2014-09-30

[]神の領域

青山(二)委員 それでは、寺尾参考人にお聞きしたいと思いますが、今、本当に二十年も前からこの遺伝子組み換え技術を開発しているということを聞きました。最近になりまして、遺伝子を組み換えることが、食べるものだけではなくて、

 また治療とかそれからクローン猿とかクローン羊、そういうところまで発展いたしております。これはますますエスカレートするのではないか。

 きょうは、臓器移植法案が提案されておりまして、どちらに賛成するかということを決めなければならない大切な日でございますが、その臓器を、今度、この遺伝子組み換えによって豚の心臓人間移植できないか、そういう研究にまで発展しているということを伺いまして、これは本当にどこかで規制していかなければならないのか、この遺伝子を組み換えるということは、どなたかおっしゃいましたが、これはもう神の領域である、侵してはならないものではないか、こういうふうなお話もございますけれども、そういう点についていかがお考えでしょうか。

寺尾参考人 非常に難しい問題で答えにくいのですけれども、私個人は、かねてから言っているのですけれども、遺伝子組み換えのものは悪いとは思っておりません。ただ、やはり神様領域人間領域というのがあって、それはどこで線を引くかというのは私はわかりませんけれども、確かに、黙っていれば神様領域まで人間は踏み込んでいってしまうというか、技術的に可能になってくるということでありまして、どこかでその線引きをして、ここまではやってもいい、ここからはやるべきではないということだと思います

 今のクローンお話は、私個人としては余りクローンのことは好きではないと思っております。ただ、今言いました医薬品をつくるとか食品をつくるとかという、人類の将来にとりまして非常にメリットの大きいような問題につきましては許されるのではないかなというふうに私は思っております

 以上でございます

第140回国会 消費者問題等に関する特別委員会 第4号

平成九年四月二十四日(木曜日

http://kokkai.ndl.go.jp/SENTAKU/syugiin/140/0570/14004240570004c.html

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