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栃木市議会のページから出力しました。
平成26年 6月定例会(第3回) - 06月12日-04号
P.145
○議長(関口孫一郎君) 4番、針谷育造議員。
〔4番 針谷育造君登壇〕
P.145
◆4番(針谷育造君) 栃木新風会、4番、針谷育造でございます。通告に従い一般質問をいたします。質問の要旨は、1番といたしまして、栃木市総合計画への岩舟地域の位置づけについて、2番、小野寺北小学校旧校舎の保存と活用について、3番、岩舟地域の獣害対策について質問をしたいと思います。
それでは最初に、栃木市総合計画等への岩舟地域の位置づけについて伺いたいと思います。私は、今回の市議会選挙に当たり、大岩藤の発展なくして栃木市の未来は語れない。そのためには、発展の可能性が高いこの地域が将来の栃木市の鍵を握っていること、つまり栃木市の南西部、大平、岩舟、藤岡地域で連携したまちづくりが必要であると訴えてきました。その理由は、地形、地勢的にも発展可能性の地域として最適のところであり、さらに交通の要衝であることであります。群馬県、茨城県を東西に結び、両毛地区の主要都市をつなぐ国道50号線、さらに50号線に並行する県道小山岩舟線、桐生岩舟線の幹線道路が走っております。南北には、栃木市内を走る県道栃木藤岡線、さらには高速道路東北自動車道、佐野藤岡インターがございます。さらに、鉄道では、JR両毛線、東京と栃木市内をくまなく結ぶ東武日光宇都宮線の有機的結合による開発を進めるべきだと訴えてまいりました。交通の要衝であるこの地が、なぜ開発されなかったのかと考えてまいりました。幸い、手つかずの広大な平地林がこの地域にはございます。一方、市長の岩舟地域マニフェストでも、佐野藤岡インター周辺の産業団地の整備の推進、そして岩舟町・藤岡町大規模開発計画を再スタートさせ、地域産業の振興を図ります等とあります。
そこで、このような状況を踏まえ、栃木市総合計画等に岩舟地域をどのように位置づけるのか伺いたいと思います。
P.146
◎市長(鈴木俊美君) 栃木市総合計画への岩舟地域の位置づけについてでありますが、4月5日の岩舟町との合併に伴い、合併協議会で策定をいたしました新市まちづくり計画を踏まえ、新しい総合計画の策定に向けて現在改定作業を進めているところであります。主な作業といたしましては、岩舟町合併に伴う各種数値、数字の見直しに加え、岩舟地域のまちづくりの方向性を地域の姿としてまとめていくものであります。特に、地域の姿につきましては、岩舟地域におきましても、既存の総合計画と同様に、地域協議会の協力を得ながら策定をしてまいります。岩舟地域の地域の姿策定に際しましては、岩舟地域の資源や特性を生かしつつ、市町村合併のメリットであります広域的視点に立ったまちづくりが進むよう、まちづくりの方向性を描いてまいりたいと考えております。その上で、旧岩舟町時代に推進が図られなかった事業、例えば市域、市の領域の東西を走る国道50号線沿線、南北を走る県道栃木藤岡線沿線などは、大平地域、藤岡地域並びに岩舟地域を一体的に結びつけ、各地域の個性や特色を生かした土地利用構想をつくり上げ、栃木市南部、ひいては市域全体の発展へとつなげてまいりたいと考えております。なお、岩舟地域の施策の一部、具体的には岩藤大規模開発は、既存の総合計画における藤岡地域の地域の姿の中で、既にインターチェンジ周辺活用エリアとして位置づけております。さらに、私の今回のマニフェストの施策として具体的に織り込み済みでもありますので、現在改定作業を進めている総合計画の策定に当たりましても反映されておりますし、さらに追加して反映をしていく所存でございます。
以上であります。
P.146
○議長(関口孫一郎君) 針谷議員。
〔4番 針谷育造君登壇〕
P.146
◆4番(針谷育造君) 大変前向きに、そして建設的な市長の答弁、ありがとうございました。それでは、この計画策定に当たりまして、今後の日程、方法も若干述べられましたけれども、どのような手順でなるのかをお伺いしたいと思います。
P.146
◎総合政策部長(赤羽根正夫君) 具体的な今後の岩藤大規模開発の手順ということでよろしいでしょうか。
〔「はい」と呼ぶ者あり〕
P.146
◎総合政策部長(赤羽根正夫君) そこまでの具体的な、現在の段階では、そこまでは至っておりませんが、まずは総合計画を今年度岩舟地域を中心として改定いたしますので、その中で、地域計画の中で十分、既に藤岡地域の中でもインター周辺ということでの位置づけはされておりますけれども、岩舟地域を含めた中での整合を図った中で、エリアどり的なものも含めて概要は詰めていきます。その後に具体的なエリアとか、既に現在も協議会等はございますが、休止状態というようなこともありますので、その協議会をどういうふうに立ち上げていくかということも含めて、詳細を詰めていく形になろうかと思います。
以上です。
P.146
○議長(関口孫一郎君) 針谷議員。
〔4番 針谷育造君登壇〕
P.146
◆4番(針谷育造君) ありがとうございました。それでは、ちょっと角度を変えまして、再質問になりますけれども、ご承知のように、4月5日に合併を果たしました。この合併によるメリットは、まさに市長の答弁のようにはかり知れないものが私はあるのではないか。栃木市の総合計画の基本構想や土地の骨格、土地利用構想の完成度は、大幅にアップをするのではないでしょうか。今まですっぽりと抜け落ちておりました岩舟地域が埋まることにより、岩舟地域は栃木市の南部の中心に位置することになります。栃木市は、将来的には大きな財産を得たと思う、私はそのように考えております。たびたび申しわけありませんが、このことについての市長のお考えを聞かせてください。
P.147
◎市長(鈴木俊美君) まず、今回岩舟地域が栃木市と一緒になることによって、栃木市の全体の形としては大変成形、縦長といいますか、長方形の形になったところでありまして、形の上でも、まず岩舟地域が加わっていただいたということは、栃木市にとって大変大きな意義がございます。それから、岩舟地域の持っておられる、いわゆるポテンシャル、将来への可能性あるいは魅力、こういうものについても議員がおっしゃるとおりではないかと思います。これからは、栃木市の、とりわけ南の地域の一角を占める岩舟地域としてのさまざまな発展が考えられるところでありますので、このことについても議員がおっしゃられるとおりかと思います。ただ、栃木市にとりましては、失礼ながら岩舟地域だけではなくて、他の地域も全て魅力的なところでございます。そういう意味においては、これからは栃木市の一角を占める岩舟地域の持てるポテンシャルを十分に引き出していくことができるように、そしてそれが栃木市にとって魅力となっていくように、いろんなことを手がけていかなければいけないというふうに思います。その手がけていく中では、まだまだ地域としてやり残している課題あるいはこれから充実させていかなければならない施設や、いわゆるインフラの整備などもやっていかないといけないこともありますので、これらについても他の地域と同様、これから内容の充実に努めていくことが大変必要だろうというふうに思っております。そのようなことを通して、何度も申しますが、栃木市にとっての全体の発展に、岩舟地域のポテンシャルが貢献してもらえるように、そして岩舟地域そのものがこれまでやり残していたものをきっちりとやり遂げていくことが、これからは大切になっていくだろうというふうに思っております。
P.147
○議長(関口孫一郎君) 針谷議員。
〔4番 針谷育造君登壇〕
P.147
◆4番(針谷育造君) ありがとうございました。それでは、少し具体論に入りまして、2番目の質問に入らせていただきたいと思います。岩舟・藤岡地域住民にとって、大規模開発計画は、まさに悲願50年の課題であります。この大規模開発計画の経過をお聞きしたいと思いますので、よろしくお願いします。
P.147
◎総合政策部長(赤羽根正夫君) ご質問の岩舟町・藤岡町大規模開発の経過についてお答えを申し上げます。
本開発は、針谷議員もご承知のとおり、旧岩舟町、旧藤岡町にまたがる地域における大規模な住宅地開発と同開発に伴う東武日光線の藤岡駅、静和駅間に新駅を整備するというものであります。本開発の経過でありますが、今から48年前の昭和41年に、東武鉄道株式会社より東武日光沿線開発に関して旧岩舟町、旧藤岡町への意思表明がなされたことが始まりでございます。しかし、同年10月に勃発した第4次中東戦争に端を発した第1次オイルショックの影響を受けて、東武鉄道株式会社による開発計画は、一時後退を余儀なくされました。その後、昭和50年には、開発手法として土地区画整理事業が検討され、東武鉄道株式会社より計画工程表が示されるとともに、昭和59年には同社から合計274ヘクタールの開発計画が提示され、地元説明会が開催されました。これを受けて同年、旧岩舟町の地元、御門地区において、岩舟御門土地区画整理準備委員会が発足され、委員会から町に対して技術支援の要請がございました。昭和63年には、行政側の事業化推進の母体として、県、旧岩舟町、旧藤岡町の関係者をメンバーとした岩舟町・藤岡町大規模開発連絡協議会が発足し、開発の推進に向けて、旧岩舟、旧藤岡両町の協力体制を整えてまいりました。
また、翌年の平成元年3月には、栃木市、小山市など当時の2市7町1村圏域を範囲として、栃木・小山定住圏計画、いわゆるトナンプランが策定され、岩舟町・藤岡町大規模開発区域については、豊かな自然環境のもと、産業と居住機能が複合的に整備される地域として位置づけられました。そのほか平成6年には、栃木県南部地方拠点都市地域の指定を受け、翌年3月に策定された栃木県南部地方拠点都市地域整備基本計画においては、この大規模開発を市町別の整備方針の中で、緑豊かな自然環境を生かし、居住機能を軸に「産・緑・住」の機能からなる複合都市開発を推進し、住宅・宅地と新たな産業集積による就業機会を提供していくものとして位置づけ、開発面積を旧岩舟町、旧藤岡町合わせて137ヘクタールと定められました。このような中、岩舟町・藤岡町大規模開発連絡協議会では、協議会が主体となって各種の調査を実施するとともに、地域内への説明会、関係者向けパンフレット配付、アンケート調査、先進地視察、東武鉄道株式会社との事業推進打ち合わせを実施するなどの活動を独自に推進してまいりました。しかし、1986年代から始まった好景気も、4年後の1990年代にはバブル崩壊により景気の後退を迎え、景気の悪化とともに活動が低下し、平成12年3月に協議会が主体となって実施した岩舟・藤岡大規模開発産緑住複合都市開発推進事業調査が完了すると、翌年3月29日開催の協議会総会及び推進事業調査報告会を最後に、現在まで協議会の活動は休止状態となっております。
以上が現在までの経過でございます。
P.148
○議長(関口孫一郎君) 針谷議員。
〔4番 針谷育造君登壇〕
P.148
◆4番(針谷育造君) 大変詳しい経過をありがとうございました。ここで、次に移りますけれども、今の状況で岩舟町・藤岡町大規模開発計画の見通しについてお伺いすることも極めて困難かなと思いますけれども、とりあえず上げておりますので、ご回答をお願いしたいと思います。
P.148
◎総合政策部長(赤羽根正夫君) ご質問の岩舟町・藤岡町大規模開発計画の見通しについてお答えを申し上げます。
本開発計画は、先ほどの開発の経過に関する答弁の中でお答えいたしましたとおり、1990年代のバブル崩壊による景気後退や社会情勢の変化等により、平成13年3月の岩舟町・藤岡町大規模開発連絡協議会総会を最後に、協議会の活動は休止状態にあります。活動休止から13年が経過した現在、現行の栃木市総合計画においては、針谷議員の言われる大規模開発を藤岡地域の地域の姿の中でインターチェンジ周辺開発エリアにおける産業基盤整備地域として位置づけ、大規模開発の当初の目的である居住機能を中心とした複合都市の開発の趣旨からは方向転換をいたしました。少子高齢化が進む中、社会情勢の変化に伴い、交通の要衝である佐野藤岡インター周辺や国道50号線に隣接しているという地理的好条件を生かし、企業誘致を推進することは雇用の確保による若い世代の定住や新たな人口流入の促進及び市の財政基盤強化など、多様な効果を担うことから、事業推進に当たっては、製造業や物流関係の産業団地の整備なども今後視野に入れる必要がございます。今後は、当該地区の地理的条件等を考慮すれば、産業団地開発への可能性はあると考えられますので、具体的な整備区域や方針等を周辺地域最大の地権者である東武鉄道株式会社との折衝を踏まえ、地域の皆様や関係機関と協議しながら検討してまいりたいと考えております。
以上です。
P.148
○議長(関口孫一郎君) 針谷議員。
〔4番 針谷育造君登壇〕
P.148
◆4番(針谷育造君) 大変ありがたい、産業団地の可能性は十分にある、そのようなことを聞きまして、非常に地域の皆さんも喜ぶ回答であったというふうに思います。私は、この産業団地等の雇用の確保の場の開発について、いささか角度を変えてお伺いをしたいと思います。よろしいでしょうか、議長。
P.149
○議長(関口孫一郎君) 再質問ということですか。
P.149
◆4番(針谷育造君) はい。
P.149
○議長(関口孫一郎君) はい。
P.149
◆4番(針谷育造君) 私は、この大規模開発計画を達成するために、実は栃木市役所1階へ東武宇都宮百貨店をテナントとして市長の英断で入れたということを聞いたときに、これは何かの布石ではないのかなと感じました。私が勝手に思っていることでございますけれども。承知のように東武鉄道は、資本金1,021億円、明治30年設立され、地元密着でその業績を伸ばし、現在は関連グループ93社を有する大企業であります。幸い栃木市内には、地域ごとにそれぞれ駅があり、多くの市民の足として利用し、親しまれております。この岩舟・藤岡大規模開発に栃木市の命運がかかっていると思ってもいいのかなと私は勝手に思っております。この計画は、先ほど赤羽根部長から言われましたように、137ヘクタールのうち、東武鉄道所有地55.3ヘクタール、内訳は山林が40.46ヘクタール、原野14.7ヘクタール、全体の40%を占めております。残りは岩舟、藤岡地域の地元地権者の所有あるいは町外の方、あるいは市外の方もいらっしゃると思いますけれども、81.67ヘクタール、これは山林と農地であります。東武鉄道は、平成25年6月、7月に、農業委員会の許可を得て農地を原野に変更いたしました。つまり農地が14.7ヘクタールだったものを原野に地目変更いたしました。東武の準備態勢は整ってきたのかなと思います。この開発は、東武鉄道抜きには前へ進まないと思います。たびたびで申しわけありませんけれども、市長のお考えを、簡単で結構でございますからお考えを聞かせてください。
P.149
◎市長(鈴木俊美君) まず、東武鉄道との連携という点に関し、議員からご指摘をいただきました本庁舎1階に東武宇都宮百貨店栃木店が入店をしていることについてでありますが、まずは栃木市の魅力を高めるには、どんな商業施設がよろしいかという観点から、あくまでそれを中心として選考した結果、東武宇都宮百貨店栃木店さんが入店をしていただけるということになりまして、このようないわゆるデパートの様相を呈する商業施設が1階にあるということは、栃木市にとっての魅力を必ずや高めていくであろう、かつまた中心市街地の活性化への、必ず少なからぬ好影響を与えてくれるだろうという思いであります。と同時に、東武鉄道というのは、我が栃木市を南北に貫く大動脈としての鉄道でありますから、かつその鉄道の存在を通して栃木市の観光の面でも、それから多くの人に来ていただくことをこれから考えていかなければならない上でも東武鉄道の協力は必要不可欠でありますから、そうした東武鉄道グループとのよりよき関係を築いていくことができるなら、それにこしたことはないということでございます。
一方、いわゆる岩藤開発における東武鉄道様の存在意義ということになりますが、まず第一は、何といっても対象となる面積の4割を占める大地主であります。したがって、これから開発計画を栃木市が本格的に進めていこうとするならば、まずはこの大地主の東武鉄道さんの協力がなければ、これは立ち行かないことであります。と同時に、他の地主、地権者の皆さんの協力もいただかなければならないのは、これはもう当然でございますので、その中でもとりわけ大地主としての東武鉄道さんにはご理解をいただくとともに、ご理解というのは従来の住宅地を中心とした整備開発ではなくて、産業団地等の造成を中心とした開発へと進めていく上でのご理解、そしてご協力が得られるかということが大切になります。この点、従来の岩藤開発で目標としていました新駅の設置、そして住宅地を中心とした緑の環境豊かな一大エリアをつくっていくということについては、恐らくこれからは無理だというふうに思います。新駅の設置ということに関しましては、東武鉄道さんはその後、板倉東洋大前駅をおつくりになりました。そして、住宅地等の造成についても、これまた板倉東洋大駅前に広大な住宅地をつくっておられます。失礼ながら、しかしその現状については、ご案内のような状況でありますから、経済状況等も考慮すれば、東武鉄道さんが再びこの地において、そうした計画をみずから実行していくという可能性は極めて低いだろうなと思わざるを得ません。
したがいまして、これからはやはり地元行政あるいは他の企業などの協力をいただかないと、なかなか厳しいだろうというふうに思っております。その点からも、東武鉄道さんにはご協力をいただくということは、ぜひともこれから求めていかなければならないところだろうなというふうに思っております。ちなみに、東武鉄道様が持っておられたこの地の一部が今は東武藤が丘カントリーになっているわけですね。ゴルフ場へと一部は変えておられたりしているわけでございます。そうした地域であることのご理解と、そしてそれには何度も申し上げますが、東武鉄道の協力なくしては、いずれにしてもなし得ないであろう計画になることは間違いのない事実でございます。東武鉄道とのよりよき関係を構築していく中で、そうしたことへのご理解とご支持、ご支援をいただけるようなことを目指していかないといけないだろうというふうに思っております。
P.150
○議長(関口孫一郎君) 針谷議員。
〔4番 針谷育造君登壇〕
P.150
◆4番(針谷育造君) ありがとうございました。
P.150
○副議長(海老原恵子君) 一般質問を続けます。
針谷育造議員。
〔4番 針谷育造君登壇〕
P.150
◆4番(針谷育造君) それでは、栃木市総合計画等への岩舟地域の位置づけについての最後の質問でございますけれども、トナンプラン等の経過と現状について、先ほど回答をいただいたというふうに理解をしておりますので、今後精いっぱいの努力と、そして全市的な合意を得ながらやっていただくことをお願いをしたいというふうに思っておりますので、この質問については割愛をさせていただきたいと思います。
最後に、要望ということで、栃木市総合計画に岩舟・藤岡大規模開発計画を含め、地域協議会、地元地権者の皆さんの意見を反映させ、16万4,000人の栃木市民の将来のためにも、揺るぎない計画を策定することを要望したいと思います。悲願50年の課題に明るい兆しが見えてきたと私は感じました。きのうの市長の答弁ではございませんけれども、死に物狂いで頑張るとは私は言いません。政治生命をかけて、ともに汗をかく覚悟でございますので、確実な歩みの一歩をお願いをしたいというふうに思います。
それでは、2番の小野寺北小学校校舎の保存と活用についてに質問を移らせていただきたいと思います。小野寺北小学校の保存について、栃木市の考え方を伺いたいと思います。最初に、小野寺北小旧校舎の沿革と保存運動の経過について申し上げ、議員各位の皆様にもご理解をぜひいただきたいというふうに思います。小野寺北小旧校舎の場所は、県道栃木佐野藤岡線の西側に隣接し、村檜神社、大慈寺の南約1キロ、小野寺地区の上耕地というところにございます。その歴史は古く、明治6年、大慈寺を仮校舎として開校、明治27年、ちょうど日清戦争の時代でありましたけれども、ここに旧校舎が建てられ、明治33年には南校舎を増築、明治41年には玄関と2階建ての校舎がつくられ、現存するのは明治27年と明治41年の校舎でございます。平成元年、新校舎の完成により、学童保育、地域の研修所、高齢者のふれあい館として地域に開放して現在までやってまいりました。この旧校舎は、県内では現存するものでは最も古いものでございます。120年の時を超え、6,000人の卒業生を送り出しました。
次に、保存運動の経過を若干述べたいと思います。平成21年、この周辺の山側が土砂災害特別警戒区域等に指定されました。当時の町長は、建物の老朽化等を理由に、平成24年12月議会で解体を明言し、平成25年度予算に新研修所の新築予算、同時に旧校舎の解体費を計上しました。旧小野寺北小校舎を保存する会は、このときに結成され、運動を始めました。旧校舎の学区内の90%を超える867人の署名をつけて陳情し、その活動状況が新聞各紙で報道されました。しかし、町は文化財的価値がないと解体の方針を変えませんでした。何度かの交渉を重ねましたが、意見は食い違い、そのまま経過が過ぎました。この新聞報道を見た宇都宮大学、梶原教育学部教授が現地を調査したことから、多くの専門家が強い関心を示しました。平成25年の10月3日には、東京芸術大学大学院教授、上野勝久氏、これは栃木県文化財保護審議委員会、この先生が足利の鑁阿寺を国宝にしたときのリーダーでございました。その先生が現地を調査し、文化財的価値を認め、メモという形で町長に提出されました。さらに、10月30日、小山高専の苅谷勇雅校長が、永峰助教と学生50人で現地調査を実施し、このような立派な報告書をつくっていただきました。さらに、小山高専苅谷校長は、12月8日、栃木市文化大使にもなっておりますけれども、講演会を開き、歴史的建造物を生かすことの重要性を、そして必要性を保存する会の皆さんは学んだと思っております。さらに、年が明けた平成26年の2月2日、東京芸術大学大学院教授の上野勝久氏の講演会を実施し、今やらねばいつやるの、今でしょうと保存する会のメンバーは、文化財的価値を再確認し、運動への成功をこのとき確信しました。私はそのように思っております。その後、小山高専名誉教授の河東義之氏、栃木県文化財保護審議委員並びに栃木市の文化大使を兼ねております。の現地調査と文化財的価値についての意見をいただき、このような中で、ついに町も解体しないことを決断いたしました。この間、全国の建築士会、文化財専門家から保存要望等が町に多数寄せられ、その結果、解体しないで栃木市に対応を委ねるということになりました。
そこで、この旧校舎保存の栃木市としての考え方を伺いたいと思います。
P.151
◎市長(鈴木俊美君) 旧校舎保存の考え方についてでありますが、4月、岩舟町の栃木市への合併に伴いまして、小野寺北小学校の旧校舎も当然ながら栃木市の所有と現在ではなったわけであります。旧小野寺北小校舎を保存する会の皆様からは、文化財の価値判断といたしまして、建築がご専門の先生方が調査した資料を提供いただきました。先ほど議員もお示しになったようなものであります。また、一方では、建物が土砂災害特別警戒区域に位置しており、利用者の安全確保の面からは、使用を控えなければならない状況であることも事実であります。引き継ぎました栃木市としては、まず改めて市として建築関係の専門家等に依頼をして調査を実施していくことから始まっていきたいと考えております。何分旧岩舟町からは、栃木市に対応を委ねるということになっておりますので、委ねられた栃木市としては、改めて栃木市としての認識を持つことから始めていかないといけないというふうに思っております。
具体的には、専門家による第三者的な調査を実施をし、建物の調査だけではなくて、その重要性や具体的な保存の方向性なども検証、検討していただくことになろうかと思います。その後において、その調査の結果報告等に基づきまして、残すべきかどうなのか、残す場合はその残し方はどうすべきなのか。つまり、現場に今のままで残していくのか。ただ、その場合は何度も申し上げますが、土砂災害の警戒区域ということもありますので、それらとの整合性をどう図っていくのか、あるいは財政的な負担は市にとってどのくらいになっていく可能性があるのか等々、栃木市の例といたしましては、旧栃木駅舎を、その部材などを残して、従来の駅と異なる場所に部材を利用して復元をし、現在に至っているという例もありますので、そういうふうな可能性なども含めて、要はもう一度全ての問題を検証するための調査をしていきたいということでございますので、少し時間をいただいて、今のような調査から実施していくことを始めたいというふうに考えております。
P.152
○副議長(海老原恵子君) 針谷議員。
〔4番 針谷育造君登壇〕
P.152
◆4番(針谷育造君) 全てはその調査にかかっていると思いますし、私は非常に文化財的価値が高いということは、専門家も申しておりますので、その調査に委ねるということで、私も了解をしたいというふうに思います。それらのこととは若干異なりますけれども、次の質問に移らせていただきたいと思います。
栃木県の文化財指定をお願いしたい、このことでございます。文化財価値については、建造物が専門の東京芸大の上野勝久氏は、県内で確認された明治期の小学校は、佐野市にあります三好小学校旧校舎、小野寺北小旧校舎、那珂川町にあります小口小学校旧校舎、これは希少な明治期の木造校舎として歴史的価値があり、この3校を栃木県文化財指定も考えてもよい、このような評価をしていただいております。ちなみに、建造物専門の河東義之小山高専名誉教授、同じく建造物で、那須烏山市にお住まいの文化財保護審議委員の斎藤弘江氏も同様の意見でございまして、県の文化財保護審議委員の中の4人の建造物の先生がいらっしゃいますけれども、そのうちの3名の方はこのようなことで意見は一致している、このようなことも心強いお話をされておりますので、ぜひともその専門家の皆さんにもぜひ入っていただきながら調査をしていただきたい。そして、あわよくば、私はなると思いますけれども、県の文化財としての指定をお願いしたいことをここでお願いをしたいと思います。
P.152
◎教育副部長(小林敏恭君) ご質問の栃木県指定の文化財登録についてお答えを申し上げます。
栃木県の指定文化財となる場合、所有者からの申請に基づき、県も調査を行い、その後、県の文化財保護審議会の審議と答申を経た上で、栃木県教育委員会が指定を判断いたします。指定された建物は、復元修理を基本として保存し、内部も復元し、保存することが原則になってまいります。県指定文化財の修理には、県の補助金が交付されることとなりますが、建物の利活用は限られたものとなります。一方、国の登録有形文化財という登録制度がございます。ご質問の県指定文化財に比べると、建物の外観の保存をメーンとする制度であり、外部についてもその4分の1が変更可能であり、内部については改装が自由で幅広い利活用が可能なものとなっています。ただし、文化財としての修理に対する補助金の制度はないことから、景観などの補助制度の活用の検討が必要となってきます。
小野寺北小学校旧校舎の文化財としての指定や登録についてでありますが、先ほど市長が答弁いたしましたとおり、少し時間をいただき、市の考え方がまとまった時点で、今後の利活用や建物の文化財としての価値を踏まえて、市や県の指定文化財がよいのか、国の登録有形文化財がよいのかは、適宜判断してまいりたいと考えております。
以上でございます。
P.152
○副議長(海老原恵子君) 針谷議員。
〔4番 針谷育造君登壇〕
P.152
◆4番(針谷育造君) 大変適切な答弁いただいたというふうに思っております。
3番の明治の小野寺北小校舎、これは私とすれば、地域の人もそうでありますけれども、活用して初めて生きるというふうに考えております。調査の結果がどうなるかわかりませんけれども、今のお答えの中では、解体するという話は出なかったものですから、次に移らせていただきながら、(仮称)歴史と文化の道ということで、観光、地域活性化の目玉になるのではないか、そんなところで意見を申し上げたいと思います。
ご承知のように、この地域は、慈覚大師円仁を生んだ地でございます。慈覚大師円仁は、794年、「鳴くよウグイス平安京」と覚えましたけれども、平安初期に下野の都賀郡で生まれたとされています。私は岩舟、つまりこの栃木市で生まれたことは、歴史的にも文献的にも確認できると考えております。9歳から15歳まで大慈寺で修行し、その後比叡山に登り、最澄の弟子になりました。42歳のとき、最後の遣唐使として唐に渡り、10年に及ぶ困難な旅を続け、その時代の国際情勢、政治経済、宗教、文化、風俗、人々の暮らしを自分の目と足で、旅をしながら書き続けた日記がございます。現在は国宝に指定されておりますけれども、「入唐求法巡礼行記」、膨大な、文庫本でしか私は読みませんでしたけれども、大変な10年間の唐の時代の生活や今言ったことが、元駐日大使のライシャワー博士により翻訳され、世界に発信をされました。ご承知のように、世界三大紀行文、マルコ・ポーロの「東方見聞録」、玄奘三蔵の「大唐西域記」の三大紀行文の一つとして紹介をされました。帰国後は、比叡山の3代座主となり、天台宗の中興の祖とも言われておる円仁でございます。また、大慈寺に隣接して村檜神社がございます。三間社春日づくりの社殿は、国の重要文化財に指定されております。また、全国に住んでいる小野寺氏を名乗っている人たちの発祥の地としても、小野寺は有名でございます。その小野寺氏の菩提寺の住林寺には、県指定文化財の平安期の阿弥陀如来座像が指定をされております。このように小野寺は歴史の宝庫でもあります。
このような地域の中で、小野寺地区を、小野寺地区に限らなくても構いませんけれども、歴史と文化の道としての観光地域活性化の方策を私はお願いしたい、そのように考えておるものですから、お考えを伺いたいと思います。
P.153
◎産業振興部長(早乙女洋君) ご質問の小野寺地区の歴史、文化の道として、観光活性化についてお答えを申し上げます。
議員ご指摘のとおり、岩舟地域小野寺地区につきましては、慈覚大師円仁が修行をしたと言われる大慈寺を初め、国指定重要文化財に指定されている村檜神社など、歴史、文化的観光資源が集積している地区でありまして、合併前の岩舟町におきましても、これらの資源を活用した観光振興を図るための施策を進めてきたところであります。このような中、市では旧岩舟町を含めた新しい栃木市全体のさらなる観光振興を図るため、本年3月に栃木市観光基本計画を策定したところであります。この計画の中では、岩舟地域における具体的な施策の一つとして、小野寺地区を中心に慈覚大師円仁を初めとする地域の歴史、文化を伝え、観光情報を発信していくことを掲げております。このほか、この計画では、周遊観光モデルルートづくりを今後3年以内に優先的に着手するスタートアップ事業と位置づけておりまして、各地域が有する観光資源の特徴を物語としてつなぎ、周遊観光モデルルートとして設定してまいりたいと考えております。小野寺地区が有する歴史、文化的観光資源もこの重要な素材の一つと考えられますので、観光による地域活性化の取り組みとして、周遊観光モデルルートに組み込んでまいりたいと考えております。
以上でございます。
P.153
○副議長(海老原恵子君) 針谷議員。
〔4番 針谷育造君登壇〕
P.153
◆4番(針谷育造君) ご答弁ありがとうございました。周遊観光ということで、実は夕べ私のところにファクスが入ってきまして、地域協議会の委員の中から、ふれあいバスを使いながらこのことをぜひ地域の発信網、そして地域との、あるいはその地域外の人たちとの交流の場としてのふれあいのバスをぜひ利用したらどうだろうという提案を、夕べ協議会があったようでありますけれども、メールで私のところにいただいていることも申し伝えておきたいと思います。
最後の、非常に現実的な問題でありまして、早急にお願いしたい。4番の雨漏り等の修繕を早急にお願いしたい。保存するには調査が必要だ。しかし、現在の建物には雨漏り等修繕が早急にしなければならない必要性がございます。特に玄関等々、校舎の間の谷間、谷の部分であります。さらに、教室の雨漏り数点、校舎西側の堀ざらいと排水、校舎南側の雨水排水、雨どいの設置等、早急にお願いをしたい。また、地元には保存する会や地元老人会の皆さんが既に敷地の管理等に積極的に協力を申し出ており、除草や草刈り、清掃等も既に実施をしております。そのためにも、早急な修繕をお願いしたいと思いますので、ご回答をお願いしたいと思います。
P.154
◎岩舟総合支所長(大島純一君) ご質問の雨漏り等の修繕についてお答えを申し上げます。
小野寺北小旧校舎につきましては、これまで学童保育館、高齢者福祉施設、小野寺ふれあい館や地域公民館として利用をしてまいりました。しかし、土砂災害特別警戒区域内に位置し、老朽化も進み、利用者の安心、安全を確保するために、代替施設として近隣に小野寺地区公民館が整備されたことによりまして、現在は閉鎖をしている状況でございます。雨漏り等の修繕につきましては、雨漏り等の状況を早急に調査し、小規模な修繕等は早急に対応させていただき、大規模な修繕等が必要な場合は、先ほどの市長答弁で旧校舎保存の考え方についてお答えしましたとおり、市としての方向性が決まり次第、対応していきたいと考えております。
P.154
○副議長(海老原恵子君) 針谷議員。
〔4番 針谷育造君登壇〕
P.154
◆4番(針谷育造君) とにかく雨漏り等、家屋そのもの、校舎そのものが壊れるようなことのないようなことを早急に実施することをお願いしたいと思います。
それでは、次の質問に移らせていただきます。岩舟地域の獣害対策についてであります。まず最初に、岩舟地域と栃木市の実態について伺います。岩舟地域の実情を述べたいと思います。ご承知のように、岩舟の地域は、小野寺、岩舟、静和の旧村に分かれ、主に山間地帯の小野寺地区に被害が集中しています。主な被害は、稲、野菜等の農作物だけでなく、水田の掘り起こしを初め、畦畔、畑の土手等、被害は甚大であります。農地は、メッシュ状の金網で囲われ、電気牧柵等で囲われ、その費用は1戸当たり20万円を下らない、そのように申しておりました。何よりつらいのは、丹精込めた作物の無残な姿を見ることであります。近い将来は、イノシシの数が上回り、イノシシにじゅうりんされる様子が目に浮かび、人間がおりの中で生活する、そんな逆転が起きるのではないかと地元では大変嘆いております。岩舟地域と栃木市の実態についてお伺いしたいと思います。
P.154
◎産業振興部長(早乙女洋君) ご質問の岩舟地域の獣害対策についてお答えを申し上げます。
岩舟地域と栃木市の実態についてでありますが、市内でのイノシシ、ニホンジカ、ニホンザルなどによる農作物被害につきましては、猟友会の駆除従事者の方から四半期ごとに提出される報告書や農業共済組合で把握されている被害状況等についても確認いたしまして、それらのデータと地元からの情報を加え、被害を把握しているところであります。平成25年度の具体的な被害につきましては、岩舟地域では、ただいま議員がおっしゃられたように水稲の被害が多く、特にイノシシの被害が拡大しておりまして、ニホンジカ、ハクビシンの被害も増加しており、面積では約2ヘクタールの被害となっております。
次に、栃木地域や都賀地域、西方地域では、水稲や芋類などの被害があり、面積は約26ヘクタールで、前年度に比べまして19ヘクタール急増しており、そのほとんどがイノシシの被害となっております。
また、捕獲頭数につきましては、岩舟地域分で、イノシシが162頭で前年度比81頭の増、ニホンジカにつきましては9頭でございまして、前年度の捕獲はありませんでした。岩舟地域以外の栃木市分につきましては、イノシシが504頭で前年度比81頭の増、ニホンジカが105頭で51頭の増、ニホンザルにつきましては、捕獲はありませんでした。全体を通してイノシシの捕獲が大幅に増えている状況であります。
次に、有害鳥獣対策としまして、岩舟地域では捕獲用の箱わなを設置し、地元猟友会へ駆除の業務委託を行ってきております。合併前の栃木市では、個体数を減らすための捕獲駆除のほか、荒廃した里山の手入れによる生息地域の環境の整備、それから被害農地を守るための侵入防止柵設置による被害防除の3つの対策を基本として実施してきているところであります。
以上でございます。
P.155
○副議長(海老原恵子君) 針谷議員。
〔4番 針谷育造君登壇〕
P.155
◆4番(針谷育造君) ありがとうございました。
それでは、次に移らせていただきたいと思います。鳥獣保護法改正案等をどのように考えておるのかを伺いたいと思います。佐野市葛生地区の例を若干申し上げたいと思います。山からイノシシが出られないように周囲を金網で囲っています。金網は市が負担し、住民の手で設置しているようでございます。小野寺地区とは違い、農地の囲いはありませんでした。イノシシの行動は制限されているようですが、金網の設置できないところから時々出没するようですが、大きな被害はない、このように申しておりました。新聞報道によれば、2011年度現在、全国で鹿が323万頭、イノシシも88万頭に上ると推定され、農産物被害は200億円を超え、そのためにはこれらの数を管理せざるを得ないのが現実だと新聞は報道しております。そこで、2008年から市町村が中心に、銃やわなを使った集中的な捕獲や侵入防止柵が中心だったが、被害を減らすまでには至らなかった。そこで、国は2013年12月、鹿、イノシシ等の生息数を10年後までに半減するとした目標を設定し、鳥獣保護法改正案も国会で審議されているようであります。現在のところ、これは可決をして法案ができたようでございますけれども、保護するだけでなく、鳥獣の生息数を適正な水準まで減少させる管理の政策も導入するという大改正のようでございます。対策の柱は、市町村の境界を超えた広域的な捕獲事業を集中的に実施するとした。実施主体は猟友会、自然保護を行うNPO法人、警備会社等と書かれおりました。被害防止には、捕獲以外にも柵の設置や見回り等も述べられておるようでございます。さらに、補助金は、自治体実情に応じた頭数管理が進められるように一括して任せる等も必要であると提案されております。この改正案をどのように考えるのか、お伺いしたいと思います。
P.155
◎産業振興部長(早乙女洋君) ご質問の鳥獣保護法改正案についてお答えを申し上げます。
まず、今回の鳥獣保護法改正は、農作物に深刻な被害を与えている鹿やイノシシなど、有害鳥獣を捕獲することにより、鳥獣の数を適正な水準に減少させ、生息地を適正な範囲に縮小させるために必要な措置を講じることとされ、従来の保護政策から管理へと大きく方針を転換するものであります。ただいま議員がご紹介いただいたとおりでございます。具体的な施策といたしましては、国や都道府県が鳥獣の管理に関する計画を定め、鹿やイノシシなど、その数が著しく増加し、またはその生息地が拡大している鳥獣の捕獲事業を直接実施できるようになります。また、一定の技能を持ち、適切な安全管理ができる捕獲の専門業者、例えば株式会社などもこれに含まれるというようなことでございますけれども、それを都道府県知事が認定する制度も創設され、その認定事業者は自治体の委託を受けて捕獲事業を実施することができることになります。さらに、法改正とともに、国の鳥獣捕獲目標として、10年後までに鹿、イノシシの数を現在の半分に減少させることが示されました。このように、今回の法改正によりまして、国、県が直接有害鳥獣の捕獲を行うことができることになりますので、現在市町村で行っている事業と相まって大きな効果を上げるものと期待をしているところでございます。
以上でございます。
P.156
○副議長(海老原恵子君) 針谷議員。
〔4番 針谷育造君登壇〕
P.156
◆4番(針谷育造君) ありがとうございました。頭数管理の方法ということで、国、県が有効な、そして政策あるいは責任を持ってやっいてくということでございまして、まさに今そのことを実施していただきたい。そして、地域の方々も協力しながら頭数管理に邁進していって、農作物等が被害に遭わない農村や山村をつくっていただきたいというふうに思っております。
最後に、非常に難問でありますけれども、法改正を踏まえた抜本的な今後のイノシシ対策、今のお話で大分イメージはわかりますけれども、具体的にどのような状況になるのか、もしわかっておりましたらご回答をお願いしたい。以上です。
P.156
◎産業振興部長(早乙女洋君) ご質問の抜本的な今後のイノシシ対策についてお答えを申し上げます。
現在岩舟地域では、猟友会2団体により、有害鳥獣の捕獲を実施しておりまして、捕獲要の箱わなをイノシシ用に24カ所、鹿用に2カ所設置しております。また、岩舟地域以外の栃木市におきましても、先ほど述べましたように、捕獲、駆除、これはわなを合計で87基設置しておりますが、とあわせまして、生息地域環境の整備、それから侵入防止柵の設置等によりまして対策を講じてきているところであります。しかしながら、イノシシなどの有害鳥獣による農作物被害は増加傾向で、なおかつ広域化しており、抜本的な対策とはなっていないものと考えております。抜本的な対策といたしましては、先ほど議員からの質問にありました鳥獣保護法の改正による個体数調整が最も効果的ではないかと考えるところであります。この改正法が施行されますと、国や県の新たな施策である捕獲事業者の認定制度や、わな猟の免許取得年齢の引き下げなどによる捕獲従事者の育成、確保が期待できますことから、市といたしましても、国や県、猟友会などと連携をしながら対策を強化してまいりたいと考えております。
以上でございます。
P.156
○副議長(海老原恵子君) 針谷議員。
〔4番 針谷育造君登壇〕
P.156
◆4番(針谷育造君) それでは、再質問というか、希望も含めて再質問したいと思います。
確かに先ほど言いましたように、この対策のために農家1戸当たり20万円前後のお金を使いながらやっているということになりまして、新しい法改正ができた後に農家の負担、個人負担というのはどのようになるのか、その辺のことがわかりましたら、あるいは今年度の栃木市の予算事業等がありましたら、お伺いをさせていただきたいと思いますので、ご答弁をお願いします。
P.156
◎産業振興部長(早乙女洋君) ただいまの再質問にお答え申し上げます。
農家の負担ということでございますけれども、現在行っている制度につきましては、市の制度であります獣害対策設備設置費補助金というものがございます。これにつきましては、イノシシの被害防止柵設置の場合は2分の1の補助ということでございまして、ただし上限が5万円というようなことでやらせていただいております。また、これとは別に国の制度で鳥獣被害防止総合対策事業費補助金というものがございます。これにつきましては、野生獣侵入防止柵を設置するというものでありまして、国の補助金、これが10分の10の補助でございますけれども、これにつきましては資材費のみの補助となりますので、施行については地元の方々にお願いするということになるものでございます。
以上でございます。
P.157
○副議長(海老原恵子君) 針谷議員。
〔4番 針谷育造君登壇〕
P.157
◆4番(針谷育造君) 確かに農家負担というものは莫大になってきておりますので、ぜひこれらの制度を使いながら、そして地域の皆さんと市役所の担当者あるいはその関係者の皆さんで、よりよい対策を最後にお願いをし、私の一般質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。
◇ 広 瀬 昌 子 君
平成26年 9月定例会(第4回) - 09月03日-03号
P.83
○議長(関口孫一郎君) 一般質問を続けます。
4番、針谷育造議員。
〔4番 針谷育造君登壇〕
P.83
◆4番(針谷育造君) 栃木新風会、針谷育造、通告に従い一般質問をいたします。1番、非核平和都市宣言について、2番、県内への指定廃棄物の最終処分場について、3番、下野新聞の集団的自衛権アンケートについて、4番、地方教育行政法の改正について、4点を伺いたいと思います。
私は今回の質問に当たり、大人の責任とは何かについて考えました。将来の子供や孫たちのために今私たちがやらなければならないことは、平和な社会を残し、子供たちに引き継ぐことであると思います。この議場にいる皆さんはそれぞれ親であり、お父さん、お母さんであり、おじいさん、おばあさんの方もいると思います。普通のこととして、当たり前のこととして平和についての質問をただいまより始めたいと思います。
1つ、非核平和都市宣言について。私は1945年、昭和20年の終戦のときに生まれ、69年間戦争のない時代を生きてきました。国民への平和への強い意思と戦争は二度とするべきではないとの理念で大人たちが憲法9条を守ってきた結果であると思います。平成24年3月1日、本市は Permalink | 記事への反応(1) | 00:26
11 名前:番組の途中ですがアフィサイトへの転載は禁止です (オーパイ fa85-ldtI)[sage] 投稿日:2017/03/14(火) 12:16:58.59 ID:q2Hr3Zp+0Pi [1/4]
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ttp://www.kantei.go.jp/jp/singi/kyouiku/
教育再生会議 設置
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13 名前:番組の途中ですがアフィサイトへの転載は禁止です (オーパイ fa85-ldtI)[sage] 投稿日:2017/03/14(火) 12:17:10.57 ID:q2Hr3Zp+0Pi [2/4]
副会長 鴨下一郎 菅義偉 塩崎恭久 下村博文 岩屋毅 高市早苗 鴻池祥肇 世耕弘成
副幹事長 新藤義孝 高木毅 梶山弘志 西村康稔 江藤拓 古川禎久 山本一太 有村治子 山谷えり子
14 名前:番組の途中ですがアフィサイトへの転載は禁止です (オーパイ fa85-ldtI)[sage] 投稿日:2017/03/14(火) 12:17:26.76 ID:q2Hr3Zp+0Pi [3/4]
ttp://www.kyoiku-saisei.jp/wf/activity/16860443
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ttps://www.youtube.com/watch?v=K0yvSFxYUTE
創生「日本」6月総会 講師:大阪府知事 松井一郎氏 平成24年6月8日
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1952年2月 日米行政協定の締結のとき高松宮殿下のグループがラスク大統領特使に提出した安全保障構想で「徴兵制を導入」
1954年10月 木村防衛庁長官が「私としては徴兵制度の実施が望ましいと思う」と記者会見で発言。
1956年 竹田五郎 統幕議長 徴兵制をめぐる政府見解を批判。
1970年11月 防衛白書から「憲法上の限界から徴兵制は行えない」という表現を削除。
1980年 日向方斉 関西経済連合会会長が、関西財界セミナーの基調報告で「非常時に備え、徴兵制度の研究も必要だろう」と発言。山田稔ダイキン工業社長は「徴兵制をしいている国では人件費が少なく、GNPに占める防衛費の割合が小さくなっている点は注目すべき」と意見。
1987年 「現代社会」の教科書検定での指示内容に「志願制なので徴兵制の国に比べ人件費がかかる」という改善意見。
1992年10月 森喜朗政調会長、自民党の全国研修会の公演で「若者に国民奉仕隊のような組織に入ってもらい、ボランティア活動を通じて国家のことを考え、ポイントを取った人が大学受験で有利になる仕組みができないか、具体的に検討してみる必要がある」と発言。
1996年12月 衆議院の代表質問で森喜朗代表が「ドイツの国民基本法には徴兵制があり、忌避した場合、一定期間は社会奉仕を義務付けることになっている」「若者が学校教育の中で、ボランティア活動を必ず体験することが必要」と義務化を提言。
1996年12月 建設省国土地理院の幹部職員を対象とするディベート研修で、講師が徴兵制は必要と発言。
1998年5月 三重県鈴鹿市の加藤栄市長が「自衛隊鈴鹿父兄会」の来賓あいさつで「徴兵制度を見直す必要がある」「必要かもしれない」と発言。のちに「青少年非行の歯止めになっていたのではないかという意味」「精神訓練の場、と言えばよかった」と釈明。
1999年9月 鳩山由紀夫幹事長代理が群馬県の立会演説会で「侵略を受けた時は、有事法制や緊急事態法制のなかで基本的人権を守りながら個の権利を公共の役の前にどこまでゆずるかという議論はすべきだ。徴兵制はとらないことを原則としながら、万一足りない時は、緊急事態法制のなかで考えるべきではないか」と発言。
2000年9月 憲法調査会の欧州視察報告書で、ドイツの徴兵の代替役務について、中山太郎会長「社会活動の義務化は、社会保障コストを減らす知恵」と感心。
2002年5月 石破茂防衛庁長官が憲法調査会で「徴兵制は憲法違反だと言ってはばからない人がいるが、そんな議論は世界中どこにもない」と発言。
2002年6月 憲法調査会が札幌市でひらいた地方公聴会で6人の陳述者のうちの会社社長の稲津定俊氏が「国民徴兵制度」を明記した新憲法制定を提案。
2005年3月 衆議院憲法調査会の最終報告書案で国民の義務規定の積極的な意見として、国防の義務と徴兵制を追加すべきものとして挙げる。
2006年10月 教育再生会議の初会合で、国際教養大学学長の中嶋嶺雄氏が「韓国などの学生に聞くと経験を積ませるという意味合いが大きい」と徴兵制を評価。
2007年10月 東国原英夫宮崎県知事が建設業者との座談会で「徴兵制はあってしかるべき」と発言。後に「道徳や倫理規範の欠如が社会のモラルハザードにつながっている気がする。規律を重んじる機関で教育することは重要」と釈明。
「人物評価を国公立の2次試験に」で話題の教育再生会議なんだけど、そのメンバーって、出産したらお辞めなさいの曾野綾子先生だったり、現行憲法は「国家のアイデンティティを喪失しており、大日本帝国憲法を再評価し、自主憲法の制定が必要だ。あ、皇族は男系継承が絶対な」でおなじみの憲法学者、八木秀次先生だったり、それはそれは香ばしい先生方が名を連ねてる(まあ文科相が親学の人だしね)わけですが、その中に一人、素敵な方がいらっしゃるじゃないですか。
この佐々木先生ですが、かの有名なイオンド大学の名誉博士号をお持ちで、下村大臣とも古くからのお友だち。で、下村先生を招いての自社グループ50周年式典では、映画「祈り」を上映されているとか。
心の働きが遺伝子に影響を与える事を確かめている中でも「笑い」が眠っている遺伝子をオンに変える事が証明された。その他にも、「愛」や「感動」などのポジティブな心の働きが眠っている遺伝子をオンに変え、「祈り」が遺伝子に影響を与える事を研究している
筑波大学名誉教授、村上和雄博士を取り上げたドキュメント映画。お祈りすることで、ポジティブな遺伝子をオンにしたり、ネガティブな遺伝子をオフにしちゃったりするらしい。お、おう……。
こんな人たちが「国公立大学の入試では学力だけじゃなくて、人物評価しようぜ〜〜」と叫んでいらっしゃるというこの状況どうなの?
起業ポルノ 渡邉美樹氏を落選させたい人へのオススメの投票方法
http://d.hatena.ne.jp/T-norf/20130705/1372957664
togetter ワタミをどうしても当選させたくなかったら…
こんなバカどもがいる。
非拘束名簿方式は、他党より同党で競合する比例候補が敵だというのはただしい。
http://anond.hatelabo.jp/20130703165016
この人も書いてる通り、上すぎる候補でも、下すぎる候補でも、渡邉美樹さんにはプラスになる。
ほどよい候補を見つけるのは難しいというのもあるが、もっと重大な問題まである。
考えてみてほしい、自民党の渡邉美樹以外の比例候補で、今回の選挙より前から名前を知っている人が何人いるだろう。
その人たちと競争して、ワタミが負けるか??テレビにもでてて、教育再生会議にもはいってて、安倍首相から直々に出馬要請されたワタミが。
渡邉美樹さんは、2011年の東京都知事選挙で、民主党の支持をうけて無所属で立候補し、1,013,132票を獲得している。
全国比例区で自民からでて当選するのに必要な票は、前回は約10万票、前々回は約20万票だった。前々回は自民がぼろ負けしたときなので、参考にならないだろう。
単純な比較はできないが、自民全国比例で当選するのに必要な票の、10倍ちかくを東京都内だけで獲得している。
つまり、このときの民主票以外に、1割でも個人への支持票があれば、東京だけでアウト寸前になる。
それに、ワタミホームページによれば、ワタミの会社には65,498名の株主がいる、発行済株式数とかじゃねーからな。もちろん、個人じゃなかったり支持者じゃない株主もいるだろうが、わざわざ株を買う人々がお手紙までもらったら、たいていは入れるじゃないの。
それに、比例区は知名度が鍵なんだから、1位か2位で当選する恐れもある。
そこで提案。
3自民党を強く支持している人は、渡邉美樹トップ当選阻止を狙って投票。
4ブラック企業問題に政治的な関心が高まってほしい人は、左派政党を検討。
解説する。
今回の選挙で、渡邉美樹にいれたい人は、比例区の投票用紙にどう書くだろう。
「渡邉美樹」「渡辺美樹」「わたなべみき」「渡邉」「渡辺」「わたなべ」「美樹」「みき」「ワタミ」
こんなとこだろうか。
実はこのなかで、「渡辺」「わたなべ」「ワタミ」は、疑問票となる可能性がある。
なぜならば、同一選挙区に、みんなの党の比例代表候補「渡辺みちたろう」さんがいるからだ。
たぶん、「渡辺」はみちたろう票になるか、按分票。「わたなべ」は按分票。「ワタミ」はみき票になるだろうが、一応みちたろうさんも「わた」と「み」はついているw
按分票は、得票率に応じて比例配分される。つまり、みちたろう票が増えれば増えるほど、渡邉美樹さんにはいる按分票はへるのだw
「渡辺」「わたなべ」は結構多いんじゃないかな、そもそもテレビでみて渡邉美樹さんに共感して入れようと思う人なんて、どーせ単純で適当だから。
ちなみに、みちたろうさんはみんなの党渡辺善美代表の甥。みんなの党が嫌いだったり、みんなの党は好きだけど江田派だよって人は、この方法は使えない。
2他党を検討
与党の方針がいいと思うなら公明。右派なのがいいなら維新。リフレが好きならみんな。「ウソつかない。TPP断固反対。ブレない。」なら共産。
渡邉美樹さんがトップ当選となれば、入ってからもそれなりに重用される恐れが強い。
となれば、有力候補にいれるべきだろう。
前々回は、1位が舛添47万票、2位JA全中の山田としお45万票、3位中山恭子38万票、4位が丸山和也27万票といったところ。
このなかで、山田としお、丸山和也は今回も比例ででている。その他だと、橋下市長の前に大阪府知事だった太田房江も知名度的に有力かもしれない。
単に渡邉美樹が嫌いとかではなく、ブラック企業問題が主眼なら、嫌いでも比例は社民、共産、みどりの風、生活とかにいれたらいいと思う。
俺はみんなの党支持者だから、・・・川田龍平にいれる。みちたろうって誰だよ。
追記
Midas
> 『投票では阻止できない』民主主義の行き詰まりを表してる。
民主主義は、少数意見もよくきいた上で多数派が決めるものだと考えている。
渡邉美樹支持者が一定数いるのなら、支持しない人が彼の当選を投票で阻止できないことが問題だとは思わない。
議席の一つを占めるだけ、むしろ国会で攻撃の的になって、いいんじゃないだろうか。
ワタミの当落よりブラック企業を問題視してるなら、左派政党にいれればよいので、投票で意見を反映できる。
gui1
国政にしっかり向かいたい人は地盤作れる小選挙区からでるし、知名度があってまともな候補は党に縛られず裁量の大きい知事選にでるからね。
参院比例は知名度があるがキワモノな候補か、圧力団体の候補に向くところはあります。
death6coin
tatsunop
>「わたみ」でわたなべみちたろうにも入るかどうかが一番気になる。この辺の按分決定ってどういうプロセスで決定・発表されるんだろう。
詳しくはしらないけど、「わたみ」は、渡邉美樹の愛称と判断されるか、もしくは無効票になると思われる。通称申請なんて制度もあったような気がするが・・・。
プロセスについては、総務省から都道府県選管に参考例が事前に通知されることがあったり、都道府県選管から各選管に通知がいくことがあったりするらしいが、
各選管で、各陣営も立ち会いのもときまるらしい。不服なら、裁判になって、最高裁で確定。
type-100
そうなんですよ。誰からも嫌われてない人じゃなくて、多くの票を集めた人が勝つのが選挙ですから。
また追記
http://anond.hatelabo.jp/20130707223322
お前バカだろ。
まず、渡辺みちたろうさんは仮にも善美代表の甥。
選管によっては、誰の愛称としても認めずに無効票という可能性はなくはないかもしれないが、みちたろうさんに按分票がくる可能性ってどんだけだよ。
そもそも、全国のみんなの党陣営の立ち会いの人に、「ワタミはわたなべみちたろうかもしれない」と開票時に主張してくださいなんて、みんなの党本部も、みちたろう陣営もいわないだろどう考えたって。
16日の昼、埼玉県春日部市にいた。たまたま入ったレストランで、隣に座った60代と思われる女性2人の会話が耳に入ってきた。「…もう結果が出ているからね」「そう。だから〔投票に〕行ってないの」。
メディアは投票日に向けて、選挙結果の予測を「世論調査」の名のもとに執拗に行ってきた。投票日に向けて何度も世論調査を行い、「自民単独過半数の勢い」(『東京新聞』12月13日付)、「自公300議席うかがう」(『朝日新聞』14日付)、「自民勢い変わらず」(『読売新聞』同)…という調子だった。映画が始まる前に、その結末を大声で話すようなものである。これでは映画館に行く気力も失せる。
午後8時。開票が始まると同時に、「出口調査」を根拠とした当選確実が次々と打たれ、朝刊一面トップの見出しがほぼ決まってしまった。メディアが予測していた以上の劇的な結果となった。民主党の地滑り的、壊滅的大敗北、自民党の単独過半数、自民+公明(or/and)維新で3分の2(320)を超えることが確実になった。
いま、開票速報を聞きながらこの「直言」を執筆しているが(16日午後9時現在)、何とも不思議な気分になった。まるで開票が終わったかのようである。『東京新聞』12月15日付「こちら特報部」は、「世論調査が醸成する『空気』」を分析している。この不思議な「空気」のなかで投票日を迎え、春日部市の女性たちのような会話が、全国各地で行われていたのではないか。勝負が決まっている試合や、「オチはこうだ」と事前に知らされたサスペンス映画、表紙の帯に結末が書いてあるミステリー小説に食欲がわかないのと同じだろう。今回の世論調査については、「世論調査が予備選的な役割を果たした」という評価もあるという(『東京新聞』同上)。だが、これは楽観的評価に過ぎよう。調査報道が世論誘導的に機能した可能性は否定できない。しっかりした検証が必要である。
投票率は前回よりかなり低くなった。戦後最低の投票率になりそうである。現時点で推測できることは、結末が見えた試合に行く気がしないで棄権した人々だけではなく、多党乱立、節操のない政党間移動、党内のドタバタ、内容空疎な「マニフェスト」や「公約」などを見せられて、選挙そのものに嫌気がさした人々がかなりいたことだろう。そのなかには、あえて選挙に行かない積極的棄権派(ドイツの現代政治用語では「非選挙人」(Nichtwähler)という)も含まれているのではないか。多党乱立とメディアによる「結果はもう出ている」という報道の連鎖のなかで、一票を使う気力を失せさせてしまったところに、別の意味での「一票の軽さ」があるように思われる。「非選挙人」の選択の結果は投票率の低さであり、それは自民党に圧倒的に有利に作用したと言えよう。
なお、それまでの支持政党の不甲斐なさに怒り、極端な主張をもつ他の政党に乗り換えることを、ドイツの政治用語で「抵抗選挙人」(Protestwäahler)という。今回、「日本維新の会」が「抵抗選挙人」の受け皿となったと見ていいだろう。もっと言えば、民主党政権に対する怒りと絶望の最大の受け皿、「抵抗選挙人」は40%を超える棄権者ではないか。自民党はこの「抵抗選挙人」によって大勝を得たとも言えよう。選挙結果がまだ確定していない段階なので、個々の具体的な指摘は控えておこう。
6年前、直言「『失われた5年』と『失われる○年』――安倍総裁、総理へ」を書いたが、彼はわずか1年で内閣を投げ出した。政治生命が終わったかに見えたが、それから5年で、再び「わたくしの内閣」(安倍氏の口癖)が誕生することになる。安倍氏のいう「美しい国へ」の危なさは、当時、次の3つの点にあらわれていた。(1)「5年以内の憲法改正」、(2)集団的自衛権行使の合憲解釈、(3)「教育改革」と教育基本法改正、である。
(1)は、出来の悪い付帯決議をもつ憲法改正国民投票法の制定である。(3)は教育基本法「改正」と「教育再生会議」による執拗な教育介入であった。5年前、「安倍色の教科書検定」に対して沖縄では県民大会まで開かれたほどだった。今回の総選挙公約には、教科書検定の強化が掲げられているので、沖縄の危惧は深い。ちなみに、安倍氏は大学9月入学を6年前にすでに打ち出していた。私は「『大学9月入学』と『ボランティア』のセットは曲者である。軽薄な私大経営者はすぐに飛びつきそうだ」と当時指摘していた。(2)の集団的自衛権行使を可能にする解釈変更については、「合憲解釈」の報告書が出る2カ月前に安倍氏が退陣してしまったので、しばらく後景に退くことになったが、今後一気に勢いを増すだろう。
「送別・安倍内閣」を書き、安倍氏の復活はほとんどないと踏んでいたので、今年9月の安倍総裁誕生は大変驚いた。「総理大臣の職責にしがみつくことはしない」という奇妙な言葉を使いながら内閣を投げ出した人物が、再び内閣総理大臣になる。この国は何とも不思議な国である。
危惧されることは、石原慎太郎「日本維新の会」代表が選挙中(12月10日)、自民党と組んで憲法改正を行うことを宣言したことである。「9条のせいで日本は強い姿勢で北朝鮮に臨むことができなかった。9条が自分たちの同胞を見殺しにした。…あんなモノがなければ(拉致被害者を)返してくれなかったら『戦争するぞ』『攻めていくぞ』という姿勢で同胞を取り戻せていた」と述べた(『東京新聞』2012年12月11日付)。「日本維新の会」が衆議院に進出したことで、自公連立政権が、今後の展開によっては、公明党の代わりに「維新」が入って3分の2を確保し、「壊憲連立政権」となるおそれなしとしない。
歴史は繰り返すのか。2006年の安倍内閣誕生で憲法改正への動きが進んだ。一度目は憲法にとって悲劇だったが、二度目の安倍内閣は、喜劇(茶番劇)どころか、憲法にとっては命取り(惨劇)になるかもしれない。来年7月の参議院選挙が、最後の防波堤として重要性を増してきた。
そもそもこの選挙は、最高裁によって違憲状態とされた公職選挙法に基づいて行われた「違憲状態選挙」であった。選挙終了と同時に選挙無効訴訟が起こされ、最高裁が「選挙無効」判決を出す可能性もある。選挙で圧勝したかに見える自民党は、小選挙区比例代表「偏立」制に助けられ、小選挙区(4~9人という異例の多数立候補)における大量の死票の上の勝利であることを知るべきである。
「一票の軽さ」の問題は、単に議員定数の不均衡の問題にとどまらない、より多面的で深刻な問題となっている。
《付記》
17日午前5時半に新聞各紙やネットを見ながら、書かねばならないことがたくさんでてきた。選挙結果は、自民党294、公明党31で計325の3分の2超え。民主党57、維新の会54、みんなの党18、未来の党9、共産党8、社民党2、国民新党1、新党大地1。開票作業を見ながら書き上げた上記「直言」をアップすることにしたい。最低限注目すべき点を指摘しておくと、まず59.32%(共同通信推計)という前回よりも10ポイントも低い、「戦後最低の投票率」になったことである。これは本文で書いた。それから、自民党の安倍総裁が、憲法96条(憲法改正条項)を3分の2から過半数にすることについて、「維新」と連携していく考えを示したことである。また、「維新」の橋下代表代行が首相指名選挙で安倍総裁を支持すると発言し、「(首相指名で)独自の候補を出すのはばかげている。日本は多数決の原理が根付いていない。多数決の教育をしてこなかった弊害」と述べたという。これに対して「維新」の石原代表は、「政党の体をなさない。(首相指名選挙で)党首を出すことが政党の沽券だ」と反発した。それにしても、橋下氏の一面的な多数決論、民主主義論は末恐ろしい。指導者民主主義論と接合する兆候がすでに随所に見られる。これらの問題は、折にふれて論じていく。
大阪府の松井一郎知事は28日、飲食店チェーンを展開するワタミの渡辺美樹会長が、府特別顧問に就任することを明らかにした。教育に関するアドバイザー役として、大阪市特別顧問にも就く予定という。
渡辺氏は神奈川県教育委員や政府の教育再生会議委員を歴任。松井氏と橋下徹大阪市長は20日、渡辺氏にアドバイザー就任を要請していた。府市統合本部での教育基本条例案の議論にも参加する予定で、松井氏は「すごい議論になりそうで楽しみ」などと述べた。
http://www.asahi.com/national/update/1228/OSK201112280061.html
適応傷害で自殺するほど働かせて労働災害も最終的に認定されることになるブラック企業ワタミの経営者が、教育のアドバイザーだあ?
下痢ピーでお腹イターイって政権投げ捨てた安倍晋三の真似して、ワタミの過労教育を大阪府民の子どもたちに洗脳させても、大阪府民は喜ばないだろうよ。一部の連中を除いては、な。
「過労も労災認定も認めない」という立場をワタミの渡邊会長が堅持し、労災認定をあくまでも拒否し続けるというのなら、認めない事実で批判される筋合いはないという渡邊会長の主張は、スジは通る。
だけど、ワタミの渡邊会長は、「法令遵守を約束する」と表明し、報道事実は違うと言っていた会社表明を公的に削除したので、会社としての責任の存在があったことを会社は認めたに等しい。
行政から労働災害を出したと公式ブラック認定され、その認定に反論しない会社の経営者が、どうして子どもの教育のアドバイザー役などできるのか、まったくわからない。
ブラック企業の経営者を重用したがる大阪府の松井一郎知事や橋下徹大阪市長には、人事を扱うだけの能力も識見も無いと言わざるを得ない。
という具合に、自分以外の人たちに迷惑をかけることを恐れて、というか批判を回避して政治的ポジションをつかみたいという大人の事情もあって、ワタミの渡邊会長は過労死認定でゴネ続けていたのだろうけれど、従業員殺しておいてさすがにそれはムシが良すぎるのではないだろうか。
(1)
客 「そんなことじゃなくて、これ交換しろよ。」
店長「私がしたことじゃないですよ。交換はできません。責任は取らせますから。」
(2)
客 「修理をしてもらった車にキズがついていたよ。」
店長「あの車は新人がやったんですよ。すみませんね。工業科卒のくせにだらしない。」
客 「タダで直してよ。」
(3)
支店長「窓口のことまで私は知りませんよ。お気の毒ですが、銀行に責任はありません。」
(4)
顧客「あなたが責任者ですか。納期遵守率と不良率のどちらも水準以下ですよ。」
顧客「それでは説明になっていない。改善できなければ、取引を打ち切りますよ。」
部長「・・・。(俺の責任じゃないのに。次の担当者次第だな。)」
(5)
警部「あんたの組員がやった事件だ。来てもらうよ。」
組長「たしかにアイツはウチの新入りだが、不始末を起こしたからには組のものではない。」
警部「あなたが指示をした証拠もある。ご同行を。」
組長「組長だから命令はするさ。やったのはアイツだ。ワシは知らん。」【※1】
トラブルが起きたなら責任は組織が負うものだ。上のような話は常識的にありえない。
商品もサービスも、店(組織)に依頼をしたのである。担当者の能力、外部の状況に関わらず、店は依頼を履行する責任がある。店長に当然責任があるし、謝罪した上で相応の責務を果たすものだ。さらに上位の組織(会社)が対応する場合もあるだろう。そもそも組織のトップが逃げていては部下はついてこない。
最高裁の決定から1ヶ月が経とうとするが、あまり話題にならない。
京都市に納税をして子供を学校に通わせる親として、これでは不安が募るばかりである。
京都市立小学校で2004年4月から1年間の条件付きで教員採用した男性(36)について、「指導力不足」を理由に分限免職とした市教育委員会の処分の適否が争われた訴訟の上告審で、最高裁第1小法廷(金築誠志裁判長)は27日までに、市側の上告を受理しない決定をした。男性の処分を取り消した一、二審判決が確定した。決定は25日付。
2008年2月の一審京都地裁判決は、男性が受け持ったクラスが「学級崩壊」状態になった点に触れ「指導が不十分な面はあったが、適格性に欠けていたとはいえない」と指摘。「市教委の裁量権行使は誤りで違法」として処分を取り消した。
昨年6月の二審大阪高裁判決も「分限免職を検討する際には、将来成長していくだけの資質や能力があるかどうかとの観点から判断すべきだ」として、一審の判断を支持した。
二審判決によると、男性は04年4月に採用され、5年生の担任になった。市教委は「指導力が著しく不足しており、保護者の信頼を喪失した」などとして05年2月、男性本人に同3月31日付の分限免職処分を通知した。
http://www.47news.jp/CN/201002/CN2010022701000596.html
2010/02/27 17:55 【共同通信】
この事件をまとめるとこんな感じ。
他の自治体で講師経験を積んだひとが、2004年に京都市の小学校教員として採用された。どの組織でも同じことだが、新卒より中途採用の門戸は狭い。水準以上の能力は見込まれて採用されたはずである。
ところが、最初に担任をした5年のクラスが学級崩壊が進む。学校と教育委員会もこのクラスに効果的な支援ができずに、クラスを立て直すことに失敗した。先のたとえ話で言えば、学級崩壊はこの学校組織の責任であるが、上司である校長は、教育委員会に担任教師に全責任があると報告。教育委員会はこの教師に自主退職を勧告。その後「分限免職処分」、つまりクビにした。
この教諭は前の職場では日教組(社会党→民主党系)に加入していた。京都市に日教組はないので組合未加入だったが、免職後に京都市教組(共産党系)の支援を受けて分限免職の取り消しを求めて提訴。
↓
公判中に京都地裁が和解を勧告。(行政裁判で和解勧告って?市側の敗訴が見えていたから、裁判所が配慮したのでは?)
↓
↓
市教委が主張する複数の免職理由が「免職理由に当たらない」「事実でない」「管理職に客観性がない」と京都地裁が認定して、さらに管理職の責任も問われて、市側の全面敗訴。
↓
↓
大阪高裁で京都市側に不利な認定を付け加えられて、市が全面敗訴。
↓
京都市が上告。
↓
労働法規の常識から考えてこの裁判、京都市が勝てるはずがない。日本は末端の担当者をクビにすればいい国ではないからだ。【※2】
教育委員会は「主張が認められず残念」とコメントしたらしいが、最高裁を相手に反省がないのは立派なものである。教育委員会が無能な職員を免職するという立場をそれほど強硬に主張するならば、無能なこの校長と教育委員会の裁判担当者と労務担当者をまとめて分限免職にしたほうがよい。自分たちは特別だから、法規を守らなくていいと考えているのだろうか。学校を社会の中で特別に位置づける態度があるならば、それ自体がひどい慢心である。
京都市はなぜこの勝てない裁判を強硬に続けたのだろうか。この裁判のようなケースは京都市にとって(特殊事例ではなく)良くあることなのだろう。裁判になったのは氷山の一角で、同様のケースをすべて法令遵守するとおそらくは体制が維持できないのではないか。この裁判からは上司が部下を追いつめるだけという、京都市の惨めな職場環境【※3】が想像できる。教育を担う組織が、部下・後輩の人材育成に興味がないなんて異常事態である【※4】。学校組織を活用するという考え方があるなら、教育の質を教員個人の資質に偏重して求める「スーパーティーチャー」なんて制度を市が作れるはずがないし、この裁判の流れからは、京都市教育委員会における人材の払底ぶりが見えてくるのである。
学級崩壊は担任教師の資質だけで起こるものではない(これはあきれた幻想である)。仮に「頼りない教師」であっても、組織(校長、教頭、教務、主任、学年団)で対処できるし、しなければならない【※5】。もちろん、児童集団の性向は重要な要素である。小学校のクラス分けは、学級運営が上手くいくように慎重に割り当てすることが常識になっている。例えば1年生をクラス分けするために、近辺の保育園や幼稚園への聞き取りだって広く行われている。児童の質を見極めて、適切な教員を配置するのは給料が高い管理職の仕事である。
しかし、学級運営を学級担任個人の責任に負わすことができるならば、問題児童対処の「悪魔の方法」が管理職の手に入る。学校で手に負えなくなった学年ができたとき、問題のある児童(軽いADHDとかね)を集めたクラスを編成して、新任教師を担任に付ける。新任教師は他府県からの中途採用者でであれば、うってつけである。学校の状況をよく知らないこの教師がうまく運営できればしめたもの。失敗した場合は、新任は試用期間中だから仕方がないと、保護者と教育委員会に報告して、年度終盤で教師に退職を迫る。退職しなくても、その教師を指導力不足として免職すれば、犠牲者一人で学校は丸く収まる。保護者も納得する。校長に責任もない。問題は1年先送りできるし、いったん崩壊したクラスであれば、後任担任も言い訳がつく。
民間企業では考えられないが、採用経費が潤沢にあって、顧客に対して責任が無くかつ組織と自分の体面を重視する公務員であれば十分にありうる仮説である。
さて、ここまで読んで頂いたかたには、「タイトルの阿久根市長は釣りだよね」と思われるむきもあると思う。
この裁判での京都市側責任者は当時の教育長 門川大作氏だ。門川氏は、教育長としての手腕を買われて、安倍内閣時の教育再生会議のメンバーに唯一の行政出身者として選ばれている。その後、この裁判のさなかに京都市長になったお方である。京都新聞(Web版)は、この裁判の経過を高裁判決以降黙殺した【※6】。国の委員や市長までなった人を、非難することはいけないのである。たとえ高裁や最高裁の指摘であっても、行政長であれば反省する必要もないということなのだろう。
裁判の結果からは、京都市の教育について少なくとも組織での対応は期待できないので、子どもには良い担任とその人が処理可能なクラスメイトに当たることを祈るだけだ。
京都の私立小学校が繁盛しているのは、公立小学校の低レベル・オペレーションへの失望の現れである。
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■ 陰山英男氏講演_092028
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▼ 概要
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・「100ます計算」で有名な陰山氏の講演。
・P.M.1:30~2:30講演。質疑30分
・内容:自分の経験、実践に基づき、日本の教育についていろいろ。
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◆ 会場
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◆ 講演者
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・陰山英男氏。51歳。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%99%B0%E5%B1%B1%E8%8B%B1%E7%94%B7
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%99%BE%E3%81%BE%E3%81%99%E8%A8%88%E7%AE%97
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/search-handle-url/250-4349303-4987419?%5Fencoding=UTF8&search-type=ss&index=blended&field-keywords=%E9%99%B0%E5%B1%B1%E8%8B%B1%E7%94%B7
──────
陰山 英男(かげやま ひでお、1958年 - )は、兵庫県朝来市(和田山町)出身の教育者。立命館小学校副校長・立命館大学教育開発支援センター教授。安倍首相の諮問機関「教育再生会議」元委員。小学館の通信添削学習『ドラゼミ』総監修者。大阪府教育委員。
──────
来歴
岡山大学法学部法学科卒業。学生時代は放送文化部に所属し、アナウンサーを目指すが挫折。佛教大学通信教育部にて教員免許取得。兵庫県内の小学校で教員を勤める。教員時代は典型的な「でもしか先生」であったが、同僚教師の死を切っ掛けに、「命を大切にするなら、まず教師から。自分を犠牲にする教育実践など意味はない」と、授業改革に目覚める。
朝来町立(現在は合併により朝来市立)山口小学校在職当時、同僚、父母なども巻き込んで基礎学力向上のためのメソッドの開発を進め、岸本裕史が提唱した百ます計算やインターネットの活用、科学実験、そして日常の生活を見直すチェックシートの活用など、さまざまな工夫を重ねて、成果を上げる。
また、現場の教員たちの自主的な研究会「学力の基礎を鍛えどの子も伸ばす研究会」に小河勝らと共に所属。広島県尾道市教育委員会による校長の公募に応じて、2003年4月より、尾道市立土堂小学校(文部科学省指定研究開発学校)の校長に就任。
2006年4月より、京都市北区に開校の立命館小学校副校長兼立命館大学教授に就任。
2006年10月、政府の教育再生会議委員に就任。(2008年1月まで)
──────
・今回のイベント主宰の初芝学園が立命館と提携したので、今回の講演はそのツテらしい。
「娘が東大に合格した本当の理由~高3の春、E判定から始める東大受験」
http://www.amazon.co.jp/%E5%A8%98%E3%81%8C%E6%9D%B1%E5%A4%A7%E3%81%AB%E5%90%88%E6%A0%BC%E3%81%97%E3%81%9F%E6%9C%AC%E5%BD%93%E3%81%AE%E7%90%86%E7%94%B1~%E9%AB%983%E3%81%AE%E6%98%A5%E3%80%81E%E5%88%A4%E5%AE%9A%E3%81%8B%E3%82%89%E5%A7%8B%E3%82%81%E3%82%8B%E6%9D%B1%E5%A4%A7%E5%8F%97%E9%A8%93~-%E5%B0%8F%E5%AD%A6%E9%A4%A8101%E6%96%B0%E6%9B%B8-%E9%99%B0%E5%B1%B1-%E8%8B%B1%E7%94%B7/dp/4098250101/ref=sr_1_1?ie=UTF8&s=books&qid=1236167946&sr=8-1
・ポッドキャスト・FM ラジオ「陰山英男のヒューマン・ラボ」 放送中。
http://www.tfm.co.jp/podcasts/human/
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◆ 聴衆
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・最終的に300人程度は来ていたかと思う。
・「初芝学園」とは、あまり聞いたことがない学校だが、南大阪の私立学校で、小学校~高校まである一貫校らしい。
・入り口には「小学校」「中学校」「高校」「一般」の受付があり、住所・氏名を登録するようになっていた。
・同じ講演を見た人のブログがあった。
http://gachapin101.at.webry.info/200903/article_1.html
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◆ 講演全体の印象
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・教壇に長く立ってきて、今は副校長だったり、公的機関の教育顧問だったりすることもあり、
講演には慣れている感じだった。
・ざっくばらんな印象で和ませつつ、言うべきことはきちんと言う印象。
・プレゼン資料はパワーポイントだが、パワーポイント自体が進化していて驚いた。
印刷物かと思うほど解像度が高く、またビデオを貼れるので非常にわかりやすい。
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▼ 内容
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・この間の調査 http://www.jiji.com/jc/zc?k=200903/2009030100067
・陰山氏は、1958年、岡山大教育学部を卒業、の○○立 山口小学校に赴任、
-> その後○○立 土堂小学校で、「陰山メソッド」を完成させる。
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◆ 今後の日本について
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・今後、日本はもっともっと景気が悪くなる。暗い世相になる。
・正規雇用自体が吹き飛び、半年後には派遣どうこうの話さえ出なくなるだろう。
・中学生はその実態はわかっている。きれいごとしか言わない大人が多すぎるのが問題だ。
・この間、中学生向けの講演があったので、本音で「あなたたちの未来は暗い」と話した。
すると、講演が終わっても、拍手が鳴りやまなかった。
その後、中学生たちは職員室に押しかけ「百ます計算」を明日からするように求めたということだ。
・日本の未来は暗い。教育も産業も、きちんとやっていかなければならない。
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◆ 教育の効果について
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・教育の効果というものは、多くの「識者」が言うように、何年も経ってやっとわかるというものではなく、3日で変わりはじめ、数週間で必ず効果が出る。1年もあれば、ずっとはるか上にいる。
・高校生より中学生、中学生より小学生が、教育の効果が出やすい。
・なぜ小学生に、あっという間に教育の効果が出るのかというと、小学生では「知識」だけでなく、「勉強のしかた」を同時に学ぶからだ。
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◆ 著作を読んでほしい
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・講演をしても、数週間で忘れてしまうので、
本を買って、ときどき読み返してほしい。また、ポッドキャスト(FMラジオ)もやっているから聞いてほしい。
-「学力は1年で伸びる」
http://www.amazon.co.jp/%E5%AD%A6%E5%8A%9B%E3%81%AF1%E5%B9%B4%E3%81%A7%E4%BC%B8%E3%81%B3%E3%82%8B-%E6%B1%9F%E6%BE%A4-%E6%AD%A3%E6%80%9D/dp/4022504005/ref=sr_1_31?ie=UTF8&s=books&qid=1236167756&sr=8-31
-「家庭力―子どもの学力向上と幸せのために親ができること 」
http://www.amazon.co.jp/%E5%AE%B6%E5%BA%AD%E5%8A%9B%E2%80%95%E5%AD%90%E3%81%A9%E3%82%82%E3%81%AE%E5%AD%A6%E5%8A%9B%E5%90%91%E4%B8%8A%E3%81%A8%E5%B9%B8%E3%81%9B%E3%81%AE%E3%81%9F%E3%82%81%E3%81%AB%E8%A6%AA%E3%81%8C%E3%81%A7%E3%81%8D%E3%82%8B%E3%81%93%E3%81%A8-%E9%99%B0%E5%B1%B1-%E8%8B%B1%E7%94%B7/dp/4391136031
-ポッドキャスト・FM ラジオ「陰山英男のヒューマン・ラボ」
http://www.tfm.co.jp/podcasts/human/
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◆ 土堂小学校
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・1学年150人という、かなり大きな学校で、これだけの人数の成績を上げるのは、通常非常に困難なのだが・・・。
・結果、偏差値65以上が全校の20%、全校平均平均知能指数117という、驚異的な結果となり、
卒業後、多くが進学校に進学、子供たちの可能性は大きく広がった。
・知能が高くなる、ということは、子供たちの可能性・選択肢が広がることだ。
「陰山メソッドは「生きる力」にならない」などと言う「識者」がいるが、馬鹿馬鹿しい話だ。
・「100ます計算で馬鹿になる」などという本を読んでみたが、くだらない話ばかりでまるで話にもならない。
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◆ 知能指数とは
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適切な環境さえ与えてやれば、どんどん回転数は上がる。
・「生活習慣が全て!」と言っても良いほど生活習慣は大切だ。
生活習慣だけで、知能はどんどん上がっていく。
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◆ 今私(陰山)がしている、脳によい生活習慣
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・脳が発達する生活習慣がある。
・今、私がしている、脳によい生活習慣とは
・1日40分歩く。
-> ちょっと早く歩き、心拍数100程度にする。走るほどでなく、ぶらぶら歩くのでもなく、ちょっと負荷をかける程度が望ましい。
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・日本人のライフスタイルを、脳力が高くなるようにしなくてはならない。
・2000年では1人あたりのGDPが3位 -> 2006年には18位に低下。生産性が落ちている。
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◆ フィンランドメソッドについて
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・フィンランドに見学に行き、直接見て、いろいろと話を聞いた。
・これなら、世界で知能が一番高いのは当たり前だと感じた。
・とにかく教科書が難しい!フィンランドの小学校1年生の教科書は、日本でいえば小学校4~5年レベルだ。
・当然、落ちこぼれる子も出てくる。だが、多くの教員や原則無料の教育によりそれをクリアしている。
・1クラス23人に教員が3人、その他、テキストを用意したり、学校事務を行う補助要員がクラスに1人いる。
これだけいれば、さすがに簡単には落ちこぼれは出ない。
・小学校から大学まで、全て教育費は無料。教科書、ノート、鉛筆等文具も無料。
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・しかし、それでさえ、なぜか2000年以前は、かなりの成績を収めていた。
・なぜか? 私は「系統だった学習指導要領」にあると思っている。
・各国を見て回ったが、「系統だった学習指導要領」があるのは日本だけだった。
これが日本の貧弱な教育環境において、日本の子供にかなりの知能を与えていた原因かと思う。
・だが、その優れた学習指導要領も、2000年以降ゆらぎ、その結果、学力の低下が起きたのではないか。
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・グローバル時代に、知能の力がないのは、子供達の未来を閉ざしてしまうことになる。
・10年前、アジアから米国への留学生は日本人がいちばん多かった。
・現在は、インド>中国>韓国>日本>台湾 の順になってしまった。
・なぜか?日本人は留学しようとしても、基礎学力が足りず、入学できないのである。
・あまりに驚いたので、「我々見学者のために、特区の小学校を回っているのか?」と聞いたら、これは中国ではすべての小学校で行われている、と言われた。
・小学校卒業時の英語の目標は、「日常生活に、実用的に活用できるレベル」である。
・低学年で週に5時間、高学年では4時間の英語の授業を受ける。
・日本の現状は、小学校では、今はそもそも英語の授業は行われていない。(ローマ字ならある)
・次の指導要領で英語の授業が入ることが決まったが、週にたったの1時間、しかも目的は「異文化理解」である。
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◆ 子供の伸びる家
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・今、住宅メーカーと共同で、「子供が伸びる家」の研究を行っている。
・学習は「生活習慣がすべて」と言えるほど、生活習慣は大事なので、「子供の伸びる家」はそれを考えて作っている。
・とりあえず今の家で考えるというと・・・
1/ダイニングに長机(田舎の公民館に置いてあるような安物)を置く。
-> ごはんを食べて、親が見ている横ですぐに勉強ができるように。食卓でやると、食事中に片付けなくてはならず、片付けるのが面倒。
-> 長机は横に長く、奥行きが短いので、奥のほうがとりづらいということがない。横に長く置いておくほうが手が届きやすい。
2/畳の間があったほうがいい。子供がごろごろできるのと、寝るときに、ベッドは落っこちるので、畳にフトンのほうが安眠できるので。
-> ぐっすり眠れるのが、とにかく一番!「睡眠力」と名付けたいくらい。
3/リビングに本棚を置き、辞書や図鑑などを置く。また、どの部屋にも辞書・図鑑があるようにする。
-> なぜか?それは、「わからない」 -> 「わかる」の時間が短いほど脳への定着が強く、結果として知能が上がるからだ。
「後で調べとく」ではダメで、「今わからない事は今調べられる」ような体制を作っておくのがよい。
4/親の手伝いや部屋の掃除は子供の知能を高める。イモの皮むきができる子のほうが、できない子よりも知能が高くなる。
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・なぜ「親の収入が低いと合格しない」などという神話が出来たかというと、
昔の東大は、とんでもない高収入の親がたまにいたので、彼らが平均値をぐっと上げていた。
・また、10年ほど前に、中高一貫校では中学で高校の内容を前倒しで教えてよいことになったので、中高一貫の私立高校が有利となった。
・しかし、実は東大は、あまりそういう子を取りたくない。
・そこで、東大は、年収400万円以下の家庭は、授業料は無料になっている。
・実は東大は東京出身の子が多く、東京ローカルの学校とも言える。
・現在、東大は地方の公立高校を回り、優秀な生徒を狙っている。
・教育再生会議で言っていたが、小さい頃から外の風に当たらず、知識だけを植え付けられた子は、
好奇心が育っていないので、大学で新しい研究などできるわけがない。
東大はそう考えている。
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◆ 虫食い学力について
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・近年、目立ってきたのは「虫食い学力」である。
・「虫食い学力」とは、計算や漢字などの基礎を徹底していないため、知識や技能が虫食い状態となり、結果、それが上級の学年に進んだときに致命的な弱点となり、理解を妨げることである。
・中学生に小学1年レベルの計算をさせると、○-7、○-8を間違える子がけっこういる。
・漢字について、6年生では3割の児童しか、指導要領漢字全部を覚えていない。
・割合、分数の計算を理解していない子がかなりいる。
・上級の学年は、それらの知識が前提となるので、そこがネックとなり、ついていけなくなる。
・この場合、親や先生が叱責しても激励しても、何の意味もない。どこを理解していないのか、まずプロの目できちんと見ないと駄目である。 一人一人、テストの1つ1つの問題を細かく見ていき、何を理解していないかを見つけていく。
・中学生に100ます計算をさせると、方程式などの難しい問題も解けるようになる。
やはり基礎的な計算力が足りていなかったと考えられる。
・塾経営者と話した時、この虫食い学力問題が話題になった。受験専門の塾では基礎、基本の徹底をやらないので、こういった基礎のついてない子は伸びず、大きな問題となっている。
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◆ 100ます計算について
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・100ます計算は、私が思いついたものではない。
・「計算の反復練習」という、本来しんどい、つまらないものを、面白く取り組めるための1つの手段だ。
・毎日、同じ問題をやる。あっという間に記録は上がっていく。
実は、違う問題でも、同じ問題でも、計算力向上の効果は全く変わらない。
-> 褒めてもらえる -> 自信がつく -> やる気が出る。
・不思議なことに、100ますを続けると、もっと深いところで学力が上がっていく。
授業もやりやすくなる。
・特に日本の子の、学習の最も妨げとなるのは「学力コンプレックス」である。
・日本の子は、褒められて育てられていない。たいがいの場合は「おまえは駄目だ」と言われて育つ。
それにより、何においても自信のない子が非常に多い。
・100ます計算は、大人でもだいたい2分はかかる。
・それを、小一でも、1ヶ月ほどで1分45秒を切るようになる。
・大人を負かすほどの計算力がつき、褒められる。結果、自信のかたまりのようになり、
「学力コンプレックス」とは無縁の「成長モード」に入り、学習がスムーズに行える。
・「同じ事を3日連続でやる」のが大事である。
・3日間同じ事をすると、記憶はよく定着する。
それ以下ではすぐ忘れてしまう。それ以上やってもあまりスコアは伸びない。
・よって、計算・漢字・英単語も、記憶を定着させたい場合は、「3日連続で同じ事をする」が有効である。
・1日10分でもよい。それで頭の回転を上げることができる。
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・知能開発の7割は「早寝」「早起き」「朝ご飯」の生活習慣により決定してしまう。
・朝ご飯をとにかく「しっかりとる」こと。
・子供は、P.M.8:00~9:00までに寝ると、一番知能指数が高くなる。
・朝ご飯を食べずに登校するグループに、朝食を取らせるようにしたところ、知能指数は6ポイント上がった。
・手っ取り早く言えば、「朝は湯気の出るおかずを食べさせてください」ということ。
●パン+ジャム+牛乳だけではダメ。脳に必要なアミノ酸がとれないから。
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*なお、文中「グラフ」の統計は、大きな学校に協力してもらい、厳密にとったもので、
サンプル数等も有効な範囲であり、いいかげんなものではない。
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・ゲームは1日30分程度ならOK。
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◆ 読書は知能を高める
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・読書は知能を
だからこそ、塾に通わなくてもいいように公教育で受験対策を充実させよ、という主張なんだろうけどさ。けどさ、考えてみるといい。早い話が「俺だけが抜け駆けしてやる!」と全員が思っていて、けれど東大早慶に入れる人数は毎年一定なわけで、その状況で受験対策にリソースを傾けまくる公教育の「役割」って何よ、とは思わないかな。
だからこそどっかの教育再生会議みたいに塾禁止とか言うんじゃなかろうか。
突き詰めていったら家庭教育すら抜け駆けけしからんとして禁止されそうに思う。
>文科省の方々は現場の教師より頭良いんだから、懲戒と有形力行使のガイドラインを示すくらいできるでしょう。
>現場のバカに判断させるより、PTで業務を標準化すればいいじゃないですか。
「文科省の方々は現場の教師より頭良いんだから」ってのには多くの教師が賛同しないだろうな。
だってこいつら現場を知らないんだもの。
教育再生会議だって有識者の中で学校教育に実際に関わっているのは数人、しかも高校の教員とかワタミの社長とか「日本のごく特殊な」私立高校で数年間教員しただけの義家とか。
医療についてもそうだけど、教育に関しては「現場を知らない」人間が何でも決めて丸投げにしているのが問題。
[タイトル]ゆとり教育はブッ飛んだ思想を持った少年少女を育成するためのプログラムだと期待していた。
ヤンキー先生とかオール1先生とかどーでもいいからやりたいことだけやらせろ、そういう教育をしてみろ。
なにがゆとりなんだよ、結局のところ学力は全国統一テストでしか計れないくせに。
個性がどうこう言うなら同じ教室で同じ時間を過ごさせるな。
規律を守らないやつを叱って何が個性だ。
数学が好きなやつに何で歴史を教えてるんだ、その時間で極限とかやらせてみろ。
外国語が好きなやつに何で生物を教えてるんだ、その時間でバイリンガルに仕立て上げろ。
山谷えり子首相補佐官(教育担当)は19日、社会の啓発広告を行っている公共広告機構(AC)と、広告の苦情相談に応じる日本広告審査機構(JARO)を訪れ、性や暴力などの有害情報から子どもを守る対策への協力を求めた。具体的には、テレビコマーシャルに有害情報が含まれているかどうかの審査を強化するほかコマーシャルの内容に応じて放送時間を配慮するなど広告の放映基準を策定することも想定している。
山谷氏は、政府の教育再生会議の事務局長の立場で政府の方針に理解を要請。訪問先のJAROで山谷氏は「不用意な有害情報が子供の心を傷つけ犯罪を助長する」と指摘。JARO側は「検討したい」と応じた。
傷ついているのは、子どもではなく、ホンネとタテマエを使い分ける大人たちのプライドの方だ。
結婚していても風俗に行って性を楽しむ。昼は教育者でも夜には女や男を買っている。そういうオトナの現実を子どもに知られることによって、性的道徳を教えている親の権威は失墜し、権威に依存する一部の親たちのプライドは傷つく。
恋愛やセックスの仕方、風俗の楽しみ方を子どもといっしょに話すためにはそれなりの人格の成長が必要だ。
だが、人格的に未成熟な親たちは、自分の人格で対話することができない。だから、そういう未熟なオトナは権威やルールに依存する。
だから山谷えり子たちはルールやモラルや権威を声高に訴えるのではないか。
というわけで、山谷おばさんにオススメの健全なテレビコマーシャルはコレだ!
http://b.hatena.ne.jp/entry/http://www.youtube.com/watch?v=MMIhT6H0T9Y
安倍政権が改革の柱として教育再生を掲げた際、あるいはそれを受けて設置された教育再生会議が提議を行った際、これらを揶揄する次のような意見が聞かれたのを覚えている人も多いと思う。「教育ってのはさ、誰でも経験してることだから、阿呆でも馬鹿でもつい語れると思わせちゃうんだよな」。
これに倣えば、「本や雑誌ってのはさ、誰でも読んだことのあるもんだから、阿呆でも馬鹿でもつい作れると思わせちゃうんだよな」とも言えると思う。私は出版社に勤務しているけれど、中途採用の募集をかけると、敷居を低く感じている人の多さに愕然とさせられる。「1)私は小さい頃から本が好きでした。2)現在は倉庫で出庫管理をしており、緻密な仕事には自信があります。3)幼時からの夢をかなえるべく、御社を志望します」。笑いごとじゃなく、こんなのが少なくない。1と2と3がどうつながるのか、さっぱりわからない。そしてもちろんこれは整理した骨子であって、実際には意味を取ることが難しい日本語で書かれていることが多い。
もちろん、好きなことにつながる仕事をしたいというのは正当な欲求だと思う。私だって出版社で働いている理由の根本にあるのはそれだ。でも、他業種の友人に聞いてみると、やっぱり出版業界における「好きだから一点張り」志望率は異常に高い気がする。これはおかしい。あなたたち、携帯電話で友だちと話したりメールしたりするのが好きだからって、携帯キャリアや端末メーカーで働きたいと思いますか? 働きたいと思ったとして、就職できると思いますか? なぜ同じことが出版社では通用すると思われるのか、どうも腑に落ちないものがある。
政府の教育再生会議(野依良治座長)の第1次報告内容がまとまった。その中で、昨年12月に発表された骨子案では見送られた「ゆとり教育の見直し」が明記された。授業時間を現行の10%増とし、教科書の改善や学習指導要領の早期改定も行うとしている。
ゆとり教育を主導してきた文部科学省や自民党文教関係議員の抵抗を退けた結果であり、安倍晋三首相のリーダーシップが発揮されたといえる。
いじめを繰り返すなど、極端に問題がある児童への出席停止措置を認めることも明記された。いじめ対策に、より多くの選択肢を残すものだろう。指導力に欠ける不適格教員を排除するための教員免許更新制度導入と、今後5年間で2割以上を目標に教員への民間人登用を目指すことも、硬直化が指摘される教育現場に新風を送り込み、生徒・児童の学習意欲を喚起する有効な手段の一つであろう。
また骨子案で「情報公開を進める」という表現にとどまった教育委員会制度改革では、第三者機関による外部評価制度の新設が盛り込まれた。「さらに掘り下げた議論を」と注文をつけた首相の意向に沿ったものだ。
もちろん、授業時間を10%増やしただけでゆとり教育で生じた学力の低下が回復できるのかという疑問は残る。とくに、小中学生の学習量は昭和50年代に比べて半減しており、夏休みの短縮や土曜日、平日放課後の補習などで授業時間を増やしても急速な学力向上は難しいとの指摘もある。
とはいえ、大幅な授業時間増は、いたずらに教育現場の混乱をもたらす危険性がある。生徒・児童、学校の適応具合を見極めながら段階的に引き上げていくことが必要ではないか。
ゆとり教育により、学習塾などで金をかけ学力を補っている「できる子」と、その余裕がなくて「できない子」との二極分化が進んでいるとされる。経済格差が教育格差につながっているとの見方で、首相も、「公教育を再生していかなければ、格差は拡大していく」と述べている。
見直しが一日遅れれば、その分だけこうした格差が拡大する可能性は高い。政府には報告に基づいて早急に教育再生関連法案をとりまとめ、一日も早い成立をはかるよう求めたい。
教育再生会議というものがあったが、何をしているのだろうか。
http://d.hatena.ne.jp/keyword/%b6%b5%b0%e9%ba%c6%c0%b8%b2%f1%b5%c4
こちらに一覧されているが・・・
劇団四季代表・資生堂相談役・エッセイスト・日本学術振興会理事長・立命館小副校長・JR東海会長・京都市教委教育長・国際日本文化研究センター教授・
スポーツコメンテーター・東大総長・教育ジャーナリスト・東洋大教授・トヨタ自動車会長・国際教養大学長・理化学研究所理事長・横浜市教委教育委員・ワタミ社長
一体何の集まりなのだろうか。
エッセイスト とか、 副校長 とか、 教育委員長 とか、 ジャーナリスト とか、
必要に思える人も多い。
何?
でも、僕は別に誰を推したわけでもない。
そんな人たちが、僕達になんのいいことを与えてくれるんですか?
政府とか、大人が選んだ人たちの考えを、子供に押し付てるってこと?
安倍内閣にいる人は、"国を作るために大人が選んだ人"であって、"教育を作るために教育現場の人が選んだ人"じゃないでしょ?
いじめてる人が、何か罰を受けて止めるのだろうか。
かえって、僕達いじめられてる人をさらにいじめる原因になるんじゃないだろうか。
てか、そんな風に罰を作って、人と接するのが怖くなったりしないのだろうか。
もっと現場を知っている人に選ばせて、
もっと現場を知っている人に考えさせて、
もっと現場を知っている人に決めさせて欲しい。
僕がこんなことを言っても、どうにもならないのだ結末だが。