はてなキーワード: ミシュランとは
ファミリーマートに入った時になるメロディはファミマ特製のものではなくて、パナソニック/ナショナルが1982年から作っている赤外線入店センサー、メロディサインシリーズ。
EC5117/EC5227/EC5347型。一番安いのは4000円。
東京などJR東日本の駅には緑の文字盤の時計が吊るされていて、JR東のコーポレートカラーの緑の特注品に見える。
しかしこれはSEIKOの親子時計(駅や工場など時間狂いが許されない箇所に使われるシステムで、正確な親時計が30秒or1分毎に指令を出して子時計が運針する)のうち、バックライトがなくても視認できる蛍光塗料を使った商品で特注ではない。つまりは目覚まし時計が緑なのと同じ。
無印の横長で四角い「駅の時計」は国鉄ものと誤認されがち。だが国鉄は秒が刻まれた時計を採用していたので間違い。
目盛りが分刻みのあのデザインを使っていたのは地下鉄の交通営団。天井の低い銀座線、丸の内線で使っていた。
名古屋でもういろうは売られていたが、ういろうの名産地と言ったら小田原だった。
だが東海道新幹線が開業すると、ういろう販売店の内、名古屋の青柳総本店だけが車内販売権を獲得。当社は電車が名古屋を出ると「名古屋名物ういろう」と売りまくったためにういろう=名古屋と利用者に刷り込まれた。
漢の時代の中国で四季に合わせて漢詩を詠む事が教養となり、それを日本も倣った。漢詩→和歌→俳句→散文と受け継がれ、風流と教養から手紙の頭などに必ず季節を入れるのが常識となった。
この為に日本の特徴的な季節である梅雨などは無視されるか夏に入れられている。
梅雨前線が停滞することで起きるので青森~台湾~中国沿岸部しか梅雨にならず、中国沿岸部の梅雨は軽度でしかなかったため。
商店街が銀座を名乗るのは賑やか、高級のイメージと思われているが、最初に銀座を名乗った戸越銀座がそう名乗ったのは本物の銀座で使われていた煉瓦を舗装に使ったため。
関東大震災の復旧で銀座の舗装をやり直す事になり、それまで使われていた煉瓦の敷石が戸越に譲渡された。戸越は煉瓦舗装で雨の日でも泥まみれにならなくなったので「戸越銀座」を名乗った。つまり銀座の根拠は煉瓦舗装。
ペリーの黒船は蒸気機関車と混同されて鉄製+石炭蒸気船のイメージがあるが、木造の帆船。
木に腐食防止のコールタールを塗っていたので黒く、普段は帆走していて港での移動にのみ蒸気機関による外輪を補助的に使っていた。
昔のヨコハマタイヤが看板広告に使っていた、タイヤの中に濃い顔があるデザインは頭おかしい系怖いデザインとして有名だが、実はヨコハマタイヤの意匠ではない。
アメリカのBFグッドリッチ社がディーラーサイン(取扱店)として配布していたもの。(The Smileage!)。だからヨコハマタイヤのも取扱店の目印で、大村崑のオロナミンCホーロー看板と同じ。
BFグッドリッチが使っていたのは戦前~戦後初期と古く、また白黒イラストに赤文字だったのだが、戦後下ってから何故かヨコハマタイヤが色付けして復刻。その姿で多くの幼子を泣かせた。
錆びると紫外線遮蔽力が弱い白目部分と赤い唇の塗料が先行して剥げ易く、目と口から赤い錆汁を垂らすようになる。サイレントヒル。
尚ヨコハマタイヤは古河財閥とBFグッドリッチの合弁。戦争で関係が切れていたが戦後に関係が復活したのでキャンペーンデザイン統一した意味があったのかもしれない。
BFグッドリッチ社はオーチスエレベータ等も擁するユナイテッド・テクノロジーズ社に吸収されて消滅。タイヤのBFグッドリッチブランドはミシュランが持っている。
google:image:BF GOODRICH TIRES SMILEAGE
新幹線は固有名詞になっているが、元は単に幹線鉄道に平行する新しい幹線、って意味。
元は瀟湘八景で、中国湖南省の水郷地帯を季節を違えて八か所描いた山水画。
「四季」と同じくこれが日本で教養化されたもの。元が侘び寂び的であるので日本で更に洗練された。
山水画だけでなく連句を詠む/選ぶ、散文に登場させる、浮世絵、写真、単に選ぶなどのスタイルで流行した。
晴嵐、晩鐘、夜雨、夕照、帰帆、秋月、落雁、暮雪のテーマをなるべく入れる事が求められ、何も入っておらず単に綺麗な景色8選だと無教養と評される。
金沢八景は全八テーマが網羅された景色であり、多くの漢詩や俳句や浮世絵が作られた。
当地は沈降海岸(リアス海岸)で入り江と小さい島が多く松島のような絶景で富士山詣での返りにわざわざ訪れたりするほどの景勝地だった。
後に埋め立て等で景色は全て失われて八景の由来も判らなくなったが、「眺めが素晴らしい金沢」みたいな駅名である。
だがその駅により周囲の埋め立てが進んで八景が無くなったのだから皮肉である。
数年前の鬼怒川決壊氾濫で、過去にも「鬼が怒った」ような暴れ川だったと考える人が居るが、単に鬼怒川の源流付近を昔「けぬ」と言っていたからである。
前橋から奥日光、群馬から栃木西側に掛けてけぬ(毛野)と呼ばれていた。後に上野国(こうづけのくに)下野国(しもつけのくに)となるが、読みの「こうづけ」の「け」は「けぬ」の「け」であって、漢字の方で脱落してしまったもの。
ビショーネという。google:image:biscione
故安倍晋三前総理も若い時に乗っていたというアルファロメオのエンブレムには十字架とビショーネが描かれているが、これはアルファの象徴という訳ではなく、都市国家ミラノを支配していたヴィスコンティ家の紋章である。
ミラノの商人や貴族はビスコンティ家より紋章が描かれた皿を下賜され、忠誠の証しとして家に飾っていた。
余談だが安倍総理が乗っていたアルファは年代的にアルフェッタという車種と思われる。https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/b/b4/1978_Alfa_Romeo_Alfetta_GTV_%287254572400%29.jpg
実はこの年代のアルファはソ連製鋼板の品質に由来する品質問題を抱えていて評判を低下させた時期である。自動車用鉄板は防錆の為に亜鉛メッキされているのだが共産国ソ連の生産管理のダメさによって亜鉛メッキがちゃんとされておらず錆だらけになってしまう。
なぜソ連製鉄板など使っていたかというとデタントでソ連との交易を増やそうというイタリア国策である。だがこれはイタリアが東寄りだったいう訳ではなく旧枢軸国の独裁国でフランスなどに経済制裁されていたスペインにも工場進出しており単に節操がない。
当時日本の鉄鋼が米国を打ち負かす程の伸長をしており、日本製鋼板を使っていればこんな事にならなかった。アルファに乗っていた安倍氏は卒業後に日本の鉄鋼会社に勤めていたというのが皮肉である。
あと一つ入らないから続く→https://anond.hatelabo.jp/20230613182714
みなさんこんにちは、今日は日本大通りでミシュラン三つ星のクレープを食べたのでそのことを報告したいと思います。
まず、クレープ店に到着すると、そこには大勢の人が並んでいました。それでも、待つ甲斐があると信じてレジに向かいました。メニューを見ると、さまざまな種類のクレープがありましたが、私は絞りに絞って「キャラメルバナナクレープ」を注文しました。
そしたら、少し待ったところで私のクレープが出来上がりました。見た目はとても美しく、香りも素晴らしかったです。さらに一口食べると、しっかりとした生地と、ふわふわのキャラメルとバナナのコンビネーションが口いっぱいに広がりました。そして、口に含んだ瞬間、私はそのおいしさに心を奪われました。
このクレープは、私が食べた中でも最高の味で、何と言ってもミシュラン三つ星を受賞した味を堪能することができました。今まで何度もクレープを食べたことがありますが、ここまでおいしい物は初めてでした。
このように、今日は日本大通りでミシュラン三つ星のクレープを食べ、非常に幸せな気持ちになりました。もし機会があれば、ぜひ一度食べてみてください!
普段はテレビショッピングなんてと見てなかったが、その日はルンバの紹介だったので以前から気にはなっていたものだから値段だけでも見るかと話を聞いていた。
諸品の説明を見ていていろいろあるが、特に気になった点を二つだけ挙げる。ジャパネットの発言の書き起こしは記憶頼りなので正確ではない。
このグレードは現行機では2018年10月発売と最古のもので、かつ直近までもっとも安いエントリーモデル。
当たり前だ
販売台数をくらべたら大抵は一番古く一番安い製品が勝つだろう。
それをグレードの話をし、その中で一番であることを強調し、タメ、ほんのずれた話をする。
グレード、一番と来たら一番自然な連想はグレードが一番「高い」ことだ。「売れている」でも間違いではないが、「わざわざグレードを引き合いにだす必要は"薄い"」。(販売"台数"を強調するなら)
大げさにたとえると、
ミシュラン0星から3星の料理のなかで、なんと!いっちばん!!………ハンバーガーとコーラが売れているんです!
確かに売れていることが美味いという指標の人は(創作に)居る。
https://moto-neta.com/wp/wp-content/uploads/82c22ddf07055371617547bf19e6e6c6-718x537.jpg.webp
(元ネタ由来サイトより https://moto-neta.com/manga/hamburger-cola-no1/)
恐らくマクドナルドなどはミシュランで星を獲得していないだろう。それは0星の中に入るので枕は誤ってはいない。誤ってはいないが、誠実な文章でもあまりないではないか?
ミシュランの話が出たら料理の美味さの話になるだろうし、グレードの話が出たら高低や機能の話を連想するだろう。台数を誇るなら「ルンバシリーズの中で一番売れている」とグレードをつける必要はない。
グレードの中で一番!とタメを作り区切る話し方もいやらしく、文章では一番は売れているにかかっているのだが耳ではグレードにかかりグレードが一番な印象を与えている。
「数あるグレードの中でなんといっちばん。売れているんです」
「数あるグレードの中でなんと。いっちばん売れているんです」
文章にしてみても意味が違ってしまう。集中して聞かなければならないリスニング問題だ。
この話口からするとうっかりグレードが高い商品と誤認してしまうと感じた。
ルンバには様々なグレードがあり、確かに10万を超えるものもある。だが紹介する商品は元々が4万だ。
では、値段の枕に10万円をつけるのはいけないことなのか?いやそうではない。別に嘘は言っていない。
値段は確かに10万を切る。ルンバ"の中には"10万を超える商品もある。
しかし、わざわざ商品と関係ない最上位のルンバの値段を(最上位のルンバの話もなく)頭に添える必要はあるか?
これもうっかりすると10万円から大幅値下げしていると誤認する可能性があると感じた。
ジャパネットの話し方はジャパネットにとって"都合のいい誤解"の余地が残るように、意図的に、騙さないラインを上手に避けながら文章を作っている。あくまで視聴者が勘違いしたテイだ。
これは穏当に言ってかなりお行儀が悪く感じる。
そもそもテレビショッピングは口頭説明が多いし、ジャパネットは話のスピードも早い。本腰を入れる判定となる値段がわかるまでは適当に聞き流すこともある。実は俺はこの商品の放送を2回見た。1回目で3万弱というまあまあ良心的なお値段を見た上で2回目に出会いやや意識して聞いてみた結果がこの違和感だった。1度目はテレビに注意してなかったとはいえ気づかなかった。(冒頭の文章はちょっと盛った)
https://b.hatena.ne.jp/entry/s/twitter.com/tokoroten/status/1607599674986475521
ジャパネットは非常に戦略的に、"賢く"商品を売っていることははてなーの中でも同意がとれるだろう。そして高齢者をターゲットにしていることも。
高齢者にならば本来なら丁寧に理解されやすく説明しなければならない。いや、ジャパネットは丁寧に話している。とても丁寧にわかりやすく話している。しかし、そこにこっそりとサブリミナルのように毒を埋没させている。非常に練られたプレゼンを生放送でする賢いジャパネットならば、これはもうわざとと言ってもいいだろう。
テレビショッピングなんてものは(まあ、いい意味で)いかに視聴者を騙すかの商売だろう。薬事法にひっかからないようにし、効果を保障しない個人の感想を伝え、調べればさほど安くもない値段を値切って搾り出す。老人や眠くて思考能力が落ちた深夜の人を狙い打つアコギな商売だ。と思っている。
それでもジャパネットのプレゼンには一目置いていた。他とは一線を画すスタイルと質でたかた氏が降板した後も比較的魅力的な話術を魅せてくれていた。流し見でそう感じていた。商品は多少アレでも戦略とストーリーでそれでも納得・満足できるものを売り抜ける巧みな商売人だと。しかししっかりと聴くとやはり人を騙す気持ちがそこにはあった。ああ、やっぱりか。お前もか。そうだよな。テレビショッピングだもんな。
e5が古い型落ち品であることに触れないのはもういい。でもあの喋り方は駄目だ。誤解の誘導が主目的としか思えない。
節水シャワーヘッドのお金が浮く量の計算やパソコンの性能の紹介方法など今までもひっかかるものはいろいろあったが、これに比べれば許容範囲になってしまった。
俺の中ではジャパネットたかたは人を騙す邪悪な存在に落ちてしまった。
で、他の人はどうだったかなと調べたら設定ふわふわでストーリーガバガバと微妙な評価だった
言われてみれば、と思ったので思ったことを書き出してみる
犯罪を隠蔽するといった機能を考えると、そもそもこの大前提から無理がある
ここに違和感を抱いた人はまずこの作品を見ないであろう、てか見てないよね?
なので、この組織に関しては真面目に考えずにファンタジーであるという認識を持った方がいい
最終回前に、銃を持って犯罪者を粛清するリコリスの存在が全国ネット(暫定)で公開され、その誤魔化し方にアニメの視聴者かギョッとした
最もその後、全ての人々がガバガバ工作を信用しているわけではないという描写が成されたが、DAという組織が隠れて治安を維持するという設定そのものがミラクルであることを考えると、そういう世界なんだろうな、という理解に落ち着くのが無難かもしれない
要するにつっこんだら負け、なのだが、どんでん返しを期待する視聴者側としては肩透かしを食らったのも同然なので、もうすこしなにかいい案はなかったのですかと思わなくもない
ミシュランの星つけるみたいに、才能ある人にペンダントを送る、ある種の慈善活動をしているような印象がある
才能に対して支援するアラン機関は犯罪組織とイコールではないが、現在テロリストとして活動する真島を支援している背景もあるので何がしたいのか謎
……ではあるが、それはそれとして、組織全体としては犯罪組織ではないと思われる
今回の延空木の1件は、エージェントである吉松によるもので、そこだけを見れば彼は立派な犯罪者である
じゃあ彼は何をしたかったの?という疑問の答えは「自分が才能を見出した少女が思い通りに成長しなかったから解らせに来た」だろう
殺人の才能を生かすことでどんなメリットが得られるかなどについても言及はない模様
舞台装置として認識してるので、理由はさておき、ばやっとした理念を理解出来ればいいかと認識している
あるいは今後の話の展開のために敢えて何も語っていないのかもしれないが、そもそもメインとなる話はリコリスであるから、続編があったとしてもアラン機関が登場する理由はないだろう
・真島
ぽっと出じゃなかった髪がすごい人
弱者の味方と語るが、強者を蹂躙することで弱者の味方になるという認識なのだろうか
所謂ラスボスのポジションで、尽く千束に絡んでくるある意味人間味のあるテロリスト
バランスを取るためにテロを起こすのは割高ではないかと思われるが、広く世間の弱者ににアピールするために事を大きくしている……のかもしれない
自分なりの美学があるらしく、破壊の限りを尽くすと言うより、何かしらの爪痕を残すことを目指している?
で、結局最終的には千束と命のやり取りがしたいと語るあたり、バランスとは何だったのか
およそ美学に基づいてテロを起こすという点においてはヒールとして興味深い
とはいえ、結局何がしたかったのこの人V2であることには変わらない
大衆にリコリスの存在を認知させることで、日本の闇を暴いたのだとして、それがどうバランスを取ることに繋がるのか不明
「美学のもとに世間をさわがすテロリスト」くらいの認識に落ち着けば特に何も思わない
・たきな
結果、DAの支部にて感情豊かになり、命令を無視するような狂犬と化した
しばしば話の展開が早いと語られるが、千束の心臓の件もそうだろう
個人的にはたきなが千束に情を抱き始めているのはよく分かったので、戸惑うところまでは理解出来る
がしかし、いくら感情豊かになったとはいえ、理性を失うほど突っ走るキャラだったのだろうかという疑問は残る
命のやり取りしてるんだから必死になって当然!とは思うけれど、突然好感度が50が5000くらいにぶち上がった印象で、ちょっとびっくりしてしまった
吊り橋効果かもしれない
あと単純に疑問なのですが、命令無視しまくった結果左遷続行ということなのですよね?
左遷先の方が伸び伸び過ごせそうなあたり、楠木さんどうなんですか?
とまあ主に後半戦の疑問をまとめた
カッチリしたバトルものというより、女子メインの日常ガンアクションもの、という認識だったので、ふわふわした設定はさほど気にならなかった
キャラの掛け合いというか、場面の切り取り方がアニメというよりドラマというか、そっちを彷彿とさせたので会話劇が気に入った結果かもしれない
当然キャラが合わない人は合わないだろうし、ストーリーおもんなって人は何度見てもおもんな、って思うだろう
色んな設定が他作品を模したコピーアニメって評価も見たが、この令和のご時世、見たことも無いオリジナリティ溢れる作品の方が珍しい気もするんだがなあ
一見それなりに読める文章に見えて、ロジックが空っぽのアホエッセイってのは、なんなんだろうなあ
ジェンダーキャップの考え有るさまざまな要素に思考が及ばぬ視野の狭さ
うーん
今日知った事として、女性シェフの割合はほぼ半数に達しつつあるのに、ミシュランの星を持つ女性シェフは全体の1.3%らしいのだが
増田家は結婚二年目の夫婦で、家事は双方が負担をする感じで日々の生活を送っている。
増田は36歳で増田嫁は28歳なので、独身生活が長かった増田の方は一通りの家事も出来るし、料理も好きだったので得意な方ではあるはず。
嫁は若い事もあり、また独身時代も実家にいたので、料理や家事が得意な方ではなかった。(現在は、もうだいぶ出来る嫁になってるので、これは過去の話)
なのだが、今後の事を考えつつ彼女の希望を入れて、料理については月火水木は増田、それ以外は嫁という分担で新婚生活を始めた。
平日のしんどい時は慣れてる俺が、余裕がある時は嫁がゆっくりやると言う感じの設計だった。
料理をしたいという嫁に対して最初に言ったことは、まずはレシピ本を買おうと。
ネットのレシピは多彩だが、一人の料理研究家がまとめた基本的な料理の味付けを覚える事で、基準を覚えて欲しかったし
やがてそこから自分なりの工夫を入れられれば、楽しくなると言うのが、その理由だ。守破離って奴だね。
そんな嫁が料理を始めて間もないある日、作ったポトフがあまり美味しくなかった事があり、迂闊にもそれを顔に出してしまった。
「美味しくなかった?」
「いや、美味しくないって事はないんだけど、何か足りないんだよな。これって例の買った本のレシピ通り?」
「ふーん、どれどれちょっと見てみようか」
とレシピを見てみると、素材の味を活かしたい意図があるんだろう、圧倒的に味付けが薄いことに気付く。というか、水と塩と素材だけだ・・・。
「嫁ちゃんは全く悪くないよ。この本の作者は、素材を活かしたポトフを教えたかったんだね。フランスの家庭料理ってのは本来はこうなのかもしれないし、
著者も凄くいい素材をつかってる想定なのかもしれない。でも、調理時間や材料的にも味が足りてないと思う。
明日、もう一度だけ同じのを作ってみようよ。その時には、このポトフは鶏肉つかうから、鶏がらスープの素を小さじ1.5、塩も小さじ0.5足して、
煮込む意に、粒胡椒を小さじ1、それからローリエを入れよう。これで、かなり美味しく感じると思うよ。」
と言う事で、翌日作って貰ったポトフはちゃんと美味しかったし、嫁もこっちの方が美味しいと喜んでいた。
嫁には、「とてもいい本を買ったよね。作者さんは、基本的に味付けが薄めな人のようだから、作ってみて足りなければ工夫をする事も出来る。
それに、どれも足りないんじゃなくて、たまにそうってだけだから凄くいい経験になるレシピ集だと思う。」と話した。
あれから時間が経って、嫁が作る料理が美味しくないって事は殆どなくなった。プロの料理人としてはどうか知らんが、ベテラン独身生活者の免許皆伝だ。
まだ現代社会は男の方が力を握ってる社会であることは間違いない。従って、有名なレストランの顧客も多くは男性なのだろう。
こうなると、件のレシピ集を出版した女性料理研究家の素朴な味付けよりは、パンチを効かせる調味料を用いる方を好む客も増える事になる。
俺の嫁は俺の味付けの癖をしってれば、俺からの星はいくらでも貰えるし、既にスリースターシェフなのだが、多様な男性客相手ではこうはいかない。
件の料理研究家の料理に俺が星をつけることはなかったのと同じ様に、これまで星を得て来たレストランの基準に女性らしい基準が加わるのは簡単な話でもなく、
女性シェフがどれほど増えても何かが足りないと言われ続けるのかもしれないし、おそらくはそういった背景が一流シェフと言われる機会を少なくしてるのだろう。
1.3%って小さな数字には、女性の能力よりも、まだまだ男性社会なのだって事実が反映されてるんだろうなと思った。50年くらいは変わらんだろうね。