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はてなキーワード: 請求書とは

2023-09-29

anond:20230929190223

事業者番号があるかどうかの確認はいいとして

それが監視社会かと言われると違和感がある

事業者番号をとっていなければ当然検索されないし

番号があっても無くても自宅を拠点仕事していれば

これまでの請求書でも住所書いてたんじゃないのか?

昔の話だが少なくとも自分は書いてたぞ

anond:20230929182154

納税義務者(課税事業者

その課税期間(個人事業者は暦年、法人事業年度)の基準期間(個人事業者は前々年、法人は前々事業年度)における課税売上高が1,000万円を超える事業者は、消費税納税義務者(課税事業者)となります

基準期間における課税売上高が1,000万円以下であっても、特定期間における課税売上高が1,000万円を超えた場合は、その課税期間においては課税事業者となります

こっちは①を満たしているか絶対課税事業者となりますよという話で

■免税事業者

基準期間の課税売上高及び特定期間の課税売上高等が1,000万円以下の事業者(免税事業者)は、その年(又は事業年度)は納税義務免除されます

なお、免税事業者でも課税事業者となることを選択することができます

適格請求書行事業者登録を受けている間は、納税義務免除されません。

こっちは②を満たすことで課税事業者になれますよという話

①を満たしている事業者が②も満たさなければならないとは書いてなくない?

年商1000万円以上の事業者インボイス登録義務なのか?

https://b.hatena.ne.jp/entry/s/togetter.com/li/2232035

これ。インボイスのものに対する是非やら悪法と言いながらそれに従う態度そのものの是非やらはさておいて、ブコメでは「年商1000万円以上の事業者インボイス登録義務」というコメントと「義務じゃない」というコメントに分かれている。

売り上げ1000万未満は違法じゃないけど以上だと違法から常識的登録するだろ

個人だって反対してても課税事業者なら登録しないと直ちに違法になるからな。

そもそも課税対象事業者インボイス登録必須だけど、違法行為をしろって言ってんの?

年商1000万以上の個人事業主や法人登録が「義務」。登録しないのは「違法」。

1000万以上は登録しないと違法とか言ってる人いるけど、義務じゃないだろ。課税事業者主義主張があるならインボイス登録しなくても良いんですよ〜。

元々課税事業者インボイス登録するのが義務、ではないです念のため 現状取らないメリット何もないけどね

年商1000万超えていても適格請求書行事業者登録は「義務」じゃないです デメリットが少ないか登録する人が多いというだけ

売上高1000万超でも登録自由なんだが・・・登録しなくても違法でもなんでもない。特に商売してない消費者しか売ってない人は登録しない人もいる。

増田安全からフリーランスのみんな頑張れ~してる怠惰正規雇用者なのでこの辺りの話題適当に流し見してたんだけど、「こんだけ真っ二つに意見割れてると調べたら面白いことになりそうだな~」と思ったので適当に調べてきました。

とりあえず見てみるべきは政府広報pdf。これね。

https://www.nta.go.jp/taxes/tetsuzuki/shinsei/annai/shohi/annai/pdf/0022012-012.pdf

ここには消費税の申告や納付の義務がある課税事業者について以下のように書いてある。

課税事業者

事業者のうち、以下の①~③のいずれかに該当する者をいいます

基準期間の課税売上高が1,000万円を超える事業者

② 「課税事業者選択届出書」を提出して課税事業者選択している事業者

③ 新設法人又は特定新規設立法人に該当する事業者

③は今回関係ないので置いとくとして、①と②はいずれかを満たしていれば自動的課税事業者となり、「①を満たすものは②も満たさなければならない」とは書いていない

こういう風にきちんと一次ソースに当たって論理的解釈しないと分かりにくいなあというのはあって、「インボイス登録義務」と主張している(意図的に嘘ついてるクソカスを除いた)人の大半は、

の3つが悪魔合体して「年商1,000万円を超える事業者課税事業者選択届出書を提出しないと違法になる」と解釈してるように思える。

追加で探してみると「インボイス登録年商1000万円以上であっても任意である」という説明をしている会計事務所のページも見つけられる。このサイト正当性までは担保できないから各々調べて。

https://t-accounting.tokyo/2022/08/23/%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%9C%E3%82%A4%E3%82%B9%E7%99%BB%E9%8C%B2%E3%81%8C%E4%B8%8D%E8%A6%81%E3%81%AA%E3%82%B1%E3%83%BC%E3%82%B9%E3%81%A8%E3%81%AF%EF%BC%9F/

補足すると、仮に自社が課税事業者である場合であっても(例えば基準年度(※基本的には2年前)の売上高が1000万円以上の事業者)、一般消費者のみが顧客であれば、同様の理由からインボイス登録を行わないとこともあり得ます。この場合消費税計算上のメリットはないですが、適格請求書行事業者登録番号を取得・管理するなどの事務負担不要になるという利点があります

という事で、「年商1000万円以上の事業者インボイス登録義務なのか?」に対しては「義務ではないです」という回答になるんじゃないかなという話でした。

増田税理士のぜの字すら掠っていないマジの素人から間違ってたら訂正お願いします。ソース付きで。


個人的な所感を述べるなら「義務だ」と言うのも「義務じゃない」と言うのもソースすら示さずに放言するのはどっちの立場だろうとクソだと思いますいくら100字に納めなきゃいけないとしてもね。

どちらが正しかたかというのは結果論しかないので(きちんと把握した上で意図的に嘘を言ってるなら論外だが)。

後はブコメする前に「これ本当だったよね?」と一旦立ち止まる癖を付けようね!

anond:20230929153059

課税事業者が適格請求書行事業者にならないで控除が受けられないのはその取引先の話やで

その課税事業者理論上は何の負担もないんやで

(取引切られるおそれがあるので結果損にはなるけど)

anond:20230929151343

かに違法ではないが、課税事業者が適格請求書行事業者にならないと控除が受けられず今までより無駄負担が出てしまうのだからインボイス制度に賛成でも反対でも申請するのは当たり前では?

2023-09-28

anond:20230928051017

ポケットに入れているって売上が1000万以上になるかならないかなど不安定個人事業主が確実にわかるわけがない

1000万超えるとわかったら請求書過去に遡って送りつけるのか?

元々3000万以下を免税にすると導入時に国民との約束一方的に破棄するほうが異常

anond:20230927223645

そのレジ課税事業者登録番号をちゃんと表示できるんか?インボイス適格請求書は?

波とやらがすぎたあとからインボイスやってねえか日本政府

おれはやっぱり日本政府が万全にお膳立てしてくれてたとは思えないな

まり自責思考するなよ、メンタルまたやられるよ

2023-09-27

インボイスについて考えてみた

イライラしているので無駄に長文になった。それだけは先に言っておく。

10月からインボイスが始まる。

それについて詳しく知ったのは、今年の春、会社で「適格請求書行事業者登録番号の調査しろ」と業務指示が出てから、ということだ。

それまでは、色々問題があるとは聞いていたが、ぶっちゃけ他人事だった。

普通会社員だし、何か見たことのある説明でも『消費者が行うことはありません』と、なっていた。

しかし。実際に近づいてみると、消費者がすることが無くても、会社がすることはたくさんあって、会社に雇われている会社員のやることもたくさんあった。

ただただ面倒。

そもそも、規模の小さい事業者が免税されていたのが問題だと言うなら、

全員から普通消費税を取ればいいんじゃないだろうか。

なんでわざわざ面倒くさいインボイスにしないといけないのだ。

なんで食品に全く関係ない業界請求書欄に、8%の軽減税率の欄が必要なんだ。

全く謎である

嫌だなあと認識したら、反対運動も目に入るようになった。

ところが。

これが、驚くほど興味が湧かないノリの反対運動なのだ

前面に出ているのが『若い才能あるクリエイター応援しよう!』路線で、とても相容れない。

クリエイター支援しようという気持ちがそこまでない。

二流三流のクリエイターはいらない発言で誰か偉い人が炎上していたが、その程度の感覚の人は結構いるのではないだろうか。

(個人的には裾野が広くないと山は高くならないので、二流三流が大勢いないと一流も生まれないのではないかと思う)

しかし、よくよく考えなくても、クリエイター以外のフリーランスは多い。

一人親方、修理工、個人タクシー運転手、のようなフリーランス大勢いる。

契約上は株式会社〇〇となっていても、その実態は1人で全部やっている個人会社というのは珍しくない。

「急遽だけど明日お願い!」をして、フットワーク良く来てくれるのはそういう人たちだ。

フッ軽の便利な人たちがインボイスでいろいろめんどくさいなあ、となった時にどうなるか。

1)もう60だし、早めの引退でいいか超人手不足

2)しょうがいか企業に雇われるか→便利じゃなくなるもしくは金額が上がる

それはおまえの会社だけだろう、と思われるかもしれないが。

個人アパートを持っている大家さんがお付き合いのある電器屋さんとかもそうだったりする。

前に、賃貸アパート電気系統が壊れた時に来てくれた人はそうだった。

もらった名刺の〇〇電機は、近所にある、いかにも潰れそうな電器屋さんだった。

しかし、つぶれることもなく、ずっと営業している。

売れてるのかな?と思っていたが、こういう仕事をしていたのか、と。

そういう人が廃業したら、真夏エアコンが壊れて修理を呼んで、これまで3日で来ていてくれたものが、2週間かかるかもしれないのだ。

あと、気になるのが個人タクシー

車を所有していないので、タクシーが減ったら困るなあ。

あなた生活が不便になるよ』を具体的に報道されていたら、もっと反対運動の機運が高まったと思う。

anond:20230927110729

大抵の人には申し訳ないが、俺も俺も。

改修といっても請求書に番号を載せるだけのものだが。

ちょいちょい小遣いを稼がせてもらった。

インボイスの導入経緯をまとめた資料を読んでるんだけど

その一方で、現行の方式でも請求書等を 7 年間保存する義務が課されていることや、従来の

請求書等に税額、適用税率及び登録番号を記載すれば、インボイス要件が満たされることか

ら、簡易な改修を施したシステムを導入しさえすれば、さほどの負担にはならないとの反論

見られる

https://dl.ndl.go.jp/view/download/digidepo_10315727_po_0949.pdf?contentNo=1

いか経済学者金融事業者がシステム開発を舐め腐っててIT屋に嫌われるかこの一文でよくわかる

2023-09-26

税務官僚だった頃の思い出 Part1/3


 国税庁の最終面接のことを思い出している。大学四年生の頃だ。今までの面接は、無機質な長机とパイプ椅子のものだった。だがその時は、四角いどっかりとした檜机と、ふかふかの椅子だった。それでいて圧迫感のある面接であり、最後に「私達と一緒に働けますか?」と言われたのを憶えている。

 「はい。私でよければ宜しくお願いします」といったことを告げると、その場で最終合格が遠回しな言い方で告げられた。内定通知は賃貸アパートに届いた。

 こんなところに書くほどだから予想はつくだろうが、結構前に官僚を辞めている。仕事は大変キツかった(きっつー、というやつ)が、やりがいはあった。いつかは挑戦してみたい仕事もあった。

 思えば、大学3年生の春からコツコツコツコツと勉強を重ねて、やっと第一志望のひとつだった官庁合格できて、「やったー!」と無邪気に思っていた。案外こんなものだ。

 国家公務員課税部門)としての経験20数年しかないが、せっかくのシルバーウィークだ。ちょっと語ってみたい。今は税務コンサルタントとして働いているが、夏前に大きな仕事が片付いた。今は仕事を少なくしてもらっている。

 仕事のことを、はてな匿名ダイアリーに書いてる人を稀に見る。今回、私もやってみようと思った次第だ。企業との課税交渉協議録とか、個人法人の税額とかを載せない限りは大丈夫だろう。何かあったら責任は取るつもりだ。

 高橋洋一山口真由が自著で話している内容に比べれば、当日記はベジタブルのようなものだ。あの内容を出版して捕まらないなら、ここで書く内容など余裕でセーフだ。

 なお、私ははてなユーザーの中では年寄り(フミコフミオさんと同い年)である。古い表現があってもお許し願いたい。

 先に言っておくが、「霞が関に来なければ体験できなかったことは人生財産」とか、「国のために働いている自負があった」とか、「苦しかったけどいい仕事ができて国民のためになった~」といったことはあまり書かない。

 そんなに夢や理想のある官僚じゃなかった。僅かばかりはあったが。むしろ組織に負のイメージがあって、若い頃に限った語彙だと「こいつらクソ野郎だな」という感情を抱いていた。それで、40代になって数年後に転職した。再就職規制に引っかかる危険はあったが、グレーな方法突破した。

 当日記は、数パートに分かれている。できるだけ簡潔にまとめたい。以下、思い出を何点か挙げて回想する。



思い出① 税金とは何か?という問い

 中学生の頃から、「税ってそもそも何ぞや?」という疑問があった。大学に入ってからは、税理士資格を取るために勉強していたが、どれだけ勉強しても税への理解イマイチだったし、全科目に合格した後も結局わからなかった。

東大とか一橋大とか慶應とか早稲田とか、そういうい大学を出てるわけじゃない。偏差値50ちょっと大学だ。たまたま会計学講義を取ってみたら面白く、勉強にハマった。

 税とは、一般的説明だと、国や地方自治体国家の維持や発展をめざして、民間では供給されにくい公共的なサービス提供するにあたっての資金として「税金」を徴収している――ということになっている。

 だが、おかしいと思っていた。だって、国はお金自由に発行できる。地方自治体が言うのならわかる。あと、大昔だったら年貢を物納で納めてもらわないと国が維持できなかったはずだ。

 だが、現代社会国家がそんなことを言っても説得力イマイチだ。税金をとらなくても、別にお金を刷ったらそれでいい。金本位制時代を通り抜けて、今では発行された紙幣のものに信用がある時代なのだお金というのは、それがお金であるがゆえにお金だ、というトートロジーである

 増田民の人も、わかってる人はわかってるだろう。税とは何かが。ここで答えは書かない。気になる人は、Yahoo!知恵袋とか、Quoraで求めれば賢い人が教えてくれる。

 私が納得いかなかったのは、一応は国家公務員一種試験(昔だったら上級甲種試験)を通ってきたはずの人達が、入庁一年目だった私の質問に答えられなかったことだ。「そんな当たり前のことを聞くな」という人もいたし、「ここではちょっと…」と口を濁す人もいたし、「知らん。自分で調べろ」という人もいた。

 税を納めるのは当たり前のこと、ただ、その原理と言うか……そう、原理大事だろう。何も考えずに常識を信じていいのは中級者までだ。上をめざすのであれば、身も蓋もない本質を疑う必要がある。

 こういうことを私が言っても説得力がないので、ちょっと引用させていただく。

それぞれの原理を、その自然本性のかぎりで探求しようとしなければならないし、きちんと定義されるよう腐心しなければならない。というのも、原理はそのあとに続く事柄にとって、大きな影響をもっているかである。実際、原理は全体の半分以上であり、探求されているものの多くは、原理を経由することで明確になると思われるのである。 ニコマコ倫理学(上) P.62


 なぜ国民から税金を取るのか、という新人職員の問いに答えられる職員10人に1人ほどしかいなかった。思えば、この時からはいつかここをやめようと思っていたのかもしれない。

 実際、徴税国民みんなから集めたお金公共サービスに充てるため、というのはお題目だ。わかりやす国民を納得させるための。本来目的はほかにある。それに比べると、上の『お題目』はビックリマンチョコのおまけに近い。ウエハースだ。



思い出② 課税処分の難しさ

 トラブルになりかけた事例になる。詳細は端折って書く。専門用語は補足するか、日常的な言葉に言い換えている。

 キャリア官僚現場体験しないイメージがあるかもしれないが、別にそんなことはない。入庁二年目から普通に現場だったし、30才を過ぎて地方支局で働いてる人もいる。

 当時は、北海道某所にある国税局に勤務していた。一応は税理士必要な科目は残りふたつというところまで取っていたが、それでも実務は難しかった。勉強しないといけないことは山ほどあるし、一年目は税務の学校で学ばせてもらったが、実務に必要知識の何割も身に付いていない。税務の世界は広いのだ。

 最初の頃はひたすら、簡単事務とか雑用とか、先輩が受けた税務相談の回答案作りとか、上位機関から調査ものとか、庶務全般文書収受会議日程調整~飲み会手配まで含む)に、兎に角いろいろやった。

 すべて勉強になるとは思ったが、正直これは臨時職員がやった方がいいのでは……と感じるものもあった。まあ、とにかく新人らしく何でもやった。

 赴任して半年だった。とある先輩を経由して、それなりの事業規模の法人の税務申告を最初から最後までやらせてもらえることになった。同じ年代職員(※省庁キャリア)の中では遅い方だった。資本金結構ある機械メーカーだったかな。これまで当業務では、先輩方を手伝う立場として動いていたから、割とすんなりいくように思えた。

 申告内容は当然精査するのだが、日本課税制度は一応性善説でいっている。国民法人含む)が嘘をついたりごまかしたりしない、ということを前提にしている。その企業も、過去に税務に関して更正処分(支払う税額が誤っていると判断した場合に○円払いなさい、という措置関係トラブルを起こしたことはない。

 一応は提出書類を三周ほどしたところ、申告書類も、帳簿も、領収書請求書契約書(請書)も、通帳関係問題なし……それで、さあ決裁だといった具合に伺いをスタートした。

 先輩方の場合は、スルッと起案が通るようだったが、自分場合はそうはいかなかった。新人に厳重なチェックが入るのは当然だった。

不動産の項目がおかしい。取得した不動産価格常軌を逸して安い。税をごまかそうとしているのでは?」

 という、先輩及び直属の上司からツッコミがあった。上司を納得させないと、次に進むことができない。思えば、あの先輩は、このことがわかっていて私に振ったのかもしれない。

 当時の私の実力を超えた課題だった。頭を抱えたのを憶えている。あの時の思考過程を追っていこう。

 かくして・・・

 探求の旅は はじまった

 まず何をすればいいかというと、不動産価格がしっかりしたものかを調べればいい。正当な根拠のある価格であればいいし、不適当価格であれば……面倒なことになる。

 不動産売買にかかる課税額は、比較シンプルだ。普通法人税と同じで基本は定率である(税額表を見ればいい)。ちょっと賢い中学生でも実務ができるだろう。

 印紙税も、登録免許税も、不動産取得税(県税)も、固定資産税(市税)もそんな具合だ。不動産本体価格については難しい計算必要だが、焦る必要はない。市区町村にある固定資産税台帳には、固定資産税評価額が載っている。それを見れば、登録免許税の目安となる不動産価格がわかる。※固定資産税の納付書にも書いてある。

 それを根拠に……と思ったが、そんなに単純な話ではない。ならば先輩も上司ツッコミを入れたりしない。イレギュラーなケースなのだ

 その物件は、なんと固定資産税台帳に載っていなかった。そういう土地だった。登記簿を見たところ、字名がとんでもないことになっていた。奥地にあって、大昔は栄えていたのかもしれないが、今では地域まるごと誰も手入れをしていない。そんな土地だった。しかし、幅4.0m以上の道路は通っている。江戸時代の人が整備したと思われる。

 国税庁においても、外部公表している不動産価格の調べ方みたいなものはある(いわゆる路線価だが、当然奥地には路線価がない)。国でも地方自治体でも、不動産価格を求めるための要綱要領は具えているが、今回は通用しないのではないか。そういう案件だった。

 若かりし日の私は思案しつつ、先輩にも相談して上司に2つの案を出したはずだ。懐かしい。

 1. 比準価格(みなし計算のようなもの)を使って不動産価格を弾くと、今の数倍以上の価格になる

   メリット…適正と思われる税を徴収できる

   デメリット…上申や裁判等になった時に勝てる保証がない

       県や市町村にも情報共有や協議意見聞取が必要

 2. 今回は大した金額ではないため、相手方の税額を受け入れる

   メリット…百万にも満たない税額差であり、費用対効果を考えるべき

   デメリット相手方が悪質だった場合前例を作ることになる

 結局、2.の案が採用された。それで、起案はあっさり通った。協議相談をしたのは直属の上司までであり、決裁の責任者には上司が一声かけたくらいだ。それで新人職員の一件目である課税処分は通ってしまった。

 思えば、先輩や上司からすれば、最初から2.一択だったのだ。今の私の判断もそうだ。課税額の差として百万円にも満たない金額のために、そこまでの手間はかけられない。もっとかに日本の税務行政のためにやらないといけないことが山ほどある。

 一応弁護しておくと、現場で働く公務員には、「法適用裁量」と「エネルギー振り分けの裁量」がある。現場的な要素が強い職種だと、上司の指揮監督を受けるのが望ましくない場合がある。極端な例だが、警察官凶悪犯をパトカーで追っている最中に、スピード違反信号無視をしている者を放っておくのはやむを得ない、といった観点だ。

 余談になるが、国税局職員県税や市税の脱税を見つけた場合も、人や状況によって対応が変わる。情報提供する場合もあれば、見なかったことにする場合もある。

 それこそ昔の話だが、飲み会とある話を聞いた。ある個人納税者から地方税務署相談があったという。要約すると「1年前に出した赤字決算の申告書だが、実は黒字で、税金を納めないといけないことがわかった。どうすればいいか」ということだった。追加で納付すべき税額は、約30円のようだ。このままでは脱税者になってしまうと焦っていたらしい。

 その相談を受けた税務署員はこう答えたという。「実は、ボールペンとか消しゴムとか、事務用品を買っていたのを申告書に書いてないんじゃないですか? だったら、納付すべき税額はやはり赤字では? 問題ないですよ」と。※以後の話は不明

 課税処分はもちろん、どのような行政処分であっても費用対効果という観点が重視される。税収1万円増のために2~3万円をかけるのは議論余地があるにしても、20~30万円をかけるのは明らかに不合理だろう。

 テレビネットメディアはてなブログでは、公務員は何も考えずに税金支出しているイメージがあるかもしれないが、ちゃんと考えている人が多数派である。そこは信じてほしい。

 数年後、私は北海道から霞が関に戻ることになった。それから退職するまで、ずっと法人課税部門にいた。



 Part2/3

 https://anond.hatelabo.jp/20230926201302

インボイスはいさら反対しても手遅れ

なるべくしてなる流れでしかないのでいまさらの反対は無意味

反対運動してる自営とかも番号もらって請求書に印字する準備も終わってるのが大半

自営の飲食店納税業者にならなくても適当に済ませられるからそんなに反対してないだろうしみんなに合わせてわーわー言ってるだけ

2023-09-24

anond:20230924173426

適格請求者番号なんて、税務署にいけば一発でとれるし、

フォーマットに沿った適格請求だって、要は、適格請求者番号が書いてあるってだけじゃん。

2023-09-21

anond:20230921005335

相手インボイスですって出してきた請求書インボイス要件満たしてないぞって税務署に指摘受けて無効になったら誰が責任つのって考え出すと頭痛

インボイス疲れ

もうどうでもいいやってなってきた

9月になってようやく各社が出してきた請求書フォーマットレシート対応方法バラバラ

どうしろっての?

こんなの全部税務署確認するか?

しないだろ

きっちりやるのは無理だよ

2023-09-20

取引先がヤバい

うちはメーカー取引先は販売店。

そのお店は春と秋にうちの商品を注文してくる。

   

春は3月から5月まで納品して、6月に請求書を出した。

8月になっても振り込まれいから、催促した。

   

それでも9月になっても振り込まれいか

「9月から始まる秋の商品は納められない」と通告した。

   

先週、先方から「来週振り込む目処がつきました」と連絡がきた。

   

信用して、今週から秋の商品を納品した。

   

今日振り込まれたのは春の請求書分の半額以下。

   

「残りは来週になります

   

いやいやいや、もう信用出来ないでしょ。

社長の父は長年の取引先だから仕方ないって言うけどさ

勘弁してよ。

家族経営で70過ぎたかちゃん必死こいて作った商品なんだよ?

代金踏み倒さないでよ。

2023-09-19

anond:20230919180335

これはですね。

企業の通常取引で慣習となってる部分でインボイス請求書を必ず発行しなきゃいけない、「銀行振込すると、紙とハンコと切手代が増える」ことになり、これは大ブーイングになりそう、やべえ対応しなきゃ、と慌てて今までの慣行でも大丈夫なように免除措置を追加しましたという話。

この免除がないと大パニックになるの必須

では、と免除措置パニック回避しようとしたけど、今年に入って後から付け加えた措置なので、一昨年段階や昨年段階で早めにインボイス対応しなきゃと勉強してたところほど、気づいてなかったりするんだと思う。

それで昨年段階の知識に基づいて、取引先に通知を出してるのが今。

その通知見て「大変だ!うちも対応しなきゃ!」ってところが出てくるだろうな、と。

パニック回避免除措置機能しない、どれが正しいかからない会社が続出。

 

国税庁税理士だけ知ってればいいだろ、って態度で大々的に告知しないから、今ってインボイスの正しい運用方法がわからないままの人が大多数で、それで各企業インボイス対応の通知を出しまくってるから、わけわからなくなってるんだよね…

大パニックになりそうな予感

>少額な返還インボイス交付義務免除概要

https://www.nta.go.jp/publication/pamph/shohi/kaisei/202304/03.htm

 

振込手数料負担についての説明だけど、これパニクるんじゃないかな。

BtoB顧客サービス慣行的に販売側が振込手数料負担するとこ多いと思うんだけど、それやると手数料分のインボイス請求書を別途作らないといけなくなるので、そうならないように小細工を追加しました、という話だと思うんだけど、経理処理の問題まで巻き込んでて、あ、これ誰も守らないやつだってなった。

しかも去年の段階では上記免除措置がないので、振込手数料インボイスは必ず作れって説明がまだ残ってる去年の日付のインボイス説明ネット上には残ってる。

インボイス朝令暮改のたびにネット説明が二転三転して、そのままネット検索に引っ掛かるので、正しい経理処理を行き届かせるのしばらく無理だろう。

というか既に去年の段階での説明に従った通知が来てるし…

現在中小企業アルバイトしているものです。現在仕事内容経験に対して、待遇は適正でないように感じ辞めたいです。

時給1500/週3勤務。扶養範囲内で働いています

仕事内容:パワポ作成請求書データベース管理VBAでの社内システムメンテナンスpc関連の雑用全般HP管理

不登校の子供と小さい子供がいるためもう辞めたいが、自分が不完全な社内システムを作ったせいで(その罪悪感もあり)辞めるに辞められない。自分以外の社員は全員pc知識が全くありません。大変小さい会社です。新しい人間を雇ってくれと言っても人が集まらないと言われました。どうしたら辞められるでしょうか?

「A4片面のチラシなんかちょちょいのちょいやろ?」

「そんなことないです」

時間ないしこれで今日中にやって明日印刷出せるようにしといて」

「やりますけど1回目の提出は明日の朝が限界です」

仕事が終わり〜

なんやちょちょいのちょいやのに立派な請求書やんか、これちょっとおかしいんちゃうか?」

っていうのがよくある

2023-09-15

インボイス反対!」に対して思う違和感

はじめまして

最近取引事業者さんたちからインボイスについてのお問い合わせを受けるようになって、いろいろ違和感を感じているので、メモがてら書き残しておくことにしました。

簡単自己紹介をしておくと、私はしがない一会社員で、いわゆるクリエイターさんたち含め、いろんな事業者さんたちに、発注とか何とか、仕事を依頼している側の人間です。

現時点での感想

ここからは、違和感本体を探るために、いろいろ調べつつ記事執筆していきますが、現時点での感想は、


です。

インボイスってのが「消費税に関する何か」だってのは社内研修受けたので何となく見えてきました。が、それにしてもめんどくせえ。

弊社は、当たり前のように遵法意識があるので、消費税ちゃんと納入している会社です(脱税はしてないはず、、、)。

で、今回のインボイス対応も、遵法意識のもと時間的金銭的なコストをかけて対応しているようです。

とはいえ意識があっても説明があまりないので、現場人間には混乱しかないですが。

しかし、今になって、弊社含む発注側の会社が、そして何より我々窓口に立っている人間が、取引事業者さんたちからやいのやいの言われる機会も増えてきました。

クリエイターもっと大事にしてほしい」「生活破壊される」とかですね。

そんな中で、何だか違和感を持ったので、こうして情報や考えをまとめてみようと思ったわけです。

そもそもインボイスとは何者か、何のための制度

インボイスって何でしょ。私はちゃんと答えられません。当たり前です、よく知らないんですから

じゃあ、目下絶賛仕事中ですけど、国税庁HPでも見てみましょうか。エロサイトじゃないですし、怒られないでしょうきっと。

国税庁による概要

ありますねー。わかりやすいんだかわかりにくいんだかよくわからないサイト

適格請求書インボイス)とは、

売手が買手に対して、正確な適用税率や消費税額等を伝えるものです。

具体的には、現行の「区分記載請求書」に「登録番号」、「適用税率」及び「消費税額等」の記載が追加された書類データをいいます

インボイス制度とは、

<売手側>

 売手である登録事業者は、買手である取引相手課税事業者から求められたときは、インボイス交付しなければなりません(また、交付したインボイスの写しを保存しておく必要があります)。

<買手側>

 買手は仕入税額控除適用を受けるために、原則として、取引相手(売手)である登録事業者から交付を受けたインボイス(※)の保存等が必要となります

※買手は、自らが作成した仕入明細書等のうち、一定の事項(インボイス記載必要な事項)が記載され取引相手確認を受けたものを保存することで、仕入税額控除適用を受けることもできます

どうやら、適用税率とかが違う中で正確な税処理をするためには、こういうデータを残す必要が確かにありそうですね。

まぁ、それは納得です。買い物してても、あっちは8%、こっちは10%って、どうやって管理してるのか謎だったので。

インボイスめんどくせえ」問題はまったく解決してませんが、意義としてはわかった気がします。

買い物で支払ってる消費税ってどこに行ってるの?

さて、インボイスがどうやら消費税の正しい納入に必要そうな制度だというのはわかりましたが、

買い物とかで払ってる消費税ってどこに行ってるんでしょう。そういえば。

またまた国税庁です。



どうやら、


みたいな構造になってるらしいですね。一部でもどっかに消えてなくてよかった。せっかく払ったのに、誰かの懐に消えてたら悲しいからね。

インボイスを保存しなくてもいい人がいる?

でも、今回のインボイス騒動で見えてきたんですが、免税事業者という消費税を申告・納入してない事業者もあるらしいですね。

インボイス消費税の申告・納税必要データからそもそも消費税を申告・納税していない人には関係がない、ってことみたいだし。

免税事業者は何のためにあるのか

消費税を納めていない人なんているんですかね。事業者が分担して納入しているはず、じゃないんだろうか。ふしぎふしぎ。

消費税

その答えは、どうやら消費税法にあるらしい。

第九条 事業者のうち、その課税期間に係る基準期間における課税売上高千万円以下である者については、第五条第一項の規定にかかわらず、その課税間中国内において行つた課税資産譲渡等及び特定課税仕入れにつき、消費税を納める義務免除する。ただし、この法律に別段の定めがある場合は、この限りでない。


なんと。売上高1000万円を超えない事業者納税免除されるのね。

目的 is 何?

そういえば、免除目的は何なんでしょうね。

国税庁法律上は、目的が見つけられなかったけれど(あったらおしえて!)、税理士事務所とかでよくある説明としては

らしい。

勝手中小業者経済的支援とかだと思ってたけど、そうじゃないんだねー。

ここまでの感想

どうやら、売上高が小さい事業者さんは、免税事業者というものになるわけですな。

でも、免税事業者取引を行っている企業的には、先方の年間課税売上高とかは知らんわけです。



単純に考えると、「納税していると思って渡してきたけど、どうやら納めていないらしいから、払いすぎだったのでは?」となるよね。

あと、税金税金であって、あなた収入勘定するのはなんかおかしくない?って思ったり。

インボイス反対!な人の意見

さて、ここで本丸。「インボイス反対!」な人たちの意見も見ておこうか。



課税事業者会社員として思うこと

免税事業者は、「このまま免税事業者でいる」「インボイス行事業者になる」という二択らしい。まぁそりゃそうだ。

まず、「インボイス行事業者になる」という選択肢について。インボイス消費税申告・納入の制度なので、

インボイス行事業者になる」イコール消費税の申告・納入を行わなければならなくなる」というのは当然の帰結

本来納入は義務からね。すでに払っている事業者としては何も違和感がない。


次に「このまま免税事業者でいる」という選択肢について。

正直、取引である我々からすると、どっちかわからいから取りあえず払っていた訳で、

あなた納税すべきだった消費税煩雑だってことでうやむやになってたけど、今後はこっちで納税しとくので、お支払いは税抜額になります、というのはまったく外れてない論理だと思うけれど。


他に、まぁこれはどーでもいいんだけれど、「今言うの?」的な点も引っかかってる。システム改修とかコストかけてやってきたのに今さら、、、、(愚痴

消費者として思うこと

消費者としても、違和感

今日コンビニでの買い物で払った数十円の消費税本来であれば「きちんと納税」しておいてほしいものだけど、

事業規模に応じて「免税」ということになっているだけで、それを「懐にガメる」というのはまたなんか違う話な気がするなぁ。



せっかく払った消費税消費税として使われていないのは違和感

まとめ

さて、いろいろ見てみたけれど、そろそろ打ち合わせだからまとめるか。



個人的には、「『インボイス反対!』には反対!」です。

ちゃんと申告・納税されるのにはあるべきシステムだと思います。めんどくさいけど。


とはいえ消費税制について文句をいうのはわかる。10%って高いよねー。

なくなっちまえばいい、ってよく思うし。どんどん商品も値上がりしてる中でつらいわー。

でも、せっかく払ってるんだから、どっかの誰かの懐に入るんじゃなくて、全部ちゃん納税してほしい。これマジ。



でも、何より。




小規模事業者仕事について、きちんとした対価が払われていない、というのは論外。今回声上げてる人たちは、問題がそっちにあるはず。消費税じゃないはずだよ。

最後に、いろんな事業者さんに発注している一会社員として思うのは、「仕入れ額や経費が上がったりする中で、どんどん価格交渉はしてほしい」ということ。

こちらもそれでお願いしたい事業者さんには上を説得しても払いたいですよ。ただ、消費税ちゃんと国に全額納税されるようにしましょうよ。

コメントへのコメント

みなさんありがとう

このままさっさと給与所得控除減額まで行ってほしい こういう奴らが自分の損の時に泣き叫ぶのを見たい

所得税の控除も、住宅ローン減税の控除も、どんどん変わっていくのは世の常ですわな(税率とか、税そのものへの反対は今回は対象外)。

個人的には、控除が減額されても、それがどっかに消えずに「きちんと納税される」ならまだ納得はできますわ。

2023-09-14

anond:20230914031721

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