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はてなキーワード: 笑顔とは

2024-04-27

支援級と支援学校

話題になってたので自分小学生の時の事を思い出した。

小学生の時は支援級はなく、クラスに1人くらい知的障害自閉症の子がいた。

今思えばそうだったなという感じで、当時はちょっとみんなと違う感じの子がいるという認識だった。

隣のクラスにいた知的障害であろう子は、いつもニコニコ笑顔ぽっちゃりした男の子だった。

さやま よしのぶ君

隣のクラスだったけど、知ってるくらいめちゃくちゃイジメられてた。

ぽっちゃりしていたので、誰かに

「さやま よしの??」って問いかけられると

「ブー!」って返事するように仕込まれてた。

本人はからかわれてるのがわからいから、いつもニコニコと優しい笑顔だったのを覚えている。

ある日中庭が騒然とした。先生達が集まって何かあったようだった。

さやま君が中庭の池に落ちたと後で聞いた。

いつも笑顔だったさやま君の泣き顔をその日初めて見た。

自分で落ちたのかもしれないし、誰かに突き落とされたかもしれないと思った。

その日からさやま君は学校で見かけることはなかった。

親になってあの時のことを思うと、ご両親はきっと優しくてニコニコ笑顔の子供は愛されこそすれいじねられるとは思わなかったんだろうな。

命の危機さらされて後悔と転校を決意したのかな。

子供残酷だし担任ガチャだけじゃなくて、同級生ガチャもあるよ。

支援学校相当の子支援級や普通級に通わせるのは色々覚悟がいるんじゃないかな…

学校で何が起こってるかなんて本当にわからないよ。

2024-04-26

もう駄目かもしれない

連休前と先駆けてパチンコに行き、結果-50k負けてきた。

こんな馬鹿な俺を笑ってほしい。

30半ばにもなって彼女も居らず、毎日9時から17時の工場勤務。一日誰とも口を利かずに終わる日なんてざらにある。

元々趣味なく、これまで何かに熱中するようなことがない人生だった。今ではパチンコが唯一の趣味と呼べるのかもしれない。

かといって大勝ちしたところで使い道はなく、ソープ行って居酒屋で一杯するのが関の山だ。

今年に入ってから一度、驚くほど勝てた日があった。

その日もソープに行った。土曜の夕方。馴染みの店だった。指名したのは一番若い子。初指名だった。

くつろぐようにと案内された黒革のソファで待ち、並びには50近くに見えるスーツ姿の男と、大学生ぐらいのカジュアルな格好をした青年が居た。

ようやく俺の名前が呼ばれると立ち上がり、迎えに来た嬢が一瞬眉をしかめる。俺はそれを見逃さなかった。

こちらへどうそ、と嬢はにこやかに俺を案内する。俺の一歩前を歩き、手は握りらない。踵は少し擦り減っていて、俺の靴と同じように。

靴を脱いで部屋に入ると嬢は俺に抱き着いて来る。キスをすると、洗い場に向かい、体を洗うために衣服を脱ぐ。

俺を担当する嬢にはいつも刺青がある。それは顔に彫り込まれ、”笑顔”という刺青を俺は絶えず目に入れる。

嬢は俺を座らせ、身体を洗いながら「どんなお仕事をしているんですか?」と聞いてくる。

俺は適当に嘘をつき、嬢はそうなんですね~と頷く。

ここの女は大抵の男を馬鹿だと思っており、俺も大抵の女を馬鹿だと思っているので、ちょうど釣り合いがつく。

俺たちの会話に齟齬はなく、スムーズで、旧知の仲のようだ。

からときどき俺は自分というものを見失いそうになる。挿入し、快楽に浸るその瞬間でさえ俺は自分のことを俯瞰するように考え、すべてが馬鹿らしく思えることがあった。まるで彼女刺青が俺の肌にまで浸透してきたかのように。

年齢のせいかもしれない。

去年のGW,俺は帰省した。久々の帰省だった。

地元の駅に着いたのは昼頃で、家までそれほど遠くないので歩くことにした。

遠くない、といっても徒歩で1時間ほどは掛かり、それでも町の様子が変わっていないかかめて歩くのも悪くないなと思えたのだ。

道すがら、偶然高校の時の同級生に出くわした。

彼は(Aとしよう)記憶のままの顔をしており、今も裸眼で、当時の面影を深く残していた。

Aは俺だとすぐに気づいたようで、声をかけてきたのは向こうからだった。最初、親し気に近況等を話しながらも何処かそわそわした様子を見せ、一段落つくと口を閉じた。一間を開け、勢いをつけて口を開けると本題と言わんばかりに「そういえばさ~」とAはにやけながら言った。

お前の姉ちゃん、今、風俗で働いてるだろ?

え?と口に出した。そんなことは知らない。

俺に構わずAは片手の指で輪を作ると、もう一方の手の指をその輪に通し、それを繰り返して見せた。

俺はこの歳になって、性善説存在しないことを再認識した。

その様子をAの隣で観ていた青年が戒め、すみませんと俺に言った。彼は眼鏡をかけた青年で、面識はなく、そのことに気付いたのか「Aの弟です」と彼はそのあとすぐ自己紹介をした。

失礼なことをしてすみません。そう言いながら弟は含み笑いを持たせ、軽く頭を下げ、それから俺たちは別れた。

実家の前に着くと俺は家に入るのを躊躇った。その場で行ったり来たりを繰り返していると家から姉が出ていて「何してんの?」と言われた。

数年ぶりの再会だったがの姉の印象は記憶通りで、40前にしては若々しく見えた。

俺は姉の目を見れなかった。どうかした?と聞かれ、最初は答える気にはなれなかったが根負けして「Aに会った」とだけ伝えた。

姉は「ああ…」とだけ言い、それから二人とも黙り込んだ。実家の前の道路で、しばらく二人で立ち尽くしていた。

ここに居ても仕方がないから、と姉は家に入るようにと促してくる。

渋々俺は姉の後に続いて家の中に入ると両親は縮こまったように見え、リビングは昔よりも広々と見えた。がらんとしていて、実際に物もなくなっている。

自分の部屋に行ってみると家を出た時のままで、時代に取り残されたように変わっていなかった。

このうち、壊すから。いつの間にか姉が戸口に立っていて、俺にそう言った。動揺の同様の色を見取ったのか、建て替えるってことだからと姉は言う。

から、この部屋の物もどうするのかちゃんと決めといて。どうでもいい。と俺は言った。

場所がないように思えて俺は散歩に出かけた。行く当てはない。ぶらぶら歩いていると一軒のパチンコ屋が目に入った。ずいぶんと昔からある店舗だった。

まだあるのかと感慨深くなり、中に入ると安堵感がどっしり現れた。俺は日が暮れるまで打った。最終的には-1kで終わり、少し歩くと明かりが見えた。

それはブックオフだった。学生の時と比べると俺は本をまったく読まなくなっていた。漫画すら読まず、気になる漫画があればYouTubeで調べ、そこで得られる情報だけで十分に満足していた。

から本を売っている場所を訪れること自体が本当に久々なことだった。どうして入ったのか?なんとなくだったと思う。

店内を歩いていると一冊の本が目に入った。

それはエミリーディキンスンの『続自然と愛と孤独と』という本だった。

俺はエミリーディキンスンなんて全く知らないし、手に取るまでこれが詩集であることさえ知らなかった。

それでも気付くと俺はこの本を持ってレジへと向かっていた。まるで俺に残された唯一の良心がそうさせたように。

定価1100円と書かれている本を俺は1000円で買い、それから暗くなった夜道を歩いて帰った。

リビングに入ると両親の姿はなく、テーブルの上には料理けが置かれている。ちょうど姉がお風呂から出てきたようで頭にタオルをかけて歩いてきた。

おかえり。どこ行っていたの?と聞かれたので俺はブックオフと答えた。

ブックオフ?珍しい。と姉は言った。

テーブル一角にあぐらをかくように座り、頭のタオルを撫でるようにして髪を拭いた。

その光景中学の時の姉に見えて俺は一瞬泣きそうになる。

とうさんとかあさんはもう寝たから。ごはん、まだでしょ?と姉がいい、俺は頷いた。

じゃあ一緒に食べよっか、と姉がいい、俺は頷いた。

食事が終わり、自分の部屋に入り、自分のベッドで久々に横になると俺は買ってきた本を袋から取り出した。

仰向けに寝そべり、適当にページを開いた。111ページ。そこにはこう書いてあった。

私はあなたと暮らせない

これが人の世というもの

そして「人生」はあちら側の

俺は本文を読むのも忘れて、あの嬢のことを思い出していた。俺は酔っていたのだ。

嬢の笑みが脳裏に浮かび、その顔が一瞬、姉になった。

俺は本を閉じ、横に置くと、深く深呼吸をした。目を閉じ、祈りたかった。

しかし誰かを救うために祈るには、俺はもう歳を取り過ぎていたのかもしれない。

おそらく今年のGWは帰らないだろう。

俺はもう駄目かもしれない。

​そんなのムリさ きみは笑うだけ 子犬にきいても しっぽふるだけ ​でもね もしかしてほんとーに できちゃうかもしれないよ!? ​大きな声で ピリカリラ ​ふざけて騒いで踊っちゃえ ​パパ ママ せんせ ガミガミおじさん ​"ねなさーい"なんてね かみなり落っこち お空にひびけ ピリカリラ ​じゃれて走って遊んじゃえ ジュースカンパイ おかわり100パイ ​元気がてんこ盛り 年中無休 教科書みても 書いてないけど 子猫にきいても そっぽ向くけど ​でもね もしかしてほんとーに できちゃうかもしれないよ!? ​大きな声で ピリカリラ ​はしゃいで騒いで歌っちゃえ ​パパ ママ せんせ ガミガミおじさん ​"うるさーい"なんてね 火山が大噴火 お空にひびけ ピリカリラ ​とんで走ってまわっちゃえ テストで3点 笑顔は満点 ​ドキドキワクワクは年中無休 ​そんなのムリさ きみは笑うだけ 子犬にきいても しっぽふるだけ ​でもね もしかしてほんとーに できちゃうかもしれないよ!? ​大きな声で ピリカリラ ​ふざけて騒いで踊っちゃえ ​パパ ママ せんせ ガミガミおじさん ​"ねなさーい"なんてね かみなり落っこち お空にひびけ ピリカリラ ​じゃれて走って遊んじゃえ ジュースカンパイ おかわり100パイ ​元気がてんこ盛り 年中無休 教科書みても 書いてないけど 子猫にきいても そっぽ向くけど ​でもね もしかしてほんとーに できちゃうかもしれないよ!? ​大きな声で ピリカリラ ​はしゃいで騒いで歌っちゃえ ​パパ ママ せんせ ガミガミおじさん ​"うるさーい"なんてね 火山が大噴火 お空にひびけ ピリカリラ ​とんで走ってまわっちゃえ テストで3点 笑顔は満点 ​ドキドキワクワクは年中無休 ​そんなのムリさ きみは笑うだけ 子犬にきいても しっぽふるだけ ​でもね もしかしてほんとーに できちゃうかもしれないよ!? ​大きな声で ピリカリラ ​ふざけて騒いで踊っちゃえ ​パパ ママ せんせ ガミガミおじさん ​"ねなさーい"なんてね かみなり落っこち お空にひびけ ピリカリラ ​じゃれて走って遊んじゃえ ジュースカンパイ おかわり100パイ ​元気がてんこ盛り 年中無休 教科書みても 書いてないけど 子猫にきいても そっぽ向くけど ​でもね もしかしてほんとーに できちゃうかもしれないよ!? ​大きな声で ピリカリラ ​はしゃいで騒いで歌っちゃえ ​パパ ママ せんせ ガミガミおじさん ​"うるさーい"なんてね 火山が大噴火 お空にひびけ ピリカリラ ​とんで走ってまわっちゃえ テストで3点 笑顔は満点 ​ドキドキワクワクは年中無休 ​そんなのムリさ きみは笑うだけ 子犬にきいても しっぽふるだけ ​でもね もしかしてほんとーに できちゃうかもしれないよ!? ​大きな声で ピリカリラ ​ふざけて騒いで踊っちゃえ ​パパ ママ せんせ ガミガミおじさん ​"ねなさーい"なんてね かみなり落っこち お空にひびけ ピリカリラ ​じゃれて走って遊んじゃえ ジュースカンパイ おかわり100パイ ​元気がてんこ盛り 年中無休 教科書みても 書いてないけど 子猫にきいても そっぽ向くけど ​でもね もしかしてほんとーに できちゃうかもしれないよ!? ​大きな声で ピリカリラ ​はしゃいで騒いで歌っちゃえ ​パパ ママ せんせ ガミガミおじさん ​"うるさーい"なんてね 火山が大噴火 お空にひびけ ピリカリラ ​とんで走ってまわっちゃえ テストで3点 笑顔は満点 ​ドキドキワクワクは年中無休 ​そんなのムリさ きみは笑うだけ 子犬にきいても しっぽふるだけ ​でもね もしかしてほんとーに できちゃうかもしれないよ!? ​大きな声で ピリカリラ ​ふざけて騒いで踊っちゃえ ​パパ ママ せんせ ガミガミおじさん ​"ねなさーい"なんてね かみなり落っこち お空にひびけ ピリカリラ ​じゃれて走って遊んじゃえ ジュースカンパイ おかわり100パイ ​元気がてんこ盛り 年中無休 教科書みても 書いてないけど 子猫にきいても そっぽ向くけど ​でもね もしかしてほんとーに できちゃうかもしれないよ!? ​大きな声で ピリカリラ ​はしゃいで騒いで歌っちゃえ ​パパ ママ せんせ ガミガミおじさん ​"うるさーい"なんてね 火山が大噴火 お空にひびけ ピリカリラ ​とんで走ってまわっちゃえ テストで3点 笑顔は満点 ​ドキドキワクワクは年中無休 ​そんなのムリさ きみは笑うだけ 子犬にきいても しっぽふるだけ ​でもね もしかしてほんとーに できちゃうかもしれないよ!? ​大きな声で ピリカリラ ​ふざけて騒いで踊っちゃえ ​パパ ママ せんせ ガミガミおじさん ​"ねなさーい"なんてね かみなり落っこち お空にひびけ ピリカリラ ​じゃれて走って遊んじゃえ ジュースカンパイ おかわり100パイ ​元気がてんこ盛り 年中無休 教科書みても 書いてないけど 子猫にきいても そっぽ向くけど ​でもね もしかしてほんとーに できちゃうかもしれないよ!? ​大きな声で ピリカリラ ​はしゃいで騒いで歌っちゃえ ​パパ ママ せんせ ガミガミおじさん ​"うるさーい"なんてね 火山が大噴火 お空にひびけ ピリカリラ ​とんで走ってまわっちゃえ テストで3点 笑顔は満点 ​ドキドキワクワクは年中無休 ​そんなのムリさ きみは笑うだけ 子犬にきいても しっぽふるだけ ​でもね もしかしてほんとーに できちゃうかもしれないよ!? ​大きな声で ピリカリラ ​ふざけて騒いで踊っちゃえ ​パパ ママ せんせ ガミガミおじさん ​"ねなさーい"なんてね かみなり落っこち お空にひびけ ピリカリラ ​じゃれて走って遊んじゃえ ジュースカンパイ おかわり100パイ ​元気がてんこ盛り 年中無休 教科書みても 書いてないけど 子猫にきいても そっぽ向くけど ​でもね もしかしてほんとーに できちゃうかもしれないよ!? ​大きな声で ピリカリラ ​はしゃいで騒いで歌っちゃえ ​パパ ママ せんせ ガミガミおじさん ​"うるさーい"なんてね 火山が大噴火 お空にひびけ ピリカリラ ​とんで走ってまわっちゃえ テストで3点 笑顔は満点 ​ドキドキワクワクは年中無休 ​そんなのムリさ きみは笑うだけ 子犬にきいても しっぽふるだけ ​でもね もしかしてほんとーに できちゃうかもしれないよ!? ​大きな声で ピリカリラ ​ふざけて騒いで踊っちゃえ ​パパ ママ せんせ ガミガミおじさん ​"ねなさーい"なんてね かみなり落っこち お空にひびけ ピリカリラ ​じゃれて走って遊んじゃえ ジュースカンパイ おかわり100パイ ​元気がてんこ盛り 年中無休 教科書みても 書いてないけど 子猫にきいても そっぽ向くけど ​でもね もしかしてほんとーに できちゃうかもしれないよ!? ​大きな声で ピリカリラ ​はしゃいで騒いで歌っちゃえ ​パパ ママ せんせ ガミガミおじさん ​"うるさーい"なんてね 火山が大噴火 お空にひびけ ピリカリラ ​とんで走ってまわっちゃえ テストで3点 笑顔は満点 ​ドキドキワクワクは年中無休 ​そんなのムリさ きみは笑うだけ 子犬にきいても しっぽふるだけ ​でもね もしかしてほんとーに できちゃうかもしれないよ!? ​大きな声で ピリカリラ ​ふざけて騒いで踊っちゃえ ​パパ ママ せんせ ガミガミおじさん ​"ねなさーい"なんてね かみなり落っこち お空にひびけ ピリカリラ ​じゃれて走って遊んじゃえ ジュースカンパイ おかわり100パイ ​元気がてんこ盛り 年中無休 教科書みても 書いてないけど 子猫にきいても そっぽ向くけど ​でもね もしかしてほんとーに できちゃうかもしれないよ!? ​大きな声で ピリカリラ ​はしゃいで騒いで歌っちゃえ ​パパ ママ せんせ ガミガミおじさん ​"うるさーい"なんてね 火山が大噴火 お空にひびけ ピリカリラ ​とんで走ってまわっちゃえ テストで3点 笑顔は満点 ​ドキドキワクワクは年中無休 ​そんなのムリさ きみは笑うだけ 子犬にきいても しっぽふるだけ ​でもね もしかしてほんとーに できちゃうかもしれないよ!? ​大きな声で ピリカリラ ​ふざけて騒いで踊っちゃえ ​パパ ママ せんせ ガミガミおじさん ​"ねなさーい"なんてね かみなり落っこち お空にひびけ ピリカリラ ​じゃれて走って遊んじゃえ ジュースカンパイ おかわり100パイ ​元気がてんこ盛り 年中無休 教科書みても 書いてないけど 子猫にきいても そっぽ向くけど ​でもね もしかしてほんとーに できちゃうかもしれないよ!? ​大きな声で ピリカリラ ​はしゃいで騒いで歌っちゃえ ​パパ ママ せんせ ガミガミおじさん ​"うるさーい"なんてね 火山が大噴火 お空にひびけ ピリカリラ ​とんで走ってまわっちゃえ テストで3点 笑顔は満点 ​ドキドキワクワクは年中無休 ​ずっとずっとね!年中無休!

左派リベラルの知人を自宅に招くとき

図書館マルクス資本論を借りてきて、テーブルの上など目立つ場所に置いておく。

招かれた友人はそれを目にして気を良くし、現行政治の悪徳を朗々と語る。

俺はずんだもんの動画リベラルについては履修済みなので話についていけないことはなく、適切な相槌をすることで相手は喉をゴロゴロ鳴らすように「分かってるねぇ!」と言って笑顔を見せる。

こうして俺たちは友人同士となり、社会人となってから少しずつ友好関係を広めている。

それから今度、保守派の知人を招くことになっているんだけど、テーブルの上に何の本を置いておけばいいか教えてもらえると助かる。

感動シーンで感動できなくて悔しかった

クラナドエンディングラスト主人公が目の敵にしてた父親と手をつなぐ一枚絵がでてきて、

だいたいそこでみんな涙腺崩壊みたいなこといってんだけどどうも理解できない

いやラスト父親なん?みたいな

なんとなくいいたいことはわからんでもないけどラストにもってくるようなことでもないし本編で語り終わったからもういらんだろとくらい思ってた

いまでも感動できない

めっちゃさめためでみちゃう

そこなんかよりサビでうしおが笑顔で走ってるイラストのほうがよっぽど涙腺にきたわ

2024-04-25

夢の中で愛猫が喋った

愛猫言葉が話せるようになったと言い、私は驚きながらも感激した。

次に日本語を教えてほしいというので、私は二つ返事で頷いた。

「まずは挨拶からかな。『おはよう』って言ってみて」

愛猫は「おはよう」と繰り返し、私は笑顔拍手した。

そして「どうして”おはよう”なんですか」と愛猫は言った。

「え?」

「朝の挨拶がどうして”おはよう”なのかと聞いたんです。べつに、”こんにちわ”でも”いぬ”でもいいじゃないですか」

私は苛々し始めた。

「それは…その、そういう決まりから

「決まり?じゃあ、明確な理由はないと?」

「…うん」

私は渋々頷いた。

「それなら他の言葉でもいいじゃないですか。それに前から思ってたんですけど、いつも同じ挨拶言葉を使うって、なんか馬鹿みたいだなって」

私は愛猫の頭を叩いた。

「そういう決まり!!決まりなの!!!

愛猫は驚いた顔を見せ、そのあと顔を伏せると小さな声で「…わかりました」と言った。

そこで目が覚めた。

妙な夢だったなと思いながらベッドから起き上がり、リビングへ行くと愛猫ソファで眠っていた。

わず頭を撫でると目を覚まし、「にゃあ」とかわいく鳴いた。

そのときになってようやく、私は愛猫言葉を話せなくて良かったと思った。

この人多分発達障害なんだろうなという先輩がいる。

・よく遅刻している(すっぴん・髪ボサボサでオフィスに駆け込んでくる)

・家の鍵をオフィスでなくしたとかで大騒ぎになっていた

・常に挙動おかしい(常に目がキョロキョロしていて落ち着きがなく、この前は水を汲むだけだろうにウロウロしていて、挨拶すると「あっあっ、お、おはようございます……はは……」みたいな感じ)

・返答の内容が時々おかしい(聞いている内容じゃないことが変な間で返ってきて場の空気が「?」となる)

・たまに失礼な質問をする(先輩に、「彼氏さんいるんですか!?」などプライベートのことを根掘り葉掘り聞く)

・時々伝え方に関してお客様からクレームが来ている

なんというか、目のキョロキョロ具合だとか落ち着きのなさで、ぱっと見でまず「まぁなんかある人なんだろうな」という感じではあった。

それでも彼女は今、社内でちゃんと「尊重される」ポジションを築いている。

・いつも誰にでも笑顔

挨拶を欠かさな

積極的質問する

勉強しているらしく、業界知識をしっかり身につけている

飲み会イベントに必ず行く、必ず最後までいる

自分特性で変な空気になった時随時「私変なこと言いましたよね、すみません」等と謝る

会社に入ったばかりの頃は、それはお客さんからクレームが多く、「あいやばい」ということで嫌われていたらしいが。

長いこと笑顔一生懸命続けていることで、「あの子はまぁ頑張ってるからね」ということになっている。たどたどしく発表している時も、みんな時々笑いながらも穏やかに聞いていた。

世話好きな人が多い自分会社からというのもあるかも。(周りの人がなくしものを一緒に探したり困りごとを聞いてあげたりしているのをたまに見かける)

かに最初は「なんだこの人」と思っていたけれど、下手なりにコミュニケーションを取ろうとする一生懸命さに正直胸を打たれるというか、見ていると変に勇気が出る。自分が殻に篭りがちなので。

2024-04-24

ゆるキャラ

 三ツ葉市のゆるキャラに葉渡賢治が選ばれた。

 葉渡賢治が12,375票で1位、みつはきゅんが265票で2位、みっちゃんが76票で3位だった。みつはきゅんが三ツ葉市のゆるキャラに最もふさわしいと思ったので、葉渡賢治はみつはきゅん投票したが、選ばれたのは圧倒的に葉渡賢治であった。そんな馬鹿なと思った。だいたい葉渡賢治は三ツ葉市のゆるキャラ立候補していない。しかし、それを言うならみつはきゅんもみっちゃんも、第4位の葉っぴぃも自らの意思立候補したわけではないから、異議を申し立て根拠としては不足しているだろう。第2位のみつはきゅん緑色イメージカラーアニメヒロインのようなキュートキャラクターであった。第3位のみっちゃんは二頭身にデフォルメされた中性的キャラクターで頭部に三箇所結った髪が三枚の葉っぱのように見える。第4位の葉っぴぃはギザギザの葉っぱが特徴の植物地雷ファッションに身を包むキャラクターであった。葉渡賢治は葉渡賢治だった。葉渡賢治38歳。三ツ葉市立三ツ葉第一小学校、三ツ葉市立第一中学校卒業、三ツ葉市立三ツ葉高校入学卒業、三ツ葉市立三ツ葉経済大学入学大学卒業後は三ツ葉市の老舗和菓子屋・三ツ葉堂に就職、3年前に看板商品である三ツ葉大福製造ライン責任者就任、で今に至り、三ツ葉市のゆるキャラ就任

 市の命令で、葉渡賢治は市役所から徒歩10分の場所にある8畳1Kのアパート引っ越しをすることとなった。他の自治体では大抵のゆるキャラ市役所倉庫に押し込められているので、専用のアパートを与えられることはゆるキャラにとって異例の待遇である、と市の観光課の人間は言った。これまでは6畳1Kの部屋で生活をしていたので、わずかにグレードアップしたことになる。普通ゆるキャラクルマ運転しないだろうし、ゆるキャラ交通事故で人を轢き殺すなどすればそれは前代未聞の事案で、どのように対処すればいいのか誰にもわからないので、リスク管理のためにクルマは売却が推奨され、それに従った。引っ越しクルマの売却に伴って勤務先である三ツ葉堂への出勤が困難になったため、退職した。

 就任式には何を着て行けばいいのかわからず、葉渡賢治はスーツで行った。市役所の3階。「それでは三ツ葉市の新キャラクター、葉渡賢治38歳さんです、拍手でお出迎えください」と女性の司会役が言い、俺が入室する手筈になっていた。葉渡賢治のゆるキャラとしての名前は、本名の他「38歳」まで含まれているのだと葉渡賢治はこの時に知った。つまり「葉渡賢治38歳」がキャラである来年とかどうするんだろう、と思った。葉渡賢治は拍手で出迎えられ、ゆるキャラとしての葉渡賢治の姿がみなさんにお披露目された。ゆるキャラとしての葉渡賢治の姿というのは、この場合スーツ姿の葉渡賢治のことである。昨日は髪を切り、家を出る前に入念に髭を剃り、ヘアオイルを付けて髪を乾かし、化粧水を顔に塗りたくるくらいのことはしたが、葉渡賢治が葉渡賢治であることには変わりなかった。

 思ったよりも厚みのある会場の拍手の音で薄々気付いてはいたが、おびただしいカメラフラッシュ意表を突かれた。葉渡賢治を見に来ている人がたくさんいた。マスコミとかだろうか。フラッシュの眩しさにしかめっ面になりそうになったが、そうだ、俺は三ツ葉市のゆるキャラなんだと思い出し、できるだけゆるキャラとしてふさわしい振る舞いをしようと心掛けた。少なくともゆるキャラはしかめっ面はしないだろう。そんなゆるキャラを葉渡賢治は見たことがなかった。三ツ葉市のゆるキャラに葉渡賢治が選ばれてからというもの、葉渡賢治はゆるキャラ勉強に余念がなく、大抵のゆるキャラ顔面にはうまく言語化できない愛嬌があることを発見していた。だから、葉渡賢治は笑顔とも微笑みとも無表情とも言えない、強いて言えば、いつも行っているラーメン屋でいつも通りの醤油ラーメンAセットをオーダーする時の表情(よく観察するとわかるが、殆どゆるキャラはこの表情をしている)をして、大量のフラッシュをやり過ごした。

 会場は大きな多目的室のような場所で、皆の衆目が集まる正面に、緑色背景に白抜きで三ツ葉市と書かれた市松模様の大きなボードが聳え立ち、その上に「三ツ葉市 ゆるキャラ就任式」と書かれた横断幕が設えられている。簡素な作りではあったが、今日の葉渡賢治のために用意してくれたかと思うと率直に感謝の念が溢れた。市長は既に市松模様の大きなボードの前面にいて、登場した葉渡賢治に手を差し伸べ、我々は握手をした。市長の手は大きくて温かく、焼き立てのパンのようだった。フラッシュが一層大きく焚かれる。醤油ラーメンAセット、醤油ラーメンAセットと葉渡賢治は念じて、パンのことはひとまず忘れた。マイクを持った市長が司会に促されて喋り始めた。

「えー、葉渡賢治38歳さん、今日からあなたは我が三ツ葉市をより一層盛り上げる存在として、大いに期待していますし、市一丸となってその活躍を後押しをしていきたいと考えていますよろしくお願いしますね。さて、三ツ葉市を躍進していく政策としては三枚の葉っぱがあります。昨日考えました。一枚目教育日本に誇る三ツ葉市立三ツ葉経済大学。ね。これがその大きな役割を担い、地域経済ますます活性化して行くでしょう。すごいですね。二枚目産業。三ツ葉堂の三ツ葉大福ブランチで何回取り上げられたか知ってます? それはもうね、何回も取り上げられてるんですか? 三ツ葉市ってのは交通の要所ですからお土産もたくさん売れるってもんですよ。ね。そして三枚目。それがこのゆるキャラですよ。これから、はま……、は……、はわ……、はわたりけんたろう、だっけ? そうそう、あはは、ねぇ? ってーかビシッとスーツで決めちゃって、ゆるキャラなんだからゆるい格好でよかったのに。パーカーとか。あ、でもゆるキャラパーカー着ないか。ね。誕生日いつ? いま何歳? あーね。そうそう、歳とったら名前の歳も一歳増やして、葉渡賢治39歳になるから直木三十五みたいで格好いいだろ? あ、どうせなら漢数字にする?」

 市長演説が終わると、委嘱状が授与された。市長からかに委嘱状を受け取った。酔っ払っているのかなと思ったが、その挙動素面のそれで、特に酔っ払っているわけではなさそうだった。額縁に入っていて重みがあった。正面にそれを掲げるとたくさんのフラッシュが焚かれた。やがてマイクが手渡され、司会者が「葉渡賢治38歳さん、意気込みをお願いします」と言い、葉渡賢治が喋る番になった。何を言うべきか迷ったが、「大好きな三ツ葉市を盛り上げて行きたいと思いますので、よろしくお願いします」と言って礼をしたところ、隣の市長が「君、ゆるキャラってのは喋らないんだ。喋ってるゆるキャラを見たことがあるかい?」と耳打ちし、うっかりしていたと思った。「何かそれっぽいポーズでもしておきなさい」と市長は続け、俺はとっさに左手を自らの腰に当て、右腕を天に掲げたそれっぽいポーズをした。会場からは笑い声が漏れた。俺のゆるキャラとしてのコミカルさが会場の笑いを唆したのであれば、ゆるキャラとしての初めての仕事としては上出来だろうと思われた。やがて葉渡賢治は音楽に合わせて「みんみんみんなの三ツ葉ダンス」を踊った。ワルツだった。式典の最後披露するから覚えてきてくれと言われていたやつで、おそらくこれも上出来だった。キャラソンで三拍子音楽はあまりないように思われ、攻めてるな、と思った。左手を自らの腰に当て、右腕を天に掲げたポーズダンスを終えた時、会場に迎えられた時と同じくらいの拍手の音が鳴った。

 俺はこれからゆるキャラとしての自覚を持った暮らしをしていくことになる、と葉渡賢治は思った。給与は前職のものが引き継がれ、家賃は半額の補助が出る点も同様だったから、ひとまずは生活には困らないことになっていたのは幸運であった。おそらくゆるキャラコンビニ弁当を買って食べないから、しっかりと自炊をすべきだろう。三ツ葉市を後押しするキャラなわけだから、肉よりも野菜多めの生活がいい。ゆるキャラサプリメント摂取するイメージはないが、活動を下支えする健康のためには取り入れるべきかもしれない。アルコールはこの際やめるべきだ。タバコそもそも吸っていないが、タバコ原材料は葉っぱなわけで、敢えて喫煙を始めたほうがいいだろうか。いや、さすがにそれは考えすぎだ。タバコスパスパ吸っているゆるキャラがどこにいる。夜は早めに寝て、朝は早めに起きたほうがいい。過度な筋トレゆるキャラとしての外見を毀損するから、きっと避けた方がいいだろう。どちらかと言うと、ご飯をもりもり食べて丸々と太った方が愛嬌が出るだろうな。

 初めての仕事就任から4日後の葉渡マラソン大会であった。パーカーを着て行った。一ノ葉町、二ノ葉市、三ツ葉市、四ツ葉町を合わせて葉渡地区と言い、一ノ葉町のいちかてゃ、二ノ葉市のにのの、三ツ葉市の葉渡賢治38歳、四ツ葉町のよもぎんが会場に来ていた。よもぎんを見るのは久しぶりだった。実は俺は小学生の頃、隣町である四ツ葉町のお祭りに行った際にたまたま会場に来ていたよもぎんを友人と共にふざけてボコボコしたことがある。よもぎんはよもぎ団子を模した緑の丸いキャラクターで、そのふくよかな見た目は子供たちをして、体当たりをしてくれ、サンドバックにしてくれと言わんばかりのように思えた。よもぎんは複数の子供たちにもみくちゃにされながれも笑顔を保っていて、それが更に子供たちの加虐心を駆り立てた。子供のやることだったし、よもぎんは丸くて厚い「側」に覆われていたように思われたので、死活問題になるようなダメージはなかっただろうが、いま思えばむごたらしい仕打ちをしたものだと思える。

 葉渡マラソン大会の会場にはキッチンカーなどが集まり、老若男女大勢の人で賑わいを見せた。マラソン大会という名のお祭りであり、我々ゆるキャラ集客のための賑やかしだろう。俺はランナーに手を振ったり、子供たちと触れ合ったりしながら、かつてのよもぎんのように四方八方からボコボコにされやしないか懸念していたが、杞憂であった。かねてより思っていたこであるが、最近若い人は礼儀正しくて、思いやりがあり、優しい。「本当にリアル葉渡賢治だー」などと子供たちは言い、俺は求められるままに子供たちと握手をしたりした。

 ひとしきりの子供たちが離散すると、大きな丸い物体が視界に入った。俺の記憶にある若々しい新緑のよもぎ色ではなく、数年に渡って浴び続けた太陽光線で色褪せ、汚れや黒ずみが目立つ、言われれば確かによもぎ餅かもしれない、という物体であった。側面にはわずかにへこみがあり、これはあの時に俺が蹴りを入れたへこみだろうか。よもぎんは俺の眼前に佇み、俺を見つめていた、気がした。実際のところは俺を見つめていたかどうかわからない。たいていのゆるキャラにはどこを見ているのかよくわからないようなところがある。何か言いたげなようにも思えたが、やはり実際に何か言いたいかどうかはわからなかったし、そもそもゆるキャラは喋るべきではなかった。やがてよもぎんは去っていった。俺の目は確かによもぎんの背を見つめていたが、何を思えばいいのかまではわからなかった。

 葉渡賢治39歳は全日本ゆるキャラグランプリで審査員特別賞を受賞し、その名を全国に知られることとなった。同年、地上波テレビに初出演。つぶあん同盟という深夜番組で、芸人さんが1〜2分程度のネタをする番組だった。葉渡賢治には人を笑わせるようなネタがあったわけではないが、「おまかせで」というオファーを頂いていたので、三ツ葉市のPRをし、フル尺でオンエアされた。SNS動画サイトでも切り抜かれて大いに拡散し、コアなお笑いファンを中心に話題になった。三ツ葉市は葉渡賢治のテレビへの出演オファーは全て受け入れ、それとは別にインターネット動画配信も精力的に行い、着実に人気を獲得していった。葉渡賢治39歳のグッズが制作され、三ツ葉駅で販売された。特にアクリルスタンド好調な売れ行きのようで、葉渡賢治39歳を前面に押し出しパッケージデザイン刷新した三ツ葉堂の三ツ葉大福は前年に比べて売上が約25%向上したとのことである

 葉渡賢治40歳は全国を飛び回る多忙な日々を過ごした。市のPRのみならず、県や地方宣伝にも駆り出された。グッズは39歳のものから40歳のもの刷新され、商品数を増やしたこともあり、売上金額を更に伸ばした。アクリルスタンドの他、クリアファイルTシャツトートバッグ特に人気だった。終売となった葉渡賢治39歳のグッズはフリマアプリプレミア価格取引された。

 葉渡賢治41歳は全13話で深夜アニメ化され、毎週のようにSNSトレンドに浮上した。これは葉渡賢治の声優デビュー作でもある。実は葉渡賢治40歳10ヶ月あたりで極東経済という雑誌が「なぜ葉渡賢治は40歳ブームが終わるのか?」という挑戦的なタイトル記事を出し、かなりページビューが回っていたようで、このまま葉渡賢治は終焉に向かうかと思われたが、アニメ起死回生立役者となったというわけだ。

 翌年には葉渡賢治42歳のマンホールが市内に5か所設置された。これは葉渡賢治の聖地巡礼をする観光者への秘策であった。さすがにマンホールは毎年デザイン刷新するわけにはいかないから、葉渡賢治アプリカメラ撮影するとARで葉渡賢治の現状の歳が浮き出てくる仕様になった。就任時に動画サイト投稿していた「みんみんみんなの三ツ葉ダンス」は葉渡賢治43歳4ヶ月の時点で1000万回再生を記録した。

 葉渡賢治は45歳になり、葉渡賢治45歳になった。葉渡賢治45歳はアニメの時ほど多忙でもなく、しかイベントに呼ばれればそれなりに盛況という、ライフワークバランスの取れた時期であった。できるだけ丸々とした愛嬌のある体型を維持しようとしていた葉渡賢治であったが、ここ最近は太りやすさを感じており、愛嬌のある体型をオーバーしているようであることが気になっていた。愛嬌とは丸々としていることであり、腹がだらしなく出ていることではないだろう。以前よりも頭髪が劇的に薄くなっているような気もしていた。

 平日昼の帯番組「ひるとん」で、リリースされたばかりの新曲「三ツ葉にあつまれ!」のプロモーションのために生放送ダンス披露することとなっていた。良く言えば安定、悪く言えば停滞していた葉渡賢治の人気を今一度ブーストするための満を持してのリリースであった。楽曲制作MV作成振り付けなど、「三ツ葉にあつまれ!」には潤沢な予算を投入したと聞いている。気合いを入れなければならない。

「さーて、今日は、三ツ葉市から特別ゲスト、葉渡賢治45歳さんが新曲披露してくださいます。それでは聴いてください、「三ツ葉にあつまれ」です、どうぞ!」とアナウンサーが言い、スタンバイしている葉渡賢治の姿がモニターに映し出されたのが見えた。モニターに葉渡賢治の姿が映し出されたということは、生放送で全国のお茶の間テレビにも葉渡賢治が映し出されているということだ。音楽が鳴り、葉渡賢治45歳は周りに従えたちびっこダンサーと共に踊り始めた。やはり子供の人気は不可欠とのことで、ダンサー1014歳男子2人、女子2人の4人であった。葉渡賢治の両隣に男女2人、後方に並んで男女2人という体制であり、葉渡賢治を合わせた計5人がステージ新曲披露した。新曲振り付けデビュー作よりもテクニカルで、葉渡賢治の加齢と体重では踊り切るのが難しく、MV撮影時にはNGを出しまくり、現場はピリピリしていたように思った。葉渡賢治は醤油ラーメンAセットのことを考えながら生放送を踊り切ろうと思ったが、最近ではにんにくたっぷり餃子付きの醤油ラーメンBセットも気に入っており、迷いが生じた。曲の終盤、メンバー全員が2回転スピン披露する箇所がある。2回転スピンとは、2回くるくるとその場で高速で回ることである。葉渡賢治はこれを苦手としていて、これがこの日最大の山場だろうと考えていた。

 事件は起きた。いざ2回転スピンの場面になると、加齢、肥満、緊張など様々な言い訳はできると思うが、葉渡賢治は2回転目によろよろと右にバランスを崩した。葉渡賢治の右にはダンサー最年少である10歳の女性本名非公開)が配置されており、不覚にも葉渡賢治は彼女に激突、葉渡賢治は彼女に覆い被さるように倒れ込んだ。この場面はSNS動画サイトで切り抜かれて大いに拡散し、ネット民による数々の自発的検証が行われ、「葉渡賢治の右手女児の胸を掴んでいる」「葉渡賢治の唇が女児の首すじに触れている」「葉渡賢治の右膝が女児の脚と脚の間に入り込み、女児開脚余儀なくされている」「葉渡賢治の汗とよだれが女児衣装に付着している」「葉渡賢治の息はにんにく臭そうである」「それ以降の女児の泣きそうな顔は見ていられない」「それでも最後まで踊り切った女児プロ」「人生で一番気分の悪いものを見させられた」「葉渡賢治とかいセクハラ野郎」「犯罪者」「消えろ」などという書き込みがあった。

 どのゆるキャラにも否定的意見は最低一つはある。養老塚市のよろよろには「どんくさい」、木宮町のきのやんには「アドリブが効かない」、千脈市のちーおには「正面を向け」など。しかし、彼ら/彼女ゆるキャラがいちいちSNSをチェックしてそれらネガティブ意見を閲覧して真に受けているようには思えないし、何しろ彼ら/彼女らにはゆるキャラという「側」が鎧のように装着されているように思われ、その無機質な「側」がダメージを吸収あるいは反発して無効化しているように葉渡賢治には思われた。その点、葉渡賢治はそれら誹謗を生身で受けざるを得なかった。葉渡賢治は葉渡賢治それ自体ゆるキャラだったかである。葉渡賢治はSNSはもちろん、ニュースサイトコメント欄匿名掲示板への書き込みなど、自らへの誹謗中傷を全てチェックした。なくなった仕事の退屈を埋めるように、まるでそれが葉渡賢治の仕事 Permalink | 記事への反応(1) | 17:38

誰がりりちゃん擁護してんの?

頂きりりちゃんのことあんまり興味なかったけどXで写真を見たらまともな神経してると思えなかったわ。

罪を償うのも当然だけど彼女には矯正必要だと感じた。

笑顔札束を抱えて「みんなを稼がせるマニュアル」を販売できる神経は普通ではない。

擁護してる人達はこの写真を見てないんだろうか?ちょっと信じられない。

https://twitter.com/oriii_chance/status/1704398259966644281

モテはじめて変わってきたこ

イケメンをしっかり観察するようになった

イケメンがどのぐらい外見・見え方に気を配っているかわかるようになった。

単純に外見だけでなく、いわゆるいい男の言葉の使い方や動き方や人との接し方・考え方を観察して、よいところを自然に取り入れるようになった。

モテ方の次元が上がるたびにえもいわれぬ進化を感じる

モテ方の次元が上がると言葉では言い表しにくいが、圧倒的な自信が構成される。

今までそこまで相手にされなかった層が自分にとってのノーマル層になる。

自然に、相手に応じてどのように振る舞えばいいかがわかってくる。女性言語女性にわかるようになる。

美人美人に見えなくなりはじめる

美人の中にもランクがあることを知る。細かい部分(「細かい」というのは以前の主観であり、現在では決して細かくない)差に目がいくようになる。

美人美人であることの種明かしがされていくような状況。

ある意味美人にそれほど興味がなくなるので呪いのようなものかもしれない。

推される

自分ファンが増加する。付き合っていない状態自分が王のようにありのまま感じたままに振る舞ってもワンコ尻尾を振ってついてくるような女性が多くできる。

スポーツ等体を動かすことが好きになる

スポーツが好きになり体が動くたびに嬉しさを感じるようになる。進んで望んで体を動かしたいと感じはじめる。

コミュニケーション能力の向上

初対面の人に能動的に話しかけにいくことが増加した。友人関係の向上。

自分欠点直視し受け入れられるようになった

今まで見て見ぬふりをしていた部分について直視し、ダメな部分・変えたいと思う部分を実際に改善しようと考えるようになった。

しかし、そんなダメ自分をも含めて受け入れられるようにもなった。現状の自分バツをつけるのではなく、行動を変えようと考えるようになった。

笑顔ポジティブ思考が増えた

基本的に前向きになってきた。

非モテ男性からの敵視が増えた

自然非モテ男性から嫌われるようになった。また、非モテ男性の何が非モテかをクリア理解できるようになった。

たとえば外見を見て「はじめまして」と言われた瞬間に、どことどことどこをどう改善すればよくなるかを一瞬で見抜く(失礼になるので絶対に言わないが)

性格についても卑屈さや女性への攻撃性を持っているので、なんで女性に対してそんなこと言うんだろうと思いがち。

敵視されるならまだしも、具体的に足を引っ張られることが多くなった。これを反面教師と考えて戒めのように捉えている。

わかりやすいところでいうとKPOP敵視。無関心ならまだしもKPOP嫌いの男は年代わずまず非モテで確定。

最近課題はどうやったら足を引っ張られないように対応するかどうか。

おわりに

なにか参考になれば幸いです。

最後の節については、未だ自分が完全にモテているわけではない証左と捉えてもらえるとありがたいです。

まり総合的に見るとこの記事は、ストレス発散を兼ねた単なる増田住民へのマウンティングです。

非モテ男性が多く存在することで自分モテているということなので、感謝の念が絶えません。いつもありがとうございます

anond:20240424091225

そうだよ、世の中のマジョリティは心の中ではそう思ってる

ここまでマイノリティとやらが細分化されちゃってもうお腹いっぱい

表面上は、認めてますよ、と笑顔取り繕いつつ

内心では、頭イカれてんじゃないの?と思っているのが大半

いつになったら世のマイノリティはそれに気づくのか


いや、もちろん社会が適合させようとしつつある分野もあるよ、バリアフリーとか

ただ単に、どこまでやるのか、いつまでにやるのかが問題であって

もし社会がそうなっていない時代に生まれしまったのなら

ある程度の年齢になったとき社会に合わせる努力(諦め)が必要でしょ、ってこと

まあ、そこそこ賢い子どもは幼少期からやっているだろうけど

二十歳そこそこ、果ては30過ぎても自分(に都合の良い居場所)探ししてても

そんなものはいつまでたっても見つからないよ、ってこと

2024-04-23

清潔感があるっていうのは「害がなさそう」っていう意味だよ

変な臭いがしないとか、下心マシマシで誘ってこないとか、そういう「無害」な人ってことだよ。

そしてワンチャン「優しかったり頼りになりそう」って人のことだよ。

から服を洗濯して新しくしてもさ、ダサかったらアウトなんよ。

だって「世の中の空気を読めない変な人」「害を与えそうな人」にカテゴライズちゃうからさ。

もちろん話していくうちに「この人は大丈夫だ」となる時もあるよ

でも第一印象大事だよね

ダサい空気を読めない=変なことしそう」という暗黙の数式があるから、そこは注意しないとね

髪型も、もちろんボサボサは論外だけどさ

20年前から変わってない流行遅れ髪型だと、害があるかも?と疑われるよね

TPOが守れないんじゃないかな?ってなる

そういう人はたとえ清潔でも清潔「感」はないよ

残念だけどね

「害がなさそう」を目指さなきゃね

顔の表情もそうだよ

害のないような自然笑顔大事

むっつり無言で黙ってる人は「害があるかも?」ってなる

そういう人は清潔感があるようには見えなくなるよ

なんか暗く見えるから清潔感から遠ざかるんだ

こう考えると、清潔感って難しいよね

僕らはどうやっても害のある見た目から逃れられないもんね…

から、諦めよう

僕と一緒に!

バンダナ巻いて、ネルシャツ着て、ジーパン履いて、リュックを背負う!

真逆を行けば、逆に愛されるかも!

もう、開き直ろうよ!

好きな服着ようよ!

風呂も時々しか入らなくていいよね!

髪型昔ながらのセンター分け!

流行を気にしてる方がダサい!」そう言おうよ!

嫌われるなら上等!

こっちから願い下げ!!

そうだよね?

そうだと言ってよ

anond:20240423103721

お前は弱者男性スパチャを笑顔で読むのが

女としてのありのままの姿だと思うのか😟

2024-04-22

良い国作ろうって思考島国日本だけかも知れんね。

良い国作っても他国占拠されたら次のオーナーが得するだけだから取られる前に生かさす殺さずで絞れるうちに絞っとこうって考えるのが普通じゃん。

良い国作ろうとか町民が笑顔で暮らせる町とか考えるのは島国日本だけかも知れんね。平和なんて発想が地続きの他国には無い。

2024-04-21

初対面で笑いを取ろうとする人って滑ったらどうすんのかな

気がついてなかった。

なるほど。

愛想笑い笑顔解釈していて

ユーモアのあるあ、た、し!

生きてるわけだ

anond:20240421064434

セックスできなくたって生きてていいじゃん。

セックスできたら嬉しいけど、それは人生の一部だよ。

今まで増田が喜ばしてきた人の人数は想像以上に多いよ。

増田のお陰で笑顔になった人は何人いるか思い出してごらん。

おっぱいけが人類の救い

明らかに豊胸手術だろうと思うけど、結局女性笑顔と大きいおっぱいけがこの世界での救いってわけ

家と布団と食べ物以外でそれ以上に価値があるものが思いつかん

2024-04-20

スモーキーウィスキー牡蠣の相性良すぎてワロタ

笑顔を忘れたお前らもこの組み合わせには思わずにっこりやぞ

弱者男性ワールド

あらすじ:古代文明の滅亡から万年スラム街から這い上がるために古代文明遺物を発掘するハンターとなった少女の名は増田。襲いかかる弱者男性達を撃退し、古代文明遺物を手に入れる戦いが今始まった。

弱者男性古代文明遺跡に生息する謎の生物意思疎通は取れず人類を見つけ次第襲いかかってくる。「女の人生イージーモード」「女は下方婚しませんよね」などと喋ってくる。人類とは別種の存在であり交配は不可能

人類古代文明人の末裔女性しか存在せず単体生殖人工授精により繁殖する。人々は古代文明遺物を利用することで弱者男性から身を守り生き延びている。

1話

 増田が広大な都市廃墟の中を進む。増田スラム街から這い上がるために古代文明遺物を発掘するハンターとなった。

「……ガラクタしかない。このままじゃ飢え死にする」

増田は金を稼ぐために全財産を使って装備を整えた。しかし、見つかるのはガラクタばかりで増田は途方に暮れていた。

「来たぞー! 弱者男性だー!」

後方から多数の弱者男性が襲いかかる。増田は逃げるために走り出した。だが、スラム街での過酷環境で鍛えられた体力でも逃げ切るのは難しいだろう。

「もうダメだ……」

増田は諦めたように立ち止まった。すると、その時、突然増田の背後から大量の弾丸が飛んできて弱者男性達を撃ち殺した。

「な……何だ? 新手の敵か?」

困惑する増田の前に現れたのは銀色の装備を身につけたハンターだった。その女性は美しい容姿クールな目つきで増田を見つめていた。

「危ないところでしたね」

女性は銃を下ろして言った。

「助けてくれてありがとうあなたは……?」

増田が尋ねる。すると、女性笑顔で答えた。

「私は弱者男性駆除を専門としているハンターよ。ところであなた、そんな装備で遺跡に来るなんて自殺志願者?」

「悪かったな。金がなくて装備も揃えられなかったんだ」

増田ぶっきらぼうに答える。女性はまだ増田を警戒しているようだった。

「まあいいわ……。私は善良なハンターから有り金すべて出せば見逃してあげないこともないけど?」

増田は舌打ちすると、腰に着けていたポーチから金を取り出した。

すると突然空から巨大な弱者男性が降ってきて女性を押しつぶし、増田に向かって光線を放った。

「うわああああああああ」

増田は逃げ惑いながら必死で助けを求めた。しかし、誰も助けに来なかった。

「どうして……どうして誰も助けてくれないの……?」

増田絶望しながらも必死に逃げ惑う。すると、一人の女性が姿を現した。

あなたは……!?

その女性弱者男性に押しつぶされたはずの女性ハンターだった。彼女増田に向かって優しく微笑んだ。

「ほらね、私は善良なハンターから……」

エマアレックスは、公園中央にある一本の大きな木の下に設置された古びたベンチに座っていた。黄金色に染まる木々の葉が風に揺れる中、二人はまるで異なる世界の住人のように、それぞれ異なる思索に没頭していた。

エマアレックスの横顔を盗み見ながら、彼への深い愛情に心を満たされていた。彼女思考は、彼の笑顔、昨夜二人で共有した冗談、そして彼の手が偶然触れた瞬間の温もりにまつわる記憶に溢れていた。彼女は、どうやったらこの繊細な感情言葉にして伝えることができるのか、その方法模索しながら、彼が同じように感じてくれていることを願っていた。

一方でアレックスは、まったく異なる思考にふけっていた。彼の頭の中はいつか見たコメディ映画一場面でいっぱいで、その滑稽なシーンを思い出すたびにくすりと笑いをこらえるのがやっとだった。映画の中でのある不器用キャラクターバナナの皮で滑って転ぶシーンは、彼にとってこの上なく楽しい逸話であり、その笑いが彼の心をくすぐっていた。

公園の夕景は美しく、風がエマの髪を優しく撫でる中、彼女アレックス自分愛情を感じ取ってくれることをただひたすらに願っていた。しかし、アレックスはその場の心地よさと映画コミカルな回想に心を奪われており、二人の間に流れる感情アンバランスは、見えない壁のようにそっと存在していた。

この小さな公園の中で、二人の心は同じ時間を共有しながらも、まるで異なる軌道を描いていた。エマ愛情深い視線アレックスの微笑みが、秋の柔らかな夕日の中で静かに交錯していた。

2024-04-19

胸を抉られる音楽

The Amazing Digital Circusテーマ曲にここのところ胸を抉られ続けている

頭の中でしょっちゅう奏でられ、気がつけば口ずさんでいる

そして寂寥とした感情で胸をきゅーと締め付けられている、比喩ではなく本当の痛みを感じ続けている


もっともこの曲に胸を抉られているのか、もともと抉れていたところへこの曲が流れてきたのかはわからない


この曲は

どこにも辿り着かない、逃げることもできない

理不尽不条理

周りにいる人物はほぼ人格破綻している

最悪すぎて笑うしかない

なんとか陽気で楽しげなステップで乗り越えようとするものの、何も変わらないし変えられない

出てくるのはあのポムニのひきつった笑顔だけ

自分にはこんな風に聴こえている


The Amazing Digital Circusを観ているとどんどん辛くなる

パイロットを何度観たかからないけどいつも泣きそうになりながら観ている

この文章を書いてても思い出して泣きそうになってる

見なければいいのだろうけどポムニの行く末を見届けないわけにはいかない


この作品は表面的には現実世界と何の関わりもないファンタジー世界舞台だけど、表現されている本質現実以上に現実のもの

ポムニの置かれている状況や体験自分のそれと等しく置き換えられる

意味のわからない世界

意味のわからないルール

意味のわからない人々

意味のわからない経験

ポムニの不安や混乱、焦りや絶望は全て自分のもの


自分はこの虚無の人生ADCテーマ曲を胸に打ちのめされながら生きていくがポムニには安息未来が訪れて欲しい

そんな終わり方を願ってやまない

anond:20240419133622

やっぱ知っている人いるのか…

上司がさぞ常識みたいに話すから「そうですねぇ…!!(笑顔)」って答えて慌ててChatGPT神様信託を得て

ようやくさわり理解できた

知らなきゃいけないことがこの仕事は多すぎる…w

2024-04-18

20推し続けた人のファンを辞めた話

私はある劇団員ファンだった。

キャパ130人くらいの劇場で公演をしているような劇団の中堅の役者ファンだった。

奥さん劇団員

結婚していることは非公開にしているくせに

奥さんは私によく「匂わせ」をしてきていた。

そんなとこもなんかずっと気持ち悪かった。

推し(便宜上そう呼ぶ)は、20年前はたっくさんのファンがいた。

人目につくような仕事をしていたから、仕事から流れてきたファンがたくさんいて、私もその1人だった。

でもその仕事がなくなり、人目につかなくなると、ファンはすぐに離れていった。

気づいたら、私は推しの唯一のファンになっていた。

若かりし頃、被りなんてみんないなくなっちゃえばいいのに、と思ったこともあったが

実際に居なくなるとなんとまあやりがいのないことか。

ファン同士で「私の方がいい対応してもらってる!」「私の方が可愛い!」「私の方がたくさん金を落としている!」など内心バチバチやることが楽しかったのだ。

今は、客は客だしお行儀よく金落とせば好かれる。とわかるけど、そういうことがわからないファンが(私含め)いっぱいいたしそれで承認欲求が満たされることが楽しかった。

競う相手がいないとつまらない。

淡々とした日々が続いた。

頑張ろうが頑張らなかろうが私は「唯一のファン絶対的存在」だから、頑張る必要がなかった。

その頃気づいたが、推しには役者としての魅力がなかった。演技も上手くないし、顔もスタイルも貧相。20年前は若くて華があっただけだった。

あとびっくりするくらいコミュ障で、面会でも会話が成立しない。

から役者としても別に好きではないし、人としては苦手だった。唯一のファンである心地よさと、他の劇団員がいつも良くしてくれるから辞められなくて、ずっとファンを続けていた。

ファンになって19年が過ぎた頃、状況が変わった。

その頃の私は怠慢も怠慢で、推しが出演する舞台でも、その団体作風が嫌いなら観に行かなかった。

役者ファンとして推しが出るなら観に行こう、という気持ちより、消費者として観たくないものは観なくていいだろ、と思っていた。今もそれは正しいと思っているけど、ファンならなにがなんでも追いかけるのもまた正解だったのだと思う。

そんな間に、私が観に行かなかった舞台を「推しを目当てに見に行った人」をXで見つけた。

その人は、どうやら新規ファンのようだった。

推しはXで、劇団ファンの中で唯一私だけをフォローしていた。

ごくたまに、酔った勢い推しが芝居のことや仕事のことでDMをしてくることがとても嬉しく、私の中の自信となっていた。

気づいたら、推し新規ファンのこともフォローしていた。

新規」の「匂わせ」からしてDMしていることもわかる。

別に全然いいしファンが出来て良かったねと思っていた。本当に。

でも、気づいたら、「新規」のツイートばかりいいねリツイートしているな。とか

面会の際も「新規」とは長々話しているな、とか勝手に卑屈に感じるようになっていった。

今まで待ち望んでいた被りなのに、

惰性でファンを続けすぎてもう戦う熱量なんてない。

絶対的不動の存在だと思っていたので

別に私じゃなくても誰でもいい」みたいな扱いを受けると

虚無感に襲われた。

推しにとっては、チケットが売れて席が埋まれば、誰が座っても変わらないことは頭では理解しているのだけど、ヲタクとしては感情が追い付かない。

かといって私のことを露骨に贔屓しろとも思わないし

自分のペースでこれから推し続けようと思っていた。

そして推し誕生日

新規」は0:00に主語もなく「おめでとう」とだけXにポストしていた。

私も数時間後に同様につぶやいた。

その日の夕方になり、「新規」のつぶやきにだけいいね がついていた。

私の気持ちが折れた。

中学生じゃないんだから、こんな小さなことで、と私も思う。

こんなに長文を書いて。

いいねがつかなかったって。

しょうもな

でも、でも、タイムラインを見ていたら、「新規」のポストが目にはいったなら、私のポストも目に入ったんじゃないの?とか

いつも劇団に関するポストをすると即座にいいねしてくるんだから私のポスト絶対に見ているはずなのに、とか。

まあこれはきっかけに過ぎないのだけど

誕生日おめでとうのつぶやきに、被りはいいねされて私はいいねされなかったので、私は20年続けた推しファンを辞めます

劇場では推しはとてもいい笑顔を私に向けてくれるので

推しがXの使い方が上手ければこんなことにはならなかったのかも、と思うと悔しい。

というか劇団劇団員もXの使い方が下手すぎる。

客のポストバカみたいに全部リポストするから、本当に見たい劇団員ポストが埋もれるし全員がリポストするから同じ客のポストが何度も流れてきて不快

複数回観劇するヲタクがここぞとばかりに考察したり「今日はこうだった」とポストするのに嬉々として反応するので、ライトヲタは肩身が狭くなり行きにくくなる。

まじで頼むから当日券情報とか楽屋での様子だけポストしててくれ。

むちゃくちゃ悪口ばっかり書いちゃったけど

推し、今までありがとう

いまだにヘッダーを私が撮った写真にしてくれていることだけが唯一の私の自信です。

バイバイ元気でね。

ある人気漫画家が居た

彼の作画は素晴らしく、そして人気の理由は何よりもその緻密なストーリーにあった。

いつも読者を最後にはアッと驚かす意外な結末を作り出しては、人気を博していた。

しかスランプに陥ってしまったのか、いつものような冴えたアイデアがまったく浮かばない。

どのような結末にすれば、読者をアッと言わせられるだろうか?

漫画家は悩むもまったくアイデアは浮かばない。

どうしようかと三日三晩悩みに悩み、考え尽くしてもアイデアは出ない。

そのうち疲れてしまってうとうとし始めると、気づけば眠っていた。

すると夢の中で天使が現れ、こう告げた。

あなたの願いをひとつかなえてあげましょう」

「本当か!?では、読者を納得させられるような、結末のアイデアをくれ!」

「いいでしょう」

天使は微笑み、漫画家が求めることを言った。

「…いいですね?最後の結末をこうしなさい。さすれば、願いはかなうでしょう…」

天使は全てを言い終えると、透き通るように透明になっていき、消えていった。

はっと、目を覚ますと、漫画家は夢の内容を明確に覚えていた。

「なんだったんだ、さっきの夢は…」

これは啓示であると思った漫画家は、天使に聞かされた事をそのまま作品の結末に採用した。

後日。

作品は無事に完結した。

「いやあ、あの結末、評判が良いですよ!」

担当がニヤついた笑顔漫画家にそう告げる。

「そうなのか?」

漫画家は意外そうな声を出す。

「ええ!でも、まさかあんな結末にするなんて、思いもしませんでしたよ!」

「私もだ」

「えっ?」

「いや、なんでもない。それにしても、本当に好評だったのかね?」

「それはもちろん!いやあ、大反響ですよ!あの結末は、さすがにどの読者も予想できなかったみたいですから!」

「だろうな」

はいネットでも話題ですよ!」

「そうか…」

漫画家は感慨深い眼差しを窓に向けた。

謎が謎を呼ぶミステリー作品

その結末はこうだ。

ヒロイン美少女が突如、全裸披露して終了。


夢の中で天使は言っていた。

人間というものは、誰もが似た体を持ちながら、ある特定の一人の裸を見たがるものなのです。いいですか?彼らにとっては、服の中身こそ最上ミステリーなのですよ。だからそれを描けば、たとえそこになにがあるか分かっていようとも、人間は満足するのです」



タバコ、いいかね?」

窓辺に歩み寄った漫画家担当に訊ね、「ええ、どうぞ」と言われて、一本を吸い始める。

それから天使言葉を頭によぎらせ、ふと思った。

ありきたりな密室トリック凶器トリックは、古典的ものや有名なもの使用すれば大いに批判される。

しかし、女の裸となれば、下着の先には何があるのか分かっているくせに、それを描こうが文句は言ってこない。

まさに、それこそが最大のミステリーだ。


タバコをふかしながら、漫画家は深くため息を吐いた。

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