はてなキーワード: 卑下とは
全射って言えば全ての要素への写像があるなって理解できるじゃん?
上ってなんなのかわからない。
数学が苦手というか、数学がこういう意味不明な事をするから苦手になってしまった。
他には
位相空間(X,O)の異なる2点を p,q とする。 p を含む開集合を U、 q を含む開集合を V として、互いに交わらない U, V が存在するとき
難しそうに書いてるけれどよく見るとなんだか普通なことが書いてあるやつ。
俺の頭が悪いからこんな些細なことにこだわってできなくなるのは分かっているんだが
こういうことでなんでこうじゃないの?って思うせいで数学が嫌になっていった。
だいたい大学で数学を勉強すると「何この定義」とか言い始めるからさ。だいじょーぶ。だいじょーぶ。
増田は自分を卑下する必要はないよ。きっと人類は数学が苦手なのだ。
なので肩の力をぬいてちょっと聞いてほしい
数学用語のネーミングがピンとこないときは英語訳をみると意味がわかることがあります。これ豆知識ね。
上への写像は onto-mapping、関数は function だね。
「この条件はなんで必要なの?」とか「なんだか回りくどい言い回しだな」とか
こんなときはいくら定義を眺めてもなにも起こらないので、とりあえず疑問は胸にしまって前に進んだ方が良い。
ところで増田は「穴あきおたま」を知っていますか?料理に使うやつね。
あれね、私はなんで穴空いているのか最初わからなかったのよ。でね、おでん作って卵をすくったときにね。
「あーーこの穴があると具だけ救えるのかー なるほどー」と穴の理由が初めて理解できたのよ。
そんなかんじでね、初見では理解できなくても使ってみると理解できるものというのは世の中いっぱいあるのよ。数学もおんなじね。
もちろんね、俺が新しい公理系を考えるぞとか、もっとよい定義を考えるぞ!とかやってもいいわけだけれど
それは勉強というより研究に片足突っ込んでいると思うし、自分は数学ができないと思っている人がやるようなことではないと思うのね。
辛いけど頑張ってへばっちゃう人と、要領よく出来ちゃった人ではレベルの上がり方が違うのに比較したってなんの解決にもならないのに。
生活のために頑張ってる人と、この仕事をやっても苦になら人を比較したってストレスだって違うだろうに。
人見知りと人気者を比較したって、持って生まれたセンスの違いだろうに。
人より不満のガスが溜まりやすくて、ガス抜きしないと生活出来ないんだから、
性格だって、元が人間のクズのような正確で何処に行っても白い目で見られていたような奴で、
自分でも仕事を辞めたらニートになるって言うくらいどうしようもなかったのに、
結局成果は人並み、目標は未達で評価されない日々が続いていつまで立っても上に行けなかったじゃないか。
それで、フリーランスになって独りで探す道を選んだんじゃないか。
今まで会ってきた、上司や上の階級の人が楽そうにしていたことがあった?
もちろん、要領よくやる人だっていたけど、自分より歳を取っている人の方が自分より働いていたのをなんども見てきたよね。
効率化出来なかった事を悔やむのは仕方ないけど、楽に稼げなかった事で自分を卑下しだしたら楽な方にしか考えられなくなるじゃないか。
そもそも、クズで能力が低い事を自覚していないマイナス状態からスタートしたんだから、
当然じゃないか。
目の前の幸せを数えて、手が空いたらもう一つ取っていけばいいじゃないか?
まあ、常駐する前から経験不足な所があるからどこまで力になれるかわからないと話していたから、別に当然の事ではあるが…やっぱり悔しいのは悔しい。
必死こいて出来ることをしたがこの結果。
常駐先の上司が、フォローしてくれてありがたかったが、結果が全て。
辛くなる。
あと、常駐先の人に申し訳ない。
多少は期待してくれてたはずなのに、いざ仕事をしてみると素人同然。
力になれなかったのが、堪える。
決まってそんな時、過去に出会った自分より能力が高く人脈があり、巻き込む力があると言われていた、年下の同僚が自分を蔑む顔が脳裡をよぎる。
そいつは、今物凄い裕福な暮らしをしてるんだろうなと、それに比べて…と、自分を卑下してしまう。
別に二度と会うわけでもなし、やりたいことの方向性が違うから気にするだけ無駄なのは分かってる…でも、上手くいかない自分を叩いてしまう。
ただ複数あるの仕事の一つが空いただけで、別の仕事で関係は継続してる。
それをこなすことだけ考えよ。
書かれてるのは「今未就職の状態から最初のチャンスが欲しい」って意味だから、「~をしてこなかったから」と過去を責めるのは全く建設的でも生産的でもないと思う。
「何をどう努力していいかわからない」に対してこういうことを書いてるUSCPAの人のブログにかなり違和感があったから、書き込んだんだけど。
こういう時は仕事のためにとか考えるのはやめて、自分が興味あるものをYoutubeでも何でもいいから好きなだけ観て、好奇心が発動してくるのを待つのがいいと思う。
その方向で何か仕事がありそうだと思ったら、その仕事に就けるためのスキル(Excelでもプログラミングでも)を勉強してみて、ある程度形になったら「これに興味持ってて、その仕事やるためにこういうの勉強してるんだけど」と言って、そういう仕事に就いてる人に相談してみる(リアルでダメなら最初はネットでもOK)あたりでいいんじゃないかと。
「今の自分の状態じゃ~」って卑下する気持ちもあるかもしれないが、あまりそういうこと考えなくていいと思う(相談するときにはその不安も言ってみて全然いいと思うが)。実現可能性とか脇に置いて好奇心に任せるのが一番。別にすぐ生活保護切られるわけでもないから焦る必要も無し。
これ分かる
俺も常に自分が最低ラインだと思ってるから、自分が出来た努力量・仕事量を「出来ない」と言うやつは俺より出来るくせに手を抜いたり頑張るのを面倒がったりする、ちょうどウサギとカメのウサギみたいな仕事の仕方してるんだろってつい疑ってしまうわ
後輩に教えたり指示を出さないといけない時も、俺が新卒ほやほやだった時と比べて全員明らかに優秀だな、じゃあ俺がやってきた程度なら少し努力すれば皆簡単に出来るんだろうな、って判断で仕事振ってしまう 無理ですキツイですって言われたらそりゃあ調整はするが、「本当は頑張れば絶対出来るだろこんなに優秀なんだから・・・」って言いたくて堪らない
別にわざと過剰な謙遜・卑下とかましてや馬鹿にしているつもりは毛頭無くて、本気で俺が出来ている事なんてどうせ他人に比べて大した事ないって常々思ってんだから仕方ないんだよなあ・・・
「部長が堕ちる漫画」ってのがあるんだが、途中から先に読み進めない
ざっくり言うと堅物の部長が腐女子部下とオタク女子部下によって、オタク沼(女性向け)に落とされるってコメディ。Web漫画で出て、こないだ単行本が出たらしい。
いかにも昭和っぽさのある言動の部長が、乙女ゲーをやってみたり声優イベに行ったりしてオタク沼に落ちつつ、我が身を反省するみたいな話。
なんだけど。
いや、紹介記事を読んだ時点では何か面白い展開で部長が沼に落ちるのかなって期待してたんだよ。
それが、ごくごく普通に乙女ゲーだとか女性向けスポーツアニメ映画とかにハマるだけなんだよな。
更に、その作品たちについて部長がコメントする中で「小津映画の気配を感じる」とか「クロサワ映画の風を感じる」とか言い出すと、いやなんつーかコメディだとしても本当に「無理」って感じてしまう。
この作品に限らず、オタク側の作品が作中でオタク趣味自体を崇め奉るようなことを言い始めると、何とも言えない自意識の強さを感じてしまうんだよなあ。
オタクであることを卑下する必要はまったくないと思うけど、殊更に素晴らしいもののように褒めたたえて書かれると、懐かしい顔文字だけど「( ;´Д`)」こういう顔になってしまう。
さてさて、最後まで読めるかなーこれ。
そんな言葉を人に投げかけるのは、ネット上のとんでもなく無礼で育ちの悪い匿名人間くらいだ。
そういう人たちの腐った価値観を自分に内面化するな。同レベルになるな。
自分を卑下して、弱者・愚者アピールをする振る舞いを続けていたら、結局自分を苦しめるだけだ。
自分を卑しく扱うことで低みに留まろうとする精神的な弱さにまず向き合うことを勧めるね。
だいたい、バイトをしているだけですごいし、彼女がいるというだけで十分な社交性や愛嬌があるはずだ。
気の持ち方さえ変えれば、どんな風にでも生きていける地力のある人間だよお前は。
自分のメンタルにきちんと向き合って、彼女の幸せのためとか言う理由で逃げるんじゃないよ。
自分も彼女も周囲みんなが幸せになれるベストな道を探すことを諦めちゃダメだ。
なにか時間や資金などが逼迫している訳じゃないなら、じっくり、自分で考えるだけじゃなく彼女含む色んな人と話し合えば、良い道や解法は見えてくるだろう。
「何ものにもなれなかった」と嘆く中高年に「真剣に何かになろうとしたか」「なにもせず何かになるのは図々しくないか」とオーバーキルする方法の勧めに賛否
https://togetter.com/li/1320994
これって家族のことを「うちの愚妻が」「バカ息子が」とかって言うのといっしょで、自分を卑下して軽口いってるだけでほんとうに「何者にもなれなかった」なんて思ってないよ。
思ってるやつはそんなこと絶対に口にしないし、ふつうに自殺してるっつーの。
たいていのやつは「自分はけっこううまくやってる」って思って適当に言われた仕事やって給料もらって飯くって満足しているよ。
ランチタイムにオフィス街の飲食店入ってみ? みんなもりもり飯食って同僚と笑い合ってるからさ。あいつらが「何者にもなれなかった」って本気で思ってるわけないし、「何者かになるために努力」なんてするわけないじゃん。
そういう「本気(まじ)」なやつを嘲笑って、ほどほどの調子で仕事して給料かすめとっていくことしか考えてねえよ。だから平気で「何者にもなれなかった」なんて言えんだよ。舌だして笑ってるぜ、そいつ。
自己肯定感とは
はてなキーワードによるとこうらしい。
俺自身は特に大切な存在とは思わないし、いくらでも替わりがいる吹けば飛ぶようなモブキャラだと思ってる。
今の自分を肯定しているとかそのままを受け入れているというよりも、こんなもんだと諦めている、というほうが実態に合っているような。
何が起きても「まあこんなもんだよな、だって俺だもん」に落ち着くのでストレスフリー。
自己肯定感が低い人って相対的に理想の自分が少し高いところにいるのかな。
人生を諦めていると自分にも他人にも期待しないので裏切られることもないというか。
ただ、諦めてはいるけど別に卑下していなくて「どうせ俺なんて」アピールなんてウザいだけだからしないし傍目にはメンタル強い人に映ってるらしい。
だって俺が何かしたところで誰ひとり俺のことなんて見てないから好きなことを好きなだけやれるし。
40過ぎて独身で将来的どうすんだ的なことを考えなくはないけどなるようにしかならないし最悪行き倒れでもいいかなとも思う。
アドバイスになるかわからないけど自己肯定感が低い人は自己肯定感という物差しを捨てて人生を諦めることから初めてみてはどうだろうか。
字面だけ見ると酷い事を言ってるんだけどここまで読んでる人には伝わっていると思いたい。
利尿剤や下剤などの薬物服用、過食嘔吐などを含めた不健康なダイエット方法のこと。通称病みダイ。
※この記録は無理なダイエットをお勧めするものではありません。むしろ、心身ともに破壊されます。絶対にやめましょう※
☆
私は幼い頃から食べることが好きだった。朝も夕飯も机に一汁五菜は軽くないと拗ねる父親と、料理大好きでそんな父のリクエストにも軽く応えてしまえる調理師免許持ちな専業主婦の母親の元で育った。ちなみに、お昼は幼稚園〜高校と全て私学に通ったせいで給食というものに縁がなく、15年毎日母親の手作り弁当をぶら下げていた。
想像に難くないと思うが、育ったのは年齢だけではなく横幅も順調に大きくなった。なんと小学校6年の頃は160cm 75kg、高校を卒業する頃には165cm 120kgと、小さい頃から大きくなるまで痩せていた期間がまるでないエリートデブの道を歩み続けた。
高校卒業後は医療系の大学へ進学し、日々講義や試験、実習に追われる中で次第に「このまま社会人になってもあまりにもデブすぎて患者さんに説得力ないよなぁ……」などと思い始めた頃に、1年を通した病院実習が始まった。その実習では、比較的学年の中でも声の大きい男子を含めた3人と一緒になった。
声が大きいだけで真面目というわけではなく、講義はサボるし実習も出来る限り出ない。課題は出来る学生のものを借りて写す。テニサーの女好きで、まあ、いわゆるクソみたいなパリピ的存在のやつだった。
あー、多分実習の課題は全部私が見せるんだろうし、代返もさせられそうだし面倒だなと思っていたところ、実際その通りの展開となった。「どうせ君真面目だから全部見ていくでしょ?俺早く帰りたいから早めに抜けるわ。悪いけど、学生1人いれば先生の班への印象もいいもんで最後まで残っておいて」などというお願いは日常茶飯事で辟易していたが、文句を言って関係が悪くなるのも嫌で黙って従っていた。
そんな折に彼が別グループの男子学生たちに向かって、休憩室で「いやまじアイツと一緒とかないわwwwこう、もっと可愛い女の子と一緒に実習できるの期待してたのにあのデブスと一緒なのはマジ最悪www」とこれ見よがしに言っているのを聞いてしまった。
実際彼としては本心なのだろうし、普段なら受け流せた発言だったはずだ。エリートデブとして培われたデブやブスといった単語に対する免疫力を舐めないでほしい。ただ、その時は課題のことや出席のことなど散々肩代わりしてやっていた頃だったため、「(お前散々人に迷惑かけといてその言い草はなんなんだよ)」とそっち方面でイラついてしまった。
そして、このままではあまりにも自分がデブ過ぎて医療関係者としての説得力にかけるという自覚もあったために、ダイエットを決意した。
実習は忙しく、生活自体が気をつけないといとも簡単に破綻する。食事制限するにはもってこいだった。まずは食事をイベント(上の先生が奢ってくれる、友達とご飯に行くなど)以外では極力摂らなくなった。
しばらくすると、何かを食べようとしても食べることへの罪悪感から物が胃に収まらなくなった。友人たちと食事をして帰宅するとそのまま猛烈な吐き気に襲われて、トイレで全部吐いてしまう。食べることは好きだけど、そのままでは太ってしまう。味を感じられればあとは吐けば良い。そういった思考に陥り、ここから過食嘔吐生活が始まった。
ご飯はそこそこ食べるのだが、しばらくすると吐いてしまう。そして吐いたことによってスッキリする。体重計に可能な日は朝夜寝る前と乗り、前回より10gでも増えていると耐えられなくなった。市販の下剤を飲んだり、長風呂で汗をかいて数字だけは減らす日々。最終的にはあんなに好きだった食べることさえも苦痛となり、ほぼ絶食状態へ。
ただ、流石に缶コーヒーを週で2本しか飲まなかった時は、病院へ行く電車に乗ろうとして意識がブラックアウトしてしまった。電車とホームの間に落ちた私を助けてくれたOLさん、サラリーマンのお兄さんには感謝しかない。
そして体重の推移を事細かに記載し続け、2年で50kgほどの減量に成功した。max125kgはあった体重が、75kgまで減った。
途中、1ヶ月で20kgほど体重を落とした際は体重減少性無月経や低体温に悩まされたりもしたが、体重を落とす速度を緩やかにした結果改善した。一時食事が食べられなくなってしまった身体は、母親の献身的な支えによって今まで通りに食事が取れるまでに回復した。
今考えると人外かというレベルの三桁デブを卒業した私は、その後は一応デブな人間として生きることができた。なにより、デブ御用達の大きいサイズ専門店ではなく、その辺の普通のお店で服が買えるようになったことが一番嬉しかった。
大学を卒業し、リバウンドもなく2年間は社会人として仕事を続けた。3年目になり、異動した先の職場はかなり激務だった。食生活も乱れまくり、気がついたら体重は10kgほど増え、85kgほどになっていた。流石にこのままではやばいと思い、再度生活の見直しを始めた。なるべく体を壊さずに、ジム通いや食事内容の変更をするように心がけた。その後、通っていたジムの周辺で連れ去り殺人事件が起きたことからジムだけはやめてしまったのだが。
そんな折に職場の同僚が、長らく付き合っていた彼女と遠距離の末に別れたという話を聞いた。何やらとても美しく優秀な女性だったようで、彼としては結婚も考えていた相手との破局に未練タラタラだった様子であった。
「君も早く彼氏作ったら?」
「いやー、私デブだしブスだし無理かな。今は仕事も忙しいから、そのうちね」
私も親からここ数年結婚に関しては強く言われ始めていたが、自分の容姿が一般男性ウケしないことは誰よりも重々承知していた。だからこそ、まずは自分の見た目をなんとかしてからでないと、恋愛や結婚を考えるなど分不相応だという気持ちが強かった。男性側からしたら、こんな見た目の女に好かれても迷惑としか思えない。
別に同僚はただの同僚であり、入職から今までなぜか常に私に対しては上から目線が強かった男だった。そんな彼からの面倒な詮索に関しても、適当にあしらって話を終わらせて帰ろうと思った。しかも自分の元カノの容姿、性格その他ひたすら褒め続けるのを聞くのにも疲れた。適当に自分を卑下して話の腰を折り、さっさと撤収に限る。しかし、それがなぜか彼の変なスイッチを入れてしまったようだった。
「どうせ自分の見た目がダメだから、とかいうんでしょ?正直言ってそれはそう。太ってる女が好きな男はまずいないから。俺も細い子が好きだしね。男はね、女が男の顔しか見てないのとおんなじで身体が良ければ顔とか性格は割とどうでもいいんだよ。」
「はぁ……?」
突然何を言いだすんだこいつ、と思ったが彼の勢いは止まらない。
「君はまず痩せること。痩せればモテるよ。胸もデカいし、綺麗になると思う。だから明日から君はご飯食べちゃダメ!ファスティング!!筋トレ!!!わかる?ファスティングと筋トレだからね!!」
「」
「あと男を見つける努力が足りない!!ちゃんと婚活とかしてる?あ、みんなで出かけた帰りとかよく飲み屋街でナンパされてるの見けど、あーいうのに着いていけば良いじゃん!簡単に男できるし、新しい世界が広がるよ」
「いや、そういう明らかに一杯飲んだらこのあとホテルへ的なのは……」
実はこの1年前くらいに、知らない男に夜道で車に無理やり乗せられかけたことがある。そのときは抵抗して逃げ切ったが、今でもあの時のこのまま車に入れられたらどこかで知らない男に犯されていたかも、下手したら殺されていたかもと言った恐怖が色濃く、それを伝えた上であまりそう言った話題は、とお願いした。通っていたジム付近での殺人も女性が連れ去りの果てに殺されたというものだったため、余計に怖かったのである。
「んー、俺の彼女もよく声かけられてて大変だったけど、そんな雰囲気なかったよ」
「それはすごく美人さんだから、手軽に犯せそう!みたいな軽いタイプが選ぶ相手じゃなかったんだよ。意外とそういうところは相手選ばれてるよ」
「ふーん。まあ、君の場合は身体から始まる関係もありじゃない?まずは行動あるのみ!今度はそういうのにも着いて行ってみなきゃ!世界を広げよう!!」
愕然とした。こんなに気軽に性犯罪に巻き込まれるかもしれないような提案をされたこと、そうでもしなければ男なんかできないと言われたことがショックだった。
確かに私はデブだし、ブスだけど私にも人を選ぶ権利、出会いを選ぶ権利はあるはずなのに。ほぼ同じ内容のことを、その日の夜に別の同期と3人で出かけた時にも言われた。別の同期がトイレに立つと、私に言いたいことをぶつけてくるという状態であった。
それ以来精神的に参ってしまい、同期がいる前では満足に食事をとることが出来なくなった。それでも腹は減るため、職場で我慢した分家ではありえないほど食べてしまう。そうすると罪悪感で吐く。過食嘔吐が再発した。マロリーワイス症候群のようになり、血を吐いたりもした。
この時、別の同期は3人で卓を囲んでいた時もその時の飲み会での私への態度が酷かったことに、ひっそりと気付いていたらしい。
「気を遣わせてごめんね、ありがとう」
「でもあいつなんて言ったと思う?『あのくらい言っても良いくらいの関係は築いてるから大丈夫』とか言ってんだぞ?クズか?」
親しき仲にも礼儀あり、とはよく言ったものである。過食嘔吐に苛まれながら、さらに職場で彼と会うことが苦痛になった。なんと、それ以来私にあれだけ断食しろと言っておきながら
「パン余ったんだけど、食う?」
「飲み会やるんだけど、来てよ」
と、職場で声を掛けてくるのだ。パンなどは断ったが、もしかしたら飲み会などは誘いに乗るしかなくて物を食べている私を内心馬鹿にしているのかもしれない。お腹が空いてごめんなさい、ご飯を食べてしまってごめんなさい。後で全部ちゃんと吐いて綺麗にします。
エスカレートした被害妄想は止まらなくなり、仕事に行きたくなくて、消えない食欲の罪悪感から彼の顔も見たくなくてしょうがなくなった。でもデスクは隣だし、仕事も被っている。どうしても無理だ。昼休みを隣のデスクで過ごすことも苦痛で、女子ロッカーの椅子に腰掛けて過ごすようになった。
何らかの方法で胃を悪くしてご飯が食べられなくなれば彼は許してくれるのではないか。ふと、そんな考えが頭をよぎった。
これは名案かもしれない。
簡単に胃をやるとすれば、数年前にダイエットしていた時に一番効いたのは、アイスコーヒーの1Lパックを1日で2本弱飲み干した時だった。なるほどカフェインは胃酸の分泌を亢進させる働きがあるから、胃は傷めつけられそうだ。ついでに利尿効果もある。ちょうどいい。
カフェインについて調べると、そういえばエナジードリンクと錠剤の併用が原因らしいという死亡事件が一時期話題になっていたことを思い出した。カフェインは人間は個体差はあるものの、ある程度摂取が可能だが、その他の哺乳類にとっては猛毒である。また、人間にとっても中毒域と致死量の幅が狭い。嗜好品としてのコーヒー程度ならば問題ないが、錠剤の多量摂取は気軽にやると急性カフェイン中毒を引き起こすし、下手をすれば死んでしまう。
ならば、中毒域に入らない程度でカフェインを飲んでいい感じに胃を悪くしてやろうと思い立ち、ドラッグストアでカフェイン剤を購入した。
家に帰って1回2錠1日2回までと書いてあった箱を開けると、茶色い錠剤が20錠出てきた。とりあえず2錠飲んでみたが、何の変化もない。
時計を見ると17時半。明日から仕事であることをまた思い出し、次第に同僚に会いたくない気持ちと恐怖と嫌悪感がむくむくと頭をもたげだ。いっそ身体が壊れればしばらく休職できるかもしれない。頭の中でカフェインの中毒量と致死量を計算した。体重換算で一箱飲んだら中毒量は超えるが、致死量は全然超えない。まだ両親も健在で、死ぬわけにはいかない。全部飲んでも死なないなら、いっそ全部飲んで身体さえ壊れてしまえばいいのでは。仕事を休みたい。
気付いた時には20錠分の空のPTPシートを手にしている自分が、床に座り込んでいた。
タイミングよく実家の母親から電話が来た。何を言ったのかは朦朧としていたためにあまり覚えていないが、同期が嫌で仕事に行きたくなさすぎて薬を飲みすぎてしまったことは伝えた気がする。
4時間半ほど経ち、動悸と頭痛、冷や汗と吐き気に苛まれているところに焦った母親が高速を飛ばしてやってきた。ベッドに横たわる私と、ゴミ箱の中の薬の空き箱やシートを確認すると、
「そんなくだらない男のためにこんなことしないで。死のうとするならママも一緒に連れて行って」
と泣き崩れてしまった。
「大丈夫、致死量は飲んでないから気持ち悪くて胃が悪くなるだけで、そのうち薬が抜けたらよくなるから……この量じゃ絶対死なないから。計算したから……」
その後のこともおぼろげなのだが、職場への救急搬送は意地でもされたくなかったため、一晩母親の付き添いで明かした。朝、立って歩くこともやや覚束ない状態となった私は上司に電話をしたが、ODのことは踏ん切りがつかずに伝えられなかった。
「気持ち悪くてずっと吐いてます。今日の仕事は出られそうにありません……」
「腸炎か?ノロ、流行ってるからなぁ。君、一人暮らしだろう?飯も食えない、水も飲めないだともう入院したほうがいいんじゃないか?受診の手続きを整えるから」
そう言って電話は切れた。上司はどうやら感染性腸炎を疑っているようだった。母親も病院で補液をして早く血中濃度を薄めるように、という。まず、上司や先輩たちは私が精神的に不安定だったことを知らない。ODを疑われる要素は職場には絶対にない。もし、血液検査異常などで疑ってかかられたとしても、抗不安薬や抗うつ薬などと違って、カフェイン中毒はそれを念頭に置かないとバレる可能性は低いだろう。
そしてそのまま感染性腸炎疑いとして入院となった。血液検査異常も少なく、ODはまるで疑われなかった。母親は自分自身の通院があるため、入院の手続きだけして実家へとんぼ返りした。部屋を出る際、再度泣きながら
「もうこんなことしないでね。もし死にたくなったら一緒だからね」
と言われたことを覚えている。
気持ち悪さに苛まれている間、何よりも強く思ったのは少しくらい太っていてもいいから、本来なら美味しくご飯が食べられる身体は大事にしたほうがいいということだ。
あれだけ好きだったお粥も、お魚の煮付けも、サラダも、まるで喉を通らない。無理に食べても全て数分後には吐き出している。制吐剤を打ってもらわないと夜は眠れないほど胃が辛い。切り取って水洗いしたいほどに苦しく、ベッドの上でひたすらのたうち回っていた。睡眠不足でうとうとすると悪夢が見える。同期が笑いながら私を蔑んでくる。はっとして起きると、気持ち悪さで苦しい。夜通しその繰り返しだった。
しかし、致死量までは飲んでいないのも本当で、制吐剤と補液で徐々に改善傾向にある。食事もお粥半量程度なら口にできるようになった。それでも頭痛と心窩部不快感は残っているのだが。
こんな苦しい思いをするのなら、そして親に多大な心労をかけるならこんなことしないほうがマシだったと思う。
でも、食事が取れるようになってくると、再度食事をすることへの罪悪感が生まれてくるようになって来ているのも事実である。あまりにも辛かったことからODは2度としないが、もしかしたら退院できてもまたしばらくは過食嘔吐や拒食からは抜けられなくなるかもしれない気はしている。
ダイエットを考えている方々には、こんな自分の身体を痛めつけるようなことはやめるべきと伝えたい。適度な食事制限と、運動が遠回りに見えても何よりの近道だ。むしろ少し太ってたって、美味しいものを美味しく食べられることは、こんな風に身体をボロボロにするよりは幸せかもしれない。
ダイエットしている人や、太っている人が周りにいる人は、その何気ない一言が相手の心を大きく傷つける可能性があることを今一度考えて過ごしてほしい。私は思いとどまれたが、私も両親という枷がなければ勢い余って致死量まで飲んで死んでいたかもしれない。
自戒を込めて、記録に残そうと思った。
まだベッドから降りて動き回るのはつらいが、そろそろ退院と自宅療養が見えてきた。今は身体が辛くて精神も持たないため、今後の仕事での身の振り方や、今回の件に関しての相談をどうするかについては身体が良くなったら考えることにする。