく分からない。そうだ、とも違う、とも判断しきれない気がする。あいつら、何考えてるか全然わかんねーもん。ただ、懸念としては一理あるとも考える。

ここは、各国と連携を強めることで日本戦争テロ被害を回避する能力を手に入れるメリットが大きいと考えるか、連携に引きずられて戦争に巻き込まれるかもしれないデメリットが大きいと考えるかである

そこに正解はあるのだろうか。


2:政府自分に都合の悪い情報――たとえば戦争準備を進めてるとか――を恣意的特定秘密に指定しうる

法案の修正案(http://www.asahi.com/articles/TKY201311260565.html)の最後の方に、『別表(第三条、第五条第九条関係)』として特定秘密に指定可能な情報が列挙されている。

この辺りについて、曖昧恣意的秘密指定ができてしまう、という批判が多い。

戦争を危ぶむ人は

イ 自衛隊運用又はこれに関する見積若しくは計画若しくは研究

ニ 防衛力の整備に関する見積若しくは計画又は研究

なんかに危機感を持つだろう。政府自衛隊防衛力について目論んでいることが、およそほとんど特定秘密に指定しうる。防衛力、言い換えれば軍事力を過剰に増強して戦争準備をしても、国民はそれに気付けないということだ。

また私としては、

イ テロリズムによる被害の発生若しくは拡大の防止(以下この号において「テロリズムの防止」という。)のための措置又はこれに関する計画若しくは研究

ロ テロリズムの防止に関し収集した【国民生命及び身体の保護に関する重要情報】又は外国政府若しくは国際機関から情報

辺りにも注目したい。

テロ悪用されうる情報特定秘密に指定しうる」ということだが、考えてみれば、悪用した際にテロリズムに結び付かない情報などあるだろうか。国に関する情報というのはほとんどが悪しきものの手に渡れば日本国ダメージを与える事態が想定しうる。つまり、どんな情報だってこの項目に当て嵌めて特定秘密に指定するよう理屈はつけられる。政権に不都合な情報恣意的特定秘密にできる。

もちろん、まともな政府なら、こっそりと極端な防衛力強化などしないし、特定秘密指定の濫用等しない。だが、自民党でも民主党でも他の党でもそうだが、今から未来に渡っての政府に対して常にまともであることを期待するのは、リスクが大きすぎるのではないだろうか。

人は愚かでエゴイスティックだし、権力はいつか暴走するものだと私は考えている。そういう政府権力が生まれた時に、この法案があると危険である

しかし一方で、この特定秘密指定要件は妥当と言わざるをえないとも私は考える。

というのも、安全保障でも外交でも防諜でもテロ防止でもそうだが、それらについて公開するとまずい情報というのは様々なものがあり、ある程度曖昧な要件にして包括的に判断できるようにしておかなければ、この法律を善なる目的のために使おうとした時に困ってしまうからだ。

特定秘密指定は恣意的に出来てしまうが、恣意的に指定する柔軟性がなければ秘密保護有用性を持たないというジレンマがここにはある。

果たしてどうすべきか、多分完璧な正解はない。

ただ、善後策として、あまり秘密指定の濫用がされた場合に、それをチェックする機関を置くという手がある。

だが次項で述べるように、それも不十分であることがこの2の項の不安さを増している。


3:チェックシステムの不十分さ

政府が万一悪用した際に大きな問題が起こる法律でありつつ、その運用のチェック方法が明確でない。

修正案では、

第十八条 政府は、特定秘密の指定及びその解除並びに適性評価の実施に関し、統一的な運用を図るための基準を定めるものとする。

2 【内閣総理大臣は】、前項の基準を定め、又はこれを変更しようとするときは、我が国の安全保障に関する情報保護行政機関等の保有する情報の公開、公文書等の管理等に関し優れた識見を有する者の意見を【聴いた上で、その案を作成し、閣議の決定を求めなければならない。】

【3 内閣総理大臣は、毎年、第一項の基準に基づく特定秘密の指定及びその解除並びに適性評価の実施の状況を前項に規定する者に報告し、その意見を聴かなければならない。

4 内閣総理大臣は、特定秘密の指定及びその解除並びに適性評価の実施の状況に関し、その適正を確保するため、第一項の基準に基づいて、内閣代表して行政各部を指揮監督するものとする。この場合おいて、内閣総理大臣は、特定秘密の指定及びその解除並びに適性評価の実施が当該基準に従って行われていることを確保するため、必要があると認めるときは、行政機関の長(会計検査院を除く。)に対し、特定秘密である情報を含む資料の提出及び説明を求め、並びに特定秘密の指定及びその解除並びに適性評価の実施について改善すべき旨の指示をすることができる。】

国会への報告等)

【第十九条 政府は、毎年、前条第三項の意見を付して、特定秘密の指定及びその解除並びに適性評価の実施の状況について国会に報告するとともに、公表するものとする。】

ということになっている。

要するに内閣総理大臣がチェック機関の役目を果たすということだ。しかしこれは全然チェックの役目を果たさないのではないか

もし将来悪しき政府や悪しき行政が出現したとしたら、行政トップである内閣総理大臣もその悪の側についている可能性が大きい。なのに内閣総理大臣が適性かチェックするというのは、まるで意味をなさない。

流石にこれだけではまずいと思ったのか、

(指定及び解除の適正の確保)

第九条 政府は、行政機関の長による特定秘密の指定及びその解除に関する基準等が真に安全保障資するものであるかどうかを独立した公正な立場おい検証し、及び監察することのできる新たな機関の設置その他の特定秘密の指定及びその解除の適正を確保するために必要方策について検討し、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。】

ということも追加されているのだが、チェック機関について検討し措置を講ずるというのは、これから講じますけど具体的に何をどうするか決まってないということになる。

まして、政治におけるこのような検討する・講ずるという言い方は、努力目標のようなもので、実際の対応には結びつかないことが多々ある。

真剣に適正さを確保するつもりなら、「検討し、所要の措置を講じた」上でそれを発表して、改めて法案を通した方が広く納得を得られるように見える。だが現在与党は見ての通り強行採決に踏み切り、それが「本気で適正な運用をするつもりがあるのだろうか?」という不安を煽る。


その辺りをつつかれたのか、昨日の12月5日にこういうニュースがあった。情報保全監察室内閣府に設置、とのことだ( http://www3.nhk.or.jp/news/html/20131205/k10013613641000.html)。

与党側は、5日午前、日本維新の会みんなの党に対し安倍総理大臣内閣官房に設置する考えを示した事務次官級による保全監視委員会とは別に特定秘密の指定の妥当性をチェックする新たな機関内閣府に設置することなどを提案しました。

これについて、菅官房長官は、法案を審議する参議院特別委員会で「法律施行までに内閣府に20人規模の『情報保全監察室』を設置して業務を開始したい。必要場合立法により、できるかぎり『情報保全監察室』を『局』に格上げすることを約束する」と述べました。

そのうえで、菅官房長官は、情報保全監察室担当する業務について「独立性の高い第三者機関を設置する必要があると承知しており、各行政機関による個別の『特定秘密』の指定や解除、有効期間の設定や延長を検証・監察し、不適切ものについて是正を求めていく」と述べました。

情報保全観察室、とかいうチェック機関を置く方向を見せてきました。が、それが具体的にどんなものなのかはまだはっきりしていない。この瀬戸際で出された提案なので当然だが、内閣府に置かれたそれが第三者機関として十分に働くかは細部が分からないので何とも言えない。

これについても、真剣に適正さを確保するつもりなら、ある程度情報保全観察室であるなり、独立性の高い第三者機関設置なりの案を煮詰めてから特定秘密保護法案を議論にかければよい。

だがそうしない。不安である

私としてはこのチェック機関についての議論をもっと充実させてほしかった。

が、ここでもやはりジレンマが発生する。

秘密は知る人が少ないほどセキュリティが保たれるので、チェック機関が大がかりであるほど秘密実効性が薄れてしまうのだ。

それならチェック機関を小規模厳密にすればいいかと言えば、そうすると少人数の意思だけで判断されてしまい、容易に偏ったり腐敗したりしうる。

どうしたらいいのか、私には分からない。

まとめ

戦争準備という論点から外れて個人的な懸念も書いてしまったが。

上記1~3をまとめると、特定秘密保護法案戦争準備のはじまりである理由は、

・諸外国戦争に巻き込まれるリスクを増し、

・実際に巻き込まれつつあっても/または日本単独で戦争に向かい出してもそのことを政府隠蔽できる手段を与え、

・そのような政府の悪行を咎める方法が不十分である

という、複合的な理由によるものではないだろうか。

おまけであり根本の問題:政府国民も信用できないのに、信用できることを前提とした法案である

結局のところこれである

権力は腐敗し暴走する。

政治家は必ずしも清廉潔白ではないし清廉潔白でも判断を誤り得る。

私を含め国民は誰もが賢いわけではないし容易に騙されうる。

行政立法司法、省庁、識者、学者マスコミ主権者たる国民右翼左翼ノンポリ、将来にわたり完璧に信用できる人間集団なんてない。

適正に運用されればためになる法律だって解釈を工夫すればいくらでも悪用できる。

から、強力な力を持つ法律システムには可能な限りセーフティロックをかけておくべきだ。

だが、上でつらつら書いたように、セーフティロックが十分だとはとても言えない。

そこがよくないと私は考える。

諸手を挙げて賛成している人たちは、政府や、自分国民を完全に信用しているのかもしれない。

私には強い不信感がある。多分反対する人たちの多くにも不信感がある。

特定秘密保護法案に限らないのだが、この、根本的な、国や人間のものへの信頼意識のずれをすり合わせないと賛成反対の議論はかみ合わないだろうし、実際噛み合っていないことが多い。

ま、議論したところで、与党めっちゃ圧勝するような国会作っちゃったらあんま意味ないんだけどね。

2013-12-03

http://www.jcp.or.jp/akahata/aik13/2013-12-02/2013120202_02_1.html

暴走政権戦犯特高人脈

 安倍政権自民党が強行へ暴走している「秘密保護法案」。その推進の陣容を見てみると、日本侵略戦争戦犯容疑者となった政治家特高特別高等警察官僚の息子や孫、娘婿が目立ちます

 安倍晋三首相の祖父は、太平洋戦争戦時東条英機内閣で商工大臣を務め、東京裁判A級戦犯容疑者とされた岸信介氏。岸氏は戦後首相として治安維持法の「予防拘禁制度の復活(警察官職務執行法改悪)をくわだて、国民の批判を浴びて撤回に追い込まれた人物です。日本への核兵器持ち込みを認めた日米核密約当事者である祖父を安倍首相は、秘密保護法の闇に隠そうとしています

 自民党インテリジェンス秘密保全検討プロジェクトチーム座長町村信孝官房長官の父親は、特高警察を指揮した内務省警保局長を務めた町村金五氏。特高警察は、治安維持法のもとで作家小林多喜二拷問の末に虐殺した弾圧機関です。

 さらに、参院国家安全保障特別委員会委員長中川雅治氏(自民)の義父は、鹿児島県特高課長を経て戦後警視総監参院議長となった原文兵衛氏。町村氏とも親戚関係にあります中川氏は国会ルール無視して理事会開会中に委員会の開会を強行するなど、強引な議事運営でひんしゅくを買っています

 こうした戦犯特高人脈は、「秘密保護法案」の源流を象徴しています

週刊朝日が「ハシシタ」特集で袋叩きにされてから1年ちょいしか経ってないってのに…

2013-12-02

特定秘密保護法案12条2項1号における「テロリズム」の定義の読み方

結論

政治上その他の主義主張に基づき、

国家若しくは他人にこれを強要し、

又は

社会不安若しくは恐怖を与える

目的

人を殺傷し、

又は

重要な施設その他の物を破壊する

ための活動をいう。

まり

  1. 主義主張
  2. 目的
  3. 行為

という要件を以て定めており,

の4類型が,同条における「テロリズム」に該たります

理由

まずは条文。

特定秘密保護法4党修正案の全文:朝日新聞デジタル強調引用者)】

第五章 適性評価

行政機関の長による適性評価の実施

第十二条

1項 略

2項 適性評価は、適性評価の対象となる者(以下「評価対象者」という。)について、次に掲げる事項についての調査を行い、その結果に基づき実施するものとする。

一 特定有害活動(公になっていない情報のうちその漏えいが我が国の安全保障に支障を与えるおそれがあるものを取得するための活動、核兵器、軍用の化学製剤若しくは細菌製剤若しくはこれらの散布のための装置若しくはこれらを運搬することができるロケット若しくは無人航空機又はこれらの開発、製造、使用若しくは貯蔵のために用いられるおそれが特に大きいと認められる物を輸出し、又は輸入するための活動その他の活動であって、外国利益を図る目的で行われ、かつ、我が国及び国民安全を著しく害し、又は害するおそれのあるものをいう。別表第三号において同じ。)及びテロリズム政治上その他の主義主張に基づき、国家若しくは他人にこれを強要し、又は社会不安若しくは恐怖を与える目的で人を殺傷し、又は重要な施設その他の物を破壊するための活動をいう。同表第四号において同じ。)との関係に関する事項(評価対象者の家族配偶者婚姻の届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にある者を含む。以下この号において同じ。)、父母、子及び兄弟姉妹並びにこれらの者以外の配偶者の父母及び子をいう。以下この号において同じ。)及び同居人家族を除く。)の氏名、生年月日、国籍過去に有していた国籍を含む。)及び住所を含む。)

二〜七号 略

3,4項 略

問題となる部分は以下(強調引用者)。

政治上その他の主義主張に基づき、国家若しくは他人にこれを強要し、又は社会不安若しくは恐怖を与える目的で人を殺傷し、又は重要な施設その他の物を破壊するための活動をいう。

条文の書き方として,同じレイヤーには「又は」は複数置かれません。「A or B or C」は「A,B,又はC」と書きます。したがって,少なくとも「強要」「殺傷」「破壊」が同列ではないことは文言上明らかです。

ただ,それを踏まえても,上記の「テロリズム」の定義は,「基づき」や「目的で」の範囲がぱっと見分かりにくいために複数の読み方があるようにも見えます

しかしながら,丁寧に読めば条文上に冒頭の構造が現れています

すなわち,ブロックが最も明確な社会不安若しくは恐怖を与える目的という部分は「○○に○○する目的」という書きぶりになっていて,これは直前の国家若しくは他人にこれを強要と同じ形式になっているから,両者の間(=最初)の「又は」は「強要し,又は与える目的で」と読める。

同様に「○○を○○する」でまとめると人を殺傷重要な施設その他の物を破壊する並置されていることが分かります

実際,森担当相はそのように答弁をしています

第185回国会 国家安全保障に関する特別委員会 第14号(平成25年11月15日(金曜日))

近藤(昭)委員

 (前略)さて、懸念があることがありますので、一つお聞きをしたいと思います。これは法案に関連することであります

 法案の第十二条の二項一号にありますテロリズム定義についてというところなんですが、法案では、「政治上その他の主義主張に基づき、国家若しくは他人にこれを強要し、又は社会不安若しくは恐怖を与える目的で人を殺傷し、又は重要な施設その他の物を破壊するための活動をいう。同表第四号において同じ。」とあるわけであります

 この文章どおりに解釈をすれば、「政治上その他の主義主張に基づき、国家若しくは他人にこれを強要し、又は」となっており、「又は」で接続をされていて、かつではないわけでありますね。そうすると、「政治上その他の主義主張に基づき、国家若しくは他人にこれを強要」する行為テロリズムということに読めてしまうわけでありますが、その解釈はいかがでありましょうか。

○森国務大臣

 全く同じ質問をこの委員会でも以前受けまして、御答弁申し上げましたけれども、この条文の「目的で」というところの前と後が、かつでつながっております

 つまり、条文の書き方でいうと、まず、目的がこういうものである目的が二つ挙げてありまして、それが「又は」でつながっております。そのような目的を持った上で、今度、行為態様として、人を殺傷するか、または破壊活動というふうになっておりますので、目的が該当しただけでこの条文の構成要件を全て満たすわけではございませんで、このような目的を持ち、また、ここに書いてあるような行為態様殺傷、または重要な施設その他のもの破壊する行為をした場合が該当するということになります

近藤(昭)委員

 大臣ありがとうございます

 ただ、それならばなぜ、わかりやすいといいましょうか、今まさしく、そして殺傷したという、かつという言葉を使わないのかということを思うわけでありますいかがでありましょうか。

○森国務大臣

 これは刑法法規の定め方でございますが、まず目的が書いてあって、その後に行為態様が書いてございますので、例えばそれぞれの行為態様がかつで結ばれている場合には、かつと書くこともありますでしょうけれども、目的行為でございますので、これは別々の構成要件ということで、「目的で人を殺傷し、」といったときに、目的でまたは人を殺傷しとは読みませんので、ここはあえて、かつを入れないということでございます

近藤(昭)委員

 大臣がそのようにおっしゃって、それがこうした法律の書き方だと。しかし、随分とこれは法曹界の方からも懸念が出ているということであります。律の書き方だと。しかし、随分とこれは法曹界の方からも懸念が出ているということであります

内田樹氏の言説について

石破発言について (内田樹の研究室)

担当相は国会答弁でこの条文の解釈について、最初の「又は」は「かつ」という意味であり、「政治上」から殺傷し」までを一つ続きで読むという珍妙な答弁を行った。

しかし、この条文の日本語は、誰が読んでも、「強要」と「殺傷」と「破壊」という三つの行為が「テロリズム」に認定されているという以外に解釈のしようがない。

内田氏の言説は,森大臣の答弁内容について誤解し,かつ,条文解釈を誤ったものです。

まず,森大臣最初の「又は」は「かつ」という意味などとは言っていません。おそらくは森大臣この条文の「目的で」というところの前と後が、かつでつながっておりますという答弁を捉えたものだろうと思いますが,これは「又は」について説明したものではありません。

冒頭の結論を前提とすれば,12条2項1号は

  1. 主義主張
  2. 目的
  3. 行為

という3要件から成り立っており,目的行為のみでは「テロリズム」には該当しない。従って,「目的」を有し,かつ,「行為」を行った場合でなければ「テロリズムには該当しない。

あとは条文上の書き方の問題で,目的要件と行為要件の間には「かつ」を入れないのが通例です。(というか,別種の要件であればいちいち「かつ」は入れない。)

例:通貨偽造罪(刑法148条1項)

行使の目的で、通用する貨幣紙幣又は銀行券を偽造し、又は変造した者は、無期又は三年以上の懲役に処する。

次に,つの行為が「テロリズム」に認定されているという以外に解釈のしようがないとする部分ですが,既に述べたように,行為類型は「人の殺傷」と「物の破壊」の2つです。

ちなみに,条文から動詞を抜き出すと,「強要し」と「殺傷し」と「破壊する」の他に「与える」という行為(by内田氏)存在します。この「与える」は「与える目的で」と書いてあり一見明白に目的規定なので,読み飛ばしちゃったのだろうと思います(私も最初内田氏と同様の誤読をしたし)。

 

実際のところ,条文構造上最も大きい区切りである目的」と「行為」の間に読点(「、」)が無いのは,現在立法慣習上は不思議ではないのですが,とても分かりにくい慣習だと思います

一昔前の法律には条文のタイトルも無かったように,立法技術も月進年歩の発展を見せているところですので,こういった「要件単位での区切りの明確化」を発展させて欲しいところです。

2011-05-29

民主党川内博史衆院議員小沢派)のトンデモ放射能危険

被災地では家を追われ、未だに住むところも決まらない人たちが大勢いる中で内閣不信任・解散総選挙という実に「国民の生活が最優先」なことを実行してくれている永田町の「国民の代表」たち。投票所に使えそうな施設はことごとく避難所に使われてるのに選挙っていうんだからすごいよね。その中でも、「我らの最後希望 (ドイツ語にすればunsere letzte Hoffnungかな。どこかで聞いたフレーズだね)」として待望論がささやかれてしいオザーリン同志(ちなみにこの人の元の役職は幹事長英語にするとsecretary general。ちなみに関係ないけど「書記長」もsecretary general)。その右腕とささやかれる川内博史代議士地上波テレビですごいことを言ってくれてたみたいだよ。

下の動画をみてくれるかな。

http://www.dailymotion.com/video/xiwwdj_yyyy0-2ysvyyyyy100msvyyy_news

時間のない人のために一番香ばしい部分を抜き出してあげるからね。だいたい1:25あたりから観るといいと思うよ。

わたくしあの、衆議院科学特別委員会委員長ですから、先週の金曜日参考人質疑をやって、そこで専門家に話を聞きました。1ミリシーベルト(以下mSv)というのはですね、人間の体というのは60兆の細胞でできてるんですね、その1mSvというのは60兆の細胞すべてに放射線が1回突き刺さってDNA破壊することを1mSvというんですね。

内部被曝場合ですね、これは文部科学省の資料ありますけど、0.2マイクロシーベルト(以下μSv。念のため、0.2μSv=0.0002mSv)で外部被曝100mSvと同等だと。文部科学省の資料です(キリッ

な、なんだってー!(AA略

えーと、放射能放射線に敏感で、「ナポレオン孫正義の言うことは全て正しい」がモットーのはてな民の皆さんならおわかりだと思うけど、1つ目の発言、すごい言い方だよねー。「自然放射線」でぐぐればすぐわかることなんだけど、日本自然放射線の平均がちょうど年間1mSvくらい、世界平均で2.4mSvくらいなんだよね。世界各地の自然放射線にはばらつきもあるけど、だいたい年間0.1mSv-10mSvの範囲内におさまっていると考えれば間違いないねイランラムサールとかには局所的にもう一桁高いような極端な場所もあるらしいけどそういうのは除外)。1mSvがそんなに有害なら原発事故が起こる前に自然放射線で僕たちとっくに死んでるよねー。だって人類全て細胞破壊されちゃってるんだもんねー。

んでしかも2つめの発言、矛盾することを平気で言ってるからもっとすごい。「全ての細胞DNAが1回破壊されること」という形容が正しいはともかく(面倒なので検算しない、というかだいたい放射線といってもいろいろあるわけだから検算しようがない)、ともかくSvってのが「人体が受ける影響」を測る単位であるという認識は間違っていない。それなのに内部被曝0.2μSv外部被曝100mSvは同等ですって???要するに「内部被曝外部被曝では体に受ける影響は50万倍違っても体に受ける影響は同等」って言ってる訳ね。すごいね。すごすぎて全然意味わかんないよ。それって日本語?それ、どこの文部科学省が作った資料よ。まさか文科省文科省でもオウム文科省(こんなネタ、歳がばれるかな)じゃないよね?

なんだかねー、これほど頭のいい人たちが国民の代表として一生懸命働いてくれちゃってるし、現首相は現首相サミットの公式記者会見孫正義のトンデモ自然エネルギー推進論を名指しでマンセーしちゃうしさ、本当に今の日本って美しい国だよねー。「大和魂があれば科学的な議論の裏付けがなくてもなんとでもなる、疑う奴は非国民!」なんて声が聞こえてくるようだよ。本当に僕、この国に生まれたことを誇りに思っちゃうなあ。

2010-05-11

2000年自民党政権口蹄疫への対応と、民主党口蹄疫への対応を比

2ちゃんねるなどで見る意見だと、10年前の自民党口蹄疫対策はよかったらしい。というわけで、最初の発生日から時系列で、2000年自民党政権時の対応と、2010年民主党政権での対応とを並べてみた。

日数2000年自民党政権のときの口蹄疫への対策2010年民主党政権での口蹄疫への対策
- 4/9 都農町農家が通報、獣医師が「口蹄疫でない」と判断→1週間後に再検査(y)。
03/25 農水省宮崎県畜産課、口蹄疫感染の疑いを発表。県と農水省口蹄疫防疫対策本部を設置。半径20kmの家畜の移動を3週間制限。牛舎を消毒。半径50mを「警戒区域」に指定、交通を遮断。農家のまばらな地域(*)。4/20 宮崎県口蹄疫感染の疑いを発表。県は防疫対策本部を設置。立ち入り検査・半径20kmの家畜の移動制限を実施農林水産省牛肉輸出を一時停止、口蹄疫防疫対策本部(赤松農相が本部長)を設置。「牛豚疾病小委員会」を開き、協議。半径1km圏内の検査方針を示す。緊急対策会議で半径10km2地点、半径20km2地点で車両の消毒を決定(24時間体制)。農家が密集する都農町(*my)。
13/26 1例目の牛を殺処分。農家の申し出で近くの農場の牛3頭も処分。県内11カ所に消毒設備を設置。県内22カ所で24時間体制の検問実施宮崎県畜産関係者ら100人と対策会議4/21 川南町、防疫対策本部を設置。殺処分の穴から地下水で断念。宮崎県、新たに6頭感染疑い。続けて、疑い3例目。農家周辺の通行制限・消毒。民主党3議員東国原知事を訪問、県の対応の説明を受ける。「政務三役に伝える」と返答。続けて、川南町訪問、町長から予算措置の要望。自民党議員県庁訪問。
23/27 農水省、警戒区域内の全畜産農家を対象に抗体検査実施する方針。台湾産稲わらの検疫を強化。4/22 4例目2頭。宮崎銀行、緊急対策融資を26日から開始と発表。東国原知事都農町川南町を視察。県議会会派自民党、防疫措置の徹底を副知事に申し入れ。政策金融公庫が相談窓口を設置。
33/28 韓国牛肉輸入を暫定的に停止。台湾日本牛肉輸入を禁止。厚生省感染の疑いのある牛・豚の出荷はないとの安全情報4/23 農林水産省、1例目について口蹄疫感染断定、感染経路の調査。畜産農家えの経営維持資金の融資枠を20億から100億へ拡大と発表。赤松農相口蹄疫専門家チームの派遣方針を示す。宮崎県、新たに2頭疑い。畜産農家からの要請で、県は消毒ポイントを2点追加。日南市都城市も独自に消毒ポイント設置。
43/29 宮崎県、県農政水産部の人事異動を一部凍結。宮崎県家畜防疫対策本部、O型抗体と発表。4/24 宮崎県農道でなく国道を通るのが不便との声で消毒ポイントを2点追加。小林市、市内1480戸に消毒薬を配布。
53/30 発生農家から3km以内での採決検査獣医師による目視検査を終了。市町村助役会議で15000戸を対象に獣医臨床検査実施する方針を表明。獣医派遣農水省に要望。農水省中国産麦わらの輸入を当分の間禁止。4/25 7例目、牛4頭に感染の疑い。農場規模が大きく、725頭が殺処分により、殺処分数は計が1108頭。 宮崎県口蹄疫防疫対策本部の第2回会議対応協議農林水産省から6人、4府県から5人が家畜処分などの応援で宮崎入り。串間市、消毒ポイント1点設置。都城市消毒薬2600戸に配布。
63/31 宮崎県宮崎市と周辺の臨床検査で異常なしと発表。4/26 九州政局風評被害をまねく表示の是正指導。都城市、防疫対策本部を設置。宮崎県議会の全員協議会から自衛隊派遣の要望に、東国原知事「今後の発生を見て判断」と返答。
74/1 日南市口蹄疫防疫対策本部、安全性を訴える牛肉の試食会。4/27 東国原知事農林水産省赤松農相と会談し、予算確保を要望。赤松農相はできる限り支援する意向を表明、29日に疫学専門家チームの派遣家畜共催の掛け金支払い条件の緩和を農業共済組合要請東国原知事自民党谷垣総裁とも面会。谷垣総裁、28日の現地入りを表明。民主党高嶋幹事長とも面会。事業仕分け、農畜産業振興会の海外事務所全廃で独法守る。(m)
84/2 4/28 宮崎県、豚に感染に似た症状5頭。検査を待たず豚486頭を処分(以後すべて豚は、遺伝子検査の結果を待たず殺処分=陰性の可能性もある)。70km離れたえびの市。移動制限区域を拡大。区域内7地点で消毒開始。8~10例目で処分数は計2800頭超。宮崎県、33億円の緊急補正予算と245億円の融資枠を決定。第3回口蹄疫防疫対策本部を開催。谷垣総裁川南町JA尾鈴を視察し、政府の初動体制を批判。えびの市市民からの要請道路2カ所を通行止め日南市串間市、防疫対策本部を設置。宮崎県、6家畜生保健所に現地対策本部を設置。
94/3 宮崎県家畜防疫対策本部の調べで中国産麦わらが原因の疑いを発表。宮崎県畜産課、新たに9頭の感染の疑いを発表。農水省、移動制限の延長を県に伝達。4/29 農水省疫学調査チームが現地調査。宮崎県感染疑い牛2頭。農水省山田副大臣東国原知事宮崎県庁で意見交換し、知事予算措置を要望。
104/4 農水省、1例目のウィルス感染確認を発表、口蹄疫と断定。県畜産防疫対策本部、「飼料からの感染可能性低い」4/30 民間事業者で初の豚4頭感染の疑い。1429頭を処分。12例ふくめ計4300頭。宮崎県議会の各会派代表者会議で、連休中の県議2人の待機を決定。九州知事会、国の支援を求める緊急決議。赤松農相「対策は万全」と中南米に外遊(y)。
114/5 農水省、養豚農家への支援策をまとめる。(1) 子豚が増えすぎて処分する場合、一頭あたり5500円、出荷時期が遅れた成豚には1頭6000円を上限に支給する、(2) 焼却処分したら、さらに1頭につき最高2000円を補助する。5/1 宮崎県陸上自衛隊災害派遣要請。隊員約100人を出動し、川南町派遣宮崎県、豚1頭感染の疑い。3882頭を処分。JA での感染だったため、処分数が計8251頭に急増。松野官房副長官首相の指示でえびの市を訪問し、市長農協関係者から聞き取り。「鳩山首相に報告」。宮崎県風評被害防止のためのチラシとポスター配布。
124/6 宮崎県高城町、町長選に。農家選挙どころではない」。農水省、食肉流通業者への説明会。県か地区防疫対策本部、3km圏内の牛のうち1/3が陰性と発表。空気感染する力の弱いウィルスの可能性。5/2 農林水産省宮崎口蹄疫ウィルスアジアで発生と同種O型ウィルスと発表。自衛隊川南町で埋却作業を開始。
134/7 中国日本の食肉輸入禁止宮崎県、県内15000戸の和牛農家臨床検査をほぼ終了。大半は結果待ち。 宮崎県松形知事口蹄疫補償策は「国の対応待ち」。当面は県単独の補償策を打ち出さない意向を示す。定例記者会見で「国の支援の枠組みが決まっていない。国の支援が少ない部分は県単独で支援を考えていきたい」。県議会、全会一致で国への金融対策の要望とりまとめ。5/3 宮崎県、2農場で4頭が陽性反応。両農場41頭を処分。処分は計9015頭。
144/8 5/4 2農場で豚6頭に感染疑い。両農場の18757頭を殺処分。総数27772頭。宮崎県畜産関係車両の消毒地点18カ所のうち3カ所を変更。
154/9 高城町町長選。5/5 農場3カ所で豚13頭に感染疑い。宮崎県、4回目の対策本部会議県知事非常事態表現してよい深刻な事態」。殺処分の補助作業の補助員の募集を決定。防疫対策特命チームの設置を報告(河野副知事トップ)。
164/10 宮崎県畜産課、新たに16頭の感染疑いを発表。家畜の移動制限の延長。県議会、松形知事畜産農家支援の緊急要望書を提出。5/6 原口総務相口蹄疫対策の経費を「特別交付税として措置」。
174/11 5/7 宮崎県、12農場で感染疑い。計1907頭を殺処分。殺処分の総数44892頭(牛3101頭、豚41791頭)。平野官房長官自衛隊の追加出動要請」の考え示す。宮崎県、8カ所の農場で感染疑い。計14212頭を殺処分。総数が59104頭。1908年以降、国内最悪。農水省感染頭数・処分数は増えても、制限区域外に広がっていない」。東国原知事小沢幹事長宮崎市内で会談。知事経済支援や防疫対策の人員の確保や「密集地の防疫体制の検証」を要望。小沢政府に申し入れる」と応じる。
184/12 15日に予定していた「農林水産まつり」延期。宮崎県議会、全員協議会を開催。県の対策に不満が続出。知事は従来の見解を繰り返す(12日目の4月7日の欄を参照)5/8 宮崎県、農場6カ所で感染疑い(n)。7日発症と同じ管理者の農場を、発症はないが殺処分対象に追加(n)。殺処分の総数62426頭(豚57938頭、牛4488頭)(n)。家畜の異動制限を追加設定(n)。
194/13 移動制限の延長。5000頭分の血液検査の結果がまだのため。家畜市場の閉鎖も延長。EU口蹄疫対策として日本ワクチンを緊急提供すると発表。5/9 宮崎県、農場7カ所で感染疑い(n)。計1928頭を処分。総数64354頭(豚59607頭、牛4747頭)(n)。家畜の埋却が終わっていない場所が37カ所と防疫措置の遅れを懸念(n)。農林水産省研究機関ウィルス香港発生例と酷似との分析(n)。
204/14 農水省、10頭の感染確認を発表。県議会臨時議会で「農畜産環境対策調査特別委員会」など3つの特別委員会を設置。玉沢徳一郎農林水産大臣熊本市九州政局の報告会に出席。宮崎県、警戒地域からの地域外への移動禁止措置を延長。5/10 赤松農相東国原知事が会談し、獣医師の人員確保、被害農家への国支援拡大を要請(amn)。東国原知事赤松農相ブランド種牛の避難を求める(a)。農相、処分した農家への全額補償、県が補填した分は特別交付金で対応方針と現行制度改善を表明(amn)。獣医師派遣人員倍増(その時点で国と都道府県から計50人の獣医師が現地入り)、九州政局派遣も10人から100へ、国有地の提供の意向も示す(amn)。農業団体や自治体首長との意見交換も(amn)。記者会見で「川南町などの牛・豚をすべて処分すべき」との質問に、「健康家畜の処分は法的に認められない」と否定(n)。農相の宮崎県訪問は初めて。現地入りが遅いとの批判に「これまでも要望に対応している」と反論(an)。古川議員赤松大臣口論(an)。古川議員、待機室では静かな待機でパフォーマンス(m)。宮崎県、農場11カ所で感染疑いで計12498頭を処分(ny)。総数は76852頭(豚71121頭、牛5731頭)(n)。JA宮崎中央会、被害額110億円と試算(算定根拠は非公表)(m)。西都市、対策費を盛り込んだ補正予算1180万円。宮崎市議会で全員協議会、執行部から説明。
214/15 宮崎県議会、臨時本会議で国への要望決議。(1)激甚災害並みの対策を講じる(2)防疫態勢を確立する、など四項目。「口蹄疫まん延防止等に関する検討会」開催。農水省検査の遅れを謝罪。5/11 宮崎県、牛1頭感染疑い(nm)。29頭を殺処分。3カ所で5頭が感染疑い(any)。江藤議員衆院農林水産委員会赤松農水相に「外遊を見送るべきだった」と批判(a)。東国原知事川南町を訪問し、殺処分・埋却作業を初めて視察(amy)。宮崎県議会全員協議会、県に財政支援や心のケアなどの要望(ay)。東国原知事補正予算の考え表明(m)。中央畜産会からお見舞いとして300万円(a)。獣医師チームへのインタビュー注射器・薬剤足りぬ」(a)。農水省香港向けに豚肉の輸出再開を発表(m)。宮崎県警Twitter上で口蹄疫補助金に関する詐欺の書き込み確認と発表(y)。
224/16 家畜搬出制限を延長。農水省永竹審議官畜産関係者意見交換会で、JA組合長らから対策拡充の訴え。5/12 公明党の東副代表平野官房長官に1000億円規模の財政措置を要請(n)。宮崎県、2回目の緊急補正予算で2億円を編制、57億円の融資新設(mn)。東国原知事、県市町村口蹄疫対策の特別交付金による全額措置を原口総務相に要望(m)。JA中央宮崎金利負担の経営支援と見舞金発表(m)。
234/17 宮崎県、総額2億円の無利子融資などの緊急対策を発表。宮崎県串間市、独自の支援策をまとめる。5/13 18頭に感染疑いで、牛332頭と豚1125頭を殺処分(an)。赤松農相ブランドの種雄牛6頭を区域外に移動する特例措置を認める(an)。宮崎県ブランド牛の西都市への緊急避難(an)。種牛6頭の避難先、当初の予定地に県が未把握の畜産農家があり変更(m)。東国原知事民主党の「食の安全研究議員連盟口蹄疫勉強会に出席(a)。連盟参加の議員から農水省担当者に「大臣の指示通り保証金3日で出す努力を」と詰問(a)。都城市市民畜舎・農場に近づかないでとの啓発活動(a)。佐々木農水政務官衆院農林水産委員会で処分に16ha必要、一部確保と表明(m)。赤松農相委員会で予防的観点による殺処分は「現行法でできない」と発言(m)。
244/18 都城市、独自の救済策をまとめる。農民連、「口蹄疫110番」開設。5/14 5頭感染疑いで、牛109頭を殺処分(n)。総数80366頭(n)。
254/19 農水省、稲わらの自給態勢確立のための緊急対策会議の初会合。5/15 
264/20 農水省、半径50kmの移動制限の23日0時で解除を発表。宮崎市議会、県に防疫体制強化の要望書を提出。5/16 
274/21 宮崎県西都市議会畜産農家の救済のため総額4300万円の一般会計補正予算案を可決。5/17 
284/22 宮崎県、移動制限地域を10kmに縮小。農水省「今回発生した口蹄疫空気感染の可能性が低く、感染力が一般よりも弱い」とする調査報告(**)。5/18 
294/22-23 「太平洋・島サミット」で首相が初の宮崎入り。(27日目と28日目)5/19 
304/24 5/20 
304/25 農民連、県に支援策を要請農水省、2件のウィルスが同種と確認。新種O型/JPN/2000(**)。5/21 
314/26 宮崎県家畜移動制限2地区を解除。宮崎県観光課、宿泊キャンセル4200人と報告。5/22 
324/27 農水省畜産農家の救済のため130億円規模の対策を決定。5/23 
334/28 農水省、「安全宣言」は5月中旬の見通しを表明。5/24 
345/1 宮崎県中小企業対象に「口蹄疫緊急対策貸し付け」創設。5/25 
355/2 宮崎県、牛と豚の移動制限解除。5/26 
365/8 県家畜防疫対策本部、獣医師を介して感染の可能性を報告。宮崎県口蹄疫の第2次対策をまとめる。5/27 
375/10 宮崎県口蹄疫の終息を宣言。5/28 

使用した新聞記事データベースは「日経テレコン21」「聞蔵II」「毎日Newsパック」。どちらも「口蹄疫 宮崎」で検索して表示された記事による。

使用データベースに「ヨミダス歴史館」からの情報を追加 (2010.5.12)

(*) 読売新聞(2010.5.7 西部朝刊)で、前回の発生は農家のまばらな地域だったが、今回は密集する地域。豚が感染していた。1例目の発見が遅かったなどの専門家意見を紹介していたので、場所に関する情報だけ表内に。

掲載紙を記号で表記。(n)日本経済新聞、(a)朝日新聞、(m)毎日新聞、(y)読売新聞。使用データベースは上記のもの。記事内の日付をたよりに時系列上に配置。それぞれのデータベースで、日付の翌日にあたる記事を読んでもらえば確認可能。ただし、記事によって(これまでの経緯ふりかえりなど)は数日後に掲載の場合あり。(2010.5.13)

(**) O型/JPN/2000のウィルスが弱かったことは以下のWebサイトを参考に。

農研機構 http://www.naro.affrc.go.jp/top/seika/2002/niah/do025.html

「O/JPN/2000株は反芻動物、とくに乳牛、緬・山羊に対しては病原性が低く、ウイルス伝播も起こりにくいことが判明」

2010-03-20

http://www.okinawatimes.co.jp/article/20100320_4722/

「なぜ沖縄だけ」 地元、県内2案に反発 普天間移設最終調整

有権者侮辱公約違反だ/断固阻止する

 【北部・中部米軍普天間飛行場の移設問題で、衆院選前に「最低でも県外」とした鳩山由紀夫首相が、関係閣僚とともに、県内2案を軸に最終調整することが明らかになった。移設先に浮上している名護市うるま市の住民らは一斉に反発。公約違反を厳しく指摘する声も上がった。

 辺野古区の普天間代替施設等対策特別委員会の古波蔵廣委員長は「政府地元の現状も知らずに頭の中だけで案を作っているのではないか。陸上案は自然破壊する。断固阻止する」と声を荒げた。

 ヘリ基地反対協の安次富浩代表委員は「首相がどんな言い訳しようが、公約違反に変わりはない。期待した有権者侮辱する行為。衆院を解散し、民意を問い直すべきだ」と批判した。

 25日に市民総決起大会の開催を予定している、与勝海上基地建設計画反対うるま市協議会の兼城賢次共同代表は「辺野古沖がだめなら与勝海上にというふざけた話はない。他県が受け入れられないのに、なぜ沖縄だけが押しつけられるか」と反発。

 1999年、津堅島東海岸への移設に反対する住民団体「ヘリ基地に反対し、島を守るチキンチュの会」の会長を務めた宮城貞雄さん(77)は「東海岸漁業者に相当の影響を及ぼす。政府は移設をやめるべきだ」と訴えた。

郵政解散」ならぬ「辺野古解散」?

2009-07-31

ワッハ上方の闇5

ワッハ上方の闇4

http://anond.hatelabo.jp/20090731034431

の続き。

大阪府議会会議録より

http://www.pref.osaka.jp/gikai/discuss/index.html

【 平成15年度会計決算特別委員会-11月18日-07号 】

◆(清水義人君) この文化課の約二十億円という限られた予算枠で事業推進されて、大変いろいろ努力されているというふうに思うわけでございますけども、この平成十五年度の事業費内訳を見ますと、金額の多い順で見ますと、文化振興財団、これはセンチュリー交響楽団への補助金が主でありますけども、約四億九千万円、それから大阪府立上方演芸資料館、これはワッハ上方の運営にかかわるものが約四億五千万円、それから大阪21世紀協会への分担金約四億一千万円、四億以上といったらこの三件でございます。それから大阪フィルハーモニーへの貸付金一億と補助金あわせて約一億六千九百万円、以上この四件でほぼ十五億二千万円になります。これは、二十億の全体のうち七六%を占めておりまして、非常にそういう意味では残りの分で何とかほかの事業を展開しているという状況になっております。

 そこで、文化振興にかかわる予算の四分の三を超えるこれらの事業の実態というのは、一つ一つ丁寧に検証していかなければならないと思うわけでございますけども、時間も限られておりますので、また常任委員会の機会もあるかと思いますので、今回はまずワッハ上方の運営についてお伺いしたいと思います。

 ワッハ上方につきましては、以前より議会委員会等でさまざまに御議論されていることと思いますけども、改めて平成十五年度の事業についてお伺いしていきたいと思います。

 先ほど出しましたように、この平成十五年度のワッハ上方にかかわる運営経費約四億五千万円、そのうちの約六六%に当たるものが--約三億円になるわけですけども--施設の賃貸借料が占めているということでございます。先ほどお話ありましたように、この賃借料については、年々何とか貸し主との相談をして減らしてきていると、こういうことでございます。

 これは平成二十二年度までの賃貸借契約期間があるということでございますが、これは半分過ぎまして、このままの賃借料を続けてこの事業を続けていくかどうか、これについては今後また検討されるということであろうかと思いますけども、当面の経営のあり方につきましては、この賃借料三億円はちょっと置いておきまして、それ以外の部分でこのワッハ上方平成十五年度の決算額、それに伴いますさまざまな施設の稼働状況、そういうことを前年度に比べてどうなったのか、御説明をいただきたいと思います。

◎文化課長(近森正志君) 大阪府立上方演芸資料館、いわゆるワッハ上方平成十五年度の決算額は、歳入が五千四百九万四千円で、前年度に比べ一・九%の増加、賃借料を除きます歳出は一億八千九百七十四万九千円で、前年度に比べ〇・一%増加し、収支差額は一億三千五百六十五万五千円で、前年度に比べ〇・六%減少いたしました。

 次に、十五年度におけるワッハ上方の施設の稼働状況でございますが、ワッハ上方上方演芸の保存と振興を図り、府民上方演芸に親しむ場を提供するという設置目的達成のために、展示室、ホール、レッスンルームなどの施設の利用促進に努めてきたところでありますが、まず展示室の入場者につきましては五万八千百五十三人で、前年度に比べ七・四%増加しております。ホール稼働率は五六・六%で、前年度に比べ一二・二ポイント、レッスンルーム稼働率は五八・五%で、前年度に比べ四・七ポイントそれぞれ増加しております。

 なお、十五年度から新たに夜間のみ府民の利用に供することといたしました四階展示室の上方亭の稼働率は四三・八%でございました。

◆(清水義人君) 今お聞きしますと、建物賃借料を除きまして、管理運営費、これが一億八千九百七十四万九千円と、収入の方が五千四百九万ということで、この使用料収入に比べまして管理の運営費がかなり上回っていると。これは一般財源から多額の持ち出しをしていると、こういう現状でございまして、ここを何とかしなければならない、この収支状況を改善しなければならないということで、今特に展示室に来ていただいているお客さん五万八千百五十三人、前年度に比べて七・四%増加していると、こういうことでございますけども、資料を見せていただきますと、これ平成八年、平成九年、開設当時が入場者数が十万人超えてるわけです。三年目、平成十年からがくんと半分ぐらい、五万人ぐらいに落ち込みまして、そのままだあっと五万から、昨年、平成十五年度で五万八千と、六万までの間を推移していると。

 ところが、これが、平成十二年度にお客さんふやさなあかんということで、入場料を半額に改定されたと。もとどおりになるかというと、余り今のところ変わってないと、微増という現状にあるわけでございます。この収支改善ということにつきましては、これは大変難しい問題があるかと思います。人件費等の歳出を抑制するということと、このホールを使ってもらうお客さんふやさなあかんと、展示室の入場者をふやさなあかんという問題がある。

 今後、その努力をずっと続けていってもらわなあかんわけですけども、この前の監査委員の意見書を拝見いたしますと、賃借料を除いた管理運営費については、施設の収入、お客さん、それからホール使用料、それで賄えるようにすべきだと、こういう御意見が書いてございました。この監査委員の意見を踏まえて、文化課としましてはどのような取り組みをされるおつもりか、お聞かせいただきたいと思います。

◎文化課長(近森正志君) ワッハ上方の収支状況を改善する等の取り組みといたしまして、これまでも効率的な経費執行に努めますことはもとより、展示室入場者数やホール等の稼働率の向上を図りますため、平成十五年度には、上方演芸のみならず文化芸術まで幅広い利用を促進することを目的に、利用料金の細分化、あるいはリピーター割引の導入、四階展示室内の上方亭の夜間貸し出しなどを内容といたします大阪府立上方演芸資料館条例の改正を行ったところでございます。

 また、雅楽、あるいは能、狂言上方舞を初め、落語漫才など上方で培われてきました多くの芸能を一堂に集め上方演芸を幅広く紹介いたします上方芸能まつりinミナミなどの宣伝力、集客力のある事業を実施いたしますとともに、若手芸人落語漫才を生で演じる上方ライブや、現役の芸人講師を務め、体験のできますお笑い体験教室、あるいは多彩なゲストが展示室にまつわる逸話などを解説する上方演芸サロンを実施するなどにより、展示室の魅力向上に努めてきたところでございます。

 今後とも、上方芸能まつりinミナミなどの内容の充実とあわせまして、マスメディアとの連携を深めまして情報発信力を増すことにより、集客力の一層の向上に努め、収入の増を図ってまいりたいと考えております。

 また、指定管理者制度の導入など、施設運営の効果的、効率的な観点からの抜本的な改善方策について検討を進めまして、より府民に親しんでいただける施設になるよう努めてまいりたいと考えております。

◆(清水義人君) 今、さまざまな取り組みの中で、上方芸能まつりinミナミ、ことしの夏もありましたね。ちょうど御案内いただきましたので、私もオープニングの日に地域の方々約四十人ぐらいと一緒に行かせていただきました。済みません、お金払わないただのところに入れていただいて申しわけございませんでしたけども、地域の方々にも、あの施設、またこういう取り組みをしているんだということを知ってもらうために参加させていただきました。参加された方は大変喜んでいらっしゃいました。

 あのメニューを見ますと、ことしの分大変バラエティーに富んだメニュー、それから出演者もある意味メジャーな方々がおられると。ああいうものがチラシとか、それからマスメディアで紹介されることによって、確かに行ってみようという機運は高まってくる。あれをずっと続けられたら言うことないんですけど、なかなかそれができへんのが、特に平日なんかが難しいと聞いております。

 それと、展示室ですけども、これ初めて行ったとき、ああ、いろんなんあんねんなということで、もう一回行きたいなと思うかどうかが問題なんですね、このリピーター。その都度展示の内容が工夫されて、また今度違うものがあるんやというものになれば、また行ってみようか、次また違うのあるかもしれんでというふうになる、そういう魅力づくり、そういう面でもっと工夫していかないと、これは大変だなと。一体これ何人ぐらい来てくれたらこの運営経費、収入で賄えるねんということを一遍計算してみてえなと頼んだけど、まだ。いろんな試算の仕方があるみたいで、一遍ちょっとこれ研究しておいてください。

 というのは、目標をやっぱり持って、例えばこの平成十六年はこうやったと、次、平成十七年に向かうときに、大体お金払ってきてくれはる観客数このぐらいないといけないというある程度目標があると思うんです。料金設定も非常に細かくされているようですから、一概にぱんと出せない分があるかもしれませんけど、私、前の常任委員会でもお話しましたけど、やはりこうした事業というものはきちっとした目標を設定して、そのための取り組みはこうあるべきだというのをきちっと積み上げて検証すべきであるというふうに思っております。

 特に、入場者数がずっと五万人から六万人で推移している中で、これを例えば入場者数の収入でここまでしよう思うたらどれぐらいの数になるのか、ほんまにそれが可能なのかどうかということもきちっと見きわめていただきたいと。営業努力をしっかりした上で、それでもなおかつこれは大変なことだということになれば、この賃借料三億というのが、二億と減らしていただいてますけども、こうした大きな負担を抱えた事業であるだけに、抜本的な見直しに取りかからなくてはならない時期に来ているんではないかなと、こういうことを初めに指摘をさせていただきたいと思います。

 以上でワッハ上方、今回置かせていただきます

【 平成16年  9月 定例会本会議-10月04日-03号 】

◆(漆原周義君) 民主党無所属ネット大阪府議会議員団の漆原周義でございます。

(略)

 第四は、指定管理者制度と公の施設の改革についてです。

 多くの公の施設で平成十八年度導入を検討していますが、その際には事業遂行能力審査をどのように行うのか、事後での評価と取り消しを行うことができるのかなどの課題が解決されなければなりません。一定の指針が導入に当たって示されるべきです。また、この制度導入に際して、政策入札の考え方を取り入れ、事業のノウハウを持っているNPO市民団体の参画を図り、NPO市民との協働の事業を拡大すべきです。

 さらに、ワッハ上方の状況を一刻も早く改善すべきです。収入六千百三十万円に対して家賃二億八千三百八十万円、支出が四億七千百九十五万円という赤字体質であり、三億円近い家賃平成二十二年度末まで契約上払い続けることになっています。

 以上の三点については、早急に対応すべきと考えますが、指定管理者制度の導入については総務部長に、ワッハ上方の運営改善については生活文化部長にそれぞれ伺います。

◎生活文化部長(綛山哲男君) お答え申し上げます。

 まず、上方演芸資料館--ワッハ上方につきましては、より一層の利用促進を図る観点から、平成十五年度に上方演芸のみならず文化、芸術まで幅広い利用を促進するため条例改正を行いますとともに、上方芸能まつりinミナミなど集客力のある事業の実施により、ホール等の稼働率や展示室入場者数の向上に取り組んでまいりました。また、運営費につきましても削減努力を行い、賃貸借料では開設当初と比較いたしまして約二割、五千五百万円余りの縮減を図ってきたところでございます。

 今後は、運営コストのより一層の削減と収入の増加を図りますとともに、貴重な無形の文化である上方演芸を承継し、次代に引き継ぐ全国で唯一の施設として設置目的を最大限達成いたしますとともに、幅広い文化の発信拠点としての機能も果たし得るよう、指定管理者制度の導入など施設運営の抜本的な改善方策について検討してまいりたいと存じます。

【 平成17年 12月 定例会本会議-12月12日-02号 】

◆(東徹君) 自由民主党の東徹でございます。

(略)

 ところで、大阪といえば笑いの文化であるにもかかわらず、ワッハ上方の展示室はいつもがらがらで、閑古鳥が鳴いています。それは、目の前になんば花月があるのに、その客を呼び込む工夫ができていないからではないですか。磨けば光る観光資源を再度プロデュースし、PRすることにより、国内だけではなく世界からも観光客が訪れる方法を考えるべきですが、いかがでしょうか。

【 平成18年2月定例会教育文化常任委員会-03月13日-01号 】

◆(阿部誠行君) 予算をつぎ込めば文化が振興するかというと、必ずしもそうではないとは思います。ただ単にお金の問題だけではないと思いますけども、しかし予算政治の顔とも言いますから、大阪府が文化振興に対してどんなスタンスを持っているかというのは、文化課の予算にもそれはあらわれているというふうに思うんです。

 特に、文化課のその予算の中身を見ますと、ワッハ上方の運営費が四億数千万、文化振興財団、これはセンチュリーですけども、これが四億四千万、21世紀協会の負担金が四億余、それから大阪フィルハーモニー協会への運営補助あるいは貸し付けなどを含めますと一億四千万円というふうに、こうした運営補助だとか、あるいは負担金だとか、こういうのが予算のかなりの部分を占めているわけです。これはこれで必要でないとは言いませんけれども、しかし大阪府が独自に進める文化振興事業というのが、予算的には非常に窮屈な状況になっているように思うんです。

 例えば、本会議の一般質問で指摘がありましたけども、おおさか・元気・シリーズの事業負担、これも四千万ちょっとですけども、これが今回減らされるということもありますし、新進芸術家育成支援、あるいは市町村文化施設活性化支援事業、これも約三千四百万。額にすれば、他のそういう数億円の負担から見れば、大阪府が独自に進めている大事な文化振興事業は予算的には非常に窮屈なんではないかというふうに思うんです。この点についてはどう思われますか。

◎文化・スポーツ振興室副理事兼文化課長北野義幸君) 委員お示しの、確かに文化課のみの予算で約十九億程度の中で、挙げられましたワッハ上方の運営でありますとか、文化振興財団--センチュリーオーケストラですね、その運営費等で大きな額を占めているものが何点かあって、それ以外の独自施策の部分がという御指摘でございますけども、先生の挙げていただきました事業の中でも、やはりずっと継続して同じ団体に助成するということが決していいわけではないと思っております。

 それぞれ予算で増減がございますのは、私どもも一定見直しをさせていただいて、それぞれの趣旨から選択と集中を図らせていただいているということでございまして、一概に文化振興費をシーリングどおりに削っているというわけではないというふうに思っております。

【 平成20年  2月 定例会本会議-03月06日-03号 】

◆(西脇邦雄君) 出資法人の問題に移ります。

 ワッハ上方青少年会館、いろいろ見ていただきまして、我々も思いが同じのところがいっぱいあります。ワッハ上方がなぜあの場所にこだわらないといけないのか。家賃二億円の減額だけでなく、例えば吉本さんに譲渡して周辺との一体運営ができないものか。

【 平成20年7月臨時会教育文化常任委員会-07月14日-01号 】

◆(八重樫善幸君) 次に、府立上方演芸資料館ワッハ上方)について伺います。

 先日我が党の清水議員の一般質問において知事は、笑いの文化は大阪に必要不可欠と答弁されましたが、この笑いを大阪が誇る固有の文化として、その歴史や文化性を具現した施設がワッハ上方であると思っています。この間、ワッハ上方については、知事の公の施設改革でシンボリックな施設として新聞テレビなどで大きく取り上げられ、よくわからないが、確かになくてもいいのではといった不要論が大勢を占めていると思います。事実、代表、一般質問でも、他の施設に比べ取り上げられた回数が少なかった。

 そこで、またもそもそも論で恐縮ですが、この笑いという大阪固有の文化を資料館として整備する際にどのようなコンセプトを持って、どのような経緯で現在の場所に開設されることになったのか、しっかりと原点に返っての説明を求めたいと思います。

◎文化課長三枝泉君) ワッハ上方の設立の経緯及びそのコンセプトについて申し上げます。

 平成元年三月に砂川捨丸氏の御遺族から、師匠愛用の鼓が大阪府に寄贈されたことをきっかけに、上方演芸保存振興事業のあり方を検討することとなりました。平成二年一月に在阪民放各社、NHK新聞社演芸人、学識経験者等で構成する上方演芸保存振興検討委員会を設置いたしました。平成四年三月に上方演芸を残す、楽しむ、そして挑戦するという三つのコンセプトを具体化するための基幹となる上方演芸資料館の設置が提言されました。

 そして、資料館の立地条件としまして、子どもから高齢者まで幅広い人々が気軽に訪れることができる交通の利便性と上方演芸ゆかりの地であることが示されました。

 これを受けて、テナント形式で資料館を設置することとし、複数の不動産業者と難波周辺の数カ所で協議を進めておりましたが、最終的に現地に資料館の立地が決まりました。平成五年に当時の中川知事吉本興行との間で合意し、平成八年十一月に府立上方演芸資料館としてオープンしたところでございます。

◆(八重樫善幸君) ただいまの御答弁の中でも、ワッハ上方はその対象子どもから高齢者までの幅広い層を対象としており、努力されてきていると思います。ともすると、ワッハ上方芸能プロダクション芸人のためにあるかのように誤解されている面がありますが、もっと子どもたちを巻き込んだ取り組みを進めるなど、笑いの力を社会に生かしていく施設として訴えることはできないのか、お聞きしたいと思います。

◎文化課長三枝泉君) 展示室では、今週の木曜日から子どもたちのための特別展を開催する予定でございます。これは、紙芝居クイズを取り入れて、子どもたちに楽しく落語を体験してもらうものでございます。このほか、親子で落語を体験するふぁみり寄席も毎月実施しており、落語の小道具の使い方や小ばなしなどをプロ落語家に教えてもらい、家族間でのコミュニケーションづくりに役立っているところでございます。

 また、地元商店街タイアップして修学旅行生を受け入れ、商店街での商売体験とともに、ワッハ上方において上方演芸に触れてもらう取り組みを進めております。昨年度は、二千五百人以上の修学旅行生が訪れ、全国各地の子どもたちに厚みのある大阪文化をPRしたところでございます。

 一方、ワッハ上方の持つ笑いのノウハウ府民の方々の健康に役立てようと、笑いと健康パック派遣事業を実施しております。これは、病院福祉施設などに笑いの効用についての講師プロ芸人さんなどを派遣し、笑いの持つ力を健康づくりに活用している事業でございます。委員お示しのとおり、こうした事業についてより一層のPRに努める必要があると考えております。

◆(八重樫善幸君) ワッハ上方については、今回のPT案が出されてから、吉本興行からさまざまな提案もありました。一つは、賃借料の半減--現行の二億八千万から一億四千万へ大幅削減する案が出されています。二点目は、この半額値引きを来年度からでも実施できる。これは契約を変更しての提案ですので、破格の提案と言えます。三点目には、イベントの共催と資料館への動員増の具体的な支援を行うとのことです。今のプログラム案では、展示機能とホール機能を分けてしまうことになってしまいますが、この機能は一体的でないと意味がないと思います。生活文化部長に改めて見解をお伺いしたいと思います。

◎生活文化部長(南部英幸君) ワッハ上方についてでございますけど、ワッハ上方が幅広い年齢層に応じまして、大阪文化の一端を紹介してきたということについては事実でございます。施設機能を現地で維持していくということにつきましては、なお多額の費用が必要になるということで、私どもこれまで知事副知事、PTチームともさまざまな議論を行ってまいりました。ただ、展示機能と演芸ライブラリー機能を存続するということで、平成二十二年度末までに府有施設等への移転ということになったものでございます。

◆(八重樫善幸君) また、ワッハ上方存続の議論の中で、今のミナミにあることがどうかという議論があります。しかし、それなら大阪府内でお笑いの文化を発信するのにほかにどこがあるというのでしょうか。キタでも本町でも、間違っても大手前でもないと思います。今の場所にもし大阪府が今の全く同じ規模で四階建ての施設を建設したとしたら、どれぐらいの費用が必要だったのか。推定で百十七億との試算もあります。現在の賃借料は、庶民感覚からすると確かに高いとは思いますが、もし当時起債して建設していれば、府にとってもっと大変な借金として残っていたことでしょう。

 私は東北生まれですが、大阪人にとって最も大阪人たらしめている世界最強の資質、よいことも悪いことも、つらいことも難しいことも、すべて笑いで乗り越えていく、お笑いというすばらしい文化を世界のどこにもないすばらしい資料とともに残し、また誇りを持って子どもたちに引き継いでいく、ワッハ上方という遺産を残していっていただきたいとの願いを込め、改めて知事に質問をさせていただきたいと思います。

【 平成20年7月臨時会教育文化常任委員会-07月16日-02号 】

◆(山本陽子君) 現地存続のための方策府民、そして関係者みんなで探って、さらによく議論をしていこうということを申し上げておきます。

 この問題は、また知事にもお願いしたいと思います。

 最後に、上方演芸資料館ワッハ上方)、センチュリー交響楽団の件について要望いたします。

 ワッハ上方は、二〇一〇年度末までに展示、ライブラリー機能のみに縮小し、府有施設等へ移転するということです。平成七年、当時の中川知事NHK大阪放送局の局長が、そして平成八年には山田知事--ノック知事ですね--と朝日放送柴田社長が取り交わした協定書があります。内容は、第一条に、府が実施する上方演芸保存振興事業に賛同し、制作した放送番組を府が複製することを承諾するとあります。第二条には、大阪市中央区難波千日前に設置する大阪府上方演芸資料館において、営利目的としない上映または再生に限り使用することができるとあります。学芸員を置いて、笑いという上方伝統文化を恒久的に後世に残すため、大事にすべき施設だと思っています。関係者とも十分話し合っていただいて、一方的な移転縮小は見直すことを要望しておきます。

ワッハ上方の闇3

ワッハ上方の闇2

http://anond.hatelabo.jp/20090731032622

の続き。

大阪府議会会議録より

http://www.pref.osaka.jp/gikai/discuss/index.html

【 平成14年度会計決算特別委員会-11月20日-07号 】

◆(梅本憲史君) 先ほど文楽に対する思いを両部長を含めて、御堂筋パレードも含めてのお話かもわかりませんが、御意見といいますか御感想みたいなのがあったので、あらかじめちょっとこっちの方についての御感想も最後に聞きたいなと思いながら、事前に通告だけしておこうかなと、こう思っております。

 とりわけ、三時前でございますが、先ほど来よりは大分肩の荷をゆっくりとおろして、情緒的な話で終わりますので、ゆっくりとひとつお聞きいただいたら結構だと思っております。

 そこで、ワッハ上方活性化について、まず御質問させていただきます大阪に根づく文化の振興を図る観点から、ワッハ上方について幾つかの御質問をさせていただきたいと思います。

 大阪には、大阪で生まれ育ち、先日、国連教育科学文化機関--ユネスコ世界無形遺産として宣言された人形浄瑠璃文楽を初め、世界や全国に誇るすばらしい文化が数多くあるのは御案内のとおりでございまして、またその中の落語漫才講談といった上方演芸も、その一つに加えさせていただいていいんだろうと思っております。

 上方演芸は、大阪の庶民生活に深く根づいた貴重な文化であり、かつて道頓堀に中座など五座が林立し、上方文化の拠点として隆盛を誇ったころは、大阪に活気があったように思います。今、大阪が元気を取り戻し再生するためには、上方演芸など大阪ならではの文化の振興が不可欠であると思いますのは、私のみではないだろうと思います。

 その上方演芸の振興拠点として平成八年十一月に設置されたワッハ上方については、本年四月からの条例改正に関する議論を初め、ここのところ毎議会何かと話題になる施設でありまして、生活文化部平成十四年度歳入歳出決算資料などの提出資料を見ると、歳入が約五千三百万円、歳出が約四億四千六百万円と、四億円近い収支差額がございました。歳出の六七%に当たる約三億円を施設の賃貸借料が占めておるわけでございます。ここ数年の状況を見ても、一定の歳出削減努力というものの形跡は見られるものの、歳入に大きな変化は見られません。

 文化振興には一定の費用が当然必要であり、費用面だけをとらまえてその必要性を判断するのは、偏った物の見方であると言わざるを得ないのでありますけれども、四億円に及ぶ収支差を持ったままで施設をこのまま継続することの是非は、やはり議論を尽くす必要があろうと思います。

 そこで、大阪府は、そもそもこのワッハ上方の収支をどのように計画をしておられたのか、そしてそれは現実に実現をできたのか、まずお聞きをいたしたいと思います。

◎文化課長(合川正弘君) 設立当初におきます上方演芸資料館--ワッハ上方の収支の経過についての問いでございますので、お答えさせていただきます

 ワッハ上方を計画し、設置いたしました当時といいますのは、バブル経済の崩壊後ということになっておりますけれども、まだまだ各地のさまざまな施設の計画なんかでは、強気の見通しが一般的であったというふうな時期であろうかと思います。当時の資料に当たりますと、施設の賃貸借料と、それから運営に当たります人件費を除きます運営費、これについては、施設の収入ということ、これは入場料の収入それから施設の貸出料の収入、これで賄おうというふうな考え方を立てておりました。

 ワッハ上方は八年の十一月に開設でございますので、平年ベースとなりました、平成九年度の決算で見ますと、収入額といたしましては一億百六十六万円余り、それから支出額で六億一千八百三十二万円余りということで、この支出のうち賃貸借料と人件費を除きます運営費ということになりますと、一億七千百九十六万円余り。これを賄うという収支差でいきますと、七千三十万円余りということでございました。

 その同じ数字を十四年度の決算ということで見ますと、収入額で五千三百八万円余り、支出額で四億四千六百七十万円余りでございまして、賃貸借料と人件費を除く運営費ということで見ますと、一億三千七十一万円余りということで、ここの収支差が七千七百六十三万円余りということになりまして、こういった状況につきましては、残念ながら開設以来ほとんど変わっていないということでございます。

◆(梅本憲史君) 施設の賃貸借料と人件費を除く運営費については、施設の加入で賄うという設置当初の目標は達成をできていないということであります。

 そこで、運営費に関し、これまで講じてきた収支改善策とその実績をお聞きをいたしたいと思います。また、今年度の状況もあわせて御説明を賜りたいと思います。

◎文化課長(合川正弘君) ワッハ上方の運営費のこれまでの収支の改善策についてお答えいたします。

 まず、平成十二年度には、展示室の入場料を大人が八百円でありましたものを四百円にするといったように、半額にするという条例改正を行いました。また、十五年度からは、ホールの使用料に演芸以外の文芸に利用するというときに、一般の利用の場合の六〇%とすると。これは、もともと演芸利用には五〇%というのがありましたが、新たな区分で六〇%というものをつくり、こういう条例改正を行いまして、施設の利用促進につながる、こういう環境の整備を行ったところでございます。

 また、事業というふうなことでは、若手芸人によります漫才とか、あるいは落語などを生で楽しんでいただくということで、展示室の中に置いております上方亭における上方ライブというようなものとか、あるいはお笑い体験教室ということで、素人の方がプロの方の芸を、昔をなぞってみると、体験する、そういうふうな事業などを積極的に実施しておりまして、展示室の魅力向上ということに努めております。

 また、開館以来、館長には民間人の方を登用させていただいておりまして、府民ニーズを的確にとらえた柔軟な施設運営を行えるようにと、そういうように考えておりまして、施設の利用促進にはずっと努めているところでございます。

 さらに、施設管理費用の一般的な管理費の見直しにも積極的に取り組みまして、開設当初の平成九年度と平成十四年度で比較いたしまして、四千百二十五万円余りは縮減しているということでございます。

 しかしながら、一方で収入につきましては、先ほど申し上げましたように入場料を下げたこととか、あるいは最初のころはやはり相当たくさんお客さんに来ていただいたわけですけれども、最近ちょっと低迷といいますか、ちょっと落ちついた数字になっているといったことでございまして、同じ時期の収入で見ますと、四千八百五十八万円、九年度と十四年度を比較して下がってございます。こういったことで、収支差の改善につながっておらないというのが十四年度までのところでございます。

 一方、平成十五年度から、先ほど申し上げましたように条例改正の効果もございますし、さらに運営経費の削減ということにも努めております。そういったことで、展示室の入場者数でありますとかホール稼働率などが、平成十四年度から十五年度にかけては一〇%程度改善する見込みということを予約などで見込んでおります。収入も、そういうことで五千九百万円程度確保できるという見込みになってございまして、収支差の改善の方も一定進んでくると、こういうふうに見込んでおります。

◆(梅本憲史君) 運営費の縮減問題とともに、もう一つは、ワッハ上方の収支差が縮まない大きな原因としては、その支出の七割弱を占める賃貸借料の問題あるいは人件費の問題もあると思いますけれども、これまでの削減の実績を教えてください。

◎文化課長(合川正弘君) ワッハ上方の運営費以外のこれまでの収支の改善ということでございます。

 まず、賃貸借料でございますが、入居いたしておりますビルの貸し主と精力的に家賃交渉というのを行っておりまして、開設当初約三億四千万円ほどございましたものを、十四年度で三億円を切る二億九千八百万円強というふうなことで、四千七十二万円余りの縮減を図ったところでございます。今後も精力的に交渉して、家賃相場の下落といったこともございますので、その縮減に努めていきたいというふうに考えております。

 また、人件費につきましては、ワッハ上方は開設当初からは文化振興財団の方に委託するという形でやっておりましたが、十四年度から府が直接運営するというふうなことにあわせまして、職員定数の見直しとか、あるいは非常勤化というふうなことを図りまして、開設当初と比較いたしまして四千八百四万円余りの縮減を図っているということでございます。

◆(梅本憲史君) これまでの説明をお伺いいたしておりますと、当初の収支計画見込みは外れ、今後もその達成の見込みはないというふうに思われますし、またこれまで行われてきた収支改善策も、その抜本的な改善策とはなっておらないようでございます。

 それならば、原点に立ち返って、文化振興施策におけるワッハ上方の位置づけというものを一から考え直してみてもよいのではないかと私は考えるんです。ワッハ上方においては、落語漫才講談などの上方演芸の公演がほぼ毎日開催をされておる。また、お笑い体験教室や上方ライブなどの大阪ならではとも言えるユニークな独自事業も、継続的に展開をされておられる由です。ことしの夏には、上方で生まれ、はぐくまれてきた雅楽、能、狂言上方舞、上方演芸や、府内の各地で伝承されてきた地域伝統芸能などを一堂に集めた上方芸能まつりinミナミが開催され、盛況であったようにお聞きをいたしております。これらの上方の文化に触れた府民の中には、閉塞感が漂う実社会にあって、つかの間とはいえ、心にゆとりや潤い、あすに生きる元気を感じた人は少なくないだろうと思われます。このことは、なかなか目に見えるものではなくて、ましてやお金や数値であらわすことも極めて困難なことだと思いますけれども、この効果はやはり正しく評価をされなければならないものであろうと思います。

 ワッハ上方は、そのような意義や役割を担う施設としてのあり方を位置づけられるべきであると思いますけれども、どのようにお考えになっておられますか。

◎文化課長(合川正弘君) お示しのとおり、上方演芸、これは庶民の生き生きとしたエネルギーの中ではぐくまれてきたと、こういう伝統歴史を持っております。また、その時々の世相とか風俗を巧みに織り込みながら、社会情勢の変化とともに変わってきたこういうふうな庶民文化の代表であると、こういうふうに考えております。

 ワッハ上方は、こういった貴重な無形の文化であります上方演芸継承し、次代に引き継いでいくということで設置いたしております全国で唯一の施設でございます。今後とも、さらなる収支改善を図りましてより効果的な運営に努めまして、さらに多くの府民に親しまれる、こういうふうな施設になるように努力していきたいと、こういうふうに考えております。

 ワッハ上方のあり方ということにつきましては、来年度、全庁的に大阪府の行財政計画案が改定されるということになってございまして、その中で検討させていただきたいというふうに考えております。

◆(梅本憲史君) これまでの今の議論をやっておりますと、従前からおやりになっておられることと大層変わりはございませんので、少しお答えにくいから、要望としてお話をしておこうかなと思うんですが、収支改善にたゆまぬ努力をなさるということは、これは当然のことでございますので、このことはどの質問の中にも含まれておることだろうと思うんです。

 しかし、本来、丸々投資をなさってビルをお建てになられて、そこへこういう施設をということになりましたら、賃貸料というのは当然要らないわけでございます。賃貸料というのは相手があることでございまして、何回かの改定もやってこられたようですし、今の御答弁を聞いておりましても、一つの近隣の値下がりというのも含めての交渉の由はあるのかなという気もいたしますけれども、これも今申しますように相手があることでございます。

 先ほど、これは一般会計に出ておるものですから、少し意味合いが違うかもわかりませんが、文楽あるいは能、雅楽等々と同一の地位に昇格させてみてはどうか。そういう意味合いで言うたら、補助、助成ということも考えなければならないかなと、こう思います中に、例えば先ほど文楽に本府が三千七百四十四万円でしたか、当初は五千万円ぐらいあったんですね。それから大阪市の方で五千二百万円ですか、ひょっとしたら多少減額があるかもわからんというお話でございますが、一億円を超すお金が当初はあったというようなことでございました。

 これ、その価値にかえるというのは難しいということは申し上げましたけれども、例えばそういうものを初めからこの金額から特化してというか変えて考えますと、今までですと、一合目から上の方を見ておりますので、頂は雲に隠れておるということもあるかもわかりません。なかなか改善努力をなさっておられても、先の見えない話でございますので、少し励みがなかったのかと思うんですが、これが、例えばそういうものに換算をさせていただいて、そのものを除外していただきますと、五、六合目ぐらいまで上がったのかいなと。そうすると、雲の間から少し頂が見えるといいますか、改善の黒字の色が見えてくるのかなという気もいたしますので、そういうことも含めて、少しそういう換算といいますか、一回積算をなさって、このことを大読みすることは非常に難しいかもわかりません。しかし、委員からもそのような話があったということを頭に入れていただきまして、ひとつ一層に励みを持って改善をしていただくということが大事だろうと思います。

 周辺に非常に力のある商店街--道具屋筋、あるいは黒門、千日前戎橋等々の商店街も含まれて、あるいは上方芸能、大衆芸能メッカである吉本等もございますので、ひとつその地域性を生かされた連係プレー、循環型の連係プレーをおとりになったらどうか。あるいは読売の、マスコミ御出身の民間の館長さんがおられるようでございますし、非常に熱心に、非常勤でありながら常勤並みにお勤めになっておられるというようなことも漏れ聞きました。どうぞひとつその媒体も通じて、ワッハ上方再生に大きくお力添えいただきますようにお願いを申し上げたいと思います。

ワッハ上方の闇1

大阪府議会会議録より

http://www.pref.osaka.jp/gikai/discuss/index.html

【 平成8年度スポーツ・文化振興特別委員会-01月28日-02号 】

◆(塩谷としお君) そういうふうな御答弁であれば、あえてちょっと申し上げておきたいと思うんですが、ワッハ上方、いただいた資料によれば、既に大阪府が出しているのは展示室の内装費で約四億九千万円、それから演芸ホール設備関係も含めれば五億円を下らないだろうというふうに思います。それから、年間の経費で言うたら家賃、共益費が年間約三億四千万、それから運営管理費が約二億八千五百万、合計六億二千五百万、これから毎年出していかなくちゃならない。これは今の財政状況の中で相当なワッハ上方の運営に大阪府お金が使われるわけですね。

 一方ですね、私、ごらんになった先生方も多いと思いますが、あのワッハ上方のあるところは吉本ビルの中の一角をいわゆる借りているわけですね。あの辺に行ったらいかにも吉本の中の一施設だという思いを、感じを受けるのは、私だけではないだろうというふうに思うんです。何か吉本のためにあるんじゃないかという感じが非常に強くするわけですよ。

 だから、そういう印象を持たれないためにも、やはり大阪府として府立の上方演芸資料館としての、やっぱり私は何といいますか、襟度というのか、プライドというのか、あるいはグレードというのか、そういうものを兼ね備えたものをつくっていくというのは、これはやっぱりこれから大いに求められるんじゃないかというふうに思いますよ。

 だから、あえてきょうの特別委員会で貴重な時間をいただいて質問をしているんで、この点はぜひ今後検討する課題として考えていただきたいというふうにこれは強く要望しておきたいと思いますし、また別の機会に改めて尋ねていきたいと思います。

 最後にもう一点、私はそれと関連して非常に強く思ったのは、入場料金の問題なんです。

 ワッハ上方の入場料金は大人八百円です。これは、一つには大阪府立の他の博物館、資料館と比べると、やっぱり際立って高いと言わざるを得ないと思います。内容的に言うても、私は八百円は高いなというふうに率直に思いましたけども、他の館と比較して高い。例えば、府立弥生文化博物館それから近つ飛鳥博物館、これは常設展の場合は一般は三百円です。それから、リバティおおさか--人権博物館ですね、それからピースおおさか--平和センター、これは二百五十円です、大人がね。だから、それと比べると随分高い。

 それからもう一つ、五階の演芸ホール、これは私は実際驚きましたけども、一月いっぱいまでで大体五十六回公演が行われて、また行われる予定になっておりますが、三千五百円が一回、それから三千円が四回、二千五百円が十二回、二千二百円が一回、二千円が三十四回、あとは千八百円とか二千円以下なんですけども、これは一般の劇場と変わらない、あるいはそれより高い入場料金です。

 ワッハ上方の資料館とそれから演芸ホールを同時に見に行ったら、高い場合は三千円以上優に一人かかるんですよ。私は、ワッハ上方演芸ホールというのは非常に中も立派な劇場ですし、例えば落語を聞く場合に普通グランド花月とか、あるいは角座とか行ったら、たくさん出演者がおるから落語を聞きに行っても一人十五分から十分ぐらいで終わってしまうと。本当の落語という芸能を堪能しようと思うたら、ワッハ上方なんかが非常に活用されてしかるべきだと思うんです。しかし、同時に入場料金ももっと下げて、もっと多くの府民が気軽に行けるようなそういうものに改めるべきだと思います。

 聞けば、この演芸ホールの入場者というのは非常に少ないというふうに聞いているんですね。これは新聞にも関係者の投書が載っておったのを私も見ましたけれども、その一つに、やっぱり入場料金の問題もあるだろうというふうに思います。これはぜひ、今後安くするということを検討するということが私は大事だと思うんですが、その点はどうでしょうか。


【 平成8年度企業会計・一般・特別会計決算特別委員会-05月11日-09号 】

◆(西脇邦雄君) 私の方は、ワッハ上方の運営の現状と課題についてと、それからこの国会で成立いたしました特定非営利活動促進法、いわゆるNPO法案が成立をいたしましたので、その認証の問題について、二点にわたって質問をいたしたいというふうに思います。

(略)

 それでは、ワッハ上方の運営についてお伺いしたいと思います。

 まず最初に、大阪文化振興財団管理運営をされておるということでございますので、ちょっと全体の財団の現状なり四つの組織と八年度の決算状況について、まず伺いたいと思います。

◎文化課長田中寛君) 大阪府文化振興財団は、昭和六十三年に大阪府が策定いたしました文化振興ビジョンに基づきまして、ビジョンが目指す文化首都大阪の一翼を担うため、行政機関や民間団体と密接な連携のもとに多様な芸術文化事業を行うため、平成元年五月に設立いたしました。

 大阪文化創造の十年と位置づけられました昭和六十三年度から平成九年度までの十年間の文化振興財団の主な事業といたしましては、国の内外で高い評価をいただいております大阪センチュリー交響楽団の運営、二十一世紀大阪世界に対する美術の発信拠点とするための国際現代造形コンクール--大阪トリエンナーレと申しておりますが--など先導的な事業を実施しております。

 また、すぐれた舞台芸術府民が身近で鑑賞する機会を提供いたします府民劇場の開催、それから芸術劇場府民芸能芸術鑑賞会の実施、文化情報誌の発行など多彩な文化事業を展開しております。

 文化振興財団の本部は北区中之島ビルの中にありますが、同じフロアに文化生涯学習の拠点であります府立文化情報センターと府立現代美術センターそれから難波にございます府立上方演芸資料館--ワッハ上方と申しますが--の管理運営を行っておるところでございます。

 平成八年度の決算で申し上げますと、本部管理費及び事業費が二億九千四百万円。交響楽団の運営費が八億八百万円、府立文化情報センター及び府立現代美術センター管理運営費が三億二千八百万円、府立上方演芸資料館管理運営費が二億二千八百万円となっておりまして、合計で十六億六千万円でございます。

 文化振興財団組織につきましては、大きく分けまして四つございまして、一つは財団本部、それから大阪センチュリー交響楽団それから文化情報センター現代美術センターそれから上方演芸資料館でございます。

 財団の職員でございますが、プロパー職員が五十八名、そのうち楽団員が五十二名でございますが、それから府からの派遣職員が四十二名、非常勤職員が十三名の合計百十三名で運営を行っております。

 以上でございます。

◆(西脇邦雄君) 大体総額十六億強のうち、二億数千万というのが管理費だと、こういう説明であったと思います。振興財団の四つの柱の一つの事業であるということがワッハ上方の事業でありますけど、実はこれと別に平成九年の資料を見せていただきましたら、やっぱりこれ吉本ビルへの家賃だけで三億四千万円弱かかっておると、こういう現状だというふうに思っております。

 もちろん、難波千日前の一等地のビル借りてスタートしたという状況があるわけですから、これだけかかるんだと、こういう説明でありましたけど、開館から一年半なんですけど、これだけの負担をといいますか持ち出しがありながら、ちょっとどういう現状になっておるのかということで、何点か伺いたいと思います。まず、現在の状況について伺いたいと思います。

【 平成9年度一般・特別会計決算特別委員会-01月14日-02号 】

◆(平野クニ子君) 次に、展示室の運営について、私は思うんですが、私も何度かその展示室を拝見さしてもらいましたし、すばらしい貴重な資料というのがたくさん並べられていますし、私なんか値打ちはわかりませんけれども、本当にきっとこれすばらしいもんだろうな、府民の皆さんが大事になさってて、またそれぞれが大切になさってたのを御寄贈をいただいたりしたんだろうな、こう思いながら拝見はいたしますけれども、一度ずうっと見て、またやっぱり同じところを見ようかという気にならないのは何でやろうな、これがやっぱり歴史というか文化というか心の肥やしなんだけども、引き込まれるものがないんですね。きっと私の勉強が足りないから引き込まれるものがないんだろうな、こう思っていますけれども……。

 あの周りには、ワッハ上方のあの立地条件からすると、ミナミですよね。きっと、ここがええよと、ワッハ上方って大阪府がやってんねんて、あっこへ行ったら絶対おもしろいでってなったら、若者は周りにうようよしてるんですよ、あのミナミのかいわいは。一度でもいいから一遍のぞいてみよう。のぞくと、おもろかったで、漫才やってたでと、こんなん並んでたでと、そやけどおれら見たことないわと、こんなんというような、きっと私だって見ても、これはどんなふうに使うてはったんやろうなって、何に使われてたんだろうなと思うようなものがあります。

 そういうときに、若手の今修行をしてますとかギャラのうんと安い皆さんにでもワッハ上方に来ていただいて、これ何やねんと、これ何に使うもんなんかと、おまえ漫才目指して頑張ってんのに我々の先輩が使いはったこんなん何も知らんと来てんのかいというような、若い人たちにも何か心を揺るがすような方法は、興味を引いてもらうような方法はないもんだろうかな。私、じゃあんた考えてまっかと言わはったら、今これという、今ちょこっと言うたぐらいでしかないんですが、このあたりはいかがなもんかなと、このように思っています。

 例えば、展示室の中に上方亭というお部屋ありますね。あそこなんか上手に使いはったらいいのではないかなと、せっかくあれだけの建物であれだけのお金をかけてしているわけですから、ぜひ上方亭なんかを使って、私が今言ったような、古いものを新しい人たちにも覚えてもらい、そして歴史を広めていく、文化を広めていくというような、そういう一工夫はできないものかなと、このように思っています。

 どうぞ、そういうことというのは、できるのかできないのか一遍頑張ってみまひょと、まだ舞台にも立ったことのないような人が、ちょこっとしたあの上方亭の中でも、そういうおけいこにもなりますし、またその持つ演芸場ベテランの皆さんが漫才をなさってたら、きっと励みにもなるなと思いますけど、このあたりは、どんな使い方というか、今後何かお考えですか。

【 平成9年度一般・特別会計決算特別委員会-02月02日-07号 】

◆(平野クニ子君) 民主党府民連合平野クニ子でございます。

 私は、本委員会で論議をされました平成九年度一般会計及び特別会計にかかわります決算報告に関しまして、議員団の意見と態度を明らかにしたいと存じます。

 この間、本府の決算につきましては、いわゆる昨年、一昨年の--この年の前ですね--二年間というものは、あの裏金問題などで不認定という二年連続の異常事態がございました。九年度決算におきましては、こういたしましたイレギュラーな事態こそ発生しなかったものの、この未曾有の財政危機の中での予算編成、執行という状況、すなわち予算総体非常事態であると言っても決して過言ではないと思っています。このような現状下であります。

 どういうその科目の予算であれ、これは府民から預かっている大切なお金でありまして、このまた議会の厳しいチェックをお受けになり、それこそ悩みに悩んで予算編成されたものと私ども思っています。その執行に当たっては、細心の注意と、そして緊張感を持って臨むべきではないか、このように私は考えておりますが、しかしながら本委員会の議論の中で明らかになったことは、そうした大切な予算でありながらも、必ずしも納得のいく使われ方ばかりではなかったと思っています。

 例えば、何度も申し上げるようでございますが、あのワッハ上方平成九年度で六億一千八百六十三万四千円が支出をされています。その中で、入ってくるお金が一億百六十六万四千円。そして、この中での家賃ビル賃貸料が四億四千万弱。というのは、半分以上がこのお家賃になっている。そして、平成十年度を見てまいりましても、これだけ厳しい財政再建の中で、ここは手つけはれへんかったんかな、そうでもないんだろうか、これは十年度のまた決算の中でお話があろうかと思いますが、私はそのように感じました。

 すべての職員のまた模範とならなきゃいけない一部幹部職員の行動に問題点があったことも明らかになったのは、事実でございます。確かに、過年度のような不正支出はございませんでしたが、現下の厳しい財政下のもとで、このような緊張感が欠如した仕事、対応の仕方で事足れりということには到底私はならないと思っています。

 もっとも、私が数年前この決算委員会で御議論をされた印象と、そして今回この委員の一人として加わらせていただいた印象というのは少々変わっております。各部において、非常に不用額が相当あることにまずびっくりをいたしました。数年前というのは、何ときれいにお使いになってるな、これびっくりしたんですよ。でも、この不用額が残ってる方が、私はこれの方が正しかったのではないか、この行き先がなくなったのは非常によかったと、このように思っています。

 なぜそうなったのかという、この不用額が残ったということは、なぜそうなったのかということがまだもうひとつわからない部分がたくさんございました。それでは、事業、業務の必要性の精査に不備があったのか、事後仕事の進め方に問題があったのか、そしてこれはやはり説明をしていただく責任があるのではないかと私は感じました。

【 平成10年度スポーツ・文化振興特別委員会-02月10日-02号 】

◆(阿部誠行君)

 あと一点だけ、ワッハ上方の問題についてですけども、ワッハ上方の入場者数が非常に特徴があるということで、展示室とそれから演芸ホールとレッスンルームという点で入場者数の推移ですね、これは特徴だけ、平成八年から平成十年までの推移ですけども、一日当たりの入場者数にしてみるとどうなっているか、その点だけわかりやすく。

◎文化課長田中寛君) お示しのように、ワッハ上方につきましては、展示室と演芸ホールとレッスンルーム、この三つの三本柱というような形でやっております。

 展示室につきましては、一日平均でしますと、今オープンして三年目でございますが、平成八年度は一日平均八百四十五人、それから平成九年度は三百八人、平成十年度は百七十一人という、これは途中でございますが、こういう形になっております。

 ただ、演芸ホールとレッスンルームにつきましては、年を追うたびにふえておりまして、ちょっと一日当たりでは出ませんが、平成八年度では演芸ホールにつきましては百三十二回の延べ入場者が二万二千人、平成九年度は二百二十三回の延べ入場者が五万人、平成十年度は、これは十二月まででございますが、百七十一回の延べ入場者が三万八千人ということでございます。

 また、レッスンルームにつきましては、平成八年度は五十三回で延べ二千七百八十三人でございましたが、平成九年度は二百四十六回で延べ入場者が一万人、平成十年度も十二月まででございますが、既に二百七十回になってまして、前年度をオーバーしておりまして、延べ入場者でも一万人を既に達成しているというところでございます。

◆(阿部誠行君) 時間が来てますので、もう手短に一つだけ。

 結局、ワッハ上方--上方演芸資料館は、演芸ホールとレッスンルームはにぎわっているけれども、上方演芸の展示、これは年を追うごとに大変な状況になってきている。本命であるこの--これだけが本命とは言えないかもしれませんけど、しかし演芸資料館として資料を展示しているこの展示室の入場者が激減をしてきているという点については、これは展示の内容だとかあるいはその中身、あるいは展示の仕方、さまざまな面で問題を持っているんだろうというふうに思うんです。

 実はね、私のところに手紙をもらったんですけども、この手紙の中で、たくさんの資料を一般の人たちから提供、あるいは貴重な資料もその中には含まれている、こういった提供されている資料が本当に有効に使われているのか、またきちんと大事な資料として整理もされ、保管をされているのかどうなのか、この点非常に危惧した投書が私どもに参っているんです。その点についてだけちょっと。

◎文化課長田中寛君) 先ほどの御質問の資料につきましては、今府民の方々からいろいろいただいておりまして、現在三万点を超えているということでございます。これは常設展示ということで、展示コーナーがございますけども、その一部に特別展等をするスペースがございますので、その中で例えば上方演芸殿堂入り特別展だとか、曽我廼家五郎八追悼展というような特別展活用しております。

 また、そのいただいた資料につきましては、ワッハ上方の資料室というところで保管しておりまして、今現在十分な整理をし、かつその分析とか活用方法も検討をしておりまして、整理をしたものから順次こういう特別展等で府民の方々に見てもらうようにしております。

◆(阿部誠行君) ワッハ上方のこの維持運営費というのは決して少なくない、府の文化予算の中に占める比率としてもかなり高い比率であると。こうした予算が計上されているわけですから、それにふさわしい、本当に上方演芸の資料館として府民が十分活用できるというんですか、値打ちのあるそういった形に、ぜひ運営あるいはその他の管理の問題でも改善をしていっていただきたい。

 その点で、私ども日本共産党の委員から、これまでも先日も入場料の問題で高過ぎるんと違うかという点で、ぜひこれを検討してほしいという点を御要望していたわけですけども、ぜひそれは検討してみましょうという委員会での答弁もいただいているわけですけれども、こういった入場料の問題を含めて、ぜひワッハ上方の運営について抜本的な改善を進めて、経費に見合うということは言えませんけれども、本当に耐え得るそういった展示等に改善していただけるように最後に要望して、質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。

【 平成11年2月定例会文化労働常任委員会-03月03日-01号 】

◆(小林徳子君) 次に、ワッハ上方の件でありますけれども、今、年間四億円ものビルの賃借料を使っているけれども、資料を見せていただくと、入館者は年々減少をしているということでありますので、私は一考を要するのではないかと思います。私も三回ほど参りましたけれども、やはり入場料八百円というのは高過ぎるんじゃないか。もっと子供たちにも見せていく、あるいは多くの働いている人たちも見てもらうということでは、八百円というのはちょっと高過ぎるのではないかなと思いますし、特に中身の展示だとか内容、これらをやはり魅力あるものにしていかないと、利用率というのは低下する一方だと思います。そういう意味で、ワッハ上方の運営について一考を要するのではないかと思っております。

 あわせて、文化団体もそうですけれども、一般府民も文化に親しむという上では、公共文化施設を低料金で使いやすくする。あるいは入場料はもちろん安くしていく、使用料も安くする、そういうための大阪府としての措置、補助していくとか、そういうことが今非常に大事ではないか、そうでなければ大阪の文化というのはなかなか大衆文化としては発展しないと思いますが、その点ではどのようにお考えでしょうか。

◎文化課長田中寛君) ワッハ上方につきましては、平成八年十一月にオープンいたしまして、四階が展示室、五階が演芸ホール、七階がレッスンルームという形になっております。演芸ホールにつきましては、徐々に利用がふえておるというような状況でございますし、レッスンルームにつきましては非常に利用者がふえておりまして、ほぼ毎日の貸し出しを実施しているところでございます。

 しかしながら、お示しの展示室につきましては利用人数が少しずつ減っておるという状況でございまして、この利用率といいますか、利用状況を回復するために入館者確保対策といたしまして、老人クラブなどの団体を訪問いたしましたり、市の交通局とタイアップいたしまして、一日乗車券の割り引き施設に入れていただくというようなこともし、入館者の新規開拓の努力を続けております。

 今議会におきまして、ワッハ上方を一層魅力ある施設にしまして入館者を確保するための事業予算の御審議をお願いしておるような状況でございまして、何とか入館者の確保をこれからも図ってまいりたいと考えております。

 それで、入場料八百円は高過ぎるのじゃなかろうかとお示しのところでございますが、二十人以上の団体割引制度を設けて料金に柔軟性を持たせましたり、障害者の方や留学生の方々を無料にするなど、府立の施設としての特性は出してきたというところでございます。ただ、料金の値下げにつきましては、ワッハ上方管理運営費の積算--先ほど管理運営費の中でビルの賃借料につきましては三億三千九百四十五万七千円ということでございますので、御理解いただきたいと思いますが、そういう管理運営費の積算とも関係することでございますので、慎重に検討してまいりたいと考えております。


【 平成11年  9月 定例会本会議-10月04日-03号 】

◆(奴井和幸君) 次に、府立上方演芸資料館の運営についてお尋ねいたします。

 上方演芸の振興について知事は府政運営方針の中で、上方文化や芸能を初めとする大阪文化は国内外に誇り得る文化ブランドであり、府民の皆様とその大阪の誇りを再発見し共有していきたいとのお考えを示されました。長引く不況の中で、最近大阪の町は明るさがなくなってきたように思われます。バイタリティーあふれる大阪、元気な大阪を取り戻すためにも、上方文化や芸能などの文化振興が不可欠であると考えます。

 平成八年十一月、上方演芸を時代の変遷によって風化させないようその保存と振興を図る拠点施設として府立上方演芸資料館、いわゆるワッハ上方が華々しくオープンし、早いもので間もなく三周年を迎えます。上方演芸専門の施設としては全国唯一のものであり、大阪が誇り得る施設であると私は考えておりますが、残念ながら展示室への入場者は減少の一途であります。さらに、平成十年度の収支状況を見ましても、二億円近い持ち出しとなっております。

 昨年九月に策定した財政再建プログラム案や行政評価において、府民ニーズに合わないもの、また府民利用が少ない公の施設は廃止の方向さえ出ている状況であります。少なくとも府民税金で運営している以上、その負担は最小限にとめるべきであると考えます。

 また、ワッハ上方が立地する難波周辺は、上方芸能の発足の土地であり、エンターテインメント性の高い地域でありますので、その一翼を担えるようそれぞれの役割分担を明確にしながら、ワッハ上方の特性を十分発揮していただきたいと思います。

 入場者数の減少は、公の施設としては博物館美術館に比べて入場料が高いことや、若者が集まる場所柄にしては、若者などに魅力のない展示内容にも原因があるのではないでしょうか。そこで、こういう厳しい時代だからこそ、上方演芸、なかんずくその拠点施設であるワッハ上方は、我々庶民の生活にとって元気の源として極めて重要なものと考えます。知事御所見をお伺いいたします。

 また、ワッハ上方の抜本的改善策について今後どのように進めていこうとされているのか、生活文化部長の御所見をお伺いいたします。

2009-07-11

民主地方議員 鳩山氏支部献金で税還付? 規正法違反の疑い

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090711-00000107-san-pol

 民主党鳩山由紀夫代表が支部代表を務める「民主党北海道第9区総支部」に対して、平成19年に個人献金した道市町議会議員26人全員が、所得税の税控除を受けられる「寄付金控除証明書」の発行を受けていたことが10日、北海道選挙管理委員会の調べで分かった。民主党地方議員の個人献金について議員党費の代わりに寄付の形で献金した」と説明しているが、本来税控除の対象とならない党費の納入で、税の還付金を受けていれば政治資金規正法違反する疑いがある。自民党衆院政治倫理公職選挙法改正特別委員会(倫選特)で追及する方針だ。

 政治資金収支報告書によると、19年に個人献金していたのは、北海道議2人や苫小牧市議らで、全員が同じ12月25日に、1万8千円から26万4千円を寄付していた。個人が党費を政党支部などに直接納めても税控除の対象とならないが、政党支部に個人献金寄付するスタイルを取ると、租税特別措置法に基づき、年間の総所得の最大40%まで所得税の控除対象となる。道議らが「寄付金控除証明書」を確定申告で提出した場合、数万円程度の税の還付金を受けられる格好だ。

 こうした抜け穴を防ぐため、政治資金規正法第4条3項では「寄付とは党費又は会費その他債務の履行としてされるもの以外のものをいう」と定めており、党費代わりの寄付行為を禁じている。だが、民主党平野博文役員室長は7日の記者会見地方議員の個人献金を「党費代わりの寄付だった」と説明した。自民党は「党費を本来認められない税控除の対象とし、地方議員キックバックさせていた疑いがある」(閣僚経験者)とみている。自民党記録が残る15年以降の分の調査を行う方針だ。

次から次へと出てくるなー。

つか、法律違反だって事を誰も自覚してないあたりが凄い。今まで誰も気付かなかったんか。

2009-03-03

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090303-00000505-san-pol

綱領なき「選挙集団」 政策は二の次?

 昨年10月下旬、民主党の若手衆院議員長島昭久国会内の廊下で同党政調会長直嶋正行に詰め寄られた。

 「あれはどういう意味なんだ」。数日前、長島衆院テロ防止特別委員会ソマリア沖の海賊対策で海上自衛隊艦艇による民間商船の護衛を首相麻生太郎に提案していた。自衛隊海外派遣につながることを懸念する直嶋が、長島に真意をただしたのだ。

 長島は、安全保障はじめ国家の根幹にかかわる基本政策で路線が異なる国会議員と同居する同党の実態を思い知らされた。

 「長島案」にとびついた政府与党トンビ油揚げをさらうごとく、ソマリア沖への海自派遣とんとん拍子で決めた。

 民主党平成8年に旧社会党と旧新党さきがけの一部が合流して産声を上げた。10年には民政党民主改革連合などと合流し、15年に代表、小沢一郎率いる自由党合併した。しかし、党の追求すべき理念目標を明記した基本文書たる「綱領」をまとめたことがない。

 10年の合流直前に当時の民主党枝野幸男民政党岡田克也新党友愛川端達夫ら政策担当者合併に向け基本政策の調整を行ったときのことだ。「綱領をつくるのはやめよう」と切り出した枝野に異論は出なかった。結局、「最低限の共通項」(同党関係者)を確認する「基本理念」を作成するにとどめられた。

 もともと結党の原点は、自民党に対抗する二大政党一角となるための「プロジェクト政党」だった。このため、民主党はいまも憲法教育安保外交など足並みのそろわない基本政策は事実上、棚上げにされてしまっているのだ。

 政権を担う政党として、あるべき国家像をどう描いているのか-。最後のとりでの基本理念でも「地球社会の一員として、自立と強制の友愛精神に基づいた国際関係確立し、信頼される国をめざす」と書かれているだけだ。

 党中堅はこう言う。「原則を言い始めるとバラバラになる。理念で集まっているわけではなく、何が何だか分からない政党だ。綱領なんかない方がいい」

 綱領なき政党のひずみは、個別政策の一貫性のなさに如実に表れている。

 終身刑創設、永住外国人への地方参政権の付与、人権侵害救済機関の創設…。民主党の基本政策を網羅した「政策INDEX2008」について党内の保守系議員から「第2社会党とみまがうような政策が並んでいる」という批判も聞こえてくる。

 小沢の変化も激しい。小沢平成5年に上梓(じょうし)した自著『日本改造計画』には、規制緩和自己責任、「小さな政府」を志向する政策を打ち出し、少子高齢化の到来に備え、消費税率を10%に引き上げ社会保障費に充てるべきだと訴えていた。

 ところが小沢はいま、「国民の生活が第一」と唱え、消費税率の「現行5%の維持」や「子ども手当」と農業者戸別所得補償制度の創設など社会的弱者に配慮する政策を掲げる。かつての持論は吹っ飛び、「バラマキ」路線をひた走っている。内政だけではない。

 「第2次大戦において歴史民族言語、文化などまったく異にする2つの国が死力を尽くして戦い、戦いが終わると太い絆(きずな)で結ばれた。その太い絆が日米安保条約だ」

 日米同盟について『日本改造計画』でこう力説していた小沢は、米国が主導するテロとの戦いに背を向け、「米国極東での存在米海軍第7艦隊だけで十分だ」とまで言い放った。

 11年に小沢が党首を務めていた自由党自民党との連立を組む際にも、小沢の変化を象徴する出来事があった。関係者によると、自民党サイドが事前に「自由党安保政策はのめない」と小沢に通告したら、小沢は「いいよ」とあっさり受け入れたという。

 新進党時代に小沢と一緒に行動をともにした自民党閣僚経験者はこう振り返る。「小沢の口癖は『公約は膏薬(こうやく)。張り替えれば効き目がでる』だった」。友党の国民新党代表代行、亀井静香も「小沢にとって政策はアメのごとしだ」と指摘する。

 「民主党政党ではなく『選挙集団』。小沢にとって政策は二の次だろう。100年に1度といわれる世界不況の中で、このまま政権交代となれば国民小沢白紙委任状を渡すようなものかもしれない」

 民主党中堅は自戒を込めてこう漏らした。

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