はてなキーワード: ルチンとは
一時期赤羽の駅前を賑わせた男性がいる。彼はどう見ても普通の、背広を着てネクタイを外したサラリーマンなのだが、なぜか道行く人にノートを見せつけてくると言う。そのノートにはどれほど猥雑なことが書かれているのだろうかと怪訝に思われるだろうが、実はそうではなく、ノートに手書きで書かれているのは
「君の名は」
に関するあらゆる情報。どうやら彼は映画館で観ていたく感動し、その作品を広く世に知らしめるべく行動に出たようなのだ。すごくないですか?このインターネット全盛の時代に。しかもすでにみんな結構観てるし。でもなんかいいなと思った。どうしても色んな人に観てもらいたかったのだろう。
今年観た映画には素晴らしいものが数多く、会う人会う人に、向こうのリアクションなどお構いなしに下を見ながらブツブツすすめ続けてしまう。わたしは何かを観たことによるマウントを行いたいわけではない、と思う。ただ、自分が今ラリっているブラントを配りまくっているジャンキーのようなもの。たぶん。ヘイ、ニガ!一緒に吸おうよ!みたいな。たぶん。知らないけど……。僭越ながら紹介させていただきます。とっておきのブラントなんだぜ、ニガ。
長い前置きすみませんでした。
◆超オススメ◆
韓国の鬼才によるエロサイコミステリー。しかも百合!韓国映画敬遠しがちな人は度肝抜かれるので観てください……。戦時下、美しい日本庭園で美しい衣装を着て日本人のフリをする朝鮮人たちが騙し合うんですが、セリフがずっとカタコトの日本語。この時点でカルト映画だ!となるんですが、話の展開も予想だにしない方向へと引っ張られていき目が離せないです。しかも最後が爽やか。イェーイ!となるという。とにかくエロいんでそこ目当てでも観て欲しい。
公式サイト:http://ojosan.jp/sp/index.html
②映画「コクソン」監督:ナ・ホンジン
韓国の寂れた村に國村隼が住みついてから、村人が家族を惨殺する事件が相次ぐ……なんで國村隼?本当に犯人は國村隼?なんでフンドシで鹿の生肉食べてる國村隼?こう聞くとB級映画にしか思えないと思いますが、カンヌ出品も納得のテーマへと迫っていく。何を信じるのか?終わり方は苦手な人もいそうだけど、でもそういう人こそ観るべきだと思う。途中、祈祷師なる人物がドラをジャンジャン鳴らしながらヤギの首をかっ切るシーンは尋常じゃない高揚感が得られます。
Netflixで話題を呼んでいるドキュメンタリー。ニュージーランドの記者が「くすぐり我慢大会」なるものを見つけ取材を申し込むと「オカマ野郎には関わって欲しくない!てめーはクソだ」のような攻撃的な返事。調査を進めるうちに、まるでゲイポルノのようなくすぐり動画を撮影し、恐喝に用いていたことが判明する……。
実話であることが恐ろしすぎる!見ず知らずの若者を支配し人生をぶち壊すことにしか興味がない恐ろしきサディストの話。こんな怖い話があってたまるか……。ゾワゾワしたい人は是非観てほしい。すごく怖い。
参考サイト:http://cinemandrake.blog.jp/くすぐり
勉強するとはどういうことか?勉強するとはキモくなることである!勉強すると100%キモくなる。なぜなら周りのノリに対し浮くからだ、という箇所に大納得。でもそれでも勉強してしまう。なぜなら自分が変わっていくマゾヒスティックな快楽があるから。勉強とは、今までわからなかったことがわかること。言葉が自分のなかで血肉を持つこと。でも言葉で自分と環境を一度切り離し、客観的に捉え直すことが必要。自己啓発書風だけど中身はすごくわかりやすいドゥルーズだった。わたしがなぜ学生の時にドゥルーズに心惹かれたか、腑に落ちた。とても平易な言葉で書かれているけれど、勉強そのものに切り込んでいくのでスリリング。名著だと思う。……伝わってますか?すごく読みやすいのに考えさせられる、とてもよい本。
こちらもNetflixにて。アメリカン・ドリームを夢見る、人種もバックグラウンドも様々なドラァグクイーンたちがバトル!ル・ポールの前で1番を競い合う。カーテンでドレスを作ったりものまねショーをしたり。あれ?意外に予算がかかってない?しまむらチックな私服を着た屈強な男たちがメイクと豪華なドレスで美しく変身する様、見習わないといけないなと思わせます。そしてなんてったってル・ポールが美しい!普段はダンディなスキンヘッドの50代のオジさま(声だけ女)なのに、ひとたびドレスアップすると193センチの美女!日本の番組にありがちな、 「でも実はオッサン」的ないじられ方をすることなく、ただただ美の化身として存在するル・ポールが尊いです。あと発音がわかりやすくてリスニング力を鍛えることができる。
⑥映画「モアナと伝説の海」監督:ロン・クレメンツ、ジョン・マスカー
海、砂、黄金のテクスチャーが本物以上。海洋スペクタクル大アドベンチャー。モアナはプリンセスというよりかは立派な施政者。16歳なのにあんなにしっかりしているなんて……。話の説明パートは歌かギャグが入るので飽きることがない。オチも完璧だったし、この映画を観て育った子供は絶対に自然環境を破壊しないと思う。ホントか?半神ムアイは全身タトゥーだらけで顔もいわゆるディズニーのヒーローとは違っているけど、とても愛らしい。ディズニーは反ルッキズムへと舵を切っているのかも。人間に御礼を要求する歌がいいです。派手なカニやココナッツのマッドマックスも必見。
今激激激激オシしている映画。なぜなら全然流行ってないから。でもそれはどう考えたってオカシイ。だってこんなに面白い映画そうそうない。映画館で終始ニヤニヤ、たまにゲラゲラ、笑いすぎてむせてしまったかと思えばしんみりさせてくれる。バットマンでかつレゴ、でもどちらも必然性があるストーリー。レゴがとにかくかわいくカラフルで魅せられるんだけど、話は意外に考えさせられる。
「ダークナイト」では、悪に対し私刑を加えるにすぎず、その行動がより悪を増長させ自らもまた悪の似姿となるバットマンが、アメリカにオーバーラップさせる形で描かれた。奇しくもジョーカーを演じたヒース・レジャーの死によってダークナイトの問題提起に答えが与えられることはなくなってしまったが、その答えを与えるのが「レゴバットマン」。まじです。しかも子供も楽しめる。すごい。ウォルデモート卿やマトリックスのエージェント、キングコングまで。騙されたと思って観てください。
公式サイト:http://wwws.warnerbros.co.jp/legobatmanmovie/
韓国ノワール。人がイヤな死に方をすることでは天下一品な韓国映画にまた一作、観ていて痛そうな映画が。サイコ市長に飼い犬のように使われるダーティー刑事が牙を剥く。観終わったあとに結局なんだったのか?感が否めないが、市長がフルチンでキレたり、やたら痛そうな拷問など、観ると楽しい。主演が西島秀俊に似ている。
公式サイト:http://asura-themovie.jp/
閉鎖的な黒人社会でセクシャルマイノリティとして生まれたこと、というよりかは孤独な子供あるあるとして観た。静謐さ、不安定な視界、不安げな表情、どれも既視感のある普遍的なものだったので、不器用な子供だった人にすすめたい。また、車、言動、振る舞い、筋肉、どれをとってもギャングスタに憧れないわけにはいかなかった。
公式サイト:http://moonlight-movie.jp/sp/
⑩映画「湾生回家」監督:ホアン・ミンチェン
台湾で生まれ育つも敗戦により引き揚げざるを得ず、しばらくかの地に足を踏み入れることのできなかった日本人を追ったドキュメンタリー。故国ではないところに故郷がある人の、心はいつだって異邦人という言葉に痺れる。人の優しさと詩情に満ちている。
11映画「スウィート17モンスター」監督:ケリー・フレモン・クレイグ
とにかく女の子がダサい。二日酔いから覚めると一人しかいない親友といけすかない兄貴がウチでヤッてた!?最悪な気持ちのまま適当にアジア系のイケてない男の子とデートしたり先生に悪口言ったり、ジタバタ。パーティで人に話しかけることができなかったり、目も当てられないが、それはまごうことのなきいつかの自分。近頃よく見るイケてない青春ムービーの一角だが、大した事件が起きないのにしっかり成長するので見ごたえがある。サントラがいい。
真面目に答えず、出来る限り嘘と虚構を織り交ぜて答えていきたい。
どこが笑って、どこで泣くべきか、それを担保してくれる。
更に、そうすることで感情は増幅する。
より楽しめるということだ。
自分のセンスを信じろっていうが、実のところ皆どこかで他人の顔色を窺わないと楽しめないのさ。
そりゃあフルチンさ。
おっと、「別の凶器の方が目立つからですね」みたいなクソつまらんジョークを言ったら脊髄を引きずり出してやるからな。
生憎だが私は神様じゃないし、人間は基本的に争いが好きな生き物だからな。
だが対症療法でよければ答えよう。
要は先ほどの回答の応用だな。
毛が生えているなら尚よし。
銭湯に行ってきて、今帰ってきた。
風呂場はホテルの大浴場といっても過言ではないくらいに広くて綺麗だった。
予想外で、そこは大満足なのだが
ひとつどうしても聞いて欲しいことがある。
サウナに入ったんだが、常連のおじさん達で占拠してる感じで少し居心地が悪かった。
途中から全身イレズミの強面のオッサンが入ってきた。どうみてもヤクザ。
まあ、どこの銭湯に行ってもイレズミのオッサンは必ず一人はいるのが当然のことなので、これもまあいい。
イレズミのオッサンも常連客らしく、サウナに先に入っていたオッサンたちとオススメのレストランについて談笑しだした。
俺は一人黙って聞いていたが、皆のオススメするレストランに行きたくなった。
すると、中学1、2年生くらいの少年が入ってきて、俺の隣に座った。
ここのサウナは50円でレンタルしている専用タオルを腰に巻かないと入れないのだが、少年はタオルをケツにしき、フルチンで座った。
足を広げてチンポを明けっぴろげにしている。正直、俺のチンポよりデカイ。
すると少年の少年がムクムクと勃起しだし、右手でゆっくりとしごきだした。
いや、これマジの話。
口を半開きにして、イレズミのオッサンを凝視して、足を広げてチンポをスローテンポでシコシコ。
それも俺の横で。
マジで気色悪い。何これ。
少年がチンポをシコシコしてるのに、イレズミのオッサンも他のオッサン達も何も注意しない。
というか、注意なんかできないのか。
イレズミのオッサンは耐えかねたのか、それとも単純に暑くなったのか、サウナを出た。
射精でもされて俺にかかったらどうしようと思っていたが、まあ助かったと思い、気色悪いので俺もサウナから出て水風呂で涼んだ。
少年もサウナから出てきたので、今度こそゆっくりできると思い、再度サウナへ入った。
俺と同じタイミングでイレズミのオッサンもサウナに入ってきた。
それを見計らったように、少年もサウナに入ってきて、今度は俺の左後ろに座った。
チンポは既に勃起している。
さっきと同じように、イレズミのオッサンを凝視して、足を広げてチンポをスローテンポでシコシコ。
途中で疲れたのか、しごくのを辞めるが、チンポはギンギンに勃起している。
射精しないように抑えているのだろうか。
シコシコして、やめて、シコシコして、を繰り返す。
周りのオッサンも、少年に対して何も言わずに、チンポシコシコを無視して談笑している。
少年はその会話に入ろうともせず、ただイレズミのオッサンを凝視してシコシコ。
俺が身体を洗っていると、少年も身体を洗いだし、俺よりも先に帰っていった。
本当に気持ち悪かった。
銭湯って本当に癒されるし、たまにマジでヤベー奴が奇行を働いてるのでマジでオススメ!
そのガキが「おっぱい!おっぱい!」と言いながら婆ちゃんのおっぱいを触りだすと、
婆ちゃんが「ここにはもっと若い子がいるんだから、そっちに触らせてもらいなさい!」って言い出して、
そのガキが勃起させながら片っ端から女湯の若い女性に「おっぱい触らせて!」って言いながらおっぱいを見て回ってて、本当に触られるんじゃないかとビクビクしてたって話かな。
触られはしなかったんだけど、その婆ちゃん、ガキが「おっぱい触らせて!」って言って回ってるのに全く注意しなかったんだと。
当然、友人の奥さん(22歳)も身体洗ってたらガキが「おっぱい触らせて!」って覗き込んできたんだけど、無視してたらどっか行ったって。
マジでこえー!
医者という仕事柄、親戚等から「娘の結婚相手を紹介してくれないか」という相談がある。
いやもちろん、紹介したい。しかしだ。医者に言ってくるってことが言外に「金持ちや医者かつ、優しい人」という条件がつく。
もちろん、紹介したいのはやまやまだが、実際俺の周りにいるハイスぺってのはある程度パターンがあって、それぞれのパターンがそれぞれの問題を抱えている。
①本物ハイスぺ
これ系統は、王子キャラだ。親よし、学歴よし、身の振りよし、勉強も真面目。とてもじゃないが、俺みたいなやつが紹介できるものでもない。
しかも、王子キャラらしく、下位医学部出身の同部活のかわいい彼女がいたりする。これはもう、彼女ってやつが強すぎる。
医学部の時から、ハイスぺ女子たちが取り合う奴だ。とてもじゃないが、一般人は勝てない。
ブサメンから、ややイケメンまで顔レベルはばらついているが。交友が広いタイプ。
一番可能性がある。
俺もしばしば飲みに行くってなると、彼らが看護師とかを誘ってきてくれる。
彼女とかもいたりするが、かなり流動的。合コンで『医者がモテる』というのを最大限に使ってくるタイプ。
医者になら、パッカパッカ股を開く女は多い。
余談だが、増田もブサメンであるが、こいつらと飲みに行けば、女の方からキス、誘うなんて超常現象が当たり前に起こる。股の緩い女をグループで管理していたりする。「あいつは登竜門」といった感じで、グループに入ればやらせてくれる女との飲み会が組まれ、速攻やれる。
ただ、結婚相手として紹介するのは若干躊躇する。彼女になれる可能性が高いのは事実だ。10回飲み会に来てくれれば、1人は彼氏になると思う。
しかし、別れるのも速攻。自分より魅力的な女がアプローチしたら終わるというなんとも運ゲー要素の強い相手だ。
③体育会系
彼女いない率が高く、仕事真面目、医者としての使命感あり、親も超金持ちのパターンが多い(製薬会社の息子とか)。空気も読めて、体力もある。
いかんせん、出会わない。男同士での濃い付き合いが楽しいらしい。ジムでムキムキ集団がいて、そいつらが全員医者なんてこともある。
実は、増田は運動系の部活で結構活躍していた。ウエイトトレーニングなどで彼らと仲がよかった。
しかし、いかんせん、俺は彼らと絡むのがつらかった。バイタリティーが違いすぎる。飲み会はフルチンで吐いてからが本番。筋トレ筋トレプロテイン筋トレ。
面白い人には最高かもしれないが、俺の体力が彼らとの付き合いを拒んだ。
もちろん、気のいい奴等だ。飯に誘えば来てくれるし、俺が紹介したい人と会ってくれと言えば会ってくれるだろう。絡みやすいし、積極的に絡んでくれる。彼氏としては最高じゃないか。
これ系統の人は、しかし、裏切るようで紹介しにくい。まるで、利用したみたいだ。
④キモオタ
繊細だし、童貞だし、頭もいいから人の気持ちや狙いが読めてしまう。
実は増田は、このグループで結構人気あるタイプだった。そして、風俗に行かせまくるという鬼畜の所業をしていた。
みんないい奴だ。
実は、医者で一番普通のタイプなのかもなと思う。普通の感覚あるやつが医学部で揉まれて、医者で揉まれて、ニヒルになっちゃってこういう感じになると。
はっきり言って、他のタイプの奴等は元から人種が違うのだ。医者として向いてないタイプはここに集まってくる。
結婚相手として、かなりいいんじゃないかと思う。しかし、当の女側があってくれるか。
そもそも、飯に誘っても、なかなか来てくれないんだよね。
うちの子供は1歳3カ月。上手に歩けるようになってきたのが嬉しいのか、毎日家の中をアーとかウーとかまだ声にならない声を発しながら歩き廻っている。
毎日のお風呂は俺の仕事。丁寧に全身を洗ってあげて一緒に湯船に浸かる。俺は風呂に浸かっているのが苦手だから、ちょっと短めだけど。
体が温まったら奥さんを呼んで子供を受け渡す。そこから先は奥さんの仕事。体をタオルで拭いて保湿クリームを塗るんだけど、ここからが大変。
服を着せようとすると嫌がって逃げ出して、またアーとかウーとか言いながら歩き廻り始めてしまうようだ。
奥さんは「オイコラ、待て、フルチンマン!」と言いながら子供を追いかけて捕まえて服を着せている。
これが毎日のルチーン。
自分は風呂の中から「フルチンマン!」という奥さんの叫びを聞きながら、こう思う。
『うちの子は女の子だから、正確には「フルマンウーマン」もしくは「フルマンガール」だよな』
と。
フロアに男性が8割、女性が2割でもトイレの面積がだいたい同じなのっておかしくないかい。
あとうんこしたくても、個室で仮眠とスマホしてる人が多すぎる。
数分いないに脱出しないとフルチンで外に追い出す機能をつけてほしい。
あーでも数分ふんばってでないこともあるから、うんこをがんばっている気持ちや体の状態を検知して
「よし、お前ふんばってるから、5分延長!」
みたいに判定してほしい。
そんな機能をつけたら
「うんこがんばってる状態を演出するハック」みたいのがはやるのだろう。
そんな機能をつけたら
「吸引力のすごい椅子型トイレでオナニーして、救急搬送」みたいな事案が発生するのだろう。
変に早起きしちゃったテンションでものを書くとこんなもんですな。
おしまい。
増田アドベントカレンダーもあと2日。
今日は、僕の敬愛する榎本俊二先生の漫画についてランキング形式で書きます。
本当はベスト100にしたかったんですが、全部で10コくらいしか作品が無かったのであきらめました。
あそこまで気軽に死んだり脱糞したり射精したり去勢したりする漫画はそうそうないだろう。
この順位に甘んじている要因として、ちょっとキャラクター性に頼ってしまっている、と言う点が挙げられる。
葛原さんとかすげぇ良いキャラだと思うんですよ。でもこの漫画に萌えとかいらないじゃないですか。
エログロ下ネタをディフォルメして描くことで逆にそれを感じさせない、という絶妙なバランスで描かれていたのに、たまにちゃんとエロい、っていうのはよくないと思うんです。
キャラクターを好きになってしまうとこの漫画にもドハマりできると思うんですが、それは榎本先生の漫画の本質ではないような気がしてしまうんです。
特に最後の「風前の灯火ジョニー」は奇跡。20世紀最高作品の1つと語られています。(僕の中で)
単調なコマ割り(4x4が並んでいるだけ)。シルエットだけのキャラクター。全てのコマがほぼ同じ構図。
ではセリフだけでストーリーが進んでいるのか?というわけではない。
単調なコマ割りだからこそ生まれる単調なリズムによって生まれる「先読み」がゾワゾワとした恐れを生み、シルエットで単調な絵柄だからこそ怖い。
この作品は一度読んだだけだとちょっと怖いだけの話に見えますが、あの男がなぜあの行動をとったのか、さらにFinの後なにをしていくのかを考えるとさらに恐怖が深まっていくことでしょう。
すごいとおもいました。
現在連載中の作品。IKKIは無くなってしまいましたが、またどこかで連載が続くことを切望しております。
今のところ2巻まで。
分かりやすく面白い話、ばかばかしい話、意味が分からない話、怖い話、がごちゃごちゃになっています。
怖い話に関しては、榎本先生どうしたの?って思うくらい、社会風刺的でわかりやすく怖い話です。(携帯、もあみ)
他の作者の作品であれば、ふぅん、っていうくらいなんですが、榎本先生がわざわざこんなわかりやすい話を書いちゃうなんて!って思ってしまいます。
昔の榎本先生だったら、一度話を分解して、全てのパーツをちょっとずつゆがめて、無理やり組み立て直そうとしてぐちゃぐちゃになった状態にしてくれてたと思うんです。
イモ軍団パワーズのような意味が分からない系の話は、カオスなストーリーの上に純粋な恐怖がそっと置いてある感じですごくいいです。
フルチンシリーズはただただばかばかしく、合間に読む分にはちょうどいいと思います。少しくらい風刺な要素があってもいいのにね。
初期は絵も安定しておらず、ちょっととっつきにくいところもありますが、週刊ギャグ4コマ作家が徐々にこなれていきつつ壊れていく様が垣間見え非常に楽しい。
後半、キャラクターに頼ってしまっているところもありますが、何とかひねり出しているであろう4コマに底知れないモノを感じさせる。そんな感じです。
あと、最終回のもうどうでもいいや、っていう感じがすごい。でもその中でもルールを徹底していたりと、几帳面さがうかがえる。
どれだけナンセンスに見える作品でも、理詰めで作ってるんだろうなぁ、というのがわかります。
「面白いとは何か」を考えすぎちゃって、いつのまにか「考えるとは何か」までたどり着き、面白いかどうかわからなくなってしまった系漫画。
天才。全2巻。
主人公の小学生ムー夫の日常的な疑問に対し、ミノル(父)や身の回りの人と話しながら考えていく、というような平和な世界。
が、疑問もそれに対する受け答えも常識的ではないが間違っていない、というギリギリを攻めていてスゴイ。
常識にとらわれず、作品の中のキャラクターの考えを理解することが出来れば、その深い世界観に感銘すること間違いなしでしょう。
そして、ストーリーの面白さもさておき、絵の独特さもかなりのものです。
ミノルが出てくるコマに顕著なんですが、とにかくおかしい。パースがズレているとかそういうレベルではなく。
おそらく、常識を無視しつつ、反面論理的である父親、という概念を表現しているのでしょうか。
でも、気にならない。
ストーリーが会話メインで進んでいるというのも理由の1つかと思いますが、絵のおかしさがディフォルメのギリギリ許容できる範囲になっているのでしょう。
また、規理野くんが出てくるエピソードでは、ビッグデータとは何かという視点を非常に鋭く描いています。
8年以上前の時点でここまでの考察をしているのは本当にすごい。
テーマは哲学的なものが多く、文化とは何か?科学とは?言葉とは?意識とは?1つ1つ、常識を疑っていく。
そんな漫画です。
榎本先生の作品は全体的にナンセンスに見えますが、SFや思考実験に近いものもあり、組み立てられたものなのか完全なナンセンスなのか、深く考える楽しみがあります。
解のない問いかけに対し、全てが組み立てられた世界が構築され、わかりやすく読み解くことができます。
榎本先生の作品には実はナンセンスなものは1つもなく、全て組み立てられたものなのではないか、とすら想像してしまいます。
特に、榎本先生の描く「人間」は、マックス・エルンストの絵画にも非常によく似たものがあります。