「宮廷文化」を含む日記 RSS

はてなキーワード: 宮廷文化とは

2023-05-01

anond:20230501075453

フランス料理起源を完全に王侯貴族宮廷文化に求めるのは短絡的です。フランス料理は、地域ごとに異なる素材や調理法を活かした豊かな家庭料理が基盤にあるのです。例えば、ブルゴーニュ地方ワインを使ったビーフ・ブルギニョンや、プロヴァンス地方オリーブオイルニンニクを使ったラタトゥイユなど、様々な地方料理存在します。

かに宮廷料理フランス料理歴史に大きな影響を与えていますしかし、フランス革命後に失業した元ベルサイユ料理人たちがレストランを開くようになったことで、それまでの家庭料理地方料理技術知識が広まり、高級レストラン提供されるようになったのです。

まりフランス料理家庭料理地方料理宮廷料理の双方が融合し、多様な選択肢が増えていったと言えます。それぞれの価値観ニーズに応じて変化し、進化してきたのが現代フランス料理です。

anond:20230501044824

いやいや、高級なフランス料理起源家庭料理などではなくて王侯貴族宮廷文化だよ。革命王政自体が無くなって、失業した元ベルサイユ料理人たちが街で裕福な市民階級相手レストランを始めたのさ。

2020-02-01

枕草子」を読んで、英語日本語が読めない人の気持ちを知る

 古文の読解が苦手だった。

 赤点は取ったことがないし、センター試験も「これは絶対にありえないだろう」というのを消去法で排除していって残ったのをマークしていたので、それなりの成績は取れたのだけれど、古典文章を美しいものとして楽しむまでには至らなかった。

 だが、数日前からずっと昔に自分父親本棚から持って行った、現代語訳付きの「枕草子」を読み始めている。これは積読を崩したかたからでもあるし、図書館から本が届くのが遅れていて、通勤時間に読む本がなくなってしまたからだ。(本当は自分が予約ボタンを押し忘れていたため。図書館は悪くない。)

 読み始めると、読み継がれてきたものだけあって結構面白い。「お坊さんはやっぱりイケメンがいいよね」みたいなガールズトークっぽいのもあれば、「閉めなきゃいけないドアを開けっぱなしにするやつマジむかつく!」みたいなあるあるネタもある。清少納言自身キャラが立っているので、身近に感じられるのだ。

 ただ、困ったことがある。長い文章を読んでいると、意味が取り切れなくなることが結構ある。「春はあけぼの」くらいの長さなら、原文→現代語訳の順で何の問題もないのだが、何ページにもわたる長い文章を読むと息切れがしてしまって、現代語訳→原文の順にしないと、原文を楽しめないのだ。

 どうしてなのだろう、と考えた時に、次のような理由なのだと気づいた。

そもそも古文の語彙が少ない。

 高校で習ったはずの知識がすっかり抜け落ちている。「さうざうし」とか「けざやか」といった言葉も調べないと思い出せなかった。

文法知識あやふや

 どこで文章が切れるかわからず、ひどいときには語彙が少ないのでどこで単語が切れるかわからない。さら敬語現代文と比べてややこしい。

接続詞が時々省略されているので、話題が切り替わったのに気づかない。

 これは英文読解でいうとディスコースマーカーが省略されてるってやつだと思う。清少納言普段話すようにつづったためか、「ところで」「しかし」などが略され、論理的つながりが文章を読んだだけでははっきりしない。私が普段話すときも、そこまでわかりやすく話しているわけではないけれど。

ついでに主語も省略されがちだ。

 会話文にいたってはもう何が何だか。原文でも、鍵かっこの前に誰の発話かわかるように、注釈として小さな文字で書いてあるくらいだ。

当時の文化常識についての理解が浅い。

「狩衣」「衵」なんてことを言われてはっきりとイメージできる人は少ないんじゃないだろうか。そういう見かけ上の問題だけじゃなくて、単純に清少納言自分身の回りをつづった雑記的な段の、話の明確なオチというか、何でこんな話をしたのかがよくわからないこともあった。面白い話だけれど、あなたは何が言いたかったの? みたいな。

古文の長文を読解するだけの体力がない。

 短い段ならそうでもないが、何行にもわたる文章を読んでいると息切れがして、重要事実を読み飛ばししまう。目が滑り、大意をつかむことも難しい。

追記現代文の文学エッセイではそうした現象ほとんどない。理系なので、ノンフィクション大丈夫だが、法律関係文章を読解するのは苦手だ。

 とまあ、こうやってまとめていると、「結局はお前がまじめに古文の授業を受けてかなったからだろ」って話になってしまう。じゃあ、何でこれをまとめたのかっていうと、これって、「どうして英語の苦手な人が長文読解が読めないか」という問題と、ほぼ同じ原因がリストアップされているからな気がするのだ。

 ついでに言うと、日本語を読むのが苦手な人も、似たような問題があるんじゃないかって思う。そういうわけで、何らかの参考になるかなと思い、記録した次第だ。

 ところで、「枕草子」と比べると「徒然草」や「平家物語」のほうが、ずっと読みやすかった。私にとっての最大の問題は、平安時代宮廷文化に対する理解の浅さにあるようだ。

 それとも、一段当たりの長さが短いから、という単純な理由なのだろうか。

 なんにせよ、もうちょっとで読み終わるので、今度時間ができた時には、「更級日記」あたりにチャレンジしたい。

2016-10-17

ファンタジーミステリを語る上で読んでおきたい200冊

いまだに十戒や二十則を「踏むべき手順」として持ち出してくるって、うみねこミステリ知識止まってる人か?


それはともかくファンタジーミステリの相性が悪いというのはあながち間違ってないし、

ループもの×ミステリミステリ史的には「SFミステリ」に分類されるものだったと思う。

ミステリ読者には事件探偵の前に「厳格なルールづくり」にプライオリティを置く人が多くて

そういう人たちが「ファンタジーミステリはなんでもありだからダメなんだ」と言う

こういう人たちの主張にも一理ある

ファンタジーミステリをかけ合わせた作品には「ルール設定」をぼかしているものが多い

でもこれはちょっとしたジレンマ

あんまりその世界独自ルールをカチカチに固めちゃうと読んでる読者の方が「お前の決めたルールやんけ」と白けてきちゃう

じゃあ逆に現実世界物理法則ロジックにそった解決へもっていくと「ファンタジー世界観にした理由がわからない」と文句がつく。

どっちにしろ、負け戦なわけだ。

しかしその困難を乗り越えてファンタジーミステリを書いてる人は多いわけで

みんなそういうものを読んで幸せになろう

ランドル・ギャレット『魔術師が多すぎる』

ファンタジーミステリ古典

魔法が発達してヴィクトリア朝以前の宮廷文化が保持された並行世界イギリス密室殺人が起きる。

当然「犯人魔法を使って殺したのでは?」みたいな疑惑が持ち上がるわけだけれど……。

このミステリで使われた「魔法世界ミステリをやるときメソッド」は良くも悪くもその後のファンタジーミステリ規範になった。

西澤保彦『七回死んだ男』

ループミステリの大古典

主人公である少年偏屈金持ち祖父が殺された……と思ったら次の日に何事もなかったかように殺害日の朝に逆戻り。

少年はなんとか祖父を助けようとするんだけどその度にバリエーション豊かに殺されていく。

どうやったら殺人を防ぐことができるのか? そもそもなぜループするのか。

ループミステリを語る上では見逃せない名作だ

山形石雄六花の勇者1』

魔法使い版『11人いる!』というか『そして誰もいなくなった』というか

魔法世界で起こる殺人を扱った作品としては『魔術師が多すぎる』を彷彿とさせるが

解決の手筋も実は『魔術師が多すぎる』に似ていて興味深い

アニメ化もされたんだっけ?

米澤穂信『折れた竜骨

割合「剣と魔法」系ファンタジーミステリとしては最高傑作の部類に入るとおもう

特筆すべきは「その世界でのロジック」にちゃんと拘っているにもかかわらず

ちゃんと読んでて納得させられるというか、「お前の決めたルールやんけ」感が少ないこと

物理法則ファンタジー寄りに、ロジック現実世界よりに構築したのが成功の原因ではないか

芦辺拓『スチームオペラ

いわゆるスチームパンク世界観ミステリやるやつで分類的にはSFミステリでもある

エーテルという特殊力学を中心に据えて展開されるため

「おまえの胸先三寸やんけ」にやや傾きがちなところもあって、それで批判されがちだけど

ファンタジーミステリ教養としては外せない。

白井智之作品全般

人間の顔は食べづらい』は『ソイレント・グリーン』、『東京結合人間』は『ムカデ人間』と

みもふたもない……もとい親しみのあるホラー設定の世界ガチ本格を作る若手随一の実力派。

世界本格のロジックは今後、この人の作品を基礎にしていくとおもう。

設定のセンセーショナルさに反していまいち弾けきれない部分があったが、最近刊『人間の顔は食べづらい』でネクストステージへ到達

森川智喜作品全般

最近のプチファンタジーミステリブーム先駆者

「剣と魔法」でもホラーでもSFでもない、童話ファンタジー風の世界観を基礎にしたガチ本格が特徴。

みためはかわいらしいが、倫理のタガが外れたヤバいキャラや話が多い

マストリードは『スノーホワイト』。『白雪姫』に出てくる鏡がもし現実存在したら……を天のはてまで突き詰めた傑作だ。

青崎有吾『アンデッドガール・マーダーファルス

ファンタジーミステリラノベとしては近年でも最良の収穫

吸血鬼狼男存在する20世紀初頭のイギリスで繰り広げられる大活劇

ミステリファンタジーアクションバランスがとれていて、わりあい読みやす

残りの190数冊はどこかって?

ふふ、それは君たちの頭のなかに眠っているのさ。。。

 
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