色々なことを思うけど、大きくはただただ悲しい。当然たつき監督の降板それ自体も悲しいけども。それと同じくらいに、もう二度とまっさらな気持ちであの世界に浸る事が出来なくなるんだな。って。そう感じてしまう事が悲しくてしようがない。そりゃあ自分も良い歳こいたオッサンだから、あの世界が作り話であって、それを作る周辺には、そうじゃない世界が広がっている事ぐらいは知ってるけれども。でも、それでも、あの世界の物語りに入り込んでいる間だけは、ほんの一瞬だけでも、世界を疑わず、怯えず、憎まず、微笑んでいる事が出来たのになあ。と。それこそが「物語りという嘘」の本当の効能であって、けものフレンズは、擦れっ枯らしになった自分の様なオジサンにも、一瞬だけでもそうした時間を与えてくれる、本当に得難い奇跡的なレベルで構築された「虚構」だったのになあ。現時点の情報だけだと、はっきり言って誰がどういう具合に物事を台無しにしたのやら、さっぱり分からないし、ひょっとしたら、今後も本当の所は永久に分からないままなのかもしれないけれども。なんにしても「あのひととき」が失われてしまった事だけは確かな事実である訳で。ただただ本当に悲しいなあ。ああ。悲しいな。さようなら。