はてなキーワード: 古今東西とは
「ほうれん草偉大すぎて草」
「いや、他にもあるだろ」
「たとえば?」
「老害乙」
「根性論をやめろ。ヒューマンエラーをなくすにはコミュ力じゃなくてフールプルーフ設計が必要」
「柏の葉食べてて草」
「え?食べるが?え?」
「ガチで食べてて草」
「ほうれん草を讃えよ」
「そんなにほうれん草が好きなら一生ほうれん草だけ食って生きてろ」
「草でも食ってろ」
「ポパイかな?」
「ポパイとは?」
「ポパイだが?」
「なんだポパイか……」
「ローリエ食べてて草」
「パセリなどもある」
「葉じゃん。草」
「茶葉は普通食べないしね」
「茶葉をモリモリ食べてる姿を想像して草」
「人類などと主語の大きいことを言っているが貴殿は古今東西のあらゆる食生活を熟知しているとでも?」
「そもそも草とは一体なんだ?」
「草を見たことがない?」
「草の定義の話をしている」
「定義など知らん。ペンペン草のように草と明言されているものだけが草だ」
「マジレスすると野草とか食べる専門家とかいるしペンペン草とかも食べる人もいるかもしれない」
「だとしても、ほうれん草のように日常的に食べられているわけではあるまい」
「ベジタリアンだったら何か知ってそう」
「それじゃ日本語だけじゃん」
「一方パンダは笹を食ってた」
「みんな海草を忘れてる」
「改めて考えてみるとほうれん草の「ほうれん」ってなんだよ」
「知らんのか?ほうれんとは報告と連絡を意味する」
「巫山戯るな。真面目に議論する気がないなら帰れ」
「ギ、ギロン?」
「今丁度ほうれん草を食べてるとこ」
人間、可処分所得には差があるし、額の多寡を問わず、自分の可処分所得を無視して消費するというのは古今東西繰り返されてきた悲劇だ。それがVtuber周りにあったっておかしくはない。
まあ、そんな情緒豊かな「おはなし」はともかく。
ここでは、スパチャ消費の実体データを少し分析してみたい。なお筆者は統計学の素人だ。
せっかくみんなPLAYBOARDのデータで盛り上がってるので、あのデータを使う。
https://playboard.co/en/channel/UCS9uQI-jC3DE0L4IpXyvr6w
どうやって集計しているかは謎(手法自体はいくつか試みが存在する)だが、良くデータがまとまっている。
スパチャはライブ配信のリアルタイム視聴者しか投げられないので、見るべきはLiveStreamingStatsだ。ご丁寧にもSuperChatをクリックするとある程度詳細なデータが見える。
これによると集計全期間の1チャットあたりの平均593円。これだけだと少しもの足りないので、別の視点で見てみよう。ここによると彼女が獲得したSuperChatの総数はのべ152,191件だという。
彼女のライブ配信の一回当たりの平均リアルタイム視聴者数は7436人。集計期間中の総ライブ配信回数は455回。つまり期間中ののべリアルタイム視聴者数は3,383,380人である。
これがなにを意味するか。一人当たりのスパチャ回数が多ければ、通りすがりや興味本位でなくその配信者を金払ってまで応援してる熱心なファンが多いと言うことだろうし、
一回当たりの平均金額はその人達の応援具合のバロメータ、つまり高ければ高いほどいわゆる「ガチ恋」が多い配信者と言えるのではないか。
桐生ココ氏はVtuberの中では非常に特異な存在なので、あまり参考にならない。他も比較してみよう。
一人当たりのスパチャ回数(回/人):0.024
1回当たりの平均スパチャ額(円/回):¥1,377
一人当たりのスパチャ回数(回/人):0.004
1回当たりの平均スパチャ額(円/回):¥1,091
一人当たりのスパチャ回数(回/人):0.009
1回当たりの平均スパチャ額(円/回):¥927
一人当たりのスパチャ回数(回/人):0.005
1回当たりの平均スパチャ額(円/回): ¥1,310
一人当たりのスパチャ回数(回/人):0.006
1回当たりの平均スパチャ額(円/回): ¥1,000
一人当たりのスパチャ回数(回/人):0.014
1回当たりの平均スパチャ額(円/回):¥1,155
一人当たりのスパチャ回数(回/人):0.010
1回当たりの平均スパチャ額(円/回):¥1,122
一人当たりのスパチャ回数(回/人:0.014
1回当たりの平均スパチャ額(円/回):¥1,598
一人当たりのスパチャ回数(回/人):0.030
1回当たりの平均スパチャ額(円/回):¥1,029
一人当たりのスパチャ回数(回/人:0.008
1回当たりの平均スパチャ額(円/回):¥807
一人当たりのスパチャ回数(回/人):0.003
1回当たりの平均スパチャ額(円/回):¥1,604
가로세로연구소
一人当たりのスパチャ回数(回/人):0.002
1回当たりの平均スパチャ額(円/回):¥2,528
UnitedGamer
一人当たりのスパチャ回数(回/人):0.151
1回当たりの平均スパチャ額(円/回):¥1,741
M.S.S Project Channel
一人当たりのスパチャ回数(回/人):0.010
1回当たりの平均スパチャ額(円/回):¥3,282
こうして素人なりに並べて見てみると、いくつか傾向は見えてきて、まずスパチャ一回当たり\1000円を超えるとガチ恋が多い配信者と言えそうだということ(翻ると、推しに貢げるお金の限界点がこの辺りと言えそう)
スパチャ回数0.010を超えるような配信者はかなり熱心なファンが多そうだということ(ホロライブがほぼ同様の高めの傾向を示す中、湊あくあや宝鐘マリンが旧にじさんじゲーマーズの野郎2人と同じようなレベルを示すというのはなかなか興味深い。間口が広いと言うことか)
またここでは登録者数は書いていないが、登録者数の伸びに比してスパチャを投げる数の伸びは、全体的に低い傾向を示すのではないかということ(これはVtuber界隈の盛り上がりに比して、経済の広がりが追いついていない、要するに無い袖は振れぬということだろうか)
またこうして見てみても、桐生ココは特異であり、一人当たりのスパチャ回数が飛び抜けて多く、一方で平均スパチャ額は非常に低い。
これは彼女の配信では100円程度の少額スパチャによるリスナーコメント芸が定着していることも大きいが、それを含めてきわめて多くのリスナーへの統制がとれているとも言えるのだろう。
最後に
なんでこんな分析をしてみようかと思ったのかと言えば、第1に桐生ココが9000万弱でトップになったと聞いた時、直感的に盛り上がりの割には少ないな、と思ったからである。
もちろんオタク業界なんてメディアがどんだけ喧伝しようと、実のところそんなに広いものではないし、新興の界隈であるVtuberに流れてくるお金もまだまだ少ないとは言えるだろう。
ただ、個人が獲得し得る現ナマとしてはかなりの額であることは確かで、そういった額面のインパクトだけが一人歩きしてるんではないか、という推測もあった。
手法の巧拙はともかく、オタクとしてはこういう分析はやってみると楽しいものである。思いの外、各配信者のリスナー傾向が見えた気もするし、直感的な印象と答え合わせをしていくようで面白いものだ。もっとも前提が間違っているかもしれないが。
もっとうまくやればスパチャの伸びしろや効果的なアプローチの手法も見えるだろうし、さらに言えばそこから真にスパチャを投げるものの消費者心理も見えるだろう。まあそこは私の興味の埒外だ。
せっかく誰も頼んでないのにこんなデータがまとまっている(なお、国内大手データ解析サービスではこういった機能は検討はされるが正式採用は見送られた過去がある https://www.moguravr.com/user-local-vtuber-ranking/)のだから、こういう遊びで盛り上がってもいいんじゃない、と思う。
もっとガチで、自分から情報取得して分析している人もいるっぽいので分析結果だけに興味があるならそういう人を探してみても良いとも思う。
https://b.hatena.ne.jp/entry/s/twitter.com/shiraku666/status/1296678138752020487
細い路地で譲り合うのは古今東西ふつうのことでしょ、みたいなコメントが多いけどそうは思わない。
基本、並んでおしゃべりしてる女は道を譲らないよ。
理由はだいたい見当がつく。
おしゃべりに夢中で対向者に気づかないからではないよね。
おしゃべりを中断するのが気まずいからでしょ。
ちょっとあの人に道を譲る間会話を止めよう、ってのができないんでしょ。相手の話をさえぎったり、話の流れを止めるのが気まずくて。優先順位おかしいよね。
おしゃべりの相手が特に親しくもない人だと特にそうなるでしょ。ただの知り合いとか、会社の同僚とか先輩とかだと気を遣って。
数年前のある日のことだけど。
狭い歩道で並んでおしゃべりしてるOL2人組とすれ違おうとして、OL側がギリギリまで道を譲らなかったのでしかたなく俺が車道に降りたのよね。
そしたら後ろから来てたクルマに轢かれそうになった。俺は背後からクルマが来てることに気づいてなかった。しかしOL側は当然気づいていたはずだ。なのに道を譲らなかった。
俺にしてみれば「車道に降りるしかないこの状況で彼らが道を譲らないということは、このタイミングで車道に危険はないのだろう」ととっさに判断できる状況だったんだよね。
結果的に俺のその判断は間違ってて、振り向いて安全確認すべきだったんだけど。
だってまさか車道に降りたらクルマに轢かれる状況を知ってて逃げ道をふさぐなんて人殺し同然のことすると思わないじゃないですか。
ていうか、クルマが来てるとわかったら俺どうすればよかったんですか。来た道を戻ればよかったですか?
俺を殺してでも継続したかったおしゃべりって何だったんだろうとだいぶ考えたよ。
男同士ならあんなことまずしないもん。いったん会話を切って道を譲って会話に戻るでしょふつう。中断するっつっても2、3秒ですよ?
それをしないんだなあ、女は。
これに限らず同様の経験は何度もある。上のような命に関わる極端な例だけじゃなくて、女がとっさにとる意味不明な状況判断には常に首をかしげさせられている。
ふつうに先に行ってくれたほうが早いのにわざわざ立ち止まって「お先にどうぞ」みたいなことしたり。余計なことすんなよ。そっちのほうが時間がかかってんだよ、とっとと行けよ。
悪いけど、これは本当に偏見とかでなく経験則なんだけど、男同士の行き違いは女よりずっとスムーズだよ。
「おっ、あいつとコースが交わってるけど、どうする。俺の側が歩調を速めたほうが互いのロスが小さそうだ。俺が速める・あっちが緩めるがベスト。あっちもそう判断するはず」
雑踏を歩く時は絶え間なくこの判断をしながら歩くわけだけど、男同士の場合この判断はだいたい誤らない。お互いの選択が暗黙のうちに一致する。
間が悪くお見合いになっちゃうのは右に避けても左に避けても結果が同じで確率に任せるしかない時くらいだ。
ところがこの瞬時の判断を女はことごとく裏切ってくる。そっちじゃねえよ、そうじゃねえよ、という「男には読めない行動」をとってくる。
無意味に互いが損をするだけの譲歩(というか譲歩したというポーズ)だったり、絶対に自分の進路は変えないという強い意志だったりする。どっちにしても困惑であり迷惑である。
自動車でも同じ。「謎の道譲り」をするのはだいたい女。どーぞどーぞじゃねーよ。お前がさっさと行かねえから後ろの何台も無駄なブレーキ踏まされてんだよ。一時停止はこっちで優先道路はそっちでしょうが! 交通の優先関係を混乱させたら危ないでしょうが!
ことほどさように、女は譲るべきシーンで譲らなかったり、譲るべきでないシーンで譲ったりする生き物である。
これを啓発活動とか増田とかで変えられるとは思ってない。これからも永劫、このままだろうと思う。行動は変えられても、生き物の性質は変えられない。
ただ、迷惑している、そのことだけは伝えておきたい。
小一の頃、人の悪意にとても鈍感だった。
外履が無くなって、「知らない?」
と、後ろ手に何か隠してニヤニヤしてる子に聞いて
「しらなーい」と言われ、
「そう。バイバイ」
と、返事をしてそのまま上靴で帰ったり。
マラソンをやりたくなくて放置していた壁に張り出された一回も走ってないマラソンカードに落書きされる箏三回。
先生に叱られて泣きながら謝る子に何を言えばいいか先生に聞き、「もうしないでね」
……というのを3回繰り返し、さすがに先生に
「絶対しないでねくらい言いなさい」
と言われ、仕方なくそれを言ったり。
その間も、「何で私は、特に困ってもない事への謝罪を受ける為に人前に立たされてるんだろう」と思っていた。
と、よくdisって来ていたけど、先生の思惑通り、7歳児の頭では音をそのまま覚えるくらいが関の山だった。
その頃、私にとって悪意とは、何かが気に入らなくて、いきなり胸ぐらを掴んで殴り付けて来る男子のことで、それに関しては拳という解決方法をとっていた。
これら、ただ記憶として記録していた物に意味ができたのがいつか分からない。
ただ、ある日突然、これが悪意で、人間は普通、こういうことをされると傷つくのだという事に気付いた。
すると皮一枚向こうにあった何かが猛烈な痛みを伴ってやってきた。
今まで殴られ続けていた人間に、何かの拍子で痛覚ができてしまったのだ。
けど、それに気付いて、古今東西の物語や実体験の中から、より人を傷つけて消耗させる言動というのを身につけた私の根性も中々だと思う。
性癖にじゃなくて心に刺さりすぎてつらい
マンガ「美少女化した童貞カウンセラーおじさん」の辛辛な闇深展開の虚無な読後感が性癖に刺さる人達。他の美少女化したおじさんの話も - Togetter
これのことなんだけど登場人物の美少女化したおじさんも童貞大学生もどちらも気持ちがわかりすぎてつらすぎる
美少女化したおじさんは友人だと思っていたネトゲ仲間の童貞大学生に迫られ、感情移入してしまい、童貞を「救う」ため身体を許してしまう
その童貞大学生は調子に乗ったのか別の女性に襲い掛かるようになり犯罪者として大学を退学することになってしまった
それだけでなく、他のネトゲ仲間たちも自分のことを性的に見るようになってきた
と、まあそんな感じこの漫画では「美少女」という幸運が約束された存在になったはずのおじさんが不幸な結末に至ってしまうのだが
これ本当にバットエンドなんだろうか
普通に考えて、内気な大学生を一瞬でレイプ犯にしてしまうなんてことできるだろうか
「美少女」になるというのはそれだけ凄まじい力を手に入れるということなのだ
オフ会参加者のようなネトゲでしか友人が作れない童貞おじさんたちは、リアルの自分を承認されることや、承認された経験なんてものはほとんどない
特に「美少女」なんてものは自分を承認する存在としては対極に位置するものだ
「オタサーの姫」という言葉に「容姿がよくない」という意味が含まれるように
「女」でさえあればいい
オタク男コミュニティにおいて男の他者への影響力を竹槍だとしたら、「女」という属性は戦車に匹敵する
そんな神にも悪魔にもなれる力を手にした童貞おじさんは童貞大学生を「救ってやらねば」と考えてしまう
己の身を犠牲にすることにより、他者を救うことができる力を持つというのは凄まじい快感だろう
漫画では救ったはずの大学生は犯罪者となってしまったが、美少女の承認というのは本当に人を救うことも可能だろう
だからこそ、気持ち悪いと思いながらも童貞大学生を受け入れたおじさんの気持ちも
「童貞(男)から逃げて」から美少女という「神」となったおじさんに対する大学生の羨望も痛いほどわかる
結局美少女となったおじさんは、自らが原因で仲間の一人を犯罪者にしてしまったコミュニティに参加し続けるし
かつての童貞仲間たちを気持ち悪いと思いながらも、「自己犠牲」の精神のもと「救い」続ける
この漫画は俺の中に漠然とあった「美少女」という「神」の存在を証明してしまったのだ
その「神」の力により俺が必死に積み上げてきた自己肯定感は一瞬にして吹き飛んでしまったのだ
誰か僕の心情を上手く言語化して下さい
【追記】
5日前に書いたのがホットエントリに入ってた
今更誰も見てないかもしれないし、まだ当初の感情を上手く言語化できてないけど、結構自分の想いとは違う捉えられ方してるなあと思ったので一応追記
美少女を「神」と表現したのは、自分たちより上位のステージに行ったという意味で言った
「神」というのが人間扱いしていなくて失礼というのならば、童貞おじさんは美少女となり「人間」として認められる存在になった。それにより「人間以下」である自分という存在の矮小さを改めて突きつけられた
と読み替えてくれるとありがたい
それと大学生の加害性を正当化しているとか、俺がレイプ犯に感情移入しているとか言ってる人もいたがそれは流石に穿ち過ぎ
俺が大学生に共感しているのは「美少女という神になり童貞から逃げることができたおじさんに対する羨望」の部分だ
ただ、美少女とのセックスが大学生が犯罪者となる「きっかけ」になったとは事実だろう
大学生は「俺は美少女(神)の寵愛を受ける特別な人間だ」と勘違いして犯罪行為に走ってしまったのは作中の描写からしても間違いない
もちろんこれに関しては大学生が100%加害者であるし、美少女おじさん含めた女性たちが100%被害者ではあるしそこに疑問の余地はないけれど
この美少女おじさんは100%被害者であるってすごいことだよな、と
犯罪因子を持つ人間を犯罪者にするきっかけを100%被害者のポジションで与えられる力って凄いよな
もし美少女おじさんが悪意を持って男たちと接したら、自らの手を一切汚さずに犯罪行為を行うことも可能だろう
実際古今東西、美女に誑かされて身持ちを崩した例は枚挙に暇がないわけだし
https://anond.hatelabo.jp/20200703193938
■七瀬サイドの人間はなぜ対価システムに至るのか(おけけパワー中島)
https://anond.hatelabo.jp/20200704211736
上記の続き(蛇足)的な内容である。まずは、追記第2段まで足を運んでくれたことに感謝する。また今回の内容は、前回以上に漫画に関係ない。申し訳ない。
言い訳がましくなるが、私は心理学のプロではなく、公平性や正確性、サンプリング対象などに偏りがあることは、あらためてご容赦願いたい。
「なぜ対価システムに至るのか」で書いたが、対価システム保持者――陰キャは、基本的に自己肯定感を持たず、自分を卑下しがちである。その価値観を内に秘めているうちは鬱々とするだけだが、いわゆる陽キャとかかわると起こることは、自虐と肯定、価値観の衝突である。
自己肯定感のない女性がDV彼氏ばかり作るという傾向は有名だが、同じように、自分をほめられると反射的に心の防衛反応が作動し、”どうしようもない自分”という解釈を守るため、「自分のことを何もわかっていない」「おべんちゃらもいいところだ」と悪意的にとらえてしまう。
自己肯定感がないなら自分の考えも疑うはずなのだが、なぜかおのれの解釈に固執する、もっと言えば自他の区別がないため、異なる価値観が目の前に現れると、「この人はこう思うんだな」ではなく、自分の持っている価値観が脅かされるような不安にさいなまれ、結果拒絶に至ってしまうのだ。
また、私見なのだが、心の底から自分に価値が無いと思っている人はそう多くない。心の底で白馬の王子様のお迎えを待つ人が、七瀬サイドの大半を占めるだろう(小ばかにしているように聞こえるかもしれないが、生きる希望を持つこと自体はとてもいいことなので、是非とも白馬の王子様概念を大事にしてほしい)。
ではなぜ執拗に自分を卑下するのか。それはやはり、前回書いた「世界公平仮説」にあると思う。
世界公平仮説は一般的に、「これだけやればきっと報われるだろう」「努力は確実にものになる」という前向きな願望をイメージされるが、「ひどい目に合うのは○○だからだ」「○○だから報われないのは当然だ」という捉え方もある。
具体的な理由ではなく、前世の因果などの見当違いなものや、理由の一つではあるがそこまで重要ではない要因を○○に当てはめることを、「負の公平仮説」と本項では呼ばせていただく(セルフ・ハンディキャッピングという概念に近い)。
負の公平仮説の例を上げると、「自分は背が低いからもてないのは当然だ」「流行を知らないからぼっちになるのは必然だ」等々。この2例は、モテや友達作りにまったく関係ないわけではないが、他にもっと深刻な理由があることを見逃してしまっている可能性が高い。
しかし、”本当に深刻な理由”を見つけ出すのは実に苦しい。どこまでも自分という存在を真正面から見つめなおさなければならないし、見つかれば、それがなぜ改善できないのかも考えなければならない。表層的な、わかりやすい欠点を理由に挙げるほうがはるかに簡単だし、深刻なダメージから身を守れる。
そして同時に、負の公平仮説を用いる人は、そのかりそめの欠点を改善する努力に、そこまで意慾的になりにくい。そのかりそめの欠点を改善し、なおも状況が変わらない場合、”本当に深刻な理由”に向き合わねばならなくなるからだ。負の公平仮説は、一種の心のブレーキ機能である。
まず言っておくが、負の公平仮設による逃避を私は否定しない。現実の曲解で自分を守るのは当然のシステムであり、善悪ではなく「そうなってしまう」ものだからだ。
しかし人と関わるうえで負の公平仮設を持ち続け、他者にもその理解を求めるのはかなり負担を押し付けることになってしまうのも事実であり、「周囲と最低限のコミュニケーションは取らねばならない」「周囲の人を困らせたくない」という目標があるならば、自分のネガティブを飼いならさねばならない。必ず改善すると約束するものではないが、参考までに私がとった方法を紹介させていただく。
誉め言葉はできるだけ素直に受け取り、謙遜は多くても1会話に2回までほどにとどめる。謙虚も過ぎれば相手を困惑させるし、検挙のつもりが相手の好意を踏みにじる失礼ムーブになっていることを自覚したほうがよい。また、否定ばかりしていると、否定した本人にネガティブなイメージもついてしまう(今更多少嫌われたってどうってことない、という自嘲はやめよう)。
もちろん私のような濃いアスペ人間は、言葉を額面通りに受け取りすぎて事故ることもあるためある程度の謙虚さは必要なのだが、せめて、誉め言葉を口に出して否定するのはほどほどにしておくのが吉だ。
やはり生兵法は大怪我の基である。本気で悩んでいて、改善したいと思っているなら、こんな素人の放言だけ読んで済ますのではなく、専門機関を頼ったほうがいい。
友人や家族に苦しさを吐き出すのも手ではあるが、(こんなにしてもらっても返せるものがないからしてはだめだ)という対価システムが働いて全く話せないか、逆に負担をかけすぎて共倒れになる可能性が高い。
医師相手にもコミュ障発揮してしまう人は少なくないだろうが、向こうはプロである。(こんなこと言ってお医者さんは困るんじゃ……)と思える程度の人間ならば、もっとすごいのを向こうは普段から相手にしているため、まったく負担にならない。気負わずに吐き出してほしい。
前回、「最後に」を「最"期"に」と誤字していたせいで、何人かに「お前……消えるのか?」と突っ込まれてしまった。推敲不足で申し訳ない。自戒も込めて、あえてそのままにしておくことにする。
また、最初の増田は漫画から起こったムーブメントを主体に書いたので同人女界隈と言っていたが、対価システム事故は古今東西老若男女問わず起こりうるものである。女性差別目的で書いたものではなかったのだが、改めてここに明言させていただく。
おすすめいただいた小説「ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ」はさっそくポチらせて頂いた。好みに刺さり、かつ余裕のできたときに書かせていただきたい。
私からはこちらの「謝るクズと赦すバカ」をおすすめさせていただく。https://www.youtube.com/watch?v=1bbjwz3drJw
今回で、経験と推測から書けることはだいたい書ききったと思うので、ひとまず対価システムについて論じるのはひとまずこれで最後とする(感想や悲鳴を見て、またひょっこり書きたくなったらご容赦願いたい)。
配信先すごい https://twitter.com/japan_ika_union/status/1274628188233031681?s=20