はてなキーワード: 使用済みとは
学生の頃、大学の近くに使用済みパンティを買ってくれる店があった。
値段はせいぜい小遣い程度なのだが、ときどき不要なパンティを売りに行き、その金でいいランチを食べたりした。
私のサークルでもこの店のことはよく知られていて、私以外にもパンティ売人が相当数いたようだ。
男子のいないところで集まると、どんなパンティがいくらで売れたとか、情報交換をすることもあった。
けばけばしいワインレッドのパンティで、ぜひ私に履いてほしいのだという。
マジ悪趣味だなと思ったが、かといって別に害があるわけでもないので、とりあえず受け入れた。
これを履いていると、鼻息を荒くして股間に顔を埋めてくるので、いま思えばただの変態だが、当時はさほど悪い気もしなかった。
驚いたのはその後だ。
ある日ふらっとパンティ屋に行ったら、ワインレッドのパンティが店頭に並んでいた。
だが、もちろん売ったのは私ではない。それでは誰なのか。
一つ心当たりがあった。
こいつは私の彼氏とできているのではないか、という噂が以前あった。
付き合い始めのころ、何気ない感じでそのことを聞いてみたが、あいまいに否定するだけ。
推測するに、彼氏はあの女とやっぱり関係を持っていて、同じパンティをプレゼントしたのではないか。
不愉快な気分を引きずりながらサークルの飲み会に行ったら、つい飲み過ぎてしまった。
ヤリチンで知られる後輩の男子が、明らかに下心のある感じで私を送ろうと提案してきたが、面倒で断る気も起きなかった。
そしてホテルに行って服を脱がされたとき、後輩男子が怪訝な顔をしているのに気づいた。
と思っていたら、そいつはこんなことを言ったのだ。
翌朝、着替えているとき、パンティにあのヤリチンの体液が付着していることに気づいた。
最悪なことに、無理に拭き取ろうとしたら、かえって跡がついてしまった。
パンティに変な跡がついていたら、彼氏は浮気を疑うかもしれない。
新しいのを買えばよいが、どこに売っているものなのかも分からない。
こうなればやむをえない。
私は例のパンティ屋に行き、ワインレッドのパンティを購入した。
嫌で仕方なかったが、その後も彼氏が頼むときはそのパンティを履いた。
この男は全く気づかずに、飽きもせず股間に顔を埋め続ける。
いや、気づいたところでどうでもよく、顔を埋め続けるのかもしれない。
こいつが執着しているのは、私でも後輩女子でもなく、パンティなのではないか。
そう思ってパンティ屋に行くと、誰か先客がいるようだった。
近づいてみると、それはあの後輩女子であった。
私の手に握られたワインレッドのパンティを見て、彼女は何かを察したようだった。
「先輩もパンティを売りに来たんですか?」
おのおのパンティを売って外に出ると、まぶしい日差しが私たちに照りつけた。
「先輩、ランチでも行きませんか?」
後輩が無邪気に問いかける。
以前は嫌なクソビッチだと思っていたが、もうどうでもいいことだった。
こうして私たちは歩きだした。
【これまでどんな部屋に住んでたのか】
・室内なのに本の一部が土になってた。
・かろうじてベッドの上のみは物がない。下はゴミだらけ
・ピルを飲み始めたので生理の数が減ったが、生理があるときはしばらく使用済みナプキンを溜めてた
・シンクには皿と謎のドロドロ
【現状】
・ベッドの下に何もない
・まだ物は残っているが、廊下からリビングにかけては床が見える。クイックルが使える。
・シンクには何もない。料理したら/食べたらすぐ洗うことが身についた。(すぐに洗えない体力が無いという時はレトルトなりテイクアウトなり使う)
【何をしたのか】
・ゴミの日の把握
汚部屋に住んでてやばいと思っている人間、まず自分の住んでる街のゴミの日を把握してない気がする。あと収集時間。
まずはアナログでもデジタルでもいいから「いつ」「何時まで」収集されるのか知る。
お片付け特集は汚部屋人間のためのものではない。既に掃除の習慣がある人間がランクアップのために使うもの。断捨離とかで「いらないものは全部床に出そう」とかあっても真に受けてはいけない。
まずはゴミ箱ではなく、ゴミ袋を沢山買う。個人的にはマツモトキヨシのPBゴミ袋が使いやすい(開く所に印がついているので見やすい)。
何かを飲んだ、食べた、使った、というときに汚部屋の人間は「床にポイ」とする。既に部屋がゴミ箱ものようなものなので。しかし、一度それをやめる。慣れないころは苦痛だと思うが、コンビニの袋でもいいからゴミを入れる。「これはゴミだ」と認識して「ゴミをまとめる」という習慣を作ることが目的なので、「目につくもの全部捨てなくちゃ!」と思わなくていい。まずは使ったものをその瞬間「ゴミ」と認識することが出来ればいい。慣れてきたら動線上にゴミ袋を置くといいと思う。
・シンクは優先的に綺麗にする
お片付け本は無視、と書いたけど、「まずシンクから綺麗にしよう」というのだけは信用していいと思う。
めちゃくちゃ億劫だけど綺麗にすると自己肯定感が爆上がりする。床じゅうがゴミでもシンクが綺麗だと精神が安定する。
まずシンクで腐ってるもの(食べ物じゃなくて皿とかそういうの)は基本的に捨てていいと思う。使わないので腐らせてるし、腐っててもどうにか生活できていたというのであれば不用品。洗えば使える!という考えは捨てて、とにかく中のものをゴミ袋に入れる。スポンジは安いのを沢山用意する。
シンクの床(?)が見えてきたら褒める。バカみたいだな〜と思いつつも「天才!えらい!最高!」と口に出すとなんか「やったぞ!」という気持ちになる。「自分にも綺麗にできる」という経験を染み込ませる。
1日で終わらせる必要はないけど、シンクは1日で終わらせやすいし成功経験にしやすいので、最初に手を付けてもいいと思う。
あとシンクを綺麗にして保つのは体力がいる、という認識を持つ。元々出来ている人間は知らないが、汚部屋の人間はシンクを綺麗に保つというのは本当に本当に体力がいる。
なのでシンクの腐ったものを捨てて、ある程度綺麗にした!の後は、「じゃあ自炊しよ♫」じゃなくて「ドラッグストアのパンとかレトルトでもいいから自分を空腹にしない」という方向に思考を向けるといいと思う。
最悪パンの袋は放置してても臭くならないけど、生ゴミは臭う。クサい。つらい。せっかく芽生えたやる気もすぐ消滅する。
コロナ禍でいうのもアレだが、松屋とかサイゼリヤとかそういうのも使っていこう。安いうまい早いは私達の味方。ちなみに彼氏もいないし友人もほとんどいないので、常に一人でご飯だ。くしゃみや咳に気をつけて、手洗いうがいをしていれば黙々と食事をして出ていくだけなので、こういう場所を使ってもいいと思う。一人でも店員さんとお話したい!とか、そういう人は知りませんが……
・洗剤をシンプルにする
恐らく、汚部屋の人間はドラッグストアに行くと「○○用洗剤」が多くて何も考えられないと思う。何用が必要かも分からんので。
私は「ウタマロクリーナー」で統一した。キッチン用液体洗剤と、床とか風呂とかに使える洗剤と、衣料用の液体洗剤がある。ネットだと無闇に高い所もあるので、店舗か、せめてロフト・ハンズの通販で購入する。ウタマロは当初「高い」と思うが、これである程度統一できるので、長い目で見ると得になると思う。
重曹とかクエン酸とかはまだ早い。鍋の焦げ付きを取る、とか用途が明確じゃない場合は事故を避けるためにも手は出さない。
パイプ詰まりの洗剤も同様。「この日にパイプ詰まりをどうにかする」と思うまでは慌てて買わない。事故のもと。近所にコンビニがあれば、最近はコンビニにもPB商品で置いてあるところもあるので尚更慌てなくていい。
ちなみに風呂場だけは「スプレーして放置してシャワーで流せるやつ」にしてる。ウタマロクリーナーでも代用できるのだが、スポンジで洗うことがまず苦手なので。あと風呂用のスポンジの捨て時って分かりにくい気がする。
・動機付け
私の場合は「テレワークになるかもしれないのに机が置けない」「ストレッチをしたいのにゴミが邪魔で断念」「孤独死した場合、姪にこの部屋を見せるのはキツい」と思ったことが大きい。でも動機付けは最優先事項ではない。動機付けから始めてると永遠にゴミはなくならない。
正直洗剤は切れててもいいが(根性でこすればどうにかなるので)食器用スポンジとゴミ袋はいつでも手元にあるようにする。
ゴミ袋がない→じゃあとりあえず床に……
スポンジがない→じゃあ後でやろ…シンクに置いておこう…
これで元通りになってしまう。
これを避けるためにも、例えば「2個パックのうち片方を使い切ったら新しいものを買う」「ゴミ袋は2〜3袋まとめて買う。1袋使ったらまたまとめて買う」といったサイクルを作るといいと思う。でも最初は「サイクルづくり」を目指さない。
・収納のための箱は買わない
収納のための箱に入れて片付けしよう✨→箱は使われない。ゴミの中にある、比較的まともな段ボール箱を使おう。ある程度ヤバくなったら捨てられるし。強いて買うなら無印良品の箱。でもあれもある程度「この本を入れる」とか目的が定まらないうちは買わないほうがいい。
ゴミ袋は大きくても45L。30Lでもいいと思う。小さ過ぎると入らないけど、大きすぎると埋まらなくてカオスが発生しがち。小さい袋はコンビニとかスーパーの袋で代用する。
箱もデカいのは買わないほうがいい。なんでも入る〜!と思っていたらいつの間にか底が腐ってるときある。
・私はピルを飲む必要ができた(子宮内膜症の治療のため、医師の診断の下で服用中)ので飲んでいるけど、「生理が3ヶ月ごとに4日間しかない」(これは服用しているピルの種類による)「経血の量が減った」→「ゴミの量が減る」という二次作用があった。ピルは誰にでも合うわけではないし、万能薬ではないし(私はPMSの症状は改善してないし)、お金もかかるので「みんなピルを飲も✨✨」とは言えないけど参考までに。こういうこともあるよ、というやつ。
汚部屋の人間が、服を定期的にクリーニングに持っていくのは不可能だ。クリーニングに持っていったところで部屋がゴミ箱だとすぐホコリがつくし、クリーニング店の袋やハンガーもゴミになる。
私は勤務先がスーツ不要なので参考にならないかもしれないが、今どきスーツでも水洗い対応のものがある。
オシャレ服は……ごめん、わかんない。でも、最近は店員さんに「水洗いできるものありませんか?」と聞いたらだいたい持ってきてくれるからそれでいいのでは……。ハイブランドは全然わからない。購入したことがないので。
私は無印良品のメッシュポーチを使っている。布製のポーチだと「何が入っていて、どれが不要か」すぐわからない。あと汚部屋の人間は布に入ってると、ゴミに紛れたときに分からなくなりがち。100均のクリアポーチもいいかも。ジップロックはジップロック自体がゴミになるので厳しいと個人的には思う。
あとメイク道具を箱に入れるの、クリアなものでもそうでなくても、個人的には汚部屋の人間にはおすすめしない。箱に入れるとホコリやよく分からないゴミがたまる。汚部屋の人間にはその細かいゴミを掃除できるか?
最近はウェットティッシュも再び買いやすくなった。箱のやつを買おう。メイクのときの手洗いや細かい床の汚れ拭きなどはウェットティッシュでできる。いちいち手洗いができない…とかタオルが足りない…みたいなことも避けられる。
(自分の部屋に独立洗面台がないので言及が出来ないのが申し訳ない)
使ったウェットティッシュはゴミ袋に入れるんだぞ。床にポイするなよ。
【これから】
まだ部屋には不要なものが残っている。汚部屋から「散らかってる人の部屋」になった程度で、「完璧にキレイ!人もすぐに誘える✨」な部屋ではない。
でも床は見えるようになったし、ゴミの日にゴミを捨てることが出来るようになった。「は?」と思われそうだが、汚部屋の人間にはまずそれが出来ないのだ。
今後は押入れに眠っている布(着てない服や、汚れきった布団など)を捨てて、「収納」が出来るようにしたい。
心が折れた。
新型コロナウィルス対策を守るために、毎日手を洗い、うがいをし、きちんと洗濯し、家で踊って、外食もせず、マスクを毎日付け替えて、飲みにも行かず、イベントも断り、この一年、家と職場だけを往復してきた。
ふとテレビを付けてみた。
大声で芸人がマスクもせずに密接な距離で騒ぎながら飯を食ってた。
心が折れた。
なんだよこれ。
そりゃ感染が広がるわ。
バカバカしい。
ふざけるな。
ニュースしか見ない人間だったからバラエティとか本当に観てなかったけれど、心が折れた。
散々自粛しろと言ってたマスコミがこんなクソふざけた番組作ってたのか。
もうダメ。
心が折れた。
何なんだよこれ。
とりあえず一発殴らせろ。
俺が周囲を感染させないように行動してる中、「ルールを守れないバカが感染を広めてる」のならわかる。しかし社会の公器が公共の電波を使ってこんなふざけた放送してたのか。
心が折れた。知るかボケ。
細かいコマに隠された伏線や感情が多く、ある界隈では本格ミステリと評されているらしい、キッモ。
16人のトーナメント参加者とそのセコンド、そして大会主催者の暫定ラスボス田島ら、ほぼ全員がとにかく理屈っぽく考えてから動くためページ数のわりに中々話が前に進まない。
もちろんそれだけあって群衆劇っぽさが強く、誰かが勝ち上がるのか読めない展開が面白い。
その上作者が地球の重力に耐えられないのも相まって今年は一年中山本空の煉獄を眺めることになってしまった。
ぼっちの黒木智子が孤軍奮闘するドタバタギャグ漫画だった頃と、女子高校生たちのグループ間のすれ違いや掛け合いを楽しむ青春漫画だった頃とが最早単行本の数的にも逆転した、ジャンルを一口で言えない漫画。
主人公の黒木のことを人間として好きになる過程がちゃんと書かれており、次々に黒木ハーレムへ加入していくキャラが増えていくも、その過程の違いや、構成員同志のやり取りも多く、主人公抜きの回も増えてきている。
○ 吉本浩二「定額制夫のこづかい万歳月額2万千円の金欠ライフ」
財布を配偶者に握られて自由に使えないお小遣い制の悲哀を書く人間賛歌漫画。
よく小遣い怪人だなんだと、小遣い制の中でもがく人間性が笑われているが、根本的には自分よりも家族を優先したいという気持ちがあり、その裏にある家族愛こそが書きたい…… というわけでも無い気がしなくもなくなくない。
東堂の一途な気持ちながら揺れ動く感情の上下が見ていてとにかくドキドキして、読んでいて胸が苦しくなる。
特に今年はこの二人の関係に多くの進展があり、そのシーンの後、何度も最初から読み返しては唸っていた。
東堂×虎杖のリバあり薄い本書きたい。
○服部昇大「邦キチ! 映子さん」
映画のついて語る若人の部の面々が映画を語りまくる、映画プレゼン漫画。
が、最近は主人公とヒロインの関係性が気になる展開が多く、いや使用済みブラシを忘れるのはやることやってるだろと、ムズムズさせられた。
こういう男女がくっつくだのくっつかないだのがやっぱ盛り上がるんだなって、木根さんの1人でキネマとか私と彼女のお泊まり映画を踏まえた上で思いました。
○寺沢大介「SUSHIROAD」
暇があれば寺沢大介の話がしたいのです。
海× 鷹一の薄い本書きたい。
漫画家ゆでたまご先生のキン肉マンはネタバレ禁止なので、ラジオネームゆでた孫さんのメールを読んでお茶お濁すしかないから。
私的裁判「双龍会」を舞台に殺人事件の謎を解き明かす本格ミステリ。
架空法廷モノは数多くあれど、この作品が持つ「架空の法廷らしきもの」でないと描けない絵面の強烈さは、何年経っても色褪せない。
とにかく七転八倒してどこに向かうかわからないジェットコースター的展開と、フェアプレイの精神を徹底し開示されている情報だけでこねくり回すミステリらしい展開が相まって、どこを読んでいるときも楽しい以外の感想が出てこない。
本当に、本当におもしろっかったんだ……
TwitterでWeb漫画や安くまとめ買いできるセール漫画を面白おかしく紹介することの百億倍面白かったんだ……
読んだけど正直よくわかんなかったので、誰か楽しみ方を教えて。
理解できないかもしれないけど、これほしい!と思って、届いたけど、開くのが面倒(ゴミを捨てたり初期設定したりするのが)で後回しにしているうちに、開けないまま1年くらい経つ。
時間のある時にやろうって本当に思ってるんだよ。でも時間のある時に漫画読んだり動画見たりして後回し。
で、掃除の時などに見つけて、ここまで開けないってことはもういらないってことだよな…と流石に反省して売りに出す。
その出品者が、嘘をついて使用済みの品を未使用と偽っている可能性はあるが、本当に未使用になる人間もいるということはぜひ知っていてほしい。
この増田のおかげで、未開封の光脱毛器とfire stickがあること思い出した。
事務職で、比較的ゆるい職場だ。時期によって私のような下っ端も忙しい時と、めちゃくちゃ暇な時とがある。
で、「今日はここまでにして、残り半分は明日しよう」と自分の机に置いておいた資料が、今朝来たら全部なくなってた。Aだ。私が帰ったあとにAが全部してくれていたのだ。頼んだ覚えないんだけど。それ込みで今日のスケジュールとか立ててたんだけど。なんなん。
全部が全部この調子。Aと私は分担して仕事をやることが多いんだけど、急ぐわけでもないことを、Aは他の自分の仕事をすべて後回しにし、ひとりだけ無給で残業し、昼休みの半分を潰して、私の分までやってしまおうとする。…なんで???
「増田やります!」って名前をつけて共有フォルダに入れておいた仕事まで勝手にされてた時は、積もりに積もった感情もあってキレそうになった(着手しようとしたら、[Aが編集中です]って表示が出て私は開けもしなかったのだ)。
これは、Aのような人が「仕事ができる」ということなんだろうか。私がトロいとか、仕事を任せてられないとか、そういうことなんだろうか?そう悶々として不安や不満が溜まっていくの、わかってもらえるだろうか。
毎日いやな思いをするのは、昼の給仕だ。古いタイプの弊社は、事務職員がお茶くみをする。女だからさせられるっていうわけじゃないから、そこのところは今はスルーしてほしい。お茶の準備はべつに苦じゃない。
で、本来それは私の仕事のはずだった。私の前任者がその担当だった。だから私がやるつもりでいたのだ。
そしたらAだ。Aはまず、食器洗いを名乗り出ることから始めた。
一日目:「やりますよ」「そんな、私の仕事ですから」「いえいえ、やりますやります」と一往復したくらいで、「ではお言葉に甘えて」と任せる。
二日目:「やりますよ」「いえいえ、昨日もしてもらいましたし」「いえいえ、やりますやります」「いやほんとに、私の仕事ですから」「やりますやります、本当にやります」「え…そうですか…ありがとうございます…」
三日目:Aは時間になると使用済み食器を入れたケースを私の手から奪い取ろうとし、ガチの押し問答になる。怖くなって私が手を離す。
ということがあった。私もべつに何が何でも皿洗いをしたいわけじゃないから、「そんならしてもらうか」と以来最初からAに任せるようになった。お茶の準備は私がしてるし、分担ってことでありがたいわ、と思わなくもなかった。
そしたら最近になってお茶の準備もAがするようになった。しかも無理矢理するようになった。このご時世だから手洗いに気をつけているんだが、昼になって私が席を立って手を洗いに行くのを合図に、Aはこのために自費で買ってきた除菌ジェルを使い、私が手を洗って戻ってくるまでにお茶の準備を始めているのだ。
ここまでくるとマジで気持ち悪い。なんでそこまでするのかわからない。しかも、私がトロいから先に準備してしまいますって言うならまだしも、私がお茶くみのために手を洗おうと席を立った瞬間に必ずAも立ち上がる。それがめちゃくちゃキモい。手を洗って帰ってきたらAがお茶をついでる。絶対に私にさせないという意思を感じる。嫌がらせかとすら思う。「いつもありがとうございます~へらへら~いいんですよ、私、ホラそのために手も洗ってきたんですから~へらへら」ってやんわりしなくていいですって言っても、「いいんです、座っててください」って言われた。なにこの頑なさ。
なんと言っても、Aは私より10か15くらい年上だ。私は新卒数年目(入社時期は私の方がちょっとだけ早い)。下っ端が先輩にお茶くみや皿洗いをさせてるようにしか見えない。「気が利く若い人にやってもらうか、ありがたいなあ」と思えたらなんぼか気がマシだ。なんでこうなってるんだろう。
お茶くみは毎日のことだから思わず長々書いてしまったけど、それに限ったことじゃない。猛烈に忙しい時にさっと手を貸してもらえるのはありがたいんだよな。でも、ありがたいなと素直に思える手助けの確率が低すぎ。
ちなみに、仕事で私が「なにかできますか?」「これやりましょうか?」「お手伝いしましょうか!」と声をかけた時は9割真顔で「大丈夫です」と断られる。笑顔すらない。つらい。声掛けすらしづらくなって、最近はもうあまり口を挟まないようにしている。
別に、悪い人じゃないんだよなあ。普段は控えめで、人を悪く言ったりするタイプではないし。これもすべて善意だと思うんだよなあ。
20代学生独り暮らし。オールオンライン授業時間通りに出席しなければならないがカメラはオフ。
元々家事が滞りやすい。課題の状況や低気圧、生理なんかで体調が落ちやすい。駄目人間の自覚あり。
6月頃から長期の課題が溜まり続け何から手を付けて良いかわからなくなる。
とりあえず授業に出席しながら別の科目の課題を進める。ノートを取る。進めるを繰り返す。どっちにも集中していない。
課題が終わらないので家事の時間をとにかく減らしたがる。食器がシンクに貯まる。洗濯物を干すのが特に苦手なのでまず洗わない。トイレはブルーレット置くだけのみでだんだん黒ずんでくる。床には髪の毛が目に見えるほど落ちている。
中間テストの勉強を始めた結果複数の課題の期限が過ぎてしまう。捨てる科目を選び出す。それでも提出物が提出まで漕ぎつかない。パソコンで課題を開いてそこから手を動かさない。
手が動かなかろうが課題はやらなければならないので課題をするための時間がいる。家事を放棄する。ゴミが袋3~4個放置されている。風呂に入る時間も惜しいので1日おきにする。飯はコンビニやスーパーで2日分買い溜めする。
7月中旬ぐらい?授業にも課題にも全く集中できなくなってくる。風呂に4日入らないくらいが常で飯が無いときはチョコとか齧って過ごした。とにかく体が痒くて薬を塗っても痒くて全身掻きむしった。シンクにはひと月前から洗っていない食器が積んである。カビが生えてコバエが飛んでいる。シンクが洗面台を兼ねているので近づきたくない。歯磨きをどうしていたか覚えていない。
トイレには縛ってすらいない生理用品を放置している。こちらにもコバエが湧く。トイレに行くのも虫との戦いで嫌だった。
部屋中に授業の資料と洋服と弁当類のごみが散乱している。数分ごとに耳元で虫の羽音がしてイライラする。虫を殺すスプレーを撒いても撒いても湧き続ける。虫は本当に昔から嫌いだ。電気ラケットを振り回してもコバエは網目をすり抜けるのでほぼ意味が無い。
授業はパソコンを付けるだけでスマホで増田や5ちゃん、ツイッターを眺めて時間を潰した。なにも面白くないのに。pixivで昔読んだ漫画や小説を3回位繰り返し読んだりした。内容は覚えていない。
課題は手を付けないのが当たり前になった。コロナで受けられなかった本来の大学校舎での授業を留年して受けてやろうと思った。単位が足りていないわけではなく必修を落とすから留年になる。必修は特に実習系の科目なのでそれが良いと思った。
夜に眠くならない。何をしてても面白くない。好きで録画しているお笑いのネタ番組を見ても笑えない。自担が出演したクイズ番組を見ていてクイズが解けない。体が痒い。期末に近づいて課題が多い。やらないが。家に食べ物が無い。パスタはあるが茹でる食器が無い。フライパンも鍋も耐熱皿も全部使用済みだから。買いに行くにも風呂に入ってない。着替えも無い。洗ってないから。
8月中旬ごろにこの生活を脱した。結局留年は決まったし11月になった今でも首の炎症と硬質化?、色素沈着、痒みは治まっていない。4キロ太った。筋力がかなり低下した。
改めて考えるとおぞましい部屋だった。元から畳んでいない洗濯物を積んだり、食器を数日放置することは良くあった。でも流石に虫が湧くほど放置したことはない。月経周期的に家事をやれる日が来ることを理解していたので今は駄目でも仕方ない来週の自分がやると考えて実際それでうまく行っていた。何処から駄目になってしまったのかきっかけは思い出せない。
特に虫だ。再三、昔から虫が駄目だ。小さなやつも大きなやつも全て駄目だ。コバエや蚊とか気持ち悪くてティッシュ越しでも潰したくない。最近は少し頑張れば潰せる。常にトイレと玄関のゴミ袋とシンクにコバエが止まっていて、寝るときも羽音がするからイヤホンして、そんな生活に耐えられるわけが無い。
毎日無駄に死にたいと考えていた。まあ生きていても何になるわけでもなく無価値だから死んだほうがいいんだが、死ぬ元気も無かったので生きた。今は生きているのが楽しいので死ななくて良かったと思う。人に迷惑をかけ続けてでも生きたいので強欲になった気がする。
独り暮らしをしていた家はそのままで実家に住んでいる。何よりも犬と猫が生きがいになっている。もう10歳も超えて老犬と老猫だけどあと50年生きて欲しい。動物テラピーなのかもしれない。朝起きて動物の姿を見ると本当に幸せだ。
ちゃんと毎日風呂に入って顔を洗って歯を磨いている。外に出ない日は着替えないけど地域のサークル活動で運動もしている。課題は存在を忘れていた一つを除いて提出期限に間に合うように提出できている。
ただブランクが埋めきれないものがある。クイズと小説が本当に下手になった。クイズは知識が飛んでしまった。初夏から夏の情報はほぼ入っていないしそれ以前のベタ問すら押せなくなっている。小説はよく書いていたのだが表現が稚拙になった。この日記を読み返して実感しているはず。どちらも勉強し直したい。春休みまではとにかく必修を落とさずできるだけ単位を取ることに集中しなければならないので暫くはおあずけなのがチェだぜ。
この増田はフィクションです。登場する人物・団体・名称等は架空であり、
駅前でレンタカーを借り、見慣れた風景の中を懐かしく思いながら車を流していた。
その風景の中に味気ないクリーム色をした小学校の校舎が見えてきた。
「あ、ここ俺が行ってた小学校なんですよね」
「ふうん、そうなんだ。あ、でも『俺の母校めぐり』はしなくていいからね」
里子はそう言っていたずらっぽく笑い、いつものクシャっとした笑顔を向けた。
俺も里子と、その背後に見えるクリーム色の建物を見ながら笑って応えた。
「校舎裏に原っぱがあってカマキリたくさん捕まえてさ」
こういった類の話は得てして、その時間、その土地にいた者以外にとっては
そういった性格的な了解が里子と俺の間にはあったため、冗談を言い合い
じゃれあうようにしながら目的地の温泉地へ向けアクセルを踏んだ。
仮にこの妻を良子としよう。
良子の提案で、彼女が大学院時代にすごした地方都市へ旅行に行くことになった。
「このカフェがとってもお気に入りで、ほとんど毎日来てたんだ」
「あ、ここが昔住んでたアパート。ぼろいけどまだ人住んでるね」
「この飲み屋はね、BGMが素敵なの。あ、今日はお休みみたいね」
軒先のビールケースと使用済みのおしぼりがただじっと回収を待っている。
良子は、里子が言うところの『俺の母校めぐり』をほぼ無自覚に、
いやここでは無邪気に、と言った方が正確に思えるが、行っていた。
良子を愛しているし、俺にはないその無邪気さが
より一層彼女を魅力的にしている数多くの要素のひとつだということも分かっている。
ただ、たまに、里子のことを懐かしく焦がれる瞬間がある。