はてなキーワード: ライン工とは
なぜ顔の見える野菜が魅力的か
”私の顔が出ているのだから甘い仕事はできない”と、顔を見せない人以上のモチベーション、仕事のクオリティが期待できるからだ。
別に載せなくてもいいと思う。
ついでになぜ顔が載っている人が本当に存在するかどうかはあまり気にせず無邪気に信じてしまうのか、というと。
日本の消費者は皆、たとえ顔が載っていなかったとしても、野菜が”それなりの”クオリティであることは承知しているからだ
調べることのコストが顔が載っていることによる付加価値より高い。
式で書くなら
生産者の表記が真実である確率*顔が載っていることによる付加価値+野菜本来の価値 > 1.0*顔が載っていることによる付加価値+野菜本来の価値-調べるコスト
野菜本来の価値>>>>>>>>>>>>>>>>顔が載っていることによる付加価値
本来はどうでもいいのだね。
また、それなりに表示に関するモラルが保たれているので、”生産者の表示が真実である確率”は十分に高いことを消費者は知っている。
僕は岐阜のド田舎から国立大学に進学してそれなりに大きい企業でIT系な仕事をしている。
実家に帰ると、中学までの同級生の大半が高卒などで就職し地元付近で働いている。
彼らの仕事もそれなりに収入はあるものの、自動車工場のライン工のようなタイプの仕事が多い。いわゆるブルーカラーだ。
そして日々向上心を持って、よりよいゴミ箱の配置やらを思案しつつ、地道に働いて立派に家族を養っていたりする。
これだけ地道に頑張っているんだから明るい未来が待っているでしょうと楽観したくはなるけれど
高卒で肉体労働ばかりで何十年も安定して生きるのは難しい。途中で昇格してホワイトカラーに成れるのは一握りだ。
生涯ブルーカラーの賃金で子供を成人まで満足に育てる事の難しさは年々悪化している。途上国などからライバルが次々と登場するから尚の事製造業は暗い。
割と先行きは暗い。こんなに真面目にコツコツと頑張っているのに。
改心して遊ぶのを辞めてコツコツと冬に備えるキリギリスは、所詮キリギリスなので寒さに耐えれずに死ぬしかないのかなと考えている。可哀想だ。
http://anond.hatelabo.jp/20131020221242
このエントリーのブクマページでライン工が増田を使うはずがない、といったコメントが複数あって残念。このエントリー以外でも「はてなにはIT技術者や高学歴の人以外は存在するはずがない」という前提で釣り判定をしてる人を時々見かけるので、なんだか悲しい。
自分は元増田じゃないけど、工場のライン勤務です。そしてもう8年くらいはてなの各種サービスを使ってる。
たしかに工場勤務だとホワイトカラーの人みたいに仕事をしながらのネットサーフィンは無理だけど、休憩時間や帰宅後にやることがないのでネットに繋がってる時間はまあまあ多いと思う。うちの会社(比較的大きい部品メーカーです)でもホワイトカラーの人達は遅い時間まで残業してるけど、我々ライン工はシフト勤務なので、繁忙期をのぞけば残業なんてあまりない。都会じゃないので寮や自宅も工場から車で20分以内。休日出勤も毎年決まった繁忙期に数日あるだけだ。
だから、やることのない時間が多いし、そういう時間をネットでつぶしている。もちろんパチンコ・パチスロといったギャンブルでその時間(とお金)を消費する人も多い(特におっさん連中は95%くらいギャンブルやる)。でもおっさん以外は自分のようにギャンブルをやらない人も多い。低学歴のブルーワーカーでもはてな界隈の話題を追ってると、社会参加したような気分になるので楽しい。
もちろん、はてなを使っていてもIT技術者や高学歴の人みたいに何か世の中の為になる素晴らしい情報を発信できる訳では無いし、そういうはてなの中心になってる人と較べて、自分が劣った人間だというのもよくわかってるので、はてブでもコメントを付けることはあまりない。みんなの邪魔にならないように眺めてるだけだ。それでもたまには何かコメントしたり増田の書き手に加わりたくなる。
自分以外にブルーワーカーのはてなユーザーがどれくらいいるのかわからないけど「余暇の時間が多い」という性質から考えると、ひっそりとそれなりに存在してると思う。だから「はてなにはIT技術者や高学歴の人以外は存在するはずがない」なんて思わないで存在を認めて欲しいと思います。よろしくおねがいします。
追記:ブルーワーカーに対するツッコミたくさんありがとうございます。ブルーワーカーは健康器具でブルーカラーが正しいのですね!恥ずかしいけどバカなこと書いた記念にこのままにしておきます…
いわゆるライン工てやつで寿司にたんぽぽを乗せるような仕事で、正直なところ見下したようなところがあった
実際に働いてみるとやはり大変だ。流れてくる食べ物や食べ物。ラインからあふれたものは自分たちでゴミ袋へ処分する。心が痛い
多くの国籍、性別問わずブタ箱のようなところで一日作業する。部署によってにおいが変わるのでにおいに酔ったこともあった
便所に行ったパートの穴埋めをしたり、上司から怒鳴られて頭を必死に下げたり、パートや派遣に敬語、「さん」付で話したり会社の都合で雇われた中国人らに必死に説明したり数えたらキリがない
しかし、僕が先に退社すると「お疲れ様!」と元気な声で言ってくれる。
まあセーフだったが、良い体験になったからここに書いておこうと思う。
俺は某社でライン工やってる。
うんこ漏らした日、まあ丁度一週間前なんだが、昼休みまで腹の調子は問題なかった。
肉が多くて美味いな。
もう少し安いと尚良い。
話が逸れたが、その昼食後だ、うんこ漏らしたのは。
昼休み後の作業が始まってから1時間ぐらいしたときに急に来た。
急だ。
だが今回は急に来た、肛門に。
急に屁が出て、うんこも出かけた。
急いでトイレに行きたいことを伝えると、「ちょっと待ってね〜」ときた。
これは、ラインから抜けるときには代員を用意しないといけないからだ。
俺は仕方なく待つことにした。
1秒……2秒……漏れた。
俺は更にうんこ漏れるのを防ぐために肛門を指で押さえ、トイレに行ってくることを周囲の人に伝えながらトイレに駆け込んだ。
でないとサボってると思われちまうし、ラインを止まてすまねぇという意味もあった。
トイレに入ってもトイレが空いてなくてうんこ漏らしたって話は聞くが、それは大丈夫だ。
気合いで肛門を閉じて指を離し、作業着とパンツを脱いで便器に座ったら大量のうんこが出た。
もちろん半液状のうんこだ。
すっきりした。
出すものは出してすっきりしたが、俺もトイレから出ないといけねぇ。
直径5cmほどのうんこ円ができていた。
うんこはトイレットペーパーで拭き取ったが、うんこ染みと臭いは拭き取れなかった。
作業着が白いこともあって、外から見ても丸わかりの茶色いうんこ染みだった。
タイトルにも書いたが、まだ入社して半年だから、替えの作業着なんて支給されてない。
だから履いた。
履いて仕事に戻ることにした。
たぶん臭かったと思う。
見て見ぬ振り、嗅いで嗅がぬ振りをしてくれたんだ。
だからセーフだ。
皆が寛大な職場で助かった。
来月には退職する。
ラインはインターンを経なくてもハロワで随時募集かけるくらい若者が少なくて引く手あまたなんですよ。
わざわざ6か月コースを選択しなくても直接雇用で応募した方が何十倍もお得なんですね。
正直言って行かない方がよさげです。
だってルーティンワークだから若い人ならすぐ飽きると思います。
何故ならルーティンワークに耐えられるある種の奴隷根性が必要だからです。
それに夜勤もある変則時間労働制なので生活がかなり不規則です。
給料は高い所も多いですが、果たしてこの労働に見合った内容でしょうか。
よっぽどお金に困っているなら今すぐインターンを利用してラインにつくのも悪くないと思います。
自分は不規則な生活に耐えられないので他あたりたいと思います。
良い会社多いんですけどね。
年間の1/3、1ヶ月間連続で貰える休暇中に船乗りがどんな生活をしているか記しておこうと思う。
その2はこちら
http://anond.hatelabo.jp/20130925032813
1ヶ月間もあるので家族サービスはし放題だ。
休暇直前になると家族持ちの船乗りはそわそわし始めて、おもちゃを買い漁る。
おもちゃをいっぱい買って帰るのが船乗りが理想とする父の姿であり、子供にあったらそのおもちゃでたくさん遊ぶのだ。
帰るとトタトタと走り寄ってくる我が子を見た瞬間疲れなんて吹き飛ぶものである。
当然、嫁へのサービスも忘れない。自分が居ない間家庭を支えてくれていたのだ。
船乗りが「日帰りにはなるが平日子供達が学校言ってる間に温泉でも行こうか」というと船乗りの嫁は流石だ。
「疲れてるでしょうから直ぐにじゃなくても良いよ」と言ってくれる。この一言で更に惚れる船乗りは多い。
疲れも吹っ飛んだのでその夜は家族を増やす営みを船乗りは頑張るのだ。
実家へ顔を出すのも忘れない。
船乗りは親の死に目に会えないと既に諦めている者が多い。そこで生きてる間は孝行しようとするのだ。
親父が好きそうな酒を入手して、お袋の手料理を肴に親父と一緒に呑むのだ。
「親父、今度の三連休にでも子供つれて皆で飯食いに行こうよ」とかそういう話をする。
たまたま休暇中に子供の参観日や運動会、文化祭が合致したら船乗りはテンション高くなるものだ。
自慢の一眼レフやビデオカメラを持ち出し1分1秒でも逃さまいと子供を撮影する。
父兄徒競走や綱引きにだって本気を出す。子供に格好悪い姿なんか見せない。
子供が幼稚園保育園くらいだとまだまだ記憶が曖昧のようで、帰るたびに船乗り父さんは忘れ去られている。
ひどい時には抱き上げるだけで泣き叫ばれ、一緒に風呂入ろうとか考えてたのにそれどころじゃなくなる。
わが子から「おじさん誰?」みたいな表情で見られるのは結構ヘコむので、船乗りの嫁は可能な限りお父さんの写真を見せたりお父さんの話をするべきである。
独身の場合は休暇中の大半は寝ているか色々なもので散財するのが基本である。
船乗りは基本的に乗船中はあまりお金を使えない。使わないのではなく物理的に使えないのだ。なのでいつの間にか通帳の金額は膨れ上がっている。
散財の仕方は様々なパターンがあるので箇条書きにしていこう。
飲み歩いたり女に貢ぐのは定番だ。何だかんだで金を持ってるとモテる。そうやって彼女を探す。
別に彼女は水商売の女じゃなくたって良い。船乗りは金のない若者も演じたりもたまにする。
様々な手法で女を試して良い女か見極める傾向があるので金だけに食いついてくると遊んでポイッである。
無駄に広いマンションに住むのも船乗りならではだ。住んだ後に「こんなに部屋必要ないな」と気付く。
しかし実家暮らしの独身船乗りも多いのでこのパターンは半々くらいだと思う。
時計はセイコー(グランドセイコー)、万年筆はセーラーというのが船乗り的にシブイしあこがれなので買う。
セイコーやセーラー買ったらロレックスとかプラチナとかも買う。
ギャンブルに突っ込む船乗りは多い。理由は世界各地どこでもギャンブルというものは存在するからだ。
日本国内であればパチンコ・パチスロになるだろう。休暇中暇なので打つ。
ただ筆者は特に理由はないけれど若い頃は競馬を勘で買うのを好んでいた。倍率が見えてるのが良かったのかの知れない。
車に金を使うのも定番だ。船乗りはスポーティーな車か、無駄にデカイ車を好む。これはバイクでも同じ。
社外パーツでシブくキメるのが定番で、いわゆるVIPカーとかそういう傾向のカスタムを好む人は少ない。
筆者はフェアレディZ33が出た時に速攻で電話して予約、現金で購入した。
大画面TVにトールボーイスピーカー、Blu-rayレコーダーと一気に揃えるのだ。
何でこういうことするかというと自分が休暇中でも地元の友達は仕事があり誰も遊んでくれないので映画とか観たりするためなのだ。
そして映画とか観ていると再生機器にこだわりが出始めて高級家電化してくる。
独身船乗りの旅行は唐突だ。フラッと繁華街へ出かける感覚で飛行機のチケットを買う。
船乗りにとって日本は(距離の感覚として)狭いので、例えば東京から沖縄は"近場"である。
実家住まいでも「ちょっと北海道行ってくるわ」と親に伝えると最初は驚いた顔をされるが親も直に慣れてくるのが面白い。
休暇が同時期にある船乗り仲間と場所を指定して集まり飲みに行くのも独特の文化といえば独特だ。
船乗りは全国に散在しており近くに住んでいる船乗り仲間が休暇とは限らない。
なので誰かが思いたち「今日の晩にでも皆で新宿行かね?」と同じく休暇の船乗り仲間へ昼くらいに電話するのだ。
船乗り仲間も距離の感覚が一般人と違うので「良いよ17時くらいに行けると思うわ」と快諾する。そして飛行機のチケットを直ぐにとり出掛ける。
ここまで遊んでいても年間を通すと月5万10万は貯金できているので意外かもしれない。
これは親が口うるさく「5万円くらいは貯金しておきなさい」と言うので定期預金とかで貯金しているためだ。
若い頃から定期で預金しているため信用が付いており家建てる時の融資もかなり通りやすかったりする。
船乗りという職業は明らかに特殊な業務である。そのため生命保険が少しだけ他の人より高い上に審査が厳しい。
何が厳しいかというと「どんな業務をしているのか?」とか書類不備で再審査が頻発することが稀にあるのだ。
これが非常に鬱陶しく、折角加入してやろうとしているのに加入する気が段々となくなってくるのだ。
同じ生命保険会社でも生保レディによって書類不備が頻発するかしないか、保険商材によって書類不備が頻発するかしないかが変わってくるので生命保険会社はもっと船乗りに優しくするべき。
社内規程とかあるのは察するが、5度6度と書類不備が起きるのは流石に堪えられなくなってくる。
船乗りが結婚相手に選ぶ基準は殆どの場合見た目は気にされない。
これは家庭を持ってもその船乗り自身が近くに居れないので、居ない間に家庭をしっかり守れる相手を選ぶからだ。
大金があるので浪費するという欲望に勝てる若い子は少ないから見た目とか気にしてられないのだ。
船乗りは若い頃に付けてしまった自分自身の浪費癖をよくわかっている。自分が家庭の財布を持つと家計が上手く行かなくなる可能性がある。
なので多くの船乗りは嫁に財布を持たせており、その嫁の金銭感覚を信じているのだ。なので見た目はどうでも良い(良ければ越したことはないけど)。
国を愛し、家族を愛し、恋人を愛し、友人を愛する。それは長い間遠くへ離れているからこそ持つ強い感情だ。
愛するからこそ船乗りは愛する者の前で格好を付けて、そんな自分自身を自慢して貰いたいと考える。
自慢の国民となり、自慢の家族となり、自慢の恋人となり、自慢の友人となりたいのだ。
だから船乗りは自身の面子を潰されたり、愛するものが傷つけられるのを非常に嫌う。
おそらくはネット上へここまで詳細に海運系船乗りのことを3ページにまとまっているものはないと思われる。筆者はもう書きたくない。
注意点としてはところどころ端折ってる部分は当然ながら存在するし、会社によって差異があるところも存在する。
可能な限り平均的な目線で書いたつもりだがおかしな点はあるだろうと思われる。それを見つけた船乗りは各自「うちの会社はこうだ」と主張していただければ幸いである。
ただ船舶が灰色だったり白くて青いラインが入ってる船舶を持ってる"会社"の船乗りたちは機密保持の兼ね合いもあるだろうから気をつけるように。言っちゃいけない部分は言ったらダメだよw
船舶という業界は非常に過酷な職場です。3Kと呼ばれる職業だし、その上に知能まで求められます。
セクハラ、パワハラなんて当たり前だし叱られて殴られることすらあります。そんな環境なのに逃げ場がありません。
しかし、だからこそ我々船乗りは高給取りであり多くの人々から尊敬され羨望の眼差しで見られます。
我々船乗りが得られる一般的な感覚からすると有利とも思われる権利は、それなりの義務を果たすことで得ているものです。
学ぶ気の無い者、本気になれない者、そして船乗りとして格好が付けられない者は業界として必要ありません。どうぞ別の業界へ行ってください。
学ぼうとし、本気になり、そして格好を付けようとする者、どうかお願いですからこちらの業界へ来てください。我々には貴君を金の卵として向かい入れる準備があります。
この記事を読み、少しでも海運へ興味を持っていただけたのなら嬉しく思います。
日本国は島国海洋国家であり海運へ強く依存せざる得ない立地条件です。
「日本国経済は海から」という言葉もあるくらい、良いにせよ悪いにせよ経済的変動の影響は海運へ先に現れると言われています。
逆に言えば日本国海運が世界海運の中で悪い立場となれば日本経済へ悪影響をもたらすとも言えます。
IT産業や宇宙産業など新たな市場は開拓されていっていますが、日本国と同じく2000年の歩みを進めた海運産業へもその視線を向けていただれば幸いです。
そして出来ることならば海洋の研究を支援するお声かけと、海運の大切さを伝える教育を実行していただければと思います。
20XX年、人類は、世界の全てのコンピュータを征服した人工知能ハルに支配されていた。
しかし人工知能ハルを倒し、再び自由を人類の元に取り戻すため、戦う地下組織レジスタンスが存在した。
レジスタンスのリーダーであるジャックは、人工知能ハルが暴走した原因を突き止めようと、彼の仲間のウーとケイシーと共に、ハルを最初に作り上げた研究者オカザキの元を訪れていた。
「その通りだ、ジャック君。ハルの発案は確かに私だが、出資者は当時の日本政府で、開発はN社で行われた。最初の10年はハルに問題は起こらなかった。だからこそ、画期的な人工知能による統治システムは全世界に浸透した。それがどうしてあんなことになってしまったのか。どうしても私には信じられないのだ。」
「みんなクビを切られたと聞いたよ。N社は未だ健在だがね。ハルが暴走して起こった恐慌の時に、多くのエンジニアが職を失ったのだ。」
ジャックは裏のルートを使い、当時のN社の内情を知っている人物に会うことができた。彼はN社の子会社の閑職で定年までの残りの数年を消化するのみだという。
「もうあの当時のことは思い出したくもない。本気で身の危険を感じたんだ。」
彼は、決してジャックの目を見ようとせず、目の前のコーヒーを見ながらボソボソとそう口を開いた。
「それは暴走する直前のハルの改修のプロジェクトの話ですね。詳しい話を教えていただけますか?」
「俺だって詳しいことなんか何も知らない。俺も出向でたまたまN社に居ただけだ。プロジェクトの全てを把握していた人間なんて誰もいなかったんじゃないかな。あれは確かそう、ハルにU国のシステムを統合しようとしたプロジェクトだった。あれが成功していれば世界の垣根は無くなったはずだった。」
「確かに世界の垣根は無くなりました。ただしハルの絶対支配という形によって。当時の詳細な設計書はまだN社に残っていますか?」
「残っていないと聞いている。開発責任者が解雇の腹いせにすべて捨ててしまった、と。だがしかし、あのプロジェクトの開発の孫請けを行ったT社にはまだ残っているかもしれない。」
「T社?」
「ああ、N社で直接開発を行うことはない。あのプロジェクトも数社に分けて開発を委託していた。あのプロジェクトの直後にほとんどの会社が潰れてしまったがね。T社だけはまだ残っていると聞いた。」
ケイシーは眉をひそめてつぶやいた。
「初めて聞いたわ。」
「とにかくT社に行ってみよう。」
ジャックはT社の所在地を訪ねたが、既にそこにT社は存在していなかった。先月、T社もついに倒産してしまったのだという。だが運のいいことにT社の当時の開発者だったと名乗る男、タナカに会うことができた。タナカは下町の工場で日雇いのライン工をしていた。
「ああ、憶えているとも。あれは酷い案件だった。設計も酷けりゃ、納期も、発注額も最低だった。だから、俺らも開発にはオフショアを使った。それしか利益を出せる方法が無かったんだ。」
「なぜそのプロジェクトの直後にハルは暴走したのだと思いますか?」
「俺らは言われた通りのものを作ったにすぎん。俺らは何も知らない。責任を問われるは、おかど違いだ。もう帰ってくれ。当時のことなんか思い出したくない。終わらない開発。連日の徹夜。飛び交う怒号。鳴り止まない元請けからの電話・・・」
タナカの目は泳ぎ、焦点が定まらない。明らかに動揺がうかがえた。
「わかっているのか!? ハルにどれだけの人間の人生が狂わされたのか! お前に責任は無くとも、ハルの暴走を止める義務はある!」
「おい、やめるんだ! ウー!」
ジャックが止めに入ったが、タナカは声にならない声を上げ、その場に倒れこんだ。
「ジャック、ウー、いったんここを離れましょう。」
仲がいい同性の先輩はいる? (いるといいんだけど)。
いたら、その先輩にあなたの会社での伝統的な”粛正”の手順を教えて貰うといいよ。
社によってやり方が違うからコンセンサスを得られている方法をとるといい。
社内の知らない部署の知らない男性から変なアプローチを掛けられている。
まず1月くらい前に、社用アドレス(社員全員、フルネーム@…という単純なものと決まっている)にメールが来た。
新人全員に激励のメールを送っているマメな人かしらと思ってありがたく返信したが、
同期に聞いてみたらメールを受け取ったのは私ひとりらしかった。
この時点で背筋がゾクゾクし始める。
イントラHPで「今年度の新入社員のみなさんです!」と写真付きで紹介されたんだがそこで目をつけられたらしい。
そうこうしている間にもメールは追撃されてくる。
「○○さんのお勤めの本社の周りの美味しいお店を教えましょうか?」とか。「地元が近いですね」とか。
「僕の勤務の××工場は今日は大雨です(笑」とか。全部無視した。合計8通きた。
最後の方には「彼女もいないので休日は暇です(笑)○○さんは休日はどう過ごしていますか」とか来た。
いよいよキンモー!!と思っていたら今度はフェイスブックで友達申請を受けた。
承諾するつもりも皆無だったがとりあえずそいつのプロフィールを見に行ったら友達ゼロ人、登録日は前日だった。
きもい、きもすぎる。
写真も超無表情&ドアップの自画撮りで怖い。ちょっと前に増田で大人気だったイケメンになりたいアスペの人みたいな感じ。
一体何なのか。
私とどうにかなろうとしているのか。どうにかなれると思っているのか。
イントラの社員データ帳で検索したら、彼は地方の工場でライン工やってる社員のようだった。FBで晒してる最終学歴は高校。
・・・なんでそんな人が、旧帝卒で東京本社勤務の私をタゲってんの?
こんな高飛車なことリアルじゃ言えないが。てか、ライン工ちゃんと仕事しろ。女にメールなんかしてんじゃねーよ。
パチンコの話と異性関係の噂話が会話の主だったりする。
高学歴の俺とかは、当初男たちに嫌われて、というか警戒されていたっぽい。
って言ったら、急に兄貴風を吹かせ始めてきた。
まあ計算通り。
男って単純だなって思った。
女って怖いなって思った。
派遣や人妻と噂になるようなヘマはこきたくないんで、適度に距離をとる。
みたいな言われ方をしてたりするんだけど、体力で勝てればそういう言われ方をしないらしい。
工場はライン工みたいな単純労働ばかりかと思ったら、数年したらラボっぽい場所を与えられて製造の予備検討やら改良やらをやらせてもらってる。
消耗品なんかは湯水のように使える。
生産に直結ってなると財布の紐が緩くなるのかね?
院生時代は、「だからなに?」っていう程度の研究でも、うまいこと「大きな一歩!価値ある研究!」みたいに書かにゃならんこともあったけど(国から金をもらってると、そうならざるをえない時があるでしょ?)、今はただ正直により生産効率を高めるかだけを検討してりゃいいわけで、それはそれで楽しいもので。
工場、製造現場っていうと、みんな敬遠しがちだけどさ、俺はけっこう楽しいよ。
うちの会社の場合、品質管理は管理とは名ばかりで、現場から出てくるサンプルを目的も由来も聞かされないままオーダー通りに解析をして数字だけ書き込んで報告書を出すだけだからさ、殺伐としてキツそうだよ。
開発も絶対無理って感じのことポイって投げられてる感じだし。
あ、それから、うちはもう真っ白ホワイトな企業みたいで、働いたら働いた時間きっかり残業代がでるんだな。
機械とまるの待ってるだけでも、試薬のカタログをみてるだけでも、論文読んでるだけでも。
思ったより手取りがいい。
横だけど、それは企業にとっては関係ないことだよ
「不完全雇用の経済の中で、雇われないのは会社にとって使えないから」っていうごく当たり前の事実じゃないか
容姿ってのはそれだけで「使える」んだよ
学歴も高ければ高いだけ使える
大学歴にしたって一緒
日本も飛び級さえ認められれば文系と一部の理系大学院卒が却って使えなくなるなんて現象はなくなるのに
あえて不満を呈すならそういう肩書きの人らぐらいだと思うよ
不当だなんだって言って理解得られるのはね
それぐらい今の日本は恵まれてる
早く努力しないと東南アジアに出稼ぎに行かないと行けなくなっちゃうよ?
現場が優秀だったからここまでこれたのに、誰もがみなホワイトカラー目指しちゃ駄目だろうと思った。
ただ、大卒の何割がホワイトカラーになれる資格があるかっていうと、なあ…
日本でモノを作らないんだったら、海外ってことで、現場に指示を飛ばすにも資材を発注するにもなにをするにも英語くらいは出来ないと。
俺が社長だったら現地で人雇うよ。
顧客も海外、生産現場も海外、仕入先も海外ってのに、日本人を雇う意味とかわかんねーもん。
EXCELもろくに使えない団塊が机に座って仕事してるふりしてるのをみて自分なんかでもホワイトカラーがつとまると勘違いしてんじゃないの?
たしかにあれは老害だけど、かといってお前らを雇う理由になんかならねぇ。
なんていうか、金になる匂いがまったく感じられない。
日本史やるなってはいわんけど、世界史と日本史だったら9:1くらいの割合で世界史の知識のほうがいるんじゃね?