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2023-09-15

楽器業界から去ることにした

仕事管楽器の修理だ。ずっと修理をしていたわけではないが、業界には15年ほどいる。

気持ちの整理をしつつ、あわよくば誰かに聞いてもらいたいような気もするのでここに書くことにした。

この仕事をしているほとんどの人間が、専門学校卒業して楽器店に就職する形で業務に就く。

大抵は店頭接客販売をしながらであったり、学販営業と呼ばれる学校音楽先生パシリみたいなことをしながら、手の空いたときにお客さんから預かったフルートだのトランペットだののメンテナンスや修理をしている。

因みに楽器店の売上の柱は音楽教室だ。ヤマハ音楽教室が有名だが、これは各地のヤマハの特約店がヤマハ看板を借りて運営している。もちろん自店オリジナルレッスンを展開している楽器店も多い。いずれにしろほとんどの楽器店で音楽教室が稼ぎ頭なことに変わりはなく、それ以外の部署地位は低い。

管楽器などというものピアノヴァイオリンのような人気はなく、当然その修理人の扱いはカス以下の以下だ。

などという話をしておいて何だが、私はそういう一般的楽器店では働いていない。何人もの同業者から聞いた話をまとめるとこうなる。みんな同じようなことを言うのだから、多分正しいのだろう。

私が働いているのは工房とでも呼べばいいのだろうか、管楽器の修理をメインの業務としている会社だ。管楽器は売っているような売っていないような、申し訳程度に何本か置いてはあるが売れたのを見たことがない。それどころか客が来ない。

当然音楽教室などという稼ぎ頭もいない。必死楽器を直しまくるしかない。

客が来ないのにどうやって修理品を集めてくるかというと、下請けである

その辺の楽器店にいる管楽器の修理ができるスタッフ、彼らが忙しいときや修理に必要設備がお店にないとき、あるいは手に負えなさそうなヤバい壊れ方をしているときに我々が必要とされる。

そうやってたくさんの楽器からヤバい楽器を集めてくると、薄利で地位の低い管楽器の修理だけでも食っていける。らしい。私は経理部門人間じゃないので、バランスシートの右と左がどうなってるかは知らない。毎月給料がしっかり振り込まれればそれでOKだ。

さて、やたら前置きが長くなったがそろそろ本題に入りたい。気持ちもだいぶ落ち着いてきたし。

一般的楽器店にしろ全国に点在する工房しろ、とにかく労働環境が悪い。

数行前に薄利と書いたが、性質ほとんどが技術料のはずなのに薄利なのは単純に適正価格をつけられていないからで、原因はいろいろあるがしかしとにかく労働環境は悪い。

単純に薄給激務の場合もあれば、パワハラセクハラ蔓延している場合もあるし、ほぼ毎日飲み会に付き合わされて終電がなくなり、会社の近くで一人暮らし余儀なくされたなんてパターンもある。

そのため専門学校卒業して首尾よく楽器店に就職できたとしても、大抵の人間20代のうちに業界を去る。

私の同級生たちももはや私が最後の一人だ。

20代なら得体のしれない専門学校卒でサービス業経験しかなくてもいくらでもやり直しできるが、私はもう30代半ばである詰んだ。因みに理解ある彼くんも現れなかったので、死ぬまで働くしかない。

私は頭が良くないので、自分管楽器の修理という仕事が向いていないことに気付くのにこれだけ時間が掛かってしまった。

なぜ今更こんなことを言っているかというと、最近まで営業部門にいたからだ。

営業はいい。サボり放題だ。毎日コンビニアイス買ってお昼寝できる。

楽器などロクに直せなくても、取引先の楽器店でそこの修理スタッフの話を神妙な顔で聞いて、持って帰ってきた楽器を社内の技術者に丸投げするだけである

たまに問題が発生することもあるがやることは一緒で、取引先で神妙な顔で頭を下げるだけである。最悪でも赤伝切ればみんな許してくれるし。

修理部門に異動になった理由何となく想像がつく。会社は間違いなく親切でそうしてくれたのだ。そして私も一旦は受け入れて、何年ぶりかの修理をやっている。

でも一日中机に向かって黙々と作業を続けていると発狂しそうになるんだ。

担当楽器について同僚たちのように情熱を持って語ることなどできないし、かろうじて吹奏点検に支障がない程度の演奏技能から一向に上達しない。

それに思うように手が動かない。

10年前、新卒で入った工房では基本が10時間労働、繁忙期には毎日日付が変わるまで働かされていたので、早く帰りたい一心でみなとても作業が速かった。

今の会社労務管理にとても気を遣っていて、社員に無理をさせない。仕事が終わらないなら納期を延ばそうという考え方で、そりゃたまには無理をすることもあるけど、日常的に尻を叩かれることはない。そんな環境で育ってきた社員は、そこまで忙しなく動くことはない。

転職してきたばかりのときは何てゆっくり仕事をする人たちだろうと思っていたのに、今ではその人たち以下のスピードしか仕事が進まない。何年も営業をやっていて現場を離れてたとはいえあんまりだ。

今の会社転職してきた理由は、ダブルリード経験を積みたかたから。というのは表向きで、本音は前の会社が2年間で3度めの労働基準監督署に踏み込まれてついにタイムカードをなくすという暴挙に出たからだ。そういう会社未来はない。と思ったけどあれから10年経っても普通に営業してる。まあ世の中そんなもんだな。

ダブルリード経験は積めなかったが、営業経験は積めた。

入社して半年ほどで営業に異動になった。引き抜かれた理由は「陰キャじゃなさそうだったから」。

管楽器の修理をやろうとする人間陰キャが多い。陽キャ音大に行く。音大ヤバい。毎晩酒盛りと蘭光パーティーだ。特に金管専攻はウワバミしかいない。私は陰キャなのでこれらはもちろん聞いた話だ。本当のところは知らない。だがこの業界にたくさんいる音大出身人間を見ていると、嘘とも言いきれなさそうではある。もちろん大学による。溝の口やばいヤリチンしかいねえ。庄内もヤバい。酒の飲みすぎで本番に遅刻してくる。上品なのは上野の森だけだ。

しかし私は修理の専門学校を選んだ人間だ。すなわち陰キャだ。何なら吹奏楽部出身ですらない。

この業界には40代50代になっても高校とき吹奏楽コンクール全国大会金賞を取ったことを自慢してくるヤバい奴がゴロゴロいるので、吹奏楽部じゃないことには話にならない。営業なんてできるはずもないと思っていた。

しかしできたのだ。リレーション営業というものは私に向いていたらしい。楽しかった。

私を営業に連れてきた上司はとても私のことを可愛がってくれた。

泣ける。何で辞めることにしたんだっけ。

修理を今更やる気になれない。ダブルリード経験も積めず、転職してきたとき以下の能力に落ちぶれ、業務報告以外で口を開くことは一切なく、それでも目の前にある楽器を直すために黙々と手を動かし続ける。

異動から2週間で無理になった。すぐに転職活動を始めた。

営業経験者の女というのは比較的引き合いがあるらしい。中小企業アファーマティブアクション求人に応募すると、大抵は「おじさんの相手は得意か?」ということをやんわり訊かれる。

平均年齢が高く男性の多い中小企業では、新卒女性採用しようにもなかなか応募がない。営業職なら尚更だ。そんな訳で私のようなそれなりに歳いってて営業抵抗がない人間は多分丁度いいのだと思う。めちゃくちゃ内定もらった。

おじさんの相手は得意だからな。楽器業界なんて未だにメールが使えなくてFAX写真送れとか言ってくるトンチキなおじさんたちが幅を利かせてるんだぜ。楽器店も中小企業であることが多いからね。

それで、いくつか内定をくれた会社の中で一番条件の良さそうなところに転職することにした。

育成前提で業界経験可、という求人にもかかわらず、現職より100万も年収が上がってしまうようだ。

悲しすぎる。今の会社業界の中では結構待遇いい方だと思うんだけど。

そういえば新卒ときの月給は12万だった。地方。総支給ナスなし。なあ楽器店でボーナス出るとこあるの?あったら教えてくれ。私の周りには一人しかいない。

つらつら書いてきたけど、終わりが見えなくなってきた。

結論としては、三度の飯より楽器が好きという変態以外はこの仕事を目指すべきじゃないよ。というところか。

そんなことより明日休みなので阪神優勝セールに行くんだ。好きなことを楽しむには時間お金がいる。好きなことは仕事にするべきじゃないんだ。好きじゃなくなってしまうから

でも私に営業の楽しさを教えてくれた上司のことは本当に尊敬していたし感謝している。ずっとこの人の下で働きたいと思っていた。自分で辞めるって決めたのに、悲しくて泣いてる。

訳の分からない文章いくら書いたところで何にもならないな。

2023-08-17

THE FIRST TAKE叩いてるやつって、

お嬢様育ち 現役処女音大AVデビュー」みたいなのも、

優良誤認無知若者を騙してるとか言ってキレ散らかすの?

2023-08-16

趣味がねえヤツは電子ピアノ買え

anond:20230816095430

その通り。

じゃ何やればいいんだよ、という人は電子ピアノおすすめ

電子ピアノ趣味の良いところは次のとおり。

・金がかからない。最初10万円程度の出費はあるがその後は電気代くらいで一生遊べる。楽譜無料ダウンロードできるものだけで結構あるしYouTubeに入門者向けのピアノ講座がたくさんある。(※1)

・誰でも「1000時間練習すれば必ずある程度は初級曲なら弾けるようになるといわれている。ピアノってのは自転車と同じで才能は必要なく「訓練」さえすればある程度までは必ず誰でも上達するのだ。才能どころか音感も一切いらない。(※2)

・家でできる。インドア派も運動オンチ友達ゼロでも安心安全

・誰にも迷惑が掛からない。ヘッドホンでできるので誰にも知られずにひっそりと練習できる。

・一人でできる。誰かの許可を得る必要もない。ピアノ練習とは自己との戦いであるのだ。

・一生続けられる。

・老後のボケ防止に最適! 指先から足先まで全身を使ううえにピアノを弾く動作ってのはめちゃくちゃ頭を使うのだ。楽譜も覚えないと弾けないし。

・上達してきたらストリートピアノ披露しよう、ヒーローになれるよ!ストリートピアノマップ検索すると全国に結構あります

ピアノ教室で若くてきれいなお嬢様のような先生と仲良くなれる(爆)なお若い女性の先生ちょっかい出す中年男性が多すぎてピアノ教室では成人男性お断り教室も実は多いです。先生に変なことしちゃだめ!!本気で上達したい人だけピアノ教室に通ってください!!

ピアノ教室では同年代の人も多くて、発表会などで友達もできるよ!

<注>

(※1)ただしワイみたいに沼りだすと最低30万円以上のグランドピアノ鍵盤を搭載した高級電子ピアノが欲しくなるし、楽譜ダウンロードサービス(たくさんあるよ!)にサブスクやりだすのでそこそこお金はかかる。しか趣味=車みたいなのを考えたら誤差みたいな金額だぞ。税金保険駐車場代の1年分で最高級電子ピアノが購入できます!!

(※2)もちろん訓練で何とかなるのは初級レベルの話で、中上級レベルに達するにはもちろん才能が必要。なお「入門レベル」を脱するのに1000時間、初級レベルを脱するのに3000時間、中級レベルを脱する(音大受験するレベル)に1万時間の「訓練」が必要と言われている。毎日1時間練習して3年で1000時間(入門レベル卒業)、10年で3000時間(初級レベル卒業)。音大進学には毎日4時間以上の訓練を10年続ける必要があるといわれている。ピアノってのは果てしなく長い訓練が必要だということ。えっそんなにかかるの?と思った方、人生死ぬまで楽しめる趣味としては3年や10年なんてたいした時間じゃないでしょ?(笑)

音大生の言ってる事

まあ一理ある

そう思うアーティストは他にもたくさんいるだろう

でもちゃんと聞いてる音楽ファンたちの事を忘れないで励んでくれ

2023-08-08

anond:20230808104512

だいたいあるよ

強いのは神奈川大、北里大、近畿大龍谷大あたり。

校舎ごとにあったりもする

あと音大規定コンクールに出られない。実際はどこかの一般楽団に混ざって…ゲフンゲフン

anond:20230805025758

音楽系の人は大学なら音大芸大にいくか、すでにプロになっていなければ遅い。

anond:20230805025758

そういえば大学にも吹奏楽部ってあるんか?

コンクールがあったとして音大相手に戦うんか?

それともコンクール地方音大の集まりになってるんか

2023-08-07

割り切れない、やりきれない話

趣味楽器を習っている先生から

「この楽器が嫌で嫌でたまらないのに、他に取り柄がないので、仕方なくこの楽器で食っているプロはいっぱいいる」

という話を聞いた。

これについては、自分も驚きではなく「ああやっぱりそうなのか」と納得する話だったり。

実際、自分の見聞きした話でも、名家の箱入り娘として育てられ、子供時代国内コンクール優勝+国際コンクール入賞歴あり、
更にその楽器では名門と言われる音大首席入学し在学中にプロデビューする程の実力があったのに、
「これは私のやりたい事じゃない」ということで、それまでのキャリアをかなぐり捨ててVTuberになり、
なんの恨みか酔狂か知らないが、「私は誰にも似ていない」と言わんばかりの、まさに形無しの酷い演奏意図的配信で垂れ流すという、
もはや破れかぶれというか、こじらせたようにしか見えないケースがあるわけで。

でもこういう輩って、自分先生のように、やりたい事のために頑張るしかなかったタイプからすると、正直張り倒したくなるんだよね。

自分先生必死に親に頼み込んでプロ目指す事を許され、でも準備期間の短さという不利な状況から、辛うじて一浪音大に滑り込むのが精一杯、
完全に劣等生からの出発となり、周囲からマウント嘲笑にもめげず頑張り、現在はどうにかプロの平均的実力を体得した人。

自分自分で、今で言うなら発達性協調運動障害聴覚情報処理障害に当てはまりそうなハンデを併せ持っており、おおよそ楽器には適性なしと言っていい。

実際経験年数ばっかり食って基礎も覚束ないレベルのまま放置していた所から再出発、最近ようやく音大入試レベルの曲を、楽しみながら学べるくらいになった。

というわけで、どうしたって頭に来るというか、癇に障るのは許して欲しい。

もちろん人の世は様々だし、何なら

「今やっと自分の好きなことができてとても楽しいのに、なんで文句言われなきゃならないの?」

という反論もあるだろう。まあ理不尽に感じても不思議はない。

から自分先生文句は言わず「じゃあ勝手にすれば」という感じでお茶を濁すだけ。

しかし、頭で理解は出来ても気持ち的にはとても納得できそうにない。

なんとも苦い話だ。

2023-08-01

響け!ユーフォニアム凄さ経験者が改めて語る。

以前書いた記事2016年というから驚く。

https://anond.hatelabo.jp/20161107160144

3日まで総集編2本と劇場版1がなんとyoutubeで公開されている。急いでみた方がいい。

リズと青い鳥時系列的には重要で、こちらはアマプラで見れるから劇場版1の前に見るのがよき。

総集編とはいうが構成も良く、初めて見る人でもあらすじが分かり感動を損なわない作りになっている。

さて会場風景等の素晴らしさを以前感動して書いたのだが、あらためて見直したので演奏面について語りたい。

京アニ日常作画風景描写、例えば1期の久美子が走るシーンなどはもちろん素晴らしいのだが、吹奏楽経験者としては演奏シーンの凄さを改めて言いたいのだ。

まず前提として「運指が音と合っている」という素晴らしさは感動モノだ。

バンドシーンで描かれるギター1本一場面の描写が正確なことに初めて感動したのはいつのことだったか。あれも京アニだったが、今作では進化どころか別次元突入した。

55人ものキャラ多種多様楽器でそれをやっているのはアニメ素人ながら狂気しか感じない。

さらに例えばユーフォニアム

音程を操る場所が基本4つしかないので同じ指なのに違う音が出ている、という状態になる楽器だ。これはトランペットチューバなども同様である

それを肩の動きや息の入れ具合で音程に変化をつけていることを、アニメーションにしていることに感動を覚えるのだ。

吹奏楽声楽では当然のように言われるが身体楽器である。そこを描いてこそなのだが、実はこれは実写俳優ですらなかなか再現できていない。

監督スタッフのこだわりと理解が無ければ描写できない部分だ。

金管以外で、主に指で音を変える木管楽器でもアプローチが鋭い。

リズと青い鳥」のオーボエ演奏最初、奏者のみぞれちゃんは固まったまま吹いている。学生演奏あるあるなのでそのままで問題はないが、彼女音大を目指すことになったあと演奏アマチュアを超えるシーンがある。

そこではオーボエ特有の力強い息、と楽器を回すような演奏が描かれる。感情を入れた瞬間を、アテレコ演奏と汗の吹き出し表現するアニメや実写は多いが、ここまで楽器の特徴を捕えて完璧表現されると涙が出てくる。

それにオーボエリードを作るシーンは最高だ。吹奏楽界隈のひとはこのシーンで失神した人が出たとも言う。

さらに、「リズと青い鳥」で苦悩したフルート確変したオーボエに合せてついていくシーンが劇場版1で描かれる。そのときフルート姿勢。実はリズ〜の方では(気にはならなかったが)肘をあげすぎるという改善点があったのだが、劇場版では美しい姿勢で吹いているのだ。

これはフルートあるある作画ミスではなく、明らかに練習した成果が現れているものであり、そんなの誰が気づくかよと思うのだが、こうして経験者は気づくのだ。

語りだすと止まらないがもう一つ、打楽器が凄い!

ここまで作中であまり取り沙汰されてないパートだが、それだけに見せ場のコンクールシーンで、突然ウィンドマシーンラチェットと言う管楽器奏者にすら知名度の低い楽器をなげこんでくるから正直草が生える。視聴者混乱する。おそらくウィンドマシーンを正確に描写した初めてのアニメだろう。

インパクト重視パートかと思うと、スティックの動きの正確さに唸る。

鍵盤打楽器の腕の運びも勿論のこと、例えば譜面にはrollとしか記載されてないシーンで奏者は沢山叩く必要があるのだが、曲に合わせある程度の音粒、数を揃えていく必要がある。

それを音とアニメーションが完璧に合わせているのだ。

初めてみたときはwhat's happened!?だった。細かさで言えば木管楽器演奏を超えている。ティンパニ演奏シーンは鳥肌モノだ。

4日に公開されるアンサンブルコンテスト編。中篇らしいが、どうも噂によると打楽器がフィーチャーされるとかなんとか。もう楽しみでソワソワしている。

引き絵でも滝先生の指揮が正確だとか、語り足りないくらいだが、このへんで終わろうと思う。

とにかく吹奏楽を愛してくれた人たちが作っている作品だと実感する。受け取った愛を返したい。

音楽好きでこのアニメを見ないのは勿体ないと本気で思う。

来年から3年生編も始まるし、改めて盛り上がっていってほしいし、応援していきたい。

2023-07-30

田舎出身音楽に打ち込みたかったが不遇な日々を送った話

地方文化がないとは思わないのだが、特定の分野に強く打ち込みたい場合、分野によっては地方に住んでいることが非常に不利になることがある。

特に移動の自由のない子供にとって、住んでいる場所による格差は顕著に表れる。俺にとっては音楽がそれだった。


昭和末期に地方山間部の村で育った俺は、幼少期からクラシック音楽全般特に演奏作曲に強い興味があり、

自分作曲した曲を五線譜に書いて小学校音楽先生に見せたり、テレビで聴いた曲を耳コピして鍵盤ハーモニカ演奏したりしていた。

しかし周囲にクラシック音楽理解のある人はおらず、ピアノ教室に通うのを切望しても通わせてもらえず、演奏会などは遠くて行けず、やりたいことがほとんどできずに燻っていた。

まだネットなどもなかった時代である


やがて中学校に進学した。地方山間部の中学なんて公立一箇所しか選択肢がなく、医者の息子からヤンキーまでみんながそこに通う。俺も当然そこに通った。

その中学校では全生徒が何らかの部活動強制加入させられたが、選択肢運動部数種類と吹奏楽部しかなく、

かつ吹奏楽部男子部員は一人もおらず女子しかいなかった。なので男は強制的に運動部に入るしかないような状態だった。


しかし俺は男だがどうしても音楽をやりたかったので、周囲の反対を押し切って吹奏楽部で唯一の男子部員となった。

教師すらも俺を奇異の目で見たが、俺が音楽に熱意を持つのは有名だったらしく、まああいつなら…と認めてくれたような形だった。

しかしまあ、部内で馴染むことは最後までできなかった。部内でも異端中の異端だった俺は孤立し、一人黙々と練習する日々を送るしかなかった。

自体レベルも低く、コンクールで良い成績を残すこともなかった。そんな環境の中で、俺の音楽への熱意はすっかり薄れてしまった。やがて中学を出て高校に進学したが、俺はもう音楽をやることはなかった。


音楽と無縁な高校生活を送った後、大学に進学した。そこで管弦楽団勧誘が目に止まり、また音楽をやってみるかという気持ちになって管弦楽団に入ってみた。

しかしそこで俺は、他の団員たちと自分の差に愕然とすることになる。

小学校の頃からバイオリンをやっていたという人、中学生の時に全国大会に出たという人、親が音楽家だという人。

幼少期から豊かな音楽に触れて、環境にも仲間にも指導者にも恵まれ音楽エリートたちがそこに集っていたのだ。俺が生まれ育った村ではまず見ない人種の人々であった。

音大ではないにも関わらず、そこの楽団からプロの奏者もけっこう出ているので、レベルの高い楽団ではあったようだ。


俺は初めて、自分環境面で恵まれていなかったことを実感した。

これは住む場所問題だけではなく、家庭環境問題でもあるだろう。しか小学生のうちから子供バイオリンやらせるような環境や、全国大会に出るような活気のある部活動などは、

俺の住んでいた村にはほとんど存在できないものだ。それらはやはり、ある程度の規模以上の都会にしか存在できない。今にして思えば、これこそが都会と田舎格差であった。


結局俺は、他の団員たちの話に付いていけず、疎遠になり、半年ほどで楽団をやめてしまった。それ以来俺は、音楽活動はしていない。

今は都会に住んでおり、近くには楽器店やコンサートホールなどもあるが、もうどうでも良くなってしまった。


もし俺が打ち込もうとしたのが、地元伝統芸能とか自然の中での屋外活動のような、地方アドバンテージがあることであればこうはならなかっただろうと思う。

ただ、俺の興味の対象と、住んでいる場所の相性が悪すぎたのだ。

田舎者がクラシック音楽に興味を持つのが不相応だったのか、もっと別のことに興味を持つべきだったのか、それは分からない。

2023-07-23

anond:20230723214334

別に自分学費自分で払うって考えようによっち普通じゃね?偉そうなこと言ったところで、どうせ子供留学博士課程や美大音大医大行きたいとか言ったら、奨学金必要になるやつがほとんどだろうし。

2023-07-19

ストリートピアノ動画

リズムも音もあまりにもヨレ過ぎててきっつ……こんなのインタネットによく公開できるなって思ってしま

多分音大とか出てない素人ほどこういう動画上げちゃうのかなって思った。

2023-07-14

anond:20230713220206

しかも、その先にプロとか音大とか基本的にないよ。ベジータ悟空ですらなく、地球人最強でイキってるミスターサタンみたいなもんだよ。

anond:20230714150009

吹奏楽部で何かに感化されて音大行って、身をやつしたやついっぱいいたなぁ

(もちろんレベル低い私立音大)

2023-07-12

品のない音がそんなに好きか?

ヴァイオリンの弦の話。

前提として、弦を変えたくらいで演奏の質が向上するほど、ヴァイオリン簡単楽器ではない。

なのでヴァイオリンの弦は好みとコスパで選ぶことになる。

結果、プロアマわずほぼ数種類の定番製品に偏って選ばれてきた歴史がある。

それが今世紀になって勢力図が書き換わってきたというか、ある老舗が出した新製品大人気になっている状況。

これがどうにも理解できないという話を書いてみる。

最初に、ヴァイオリンの弦の最高級品として長らく、そして今なお君臨するオリーブという弦を紹介する。

こちらの試奏の通り、まるでオペラ歌手のような「美しい」以外に形容のしようがない、艶やかに朗々と鳴る、素晴らしい音だ。

正直、これを超えるクオリティの弦はないと断言できるレベル

次に紹介するのが、弦の定番としてプロアマわず最も広く普及しているドミナントという弦。

今風に言うなら上述のオリーブの、ジェネリック的な立ち位置を目指して元々は開発されたそうで、コスパの良さとプレーン音色大成功

とりあえずこれさえ張っておけば、あとはなんの心配も要らないと断言できるくらい、デファクトスタンダードな弦だったり。

通常は4本ある弦のうち最高音だけゴールドブラカットの0.26mmという弦にした組み合わせで使うのが定番

というか、楽器屋の展示品に張ってある弦は高確率でこの組み合わせ。

試奏の通り、温かみのある印象的な音がナイス

というわけで、少なくとも20世紀が終わるまでヴァイオリンの弦はドミナント一強で金持ちオリーブ、こだわりが強いごく一部がその他諸々…というチョイスだった。

それが今世紀に入り、エヴァ・ピラッツィという弦が登場して変わり始めた。

今ではこの弦、プロでも愛用者が大勢いるだけでなく、音大生やアマチュアにも大人気の弦になっているという有様。

しかしこの弦、自分には全く良いと思えないのだ。

この試奏を聴いて読者諸兄はどう思うだろう?

かに分かりやすく華やかでインパクトある音だが、それ以上に品がない

華やか≒音の通りがよく刺激的である反面、ヴァイオリンの持ち味である音の上質さが消えてしまい、嫌らしすぎるサウンドに感じてしまう。

例えるならオリーブドミナントが全年齢向けイラストなのに対し、エヴァはR18っぽさが半端ないのだ。

あるいは濃い味で一口から胃袋を掴みに来るB級グルメとか、生地よりもクリームフルーツばっかりが主張するケーキみたいな。

そりゃ手軽に派手な音を量産できるだろうけど、ヴァイオリンをそんな安っぽいツールにしないでくれよ…という感じ。

で、これはおまけなのだが、自分みたいな人間向けのつもりなのか

「そんなあなたのために、あのエヴァ上位互換製品があるんですよ!」

と言わんばかりの、エヴァ・ピラッツィゴールドという弦があったり。

しかし…肝心の無印エヴァと変わりすぎだろ!

しかも悪い意味アルトっぽいというか、籠もったサウンドしか聞こえないのが残念。

なので全然上位互換じゃねーし。

ということで、弦は引き続きドミナントオリーブリピートしようと思う。

2023-06-26

若い頃はフルート吹きになりたかった

中高、吹奏楽をやっていた。

フルート以外に興味がなくて、授業中もずっと音楽楽器のことしか頭になかった。

楽器を吹いていないときは常に楽譜を書いていたし、

楽譜を書いていないときは常に楽器を吹いていた。

となりのトトロのような、人間より猪の方が多いレベルのクソ田舎のオンボロ公立中学フルート出会い高校は親に無理を言って県内強豪校に進学した。

通学には1時間半かかった。

必死練習して、人数が多いフルートパートの中では一年で唯一コンクールメンバーに選ばれた。

大学音大に行った。毎日フルートが吹きたい。ずっとフルートプレイヤーでいたい。そう思っていた。

 

就職先は県外の警察音楽隊だった。憧れだったオケマンにはなれなかったが、音大四年間で現実を見たわたしからすれば上々の結果だと思った。

県境を2つ跨ぐほど遠くの県へ。

これを機に、中学から付き合っていた幼馴染の恋人と別れることになった。

小学校から一緒だった。中学に入ってすぐ付き合い始めた。高校は別々だったけど地元が一緒なので電車時間を合わせて一緒に帰るのが日課だった。

大学生になって電車の方向が反対になって、会う頻度は減っていた。

なんとなく、大人になったらこの人と結婚するんだと思っていたのに、目の前に「県外の警察フルートを吹く」という道が現れた瞬間、この人と結婚する未来を選びとれなくなった。

フルートをずっと続けてきたんだから。親に無理言って私立高校大学に行ったんだから県内警察には空きがないから。フルートを吹かなきゃならないから。

 

警察就職して2年経った春、異動でやってきた上司と恋に落ちた。

彼は、わたしフルートの音がすてきだと、褒めてくれた。

幼馴染の元彼とずっと付き合っていたわたしとしては、恋する感覚というのを長年忘れていたと言うか、ままごとみたいな初恋の延長でしか恋愛したことがなかったわたしにとって、この経験は衝撃的だった。

抗いようもなく惹かれる。心が持っていかれる。好きな人の一挙手一投足、声、言葉、全てが、わたしの心を揺さぶる。

元彼に対しては抱いたことがない感情だった。

フルート一筋で生きてきたわたしにとって、上司存在猛毒だった。

上司上司で、同じように恋に落ちていた。

出会った年の冬のさしかかり、こっそり2人で飲んでいた時、酔いに身を任せた彼は、「駆け落ちしようか、もう」と言った。

そう、上司は既婚者だった。

わたし音楽隊の訓練やフルート練習もそこそこに、既婚者である彼との逢瀬やメッセージのやり取りに夢中になった。

彼の奥さんが家にいない夜は、電話をするのが日課だった。

奥さん帰宅した途端ぶつ切りにされる電話

不安、悲しみ、嫉妬絶望

会えた時の幸福希望

不倫の沼にズブズブと沈んでいった。

彼に愛されるのは幸せで切なくて極上だった。

フルートの楽しさ、音楽葛藤の数倍のアドレナリンだったと思う。

いつまでも2人の世界に住んでいたいと思った。

フルート音楽警察倫理もどうでもよかった。

一緒にいたくて、隣にいて欲しくて仕方がなかった。

 

翌年、わたし退職届を書くことになる。

奥さんにバレた。

奥さんは、わたしに、「監察官室にバラされるか、慰謝料払って退職するか、選んでほしい」と。

監察官バラされたら、彼のキャリアにも悪影響になると思った。

わたし慰謝料を支払い退職を選んだ。

 

警察寮に住んでいたため、退職引越しが同時に発生しとても忙しかった。

実家に帰りたかったが、兄が結婚した時に、両親と兄夫婦が同居の家を建てたため、わたし実家はもうなかった。

両親と兄夫婦の家に転がり込むのも気が引けて、ひとまずは就職先の県で新しく住居を探した。

それに、上司は「どんなに時間がかかっても必ず離婚する。待っていてほしい」と言っていた。

はいともいいえとも言えなかったが、この地に留まる理由の一つにはなった。

 

貯蓄を切り崩して生活しながら、市役所の職についた。

警察寮より狭いアパートで、もちろん壁は薄いしフルートは吹けない。

警察退職してからしばらくは休みの日なんかにスタジオを借りて吹いたりしていたが、別に誰に聞かせるでもないアクティティとしてのフルートはつまらなくなり、その頻度は減っていって、今はもう半年ほど吹いていない。

上司とは接触禁止命令が出ていたから、退職後は一度も会ってないし連絡もとっていない。

本名でやってる奥さんのインスタアカウントをたまに覗いて、上司の動向を探るくらいしか、接点はなかった。

先週見てみたら、待望の第一子を授かったと報告していた。

 

あんなに恋したのが、愛し合ったのが嘘のように、当時の記憶俯瞰して思い返すわたしがいた。

中学の時わたしの隣でクラリネットを吹いていた友人からラインが来た。コロナも落ち着いたし同窓会がしたいって。帰ってこないかって。

その流れで聞いたけど、元彼結婚してて、2人目が生まれるらしい。

 

わたしは、生まれた街から離れ、フルート吹きになるという夢も潰えて、何をしてるんだろうなぁ。

どこで間違ったんだろう。

フルートを始めたこと?警察就職したこと元彼と別れたこと?既婚者と関係を持ったこと?既婚者の言葉を信じたこと?

上司が「いつかまた会えるように」と贈ってくれた、内側にふたり名前刻印されたプラチナペアリングのかたわれは、今日も虚しく輝いている。

2023-06-21

anond:20230621120031

底辺音大美大だと結局ニートだと思われるだけだと思う。底辺じゃないとこはニート候補生に入れるほど甘くない。

工学部卒とか経済学部卒でニート意味不明だけど

美大音大卒でニートは順当進化感あるし周りも勝手芸術系に行く変わり者だから仕方ないとか思ってくれるから

ニートになる予定があるやつはむしろ積極的芸術系に行った方がいいまであるやで

anond:20230621103759

意外とリテラシーがないだけの一般家庭が無理して音大美大子供を入れてて、目も当てられないぞ

anond:20230621111455

かてぃんはレベルが違うから良いとしても、普通サークル入ってるだけの素人より下手な音大生、最近結構いるんだよな

anond:20230621111131

かてぃんはいいとしてゆゆうたより下手な音大生とかもう生きてる勝ちないと思うわ

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