はてなキーワード: 絶望先生とは
オタク差別はオタク自身が作っているところがある、という話でちょっと思い出したことなんだけど。
ゼロ年代には、オタク向けにキモオタ(外見にしろ内面にしろ)をネタにするギャグ漫画ってけっこうあったじゃないですか。一番有名なのは久米田康治の、かってに改蔵~絶望先生の中期だと思うけど、それ以外にも軽重取り混ぜて色々。
もっと古いところだとどのへんなのかなあと本棚を探していたら、「Dr.リアンが診てあげる」と「全国妹選手権」が出てきた。後者は正直読んでて笑えるというよりひたすらつらい。。
元増田があげてるのは超有名どころばかりだけど、オタ向け漫画のネタがベタになって、オタクに内面化されていく、みたいなフィードバックのほうはどれくらい機能してたんだろうね。
オタクは二次元しか愛せないもんなんだといわれて、三次元への興味が失せたふしとか、結構あるんだけど。俺が人並外れてのせられやすいだけ?
いわゆる「朝チュン」は多数含まれる。伝聞で筆者が確認していないのもある。
【少年漫画】
・BoysBe…(知っての通り1話完結で、セックスまでいかないことがほとんどだが友人によると3,4回あるらしい。俺も初期に1回あるのは確認した)
・涼風(最終回付近、そして出来婚。余談だがそのことを絶望先生にいじられていた)
【ラノベ】
・初恋マジカルブリッツ(行為シーン明確にあり)
・Room No.1301(開始100ページ行かずに主人公が童貞喪失する&後に実姉とセックスする)
根本的に、男にとっての恋愛は性欲&承認欲求のための手段でしかないから(女にとって違うのか、は知らぬ)、セックスしたら話が終わってしまうという事情のほうが大きいと思われる。
最近、家電やPC市場が中韓メーカーに脅かされているように「アニメ界も遠くない未来に中国が技術を身に着けて日本を追い抜いてしまう!」というような危惧する論調をたまにみかける。
最近は日本でも割りと中国作のアニメが公式で日本語吹き替えされて配信されてるので、日本のアニメを超えるアニメを見れるのなら見た方が得だろいうということで結構いろいろ見てみた。
で、結果はタイトルの通り、マジで一つの例外もなく全部クソつまらない。本当にひとつの例外もなく。
中国への激励もこめて大体は最後まで見たが、まあ普通に日本のアニメと同じ枠で放送されてたら余裕で1話切りしてたレベルだろう。
客観的な指標として、日本で円盤売り上げが1000超えた、もしくは超えそうな、と思えた作品は0個だった。テレビなどでまともに配信されていないというのもあるが、まあ配信されたところで評価は似たようなもんだろうと思う。
日本文化のパロディや時事ネタ満載の絶望先生やニャル子さんを日本人以外が理解しにくいみたいな現象もあるだろうけど、お硬い作品もパロディやらが少ない作品でもまあつまらない。
ディズニーなんかはアメリカと文化が違えど日本でも高い評価をされているし、自分は中国のアクション映画が大好きなので文化の違い、として片付けるのは違う気がする。
大魚海棠のように超作画のアニメをもう既に作れることから『作画』で日本が中国に超えられることはそう遠くない未来にあるだろうが、『作品』として日本のアニメが追い抜かれることは今のところ日本人が鼻くそほじりながらアニメ作っててもまだまだ遠いの未来のようだ。
昔ジャンプのネウロっていう漫画で実在の政治家を揶揄したギャグがあって、ネットを見ると「命知らずw」「大丈夫かw消されるw」みたいに大うけしてる人たちがいるのな。
おっさん向けの雑誌とか、それこそネットなんかのそれ系のおちょくりと比べるとぜんぜん過激でもなんでもないんだけど。
あと、絶望先生(だっけ?)のネットの評判を見て、そのあとにちらっと漫画を読んでみたら、いうほど面白くはなかった。
まあ、時事ネタを扱うと、なんでも面白く感じる人たちっているんだなって思ったわ。
虚構新聞の支持者もそういう層なのかね。
釣りタイトルのブログやらまとめサイトとかあったら普通にうざいと思うけど、支持者は「面白から釣りでもいいじゃん。風刺で高尚だし。あれを面白がらない連中は知性足らない」くらいに思ってるわけでしょ。
間違いなく良いのに、どう良いのかを説明できない。小難しい言葉を並べ、一生懸命伝えようとするので、コメントに失敗をしたら妙に怖い怒ってる威圧感が凄まじいバカみたいな感じになる。
それは多分「こういうアニメ今まであったよね」という前例がないからだと思う。
なのであえて、前例を総動員して例えながら感想してみようと思う。
例えるなら、絶望先生のOPアニメーション(犬カレー版)を見たときのような「なんだこれは…!?」という第一印象。
しかし映画自体は『となりのトトロ』『のんのんびより』とか『ばらかもん』の系統。ファンタジー部分でトトロは欠かせない。
ただし徐々に『火垂るの墓』がやってきて『紅の豚』が起こりつつ
待っているのは『君の名は。』
主役のすずは、『あまちゃん』のアキ並みにぼけっとしてるし、『ゴルゴ13』のデューク・東郷並みにハードボイルドだった。
さて、どんな映画だかよく分かったと思う。
一つだけ例えられないものは、見終わった後の感覚。これはどのアニメにも見つからない。
笑うし、泣いた。笑って終わる。
とにかく一度、ご賞味ください。
あーちなみに、決して泣けるアニメじゃないんで。ハンカチ持って行ってみてください。泣けない泣けない。手元のハンカチびしょびしょだが。
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「タブー・タトゥー」
あらすじ:特殊能力持ちの人たちが戦うっぽい。
貶すだけで終わらしたくないので5分ほど考えたがよいところが思い当たらない。原作が11巻出ているのが不思議ですらある。話の展開がよいのだろうか、とも思ったが続きを見る気がしない。シリアスとギャグ、唐突に挟み込まれるわざとらしく古くさい「萌え」イメージ、キャラクターの感情の起伏、背景のトーンとキャラのやりとり、あらゆる点がちぐはぐな感じ。opやedを見る限り、なんかやたらに露出度の高いチャンネーが多いのも個人的に気に食わない。あと主人公の髪型が昭和のフォークシンガーみたい。いわゆる「中二」ぽいのは大好物だけど「かっこいい」のが前提だから…。
「甘々と稲妻」
上記「タブー・タトゥー」と続けて見たんだけど、開始10秒で冗談じゃなく、こんなに違うものかと驚いた。ちょっとした描写に神経が行き届いており、見ていて気持ちがよい。「ちょっとした描写」を丁寧に積み重ねることが、この作品にとってよい方法であることを制作側がはっきり意識しているのだと思う。キャラクターもよい。微妙に力の抜けたデザインもよいし、演技の方向性が第1話にしてまとまっており、トーンが統一されているのがすごい。モブ(お父さんの同僚)ですら! もう1回見る。もちろん視聴継続。あ、一点気になることがあった。「手作りの飯」を持ち上げるために「コンビニ弁当」を貶めているところはちょっと気になる。やむなしか。
「NEW GAME!」
あらすじ:みんなでゲームをつくるぞい。
最近、たまにある「仕事モノ」。明らかに「謎部活モノ」の系譜であるが舞台を「仕事」にすることで「みんなが気になるあの現場の実体は?」みたいな小ネタで興味を引けるのかなーとか思ったけどそんなことはどうでもいい。なんというか今の日本の萌えアニメのド直球、ドノーマルはここだ、という感じのアニメ。普通を極めた感がある。新しさはないものの極めているだけに出来はよい。しかしここまでのレベルでなければもはや「普通」にもなれないのだ、という意味で業が深い。原作見てないけどアニメ版は作品としての品質は段違いなんではなかろうか。とりあえず2話までは見てみようと思います。
「サーヴァンプ」
いかにも腐ったお姉さん方が喜びそうな雰囲気がすごくて二等身キャラのラバストみたいなのがじゃんじゃん出る未来がありありと見えたと思ったら翌日まさしくゲーセンで大プッシュされておりさすがえげつないと思った。こちらこそ「中二」作品の本命というかベッタベタながらキャラの立ったキャラ、まじめとアホのメリハリもしっかりしていてだいぶ見やすい。あと音楽が川井憲次で驚いた。役者もそろっており、手堅くまとめてきた感がある。グッズを売らなきゃいけないんだね…。お兄さんが変な演技をするのが好きな人なら見たらよいと思う。自分はもういいです。
部活モノ日常系かと思いきや片思いする女子が主人公のまっとうなラブコメだった。部長がぐうたらという設定や、その風体もあいまってどこか昔懐かしいアニメっぽさ(「あ~る」とかあそこらへん)を感じる。そのうえで女子に慕われる男子は「二次元大好き」と言ってはばからない今風(?)な人物という設定のミスマッチがちょっと楽しい。あと女の子がイキイキと動いているのでよいのではないでしょうか。第1話にしてちょっとした山場をちゃんと持ってきたのはすごいなーと思いました。ラブコメ全然見ないけど個人的には「デンキ街の本屋さん」の方がアホっぽくて好き。それはそうと男子生徒が描く「理想の二次嫁」のセンスが壊滅的では。
「魔装学園HxH」
あらすじ:ちちくりあって戦うぽい。
なんかそういうのがあるっていうのは聞いてたんですよ。なんかそういうエロバカ枠みたいのがアニメにはあると。「これか~なるほど~」てなった。「セーフティエフェクト※」じゃねぇわ。ちょっとおもしろかったです。よい経験になりました。ありがとうございました。
※際どい部分を隠すための要するにボカシ処理なんだけど妙にデザインが凝っててそれを「セーフティエフェクト」と言い張っている。
絵がとにかくすこぶるダサい。時代に取り残されている感がある。21世紀のアニメと思えない。銀英伝でも始まったのかと思った。なんとなくNHKっぽい空気がある。それで「うっわー」と思いながら見てたんだけど、なんか見ているうちに話がおもしろいような気がしてきて次回も予約してしまった。謎。あと主題歌が「天鏡のアルデラミン」ていうんですよ。「作品と同じタイトルを主題歌に付ける」とか、そもそもタイトルの「ねじ巻き~」ていうセンスとか、やっぱり昭和の時代にお蔵入りした企画かなんかが四半世紀を経て平成も終わりそうな今、やっと日の目を見たんでは。
「91Days」
あらすじ:怒って酒を売るっぽい。
復讐譚とのこと。終始重々しく暗い画が続くがきれいである。第1回のみと思われるopもかっちょよかったが次回からは凛としてる人の曲になるんだろう。ずっとこれで洋画風を貫いてもよかったのに。復讐に燃える主人公とトンチの得意な友人、という2人はエレンとアルミンぽさある。主人公の境遇もそこはかとなく似ていなくもない。アレをリアル世界に置き換えたらこうなりましたみたいな感じだろうか。それはそうと何もかもが淡々としており、主人公が急に巨人になるとか実はみんな巨人でしたとかヒロインの腹筋がバキバキに割れてるとか、アニメはもっとはっちゃけてほしい自分としてはここまでというところ。
あらすじ:昔の偉人に会うっぽい。
なんだこれ。文科省ご推薦アニメかなんかか。Eテレで午前中にやってる知育番組と言われたら信じるレベル(AEDの使い方も教えてくれるよ!)で、そう思うとキャスティングも「とりあえず金はあるから!」って(微妙に旬の過ぎた感のある)有名どころを適当につまんだ感じに見えてくる。タイムトラベルしたのは制作スタッフなのではないかと思える90年代ぽい絵柄や演出(目がハートになるとかマジかよ)をなんで今!? 誰が? どうして? としか思えず個人的謎アニメ枠の今季暫定No.1を思うがままにしています。
小森霧(絶望先生)みたいのが飛び回りながら包丁でゾンビ無双をする様が見たい、ぜひ見たい、という方がおられましたら見るとよいと思いますが第1話だけでは世界観があんまりよくわからなかったのでおすすめかと言われると何とも言えない。原作や制作は中国スタッフだそうで、絵柄も日本のアニメとアメコミの中間といった感じで珍しくおもしろかった。「へー、ゾンビものなんだー」と思ってたら「キョンシー」の一言で我に返る。edは恐らく日本人制作で非常にわかりやすい日本人(のおっさん)の萌えが溢れており本編とのテンションの差が愉快ではある。
あらすじ:県を背負って戦うぽい。
「ぼくらの」が好きなんだけど、鬼頭莫宏の冷たい目線で「ベタなロボットものを描いたらこうなりました」っていう。思えばエヴァだってある種の「リアル」を打ち出した作品だけども、「ぼくらの」はもっとずっと「死」が身近でウワワと思ったものです。翻って本作は「子供が戦争に駆り出される世界」を描いているんだけれども、そこに「死」のにおいは一切なく、しかしそれが「あえて」であって少しずつ表面化してゆくのならおもしろくなるかもと思いました。何しろあのお姉ちゃんの歌はファンタジックな能力を装いながらあからさまに戦意高揚だし、千葉・神奈川・東京は陸・海・空軍だし、また学生服とは即ち軍服である。ダブステップ(今更感もあるが)をbgmに敵をブッ殺しまくっている少年少女を見ていたら、なんだかアメリカの軍人は分厚いヘルメットの中で大音量のメタルを聴きながら作戦遂行している、みたいな話を思い出したりして。果たして「9条改憲」だとかいった話が取りざたされる昨今、この作品が放映されているのは偶然なのかそうでないのか。個人的には、より陰惨な展開になることを期待しています。
あらすじ:世界の滅亡を防ぐっぽい。
風呂アニメ。本編24分(op・ed含む)のうち、実に12分(思わず計った)にも渡り風呂に入っている。しかも視聴者を飽きさせないように大浴場、露天風呂、サウナ、打たせ湯と種類も豊富。日本アニメ界が過去数十年に渡り研鑽を重ねてきた「謎の湯けむり」「謎の光」といったセーフティエフェクト(覚えた)の髄を見た気がする。次回以降もぜひこのテンションでやっていただきたいと思います。見ないけど。片翼のキャラの背後に広がる雲が、失われた翼のように見えるカットはきれいでした。
「あまんちゅ!」
あらすじ:海に潜るっぽい。
「ARIA」は原作もアニメも割と好きで、こちらの作品に於きましても「うぴゃー」だかなんだか、あーいつものって感じ。のほほんとした空気をまといながらも見る人を相当に選ぶソリッドな作風であり「恥ずかしい台詞禁止」ってこっちの台詞だわ、といった向きもあるのだが、それも含めて海のように広い心で見ることができれば平和そのもの。先生の言葉に体の力が抜けてしまったり、ぴかりかわいい! とかツイッターに書いたりすることになる。同じ画面で(各キャラごとに用意されている)デフォルメの顔と素の顔が共存するあたりからも、そういった「差」を乗り越えて全部まるっと母なる海のように受け入れるぞ! という世界観が快い。ちくしょう! なんだかくやしい! と思いながら継続します。ところで勝手に「海女」の話と思ってたけど、どちらかというと「スキューバダイビング」の話なんだろうか。
「モブサイコ100」
あらすじ:霊を清めるっぽい。
おっしゃれー。原作の人は相当に絵が下手だったような気がするんだけど、下手な絵故の「空白」がたっぷりあってそこにもうアニメーションの可能性がみっちみちに詰め込まれた状態である。話がどうとかは割とどうでもよくて「わーこんな絵が! 今度はこんな絵が!」といった楽しみ方ができます。つくってる方も楽しいんじゃなかろうか。個人的にはハマらなかったけど。
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以上、2016年・夏期アニメ14本の第1話を見た感想でした。
視聴継続は「甘々と稲妻」「天鏡のアルデラミン」「NEW GAME!」「あまんちゅ!」の4本。
今までアニメ新番組の第1話を全部見る、ていうのやったことなくて、
さすがに全作品は無理と思ってできる範囲でやってみたが大変に疲れた。
それにしても、これだけの数と品質のアニメが毎週無料で放送されているとは、
なんて贅沢なことだろうと思いました。日本人でよかったね! おわり。
(http://anond.hatelabo.jp/20140712205205 の続き)
球場のバイトを辞めた俺は、同じ球場が経営しているレストランでホールとしてバイトすることになった。
要は、注文を取ったり、配膳したり、食べ終わった食器を片付けたり、洗い物したり。
カクテルも作ったりビールも注いだり、デザートも作ったりする。
「バイト別のところへ替えてくれます?同じ部署だからできますよね?」というわけのわからないことを言っていた。
多分、同じ学校でサークルを移り変えるみたいなもんだと思ってたのだろう。
これがもしも会社員であればぶん殴られる。俺でも殴る。
いくら世間知らずの大学1年生とはいえ、今思い出して死にたくなった。
「ぜひうちに来てくれ」とのことで第二のバイト人生がスタートした。
そのレストランは料金が総じて高く、それで質もいい。
デートスポットにも最適だろう。
首になってなければ。
この環(わ)の中に上手く入り込んでいき、リア充の仲間入りをし、
その帰りになんか気になる女の子と一緒にいちゃって、セックスとかいうのをしちゃうんだ、
とかいうことを本気で考えていた。
入った俺はそれが無理であることを1週間で悟った。
結論としては結局円環の理に導かれた。
飲み会に言った時
バイト「えー俺もアニメオタクだよ!ワンピースとか好きだわー」
俺「そうなんですか。らき☆すたとかARIAとかハルヒとか絶望先生とか狼と香辛料とか……」
バイト「いやー俺どれも知らないなー」
俺(あっもうだめだ)
タバコが苦手でバイトの休憩室がタバコの煙で充満してたので休憩中は1人で外に避難してた俺は即座に孤立した。
ちなみに同じバイト先で気になる女性がいたが、話しかけて2、3週間後には公然と嫌いだと言われるようになった。
あと、他の女性スタッフ(目元がタイプ)に気持ち悪いと言われるようになったが
ドMなので言われると内心喜んでしまっていた。もちろん余計孤立した。
1人〜4人ぐらいまで座れるような、広々とした店内に並んだ座席と、
ある初夏のお昼。オーダーでカルボナーラが来ていた。
そして3段目でつまずく増田。
転ぶ。
行き着き先は……2段目。
2段目で週末のデートに花を咲かせてパスタランチを食べるカップル。
そのテーブルの上に……ッッバアーーーーーーーンッッッッッ!!!!!!
落ちてくるカルボナーラ。
飛び散るソース。
炸裂するパスタ皿。
「お怪我はございませんか!?」異変を察知してひたすら平謝りする店長。
手が震える俺。
結局、被害を受けた客には幸いにも怪我も無く、温厚だった。
店長は
「次は気をつけてね。同じような過ちは繰り返しちゃダメだよ。不安定な場所だから」と軽く忠告する程度だった。すごい人だ…。
……ちなみに同じような大事故を1週間後にまたやった。
2回目。
ショータイム的な時間の時、スタッフがステージに上がって踊る。
俺踏み外す。
踏み外して天井のケーブルとか飾りを引っこ抜いたり切ったりする。
飛び散るカルボナーラ。
潰れるハンバーグ。
飛んで行くビールジョッキ。
「お怪我はありませんか!?」異変を察知してイベント中にもかかわらずひたすら平謝りする店長。
手が震える俺。
結局、被害を受けた客には幸いにも怪我も無く、温厚だった。
店長は
「不安定な場所では気をつけろって言ったろ。次同じようなことがあったら首にするよ。気をつけてね」と穏やかに言っていた。
鉄の心臓だ。すごい人だ。
でも
「今まで俺はこの仕事を長年続けてきたが、お前ほど使えない奴は見たこと無い」とは言われた。俺も同感です。
「まあ出勤するまでには酔いもさめるっしょ!」と泥酔して出勤してめちゃくちゃ怒られたこともあった。休めばよかった。
その後、辞めようかな〜でも時給1000円だしな〜とか思いながらなんとなくバイトを続けていた。
お酒は一切飲まないのでカクテルの種類なんざわからない、カシスオレンジとカシスウーロンが似た種類のものである事すらわからなかった。
デザートを作っても形が崩れていてお客さんに文句を言われる。
人間関係も相変わらず孤立はしていたし、気持ち悪いと言っていたあの人も俺を無視するようになった。
挙句、出勤すると
「あれ、増田くんまだ居たの?」と言われるまでにはなった。成長したなあ。
そんな俺もついに解雇される時が来た。
ある日、閉店間際の店舗。
最後の注文がハンバーガーで、キッチンは最後のオーダーを終えると片付けに入り、
手が開いていた俺はハンバーガーを持ってお客さんのところへ向かった。
お客さんの目の前に来た瞬間……俺はまたもつまづいた。今度は自分の足で。
飛んで行くハンバーガー。
散乱するポテト。
お客さんにべったりくっついたビーフパティ。
落ちるお皿。
「お怪我はありませんか!?」異変を察知してひたすら平謝りする店長。
手が震え狼狽する俺。
「うわあああああああもうじわけありまぜんうああああああ」
俺は何を思ったのか落ちたハンバーガーを拾って修復して戻そうとする。
もちろん素手なので熱い。ポテトもビーフパティだって熱い。できたてだ。
「うああああああああもうじわけありませんうあああああ」
「あつッ」
掴んだビーフパティを熱くて手を離し、更にそのビーフパティは再度お客さんのワイシャツへ付いた。
異変を聞いたキッチンはキレて、再度途中までしていた片付けを元に戻し、キッチンに火が入る。
大急ぎでハンバーガーが作られる。
「もう、お前は今日今度からノートを用意して、今度からその日怒られたことを全てメモしろ。それを毎日俺に見せろ」
まるで小学生みたいだな、と思った。
ちなみにノート云々を言っていた社員は、トラブル時にお客さんを放置していたとして減給処分となった。
うわー申し訳ない。
化粧室の鏡の前で、腰に手を当てて軽く伸びをしたら
十月からの衣替えで久々に取り出した、襟が邪色に染まった長袖を
ゴシゴシ汚れ落としをつけて洗濯機に三回かけて干して、
袖を通したときに、きついなとは思ってたのだ。
ツルツル点の二の腕のラインとか、椿のように花開いたボタンダウンの襟足とか。
だが、どれも似たような感じだったし、着れるからいいやと今週の土曜から
ローテーションを回し始めて、二回目の今日、胸ポチが浮かんでることを知った。
加齢した人間は一日の何処かで肩を回し、背筋を伸ばしたくなるものである。
私のような、体重が三桁までカウントダウンを切った化け物ならなおさら。
配置転換をして日が浅く、気軽に声をかけてくれる知人が職場にいなかったのは
最悪のタイミングであった。ただでさえ、歳をとった人間にとって、社会とは
海にひっそりと浮かぶ孤島のようなものである。似たものを探すのはただでさえ難しく、
心の架け橋をかけられるような人となると尚更であった。
容姿に無頓着のまま、だらしなく歳を取ったとはいえ、これは別である。
女性ホルモンが人よりあった私はマイ•サンの長さと引き換えに乳房が発達していた。
中休みに上半身裸で体操をする習慣(今もあるのか、凄いな……)が
ある学校に通っていた中学時代、ひたすら上半身を鍛えたものである。
ボディビルに出場できる歳になる頃には残念にも、もう辞めてしまっていたが、
その、なんだ、過去話で長くなったが、つまり今でもわりとこの胸周りは
そうだ、思い出した、このコンプレックスを前回刺激されたのは
あの人は人の劣等感を的確に刺激する術を知っている。
あのぽっちりを浮かべないようにするにはどうすれば良いか。
下着を厚くする、あたりがいいのかな、とそう思っている。
……注文した。日曜には届くであろう。