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2023-03-20

世襲議員に恋焦がれて移住するなら何都道府県

ローレンツ生物学ノーベル賞の方)が発見した刷り込み法則の様に、お父ちゃんの後をけなげに付いて行って継ぐその姿がかわいらしいと考える。

そのような、かわいらしいてか、特定勢力背乗り危険もなく身元保証安心できる世襲議員候補の方に投票するには何都道府県移住すれば良いのか。

そのような候補の方のお膝元に有権者とて移住したいっす♡

2021-08-23

anond:20210821213108

(1)簡単な本から始めたら良いのではないか星新一ショートショート小説とか、岩波少年文庫とか、本当に簡単で読みやすい本から始めると良い。

(2)「知能には問題が無いが、読書ができない」というタイプの脳機能障害もあるにはある。しか元増田はたぶん、その可能性は無いのではないか。ここでリプライされた文章を読んで意味が分かる時は、その可能性を心配する必要は無いだろう。

(3)プロ作家学者の中にも、読みにくい文章を書く人は多数存在する。マジで。だから、もし何だかからない本に行き当たっても、今の段階では「この本は読み辛いな」と思ったら、思い切って投げ出しても構わない。

(4)本を読む時に理解できなくて辛いと思うならば、文学的な本よりも、科学エッセイ的な本を読むと良いかもしれない。それも、読んでいて楽しいもの。コンラートローレンツの『ソロモン指輪』とかどうだろうか。卵から孵化した鳥のヒナが、最初に見たものを親と認識する現象。著者は、それを発見した学者です。

(5)声に出して読めない言葉文章は、黙読でもストレスたまる。逆に声を出して読める言葉文章は、意味がわからなくても、読むストレスは軽減される。世の中、分かったふりをして本を読み進める人は意外に多いと思う。意味は分からないけれど字や音だけ目や耳に残っていて、ずいぶん後になってから「ああ、コレはこういうことだったのか」と分かることも少なくない。まずは、音読する快感から始めてもよいのではないか

本を読むのが苦手と言う人に、長い文章を書いてごめんなさい。

2021-07-18

anond:20210718161714

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A8%E3%83%89%E3%83%AF%E3%83%BC%E3%83%89%E3%83%BB%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%83%AC%E3%83%B3%E3%83%84

Wikipedia引用すると、

計算結果の検証のため同一のデータを初期値として複数回シミュレーションを行うべきを、

ここまではよくわかる。それで物理学数学的なカオス理論を押す連中が間違っていると思うのが、

二度目の入力の際に手間を惜しみ、初期値の僅かな違いは最終的な計算結果に与える影響もまた小さいだろうと考えて、小数のある桁以降の入力を省いたところ、

ここ。ここが諸悪の根源だ。まず計算科学の連中が大学に入って最初に引っかかるミス大御所がひっかっている。たとえば、0.4 - 0.3 は計算科学では 0.1 じゃない。それは十進法から二進法に変換するという計算機の特性理解してない人がやるミスだ。嘘だと思ったら、0.4 - 0.3 == 0.1 と C なり Ruby なり Python なり Java なり Haskell なりでやってくれ。ちなみに JavaScript なら 0.4 - 0.3 === 0.1、Lisp族の Clojure は (== (- 0.4 0.3) 0.1)、PHPちょっと自信がないので省かせてもらう...。浮動演算ユニットがついているプロセッサIEEE 754 の類をサポートしているなら「偽」となるはずだ。ここでは「桁あふれ」「丸め誤差」なんかは説明しないが、計算機で小数を扱うのは注意が必要ってことだ。閑話休題、つまり計算機で数学物理学実数のように小数点を扱うなら 3.0 と 3.1と 3.14 は別物として扱う必要があって、カオス理論創始者であるローレンツは「有史に残る」ミスを犯した。

結果が大きく異なった。

これは金融界隈のエンジニアたちにとっては、コンピュータが現れてから悪夢のような形で襲っていて、ゴースト・イン・ザ・シェルの題材にすらなっている「既知の未知」という類のエラーだ。はっきりいうと、大御所にこんなことを言うことは憚れるが、エンジニアだと3年目以降だとしないミスMITエリートがやっているという、なんというか「そりゃ、そうなるだろ」的なミスをしでかした結果なんだよ。例えば、古典物理学だと有効数字ひとつ下の数値は切り上げて四捨五入するというのは教科書的には正しい。だがね、計算科学だと小数点の扱いは事故の元なんだよ。具体例を出すと「Ruby円周率を100回掛け合わせる、Ππ(パイパイ、n=100)みたいなことをする。

puts [3.0, 3.1, 3.14].map{|i| 100.times.reduce(i) {|j, k| j *= k + 1}}
# 2.7997864633183236e+158
# 2.893112678762268e+158
# 2.930443164939848e+158

もう一度、特に高校物理をやった人は考えてほしい。数値を切り捨てしないだけで、これだけの差が生じるのだ。そりゃ、ローレンツ大先生も驚くわな。現実世界では起きないような気がするのはなぜか?、と思うじゃん。そこで、わたしはこう思うわけですよ、

計算機は実数を正しく扱えない」

とね。だからこそ、

計算機を正しく扱わないことで生じる偏見差別

というもの科学する学問があって良いのじゃないかと。つまり

それこそが【計算科学】というもの

なのではないかと。


異論は認める

anond:20210718160818

逆に聞くけど、質問質問で返すのは詭弁のガイドライン抵触するのは承知の上で、貴方は「計算機実数を扱っているという前提が間違っている」のを知っているのか?

逆に何でその程度のことすら知らないと想定してんだよ。意味不明すぎるだろ。そもそも計算機実数を扱っているという前提」なんて存在しねーぞ。お前は実数定義を知ってるのか?有理数を完備化したもんだぞ?有理数稠密だということを理解してるのか?そもそも自然界に「実数」が存在してるなんて証拠は一個でもあるのか?物理学実数体でないと致命的におかしくなるケースが一個でもあるのか?

たとえば、カオス理論が起きるのは「計算機科学で物理学と同じように小数を扱ったから」なのだけど、あれは古典物理学を学んてきた人がおかすミスなんだよ。あれはローレンツ有効数字というまやかしに引っかかって起きたのと、十進法と二進法互換性が無いことに起因したケアレスミスなんだよ。俺はカオス理論否定するのじゃなくて、カオス理論も偶然が生んだ産物だという上で言っているのよ、念の為

意味不明カオスは初期値に鋭敏だというだけだぞ(細かいことを言えば色々あるが)。計算機がどうとか関係ねーし有理数実数関係ねー。パイこね変換のカオスは離散系だろうが。何言ってんだ。

お前はまともに勉強したこともないのに聞き齧った単語でそれっぽいこと言ってるだけなんだよ。まともに勉強してから喋れ。

anond:20210718125317

逆に聞くけど、質問質問で返すのは詭弁のガイドライン抵触するのは承知の上で、貴方は「計算機実数を扱っているという前提が間違っている」のを知っているのか?たとえば、カオス理論が起きるのは「計算機科学で物理学と同じように小数を扱ったから」なのだけど、あれは古典物理学を学んてきた人がおかすミスなんだよ。あれはローレンツ有効数字というまやかしに引っかかって起きたのと、十進法と二進法互換性が無いことに起因したケアレスミスなんだよ。俺はカオス理論否定するのじゃなくて、カオス理論も偶然が生んだ産物だという上で言っているのよ、念の為。それで、主訴に戻るけど、この複雑性が計算機というレイヤーの上で物理学放射線などのビットエラー)や計算機科学の限界無視して数学演繹的に表すことが可能なのか?、という疑問に対して「無理」なんではないかと思っているわけ。

2020-06-14

物理数学の履修時期は常に1年すれ違っている

物理学は常に数学の発展と共に進歩してきた。

というより物理学から必要に駆られた要請によって新たな数学概念が切り開かれてきた。

したがって当然、物理を学ぶ際には現象のもの理解とその裏に潜む数学的内容の理解が両輪となるのだが、

なぜだか日本学校教育においては、この前提が上手く機能していない。

物理分野においてある現象を習ったその翌年に、ようやく数学分野において必要概念が登場するといった具合だ。

具体的には、以下のようなものがある。

まあ大学まで来ると履修順もある程度好きにできるのであくま一般的な例だが、それでも通常のシラバスでは上記時期に学ぶとされることが多い。

なぜこのようなことになっているのだろう?

はっきり言って物理が「公式の暗記ゲー」になっているのはほとんどこのすれ違いが要因だ。根本的に理解するための道具がないから、その結果だけを公式として先回りに輸入しているのだ。

単純に小学校低学年の段階で理科の履修時期を1年後送りにすれば済むと思うのだが、何か問題があるのだろうか?

(Appendix)

現行(今年度より順次終了)の指導要領は以下

https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/new-cs/youryou/1356249.htm

順次適用される新指導要領は以下

https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/new-cs/1384661.htm

ブクマ返し

かにそこで知識として触れることになっている。ちゃんとやるのは中1だが、そこは誤解を招く表現だった。申し訳ない。

それはない。上記リンク参照。勝手にやってる所はあるかも。

大学カリキュラムはさすがに学校ごと、個人ごとに差が大きく、必ず上記の通りと言うつもりはない。しかベクトル解析は通常1年次の微分積分学ではやらないと思う。

また一般的に、物理の履修が数学に先んじる傾向が大学でも続くという部分は、どの大学でもおおまかには認められると思う。

思ったより各校で工夫されているらしい。それ自体はとても好ましい。

だが基本は指導要領の通り教わっているものであり自分の教わり方が「例外的に素晴らしかった」ことは認識していただきたい。

教師判断で「工夫」しなければいけない状態はどうなのか?

必ずしも初学者発見順に沿って学習する必要はないと思っている。

今の体系の中で、最もわかりやすい順番に並べ直すべき。

それ自体反論はないが、であれば上記のように物理内で微積を導入するなどして必要数学を身に付けさせなければ意味がない。

たとえば等加速度運動二乗公式を暗記させる必要は一切ないはず。

そして具体例から抽象化までに1年のブランクは遠すぎる。

また、個人的には数学はそれ自体完結する学問だと思っているので、常に物理のために数学があるような受取り方になるとしたらちょっと良くない(個人美学だが)

直前に書いた通り、自分はこの考えを指示する。異論はない。

物理要請数学が切り開かれた」というのは、そういう一事実があると言いたかっただけで「全ての数学が」というように受け取らせるつもりはなかった。

ここも誤解を招く表現でしたね。

2019-12-17

今年の当たりゲーム

KATANA ZERO

PC版でプレイ予知能力をもったバスローブ侍の主人公を動かしてステージクリアしていくアクションゲーム

プレイ部分は主人公予知能力で、時間スローにしたり銃弾を剣で弾いたりして敵を倒しステージクリアする。クリアすると実際の主人公の動きが監視カメラで捉えられた風に映る。

相手自分攻撃一発で死ぬ。もちろん死にゲーなのだが、あくまでも死んでるのは「失敗した行動の予知」なので問題ではなく、死んで再スタートすること前提につくられているためストレスなくプレイに打ち込めるのが良い。

アクションも非常に爽快で主人公の動きは機敏で、敵を倒すと血がスバッとでて、結構判定がガバいので祈りながらの連打で銃弾を弾けたり弾けなかったりする。

指が慣れてくるとスローを使わなくてもクリアできるようになりそれができると非常に気持ちがいい。

イージーモード搭載の2D版SEKIROって感じだと思う。

文句なし面白くてSEKIROと迷ったけど、「SEKIROです」が出だしだと「ふーん、そりゃそうやろ 終」ってなると思ったのでKATANA ZEROを先にするし、SEKIROはこの増田では取り扱いません。

 

APEX LEGENDS

無料でこのクオリティゲーム出していいの? PC版でプレイ

バトロワ系は苦手だった(PUBGとBO4やったけど合わなかった)けど唯一APEX LEGENDSだけはプレイして3日で飽きなかった。

PUBGとBO4と違うのは動ける範囲の広さだと思う。移動系のアビリティが強い。

あと、普段FPSスモークグレネードを使う時なんてR6Sで設置を支援するときぐらいなんだけど、移動が強いゲームなのでスモークグレネードの強さがよくわかった。今度車買うときスモーク散布できる車にしようと誓った。煽られても余裕で勝てますよ。でも免許返納したんだけどな。ははは。これ仲間内での鉄板ネタ

でも一番はいろんな界隈の盛り上がりが凄かったか面白かったんだと思う。タイタンフォール2なんかその界隈しか盛り上がっていなかった。布教しようとレビューも熱心に書いたし、読んだ。今見返すと「信じて!」とか書いてもそれタイタンフォール2プレイした人にしか伝わらないし誰向けレビューだよって感じ。

普段FPSしない人もAPEX一色だった。「これはすごいぞ!」とゲームブログも盛り上がっていた。

もびっくりするほどチート流行った。そして残念ながらチートによってゲームが壊されまくった時期にやめた。その時素直にPS4いけばよかったかも。

 

FE風花雪月

「今のファイアーエムブレムってこうなんだな」とわからせてくれる作品

覚醒リタイア(厳密にはECHOESで一度戻ってきている)したが、皆がおもしろおもしろいいうので買ってみた。なるほど、おもしろい。

まず、しっかり不便なシステムは壊してきた。

武器は修理できる→レイピアレア武器の出し惜しみが必要ない

・兵種(クラス)による武器縛りなし、魔法キャラ固有化→「TアタックみたいけどPナイト(剣・槍)3体入れるの武器範囲キツイ」みたいな問題回避

・成長吟味リセなし→というより成長決定タイミングが厳しくなった分、クラスチェンジでヘタれ矯正されるように

キャラ造形は好み。フェルディナント=フォン=エーギルが好き。てかそれ以外のキャラ名前級長とベルナデッタ以外うろ覚え。どのルートでもフェルディナントベルナデッタとCV悠木碧とその強化パーツを持ってきてくれるローレンツスカウトした。

周回がダルい。というより探索パートのムダに広いマップいるか戦闘以外で育成できるのはすごくいいだけに探索パートのだるさだけが残念。

なんだかんだで黒鷲協会ルート以外はやったけど。

2019-07-29

ファイアーエムブレムは風花雪月でブレイクスルーした

まだ第一部終わっていないけど、近作での不満点がすべて解消されたことに感動したので書く。

FE暁の女神最後に十年以上ずっと携帯機でリリースされてきた。その評価は概ね、SLGパートは練りこまれており携帯機の狭い画面でも遊びやすUIプレイをじゃ生しないゲームリズムではあるが、絵(グラフィック)とストーリーいまいちというものであった。携帯機のスペック上どうしてもキャラクターモデルを用いたシーンは人形劇のようにチープになり、結果的に没入感が得られなかったのが原因だと思う。おそらくハードウェアの性能が足かせとなって製作陣が表現したい品質に達していないかったのだろう。しかし今、ようやくハードウェアの足かせが外れて携帯機で培ってきた遊びやすさと据え置き機のスペックを十分に生かしたストーリー表現を手に入れたのだ。

まだストーリの先、いつものFEのように悪竜を倒すのかトラキアのように人間戦争になるのか、は分からないけどゲームの節々から作り込みが伝わってきて期待大である。つまるところついにストーリーに期待できるぞということだ。

キャラクター間のコミュニケーション

FEというと歯ごたえのある難易度パーマネントデス、そしてそれらの要素を盛り上げる魅力的な登場人物という評価であった。

古くは、話すコマンドによる会話とボスとの掛け合い、支援システム以後は支援レベル毎の仲間内での会話。このコミュニケーションスタイルは代を重ねる毎にキャラクターを掘り下げる方向へ発展していった。ただ、if(Echoesやっていない)あたりになると、コミュニケーション有りきの幕間パートとなっており、王道シリアスストーリーとその幕間が乖離していた。例えばifではストーリーでどんな衝撃的な展開があっても(次元の間という設定の)拠点平和のものであり、仲間達も遊んだ風呂を楽しんだりしており呑気なものであった(個人的にこのマイキャッスルおよび子供世代による外伝というフォーマットは失敗していたと思う)。

まりストーリー展開に対してキャラクターコミュニケーションの側面が機能不全を起こしていた。

だがしかし本作では学園という箱庭を極めて精密に作り上げることで、この不整合完璧に解消したように感じる。主人公クラス担任であり、仲間は生徒や同僚である。彼らが週末の時間を各々好きなように過ごしているのは当然であり、話をしたり、お茶に誘うのも普通の学園生活で不自然さはない。例えばある食いしん坊筋肉バカ食堂や訓練場におり、動物好きで信仰にすがる少女は厩舎や聖堂で見かける(どのクラスを選んだのかバレバレの例)。キャラクター自由に動ける空間を用意したことキャラクターの掘り下げの面で素晴らしい決断だと思う。

存在感が増した世界

個人的ハードウェアの性能向上により一番恩恵を受けた部分は世界観だと思う。今までFESLGパートがメインで、章の合間にストーリーが挟まるという感覚であった。魅力的なキャラクター達による群像劇というストーリー一定面白さはあったのだが、やはり世界は語られるものであり読むものであった。

しかし、学園という箱庭世界を用意し、プレイヤー自らその世界の要素へインタラクションをすることで、世界観に対する理解をぐんと深めることができるようになった。例えば今まで設定資料メニューからただ読むだけであったが、本作では書庫まで足を運んでプレイヤーの分身が本を手に取る必要がある。例えば学園の様々なところで生徒や先生達が己が時間を過ごしているのを近くから遠くから眺め、話しかけることができる。世界観への没入度の深化により、魅力的なキャラクター達とストーリーの間を埋めることに成功したのが一番の改善点だと感じている。

実はこの路線はifのマイキャッスルですでにチャレンジされていた。しかハードの制約があり中途半端ものになってしまっていた(自室に招くとか恥ずかしいしハラスメントだし…)。学園というしっかりとストーリー裏付けされた舞台を与え、ハードウェアの性能を生かしてリッチな箱庭体験を用意する。それができて初めてストーリーキャラクターの両輪が回り始めたのだ。

世界観を補強する格調高い語彙

共同開発コーエーの力かは分からないが、本作はとにかくテキストの語彙が格調高い。貴女、貴君などいわゆる古風(田舎風やロココ風の風)な言葉遣いではなく、本当に古い言い回しを多用する。三十年近く生きてきてそれなりに言葉を知っているつもりだったが「疾(と)く」はフルボイスで読まれるまで分からなかった。また言葉の使い分けも見事で、例えば三人の学級長だと歴史ある帝国の次期皇帝である皇女はそれはそれは帝王学を納めた口調であり、騎士の国の次期国王は力強く青年らしいが高潔言葉遣いで、つかみ所のない同盟連邦嫡子はくだけた話ぶりである。(歴史ゲームとか昔の小説しかないような単語や読みが多くて、声優さん大変だったんだろうなーって思った。)

この確かな語彙に裏付けされた会話は、普段テキスト速度をノーウェイにしてばしばし読み飛ばす自分も、つい自動送りで全部聞いてしまう魅力がある。

まり

いまのところ全てのピースが完全に合致しているFEだと感じている。気になる点としては釣り用の餌が全然手に入らないところ。散策する毎に駆けずり回って餌を集めている。釣りがしたいよ。

お気に入りキャラクターは、鼻持ちならない貴族で行動言動すべてが面白い愛されキャラローレンツくん(ウォッチ対象)と青い長髪を持ちペガサスナイトまったなしの薄幸少女マリアンヌ(推し)です。

2019-06-22

独断偏見で選ぶ、動物を使った心理学に関心のある学生に勧める書籍30選

動物心理学」は動物学習、知覚、認知生理機構といった諸形質の放散と収斂の原理過程の解明を目指す心理学の一領域である

心理学全体の中ではマイナーではあるが、国内研究者の集まりである動物心理学会」は、実は数少ない戦前から続く (1933年発足) 学会であったりもする (ただし、悲しいことに、動物心理学が学べる大学は減り続けている)。

だが、動物心理学を学びたいと思った学生が、何から手を取ればいいのか、あまり紹介の記事が世に出回ってない気がした。そこで、独断偏見で、オススメ書籍を挙げてみた。番号はオススメ順とかではなく、特に意味はない。気になったものを読めば良いと思う。

(1) 動物たちは何を考えている? -動物心理学の挑戦- (技術評論社)

藤田 和生 (著, 編集), 日本動物心理学会 (監修)

日本動物心理学の主だった研究者たちが、動物心理学代表的研究について平易に語った本

(2) パピーニの比較心理学―行動の進化と発達 (北大路書房)

マウリシオ・R. パピーニ (著)

日本語で鈍器のような大きさでまとまっているのはこれくらいか

(3) 鳥能力―小さな頭に秘められた驚異の能力 (化学同人)

渡辺 茂 (著)

鳥類の行動とその神経基盤について解説した本

筆致が軽やかで、ベッドの上で寝転がりながら読んでも十分に理解できる。書名通り鳥限定であるが、名著である

(4) ハトがわかればヒトもわかる―比較認知科学への招待― (共立出版)

渡辺 茂 (著),

同著者がハト比較認知科学研究に特化して書いた本

心理学ではハト伝統的によく使われる。

(5) ソロモン指輪動物行動学入門 (早川書房)

コンラート ローレンツ (著)

動物行動学の創始者ローレンツいか動物と向き合い、その行動を観察していたのかを記したエッセイ

ローレンツ論文は難解で読みづらいことで有名だが、一般向けの著書は対照的に驚くほどとっつきやす

(6) タコの心身問題――頭足類から考える意識起源 (みすず書房)

ピーター・ゴドフリー=スミス (著)

哲学者である著者がダイビングタコイカと接することを通じて彼らの生き方

タコとて侮るなかれ。動物心理学を志す者が覚えていてほしい動物との向き合い方がぎっしり詰まった一冊である

(7) 動物心理学史―ダーウィンから行動主義まで (誠信書房)

R. ボークス (著)

動物心理学が、いかなる過程独立した分野として成立したのかを述べた本

傑作である絶版なので図書館で探そう

(8) 種の起源 (光文社古典新訳文庫)

ダーウィン (著)

言わずと知れたダーウィン古典である。いつ読んでも何かしら発見があるもので、それが古典古典である所以なのだ

余談だが、動物行動学の論文ダーウィンが扱った問題を再び取り上げるときは “Charles Darwin once said…” という殺し文句で始めることがある。

(9) 遺伝子から解き明かす脳の不思議世界 (一色出版)

滋野修一 (著), 野村真 (著), 村上安則 (著)

「脳」の起源と、その発生、さらには脊椎動物の脳のデザインいかに生じたのかを、ホヤから霊長類研究者まで多彩な研究者が論じた本

図や動画が手に入るURLQRコードがついてくる嬉しいおまけつき

(10) 感覚器の進化―原始動からヒトへ水中から陸上 (ブルーバックス新書)

岩堀 修明 (著)

はいかにして出来上がったのか?感覚器 (視覚聴覚、触覚、嗅覚、味覚) が現生の形になった進化道筋解説した本

(11) 生物から見た世界 (岩波文庫)

ユクスキュル (著), クリサート (著)

比較生理学の祖、ヤーコプ・フォン・ユクスキュルが豊かな想像力動物生理学的機序からその「環世界」について語った本

名著中の名著である

(12) 動物環境と内的世界 (みすず書房)

ヤーコプ・V・ユクスキュル

同著者が、生物の生きる、その固有な世界像について、当時の解剖学的知見と合わせてより詳しく解説した本

(13) あなたのなかのサル霊長類学者が明かす「人間らしさ」の起源 (早川書房)

フランス・ドゥ・ヴァール (著)

チンパンジー研究者大家、ドゥ・ヴァールの一般向けの著書

ドゥ・ヴァールはかなり擬人主義的な研究者で、研究者によって評価が真っ二つに分かれる。動物心理学一枚岩ではない。氏の著作同意するかどうかは、自分をどのような立脚点に置きたいのかをはっきりさせる意味でも一度は目を通すと良いだろう。

(14) 心の先史時代 (青土社)

ティーヴン ミズン (著)

人間の心はいかにまれたか?スティーヴン・ミズンは「元は個別用途進化させた認知機能が、文脈を問わず適用できるようになった」認知流動性により、高度に柔軟な我々の心が生じたと考える

内容は既にやや古いが、独創的な論考の面白さは色褪せない

(15) 行動理論への招待 (大修館書店)

佐藤 方哉 (著)

行動主義心理学エッセンスが詰まった本。絶版なので図書館で探そう。

「行動主義」的なもの見方は、認知研究では棄却すべき対立仮説として扱われることが多い。しかし、実際にはその対立仮説は多くの場合単なる誤解であり、藁人形を叩いているに過ぎない。

(16) 認知心理学有斐閣ニューリベラルアーツ

箱田 裕司 , 都築 誉史 他

比較認知科学は、動物心理学の中でも、動物認知機能を種間で比較し、その種差や共通性を描出する分野である比較認知科学実験では概念手続き認知心理学のものを援用することが多い

従って、認知心理学についてよく知るのが重要なのは至極当然なのだ

(17) キャンベル生物学(エッセンシャル版)

池内 昌彦 (監修, 翻訳), 伊藤 元己 (監修, 翻訳), 箸本 春樹 (監修, 翻訳), 道上 達男 (監修, 翻訳)

今日科学の分野間の壁はますます小さくなり、生物学と動物心理学をことさら区別する必要性も薄くなりつつある。

とはいえ原書版は鈍器のように重たいので、エッセンシャル版の方が挫折しないと思われる。

(18) カールソン神経科学

泰羅 雅登 (監修, 翻訳), 中村 克樹 (監修, 翻訳)

同様の理由で、自身神経科学を取り入れるか別に神経科学についてもどこかで通っておいた方が良いかと思われる。

そもそも、「動物心理学に固有」な方法論というのは現代にはなく、近隣領域連続的なつながりを持って成立しているのだ。

(19) 流れを読む心理学史 (有斐閣アルマ)

サトウ タツヤ (著), 高砂 美樹 (著)

心理学の成り立ちに関して、コンパクトかつしっかりまとまった本

歴史を学ぶと、どこかで役に立つ。物理学者エルヴィン・シュレディンガー言葉を引いておこう。

歴史は, あらゆる学問の中で最も基本的ものである。なぜなら、人間の持つ知識には、その成立条件や解決してきた問題や, 果たすべき機能が忘れ去られた場合, その学問的意義を失わないもの存在しないかである

サンキューシュレディンガー

(20) 視覚科学 (勁草書房)

横澤 一彦 (著)

別に動物研究の本ではないが、視覚についてよくまとまった本

視覚に興味があるなら、読んでおいて損はない。

(21) メイザー学習と行動 (二瓶社)

ジェームズ・E. メイザー (著), James E. Mazur (原著), 磯 博行 (翻訳), 坂上 貴之 (翻訳), 川合 伸幸 (翻訳)

学習完全に理解したマンになりたい人が必ず読む本。学習完全に理解したマンになりたいなら読もう。

次に読む本としては『オペラント心理学入門―行動分析への道』も良い本である

(22) 古典的条件づけの理論―パヴロフから連合学習研究最先端まで

入門レベルでは「犬とベルと唾液」くらいにしか教わらない古典的条件づけがいかに奥深く、理論的な探求に富んだ領域なのかが概観できる。例えるなら魔術書である

(23) 感じる脳 情動感情脳科学 よみがえるスピノザ (ダイヤモンド社)

アントニオ・R・ダマシオ (著), 田中 三彦 (翻訳)

これも動物研究者の本ではないが、ダマシオは身体性を重視する立場認知神経科学の方向を作った一人だ。

ダマシオは多作で、『デカルトの誤り』『自己が心にやってくる』など、他の著書も面白い。

(24) 盲目時計職人 (早川書房)

リチャード・ドーキンス (著)

進化学流布の急先鋒ドーキンス一般向け書籍。同氏がスリリングな筆致で進化について語る。

利己的な遺伝子』の方が有名だが、オシャレさでは『盲目時計職人』の方が上だ。

(25) 脳の中の幽霊 (角川書店)

V・S・ラマチャンドラン (著), サンドラブレイクスリー (著)

これの動物研究者ではなく、ヒトの神経科学者の本であるが、大変面白逸話がたくさん載っているので挙げた。

続編に『脳の中の幽霊再び』『脳の中の天使』も出ていて、どれも楽しく読める

(26) 鳥たちの驚異的な感覚世界 (河出書房新社)

ティムバークヘッド (著), 沼尻 由起子 (翻訳)

鳥にも我々と同じように目・耳が二つ、舌が一つ、皮膚には触覚受容器が備わっている。しかし、世界の見え方はまるで違うことがわかっている。彼らの感覚世界について、鳥類学者一般向けに語った本

(27) 実は猫よりすごく賢い鳥の頭脳 (エクスナレッジ)

イサンエメリー (著), 渡辺 智 (翻訳)

鳥の代表的認知研究について、各項目2p程度でまとまった入門書。どんな研究が、どのような方法で行われているのか、ざっと知るにはぴったりである

ちょっと邦題間抜けな感じがするが、原題は "Bird Brain: An Exploration of Avian Intelligenceである

(28) 脳科学と心の進化 (岩波書店)

渡辺 茂 (著), 小嶋 祥三 (著)

生物という視点から「心」がどのように形成されたのかを解説した本

まとめ方が独特だが、面白いことには間違いない

(29) 「つながり」の進化生物

岡ノ谷 一夫 (著)

動物コミュニケーションはヒトの「人間らしさ」について何を語るか?

元が高校生向けの連続講義であったらしく、大学生なら誰でも読める。

おまけ

(30) ご冗談でしょうファインマンさん (岩波書店)

リチャード P. ファインマン

ノーベル物理学賞を授賞した天才物理学者ファインマン好奇心に満ちた生涯について書かれた伝記

読めばきっと、未知への興奮と探究心、そして科学への憧憬が刺激されるに違いない

2017-05-15

http://anond.hatelabo.jp/20170515180123

情報系の博士号持ちの横田ですが、ここに挙げてくれている三冊だけは絶対おすすめです!

吉田先生の本だと、持ち運びのしやすい『オイラーの贈り物』も良いでしょう。

中学生になったら息子さんなら読めると思います

ここに挙がっているのは数学系の本になりますが、他の分野に目を向けるのも、息子さんの選択肢を広げるのに良いでしょう。

横田子供の頃に読んで楽しかった本を厳選して書いてみます

物理学者ファインマンの『ご冗談でしょうファインマンさん』や、動物行動学者ローレンツの『ソロモン指輪』などは、

息子さんなら小学校に在籍している時点でも読めるかと思います

もう少し大きくなったら、進化生物学者・動物行動学者ドーキンスの『利己的な遺伝子』も良いでしょう。


横田の専門分野的には、折角息子さんがプログラミングにハマっているとのことですし、アルゴリズムに関する本も良いのでは

と思います灯台下暗しで、どれが今の息子さんに良いと今すぐ紹介できないのがお恥ずかしいですが…


学校横田がやってもらえて嬉しかったのは、上の学年の教科書を貰えたということでしょうか。

高1まででさっさと高3の教科書まで全て終わらせた後は、丸二年間数学の授業の時間フリーダム大学数学をやっていて良かった

のが、今日横田につながっています

2016-12-14

http://anond.hatelabo.jp/20161213010635

増田がそう思うのは、僕らがこの世界を3次元ユークリッド空間認識しているからだろうね。

実は両目に映っているのは2次元画像なのだけれども、その視差を利用して3次元である認識しているらしい。

僕らの脳はずいぶん高度なことをやっているのだ。

ところで、どうやらこの世界は少なくとも特殊相対論においては 空間次元時間次元 の4次元空間ミンコフスキー空間)だということがわかっている。(量子化された一般相対論によるともっと次元のようだけれどもここでは置いておく)

それなのに僕らはガリレイ変換を自然だと考え、ローレンツ変換不思議に思う。(電車から外を見て、木が動いていると感じる人はいないだろう。一方でローレンツ収縮を僕らは不思議に感じる)

これはどういうことだろうか?

じつはこれらの感覚後天的に会得された物かもしれない。

増田は刈り込みという言葉をご存知だろうか?

まれから爆発的に増えたニューロンはあるときから急激に減りはじめ、5歳くらいで落ち着くそうだ。

脳内の使われなかったネットワーク処分最適化するらしい。

幼児期に聞き分けられた r の音が、日本人はある年齢になると聞き取れなくなることで有名だね。

動物を使った実験で、産まれてすぐの赤ちゃんに目隠しをしていると永遠に視力が失われることが知られている。

人間を使った実験はないが、幼児に眼帯をしているとやはり視力が失われることが知られている(ただし、その後のトレーニング回復可能

実は産まれたばかりの赤ん坊立体視をすることができない。

(3Dテレビは5歳以下の幼児には見せないでというのはこの辺りに起因する)

どうやら視力と同様、脳の訓練で後天的に獲得される物らしい。

しかしたら、僕らがこの世界を4次元ミンコフスキー空間と知覚出来ないのは

日本人が r の発音聞き取りにくいのと似ているのかもしれない。

僕らの移動スピードは遅すぎて ガリレイ変換で十分なのだ

遥か未来宇宙空間に置ける光速移動が可能になった頃。

その頃産まれたこども達はこの世界をどう捉えるだろうか?

しかしたら、かれらはローレンツ収縮を自然に感じるのかもしれない。

2016-04-02

わかりやすくないと意味がない

だが、複雑な事象をわかりやす説明することは

かえってわかりにくくなるだけではないだろうか。

長さ L の導線に電流 I が大きさ B の磁場下で流れているとき、導線にかかるローレンツ力の大きさは BLI に等しい。ワット天秤では、この力が標準質量 m の重さ w と正確につりあうように電流を調整する。これは電流天秤の原理と同じである。 w は質量 m に重力加速度 g を掛け合わせれば得られるので、以下の式が成り立つ。

w=mg=BLI

キブルのワット天秤では、B と L の測定に関する問題校正ステップにより解決される。同じ導線(実用上はコイル)を同じ磁場で既知の速さ v で動かす。すると、ファラデーの電磁誘導法則により、 BLv に等しい電位差 U が生じる。

U=BLv

未知の積 BL を消去すると以下を得る。

UI = mgv

U, I, g, v を正確に測定することにより、 m の正確な値が得られる。この方程式の両辺は仕事率の次元を持っており、ワット単位で測ることができるので、「ワット天秤」の名前がある。

これを3行でまとめることは出来るだろうか。

できまい

2016-02-16

物理好きなら重力波の話はテンションあがるよね。

重力の最も重要性質の1つは、重力は光と同じ速さですすむ波でありながら物資をすり抜けてすすむことができることです。

重力なので、なんでもすり抜けるのは当たり前と思うかもしれないですが、

光も波であります電磁波一種なので、なんでもすり抜けるわけではありません。

家の中より外の方がケータイ電波繋がりやすいでしょアレ。

でも、例えば地球重力はどこにいても一緒。どこに隠れたって必ずそのままうける。

重力は波でありそれは光と同じ速さで伝わる(重力波)」というのは同じくアインシュタイン発見した「光が誰がどのような状況でみても必ず一定の速さになる(光速不変の原理)」ということと同じくらいの超重要宇宙全体の法則で、

それまではニュートンが「重力は瞬時に伝わる」と言ってて、それを誰も疑ってなかった。当時の誰もが疑うことすら思いつかないくらいそれは当然だと思ってたと思う。

重力波光速不変の原理のどちらもアインシュタイン以前は誰ひとりとしてそんな主張すらしてなかったし、理論カケラすらなかった。

敢えて言うならローレンツ変換くらいだけど、ローレンツは「光の速さに近づくと物質が縮む」って言ってたわけだからね。

でも、アインシュタインは「ローレンツ物質が縮むとか言ってるけど、それ空間のものが縮んでるんだよ(特殊相対性理論)」って言いはじめて、既存理論を駆使して理論的に完璧証明してしまった。そのついでに重力波まで発見し(一般相対性理論)、ニュートンが「重力は瞬時に伝わる」って言ってたのを撃殺。超絶すぎる。天才と言われる所以はそこにある。

さらに、今回の実験装置萌える。何が萌えかって、重力波観測したその実験装置が、アインシュタインが「光は誰からもみても必ず一定の速さになる」っていう着想を得たマイケルソンの干渉計とほぼ一緒の仕組み。

もちろん今回の場合は、まさに天文学的な精度の担保必要なんだけど、それはお金問題

マイケルソンの干渉計の仕組みそのものもの凄い単純で、高校物理やってたら必ず習う。

それでめっちゃ完璧装置じゃんって感心するんだけど、さらおもしろいことに、もともとは光を伝える物質エーテル)の存在証明しようとした装置なのに、

しろそんなものがないことがわかって、当時の科学者たちが「結果何も起こらなかった」ってションボリするんだけど、

その実験結果アインシュタインが「それ光は誰からもみても必ず一定の速さになるからだろ」って、当時で言うとコペルニクス的転回をおこなって、

結果的相対性理論をつくっちゃう

そんなもんだから、もう今回の件はあらゆるところにアインシュタインが出てきて堪んないわけですよ。神ってこういうのをいうんじゃないの?

ああ話し出すととまんないよ。物理勉強しといてよかった。いや人間に生まれてよかった。

今回の件、悶絶しそうなくらい感動してる。贅沢言わしてもらうと重力波宇宙の果てがはっきり見える頃にうまれたかったな。

2015-12-19

誰が草食系男子を嗤ったか

たまにネットとかで「女が草食系男子かいって叩きやがって」とか「草食系って馬鹿にされた」っていう人がいるんだが、いまいち実感がわかなかった。

そもそも笑ったり叩いたりする対象としてできた言葉だっけ?

調べてみたところ、お誂え向きに大宅壮一文庫特集記事が組まれていた。

大宅壮一文庫:草食系男子

簡潔にまとまってるので詳しくはリンク先を読んでもらいたいのだが

ざっと流れを書くと

07年 『平成男子図鑑 リスペクト男子としらふ男子深沢真紀)』のなかで「草食男子」という分類が生まれ

08年 『草食系男子の恋愛学森岡正博)』で注目される

09年  流行語大賞に選ばれる

ちなみにすでに言葉としてのブーム終焉を迎えているようなので、「草食系男子」ってセクハラを受けた男性は「まだ草食とか言ってんのかダッサ」と思っても別にいい気はする。


上記記事掲載されている雑誌女性向け・男性向けに分けてまとめなおしてみる。

年齢層と雑誌カテゴリは各誌の媒体資料等を参考にしている。

女性誌における「草食系男子

年代掲載誌読者層・中心見出し
2007With20代/ファッション男の本能を知れば、恋はどんどんうまくいく! あなたのまわりにも急増中! 口グセでわかる“7大平男子カタログ(内1カテゴリとして「草食男子」)
2008non-no1020代/ファッション出会い「4月革命」に勝利せよ! 巷で急増中!「草食男子」の実態に迫る! サバサ女子モテる理由男子の変化にあり!
2009OZ plus20~30代/ライフスタイル恋愛リアル白書 今どき男子攻略編 “肉食系から草食系”まで、今どきの男子の「生態分類図鑑」 生態別で考える男子攻略テク
 清流中高年/総合情報白河桃子トレンド講座 3回 「草食系男子
 an・an20代/恋愛総合情報男を見る目 良さも悩みもそれぞれです。草食と肉食、どっちと恋する? ※草食系男子肉食系男子
 家の光40~60代主婦/食と農情報早わかり!ニュースナビ 経済 お酒よりスイーツ草食系男子経済に影響を与える!? ※自動車販売台数の減少、草食系が増えた背景
 シュシュ20~30代/総合情報婚活」の生みの親・白河桃子アラサー婚活常識非常識 11回 好きですか?草食男子 ※草食男子を好きな女性のほうが結婚に近い?
 Hanako WEST20代/総合情報タイプ別分析! 草食、肉食だけじゃない。今どき男子のホンネ 本当のところ男子は何を考えているの?
2010清流中高年/総合情報オトナになりなさい! 23回 「草食男子」はなぜ増えた?
 non-no1020代/ファッション恋愛崩壊の緊急リサーチ男子編 今ドキ男子白書2010春 ※ツルみ男子の過ごし方調査、草食派・肉食派の本音と生態、男子趣味ストレスイライラ劇場彼女を作らない本当の理由
 CREA30代/美容テーマ読書という冒険 心に効く!読書処方箋 アラサー女子の悩みを解決する魂の100冊! 草食系男子感性を知る10冊 ※『風の歌を聴け』『本当はちがうんだ日記』『銀河鉄道の夜』他
2011女性セブン50~60代/週刊誌澤口脳学堂 7回 人差し指と薬指の長さでわかる脳的「草食系男子

男性・一般誌における「草食系男子」 (12/19一件追記)

年代掲載誌読者層・中心見出し
2008DIME20~30代男性/トレンド情報DIME BUSINESS REPORT 外よりウチが好き、仕事中にお菓子を欠かさない、女子の間にいても自然… 「草食系男子」が増えてるってホント!?
2009日経エンタテインメント20~30代男女(男性2/3)/エンタメ情報2009年ヒットを見通す!ヒット10大予測 モテ 草食系男子vs肉食系女子 「受け」のおっとり男と「攻め」のイケイケ女がモテる
 週刊プレイボーイ20~30代男性/週刊誌佐藤優の「セカイを見破る読書術」 19回 草食系男子がわかる2冊 本当は彼女が欲しい草食系男子! 瞳読みの技法を… 森岡正博草食系男子の恋愛学』 ローレンツソロモン指輪
 週刊新潮中高年男女/週刊誌あとの祭り 249回 草食系男子論 その1/その2
 AERA30代~男性/週刊誌勝間和代のあの人をまねたい 6回 今月のテーマ 男と女 森岡正博 哲学者 ※草食系男子ブームきっかけをつくったこの人に会ってきました
 サイゾー30代男性/エンタメ情報ベストセラー草食系男子の恋愛学』著者を直撃 “草食系応援団長森岡正博に聞く 「ブーム違和感」「草食系の落とし方」
 クーリエ・ジャポン2040代男女/国際ニュース世界が見たNIPPON 「草食男子」の台頭は果して日本社会にとって悪いことなのか 消費にも恋愛にも消極的男性が急増している。「男らしさ」が変化する日本社会世界が注目している
 DIME20~30代男性/トレンド情報DIME REPORT 次世代を担う「G25男子」の実態レポート モノを持たない、買わない“草食系男子”の消費動向をつかむヒント!
 マンスリーウイル読者層データなし/オピニオンHEADLINE オバタカズユキのしょせんヒトゴト 「草食(系)男子」の就職活動 ※某私大で行われた就職活動イベントでの男子学生の印象は草食男子というより“へたれ男子”…
2010週刊文春50代以上男女/週刊誌勘三郎勝新石田純一…最強の「肉食男子」は? 竹内久美子の新説 「草食」「肉食」は薬指で決まる ※薬指と人差し指の長さのさでわかるオス度
 正論読者層データなし/オピニオンもう1つの日本危機 草食系男子を生んだ時代精神分析する なぜかくも欲望の欠如した男が大量に生まれるのか ※2度にわたる日米戦争の敗北、続く卑屈な米国への依存、他
 現代エスプリ医療教育関係者/心理臨床学系性とこころ 性と現代若者 草食系男子肉食系女子 ※物欲競争欲も弱い草食系男子、親と仲がいい「イエラブ族」、見た目にこだわる理由、受け身で男女平等恋愛感、肉食系女子婚活、他
2011週刊プレイボーイ20~30代男性/週刊誌科学恋愛講座 19回 草食系男子結婚市場で人気!? 男には「肉食と草食を使い分ける演技力」と「知性をお金に換える能力」が求められている!
 週刊プレイボーイ20~30代男性/週刊誌篠田麻里子草食系男子改造計画(連載/~2013)
2014SPA!30代~男性/週刊誌第1次世代大戦 169回 草食化男子 異性との接し方がわからない 失敗することを強く恐れている
2015週刊プレイボーイ20~30代男性/週刊誌爆笑問題の笑えるニュース解説 182回 草食男子を超えた絶食男子話題! 絶食男子が急増中!? 爆笑問題と考える性交渉問題

ざっと見た感じ

08~09年 女性誌で、『気になるあの人の攻略方法』みたいな感じで使われる(ここまでは肯定的

09年 「若者論」として高年齢向け雑誌が使い始める

10年 高年齢向けや特定政治思想雑誌で「無気力若者」の代名詞として扱われ始める

って流れのような気がする

ネットをもう少しもぐればまた違うかもしれんが

草食系男子」をいじめてんの、基本的には若い女じゃなくて、おっさんおばさんじゃね?

12/19追記)

「だから女の子は悪くないんだもん☆☆」というニュアンスで受け取ってる人がいるようで、文章力がなく申し訳なかったが

そうじゃなくて、冒頭に書いた「女が草食系男子を叩いてる!」という認識は不完全じゃねえのかと言う話である

女が叩いてないわけではないだろうが、おっさんも叩いている

っていうかここに取り上げられた雑誌記事範囲だと、おっさんが率先して叩いている

草食系男子が叩かれる」背景にあるのは、男女対立の構造ではないよねってこと

(12/20追記)

他の記事と関連させて読んでいるのか、

「(言葉意味肯定的否定的かに関わらず)お前は草食系男子だと発言するのはセクハラになりうる」

という旨のコメントしてるひともいるようだけど

べつにその点に異論を挟もうとしてる記事ではないし、文中でも最初段落で、その点について肯定スタンスで触れている。

ある言葉セクハラかどうかは、その言葉が発された文脈に大きく依存するが、

ある言葉を「叩き」と受け止めるには、語義自体の変化があるのではないか?という仮定の下、

雑誌の扱われ方から語義の変遷やその震源地を追おうとしたのがこの記事

なんでかって言われたら興味があったから。

例えば「美人」の現在の語義は肯定的ものだが、時と場合と相手によってセクハラになり得ると考えている。

しかしそれとは別に、「美人」って言葉を「叩き」と受け止める人を複数見かけたとしたら(「美人って叩かれた」とか言う人がいたら)、自分不思議に思うし、美人の語義の変化を疑って状況を調べると思う。

そういうわけなので、別に男性セクハラ問題矮小化しようとかそういう意図は一切ありませんし

増して「こっちの語義が正しくてこっちが間違ってるんです」というような主張もありません。

2015-12-03

あなたたちはあちら、わたしはこちら 大野紀子

卑怯者の島: 戦後70年特別企画 小林 よしの

自分思考 山口 絵理子

一匹と九十九匹と 2 (ビッグコミックス) うめざわ しゅん

降矢木すぴかと魔の洋館事件 (YA! ENTERTAINMENT) 芦辺 拓

君の膵臓をたべたい 住野 よる

夢幻会社 (創元SF文庫) J.G. バラード

火星のプリンセス―合本版・火星シリーズ〈第1集〉 (創元SF文庫) エドガーライス バロー

くますけと一緒に 新井 素子

自我論集 (ちくま学芸文庫) ジークムント フロイト

カール・セーガン 科学悪霊を語る カール セーガン

パラノイアトラブルシューターズ】 Dan Gelber

イリュミナシオンランボオ詩集 (角川文庫) アルチュール ランボオ

嘘つきアーニャの真っ赤な真実 (文芸シリーズ) 米原 万里

可愛いエミリー (新潮文庫) モンゴメリ

NOVA+ バベル: 書き下ろし日本SFコレクション (河出文庫) 宮部 みゆき

☆☆思考と行動における言語 S.I.ハヤカワ

カフェでよくかかっているJ-POPのボサノヴァカバーを歌う女の一生 渋谷 直角

天国旅行 (新潮文庫) 三浦 しをん

GLASS HEART 「グラスハート」 (バーズノベルス) 若木未生

かもめが翔んだ日 江副 浩正

ドラえもん」への感謝状 楠部 三吉郎

ソロモンの指環―動物行動学入門 (ハヤカワ文庫NF) コンラート ローレンツ

補給戦―何が勝敗を決定するのか (中公文庫BIBLIO) マーチン・ファン クレフェルト

重力とは何か アインシュタインから超弦理論へ、宇宙の謎に迫る (幻冬舎新書) 大栗 博司

世界を変えた17の方程式 イアン・スチュアート

国のない男 カート ヴォネガッ

魔法とSkyTubeで生きていく (角川スニーカー文庫) 高野 小鹿

赤い高粱 (岩波現代文庫) 莫言

あの、素晴らしい をもう一度/再装版 自転車創業

市民のための世界史 桃木 至朗

数学言葉―math stories 新井 紀子

☆生き抜くための数学入門 (よりみちパン!セ) 新井 紀子

猫と庄造と二人のおんな (新潮文庫) 谷崎 潤一郎

ナイン・ストーリーズ (新潮文庫) サリンジャー

人間の條件〈上〉 (岩波現代文庫) 五味川 純平

贖罪 イアン マキューアン

キャリー (新潮文庫) スティーヴン キング

ファミリーポートレイト 桜庭 一樹

セカイからもっと近くに (現実から切り離された文学の諸問題) (キーライブラリー) 東 浩紀

国際メディア情報戦 (講談社現代新書) 高木

今日もかるく絶望しています。 落ち込みがちガールの日常コミックエッセイ (メディアファクトリーコミックエッセイ) 伊東素晴

人種主義歴史 ジョージ・M・フレドリクソン

アナキズム・イン・ザ・UK――壊れた英国パンク保育士奮闘記 (ele-king books) ブレイディみかこ

ヌード愛国 (講談社現代新書) 池川 玲子

「反戦」のメディア史―戦後日本における世論と輿論拮抗 (SEKAISHISO SEMINAR) 福間 良明

日本文字―「無声の思考」の封印を解く (ちくま新書) 石川 九楊

状況に埋め込まれ学習正統的周辺参加 福島 真人

あなたへ社会構成主義ネス・J. ガーゲン

未来を切り拓くための5ステップ: 起業を目指す君たちへ 加藤

女のいない男たち 村上 春樹

混迷社会の子育て問答 いくもん! 中村

☆女は笑顔で殴りあう:マウンティング女子実態 (単行本) 瀧波 ユカリ

☆ニコマコス流恋愛コミュニケーション 大平

☆僕にはまだ 友だちがいない 大人の友だちづくり奮闘記 中川

☆非言語表現威力 パフォーマンス実践講義 (講談社現代新書) 佐藤 綾子

☓友達がいないということ (ちくまプリマー新書) 小谷野

あなたは、なぜ、つながれないのか: ラポールと身体知 高石 宏輔

私たちプロポーズされないのには、101の理由があってだな (一般書) ジェーン・スー

子どもを生きればおとなになれる―「インナーアダルト」の育て方 クラウディア ブラック

インナーチャイルド―本当のあなたを取り戻す方法 ジョン ブラッドショー

ベストパートナーになるために―男と女が知っておくべき「分かち愛」のルール 男は火星から、女は金星からやってきた (知的生きかた文庫) ジョン グレイ

RESOLVE 自分を変える最新心理テクニック神経言語プログラミングの新たな展開 リチャード・ボルスタッド

コア・トランスフォーメーション癒し自己変革のための10のステップ コニリー・アンドレアス&タマラ・アンドレアス

発達障害のある子どもができることを伸ばす! 学童編 杉山 登志郎

知的障害自閉症の人たちのための 見てわかるビジネスマナー集 「見てわかるビジネスマナー集」

ペアレントメンター入門講座 発達障害子どももつ親が行なう支援 井上雅彦

不都合な相手と話す技術 ―フィンランド式「対話力」入門 北川 達夫

プロカウンセラーが教えるはじめての傾聴術 古宮 昇

モテる技術 入門編 (SB文庫) デイビッドコープランド

イケてない男たちへ キミでもヤれるナンパの本 (ワニの本) 鍵 英之

モテる技術 実践編 (SB文庫) デイビッドコープランド

LOVE理論 水野敬也

モタク モテるオタクになる恋愛ガイド アルテイシア

30歳のファッションコーディネート ~普段着からイベントまで~ (おとなの教科書) 三葉

わかりあえないことから──コミュニケーション能力とは何か (講談社現代新書) 平田 オリザ

あなたあなたであるために―自分らしく生きるためのアスペルガー症候群ガイド 吉田 友子

新版 自分まもるローズマリー ストーンズ

2014-12-29

ローレンツは「1匹の蝶がはばたくと竜巻が起こる」なんて言ってない

http://anond.hatelabo.jp/20141229013147

クソリプ(?)で申し訳ないんだけどバタフライ効果の話を聞くたびにずっと思っていたことがあって

正しくは「ブラジルで1匹の蝶がはばたくとテキサス竜巻が起こるか?(反語)」だよ

http://eaps4.mit.edu/research/Lorenz/Butterfly_1972.pdf

もし一匹の蝶の一回の羽ばたきが竜巻を引き起こせるならば、

同じ蝶のひとつ前の羽ばたきも、一つ後の羽ばたきも、

そして他の何億もの蝶の羽ばたきも、

ましてや、もっと大きな力を持っている無数の生物

特に人類活動も同じことを引き起こすことができる。

もし一匹の蝶の一回の羽ばたきが竜巻を引き起こせるならば、同じように竜巻を止めることもできる。

さな変動は、竜巻などの気象現象の発生頻度を増やしも減らしもしない。

さな変動で変わりうるのは、これらの現象が起こる順序である


決してランダムではなく、決して発散するのではなく、

極めて初期値に敏感で、長期の予測不可能なのにもかかわらず、

あるアトラクタの内部に囚われ続ける。

未来は確かに予測不可能だ。

しかし、アトラクタを解析することで、カオスの中に秩序を見つけ出すことができる。

そこが面白いところなのに、

ただの「風が吹けば桶屋が儲かる理論」だと思われるのは悲しい。

からは以上です。

2014-12-13

似非SFでよく誤用される近代近未来兵器についての知識

予め断っておくが、正しいからと言って面白いとは限らない。「科学的には正しいけど面白くない話」は「科学的に正しくなくて面白くもない話」と大差ない。

レーザー

共振器で光を励起させ、指向性を揃えて撃ち出したものレーザーであるレーザー実体「光」のもので、この点で実体弾ともビームとも大きく異なる。当然光であるからレーザー兵器は弾道が伸びる様子は見えず、基本的に撃った瞬間着弾する。※1 従って「弾道の伸びが見える時点で、その兵器はもうレーザー兵器ではない」という考え方は、概ね正しいと言える。この前提を踏まえると、現存するゲームマンガアニメ等で「レーザー」と呼ばれている物のうち、いくつかは、あるいはほとんどは、実はレーザー兵器ではないという事になる。SDI計画がミサイル迎撃レーザーを使おうとした理由スピードにある。トップスピードで移動しているミサイルに対して、後から撃って高い確率命中させられる兵器は、究極の弾速を持ったレーザー兵器しかなかった、ということだ。

レーザーは発射に際し反動がないのも特徴である。※2 これにより「射撃に際して反動があるようならそれはレーザー兵器ではない」という言い方もできる。また銃身が不要なのも特徴の一つであるレーザー兵器が発するのは光であり、飛翔体を飛ばすわけではないので、銃身は必要ない。CD/DVDプレイヤーピックアップレンズのような形状が、レーザー兵器基本的形状である

レーザー兵器には実弾兵器では得られない様々な利点があるので、ビーム兵器のような「そもそも何のために作られたのかよく分からない」兵器とは異なり、実弾兵器共存していても何ら不思議はない。また、レーザー発振器は非常に巨大でかなりの電力を食うが、ビームを撃つために必要な粒子加速器に比べればまだマシなレベルなので、単体での存在確率ビーム兵器よりはだいぶ高い。

弱点について考えた場合、例えばレーザーは光なので、鏡面コーティングによって拡散し、減衰する、という点がある。とはいえ、ただ単に「鏡を貼ればレーザー無効」というところまでは行かない。励起されレーザーとなった光のエネルギーはそんなに生易しい物ではない。より大きな弱点と言えるのはやはり減衰率だろう。レーザー空気中では直進せず、また距離によって減衰する。従って、レーザー兵器が完全のポテンシャルを発揮するのは、基本的真空状態の時だけである

ビーム

ビームとは、加速され、一定方向に指向性を持った粒子の事である。つまりビーム」というのは固有名詞ではなく、単なるジャンル名に過ぎない。例えるなら、レーザーは「自動車」ぐらい具体的だが、ビームは「乗り物」くらい曖昧であるしか現実として「ビーム」はなぜか固有名詞と扱われている。そうなった原因は言うまでもなくガンダムにある。

加速した粒子の集合体対象にぶつけよう、という発想がビーム兵器の発想だが、粒子加速するためには巨大な粒子加速器と巨大な電力が必要であり、コスト絶望である。現時点においては、粒子加速器は広大な敷地建築物として作成するしかない。将来的にどうなるかは曖昧だが、単に対象破壊するなら、同じエネルギーを使って別の手段を講じた方がまだマシという可能性は高い。

またシステムの複雑性とコスト問題無視しても、ビーム兵器には威力、弾速などがレーザー兵器実体兵器に比べて強力であるという根拠がないという、存在意義のものに関わる問題点が残る。レーザー兵器はその速度から明らかに独自用途があり得るが、ビーム兵器はそもそも何のために作られるのか、という部分が既に怪しい。そのためビーム兵器フィクションの中に登場させたとしても、実弾兵器共存する理由を持たせる事すらできない場合が往々にしてある(色々な話がこの部分で苦しんでいるのをよく見かける)。

手持ちの銃からビーム」が出るというのはかなり突飛な発想であり、ガンダムの持っている「ビームライフル」は、過去から現在に至るまで、誤ったビーム解釈象徴としての立場を維持し続けている。撃っていると途中で「エネルギーが切れる」など、バッテリーで撃っているような描写が見られるため、あれは結局レーザーライフル的な発想だったと思われるが、撃ち出される「何か」の速度は非常に遅く、また射撃に際して大きな反動がある。そのためあれは、「実弾」でも「ビーム」でも「レーザー」でもない、何か全く別の兵器と考えるしかない。銃自体の形状にも謎は多い。ビーム兵器レーザー兵器同様銃身は不要である。仮に銃身を付与したとすれば、発射時に通過するビームによって破壊される(ちなみにガンダムビームライフルは銃身内にライフリングである)。語感でつい「ビーム」と命名してしまっただけで、実際はただの実弾兵器何となく光っているだけなのだ、と考えるのが一番辻褄は合う。

ビーム仲間のビームサーベルさらに状況が深刻である理由は言うまでもないだろう。

なお、現実に照らし合わせた考証を全てぶち壊すために生まれ概念ガンダムで言うミノフスキー粒子であるが、それを言い始めると考える意味がなくなるので、ここでは無視する。

ショットガン

ショットガンは非常に単純な発射システムおよび弾体を持っている。具体的に言えば、通常の銃と異なりライフリングがなく、銃身はほとんど「散弾に指向性を与える」ためだけに存在している。拡散性は銃口先端の形状に依存しており、この構造チョーク(絞り)と呼称する。銃口が小さく絞られている方が、より狭い範囲に密集して飛ぶ。

拡散性や軌道、散弾が実際に何発出るか、といったようなことについて、基準となるようなラインはない。例えば鳥を撃つような、数百発もの散弾が入ったシェルを始め、ごく狭い範囲効果的に狙う六粒弾や九粒弾、さらには一粒弾(スラグ)というものである

なぜわざわざショットガンで単発の弾を撃つのか、という点については、単に「そうそう何丁も銃を持ち歩けない」という非常に現実的理由による。ゲームのように何丁も銃を持ち歩き、用途に合わせて使い分ける、などという真似はできないので、ショットガン一丁で色々撃って使いまわそう、ということだ。ライフルドスラグ存在ショットガン特性を顕著に表している。つまりショットガンは実は単なるランチャーに近いという事であるショットガンは「散弾銃」と訳されるが、役割から考えれば必ずしもそうとばかりは言えないのである。一丁で散弾もライフル弾も榴弾も撃てるような、そういう潰しが利く「ショットガン」こそが、真に優れたショットガンである、とすら言える。

ガンダムには「ビームショットガン」というものがある。バーチャロンアファームドも同名の武器を装備していた。現実ショットガンは、シェル底部の火薬の爆発によって散弾に推進力を与えて放出する。しかしこれが「ビーム」だった場合、そもそもショットガンショットシェルにあたるものが何なのか分からない。普通に考えれば、「ビーム」を拡散して発射しようとするなら、発射する方向のぶんだけ別々に発射口を用意するしかない。謎が謎を呼ぶばかりである

レールガン

ある飛翔体を、火薬とその爆発力ではなく、電力とローレンツ力で発射するのがレールガンである。つまりレールガンがやっている事は、根本的に言えば火薬式の銃と何も変わらない。だからビームガンのような怪しい物とは異なり、火薬による射撃武器の正当進化形として使用される可能性がないとは言えない。コストも悪くない。もっとも度を越した小型化(「このハンドガンレールガンです」というような)はギャグしかないが。

レールガン理論上電力を上げれば上げるほど高速な弾が撃ち出す事ができ、その限界値はおそらく火薬飛翔体を飛ばすよりもだいぶ高い(銃身の耐久性の方が先に限界に達するので、無限の速度が得られるわけではないが)。なお、なぜレールに電気を流すと物が飛ぶのか、という説明については長くなるので、この文書では省略する。

バズーカ

バズーカ」という名称は「ビーム」と似たような立場にある。現状、「この手の武器」はジャンル名として一般的に全て「バズーカ」と呼称される傾向になっているが、これは誤用であり、バズーカという固有名詞本来米軍のあの「バズーカしかさない。代表的歩兵携帯戦車兵器には、パンツァーファウストカールグスタフ、RPG(Rocket Propelled Grenade)等があり、しかもこれらは、ロケット弾発射装置だったり、無反動砲だったりと、構造にも統一性がない(この2者の違いは現物を見ればすぐ分かる)。これらを総称で呼ぶなら、それは「バズーカ」ではなく、やはり「歩兵携帯戦車兵器」以外にはない。

端的に言えば兵器としての描写が正しいかどうかに関わらず「バズーカ」と呼んでしまった時点で1手ミスということであるガンダムでは何とかバズーカが色々出てくるし、バーチャロンライデンも「バズーカ」という名前武器を持っているが、これらは典型的パターンと言える。

名称問題を置いておいたとしても、まだ問題は残る。まず無反動砲場合、これらの兵器基本的に一本で一発しか撃てない。ハンドガンアサルトライフルのように、一発撃ったら自動で次弾が装填されるという事はないし、現場での再装填すら困難である。この理由は、歩兵携帯するので体積的に余裕がない、というのはもちろんだが、最大の理由は、これらの兵器無反動構造を持っている、という点にある。無反動砲がなぜあの形状なのかと言えば、前方に飛翔体を発射すると同時に、後方にも同じ運動量を発生させ、見かけ上の反動ゼロにするからである歩兵用の無反動砲には必ずこの構造が備わっている。※3 従って、再装填なく砲弾を連射していたり、あるいは発射に際して大きな反動が見られる場合、それはかなり正体不明兵器ということになる。

また、これらの兵器については、成形炸薬の「指向性を持った爆発エネルギー」で敵装甲を貫通する構造であり、そもそも運動エネルギー兵器ではない、という点にも留意すべきである。つまりこれらの兵器の弾体は高速飛行する必要がない。元々速度で貫通する気はないので、弾はとにかく当たりさえすればよく、後はどれくらい火薬が積めるかの勝負となっている。この性質長所とすべく、これらの兵器の一部では火薬の爆発による推進機構ではなく、弾体自体が推進能力を持つという、いわゆる「ロケット弾構造採用している。この構造により、弾体は弾丸ではなく爆薬に近くなり、弾体の発射速度は著しく遅くなって、さら無反動性が高まる結果となっている。つまりロケット弾であるにも関わらず、発射と同時に弾体がライフル弾か何かのように一直線に目標に向かって飛んでいくようなら、それは何か間違っている、という事になる。

ちなみに似たような間違いとして、戦闘機ミサイル描写がある。戦闘機ミサイルは羽から切り離されたあと空中で点火して自力推進を始めるのだが、一部の作品では羽に付いている段階のミサイルがいきなり火を噴き始める。あれではミサイルを撃つたびに羽にダメージを受けてしまう。

補足

※1 有視界距離を想定した話。光も無限の速度を持っているわけではないので(約30万km/sec)、異常に距離が遠ければ遅延は発生する。

※2 非常に微弱なだけで厳密には反動ゼロではないしかしいずれにせよ火薬武器とは比較にならないレベル

※3 一般的無反動砲では平衝体を用いず、発射ガスを後方に排気することで無反動構造を実現している。しかし、この構造では至近距離で排気炎が発生することになり、車両ならともかく、歩兵用の携帯火器では深刻な弱点となる(射手や味方が排気炎に巻き込まれしまう)。このため、歩兵用の無反動砲では、発射ガスを後方に放出せず、平衝体を用いて相殺を行っている。

※間違ってるところがあれば教えて下さい。超能力で。

2012-01-27

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利己的な遺伝子リチャード・ドーキンス

・われわれは生存機械--遺伝子という名の利己的な分子を保存するべく盲目的にプログラムされたロボット機械なのだ。この真実に私は今なおただ驚き続けている。私は何年も前からこのことを知っていたが、到底それに完全に慣れてしまえそうにない。私の願いのひとつは、ほかの人たちを何とかして驚かせてみる事である

・「乗り物」(普通個体)とのその中にいてそれを運転する「自己複製子」(実際は遺伝子)の間の区別について、わたしが明確な考えを持ち始めたのは、ようやく1978年になってからだという事情がある。

自然淘汰単位として競合する遺伝子個体の間の見かけ上の論争(故エルンスト・マイアを最後まで悩ませた論争)は解消されている。自然淘汰単位には2種類があり、その二つの間に論争はない。

遺伝子自己複製子という意味での単位であり、個体ビークルという意味での単位である。両方とも重要なのである

・「利己的な遺伝子」のもうひとつのいい代案は「協力的な遺伝子」だったかもしれない。それは矛盾してまったく正反対のように聞こえるが、本書の中心的な部分は、利己主義的な遺伝子の間におけるある種の協力を主張しているのである

このことは遺伝子のあるグループ自分たちの仲間を犠牲にして、あるいはほかのグループ犠牲にして栄えるということを意味するわけでは断じてない。

そうではなく、各遺伝子は、遺伝子プール-ひとつの種内で有性生殖シャッフルの候補となる遺伝子のセット-に含まれるほかの遺伝子が作る背景のもとで、自己利益を追求しているとみなされる。こうしたほかの遺伝子は、天候、捕食者や獲物、生命を支える植物や土壌細菌が環境の一部であるのと同じ意味で、それぞれの遺伝子が生き残る環境の一部なのである

ローレンツの攻撃、アードリーの社会契約、アイブアイズフェルトの愛と憎しみ、もこのような問題を論じているといえようが、これらの本の難点は、その著者たちが全面的にかつ完全に間違っていることである。彼らは進化の働き方を誤解したために、間違ってしまったのだ。彼らは進化において重要なのは個体ないし遺伝子利益ではなくて、種ないし集団の利益だという誤った仮定をおこなっている。

・ダーウィニズム理論の現代的説明の驚くべき結果のひとつは、生存の見込みに対するささいな作用進化に多大な力を及ぼしうることである。これはこうした作用が影響を及ぼすのに使える時間たっぷりあるからである

・おそらく群淘汰説が非常に受けたのは、ひとつにはそれが、われわれの大部分が持ってる倫理的思想や政治的思想と調和しているからであろう。

進化を眺める最良の方法は最も低いレベルに起こる淘汰の点から見ることだ、というわたしの信念について述べなければならない。

・複数の誤りが進化に必要不可欠だという説と、自然淘汰が忠実な複製に有利に働くという説は果たして両立するものだろうか?われわれは自分進化産物であるがために、進化漠然と「よいものであると考えがちだが、実際に進化したいと「望み」ものはないというのが、その答えである進化とは、自己複製子(そして今日では遺伝子)がその防止にあらゆる努力を傾けているにもかかわらず、いやおうなしに起こってしまう類のものなのである

化学的手段を講じるか、あるいは身の回りたんぱく質物理的な壁をもうけるかして、身を守る術を編み出した。こうして最初の生きた細胞が出現したのではなかろうか。自己複製子は存在を始めただけでなく、自らの容れ物、つまり存在し続けるための場所をも作り始めたのである

・海中を気ままに漂う彼らを探しても無駄である。彼らは当の昔にあの騎士のような自由を放棄してしまった。今や彼らは、外界から遮断された巨大なぶざまなロボットの中に巨大な集団となって群がり、曲がりくねった間接的な道を通じて外界と連絡を取りリモートコントロールによって外界を操っている。彼らはあなたの中にもわたしの中にもいる。彼らはわれわれを体と心を生み出した。

遺伝子が決定論として批判されるような強い意味でのその創造論制御したりしないことは、誰にも理解できることだ。われわれは避妊手段を用いるたびに何の努力もなしに(そう、かなり簡単に)、それらを否認しているのである

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