はてなキーワード: 植物状態とは
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1日 | 2312 | 195064 | 84.4 | 39 |
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1日 | 2629 | 212729 | 80.9 | 34 |
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6936645(3610)
安楽死は生きるだけで発生する苦痛から逃れるための死です。ガンのターミナルケアではモルヒネなどで苦痛緩和しますが、苦痛が強すぎるとモルヒネを使おうが使うまいが正常な意識が保てません。自己判断でこの体はダメだとおもったら体に意識をつなぎとめることをやめていい制度「安楽死」は日本にはありません。体力などの状況的に自殺できない状況で回復しない苦痛におちいったら詰んでます。
尊厳死(オランダ版)は人としての尊厳がすべてなくなったからすでに死んだ(ここにあるのは生ける屍)と認め、肉体をそれ以上生かしておくことはやめるということです。本人は植物状態など判断が下せない状態なので自己判断はできず他人が判断を行います。もちろん少しでも口が利けるなら安楽死か生存ルートとおもいます。
尊厳死(日本版)は尊厳があるうちに死んで仏様になることなので実際はたいてい安楽死のことをさしています。日本の制度では尊厳がなくなる前に指示書を書ける人なら安楽死(自己判断)っぽい尊厳死(他人判断)を迎えられる可能性がありますが、結局はそれが守られるかは病院にきて同意書を書く家族の理解度次第な気もします。
息も絶え絶えにリングの上に転がりながら、ウォーズマンはロビンマスクにこう尋ねた。
「だれかオレの顔を見て笑ってやしないか?」
ロビンマスクは彼を見つめ、力強く声をかける。
「だれも笑ってやしないよ」
心から安堵すると同時にウォーズマンの全身から力が抜けていく。
それを抱きとめながらロビンマスクは涙をこぼす。
こんな感動的な場面から始めたい。
これは漫画「キン肉マン」に登場する一人の超人、ウォーズマンについての一つの考察である。
ウォーズマンはロビンマスクの弟子として、漫画「キン肉マン」の第8巻、
人間とロボットの間に生まれ、そのどちらにも属さない「ロボ超人」である彼は登場時、
針状の爪を発射する武器、ベアークローを使って対戦相手を惨殺、
練習のためにグラウンドを走る死刑囚149人のうち148人を殺害、
キン肉マンの仲間であるラーメンマンの側頭部を抉って脳漿に穴を開け、
植物状態にするなど、攻撃の残酷さでいえば作中随一ともいえるだろう。
しかし、そのような残虐さに反して、転んだ子供に手を差し伸べて助けようとしたり、
前述した149人の死刑囚の中でも老人だけは見逃したりといった優しさが
性根は優しい彼を残虐な戦いに駆り立てたのは一体何だったのだろうか。
ロビンマスクは作中、「超人オリンピック」のリング上でキン肉マンへの攻撃の手を止めたウォーズマンに
「また くうものもくえず きるものもろくにない すさんだ生活にもどりたいのか」と尋ね、
ここから想像されるのは、彼が故郷のソ連で置かれていた厳しい状況である。
この後、キン肉マンとの闘いを通して彼は残虐さを捨てたクリーンな戦い方の大切さに気付く。
そして、対戦相手のマスクを剥いだ方が勝ちというルールの中で、
ウォーズマンは自身が単なる超人でもロボットでもない「ロボ超人」であることを嘆き、
どこにいっても爪弾きにされ、いじめられ続けた日々を回想して「地獄の生活」だったと称した。
いつしか自分は超人やロボットを「血まつりにあげることがいきがいとなった」のだと彼は語る。
やがて雷鳴に照らされた彼の素顔は、人間でも均整のとれたロボットでもない、
それを見つめるキン肉マンとその婚約者ビビンバの顔も稲光の中で無言にこわばっている。
彼の素顔から受けた、誰も何も発せないような衝撃、
それが登場人物の表情のみを並べることで読者に鋭く突き付けられるのだ。
ウォーズマンの「素顔」は非常にドラマチックなやり方で我々に提示される。
醜い、恐ろしい、そう思ったとしても彼を気遣えば口に出すことができない、
いわば配慮のリアリティとでも呼ぶべきものがこの場面には備わっており、読者ですら、
ウォーズマンの顔からどのような印象を受けたかをあえて言葉にしないように努めてしまうのである。
彼の生い立ちや素顔についての問題はここで一度大胆に明かされたのち、しばらくはその影を潜めている。
残虐を捨て、キン肉マンら「アイドル超人」の一員となったウォーズマンは、
「黄金のマスク」編においては作品舞台として(「黄金のマスク」を巡る戦いはウォーズマンの体内で行われる)活躍し、
仲間を支えながら友情を深めていく。
そして、もはや誰もが彼にまつわる悲劇を忘れ去った頃、冒頭の事件が起きるのである。
彼は師であるロビンマスクとタッグを組み、共闘することとなった。
この時の対戦相手はネプチューンマンとキング・ザ・武道の二人が結成した「ヘル・ミッショナルズ」であり、
ロビンマスクは仮面をつけたネプチューンマンの正体がかつての好敵手、
やがてそれは証明されるが、ネプチューンマンは正体を知られたことを理由にロビンマスクを殺そうとする。
ウォーズマンは師を助けるためにリングに上がるも技を決め損ね、ネプチューンマンに仮面を外されてしまう。
彼の素顔を見た観客は衝撃を顔に浮かべ、ウォーズマンはなんとか仮面を奪い取って、再び顔に装着する。
彼が仮面を外され、再び装着するまでの間に挟まる以下のセリフは注目すべきだろう。
ネプチューンマン「(注:ウォーズマンに対し)醜い顔を隠すために覆面超人の道を選んだのであろう」
ロビンマスク「これ(注:仮面)をウォーズマンからとりあげることはあまりに残酷だ!!」
ネプチューンマンがウォーズマンの素顔を「醜い」と指摘したとき、ロビンマスクは特にそれを否定しない。
それどころか、仮面をつけずに戦い続けることはウォーズマンにとって残酷だと断定的に語る。
これはなぜか。ロビンマスクもやはりウォーズマンを醜いと感じ、
それでいて庇うこともせず受け入れているのだろうか。
当然そうではない。再び仮面をはぎ取られたウォーズマンはロビンマスクに、
そして、「だれも笑ってやしない」という言葉に安堵しながら命を落とすのである。
この場面において我々が再確認しなければならないのは、
そしてそれを“笑われる”ことをいかに忌避しているかということだ。
過去に過ごしてきた「くうものもくえず きるものもろくにない すさんだ生活」について指摘し、
ウォーズマンは当時の暮らしぶりを取り巻く貧困と生活の困窮とを思い返し、それを恐れているかのように見える。
しかし、この時ウォーズマンが真に恐怖していたのは単なる生活苦ではなく、当時の自分が置かれていた立場、
すなわち、周囲からいじめられ、疎まれ続ける「地獄の生活」の中で精神的なダメージを与えられることだったのだ。
ロボ超人であることが理由で受けた誹りや嘲りは彼の心に未だ深く陰を落としていた。
アイドル超人として仲間たちと友情を深めようと、戦いを乗り越えようと、
その陰を完全には取り除けていなかったことが、この場面では悲しみと共に明らかになる。
彼の陰を知るロビンマスクがウォーズマンから仮面を取り上げることを「残酷」だと指摘したのは、
仮面をつけずに生きていくことがウォーズマンにとって、自分がロボ超人であることを
突きつけられながら暮らすことと同義であると考えていたためではないだろうか。
彼はここで一度命を落とし、超人墓場で長く労働をすることになる。
それから少しの時が流れ、「キン肉マン」24巻に始まる「王位争奪編」において
脱出に必要な「生命の玉」と呼ばれる宝珠をキン肉マンに分け与えた後、
超人専門の医師であるドクター・ボンベに人工心臓をもらうことで生き返り、
この時の手術のミスのせいで彼は一度ほぼ戦闘能力を失ってしまうが、
再び登場時のような残虐な戦い方へ、そこからクリーンな戦い方へ、と復活を遂げる。
この「王位争奪編」は、キン肉マンがキン肉星の王として戴冠する場面で幕を下ろした。
平和になった世界の中、ウォーズマンはアイドル超人の一人として、
「メディカル・サスペンション」と呼ばれる特別な治療を受けることになり、長らくの療養生活を送る。
そして順調に体力を回復した彼は、「完璧超人始祖編」で再びリングに立ち、
宇宙から襲来した「完璧超人」たちを迎え撃つことになるのである。
しかし、ここで再び悲劇が起こる。ウォーズマンとその対戦相手、
対戦相手であった”完璧超人”ネメシスはロビンマスクを破った後、
塔状に組まれたリングからその体を突き落とし、砂丘に埋めてしまう。
「墓穴を掘る手間を省いてやったのだ」と語るネメシスの言葉を聞き、
慟哭しながら懸命に砂を掘り起こすキン肉マンの姿は非常に印象的なものである。
この場面において、ロビンマスクを失った悲しみをこれまでの感謝に代え、
続く戦いに向けて決意を固めていくキン肉マンと、
戦闘が始まろうとする中にあって敵に背を向け、
もはや姿の見えない師を思って涙をこぼすウォーズマンの姿は対置され、
対して師匠と弟子の関係にあったウォーズマンとロビンマスクとの関係の違いを示している。
その違いは続くポーラマンとの戦いからも読み取ることができる。
ウォーズマンはこの戦いの中でロビンマスクを失った悲しみから暴走し、自身の戦法を見失ってしまう。
テリーマンは彼を見て、普段の「計算され尽くしたクレバーな戦いぶり」とは逆の、
「ガムシャラに向かっていくだけの戦闘本能の塊」のようだと口にするが、それも当然のことである。
キン肉マンにとって、ロビンマスクはあくまで自分と共に成長していく超人の一人であり、
彼を失ったとしても彼はそれをバネに立ち上がって自分なりの戦いを続けることができる。
しかし、ウォーズマンにとってのロビンマスクは戦い方の土台や軸作りに大きく貢献した人物なのだ。
結果として彼はここで師と共に育ててきた「計算」や「クレバーさ」を失い、
ポーラマンに追い詰められ、ウォーズマンは「オレの命などどうでもいい」、
「刺し違えてでもこの戦いに勝利しなければ…ロビンに合わせる顔がない」とまで言う。
ひたすらプログラムとして戦い続けるだけの「ファイティング・コンピューター」だと笑った。
実体のない、いわば幻影のような彼はウォーズマンにこう語りかける。
「お前はいつも自分のことをロボ超人だと気にしているようだが」
「私はおまえをロボだと思ったことは一度もない」
回想の中で、ロビンマスクはウォーズマンに攻撃の仕方を教えている。
もう少しで目標を達成するという時になってぴたりと攻撃の手を止めてしまう。
ロビンマスクは彼を叱りつけるが、よく見るとウォーズマンが攻撃しようとしていた木の陰には子鹿がいる。
ウォーズマンの意図に気付き嘆息するロビンマスクの前で、子鹿は森の奥へと駆けて行く…
「おまえは血肉の通ったわが弟子だ」
「そのことに誇りを持てる超人になってほしい」
「オレハキカイナンカジャナイ」
彼の言葉はこの場面で、機械と人間が何を基準として分けられるのか、
そのような大きなテーマをも巻き込みながら読者の方を向く。
普段のような冷静な戦いぶりを発揮するが、
その背後にある考えを、彼はこのように説明した。
「今までオレはロビンの恩に報いようとするあまり自分の命を捨てるつもりで戦っていた」
「生きるために…ロビンがオレに託してくれた大事な魂を守るために闘う!」
戦いの中にあって「生きる」ために奮闘することはできるか、
「生かす」ことを考えていた時点でウォーズマンは
彼自身が「機械でない」との自覚をもつにはまだ足りないものがあった。
それが、ロビンマスクがウォーズマンに伝えた、「誇り」である。
体は機械であっても心までは機械でないと宣言できるようになった。
「オレハキカイナンカジャナイ」、
そう宣言する彼の言葉があえて機械的にカタカナで表記されているのは、
「あくまでも彼の体は機械でできているが、“それでも”」、という
“それでも”の先、逆説のその先を読者に想像させるためではなかったか。
ここで物語は、生まれ持った肉体の性質を変えることはできないけれど、
心は変えることができるのだと我々に伝えるが、
「ロビンはオレのなかで永久に生き続ける このオレが死なない限り
幼少のころ、自身を「地獄の生活」に追い込んだロボットの体に対する複雑な思い
――憎しみ、悲しみ、怒り――、
それをロビンマスクが与えた誇りによって乗り越え、肯定することに、
最終決戦としておかれたネメシス戦の直前、
すぐにその発言を打ち消し、「生身である半分」では理解できると語る。
ロボ超人である自分を理解するとともにしっかりと受け入れている。
ポーラマン戦で彼は、「超人オリンピック編」を彷彿とさせる雷雨の中、
「醜いツラだ」、「みんなおまえのツラをみて笑っているぜ」と嘲笑されるが、
彼はその言葉を「それがどうした」と打ち消し、師のために戦いを続ける。
自分の顔を見られること、
そして笑われることを臨終の間際にすら恐れていたあの彼はもはや存在しない。
敵を「生かし」、自分を「生かす」ことに注力する。
「キン肉マン」という物語においては、「人は変わる」ということが繰り返し語られる。
そしてそれを超越する新たな勢力へと超人たちはその立場を次々と転じ、
その度に誰かが喜んだり悲しんだりする。
しかし、生まれ持った体だけはどうしても変えることができない。
そんな葛藤や劣等感、「変わる」ということに向けた諦観交じりの強い欲求を
ウォーズマンは常に抱えているが、
そのような「変わらない」ロボットの体が他方、
静かに受け入れるだけの強さを持っている。
実家は狭かった、精神的にも経済的にも貧しかった、うるさかった。
自分の部屋がない、限られた小遣い、周りに合わすためのゲーム、両親の喧嘩、姉の癇癪。
学者が夢とか幼稚園のとき言っていたけど、そんなことは誰にも聞いてもらえなかった。
両親、姉、祖父母、教師、クラスメイト、こんな繋がりしかなかった。
誰もかれも悪気はなかった。ただ中身のない、文脈のない乾いた笑いで過ごす。
いや、信頼を前提としたからかいというのに慣れていなかった、というか、信頼していなかった。
大学に行こうといった。反対された。
とめどない姉の癇癪。父親のうつによる自殺。時代遅れな母親の大学進学への無理解。
死にたかった。やっぱり自分なんて、夢を持っても、こんな家庭に生まれてしまって、何も抵抗できない。
他の家庭とは違う。子供の自立を考えようとしない。皆自分のことしか考えていない。
はい終わり。こんな世界もうイヤだ。生まれてこなければよかった。
結果的に推薦で大学に合格したけど、溜まりに溜まった鬱が溢れて、学校に行かなくなった。
父の自殺もあり、死が近くなった。自殺しようと思ったが、できなかった。
本能で死んでないだけ、踏み切れる気力もない。
ただただ、植物状態になっていた。
生きる意味など無い。気づいたのは遅かった。
大学のサークルにも入ったが、不毛な承認ゲームしかできなかった。
こんなことが自分の居心地の良い場所で、自分自身のことについて考えられるとは思わなかった。
難しいと思っていた学問も、時間をかければ自分で進めていけることもわかった。
実家がおかしいこともわかった。不毛な承認ゲームも無駄だとわかった。
育ちがいい家庭の重要な要因とは、「いつか自立するであろう子供」に対し、
自分の経験と他人の経験、また、現在の様々な業界の情勢を織り交ぜた、極力客観的な意見が言える親が居ることであり、
そんな人間、周りを見ても簡単に見つからないっていうことをやっと理解できた。
周りに居ないなら自分で獲得するしか無い。そのために本、映画、音楽などというものがある。
作品というのは、絶対に全てを知ることのできない他人と、意志を共有するプロトコルにもなりうる。
そのプロトコルを作る人間、使う人間というのがあって、どちらが偉いというわけではない。
でも、意識しなくても、自分でなにかプロトコルを構築した人間というのは、
他人に対して謙虚になれる。自分の意志で自分で作っているわけだから自信もつくようになる。
ていうかなんか作ろう。創作なんて馴染みがなかった。
酔いどれ20歳児でした。
(※夜中に記事を見て勢いで書いていますので、最新のガイドラインに準拠した内容であるか査読していません。蘇生に実際に携わった経験が複数回あり、ICLSで複数回トレーニングを行っている者が経験と記憶を元に書いていることをご了承ください)
現時点では専門家としてのコメントが見当たらなかったので少しだけ書きたいと思います。
救命の専門家かと言われると自信はありませんが、院内でも心停止→心臓マッサージとなると、蘇生後(あるいは蘇生しながら)ICUに入るのがセオリーです。当然、院外から運び込まれます。もつまり、私たちは「蘇生がうまくいった人」「蘇生がいまいちだった人」「蘇生がうまく行かなかった人」のその後を実際に見ている立場です。
まずは、倒れた方が速やかに蘇生して何よりです。搬送されたその後は気になりますが、いろいろな意味で、これが一番良かったことです。
僕たちは定期的に、より高度な人形(胸を押す深さを記録したり、電気ショックを実際に行うことができるなど)でトレーニングを行いますし、実際に院内で心停止に対応したことも一度や二度ではありません。
慣れている僕たちでも、単純な運動としてもかなり疲れますし、頭をフル回転させて原因検索と現場のマネージメントを行うので、終わった後はどっと疲れます。慣れない一般の方であれば、アドレナリンがドバドバ出て、興奮が冷めたころにものすごい疲労を感じられたのではないかと思います。本当にお疲れ様でした。
そして、文面を見る限りでは、バイスタンダー(居合わせた人)としてのあなたの対応は間違っておらず、正しい処置をされています。安心して下さい。一番言いたかったことはこれです。
・脈拍について
もし本当に心臓が止まっていたら、あるいはとても弱い拍出しかなかったら「脈は触れない」ので探す必要はありません。
例えば、熟練者が1~2秒で「脈があるorない」と判断し即座に心臓マッサージを開始するのであればそれでもいいかもしれませんが、反応と呼吸がない(もしくは死戦期呼吸という喘いでいるよな呼吸)の時点で心停止とみなすため、特に非熟練者では今回の対応が正しかったと言えます。
私は肋骨どころか胸骨を折ったこともあります。仕方ありません。何もしなければ死んでしまうので、よくぞ続けてくれました、という所存です。
患者さんはICUで「胸が痛い」と言います。実際かなり痛そうです。いろいろな痛み止めの薬などで対応しますが、リハビリをし、退院されていきます。それは初期対応が的確になされ、障害がないあるいは軽微であったからこそです。
・時間を記録していること
大相撲の件でもどなたかDrが言及していましたが、心停止~蘇生の時刻を記録しているのは非常に重要なことです。心停止の時間が長くなれば、心拍や呼吸が戻ったとしても、脳がダメージを受けて植物状態のように意識が戻らない方もいます。心停止~心拍再開の時刻がわかれば、脳のダメージがある程度予測できます。しかし、一般の方がムリに記録する必要はないと思います。できるだけ早く心臓マッサージを始めること、良質な心臓マッサージを可能な限り絶え間なく続けること、AEDを適切に使用できること、これが優先です。余裕があれば時間の記録をお願いします。
心臓マッサージはもちろん生死の問題です。しかし、同時に社会復帰できるかの問題でもあります。
蘇生までの時間が長かったときは上記のように、身体は生きていても意識は戻らずずっと寝たきりのままになるかもしれません。
あるいは脳がダメージを受け、言葉がうまく使えなかったり、身体が十分に動かなかったりするかもしれません。
早くAEDにつなぎ、電気ショックで心拍再開することや、心拍再開するまでに胸骨圧迫が上手に行われて脳に血液が通っていることで、こういった可能性、程度が少なくなるということです。
そういう意味において、今回のケースは、蘇生が早かったこと、そしてバイスタンダーであるあなたが速やかに適切な処置ができていたこと、倒れられた方にとって幸運だったと思います。
最後に、環境について(誰も交代しようとする人がいなかったこと、駅員さんの情報共有?など)は残念に思うことがいくつかあります。
特に、駅員さんを含めて誰も心臓マッサージを交代しようとしなかったこと、AEDを持ってきてくれなかったことです。
今回のようにすぐに心拍再開しなかった場合、5分も経たずにあなたの心臓マッサージは「有効なもの」ではなくなります。そして、AEDの装着と解析はできるだけ早いほうがいい。