2013-07-03

選挙についての悪質な誘導

どうも最近、一般の人の選挙制度に関する無知を利用した

悪質な誘導をよく見かける。

参議院選挙比例区では、名前が記入することが出来るので、

A党のα候補を落選させたいと思ったら、A党のθ候補やγ候補に投票すべき」

確かにθ候補やγ候補は有力議員でおそらく、α候補よりも多くの票を取りそうだ。

それに参議院選挙では、個人票が多い順に各党の当選人数が決定する非拘束名簿方式であるから

名簿順位を下げるような投票行動落選につながると言われると、

うっかりと納得してしまう人も多いかも知れない。

しかしよく考えて貰いたいのは、

落選させたいα候補よりも上位の候補者の得票数を増やしたところで、

α候補の名簿順位には変化が無いという点だ。

名簿順位を下げるためには、

A党の中でもα候補よりも、ぎりぎり下の候補に投票すべきなのだけれど、

それが誰なのか見極めるのは、難しいだろう。


さら当選人数の振り分けを考えると、

政党ごとに候補者の個人票と政党票とを合算してから

当選人数をドント式で決定する事になる。

ドント方式というのは、

各党の得票数を割り算していって、

上位から議席を埋めていく方法

簡単に言うと獲得票が多ければ多いほど当選人数が増える。

http://www.pref.tochigi.lg.jp/senkyo/sangisenkyo/qanda/qanda-9.html

注意しなくてはならないのは、

この段階においては、実際に各候補が獲得した票は関係が無くなるという点。

まり

A党のα候補を落選させたいと思って投票したA党のθ候補やγ候補の票が

A党の当選人数を増やして、

結果的には、α候補の名簿順位まで当選ラインを降ろす方向に働く。

またα候補の名簿順位を下げようとしてマイナー過ぎる候補に投票しても、

名簿順位の下位争いをしただけで、当選人数が増える働きで終わってしまう。

α候補を落選させたいと思ったら、

たとえA党の支持者であっても、他の党に投票すべきで、

α候補とすれば、自分の順位を下げようという誘導で

有名候補を中心に政党に票が入るのは、むしろ大歓迎ということになる。

いか、明らかにやっているのでは無いのかと思う。

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