はてなキーワード: いつまでもとは
逆だよ。ブス(男女問わず)ほど役所を受けた方がいい。特に仕事により一発逆転を狙わないタイプのブス。
首都圏の政令市または特別区のどっかの人事部門で働いているけど、美人は辞める。イケメンはいじめられる。その点ブスはやめないし、出世もするもしないもブスの自由だからワークライフバランス重視もできる。採用コストとしては美人・イケメンの方が割に合わないといつも思っている(が、課長と部長がジジイなので顔採用が横行する。)
高学歴美人は周囲のレベルの低さ、元増田の書いた通りギョッとするようなセクハラ、回される仕事(秘書、広報、観光みたいなところに配属されて、パンフレットの写真になったり、イベントの司会のお姉さんを延々とやらされる)を憂いて、よりキラキラできる環境を目指して辞める。普通に外資とかいく。
低学歴美人は同じくストレートなセクハラと、窓口みたいな変わり映えのない仕事しかさせてもらえないため、嫌気が差して早々に結婚して子供3人くらい産んでひっそりと辞める。(25歳から35歳まで産育休→退職みたいな技を使う)。
高学歴イケメンは「高学歴のイケメンなのに役所入っちゃったんだ(笑)」のいじりが40歳くらいまで続く。嫌気がさして病むか辞める。
低学歴イケメンは「お前が役所に受かったのは採用パンフレット用」と顔採用であると言いふらされて、仕事ができようができまいがやっかみでいつまでも顔採用扱い。大した仕事もつけてもらえない(が、転職先もないので感情を無にして働き続ける人が多い)。
その点ブスはよい。高学歴ブスは「努力家」「志を持って役所に来た」ことにされて、若いうちから要職につけてもらえる。男も女も関係ない。ただ、不思議なことに男女ともに年次が上がっていくにつれて小綺麗になる。人事、企画、財務など人前に出る仕事が増えるからだろうか。
低学歴ブスは最もパイを占める人々だが、この人たちにとって役所はいいところである。見た目がキモくても誰も気にしないし、セクハラもない。仕事も単調なのを数年で回しあってる。成長もないが、激しい残業(例えば日を跨ぐとか)に当たる率も低い。遅くても19時とか20時には帰れるし、激務部署で定時退社を守り切っても「あいつはまあ…」みたいに扱われる。
美人とイケメンは入るまではイージーかもしれないけど、入ってからがしんどいのでオススメできない。ブスは入るまではしんどいだろうけど入ってからはイージーなので、逆に根性出して頑張って欲しい。
元増田です。
冗長な自分語り申し訳ない。思い出してたら止まらんくなった。一番多感なお年頃だったからかな。
自分語りの方は別に信じなくても良いよ。なるべく当時の陸自の「普通」を知ってる人に対してアピることで本筋に説得力をもたせたいとは思ってたけど、具体的すぎて話が見えにくくなった自覚はある。まあそもそも増田だしね。
俺は「自衛隊の是非に関わらず、よく知らん人の言うことや怠惰な環境に流されることなく、自分自身で見て聞いて調べていつまでも考え続けた方が良いんじゃない?」って注意喚起したいだけ。
そうでなくてももう10年以上前から常々「おまいらは情報拡散する前にまず真偽を確認しろよ、真偽不明なら目立つところにそう注釈つけるか、そもそも拡散すんなよ」って思ってるんだけど、今回はたまたま自分が深く関わる事柄だったから、つい噛みついた。
おめでとう
言うまでもないが残りの人生は誘惑との戦いになる
自分は愚かではない
みなそういう
ちょっと増やそう
みなそういう
一番のガンは性欲
今はネットを使って地の果てまで誘惑が襲ってくる
正解は無い、人それぞれで良い
今は理性と自制心があっても脳の老化はそれらも失う、そこまで想定しろ
20年生き残れるのは2%
オマエは事業を起こすわけでは無いだろうが、
あと40年は生きなきゃならない
ダウ平均株価の構成銘柄で40年リストインされた企業は歴史上数社しか無い
頑張れ
見たくもない二次創作を勝手に作られて、それに対して視界に入るだけでも嫌っていうのは別に変でもなくね?
それに対して「見なけりゃ良い」って言ってる奴の思考停止力は果てしなく呆れるわけだけど。
見たくなくてもさ、ネットやってりゃ目に入る時もあるでしょ。
したら、今度はSNSやんなきゃ良いって話になんの?
それもおかしくね?
というか、最近のこういう不満についての話ってさ、他人の不幸に追い打ちかけるような奴が多すぎんだよ。
仮にさ、漫画家が「俺の漫画で二次創作は禁止」って言ったとして、それでも二次創作が作られたらやっぱり「見なけりゃいい」っていうわけ?おかしいでしょ。
禁止って言ったら言ったで「ケチだ」「自由を奪うな」なんて言うやついるじゃん。それもおかしいだろ。
作者が駄目と言ったら駄目なわけだよ。
そこんところの権利さえも奪おうとしてるのってホントイカれてるよ。
とにかく昔より目立つようになったのは、人の不幸にいつまでも蹴り入れてくるやつとそれに同調して蹴り入れてくる奴が増えたってとこ。
ネットなら集団でいじめてもいやがらせしても、相手が苦しもうが息をしなくなろうがかまわないって考えてる奴ばっかなのかってね。
個人的に漫画家が二次創作を嫌うのは別におかしくはないし、逆に二次創作嬉しいって言う作家も居て当然だと思うのよ。
だけど、嫌っている人に対して「見なけりゃいい」っていう思考停止の言葉投げつけてる奴ってのはマジで狂ってるよ。
容認しないと徹底的に痛めつける、許さないって考えになってる事自体がおかしいんだよ。
そもそも二次創作っていう他人の作品のキャラやストーリーを勝手に使っているようなものなのに、
その二次創作を作る人が正しいみたいな考えの奴がいるのが不思議なんだよ。
原作者がその作品の神なのに、なんで二次創作の方が正しい扱いのようになってるんだって話。
原作者が居なけりゃその作品が生まれてないことに気づいてないじゃないの?
自分が考えたものを他人が勝手にアレンジして売り物にしてたら、嫌だろ?
お前の考えたものが他人の手で勝手に変えられて、他人の懐にしか金は入っていかないんだよ?
挙句の果てに原作者は蔑ろにされて、二次創作作った他人がちやほやされるだけで終わるの。
ある程度のブームが去ったら原作者は見向きもされないけど、二次創作の他人は変わらずちやほやされて金も入るって話。
二次創作いやだなって思って不満をぶちまけても、「見なけりゃいい」で済まされてお前の苦悩なんか誰一人同意してくれないし逆に叩かれるとかさ、地獄だと思うよ。
4年も前に別れて、今日やっと。
この石鹸を使い切るまでの4年間で、新しい彼氏もできて結婚もして、子供もできたっておかしくなかった。なにも無かった。自分の市場価値の低さをまざまざと見せつけられ無為に過ごした4年間。友人はやれ結婚やれ出産と、着実に人生のステージを上っていくのに。
元彼との出会いは大学だった。今から10年前。向こうからアタックされて付き合った。そこから卒業まで同棲していた。就職の際、勤務地を選べない職種だったので、遠距離も覚悟した。しかし、辞令が来るとお互いのオフィスが2駅の距離だと分かり運命だと笑い合った。当然就職してからも同棲した。落ち着いたら結婚もしたいとも言っていた。
ところが、彼の就職先はそこそこのブラックで、彼は1年と経たず辞めてしまった。いつもは明朗快活だった彼が、日々くたびれた顔で帰ってくる様子を見ていたから、辞めてくれてほっとした。
彼は一旦私のヒモになりつつ、再就職に向けて活動していた。数ヶ月後、彼は実家近くの役所を再就職先として選んだ。
いずれ実家を継ぐつもりらしい。それはよくある話だが、そこに私の意思確認などは無かった。彼に今後についての考えを尋ねると、私が数年後、彼の実家近くで起業するとのことだった。
私は会社も2年目になり忙しい日々を送っていた。一方彼は第二新卒、実家暮らし、役所勤め。前の職場とは比べ物にならないくらい余裕のある日々を送っているようだった。余裕があり過ぎて、そこで彼は他の女に浮気した。職場の女性だった。
私は慣れない忙しさに心身が堪えて、自分の暮らしが疎かになっていた。彼と一緒に資格を取ろうと言っていたが、正直勉強する体力も気力もなかった。当然ながら私は試験に落ち、彼は合格した。
「なんでそんなにだらしないの?」
「このままだとお前は駄目になる。だからお前のために別れよう。」
私はそこで初めて、彼が他の女にうつつを抜かしていたことを知った。いや浮気だろそれ。完全に事後報告じゃん。だらしないのどっちだよ。
彼の浮気は初犯ではない。私が就活であちこち駆け回って落ち込んでいたときにもやられた。そのとき彼はブラックに内定を貰って余裕綽々だった。
なぜその時点で別れなかったんだろう、許してしまったんだろう。もう二度としないと言ったから許したんだった。
そんなことを思い出している間に、電話で一方的に振られた。5年間の交際はこうして呆気なく終わった。そうして私のもとに残されたのは、彼が同棲解消の際に大量に置いていった固形石鹸だった。退職の際に配ろうとして余ったらしい。あと他にも色々彼の私物が置きっぱなしだったが、引き取りに来ることもしなかった。
それから4年。日頃は忘れたふりをして過ごしている。が、元彼は2、3日に一度必ず夢に出てくる。ものすごい未練だ。まだ好きなのではない。憎悪と怒りがいつまでも消えないのだ。
別れて良かったと心から思っている。
しかし当然のように浮気を正当化されたことや、私が振られた理由は納得がいかない。最後に会いに来ることを拒まれたのも意味が分からない。会いたいと泣きながら電話したが、「別れないと会わない」と言われた。意味が分からない。私から言わせれば、別れる為に会いに来るのが筋だと思う。浮気相手に乗り換えるんだから、向こうから率先して一発や二発くらい殴られに来るべきだ。
まだ許せない。自分勝手な元彼も許せないし、当時訳も分からずなし崩し的に破局を了承した自分も許せない。とはいえ、こんなしょうもない怒り、許せなくとも乗り越えるのが人生である。頭では分かっていてもそれができない。病的な執着で、こんなに陰湿な自分が惨めになる。元彼は浮気相手に乗り換えて正解だったと思う。
4年もあればどんな傷も癒えるだろう。でも時間が経つ“だけ”で解決する問題なんて無いのだと知った。私は4年間で一歩も前に進めなかった。写真や連絡先その他の物は全て処分したが、大量の石鹸は捨てられなかった。それで身体を洗い続けた。身体は清潔になったが、精神衛生は悪化した。石鹸にはなんの罪もないが、こういう小さなことで私は一々元彼への怒りを募らせていた。この4年の暮らしぶりを再確認させられた。
4年もあれば新しい彼氏もできて結婚もして、子供もできたっておかしくなかった。でも何もできなかった。
怒りだけが育った。市場価値がどうとかいう話ではなかった。どうしたらよかったんだろう。
こんなに感情が拗れるなら、元彼に会いに行って、顔の形が分からなくなるまで殴って、牢に入れられて4年と言わず数年過ごした方がマシだったのかもしれない。何もできなかったのは私の落ち度だ。
ほら、あんたのせいで存在が証明できない自分だけが思った事まで他人が「思ったでしょ」で存在させられて差別でもなんでもない、というか存在してないものをお気持ちで被害者になれるとかいいだす奴らがでてきちゃったじゃん
毒蛇が毒で死なないのは自分の免疫のある毒だったりあるべき場所にあるからで、なぜ毒が体内にあるのに死なないんだとか言わないでしょ
胃液も胃にあるから気にしなくて済むけど、それを胃の唾液とか、毒蛇のは毒の唾液とか、そんな言い方に変えてまともな会話が成り立つと思う?
することが差別じゃないでしょ
されたことが差別で、その不平等さに根拠がないものが差別でしょ
することだとおもって、しないようにすれば減るとか思ってるからいつまでも減りもしないしなくなりもしない
だれもそのやり方をわかったりしない
自分が根拠なくできることをできないとされて実際できるしやってみせることごできるというのを証明する機会を奪われる事を差別として、必要なのはそれを証明する機会を持たせることであって機会を奪った人や事を指摘してもなんの解決にもならない
実際なってないでしょ
例で差別を作らなくても話はできるの
解決にむけて話をしてるように見せかけて具体的に問題のある表現を必要なことだとしていたずらにふりまく原因になるのはその根本を拡散する一助になってるよ
それはとっても立派で、とても頑健で、いつも聳え立っていた。
それは風を受け、力に変え、前へと進ませ続けた。
それは灯台を目指し、人を導き、励まし続けた。
それは絶えず、怯まず、屈強で、いつまでもあり続けるものであると思っていた。
しかし帆は折れた。
大きな帆は折れてしまった。
彼はもう居ない。
わたしはもう駄目かもしれない。
続き↓
この日だけは生理にならないで欲しいと念じ、部活に励んでカロリーを消費しまくった時に限って、予定でもなかったのに生理になる。それがぼくのあるある事象で、修学旅行でも、ぼくは三日前から生理になった。荷物の半分が生理用品になる。トイレにやたら時間がかかり、ただでさえ移動中に立ち寄るトイレはとても混雑するのに、ぼくはそわそわとして落ち着けない。レイジとは同じ班になったが、レイジは相変わらず女としての煩い事には無関係の人だから、どこへ行っても楽しそうだ。
自由行動の日、レイジはぼくがトイレに行ったきり中々戻って来ない間、もっぱら寺社の境内で鳩とたわむれて時間を潰していた。ぼくが貧血と歩きすぎとでふらふらの状態でトイレを出ると、レイジの周りをうろうろしていた鳩達が一斉に飛び立つ。背の高いセーラー服の少女と鳩という、ミラクルな光景をレイジがつくりだしている。眩しくて目眩がした。観覧した寺社の事なんかろくに覚えていやしないが、その景色だけは今でもよく覚えている。
夜、泊まった宿では大浴場が貸し切りで使えたが、生理の生徒は部屋の内風呂を使ってよいとされていた。ぼくは当然内風呂に入ることになったが、大浴場を使える女子達はひとの気も知らずに一緒に入ろうよと誘って来る。ぼくはうっすらと屈辱を感じつつ断る。相部屋にも何人か内風呂を使う人はいたが、ぼくは「先に入る?」という気遣いを全部断って一番最後に入った。
せっかく広いお風呂に入れるはずが、見たことのないほど狭い風呂で我慢しなければならないのは惨めだが、レイジの裸を見ないで済んだのは良かった。小学5年生で行った臨海学校の風呂を思い出した。あれがぼくが集団で大浴場に入った最後の機会だったが、当時既に同級生には女らしい体型の女子が何人もいて、あれはかなり気まずかった。どこを見ても生々しい女体が視界に入るのが嫌でずっと俯いていたし、落ち着いて湯船に浸かっていられなかった。あの頃は成人女性のような体つきの女子もほとんどは薄手の子供用の肌着を着て、その上に体操着を着ていたのだから、思えば気持ち悪くクレイジーな文化を生きていた。それを許していた大人達の気が知れない。
修学旅行の夜は恋ばなで盛り上がるのは定番だが、同室に奇跡的にオタクばかり集結してしまったので、ぼく達は漫画とアニメの話ばかりをしていた。だがみんなそれぞれ好きなものが違うので、話が全く噛み合わない。なのに何故か会話は成立しているように見えた。
23時を回る頃には話のネタも尽き、昼間の疲れも出てきて、皆口数が減ってきた。ついにここにはいない他人の恋ばなくらいしか話す事がなくなってきた時、レイジがぼくに言った。
「なあ、お前は男同士って、どう思うの?」
誰にも聴こえるような大声でいうから、同室の極めてお喋りな女子が、
と盛り上げてくる。レイジのご指名はぼくだったから、全員が興味津々でぼくの答えを待っている。
「うーん、」
そういえばレイジって「やおい」が好きなんだったなと思いつつ、ぼくは答えた。
「男同士も、ぼくはいいと思う。ただし、美しいのに限る」
皆はぼくの答えにキャーキャーと黄色い声をあげた。ぼくは半ばレイジに当て付けて言った。いつもぼくを驚かせてばかりいるんだから、たまには君もぼくの言うことにびっくりしろと思った。レイジにはぼくの意図が伝わったらしく、
「ああそうかよ、つまんねーな」
といい、さっさと布団を被って寝てしまった。
同室の女子達はカマトトぶっていたが皆「やおい」が大好きだった。学校までエロ同人誌を持って来て回し読みをしている連中(そういう奴らに限って本当はオタクではない)は他の部屋だったにしろ、みんな男同士の禁断の関係性に興味があった。禁断だからこそいいという価値観の共有されているところへぼくが堂々と「いいと思う」と言ったのはかなりウケた。隠すべきとされているものを隠さなくていいと言ってのけるのは、その時はまだ新しすぎる考えだったのだ。
実はレイジは「やおい」の愛好者で、そうとうの数のやおい同人誌を持っているらしかった。一年生の頃、ぼくの家にレイジが遊びに来たことがあるのだが、その時レイジが同人誌を何冊か持って来た。二人で格ゲーで遊ぶのに飽きた頃に、レイジが鞄からそれらを取り出して見せてくれた。それは幽遊白書の同人誌で、レイジが開いて見せてくれたページには、いやにリアルな筆致で描かれた幽助と蔵馬があられもない姿でぼくには理解不能なことを行っていた。ぼくは気持ち悪くて無理だと言った。ついでにいうとぼくの一番好きなキャラクターは軀だから、軀が出てこない時点でかなりがっかりだとも言った。するとレイジは
「まだ子供のお前には早かったな」
と言って本を仕舞い、代わりにもっぱらギャグ漫画ばかり載っている同人誌を出して、ぼくに貸してくれた。たぶん、レイジは「やおい」というものの中でもぼくが「気持ち悪い」と切って捨てた部分こそが好きだったのだと思う。
やおいというもの自体はわりと好きだとぼくは思った。でもぼくはそれを男同士というよりは人と人同士だと思って読んだ。女でなければ無性別。性別が無いというのは人として完璧なのではないかと、あの頃のぼくは思っていた。今となって思えば、そんな考えは母親譲りの潔癖症的な考え方であまり良いとは言えないのかもしれない。
修学旅行から帰った後、ぼくはレイジとは違う高校に進学しようと決めた。レイジは市内にある名門女子高を受けるといっていたので、ぼくは電車で何駅もある遠くの共学を受けることにした。レイジの行きたい女子高はぼくの母親の母校だったから、そこを目指すのは母親の思うつぼにはまったようで嫌だったのもある。
レイジと二人でつるむのは楽しいが、いつまでもそしているとぼくの世界は広がらないのではないかと思った。ぼくは一人で新天地を目指したい。だがそれは大きな間違いだと知ったのはそれから何年も先のことだ。現実には、一人でいるとずっと独りぼっちになりやすい。二人で楽しそうにしていると、それを見て何人もの人が集まってくる。友達が増えれば世界が広がる。独りきりで見える世界は、とても狭苦しくて窮屈だ。
だが、誤った道を選んだおかげでぼくの今の暮らしがあると思えば、それはそれで良かったのかもしれない。
レイジとは別々の高校に進学して以降は二度くらいしか会っていない。いつだったか、一緒にどこか遊びに行こうと約束して待ち合わせたら、レイジはまるでデキる女の休日ファッションみたいなスタイリッシュな服装に薄化粧までして現れた。ぼくはといえば、男ものの服を着れば男の子のようになれると信じた結果、ただの引きこもりみたいなダサい格好をしていた。どっちに合わせても相手が浮くし、そもそもお互いに学チャリで来て一体どこに行けるのかということで、近場の公園のベンチに座り、レイジがわざわざぼくに食べさせようと作ってくれた焼き菓子を食べながら雑談をした。
最後に会ったときはぼくはもう結婚していて、久しぶりに実家に帰省した際にレイジの家に遊びに行った。中学時代にレイジがぼくの家に遊びに来たことは何度かあったが、ぼくがレイジの家に行ったのはそれが最初で最後だ。
レイジの部屋はすっきりと片付いていた。オタクらしいのは座卓の上を立派なデスクトップパソコンとその周辺機器が占拠している事くらいだったが、それだって配線がごみごみと見えないよう置き方が工夫されていた。オタクの部屋というよりは仕事でよくパソコンを使う人の部屋といった感じだ。
「漫画と同人誌をいっぱい持ってるって昔言ってたけど、もう全部捨てたのか?」
ぼくが問うと、レイジは「いや、」と言い立ち上がって部屋の奥の襖を開けた。
「さあ見れ!」
その時ぼくは初めて、筋金入りのオタクは押し入れを改造して大量の蔵書を隠し持つのだと知った。
「だが、お前の読むようなものは何もないけどな」
レイジはお子ちゃまはそんなもんよりもこれでも見てろと言い、パソコンを起動させて秘蔵の面白動画を見せてくれた。ぼくらは中学時代のようにくっついてそれを見て、腹がよじれるほど笑い、床を転がった。
と、レイジは言った。
ぼくはそう言い返した。
「そうかもな」
「でもぼくはもう結婚した。だからけっこう変わったと思う。ところで、レイジはぼくが結婚なんかするなんて変だと思わないの?」
ぼくはレイジに聞いてみた。ぼくの家族、特に母親はぼくの結婚をついに人生に敗北したと言って馬鹿にするし、昔の同級生達からも祝われるよりも先に引かれがちだった。
「変だとは思わねーな。だいたいお前、中学の時だってなんだかんだ好きな男いただろ。案外普通の女子なんだなと思ってたよ俺は。ずっとふらふらしてるより早々に結婚しちゃう方が良かったんだろ、実際」
「確かに……。ぼくはかなりモテないから、夫と結婚しなかったら永遠に独身だという自信がある。けど、ぼくだってぼくなりに頑張って、何人かと付き合ってはみたんだが、まあ色々と、無理だったかもしれない」
「色々っちゃなんだよ」
「言っても引かない?」
「別に引かない。俺は自分に話す事が何もないぶん聴き手に回り易いから、ダチの恋ばなを聞き慣れてるんでね。だから今さら何が飛び出しても驚かないぜ」
「じゃあいうけど、夜のあれがつまらなくて……別に苦手な訳ではないのだが……」
「あはははははははは!」
「笑うな! 何が飛び出しても驚かないって言ったじゃないか」
「いやいや驚きゃあしないって。むしろお前らしくて笑うわ。お前、本当にいつまで経ってもお子ちゃまなー」
「うー、うるさい。でも、否定は出来ない……。ぼくはもっとこう、セックスとは楽しいものかと思ったけど、全然そうならないんだ。しかも十中八九、ぼくのせいで盛り下がっているという、自覚がある」
「なぁ、膝出してみ?」
「膝? はい」
いぶかしみつつもぼくは素直に片膝を立てた。そこへレイジが指をさわさわと這わせた。
「それだからお前はなー。じゃ、今度は俺に真似してやってみ?」
ぼくはレイジの膝を擽った。だがレイジはぞくぞくするどころか擽ったさも感じないと言う。
「まぁまぁ。毎日部活に出て稽古に励んでも全然強くならなかったほど、運動神経のないぶきっちょさんのお前さんがさ、セックスの時だけ上手い事やれるなんて、その方がおかしいだろ? 女だからやれて当然じゃないんだ。才能のないもんはどうしようもない。諦めろ」
「そういうもんかな」
「おー。そういうもんだと俺は思うぜ。でもまあ結婚はしたんだからよかったじゃん。婚姻届出しゃあもう、お前のエロさが足りないなんて理由で簡単に別れる事なんか出来ないんだぞ」
「だといいけど」
「浮気されたら愚痴でもなんでも聴いてやらぁ。そういうの聴かされるのは慣れてるからよ」
「ははは。それより、子供が出来たらちゃんと連絡くれよ。そしたらお祝い包んでやるからさ」
「単に俺がそうしたいだけなの。うちは兄貴も結婚しそうにないし俺はこんなだから、がきんちょにお小遣いくれてやる機会があまりなくてな。ダチの子供にお年玉やると、俺も大人になったなーって思えるし、気分がいいんだ」
そんな事をレイジは言った。
確かに、子供のためにお金を遣うと大人になったという感じがする。一度に三万円は痛いが、それで子供達が喜んでくれたのだから、大した事のない出費に思える。しかしぼくは今やただの大人じゃなくて親だから、子供にしてやらなきゃいけないことは、他にも沢山あるけれど。
マジで終わってるよね。
そもそも自衛隊って根本的に帝国陸軍だから「運動中は水を飲むな!(敵地で水が手に入るか分からないから。がいつの間にか曲解されてとにかく水を飲んじゃ駄目)」とか抜かすクソ間抜けの集まりやぞ?
特殊な状況下のエキスパートみたいな扱いだけど、そもそもの話「チンゲを全部剃っておけばチンゲを燃やされることはない!」みたいな話しかしてないぞアイツら。
そしてその無駄ばっかしてる組織でずっと働いて適応した人間が語るならまだしも、辞めた奴がちまちま言ってることとかいよいよ使えないから。
ゴミなりに組織の中で熟成された技術の決勝とかじゃなくて、3年ぐらいやって辞めた奴が士長レベルで共有されていた知識の披露でしかないんで。
2年でやめたSEがドヤ顔で「タッチタイピングのコツ知ってる?かな文字にすると1.4倍の速さになるんだぜ?」とか言ってるレベルだから。
マジでアホ。
聞く意味ないよ。
結局アレって教育隊レベルの訓練についていく時に便利な裏技で、要するに「チョコバーを枕の下に隠すと見つかるが、パンツの中だったら『コイツみかけよりチンチンでけー』で誤魔化せるよ」のレベルだから。
ほーんまアホ
頑張れって言われるのは禁句とか、これからどうするの?って言われるのがキツイとか言ってるようだけどね?
頑張れが禁句とかね?周りのみんなは君以上に頑張って、やりたくもない仕事を続けて生活してるんだよね。
これからどうするの?とかね、君の周りの人もこれからどうなるかわかんないけど、自分なりにできる舵取りしてるんだよね。
鬱の人だけがさ、世界中で自分だけが辛いみたいな生き方してるような誤解してるようだけど、実際は誰も彼もが生活が厳しかったり、国のやり方に失望したり、周りの友人関係に苦しんだり、職場の無能な上司に振り回されたりしてるんだよね。
それでも生きるために外に出てるんだよね。
確かにコロナで仕事を失ったり、突然家族を失うって事は辛いと思う。というか、辛い実体験しているだけに余計にわかる。
だけど、いつまでも悲しんでいても仕方ないし『どうせ』って言葉を使って、そのままではいられない。
それを前提に友人と話した内容をここに書く。
きっかけは久々にあった友人との会話だった。
彼はコロナで仕事を失ったわけじゃなく、会社が嫌になったから止めたと理由で無職になった。
彼の親は病気で余命は長くはなかったが、事前に告知があったので慌てることもなく時間は進んでいった。
その彼が会話の中で「コロナで動きづらい」「国は何もしてくれない」「やりたいことができないので生きる気力がない」などと次々と語ってきた。
言っていることはわかる。
コロナであれこれ制限され、国は何もしていないわけじゃないが具体的な解決に繋がる行動はしていない。
だけど、生きる気力はなんとも言えなかった。
やりたいことは何か?と聞けば、スポーツ観戦に行きたい、ライブに行きたい、自由にでかけたいと言う。
どれも出来ないわけではない。
行ける範囲で行ったらどうか?と提案すると、コロナのせいでーと繰り返すばかり。
なら、仕事を始めてコロナが落ち着いたらパーッと使える金でも稼いだらどうか?と提案すると
今は仕事をする気にもならないし、コロナのせいで仕事が見つからないと言う。
コロナのせいで見つからないも何もコロナの真っ最中に退職しているのは、彼だ。
「増田(私の事)は良いよね。なんでも前向きに考えられるから」
別に前向きに考えているわけじゃない。コロナになろうが、自分のルーティンを守っているだけだ。
だから「悲観的になっていないで自分のいつもの事を行っているだけ」と答えたが、どうも彼は納得がいってないらしい。
彼からすれば、私がなんにも変わってないことが強さであると言い、弱い人の気持ちはわかってもらえないと考えているようだ。
「悲観的になっていても仕方ないだろう。それで自分の生活を崩されるのは嫌じゃないか?」と聞けば、
彼は「そういう考えが強い人の言い分なんだよ。弱い人の気持ちなんかわからないよな」と言ってくる。
勝手な強弱のものさしで測られるのは、不快にしか感じられないが彼のものさしで答えるのなら彼自身のものさしがあまりにも短すぎるとしか思えない。
そんなもので測ってもらった所で、彼が私に勝つ事(なんの勝利なのかわからない)は出来ないし、今も毎日苦しみながら低賃金で労働している人たちの誰にも勝てるわけが無い。
そういう事がわかってないようなので、根性論で話すのはどうかと思ったが…一番手っ取り早い言葉で『もう少し根性見せてみたらどうか?』と伝えた。
まあもちろん、自分の中の強さ弱さでしか考えられない人に話が通じるわけもないのだが。
結局の所は「強い人だから言える」と言われて終わった。
まあ予想通りの答えだ。
世の中、自分の杓子定規で考える人は多い。というか、これは全人類が持ち合わせている考えだ。
なので、止めてほしいと思っても無理な話なのだ。
よしんば、理解したように私に同意する人がいたとしても、それは同調しただけでその人の中にもこの考えは植えられている。
それでもやっぱり止めてほしいと思ってしまうのは、人の性なんだろうなあ。