はてなキーワード: あの世とは
色々なことを思うけど、大きくはただただ悲しい。当然たつき監督の降板それ自体も悲しいけども。それと同じくらいに、もう二度とまっさらな気持ちであの世界に浸る事が出来なくなるんだな。って。そう感じてしまう事が悲しくてしようがない。そりゃあ自分も良い歳こいたオッサンだから、あの世界が作り話であって、それを作る周辺には、そうじゃない世界が広がっている事ぐらいは知ってるけれども。でも、それでも、あの世界の物語りに入り込んでいる間だけは、ほんの一瞬だけでも、世界を疑わず、怯えず、憎まず、微笑んでいる事が出来たのになあ。と。それこそが「物語りという嘘」の本当の効能であって、けものフレンズは、擦れっ枯らしになった自分の様なオジサンにも、一瞬だけでもそうした時間を与えてくれる、本当に得難い奇跡的なレベルで構築された「虚構」だったのになあ。現時点の情報だけだと、はっきり言って誰がどういう具合に物事を台無しにしたのやら、さっぱり分からないし、ひょっとしたら、今後も本当の所は永久に分からないままなのかもしれないけれども。なんにしても「あのひととき」が失われてしまった事だけは確かな事実である訳で。ただただ本当に悲しいなあ。ああ。悲しいな。さようなら。
アイドルマスターSideMを、サービス開始から細々と続けている。
といっても最初はチュートリアルの途中でエラー、途中でエラーといった感じにろくに繋がりもしなかったので、サービス再開してからのユーザーのようなものだ。
で、最初は声もなかったアイドルたちに徐々に声が実装され、CDシリーズも出た。私も周りのPも大いに沸いた。
ああ、本当にアイドル達はCDを出せたんだ、と喜ぶ一方で私には懸念があった。
JupiterとドラスタのST@RTING LINEはまだふわっと関連キーワードが出てくるくらいだ。だがそこからメタが留まるところを知らない。
たとえば他に初期の曲だと筆者は想エタなんかが大好きだ。でもそれもメタい。
「パスポート」はピエールを想起させるキーワードだろう。それはいい。パスポートなんて歌詞として普遍的なワードだ。歌う人物の実際の渡航歴は関係なく使える。
ランティスのCD購入者アンケートに「メタくない歌詞の、あの世界で歌っていると思える曲を増やしてくれ」と書いて送ったこともある。結果はお察しください。
メタ歌詞乱舞にがっかりしている人を見ると二言目には「キャラソン嫌いなんか」と言ってくる人がいる。
キャラクターソング自体は大好きだ。遡ればシャーマン、比較的最近ならバスケ部員など、いろいろ聴いた。
ただ、彼らはアイドル。客の前で歌うことが生業なのだ。そんな彼らはなぜか目の前の観客ではなくて次元の向こうのP(ユーザー)に語り掛けてくる。
それでも、こういうキャラソンなんだよと思うことができれば納得できたかもしれない。
が、ゲーム内寸劇を見るに、どうあがいても我々の住む現実で発売されているCDと彼らが作中の仕事で歌っている曲が同一なのだ。
舞台袖のPを見るな!観客を見ろ!客に届けてなんぼのアイドルが内輪で完結してんじゃねえ!
と思ったことが一度や二度ではない。
で、こう言うと確実に「現実のアイドルだって自己紹介曲歌うじゃん」と返ってくる。
うん。多少は歌うだろうさ。
でもAKBのチームBが延々と『チームB推し』だけを歌い続けるか?
嵐が延々と『A・RA・SHI 』だけを歌い続けるか?
んなこたぁーねーだろ。
これもまた、「Pに向かって歌ってないかこいつら」と疑念を持つ要因になっている。
ここで表題。せむのせむ。正しくはS.E.Mの『Study Equal Magic!』。
これは許せたのだ。というか、「S.E.M、こんな曲をもらえてよかったね」とすら思った。
何故か。前職ありきでありながら、この歌詞は確実に観客の方を向いているのだ。
S.E.M、特に言い出しっぺたる硲さんの目的は生徒を導くこと。若者に情熱を持ってもらうことだ。
つまり彼らの主たるターゲット層は学生。せむのせむは、そこにがっちり嵌った歌詞なのだ。
彼らが観客に向かってしたかったこと。それを実現させる曲だと思った。だからメタくても好きになった。
※ちなみに、同じCDに収録されている∞ Possibilitiesともども、S.E.Mの通常雑誌を読むとより楽しめると思う。
メニュー→雑誌→通常号→Vol12でどうぞ。情熱のポーズもここが初出だ。
だらだら書いてきたが、何が言いたいかというと、ちゃんと客に向かってる曲が増えるといいね、ということだ。
そういう意味ならカフェパレのカフェパレ(これはタイトルもまんま『Café Parade!』だ)なんかもすごくいいと思う。
せむのせむが観客に授業をする自己紹介曲なら、カフェパレのカフェパレは観客をもてなす自己紹介曲だ。
観客への向き合い方が窺い知れる曲っていいよね。
あれでよかったんでしょうか?
ボクは企画のメインターゲットではない、ゲーム版にちょっと触れていただけの中年男性なのですが。
『刀剣乱舞』というコンテンツは、ゲームのキャラクターと歴史上の人物を直接絡ませないことによって、史実を題材にすることの難しさを巧みに回避する作りになっていたと思うわけです。この作品のジャンルは「時代伝奇」でもなければ「歴史改変SF」でもないんですよ、あくまで日本刀を擬人化して楽しく遊びたいだけで、歴史要素はキャラクターを立てるための味付け要素のひとつに過ぎないんですよ、と。
でも『活撃 刀剣乱舞』では、土方歳三と彼の持っていた刀たちが直接出会って、会話もしてしまう。そのうちのひとりは、新撰組に入隊までしてしまう。
こういう展開をやるのに、審神者をはじめとする歴史改変に介入している人々がどういう存在であって、刀剣男子というのは一体何で、彼らがいる世界は史実とどのようなつながりがあって……という設定が作品の中で説明されないのは、どうにも座りが悪い。
絵はキレイだった。アクションも見応えがあった。しかし少しでも作品の中で起こっている現象に説得力のある理由を探そうとすると、ひたすらモヤモヤしてしまうアニメだったのだけれど、そういうところは気にしたら負けということなのだろうか。それとも、ファンのあいだではしっかりとした裏設定が把握されていて、あの世界観に納得しているのだろうか。
死なないと生きてる価値も見出せないとか
いつかできるかもしれないセックスにつぎ込んだ金の分だけ
欲求は満たせないだろうけどそのかわり戒名みたいなもんがもらえるじゃん
ランクがAだとかSだとか
スマホでアイドルに愛されてる度合いを100万とか200万で買えるものって感じじゃない?
買い方が一括じゃなくて自立分割で一口100円のいくらでも買えみたいか形なだけでさ
フェラーリよりもデミオのほうが乗り心地はいいし役立つけどなんか意味わかんないけどフェラーリかうわけじゃん
たいしてはしりもしないのに何千万とかいうお金だしましたステータスをだれかに洗礼名として
与えて欲しいんじゃないかなと思うよ
・ケンタウロスという巨体を支えるのに必要な1日の食事量。アニメでしか見てないが、普通の人間と同じくらいしか食べてないようだが大丈夫なのか?
・例えば下記画像のような恰好だと馬側の下半身は丸出しということになる。しかし制服のスカートは尻まで覆っているし、OPの水着も尻を隠している。「見られると恥ずかしい」という感覚はあるのは分かったが、隠す隠さないはどう判断しているのか?
http://centaur-anime.com/special/img/movie/thumb_cm.jpg
・ケンタウロス家の階段がこういう構造だったけど、抜けないのか?
http://www.refonavi.com/wp_refonavi/wp-content/uploads/2016/10/14.jpg
先日、学習院大学からの中退を発表したロイヤルビッチ二号(19)。
この暴挙を嗜めるべくロイヤルキンタマこと巨人小笠原(40)が勃ち上がった。
リリーフカーで佳子のもとに現れた畜生は「散々我儘に振舞った挙句FAとか中村紀みたい」「学習院で学習淫して来たんだろ?」と丁寧に挨拶。
さらに御面喰らいになられる佳子に「AV入試だ」と宣言するとレイプ開始。
しかしそこは流石のビッチ、嫌がる素振りも見せずに股をお開きになられると「アンアンICU~」と喘がれるなど淫乱ぶりを見せつけられた。
この惨状に「(これが皇族じゃ)いかんでしょ」と珍しく危機感を露わにした畜生。
きっちりと種をつけたのち佳子をスケートリンクに叩きつけて殺害したが、銀盤で何かを思い出し死亡ののち逮捕。
被疑者死亡により不敬罪で書類送検されたのち死刑となり、あの世から連れ戻されたのち再びあの世に送られた。
そしてこれは、物語が進むごとに超人になっていくハル(まあもとからそうなんだけど)も聖女でも聖人ではなかった、ただの東京のJKにすぎないんだよ、という提示でもある。
これは本当にそう思う。
ハルだって千葉とのコミュニケーションを拒否している時点で、聖女でも聖人でもなく普通の東京のJKなんだと思う。
増田が言う通りハルには千葉を相手にしてやる義理なんてない。けれども、千葉には確かにハルにこだわる理由があった。ハルもそれを理解して、その上で千葉の手を払いのけた。
そして最後のルペちゃんの教育が千葉にとっての救いになっているところも完全に同意するところ。聖女はハルでもキヨリでもなく、ルペちゃんだったんだなと思う。人を変えるなんてことは常人には能力的にもモチベーション的にもとても不可能なことなのに、それをやってのけている。
https://anond.hatelabo.jp/20170820140305 を読んだ。これを読んだだけの時点では、この小説を馬鹿にする気持ちがあった。
私は今ではほとんど物語に触れなくなってしまった30代の元オタク女で、個人的には異世界転生ものとか興味がない。ああいうのはチートで俺TUEEEEEしてるだけの小説とも言えないモノローグでしかないんだろうと偏見を抱いている。そもそも異世界転生ものを読んだこともないのにそんなことを思っているので、まごうことなき偏見だし差別でもある。
それに、陰キャを馬鹿にするリア充女子高生というテンプレキャラが主人公というのも気に入らないし、陰キャのキモオタというこれまたテンプレの千葉というキャラもそれだけで嫌悪感が湧いた。
そしてそんな頭悪そうな設定のもと性を題材に扱うとか、きっと読んでも不愉快なものしか残らないんだろうな、と思った。
でも、それでも読んでみたのは「まぁ、オカズにはなるかな」と思ったからだ。
読み始めてみると、最初の導入の時点でいきなり置いて行かれそうになった。主人公が今おかれている状況に対しての説明が少なすぎる。が、ここら辺の導入を省いてとっとと話に入るためのテンプレートが異世界転生なんだな、という点は理解した。あの辺りの話の導入がどれも同じものに見えるのは、起承転結の起の部分を様々な作品で共有することでなるべく説明を少なくし本題までの距離を短くするための合理的な工夫だったのだ。そりゃその前提の共有ができない世代からは評判が悪くなるはずだわ、とも思ったけど。
まぁそんなふうに冷静に見れていたのは最初の方だけで、あとはどんどん物語に引き込まれて行った。
ウーマンリブともフェミ小説ともミサンドリだとも思わなかった。気がつけばずっとハルを応援していた。
だから、最後の大事件も元増田みたいにがっかりしなかった。ただひたすら悲しかったし、ハルに怒りを体現できる力があって、本当に良かったと思ってる。
それに、ハルに力があったのは復讐のためだけではなく、物語の次に繋がるものだ。ハルは勇者で、娼婦だけど恋をしたおじさんがいて、その人は魔王で、そして多分両思い(じゃないと最終話で魔王が自分を幸運だと言う理由がない)。物語は一旦幕を閉じたけど、その先をまた読みたいな、と思う。
あともう一つ、ハルにはあれだけの圧倒的な力があったけれど、それを振るって強者の側に立ったのはあの1回だけだ。もっと手前に、自分のためにキレてもいい場面はたくさんあった。けれども彼女はそれを選ばなかった。そこが彼女のすごいところだな、と思う。
彼女が力を持ちながらもそれを振るわないでいた理由はどこにも書かれていない。だからここから先は単なる私の妄想だけれど、彼女は娼婦のプロだったからそれができたのかな、と思う。娼婦のプロだったからこそ、どんな屈辱にも耐えていた。JKである彼女があの世界に耐えていたのではなく、娼婦という職業のプロ意識とその自覚があったからこそ、あの世界に耐えられたのだ。時々彼女が、私はプロだ、と言うのがその証左ではないかな、と思う。シクラソを助ける時だって、どんな目にあうのかわかっていても身代わりという手段をとったのも、彼女のプロ意識がそうさせていたのだと思う。
逆に言えば、プロの仮面を被らなければ耐えられないほどあの世界は過酷な世界で、プロの顔をしてあの世界に耐えているのはルペちゃんも同じだ。だから、彼女が、そしてルペちゃんが、そんなプロ意識を必要としなくなればいいのにと心から思う。彼女らを応援したいけど、その強さを素直に賞賛する気にはなれない理由がそれだ。
そして、勇者の力を持った彼女は、これから自分の特別な力で何ができるのかの自覚を始めるだろう。それがあるから番外編では冒険に出かけ始めたのだ。彼女が自分の力であの過酷な世界を変革できると気付いた時、一体どうするのか?魔王との恋物語も含めて、やはり続きが気になってしまう。私はまだまだハルを応援したいのだから。
【追記】
オカズにはなりませんでした。
https://anond.hatelabo.jp/20170820185129
https://anond.hatelabo.jp/20170820201300
元増田やで。
なんか応答ほしそうなので返しとくわ。
全然違うよ。
批判するならエアじゃなくて本編読んでからにしろよとは思うけど、とりあえず言っておくと、JKハルが批判(悪口って意味じゃないぞ)しているのは、男性女性に関わらず双方向であるはずのコミュニケーションを取ろうとせず一方的に何かをおしつけてくるやつだよ。
キヨリという女キャラがいるけど、こいつは登場当初、ハルがコミュニケーションとろうとしても話をきかず突っ走るのでけっこうめんどくさがられたりしていた。
オタクキャラである千葉がめんどくさがられてるのもハルの話を聞かず自分の世界に入り込むところとか、周囲に認められたいと思っているにも関わらずチートに頼りっきりで努力しようとしないところだよ(ハルはチートの力を使わず神ファイブを狙っているのに!)
上記のような観点からするとだいたいあの世界に出てくる男キャラは批判されてしかるべきやつらだから(違うのも一部いるし、そいつらは批判の対象にならない)ってだけ。
>スクールカースト最底辺のオタクってだけでその千葉っていう奴もゴミみたいな人格に設定する
>侮蔑して楽しむためだけの設定だよねそれ?
最後まで読めばわかるけど、千葉には作者なりの愛情が注がれてる。もちろん小説だから役回りってのがあって、千葉はけっこうきっつい立ち回りだけど、ただ侮辱するためにああいう設定がなされているわけではない。これも読めばわかる。
これも違うね。
俺の感想まともに読んだのかな? って思うけど、これはクソみたいな男をいっぱいだしてそれを倒して溜飲をさげるような小説じゃないんだわ。あくまで行き過ぎた男尊女卑という女にとってキツイ世界で、肉体をはりながらそれでもサバイブしていく根性の座った女の子が主人公の物語で、ある種の人間賛歌なの。
たしかに【相手を人間とも思わない身勝手さ】が批判されてはいるが、そういう世界を前提にどう立ち向かうかの話なの。
これでわかってもらえるかな?
ここ数日twitterでバズってて、感想を検索してみたらけっこうな数のひとが絶賛してたんで読んだ。
これね
http://novel18.syosetu.com/n4381dp/
あらすじはこんな感じ。
小山ハルは少しビッチな普通のJK。同じクラスの陰キャ男子の異世界転移に巻き込まれ、生活のために娼館で働くことになった。コミュ力と図太さを武器に、ハルは夜の異世界を生き抜いていく。
掲載サイトは【小説家になろう】の男性向け18禁サイト【ノクターンノベルズ】女性向け18禁サイト【ムーンライトノベルズ】(※2017/08/20 14:28/指摘いただいて訂正)。
だからバリバリHシーンがあるんだけどそれはこの物語が描こうとしたモノを鑑みればむしろ不可避だがそれを理由に忌避せずぜひ読んでみてほしい……、というのはいったん置いといてだな。
え!? このネタをノクタでやる!? え、え……? マジで……?
というのはですね、なろうっていわゆる異世界転生(転移)チートハーレム無双が一大人気ジャンルなんですが、なろうの男性向け18禁サイトであるところのノクタでも当然人気なんですよ。で、このJKハルはそれを全力でぶった斬っていく。
どういうことかということ東京でJKをやっていた主人公・小山ハルが男にとってまったく都合が良くない、不都合な女子……なんです。
JKハルは異世界に転生(転移)したはいいものの何のチートももらわなかったので娼館で娼婦やるしか生きていく術がない。だから1話から春(ハルっていうネーミングはこっから来てるんだろうなあ!)を売るシーンがあって、相手はあらすじに【同じクラスの陰キャ男子の異世界転移に巻き込まれ】ってある奴なんですけど、このセックスシーンがもうヒエッヒエ。完全に冷めてます。
というのもですね、普通なら異世界チーレムの主人公をやってるはずの【同じクラスの陰キャ男子】、千葉っていうんですがコイツが絵に描いたようなクソオタなんですよ。現実世界じゃクラスの隅っこで他のカースト下位とチョロチョロやってるだけのやつが、異世界にきていいチートをもらったことによってイキリオタクにクラスチェンジにし、稼いだ金を握りしめオラついた感じでハルを買ってるんです。
一方のハルは元の世界じゃ3代目なサッカー部彼氏がいたりするクラスの中心で輝いているようなイケてるJKです。だからこの千葉って男は、元の世界でたまった鬱屈を、元の世界で輝いたハルを抱くことで晴らしてるんですよ。さらにはハルが自分に靡いているとか勘違いもしちゃってて、
とかも言うんですよ、最悪にキモい。
当のハルは、そういう千葉のキモいところとかメンドクセーところとかウザいところを内心で毒づきながらもキッチリ感じてるフリをして、精液を搾りとってやる。プロなので。
「あぁん、感じてるよぉっ。あたし、千葉に抱かれてるときが一番気持ちいい!」
(中略)
はい、イッた。
70ルバー分の精液が、あたしのマンコに支払われていく。
完全にギャグで最高にコミカルなんだけど、笑えないっていうか……。
男オタクでノクタ住人の俺からすりゃあもうめちゃくちゃ身につまされるし、心の中はヒエッヒエですよ。
じゃあこれそういうある種のなろう・ノクタのメタ小説なのかというとそういう面はあるけどそれがメインじゃなくて、全貌が明らかになるのは2話なんです。
ハルたちが転生(転移)したこの異世界ってのはいわゆる中世ヨーロッパ風世界で、酒場が娼館を兼ねている。ハルは1階の酒場でウェイトレスとして働きつつ、客に気に入られれば買われて2階でセクロスする。で、ハルのいる街は魔王軍と戦う最前線にあって軍の関係者とか冒険者とか客で、あらくれ者も多い。
しかもこの世界、完璧な男尊女卑と来たもんだ。現代日本の何倍も男尊寄り。
で、2話にそんな行き過ぎた男尊女卑の世界を象徴するようなモブおっさんが出てくる。加虐趣味があって、ハルのケツを叩いたり、濡れてないのに挿入しようとしたり、首を絞めたりする。だけどハルはそんなクソみたいな客相手でも愛想を振りまくし、感じてるふりをするし、首絞めするなら追加料金払えとも言う。プロなので。で、コトが終わったあとには首に残った痕をリボンで隠して1階でウェイトレスやるんですよ、愛想ふりまきながら。
そうなんす、この話は東京のちょっとビッチですげー前向きなJKが、異世界のクソみたいな男尊女卑の価値観の中でがんばるフェミニズムなお話なんですよ。
冒頭twitterで回ってきたと言いましたが、はてなー向けに発信源を明らかにしておくと小島アジコの嫁であるところの801ちゃんです。あと高殿円。
という話をした段階で、これを読んでるはてなーの8割ぐらいはブラバしたくなっただろうが、ちょっと待ってくれ、せっかくここまで読んでくれたんだ、堪えてつかーさいや。
これは男ってクソだよね、って話じゃないんですよ。いや、出て来る男は大概クソで、ハルはだいたいひどい目にあわされるんだが、物語が追っているのはそういうひどいとしか言い様のない状況でも力強く生きているハルや向こうの世界の女性の姿なんですよ。
ハルは超がつくぐらい前向きだけどちょっとビッチなJKでしかないからセックスで金を稼ぐしか、誰にも頼れない異世界で生きていく術がない。だけど彼女はそれを呪わず(愚痴ったりはするけど)客に愛想を振りまき、精液を搾り取り、店の嬢ランキング上位(神ファイブ)を目指して身を立てていく。
この嬢ランキング上位をハルが狙ってる話はモノローグとしてかなりの頻度で出てくるんだけど、彼女の前向きさを象徴していてとてもいいなと思う。逆に言うと状況だけど見るとかなり陰惨な話なんだけど、そういうハルの前向きさによってこの話はギリギリのところで持ちこたえている。
そしてこれは女が生きづらい異世界で底抜けに前向きなJKが娼婦やりつつがんばる話ではあるんだけど、もう少し広い目で見れば社会的弱者ががんばるって話でもある。弱者だしその度合がひどいので正視に堪えないほど屈辱的なシーンもでてくるけど、それでも折れずに現実的に・打算的に愛想をふりまくハルには男オタクといえど元気をもらえる(ハルの感じてるふりを信じ込んで「オラ、俺のちんぽに夢中になりやがって!」とかイキってるおっさんに、(ばーか、頭ん中がちんぽでいっぱいになってるのはおっさんだろ)とハルが内心毒づきながら受け流すシーンは最高にクールだし、(男オタとしては)最高につらいけど)。
でもこれだけならわざわざ増田に感想を投稿することはしなかったと思う。
ツイッターでいっぱい誉めてるひといるし、男オタたる筆者はそういう連中と本来的には相容れない存在なので。でも最終話にこれだけは感想を述べておきたい! って思えるシーンがあって、だからこの増田を書いた。前段までの文章はその助走みたいなもんだ。
ボカすけど、ネタバレ要素ありなので未読者は注意されたし。
JKハル本編14万字のうちの終盤に、けっこうな事件が起きる。で、その解決方法が筆者的には残念だった。いやわかる、そうするしかない。そうするよりほか解決方法がない。だけどそうしてしまうか、と。それじゃ強くないとダメって話になっちゃわない? と。ひどく落胆した。130点ぐらいあったのか-50点でポイント80点、みたいな。
しかし、だ。
ああああああ……! と唸った。これは凄い。
こんな異世界に放り込まれそれでも前向きにサバイブしていけるハルはある種の超人なんですよ。そしてこの男尊女卑な世界じゃ白眼視される、お外で女子だけでご飯なんてことをやってのけるハルはこの先、この世界の女性の地位を向上させていく活動家であり英雄なんですよ。
そこまで至ると逆に、なんだハルが凄いからそういう前向きでいられるんじゃん、という想いが湧いてくる。上記にも記した、事件の解決方法を鑑みると、いっそうその想いが強くなる。そこにがっかりしたんですよ、でも違ったんですよ。
本編最終話の女子会トーク。その参加者にハルの娼婦仲間であるルペちゃんと言う子がいる。
そのルペちゃんはハルの1個上ながら娼婦経験は3年ぐらいうえで色々教えてくれるいい子。先輩というより同輩といった感じのいたって普通の女の子だ。なんならこの世界の常識にとらわれていて、女の子だけで外で食事するなんて、みたいなことを最初は言う。
その普通の女の子が、女子会トークでさらりととんでもない発言をする。それはハルがああするしかなかった、あれにすがるしかなかったことを、別の角度から成して見せたという話なんだ。
ここが本当に見事だ。
何が見事なのか。
それに対処するハルは、ある意味これまで自分たちを虐げてきた強者の論理に取り込まれてしまった、と俺には見えた。その怒りはまったくもって正当だと思うけど、あの瞬間のハルは、社会的弱者ながらにそれでも前向きにサバイブしてきたその全てを投げ捨て、強者と同じ方法をとった、そう見えた。強くなければあの世界では生きていけないんだ、つまり物語が強者の論理に取り込まれてしまったのだ、とそう思えた。
でもそうじゃなかった。ルペちゃんのあの台詞によって、違う道が示されたと俺は思う。
ルペちゃんはちょっと特殊なところはあるけど、ハルなんかに比べれば普通の女の子だ。その彼女が、ちゃんとあのクソみたいな世界の強者の論理(=男)と向き合えるということを示してくれた。
それはハルだからあの世界でがんばれるわけでも、ハルだから生きていられるわけでもない。あの世界の弱者たちはたぶんみんながんばっていて、そうやって生きてるということなんだと思う。
そこを最後に提示された瞬間、馬鹿みたいに腑に落ちて、これは【生きる】ってことを真正面から描いた話なんだなーって思った。
あともうひとつ。そのルペちゃんの台詞によって同時に、あのクソオタな千葉が救われているのが凄い。それも作中において、そしてメタ的な意味でのキャラとして二重の意味で救われているのが本当に凄い。
このクソみたいな男尊女卑の世界でハルやルペちゃんやみんなは汗水たらしてなんなら精液まみれになりながらも一生懸命に生きてる。
それは大部分がしんどいことでつらいことで時には死にたくなることだってたくさんある世界だと思う。時には疲れてへたりこむこともあろう。それでもまた立ち上がって生きていくためにこつこつと頑張り始める。そして身の回りを良くするために社会をちょっとずつ変えていこうとしている。
その姿はとてもまぶしく、なんだかとても元気がもらえることのように、思うのだ。
※追記
感想書いた後に番外編よんだ。すごくよかった。みんな読んでくれ……!
もっとゆっくり遊びたかったけど、ネタバレが怖くておちおち増田も読めなかったからね。
全体的には大満足。
途中までは完全一本道シナリオや、一部オーブの雑な入手、船で上陸できる場所が限られてる等で「やっぱDQ3は越えられないか」という感じだったが、ベロニカがああなって全て吹っ飛んだ。
ドラクエでここまでショックを受けたのは初めてだよ…。
でも話としては筋が通ってるし、エアリスみたいに何のために死んだのかよく分からないのよりはずっと良い。
そしてエンディング後のおまけでベロニカ復活かと思いきや、おまけってレベルじゃないボリュームの冒険が待っていた。
遡行後は各町のイベントが攻略順自由で、一本道感がなくなったのも高評価。
パラレルワールドとしたら残された人たちが可哀想、パラレルじゃないなら崩壊後の感動展開が全部なかったことになる、と。
プレイ中は「うるせーそんな事よりベロニカだ!」という感じだったけど、改めて考えてもやっぱりベロニカ優先だな!
マルティナは「残されるイシの村は私たちに任せて」とか言うしね。あっちの世界はパラレルとして続く前提でしょ。
そして上のセリフ通り、仲間たちは主人公の選択を受け入れてる。
セーニャは姉も主人公も失ったって言われてるけど、あの世界ではどうあってもベロニカは生き返らないんだし、たとえ別世界でも姉(と別世界の自分)が主人公と元気に暮らしてるならセーニャ的には救いじゃねーの?
エマと母ちゃんは…描写はないけどたぶん挨拶くらいしたよ! 別に急いで過去に行かなきゃいけない状況でもないし。
世界を見捨てた? 一応魔王は倒したんだから、いつまでも勇者に頼るなよ。
てかダイの大冒険じゃないけど、平和になった世界に勇者は不要なんじゃないかとも思う。
お前を倒してこの時間軸を去る…!
ダイと違って王族だから迫害こそされないだろうが、あの強大な力は良かれ悪しかれ注目を集めるじゃん。
結果的に世界崩壊のきっかけを作ったのも事実なので、遺族の中には恨んでる人もいるかもしれない。
その点、遡行世界の住民は魔王も邪神も知らず、最近魔物が強くなったな程度の認識で終わったから、主人公も村で平和に暮らせるんじゃなかろうか。
聖竜からまた戦えって言われた?
あれはメタ的にDL版DQ1とか次回作とかをやってねって意味だよ!
基本的にドラクエの主人公は目的を達成すれば、その後戦いに駆り出されることはないよね。
オンゲとしてサービス続ける上で仕方ないけど、次から次へと世界の危機が襲ってくるもんな。
話を戻して、ベロニカの死による感動と、ベロニカと一緒に旅ができる喜び、両方のいいとこ取りができたので俺は全く不満はない。