はてなキーワード: エンゲージリングとは
潤羽るしあ エンゲージリングでもどうぞ
かつて「るしあと一生一緒エンゲージリング」という特級呪物を生み出したことで知られる特級呪霊系Vtuber潤羽るしあ(故人。現在は別名義Vtuberに転生済み)が、歌い手のまふまふと結婚してモラハラしてアンチに成りすまし誹謗中傷までして離婚したという話を聞いて、この度初めて潤羽るしあの配信(俺が見たのはみけねこ名義の配信)を見た。
ちなみに配信の内容はみけねこがリスナーにキレ散らかすというもの。流石は人気Vtuberをやっていただけあって声は可愛らしいのだが、喚き散らしたり悪態をつく様が非常にナチュラルで、まふまふとの一件を含めた前評判も合わせて、日常的なヒステリーを感じさせるものだった。
声が可愛いとこんなあからさまなヒステリー女でも許されるものなんだなぁ……と、リスナーへの怒りを喚き散らすみけねこの声を聞き流しながらしみじみとしていた時、俺はふと疑問に思った。
このヒステリー芸が許されているのは、声が可愛いのもあるだろうが、何よりVtuberとしてのガワが可愛いというのが大きいだろう。可愛い女は多少の無礼も許されるものである。
潤羽るしあの中の人は、30代半ばだという。30も半ばを過ぎれば、女の価値というのは急激に下がっていくだろう。いわゆる女の子扱いという下駄が外れ、甘やかしはなくなり、向けられる視線は厳しくなっていく。
端的に言えば、現実で30過ぎのヒステリー女を甘やかしてくれる人間など親以外にほぼ存在しないのだ。
きっとこの辛い現実は、るしあ本人も直面していることだろう。
しかし一度Vtuberとしてのガワを被ってネットに潜れば、状況は一変する。バーチャルの世界に実年齢なんて関係ない。まだまだリスナーは甘やかしてくれる。私はまだまだイケるんだという気分にさせてもらえる。
だけどVtuberとしてのガワを脱いでネットから出てしまえば、待っているのは中年女性としての現実である。
るしあはこの仮想と現実のギャップと今後どう向き合っていくんだろう。
Vtuberの中にはこうした年齢ネタも持ちネタのひとつとして使いこなしている者も少なくはないが、度重なる炎上を経てもなお転生を繰り返しているるしあにそんな度量があるとはとても思えない。
最近ようやく結婚というのを諦めるというか意識しないようになってきた
それは年齢がというのもあるけど、諦めて女遊びを始めた結果、「結婚は普通するもの」という思考ロックが外れたのかもしれない
あるいは酸っぱい葡萄になっているのかもしれないが
恋愛は気持ち悪くないんだ、子作りも素晴らしいものだと思う、それらは今でも是非したい
恋愛も子育ても基本的には夫婦間に閉じていて、あるいは一族の間で閉じている問題なはずなのに
たぶんそこが一番気持ち悪い
要はプロトコルだ
それがないと揉めるだろうし、社会ー一族ー夫婦ー子というものを結びつけるのに必要な設計だったと分かる
それは社会・一族・パートナーに対する宣誓であり、それをしているから一人前に認められるというのも分かる
翻って現代を考えると、個々人はうまく社会と結びつけは作られているし、一族というのはもう希薄だ
じゃあ結婚って何なんだ?
若者の言う「結婚したい」というのはあくまで「好きなパートナーと共同生活したい」であって、結婚制度のことは言ってないだろう
昔と意味合いがぜんぜん違う
こんなこと言うのは私だけではなく
https://honkawa2.sakura.ne.jp/1520.html
よく見ると、日本、韓国、あとイタリアとか、少子化で有名な国ほどちゃんと真面目に結婚していることがわかる(ちゃんと調べたわけじゃないけど)
(※追記:婚外子率と合計特殊出生率をプロットしてみた、まぁまぁの相関? https://i.ibb.co/fF7shLM/2023-05-26-21-13-28.png)
まあそれは今はいいけど
_____
「フランスは婚外子の社会保障が厚い」みたいなブコメあるだけど
同じ認識で
日本も個人メインの制度設計に変化させるべきじゃない?、って書きたかった
フランスほどとは言わないけどさ
鶏が先か卵が先かなんだけど、おかげで結婚制度に縛られてしまってる
何か問題があったときに「会社がどうにかしろ」か「家族がどうにかしろ」で、責任丸投げにするやつ
年取るとこういうのに一回は直面すると思うんだけど、その度に意味わからん・キモいってなる
現代人がそれだけ個人主義になってるのに、制度や責任の所在が追いついてない格好なんだと思う
こういうの10年以上前からこれは認識していて、その時は単に日本が遅れているからだと思ってたんだけど
一向に変わる様子がないし、韓国も似た所あるから民族性・宗教性なところがあるんだろうか?と疑っている
自分が独身で経営者だから余計に強く感じるのかもしれないけど、徐々にそのズレは大きくなっているはず
あと、離婚する時の係争とか見ると「結婚って一体なんなんだ??」ってなるからオススメしたい
百歩譲って、結婚を自然現象のような「そういうもの」と捉えても良いんだけど、じゃあ何で子供作る前に必ず結婚するの?ってところが気味悪いと感じる
まるでそれはイスラム教徒が「そりゃ毎日お祈りするだろ」って言ってるような感じで
ただ20代後半ではそんな発想に至らないよね、捻くれ者の自分ですらそんな考えなかったし知らなかった
「なんか良いもの」「なんか皆が祝福してくれるもの」「皆が喜ぶ」「ハッピーエンド」
そういうイメージだったから、制度や社会的位置づけなんて考えなかった
わかるかな、一度そういうのって疑いはじめると「怖い、気持ち悪い」が出るんだよ
ゲシュタルト崩壊に近い
ただ数人と名前のついていない関係を築いているだけ、ここ2年ちょい
まあそういうところだよね
_____
もうちょい考えてみたけど
結婚って「愛し合ってない男女における一族同士の契約」と見ると非常にしっくり来ると気づいた
今の「愛し合った男女における個人間の契約」としての結婚ってソレ要る??と思ってしまう
もちろん細かいメリットはあるんだろうけど、二人に閉じてみればやはりエンゲージリング程度のものだと思う
夫婦別姓なんかも、そもそも嫌なら結婚しなくてよくね?くらいに思えてしまう
何なら「子供は結婚してから作るもので、じゃないと社会的な信用が落ちる」みたいな風潮は少子化に加担してないか
だから色々考えると「結婚の仕組みって今何かの役に立ってるの?」ってなって「気持ち悪い風習・制度」という見え方になってしまう
結婚は良いぞ、みたいな記事なんかも、それって恋人でもできるくない?って思えるし
まるで結婚したら何か二人の関係が変わるかのような幻想が未だに強く根付いてしまってることに危惧する(昔はあったんだろうけど)
ああそうか、ここ5年くらいで自分が
シングルマザー、シングルファザー、奥さん3人目で子供7人居るイケメン爺さん(子供同士は仲良い)
みたいな人と知り合ったからこういう考え出てきたのもありそう
家族構成と幸不幸は相関してないように見えたから、結婚=ハッピーエンドの幻想が消えたのかも
色々考えるためには日本は多様性に乏しいんだよなあ、100人の知り合いが100人とも同じこと言ってたらそれを否定するのって難しいし勇気がいる
Vがまともな人間等に虚実だの金儲けだの言われている(と俺は勝手に認識している)。
事実ではあると思う。
俺は見つけられなかった。
気持ちよすぎだろ。
現実君は何してくれるんだ。
でも食いすぎるとデブになって余計生きづらくなるんだ。
理不尽だね。
でも現実君には勝てないよ。
虚実は救いの一つだ。
人間は見たくない。しかし最近になって思うが、捨てきれない部分もある。それは声だ。
だから現実のメジャー宗教はダメ。なんで救い求めるために人間とあわにゃならんのや。
声以外は偽りでいい。
二年くらい見続けてまだ一度もスパチャだのグッズを購入したことはないけど
でもそれもいいのかもしれない。
エンゲージリングを手に十個つけて哀ンズ様になるくらいならいい。
でも現状無料で利用できるなら無料で利用し尽くしたいし、それを全く悪いとも考えてない。
適当に書き出したら少し楽になった。
でも自分が特定されないように軽い縛りをいれてまで公開するのはなぜだろう。
誰かが見てくれていると多分肯定してくれるかもしれないという期待がでてくるんだ。
結局見られないんだが、それでも投稿する瞬間から反応を見るまでは妙な期待感があり、それが心地よい。
vtuberは夢を与えてくれた
この僕に夢を……そして生きる意味を
ただいまぁ……あまり広くない部屋に力無き声が響く
僕だけの唯一の空間
大型のTVに電源を付けその時を待つ
「早く来ないかなぁ……」
口癖になりつつあるがそれも良い
そして待ちに待った声が脳を貫く
「こんるしー!」
ー来た!!待ってたよー
こんるしーと僕も返す
幸せだった
普段誰にも見向きされなくても家に帰ればこんなにも満たされるのだから
僕に取っての終わりが始まりを告げた
画面左上に表示されたボイスチャット
点と点が線となり
疑いようも無い事実
刃物を胸に突き刺されたようだ
その痛みが響けば響くほど
僕の居場所を狭くしていく
終の住処だった居場所が形を無くし消えていく
僕の居場所が……
それは出来なかった
それが例え叶わない夢だとしても
僕は台所に行き
一応無いだろうけど手料理を振る舞って……等と浮かれて新品のまま今日この日まで使われて居なかったのだが
節約して買ったグッズの数々
少ないながらも勇気を出して配信にスバチャした日にありがとう!と言われた時
仕事が上手くいかなくて全てがどうでもなり僕には誰も頼るものがいない時にふと現れたのがるしあだったんだ……
それも今は全てが懐かしい
リアルでは過ごせなかったけどそんな短い間に夢を見させて貰ったこと
「っ………騙すなら騙しとう……せよっ」
声にもならない慟哭が部屋に響く
SNSをとうして伝えたら
一緒に生きようねと…
今では思えば思う程の生き地獄だ
何を言っても何を叫ぼうとも届かない
赤スパ等でほのめかす事も出来るがそれはヤメた
僕の胸に大きな穴は埋めきれないから
震える手で新品の包丁を手に取り脇腹を突き刺す
彼女を守る為にと鍛えてきた身体は無惨にもその凶気によって失われていく
命の灯火が失わせまいと鼓動打つ中 苦しみで更に3度4度僕の身体を突き刺す
真っ赤な鮮血が推しを真っ赤に染めて僕の身体はふらふらと向かうべき場所へ逝く
ありもしない幻想を抱きながらベットへ突っ伏すと横にはいつも抱きながら寝ていた物が
「る…ネクロ…マンサー……来世は……あるならそっちにうまれ……後…かのじょがしあわ……せで……」
僕は死んだ
自分自身の手によって
僕に届くはずの無い指輪
……………
力が欲しいか?
謎の声に僕は目を覚ました
四時から今朝けさも やって来た。
つめたい水の 声ばかり。
凍こごえた砂利じゃりに 湯ゆげを吐はき、
火花を闇やみに まきながら、
蛇紋岩サアペンテインの 崖がけに来て、
やっと東が 燃もえだした。
鳥がなきだし 木は光り、
青々川は ながれたが、
丘おかもはざまも いちめんに、
まぶしい霜しもを 載のせていた。
やっぱりかけると あったかだ、
僕ぼくはほうほう 汗あせが出る。
もう七、八里り はせたいな、
今日も一日 霜ぐもり。
軽便鉄道けいべんてつどうの東からの一番列車れっしゃが少しあわてたように、こう歌いながらやって来てとまりました。機関車きかんしゃの下からは、力のない湯ゆげが逃にげ出して行き、ほそ長いおかしな形の煙突えんとつからは青いけむりが、ほんの少うし立ちました。
そこで軽便鉄道づきの電信柱でんしんばしらどもは、やっと安心あんしんしたように、ぶんぶんとうなり、シグナルの柱はかたんと白い腕木うできを上げました。このまっすぐなシグナルの柱は、シグナレスでした。
シグナレスはほっと小さなため息いきをついて空を見上げました。空にはうすい雲が縞しまになっていっぱいに充みち、それはつめたい白光しろびかりを凍こおった地面じめんに降ふらせながら、しずかに東に流ながれていたのです。
シグナレスはじっとその雲の行ゆく方えをながめました。それからやさしい腕木を思い切りそっちの方へ延のばしながら、ほんのかすかに、ひとりごとを言いいました。
「今朝けさは伯母おばさんたちもきっとこっちの方を見ていらっしゃるわ」
シグナレスはいつまでもいつまでも、そっちに気をとられておりました。
「カタン」
うしろの方のしずかな空で、いきなり音がしましたのでシグナレスは急いそいでそっちをふり向むきました。ずうっと積つまれた黒い枕木まくらぎの向こうに、あの立派りっぱな本線ほんせんのシグナル柱ばしらが、今はるかの南から、かがやく白けむりをあげてやって来る列車れっしゃを迎むかえるために、その上の硬かたい腕うでを下げたところでした。
「お早う今朝は暖あたたかですね」本線のシグナル柱は、キチンと兵隊へいたいのように立ちながら、いやにまじめくさってあいさつしました。
「お早うございます」シグナレスはふし目になって、声を落おとして答こたえました。
「若わかさま、いけません。これからはあんなものにやたらに声を、おかけなさらないようにねがいます」本線のシグナルに夜電気を送おくる太ふとい電信柱でんしんばしらがさももったいぶって申もうしました。
本線のシグナルはきまり悪わるそうに、もじもじしてだまってしまいました。気の弱いシグナレスはまるでもう消きえてしまうか飛とんでしまうかしたいと思いました。けれどもどうにもしかたがありませんでしたから、やっぱりじっと立っていたのです。
雲の縞しまは薄うすい琥珀こはくの板いたのようにうるみ、かすかなかすかな日光が降ふって来ましたので、本線シグナルつきの電信柱はうれしがって、向こうの野原のはらを行く小さな荷馬車にばしゃを見ながら低ひくい調子ちょうしはずれの歌をやりました。
「ゴゴン、ゴーゴー、
酒さけが降ふりだす、
酒の中から
霜しもがながれる。
ゴゴン、ゴーゴー、
ゴゴン、ゴーゴー、
霜がとければ、
つちはまっくろ。
馬はふんごみ、
人もぺちゃぺちゃ。
ゴゴン、ゴーゴー」
それからもっともっとつづけざまに、わけのわからないことを歌いました。
その間に本線ほんせんのシグナル柱ばしらが、そっと西風にたのんでこう言いいました。
「どうか気にかけないでください。こいつはもうまるで野蛮やばんなんです。礼式れいしきも何も知らないのです。実際じっさい私はいつでも困こまってるんですよ」
軽便鉄道けいべんてつどうのシグナレスは、まるでどぎまぎしてうつむきながら低ひくく、
「あら、そんなことございませんわ」と言いいましたがなにぶん風下かざしもでしたから本線ほんせんのシグナルまで聞こえませんでした。
「許ゆるしてくださるんですか。本当を言ったら、僕ぼくなんかあなたに怒おこられたら生きているかいもないんですからね」
「あらあら、そんなこと」軽便鉄道の木でつくったシグナレスは、まるで困こまったというように肩かたをすぼめましたが、実じつはその少しうつむいた顔は、うれしさにぽっと白光しろびかりを出していました。
「シグナレスさん、どうかまじめで聞いてください。僕あなたのためなら、次つぎの十時の汽車が来る時腕うでを下げないで、じっとがんばり通してでも見せますよ」わずかばかりヒュウヒュウ言いっていた風が、この時ぴたりとやみました。
「あら、そんな事こといけませんわ」
「もちろんいけないですよ。汽車が来る時、腕を下げないでがんばるなんて、そんなことあなたのためにも僕のためにもならないから僕はやりはしませんよ。けれどもそんなことでもしようと言いうんです。僕あなたくらい大事だいじなものは世界中せかいじゅうないんです。どうか僕を愛あいしてください」
シグナレスは、じっと下の方を見て黙だまって立っていました。本線シグナルつきのせいの低ひくい電信柱でんしんばしらは、まだでたらめの歌をやっています。
「ゴゴンゴーゴー、
やまのいわやで、
熊くまが火をたき、
あまりけむくて、
ほらを逃にげ出す。ゴゴンゴー、
田螺にしはのろのろ。
うう、田螺はのろのろ。
本線ほんせんのシグナルはせっかちでしたから、シグナレスの返事へんじのないのに、まるであわててしまいました。
「シグナレスさん、あなたはお返事をしてくださらないんですか。ああ僕ぼくはもうまるでくらやみだ。目の前がまるでまっ黒な淵ふちのようだ。ああ雷かみなりが落おちて来て、一ぺんに僕のからだをくだけ。足もとから噴火ふんかが起おこって、僕を空の遠くにほうりなげろ。もうなにもかもみんなおしまいだ。雷が落ちて来て一ぺんに僕のからだを砕くだけ。足もと……」
「いや若様わかさま、雷が参まいりました節せつは手前てまえ一身いっしんにおんわざわいをちょうだいいたします。どうかご安心あんしんをねがいとう存ぞんじます」
シグナルつきの電信柱でんしんばしらが、いつかでたらめの歌をやめて、頭の上のはりがねの槍やりをぴんと立てながら眼めをパチパチさせていました。
「えい。お前なんか何を言いうんだ。僕ぼくはそれどこじゃないんだ」
「それはまたどうしたことでござりまする。ちょっとやつがれまでお申もうし聞きけになりとう存ぞんじます」
「いいよ、お前はだまっておいで」
シグナルは高く叫さけびました。しかしシグナルも、もうだまってしまいました。雲がだんだん薄うすくなって柔やわらかな陽ひが射さして参まいりました。
五日の月が、西の山脈さんみゃくの上の黒い横雲よこぐもから、もう一ぺん顔を出して、山に沈しずむ前のほんのしばらくを、鈍にぶい鉛なまりのような光で、そこらをいっぱいにしました。冬がれの木や、つみ重かさねられた黒い枕木まくらぎはもちろんのこと、電信柱でんしんばしらまでみんな眠ねむってしまいました。遠くの遠くの風の音か水の音がごうと鳴るだけです。
「ああ、僕ぼくはもう生きてるかいもないんだ。汽車が来るたびに腕うでを下げたり、青い眼鏡めがねをかけたりいったいなんのためにこんなことをするんだ。もうなんにもおもしろくない。ああ死しのう。けれどもどうして死ぬ。やっぱり雷かみなりか噴火ふんかだ」
本線ほんせんのシグナルは、今夜も眠ねむられませんでした。非常ひじょうなはんもんでした。けれどもそれはシグナルばかりではありません。枕木の向こうに青白くしょんぼり立って、赤い火をかかげている軽便鉄道けいべんてつどうのシグナル、すなわちシグナレスとても全まったくそのとおりでした。
「ああ、シグナルさんもあんまりだわ、あたしが言いえないでお返事へんじもできないのを、すぐあんなに怒おこっておしまいになるなんて。あたしもう何もかもみんなおしまいだわ。おお神様かみさま、シグナルさんに雷かみなりを落おとす時、いっしょに私にもお落としくださいませ」
こう言いって、しきりに星空に祈いのっているのでした。ところがその声が、かすかにシグナルの耳にはいりました。シグナルはぎょっとしたように胸むねを張はって、しばらく考えていましたが、やがてガタガタふるえだしました。
ふるえながら言いました。
「あたし存ぞんじませんわ」シグナレスは声を落として答えました。
「シグナレスさん、それはあんまりひどいお言葉ことばでしょう。僕ぼくはもう今すぐでもお雷らいさんにつぶされて、または噴火ふんかを足もとから引っぱり出して、またはいさぎよく風に倒たおされて、またはノアの洪水こうずいをひっかぶって、死しんでしまおうと言うんですよ。それだのに、あなたはちっとも同情どうじょうしてくださらないんですか」
「あら、その噴火や洪水こうずいを。あたしのお祈りはそれよ」シグナレスは思い切って言いました。シグナルはもううれしくて、うれしくて、なおさらガタガタガタガタふるえました。
「シグナレスさん、なぜあなたは死ななけぁならないんですか。ね。僕ぼくへお話しください。ね。僕へお話しください。きっと、僕はそのいけないやつを追おっぱらってしまいますから、いったいどうしたんですね」
「ふふん。ああ、そのことですか。ふん。いいえ。そのことならばご心配しんぱいありません。大丈夫だいじょうぶです。僕ちっとも怒ってなんかいはしませんからね。僕、もうあなたのためなら、眼鏡めがねをみんな取とられて、腕うでをみんなひっぱなされて、それから沼ぬまの底そこへたたき込こまれたって、あなたをうらみはしませんよ」
「あら、ほんとう。うれしいわ」
「だから僕を愛あいしてください。さあ僕を愛するって言いってください」
五日のお月さまは、この時雲と山の端はとのちょうどまん中にいました。シグナルはもうまるで顔色を変かえて灰色はいいろの幽霊ゆうれいみたいになって言いました。
「またあなたはだまってしまったんですね。やっぱり僕がきらいなんでしょう。もういいや、どうせ僕なんか噴火ふんかか洪水こうずいか風かにやられるにきまってるんだ」
「あら、ちがいますわ」
「そんならどうですどうです、どうです」
「あたし、もう大昔おおむかしからあなたのことばかり考えていましたわ」
「本当ですか、本当ですか、本当ですか」
「ええ」
「そんならいいでしょう。結婚けっこんの約束やくそくをしてください」
「でも」
「でもなんですか、僕ぼくたちは春になったら燕つばめにたのんで、みんなにも知らせて結婚けっこんの式しきをあげましょう。どうか約束やくそくしてください」
「わかってますよ。僕にはそのつまらないところが尊とうといんです」
すると、さあ、シグナレスはあらんかぎりの勇気ゆうきを出して言いい出しました。
「でもあなたは金でできてるでしょう。新式でしょう。赤青眼鏡あかあおめがねを二組みも持もっていらっしゃるわ、夜も電燈でんとうでしょう。あたしは夜だってランプですわ、眼鏡もただ一つきり、それに木ですわ」
「え、ありがとう、うれしいなあ、僕もお約束しますよ。あなたはきっと、私の未来みらいの妻つまだ」
「ええ、そうよ、あたし決けっして変かわらないわ」
「結婚指環エンゲージリングをあげますよ、そら、ね、あすこの四つならんだ青い星ね」
「ええ」
「あのいちばん下の脚あしもとに小さな環わが見えるでしょう、環状星雲フィッシュマウスネビュラですよ。あの光の環ね、あれを受うけ取とってください。僕のまごころです」
「ワッハッハ。大笑おおわらいだ。うまくやってやがるぜ」
突然とつぜん向むこうのまっ黒な倉庫そうこが、空にもはばかるような声でどなりました。二人はまるでしんとなってしまいました。
ところが倉庫がまた言いいました。
「いや心配しんぱいしなさんな。この事ことは決けっしてほかへはもらしませんぞ。わしがしっかりのみ込こみました」
その時です、お月さまがカブンと山へおはいりになって、あたりがポカッと、うすぐらくなったのは。
今は風があんまり強いので電信柱でんしんばしらどもは、本線ほんせんの方も、軽便鉄道けいべんてつどうの方もまるで気が気でなく、ぐうん ぐうん ひゅうひゅう と独楽こまのようにうなっておりました。それでも空はまっ青さおに晴れていました。
本線シグナルつきの太ふとっちょの電信柱も、もうでたらめの歌をやるどころの話ではありません。できるだけからだをちぢめて眼めを細ほそくして、ひとなみに、ブウウ、ブウウとうなってごまかしておりました。
シグナレスはこの時、東のぐらぐらするくらい強い青びかりの中を、びっこをひくようにして走って行く雲を見ておりましたが、それからチラッとシグナルの方を見ました。シグナルは、今日は巡査じゅんさのようにしゃんと立っていましたが、風が強くて太っちょの電柱でんちゅうに聞こえないのをいいことにして、シグナレスに話しかけました。
「どうもひどい風ですね。あなた頭がほてって痛いたみはしませんか。どうも僕ぼくは少しくらくらしますね。いろいろお話ししますから、あなたただ頭をふってうなずいてだけいてください。どうせお返事へんじをしたって僕ぼくのところへ届とどきはしませんから、それから僕の話でおもしろくないことがあったら横よこの方に頭を振ふってください。これは、本当は、ヨーロッパの方のやり方なんですよ。向むこうでは、僕たちのように仲なかのいいものがほかの人に知れないようにお話をする時は、みんなこうするんですよ。僕それを向こうの雑誌ざっしで見たんです。ね、あの倉庫そうこのやつめ、おかしなやつですね、いきなり僕たちの話してるところへ口を出して、引き受うけたのなんのって言いうんですもの、あいつはずいぶん太ふとってますね、今日も眼めをパチパチやらかしてますよ、僕のあなたに物を言ってるのはわかっていても、何を言ってるのか風でいっこう聞こえないんですよ、けれども全体ぜんたい、あなたに聞こえてるんですか、聞こえてるなら頭を振ってください、ええそう、聞こえるでしょうね。僕たち早く結婚けっこんしたいもんですね、早く春になれぁいいんですね、僕のところのぶっきりこに少しも知らせないでおきましょう。そしておいて、いきなり、ウヘン! ああ風でのどがぜいぜいする。ああひどい。ちょっとお話をやめますよ。僕のどが痛いたくなったんです。わかりましたか、じゃちょっとさようなら」
それからシグナルは、ううううと言いながら眼をぱちぱちさせて、しばらくの間だまっていました。
シグナレスもおとなしく、シグナルののどのなおるのを待まっていました。電信柱でんしんばしらどもはブンブンゴンゴンと鳴り、風はひゅうひゅうとやりました。
シグナルはつばをのみこんだり、ええ、ええとせきばらいをしたりしていましたが、やっとのどの痛いたいのがなおったらしく、もう一ぺんシグナレスに話しかけました。けれどもこの時は、風がまるで熊くまのように吼ほえ、まわりの電信柱でんしんばしらどもは、山いっぱいの蜂はちの巣すをいっぺんにこわしでもしたように、ぐゎんぐゎんとうなっていましたので、せっかくのその声も、半分ばかりしかシグナレスに届とどきませんでした。
「ね、僕ぼくはもうあなたのためなら、次つぎの汽車の来る時、がんばって腕うでを下げないことでも、なんでもするんですからね、わかったでしょう。あなたもそのくらいの決心けっしんはあるでしょうね。あなたはほんとうに美うつくしいんです、ね、世界せかいの中うちにだっておれたちの仲間なかまはいくらもあるんでしょう。その半分はまあ女の人でしょうがねえ、その中であなたはいちばん美しいんです。もっともほかの女の人僕よく知らないんですけれどね、きっとそうだと思うんですよ、どうです聞こえますか。僕たちのまわりにいるやつはみんなばかですね、のろまですね、僕のとこのぶっきりこが僕が何をあなたに言ってるのかと思って、そらごらんなさい、一生けん命めい、目をパチパチやってますよ、こいつときたら全まったくチョークよりも形がわるいんですからね、そら、こんどはあんなに口を曲まげていますよ。あきれたばかですねえ、僕の話聞こえますか、僕の……」
「若わかさま、さっきから何をべちゃべちゃ言いっていらっしゃるのです。しかもシグナレス風情ふぜいと、いったい何をにやけていらっしゃるんです」
いきなり本線ほんせんシグナルつきの電信柱でんしんばしらが、むしゃくしゃまぎれに、ごうごうの音の中を途方とほうもない声でどなったもんですから、シグナルはもちろんシグナレスも、まっ青さおになってぴたっとこっちへ曲げていたからだを、まっすぐに直なおしました。
「若わかさま、さあおっしゃい。役目やくめとして承うけたまわらなければなりません」
シグナルは、やっと元気を取り直なおしました。そしてどうせ風のために何を言いっても同じことなのをいいことにして、
「ばか、僕ぼくはシグナレスさんと結婚けっこんして幸福こうふくになって、それからお前にチョークのお嫁よめさんをくれてやるよ」と、こうまじめな顔で言ったのでした。その声は風下かざしものシグナレスにはすぐ聞こえましたので、シグナレスはこわいながら思わず笑わらってしまいました。さあそれを見た本線ほんせんシグナルつきの電信柱の怒おこりようと言ったらありません。さっそくブルブルッとふるえあがり、青白く逆上のぼせてしまい唇くちびるをきっとかみながらすぐひどく手をまわして、すなわち一ぺん東京まで手をまわして風下かざしもにいる軽便鉄道けいべんてつどうの電信柱に、シグナルとシグナレスの対話たいわがいったいなんだったか、今シグナレスが笑ったことは、どんなことだったかたずねてやりました。
ああ、シグナルは一生の失策しっさくをしたのでした。シグナレスよりも少し風下にすてきに耳のいい長い長い電信柱がいて、知らん顔をしてすまして空の方を見ながらさっきからの話をみんな聞いていたのです。そこでさっそく、それを東京を経へて本線シグナルつきの電信柱に返事へんじをしてやりました。本線ほんせんシグナルつきの電信柱でんしんばしらはキリキリ歯はがみをしながら聞いていましたが、すっかり聞いてしまうと、さあ、まるでばかのようになってどなりました。
「くそっ、えいっ。いまいましい。あんまりだ。犬畜生いぬちくしょう、あんまりだ。犬畜生、ええ、若わかさま、わたしだって男ですぜ。こんなにひどくばかにされてだまっているとお考えですか。結婚けっこんだなんてやれるならやってごらんなさい。電信柱の仲間なかまはもうみんな反対はんたいです。シグナル柱の人たちだって鉄道長てつどうちょうの命令めいれいにそむけるもんですか。そして鉄道長はわたしの叔父おじですぜ。結婚なりなんなりやってごらんなさい。えい、犬畜生いぬちくしょうめ、えい」
本線シグナルつきの電信柱は、すぐ四方に電報でんぽうをかけました。それからしばらく顔色を変かえて、みんなの返事へんじをきいていました。確たしかにみんなから反対はんたいの約束やくそくをもらったらしいのでした。それからきっと叔父のその鉄道長とかにもうまく頼たのんだにちがいありません。シグナルもシグナレスも、あまりのことに今さらポカンとしてあきれていました。本線シグナルつきの電信柱は、すっかり反対の準備じゅんびができると、こんどは急きゅうに泣なき声で言いいました。
「あああ、八年の間、夜ひる寝ねないでめんどうを見てやってそのお礼れいがこれか。ああ情なさけない、もう世の中はみだれてしまった。ああもうおしまいだ。なさけない、メリケン国のエジソンさまもこのあさましい世界せかいをお見すてなされたか。オンオンオンオン、ゴゴンゴーゴーゴゴンゴー」
風はますます吹ふきつのり、西の空が変へんに白くぼんやりなって、どうもあやしいと思っているうちに、チラチラチラチラとうとう雪がやって参まいりました。
シグナルは力を落おとして青白く立ち、そっとよこ眼めでやさしいシグナレスの方を見ました。シグナレスはしくしく泣なきながら、ちょうどやって来る二時の汽車を迎むかえるためにしょんぼりと腕うでをさげ、そのいじらしいなで肩がたはかすかにかすかにふるえておりました。空では風がフイウ、涙なみだを知らない電信柱どもはゴゴンゴーゴーゴゴンゴーゴー。
“息を吸うように交わされるホモ行為。もう男同士で手を繋いだりハグをしたり顔を近付けたりは日常茶飯事で、最初は「これユーリやなくて、ホーモやないかーい!」と陽気なツッコミでエンジョイしていた自分も、回を重ねるごとに露骨になっていく描写に耐えきれなくなり、10話でエンゲージリングに見立てたペアリングを贈って疑似結婚式を始めたところで、完全にドン引きしました。このシーン、今思い出してもめちゃくちゃ気持ち悪かったです。
こうやって「気持ち悪い」とはっきり述べてしまうと、私はLGBT否定論者の差別主義者だと受け取られるかもしれません。しかし、私はゲイそのものに拒絶反応を感じているのではなく、ゲイではないくせに(認めていないくせに)ゲイを気取っている男どもが気持ち悪いと感じただけ。そう、これだけ勇利とヴィクトルの2人は同性愛を匂わせていながら、互いがゲイであることに一切言及しないのが問題なんですよ!
断言できますが、もし勇利がヴィクトルのことを真剣に愛した上で指輪を贈っていたのなら、私は気持ち悪さなど微塵も感じることなく、2人のことを祝福していました。セクシャルマイノリティであろうと、周囲に何ら引け目を感じることなく、実直に求愛できるのは大変麗しいこと。でも、勇利がヴィクトルに指輪を贈った理由には、「お守りだから」「お礼だから」という苦しい言い訳が入り、これだけ直接的な行為に及んでいながら、2人がゲイである事実から頑なに目を背けようとするから腹立たしくて。
10話放送後、作者の久保ミツロウさんはTwitterで「この作品を現実の皆さんがどのように思われても、この作品の世界の中では絶対に何かを好きになることで差別されたりはしないです。その世界だけは絶対に守ります。」と、差別主義者には屈しない! というスタンスで反論されていましたけど、作中でゲイであることを認めていないからとても滑稽に聞こえます。
本当にこの世界が、あらゆる愛情のカタチに差別が入り込まない世界であるなら、「その世界だけは絶対に守ります」と豪語するなら、どうして彼らはゲイであることをはっきり認めようとしないのでしょうか? 同性愛を肯定しながら、一方で師弟愛や友情を隠れ蓑にしてゲイである事実を誤魔化そうとするやり口は、とても卑劣で悪辣だと私は思います。ゲイに対して不誠実ですし、これこそ差別です。
結局、本音ではホモを匂わせて腐女子を釣りたいだけのくせして、差別がどうのこうのを持ち出して正当化させようとするから気持ち悪さを感じるのですよ。ユーリ!!! on ICEという素晴らしいアニメに対し、私はただひたすら絶賛だけがしたかったのに、こんなくだらないことに長文を割かなくてはならないのが何よりも残念です。“ttp://ndsk.net/anime/yurionice.html
本人はこれを差別だと自覚していないようですが、なぜ勇利らが「ゲイ」であることを認めなければいけないのか考えが足りなすぎるのでは
そもそも恋愛や性愛について「同性愛」「異性愛」「両性愛」「汎性愛」「全性愛」「無性愛」「ホモフレキシブル」「クエスチョニング」「ポモセクシャル」「ポリセクシャル」「バイキュリアス」「デミセクシャル」「オブジェクトゥムセクシャル」、、、、、と数限りない愛の形があるのに勝生勇利とヴィクトルは自分たちを「ゲイ」と認めなければいけないのかよくわからない
5話で
【僕の愛。それはわかりやすい愛や恋ではなくて、ヴィクトルとの絆や家族や地元に対する微妙な気持ち ようやく自分の周りにある愛のような物に気付く事ができました。はじめて自分でつなぎ留めたいと思いたい人、それがヴィクトルです その感情に名前はないけど、あえて愛と呼ぶことにしました】
彼の気持ちは「既存の愛ではない」と語られているのに、浅生大和(あそうやまと)氏はゲイかゲイじゃないかというふうにしか二人の関係を考えられないってこと?
【この作品を現実の皆さんがどのように思われても、この作品の世界の中では絶対に何かを好きになることで差別されたりはしないです。その世界だけは絶対に守ります。】
これについて
【と、差別主義者には屈しない! というスタンスで反論されていましたけど、作中でゲイであることを認めていないからとても滑稽に聞こえます。本当にこの世界が、あらゆる愛情のカタチに差別が入り込まない世界であるなら、「その世界だけは絶対に守ります」と豪語するなら、どうして彼らはゲイであることをはっきり認めようとしないのでしょうか? 同性愛を肯定しながら、一方で師弟愛や友情を隠れ蓑にしてゲイである事実を誤魔化そうとするやり口は、とても卑劣で悪辣だと私は思います。ゲイに対して不誠実ですし、これこそ差別です。】
一体どう解釈すればこのような文章を書けるのか疑問。てかホモ、ゲイと書いている時点で立派な差別なんだがな、、、
同性愛について見識深いみやきち (id:miyakichi) さんの意見も伺いたい
ユーリ面白くて数時間後に迫った最終回が楽しみすぎるので思ってること書くよ!
私は好きなものや気になったものについて、よく検索かけて他の人がどう言ってるのかを見たりする。勝手に同意したり反論したりして楽しむ。まあこの習慣のせいで最近はしんどい思いをすることも多くなってきたのでやめたほうがいいのかなとも思うんだけど。
ユーリでももにょ案件は結構あった。ユーリにかこつけて実在のスケーターの画像をBL的に消費して楽しむファンとか、最初は面白かったのにホモで気持ち悪いとかトレパクとか。
実在人物のそういうアレで大騒ぎするのは小学生が「AくんとBちゃんが付き合ってまーす!」って騒いでるみたいで品がないなあと思う。ああやって騒ぐタイプの人とは仲良くできないな。それこそいわゆる生物案件なんだから腐女子が得意な検索避けで楽しむべきなんじゃないの..あとユーリに限らずクソコラやめてほしいな〜〜〜〜楽しいのはわかるけど失礼じゃないかな...
ホモで気持ち悪い、あるいはホモじゃないから尊い、みたいなゲイフォビア発言が大手を振ってまかり通る日本はまだまだ遅れていて悲しいなあ。わかる、わかるよ、私も昔はどっちかってとBLに対し否定的だった。例の水泳アニメを見てうわあ...って思ったりもした。
でも、今から思うと多分「普通じゃないこと」に対しびっくりしちゃっただけだったんだよね。「これまで自分の中で培われてきた常識から外れている」「衝撃的」な絵面に対する拒絶反応。最近は考え方が変わって、どういう性別だろうと親愛の情を抱くことは当たり前のことだと思うようになったからユーリもなんの違和感なく見ている。キスしたからって恋愛とは限らないし逆も然りじゃない?いろんな解釈があっていいと思う。全部当たり前で普通だよ。
ここからは個人的な見解だけど勇利とヴィクトルの関係は師弟愛から始まってはいるけどいろんな愛情が混ざり合って結婚して当然だしセックスしててもおかしくないかなってくらいには発展してるとおもう...ただGPF終わったら離婚しそう(ごめん)っていうか、なんか一種の青春みたいだよねっていうか、最後のGPFという刹那っていうか、まあこの辺は日本語得意な人に任せた!
そしてトレパクはまあ専門外なので論ぜぬ。黒だったら残念って感じ。「検証画像がフォトショ」みたいな反応も見かけたし個人的には白を信じたいけどな〜〜〜〜。
あとまたこれは別の問題だけど、「ホモで気持ち悪いという感想をおおっぴらに言えないために鬱憤の溜まった人たちで構成された集団が好機とばかりに卵アイコンで叩いている」という印象が拭えないので、なんかもう、地獄だな、と。大勢が好きだ、面白いと肯定するもののよさが自分だけちっともわからないみたいときのマジョリティに対する腹立たしさ、圧迫感みたいな気持ちめちゃくちゃよくわかるんだよ...それで鬱憤溜まるのも叩きたくなるのもわかるんだよ...地獄...
私とある漫画のとあるマイナーキャラが大好きだったんだけど、その子が理不尽に殺されて、でも殺した方のキャラが人気で、私は許せないのに殺した方のキャラを擁護する声の方が大きくて、あまつさえ「彼こそ主人公」みたいなコメントがたくさんあって、重要キャラだから公式でもどんどん優遇されて、一方私の好きな彼はグッズやサブコンテンツでもハブられ続けて...そんな風潮を見て悔しくて悲しくて腹が立って、眠れない夜とかあったくらいなんですよ...だから気持ちはよーーーーーーーくわかる。しんどいよね。そのうちエネルギーが怒りに向かうんだ。 違う話だって?そう思うならごめん。でも私は一緒だと思う。
あとはあれだ、「本格的じゃなかった」みたいな批判。まあそれはわかる。スポ根を期待して見たらスポーツを題材にした少女漫画だったのでがっかりした、という人がいてもおかしくはないかな。私は少女漫画も好きなのでこれはこれで、といった風に楽しんでるけれど。あと演技中の心理描写は本格的を謳うのにふさわしく緻密だと思うよ!きっと修行パートが足りないんだな。ユーリに12話は短いよ!!!!!
個人的な見解もういっちょ。ユーリを作品としてLGBT問題とくくりつけるのは賛同にせよ批判にせよお門違いだと思うよ!!!!!そんなにウェイト大きくないよ!!!理想の世界ではあるけど!!!まあユーリみたいな雰囲気の創作物が増えたらいいなあとは思うかな。
さて、こういう話はもういいかな!ここからはJJの話させて!私はJJが大好きです!!!
あーJJ!!!!!!!大好き!!!!!!!初登場回の初演技で、あのずっとこちらと目が合ったままの謎スピンで一目惚れしました。アニメに限らず、スケートにも限らず、私ああいう根っからのエンターテイナーな選手が大好きなんです!!!!
パフォーマーには二種類いると思ってる。一つは己の内面を見つめ己を表現するアーティスト型。もう一つはお客さんを感動させることを目的とするエンターテイナー型。両者の違いは端的に言えば内向的か外向的かってところなんだろうと思う。ユウリカツキなんかは典型的な前者だよね。そして私の解釈ではJJことジャン・ジャック・ルロワは絶対後者。スケートどころか、氷上に限らず彼の生き方そのものがエンターテイナー。あー好き!!!!!!!!
JJの彼女も大好き。イザベラちゃんっていうらしいね。JJってたくさんのJJガールズに愛想振りまいて、EDでは左右に女侍らせてたりもして、それでもイザベラちゃんは全く意に介してないどころかJJガールズの存在を自慢にまでしていている。多分左右に女侍らすJJを見ても「さすが私のJJね!」って肯定してくれそうだし、イザベラちゃんはジャンジャックルロワの「JJ」という理想、生き方をまるごと肯定してくれる女性なんだなって思った。JJみたいなタイプの極めて外向的なパーソナリティを支えるには最高のパートナーだと思う。
どーも最近のコンテンツでは「飾らない自分を愛してくれる」みたいな、たとえ世界中に否定されてもたった一人に肯定してもらえればそれでいい的なことを信奉しがちな気がするけど、JJはそんなこと求めてないんだと思う多分。たった一人に肯定されるだけじゃ足りないからどこまでもどこまでもストイックに上を向く、立ち止まらない、立ち止まれない状況に自らを追い込む。そんなJJに向かって「あなたの良さは私が知ってるから十分でしょ」みたいなこと言うタイプのパートナーは窮屈だろうなと思うよ。今のところは。
オーケー、優勝を逃し婚約がおじゃんになって、イザベラちゃんの前でどういう顔をしたらいいのかわからない19歳のただのジャンの前で、エンゲージリングをはめたままの薬指を愛おしそうに握り込めて「楽しみだわ、JJ」ってイザベラちゃんが微笑んでくれるところまで妄想した。さあ来い最終回!!!!!!!
(さっき今のところは、って言ったんだけど、私はもともとオタクとして闇属性なのでどうしてもこのGPFまでがJJの選手としての絶頂だったとしたらって事態を想像してしまう。大会に出ても成績が振るわず、どんどん優勝が退いていくJJに対してイザベラちゃんがどう反応するのかってのは...まあ...気になる...)
否!!!!!!!!!!!!!!!!一人のJJガールズとして宣言します!!!!!!!!!私はJJの大逆転優勝を信じてる!!!!!!!!!!頑張れJJ!!!!!!!頑張れイザベラちゃん!!!!!!!!!!!!!ジャン・ジャック・ルロワをどうかよろしく!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!最終回楽しみ!!!!!!!!!