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はてなキーワード: 文庫本とは

2020-07-09

ハマったジャンルできたから久々に同人方面覗いてきたんだけど

支部漫画探そうとするじゃない?タグ検索して。二次創作の話なんだけど。

なんか良さ気な画像文字打ち込まれてるやつ?

文庫本みたいになってるのとか、数行のポエムみたいなあれ。ツイッターとかで見掛けるやつ。

あれを漫画とかイラスト枠で投稿するのってどうなんだろう。

自分漫画とか絵が見たいとき文字読みたいとか思わないから出て来ても完全にスルーするし、

小説とか文字読みたいとき小説検索するから目に入らないんだよね。

他人に見て貰いたくて投稿してるなら、損してるんじゃない?って思うんだけど。

意図分からん

 

大雨被害にあった人たちに救援物資を送ろうと思うんだけど

もう着なくなった古着

ペットボトルの水

文庫本

サランラップ巻いたおにぎり

これ以外で送られると助かるってアイテムある?

anond:20200709132735

東海林さだおエッセイに出てくるらしい(90年代翻訳SF文庫本解説にあったR・A・ラファティエピソードで、面白半分にぶつかってくる彼のことで解説者がそのエッセイを思い出したくだり)

2020-07-05

[] #86-10「シオリの為に頁は巡る」

≪ 前

栞に感想が書かれていることも、貼られている星型のシールについても、既に知っていたこと。

それらが予想の十数倍ほど過剰だっただけだ。

「なんだこれ、どうなってるんだ?」

しかし込み上げてくる拒否感が俺の思考を鈍らせ、なかなか理解が追いつかない。

本と栞という単純な組み合わせ。

それを、ここまでエゲツなくできるという現実が、あまりにも衝撃的だった。

「なあ、マスダ? だから言っただろ」

「君が思っているよりも世の中は狭くて大きいんだよ」

タケモトさんとセンセイが「やっぱりな」といった具合に近づいてくる。

俺がどう反応するかなんて織り込み済みだったのだろう。

「ど、どうして“そんなこと”になるんです!?

俺は狼狽し、まるで助けを求めるかのように回答を求めた。

ガリ勉参考書だって、ここまでゴチャゴチャしていない。複数人間が読んでいるにしたって、一つの文庫本に挟まっていい栞の数じゃないですよ」

「要因は様々だが、あえて決定的な理由があるとするならば“コレ”かな」

センセイは落ちた本を拾い上げると、その中からつの栞を俺に見せた。

「えーと……『この文章で伝わらない人がいるのは不思議だ。これは文化について何が正義かなんて決めようがないという話なんだよ。その儀礼にどのような態度を取るにしろ、その時に正しさを根拠にすべきじゃないってこと』……?」

「この際、書いてある内容はどうでもいい。他の栞との違いを見てみるといい」

言われた通り見比べてみると、確かに他の栞と少しだけ趣が違う。

付箋タイプの栞は見返し部分に貼り付けられ、本の天部から大きく顔を覗かせていた。

貼り付けられたシールの数も多く、この本を開けば真っ先に目につく栞だろう。

「色んな人にシールを貼ってもらえた栞は、このようになるんだよ」

「ん……? ちょっと言ってる意味が」

「つまりマスター判断で、人気のある栞は目立つ場所に貼られるってこと」

ますますからなかった。

そんなことされても迷惑なだけだろう。

マスターは一体なにを考えているんだ。

位置勝手に変えられたら、自分が読んでいた途中のページが分からなくなるでしょ」

別にいいんだよ。彼らは“そういう目的”で栞を使っていないから」

「はあ?」

説明されればされるほど、俺の頭にはクエスチョンマークが浮かび上がった。

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2020-07-04

[] #86-9「シオリの為に頁は巡る」

≪ 前

「……そうか。だったら私たちが言えることは少ないかな」

「何事も距離感大事にしたがる人間に踏み込んだ話をするのは時間無駄だ」

しかし、俺の対応は意にそぐわないものだったらしい。

二人は素っ気ない態度をとって、こちらの質問ウヤムヤにしようとした。

今になって考えると、それが彼らなりの仏心だったのだろう。

しかし、それで引き下がれるほど俺は懸命じゃなかった。

「そんな含みのある言い方しといて、そりゃないですよ。もう少し説明してください」

俺は話してもらおうと二人に食い下がった。

詳しく聞いたところで、正味の話このサービス肯定的な考えを持てるかは怪しい。

それでも、共感できるか納得できるかなんてのは蓋を開けてみなければ分からないんだ。

初めから蓋を開けなければいいという選択肢もあったかもしれない。

だけど俺が数ヶ月かかえていた“違和感”を払拭するには、せめて理解することが必要だった。

理解できないもの否定したり、受け入れることは不可能からだ。

「知らない方が身のためのだと思うがな」

「俺にとっては、今の中途半端状態こそ危険なんです」

何かを分かった気になって腐したり、管を巻いたりするのはガキと年寄り特権だ。

ティーンエイジャーの俺が、それに甘んじるわけにはいかないだろう。

このブックカフェを、これからも贔屓にしたいならば尚さらだ

食い下がる俺に痺れを切らしたのか、センセイはひとつ提案をしてきた。

「どうしても気になるんなら、“あそこ”に行って適当な本を選んでくるといい」

「百聞は一見しかず、ってわけだ」

なるほど、確かに言われてみればそうだ。

これまでの背景を二人から聞くより、現状から読み解いた方が理解は早いかもしれない。

俺は最も目立っている大きな本棚に近づく。

タケモトさんによると、人気の本はそこに多くあるらしい。

読書に興味がない俺からすれば、どれも同じようにしか見えないが。

とりあえず最初に目についた一冊を、おもむろに棚から引っ張り出した。

おおっと

それはA6程度の薄い文庫本だったが予想外に重く、俺はうっかり滑り落としてしまった。

本は床に落ちると無造作に開かれ、あられもない姿を現した。

「うわっ……」

わず言葉漏れた。

開かれた本から、おびただしい数の栞が顔を覗かせている。

しかも栞には文字がびっしりと書かれ、大量の星型シールで彩られていた。

目がチカチカする。

「きっしょ……」

そんな粗雑な言葉を使ってしまうほど、この時の光景は鮮烈だった。

“きっしょ”なんて言ったの、自動販売機に羽虫が群がっているのを見たとき以来だ。

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2020-06-29

anond:20200629211416

マナ精霊のせいにしたほうがまだシンプルだよね

それだとベタだって言うんだけどさ、物理法則ネタ文庫本1冊分書けないならやめとけと言いたいわ

2020-06-24

同人女おっぱいが忘れらんない

好きな同人作家がいる。

カップリング二次創作小説サークルをやっている人で、交流はない。無記名式のメッセージフォームに何度か短いコメントを送ったことはあるけど、認知はされていないと思う。

数年前この作家即売会に出席した。スペースに向かうとオタクらしい服を着た女性がいた。すっごいおっぱいがでっかい

金を払い、本を受け取り、その場を離れた。500円玉の代わりに手元にやってきた、100ページ超の文庫本は、分厚い紙を使っているのか、やけに重かったが、正直なところその本の内容より、作家のことが気になってしまっていた。作家おっぱいが大きかった。巨乳だった。

ブラウスの裾をスカートだかワイドパンツかにしまっていたので胸が強調されて見えただけかもしれないけど、とにかくおっぱいがでけぇなという印象が強かった。強すぎて、好きですとか、応援してますとか、頑張ってくださいとか、そういう当たり前のことを何も言えなかった。

同人誌面白かった。作家ウェブ上で公開しているSS面白い。ツイッターは時々狂うけどまぁ解釈は近い。そのままその作家を追った。

その後も作家は何度か即売会に出席したので本を買った。必ずおっぱいを見た。作家フェミニンな服を着ることが多くて正直胸が浮いていた。だから目が向くんだろうと言い聞かせた。

あるとき作家ツイッターアイコンが真っ黒になった。オタクジャンルで喜ばしくない(或いは喜ばしい)動きがあるとアイコンを単色にしたり、スクリーンネームを「無理」とか「しんどい」とか「墓」とかに変えたがる。作家場合はどうも、よろこばしくないパターンのようだった。

作家ツイッターアカウントを消し、ピクシブアカウントを消し、倉庫として開いていた個人サイトを閉鎖した。

作家作品が読めなくなるということよりも、作家即売会に出席しなくなること=作家に会えなくなることが心配だった。正確には、作家おっぱいが見れなくなるのが嫌だった。見たいだけで、触りたいわけじゃないんだけど、だからこそ見れなくなるのは困る。

少しして、カップリング名でパブリックサーチをしている時にたまたま転生アカウントが目に入り、再び作家の動向を把握できるようになった。

作家はあけすけな物言いをするようになっていたもの作品の傾向に変化はなく、即売会への参加にも前向きだった。またスペースへ行き、本を買い、おっぱいを見た。

その時は今までとは違ってボーイッシュな格好だった。Tシャツパンツカーディガンみたいな、ラフな感じで、あまりおっぱいは目立っていなかった。それで余計におっぱい意識が向いてしまう。そろそろバレてるだろという気もしたけど、オタクは基本人の目を見て話さないし、下ばっか向いてるもんだから、多分大丈夫だったと思う。

で、この作家がまた病んだ。病んでまた全部消した。今度はどういうワード検索をかけてもそれらしいアカウントを見つけられなかった。非公開のアカウントを作ったのかもしれないし、ツイッター自体やめたのかもしれないし、そもそも二次創作から撤退したのかもしれない。

とにかく作家おっぱいを見ることが出来ない。作家おっぱいが忘れられない。秋にジャンルオンリーが開催される予定なので、作家がそれに参加してくれれば良いのだが、今のところ出来ることは「祈りしかない。

別に恋愛感情を抱いているわけでも性欲の対象として認識しているわけでもないのだが、どうしてもあの作家おっぱいが気になってしまう。もう一回見たいし、できればどうにかして忘れたい。

2020-06-20

久しぶりに紙の文庫本を読んでいる。自粛期間に多少読書量は増えたが、それより前から読書はもっぱらKindleだ。便利だ。わからない言葉があったら調べられるし、途中で休憩するときにもブックマークをつけれる。目次ごとにジャンプするし、マーカーもできる。でだ、今読んでるは紙なのに、気になる記述見つけた時にすーっと、自分の指がテキストを撫でてしまったんだよね。文字から指離してびっくりした。最近の子供はスマホなれしてるから、なんでもスワイプできるとおもってしまってることがあるって見聞きするけど、30過ぎの自分がこんなことするなんでおもわなかった。

2020-06-18

anond:20200618194418

朝、勤め先と反対方向の電車に乗って終点で降りて、その日はそこで一日のんびり過ごす。

文庫本読みながら電車に揺られる。

昼間っからビール飲んじゃう。

終点が山なら山に登るし、温泉があるなら浸かる。

終点が海なら海を眺めながら飯を食い、お茶をする。

2020-06-15

トイレ文庫本おいたんだけど出るタイミングがなくなった

読み始めるとやめ時が眠くなるまでになってしまうのよ

2020-06-10

anond:20200610223012

一理あるね。。しょうもないバラエティーとか、ちょっとした新書文庫本を分かりやすく話すってぐらいのうすーい内容をのばーしてるだけだもんね。

  

2020-05-30

anond:20200530121131

フォントには詳しくないんだけど、明朝体みたいな、トメハネで線の太さが変わるフォントだった気がする。

文庫本で見たことあるフォントだと思うんだけど、どこのだったかな…

2020-05-21

スペインインフルエンザからアフターコロナを考えてみて、煮詰まったので意見を聞きたい

速水 融『日本を襲ったスペインインフルエンザ人類ウイルス第一世界戦争

  

日本で猛威をふるったスペインインフルエンザ現在インフルエンザ)について、各地方新聞記事を基に当時の様子を詳細に記述している本を読んだ。

スペインインフルエンザを新型コロナと重ねてみるには、最も参考になる本。

テレビで『感染症世界史』が紹介されることが多かった(文庫本なので手に取りやすい)けど、あっちはウイルス学的な紹介なので、当時の社会情勢を知るにはこっちの本のが当たり。

著者によれば、スペインインフルエンザ流行世界的にも「忘れられて」おり、その記録は数えるほどしかないという。

記述からも、統計上の数値からも、当時のスペインインフルエンザは猛威をふるい、日本史上に大きな傷を残したはずなのに、なぜわれわれの記憶に残っていないのか?

新型コロナ流行の先を予測するためには、スペインインフルエンザ流行の様子を知ることがまず第一重要ではないか

  

スペインインフルエンザ流行時も、学校が閉鎖され、社会インフラが麻痺し、火葬場に棺桶が溢れた。

  

新型コロナスペインインフルエンザの違いはいくつかある。

ひとつは、スペインインフルエンザ流行時、学校閉鎖や社会インフラの機能停止は、感染した結果人がいなくなり生じたものであり、予防のためにあらかじめ閉鎖したものではないということ。

劇場や社交場の閉鎖は行われたが、感染症の原因も不明であり、学校は4日~2週間の休校で再開していた。

感染症感染拡大を予防するために社会機能を停止させたのは、新型コロナが史上初めてではないか

  

ふたつは、スペインインフルエンザは多くの日本人が感染し、前流行と後流行があったが、前流行感染抗体を得たことが後流行感染率低下となったこと。

日本において、新型コロナほとんど伝播していない。外出自粛により感染拡大よりも予防が勝った。

スペインインフルエンザと同様に、前流行の後に後流行が生じたとして、前流行による抗体が獲得されていなければ、同様の被害を得るのではないか

流行と同様の対処で乗り切るのであれば、後流行でも社会機能を停止させ、外出自粛により感染予防に努めることが必須となる。

感染症対峙した際、予防するか、抗体を得るか、どちらかしかない。

果たして、予防し続けることは可能なのか?

あるいは、徐々に抗体を得ていく方針なのか。新型コロナにおける外出自粛は、医療機能崩壊を防ぐことが第一であり、新型コロナにかからないためではない。

一過性の激しい流行ではなく、慢性的感染により、医療機能崩壊させることな一定感染を得て免疫を獲得することが目的なのかもしれない。

しかし、感染症である以上、また史上最も人口密度が高く人類の移動もより広範囲・高頻度で行われている以上、そう簡単になだらかな感染が起こりうるのか?

一度発生すればまたたくまに広がる恐れがある。

  

みっつ、スペインインフルエンザと新型コロナではウイルスの種類が異なる。

スペインインフルエンザインフルエンザであるので、季節性がある。

流行と後流行も、約1年の間をあけた同時期のものである。気温や湿度の影響を多大に受ける。

おかげで収束したともいえる。

新型コロナが季節の影響を受けるのかは、未知であり、はっきりしない。

東アジアアメリカヨーロッパでの毒性が異なるのは、ウイルスの株が違うのではないか(何らかの変異があったのでははないか)という可能性があり、ほかには、季節性や環境生活習慣の影響が考えられる。

スペインインフルエンザよりは毒性が高いが、無症状の患者も多い。死亡する年代も異なる。

新型コロナについては、まだいずれも判明していないが、数年後には明らかにはなるだろう。

  

**

  

スペインインフルエンザの事例を受けて、新型コロナを見て思うことは

感染予防は効果があるのか?>

人類史上初めて、社会機能を停止させてでも感染症の拡大を予防したのが今回。

感染者数、ひいては死者数を劇的に削減した代わりに、抗体を得た者も少ない。

新型コロナであれスペインインフルエンザであれ、ウイルス消滅することはないのは間違いない。

新型コロナ共生するにあたり、感染予防の対策をとった結果、今後どうなるのか。

  

ひとつは、散発的な流行が生じるたびに社会機能をある程度縮小させ、感染予防を今後も徹底するということ

社会機能を停止させることの悪影響がどの程度なのか。

また、国ごとに対策感染者数も異なるために、国際的軋轢もつながる。

他の国ではある程度抗体が獲得されていってしまうと、完全に鎖国するわけにはいかない。

そもそも感染予防を第一に置いた対応継続可能なのか?現実的なのか?

  

ふたつは、医療機能崩壊には注視するものの、ある程度は感染拡大を受け入れていくということ。

最初センセーショナルに扱ったとしても、次第に慣れていくのが人間らしいところ。

来年、再来年、数年後と、徐々に取りざたされることも減り、感染を受け入れながら暮らしていく。

今年、こんなに我慢をして大変な目にあっていることを思うと、そんなことがまかり通るのかと思いつつも、人間は慣れて飽きる生き物だから、意外となんとかなるのかも。

  

ひとつめの未来になるとすれば、社会機能を縮小させた状態いかに生き抜くかが重要になる。

ふたつめの未来になるとすれば、いずれ新型コロナ感染するという心構えでもって、用意をしていくことになる。

マクロ的に見れば、ひとりの人間は数百万の人口の中の1人であり、感染症にかかって亡くなる未来もあれば、運よく生き抜くこともある。

それはどうやったって運でしかない。

+αで影響があるとすれば、年齢や基礎疾患、医療を受ける環境など、「感染したときに生き残るかどうか」であり、生命保険を含めて、多少の打つ手はあるかもしれない。

感染症にかからないことを目標にする」のは困難。

  

感染予防を全面的押し出し感染症を闘った歴史人類にいまだかつてなく、その結果を見るといった面では非常に興味深い。

  

但し、感染予防に固執し、社会機能を停止・縮小させることに執着し、知らぬ間に社会崩壊させる恐れもある。

まるきりBAD END。そんな未来は見たくない。

  

昨今の経済対策への批判や、教育制度に対する批判を見てると一抹の不安がある。

史上に例がなく、だれも正解を知りえない以上、それぞれに考えがあり、それぞれにメリットデメリットがあり、一概に何をもって正しいといえない。

なのに、批判・反対することばかりに固執すれば、いずれ方向性を見失い、知らぬ間に自らの尻尾にかみつく形で社会を瓦解させることに繋がりかねない。

日本人の気質はそうなりやすい。そんな気がする。

  

市民として家庭を守るためにできることは

感染したとき対策生命保険を含めて)を講じること

社会機能縮小下で生活する対策を講じること

である

  

というか、それしか思いつかなかった。他に何かあるかな

  

かるときはかかるし、まるきりかからないようにすることは難しい。

人類感染症歴史を追っても、感染症から逃げきれた例はない。

  

自分でくだくだ考えるのは限界なので、他の意見があれば聞きたい。

2020-05-09

anond:20200509171620

なつおっていうくらいだから男だと思ってたよ。

文庫本タイプ詩集持っている人いたいたwww

2020-05-04

早稲田行きの荒川線ほとんど空っぽなまま夜の王子駅に入ってくるのを見ると、東十条の夜を思い出す。

真夜中に電話をかけてくるのはだいたい振付師で、出ると必ず「寝てた?」と聞く。こちらが寝ていたとしても別に対応を変えようとはしていない。挨拶がわりに今どこと聞くと、永福町アパートからかけていることもあれば、聞いたこともない名前の街にいることもあった。

新潟燕市から夜中の二時過ぎにかけてきた日、東十条クルド料理レストランができたのと振付師はいった。半分寝ながら「ああ、ああ」と返事しているうちに、翌週の夕方に同行することになっていた。

レストランは駅近くの雑居ビルにあった。細い階段を登ると、青い壁に赤を基調としたタペストリーがかけられ、トルコ製らしいランプが天井から吊るされた店内は薄暗かった。

二人とも果実蒸留酒を飲みながらピーチ味のシーシャを吸って馬鹿話をした。振付師は蔦の模様がついたノースリーブワンピースを着て、耳には銀色のチェーンピアスが揺れていた。

「ね、知ってる? カニコーセンの人」

カニコーセン?」

「あの、小説の」

小林多喜二?」

「そそ、タキジキジ。やばくない?」

「……?」

「お客さんの事務所の子がね、今度カニコーセンの舞台に出るからって、マネージャーさんが招待券くれて。で、帰りに駅ビル原作文庫本買って、バスの中で読んでたのね」

「読んだんだ。どうだった?」

「やばかった。いろいろ。で結局、タキジって殺されちゃうんだよね」

「ああ、特高に捕まって拷問されたんだっけ」

「うん、遺体の脚を見るとね、釘か畳針でグサグサ刺した痕だらけだったんだって。いったいどんだけ憎まれてたんだっていう」

「あの人の書いたものが、それだけ当時の警察機構を動揺させた、ということでもあるのかもね」

振付師はグラスを空けるとこちらに向き直ってまっすぐ見た。

「30歳だよ。タキジ死んだの。今の私たちよりも若かったんだよ。それでどれだけの仕事をした? どれだけの人に影響与えた? タキジが生きてる間にカニコーセンは何か国語にも翻訳されて、世界の人が読んでるんだよ? あの時代だって、今だって20代でそれだけのインパクト出せた作家って、そんなにいないんじゃない?」

「うん、いないだろうね」

燃え方が足りない」

「足りない?」

もっとたくさんの人に、私が伝えるはずのことを、私の仕事で、全力で伝えたい。そのためには死に物狂いでいまやってなきゃいけないのに、なにやってるんだろって、思うことがあるんだよ。もう無我夢中で、身体自分の熱で焼き切れて無くなってしまうくらいに、全力でやってなきゃいけないはずなのに、私はまだなにもやってない」

毎日家と会社を行ったり来たりしてるだけの僕からすると、日本中を飛び回ってるきみは、ものすごく燃えてるように見えるんだけど」

振付師は無言で何度も頭を振った。と思うとこちらの手を取って、荒々しくかぶりつく犬のような真似をした。

東十条商店街には縁日が出て、りんご飴、ヨーヨー釣りプラスチックのお面が裸電球の光を反射していた。振付師金魚すくい水槽を見つけると、やりたいと言ってその前にしゃがんだ。出張が多いのに世話できるのかと聞くと、預けるから大丈夫だもんと言った。

西日暮里ホテルに入ると、洗面所シンクに水を溜めて、小指の先ほどしかない緋色の魚が入ったビニール袋を静かに沈めた。そうするのが金魚にとってよかったのか、二人ともわからなかったけれど、ホテルの部屋に篭っている間に死んで欲しくはなかった。

その後のことはよく覚えていない。いつも通りだったかもしれないし、もっと強く噛んで欲しいと執拗懇願されたのはそのときだったかどうか、また別の時だったか、いまとなってははっきりしない。

そのとき金魚はいまだに元気で、振付師熊本に一か月行ってくるといって置いていってから、結局預かりっぱなしになっている。冷蔵庫脇の水槽で年を追うごとに肥えて、握りこぶしほどの大きさになった。

2020-04-20

いよいよ紙の本と決別するとき

引っ越しする。

荷物整理していて自分で驚いてしまったのだが、けっこう紙の本を持っていた。300冊ぐらいかな。漫画含む。

買ったけど読んでない本が1割ぐらいか

今までは大半をクローゼットの奥に押し込んでしまっていた。

これらの本をどうしようか迷う。

というか新居に本棚を置くか迷っている。

今の時点で選択肢として

1.紙の本はほぼすべて捨てる。

2.本棚は置かずとりあえず持っておく。

3.本棚買って冊数コントロールしながら紙の本と生きる。

とりあえず2の選択はもうやめようと思う。

奥にしまい込んでもわざわざ出して読まないし、スペースを無駄にするだけ。

ただし本棚を置くスペースは問題無くある、とする。

本棚買っちゃおうかなぁ~と思うんだけど、もう買う本の9割以上が電子書籍なんだよな。

でも久しぶりに紙の本読んだけど、"紙の文庫本""紙の漫画"っていいよね。

迷うなあ~

2020-04-02

絶対は無いが信じるものはある

私はかつて、信じられるものが欲しかった。信じられるものとは何かを考えた時、絶対に正しいことなら信じてもいいと思った。だから絶対に正しいことを探して物理やら数学やらに取り組んだ。

けれども、計算できる正しさを信じることは何か違った。もっと人間的な何かであり絶対に正しいことこそ信じられるものだと思った。

そんな折、ある小説出会う。『エンジェルハウリング』という全10巻の長い小説だ。この小説オールドタイプに巻頭詩から始まる。

かつて、地図には空白があり

空白には怪物が潜んでいた

人々は恐れ、すべての空白を知識で埋め尽くした

空白がなくなり

誰もが疑問を失う

知識に満たされ、もはや誰も問わないが

空白はどこへいったのだろう?

怪物はどこへいったのだろう?

御遣いの言葉

いつかそれを明かすこともあるのかもしれない

この詩がなぜかとても心に刺さった。この小説最初はとても退屈なのだがもそれでも続けて読む気になったのはこの詩があったからだ。

そして次第にこの物語が語ろうとしていることが分かってきた。これは、信じるものについての話なのだ。だから絶対的なものについても語られていた。

絶対に信じられるものとは何なのか?それを期待しながら読み進めるうちに違和感に気づいた。この物語は、絶対的なもの否定している。

しかし、信じるものについては私の疑問に答えてくれそうでもあった。ベスポルトという登場人物が語る真っ暗闇の世界の話が私が抱いていた疑問そのものと言ってよかったのだ。

「もしも真っ暗闇の世界で、そこに空気がなく、身動きできないとする。だがそこに、誰かがいる。君もそこにいたとして、その誰かに君のことを気づかせることができると思うかね?」

これは思考実験だ。何も見えず、何も聞こえず、動くこともできない中で誰かに自分のことを気づかせることができるかという問い。そしてこの問いを考えると、一つの疑問に行き着く。ベスポルトは続ける。

「そんな方法はない。だが、それならばそもそも私はどうやってその相手に気づいたのだろう。どうしてその相手がそこにいることを信じているのだろう。相手にわからないのなら、私にだってからないはずなのに。私が信じているのなら、信じざるを得ないなら、相手もまたきっと自分のことを信じてくれるに違いないと。それを信じることはとても難しい」

そうなのだ自分相手存在を信じているのなら、相手もまた自分存在を信じているのではないのだろうか?それが疑問だ。でも、それを信じることはとても難しい。この疑問を理解したのなら、それを信じる難しさもまた理解できるはずだ。ベスポルトはこの話を愛についての話だと結んだ。

では、これを信じることは出来るのだろうか?それが出来るのならば、きっと私が探してきた絶対的な何かは必要ないはずなのだ

結論から言えば、信じることは出来る。結局のところこの物語は、絶対的な何かは無くとも信じることは出来る、それを文庫本10冊をかけて丁寧に誠実に語る話だったのだ。

から私は満足した。絶対は無い。絶対に正しいことなど無い。けれども信じることは出来る。

なのだから地図の空白を埋め尽くさなくともよい。空白を、怪物を恐れなくともよい。私たち世界には、例え地図の空白が埋め尽くされていても、どこかに空白がありどこかに怪物が潜んでいる。無くすことは出来ないはずのそれを無くそうとするのは、絶対を求めるが故に何も信じられない賢者の態度だ。

しか私たちは隣人を信じることが出来る。信じるに値しないことに思えても信じることは出来る。それは愚者の態度に思えるかもしれないが、それは違う。愚者は疑うことなく信じるが故に信じるに値しないことを信じることは出来ない。

信じるに値しないと知っていながらも信じる態度が、賢者愚者の間にあるものであり、それがきっと愛の在りかなのだと思う。

エンジェルハウリングはいいぞ。

2020-03-01

本を捨てるタイミングがわからない

単行本文庫本の蔵書で、部屋の本棚が一杯になった。

雑誌とかムック本はすぐ捨てる気になれるんだけど、それ以外の本は処分しずらくて、だんだん増えてしまった。

みんなどういう判断基準処分してるの?見返すと思うと捨てるのが難しい。

2020-02-19

anond:20200219132521

実のところ、いちばん問題になるのは「書見台に置いても自重関係ですぐに閉じてしまって読めない」だと思う

本が折れたり破れたりするのはしょうがないと思ったとしても、閉じてしまうのではどうにもならん

文庫本みたいな小さいやつや雑誌のような大きくて軽い本なら問題にならないというか、そもそもまず起こらないんだけど、技術書みたいな重くて暑くて紙質がわりに丈夫な本だと頻繁に起きる

2020-01-31

まどろむ昼下がり、春休み

試験期間が終わり、大学生の俺は目覚まし時計も鳴らさず起きたい時にすっくとベッドから降りた。

今日は昼前に目が覚め、麻婆豆腐ブランチとして食べた。寝起きの舌に麻婆豆腐の辛味は感じづらく、ご飯と一緒にゆっくりと食べた。食べ終わる時にはもう14時でもう1日がこんなに終わったのかと驚きつつ、冷蔵庫からアイスバーを取り出して食べた。最近クッキーバニラが入っているのがお気に入りだ。

お昼にアイスバーを食べたのは、何ヶ月ぶりだろう。大学に通っていた時期であれば、今頃3限目の講義を受けている頃だ。学食蕎麦を急いで啜り、講義室でノートを広げる。だいたい10分過ぎたあたりで眠くなって、話が入ってこなくなる。思考が石のように固まり意思アイスバーのように溶けて形を保てなくなる。だいたいの日はそうなることを察知し、おぼつく手でスマホから録音させて事なきを得る。それでも、録音で講義は取り戻せない。俺は血糖値の上がり下がりで意思を、時間を、講義内容を、失ってしまうのだった。

アイスバーを食べ終わる。もはや持ちての木の棒の味しかしないと思いつつ、それを咥えたまま窓の外を見る。空は青く、雲はどこかへ行ってしまう。俺のクッキー・アンド・クリームもどこかにいってしまった。

なけなしの力を込めコタツから這い上がり、台所ゴミ箱アイスの棒を捨てる。時間はとっくに15時を回っている。

自室に戻りカバンを漁る。試験最終日、俺は呼吸の浅くなった体を引きずりながら図書館で思い思いの小説を借りた。返却日は4月○日と言われた。今は長期貸出期間らしい。俺は図書館の図らいに感謝した。

エアコンを付ける。カバンから幾つかの小説を見つけ、そのうちの一つを取り出した。長い深呼吸をしながら、椅子に深々と座り、上から毛布を掛けた。そして文庫本サイズの本を開いた。読み進めるも、話がはいってこなかった。俺は同じ行を複数回読み、あるときは声に出し、ある時は人物と同じ仕草をして、読み進めた。それでも、どんどん話が入ってこなくなった。

あぁまた君か。そう気付いたときには目を閉じていて、充電中のロボットのように頭をだらんと垂らした。しばらくそうやって動かないうちに正気を取り戻した。まぁ春休みくらいは、時間を多少失おうとも、気にはならない。でもこの眠気、血糖値上下に振り回されない日が来るのか、俺には分からなかった。それに、あいつに振り回されて眠りに落ちるとき、変な幸福感に襲われるとき、俺はどうしたいのかわからなくなる。そんなことを考えていると、決まって陽はスルスルと落ちていくのだった。

2020-01-25

何でもないかのように装う

一人暮らし女の子の部屋に上がって。

これから渋谷に出かけて映画観て買い物して、夕ご飯食べてのデート女の子がお出掛けの支度してる間、所在無く文庫本開いたりぐるなび調べたり。

1DKの間取りで、女の子は押し入れに向かって立ち、部屋着を脱いで上半身裸になって、収納ケースからブラジャーを取り出した。

斜め後ろから見える乳房「つん」と立っていて、「胸の形がきれい」と、思ったことを口にしてた。女の子はわざと「あ、ありがとう」と吃った。前屈みになって、横の肉も前にもってくるんだ。

しばらく経っては、寝る前に片方だけアイプチをして。くせ毛は髪を乾かす時、ニベアを塗った手でとかすと、ボリュームが抑えられる。

2020-01-18

anond:20200118224050

中学生の時。馬鹿みたいにたくさん本を読んでて

吉行淳之介って人が、そーいうビョーキになったときエッセイがあったなぁ。

まさかエッセイ読んでいてそんなエピソードがあるとは思わす、

一瞬嫌だっていう気持ちから文庫本を投げてしまった。(っ'-')╮ =͟͟͞͞📗ブォン


え?どうすればいいって?

知らないよー。

可哀想って思うけど。完治するまで誰とも付き合わないほうがよくない?

潜伏期間考えたら、10年は身を清らかにね。

みんなここで「病気怖くないの?」って説教してたじゃん。

でもそういうお仕事の方々の事をあなた神格化していて

自分に優しくしてくれる女神みたいなこと書いていませんでしたか


まり女神さまからのそれは「反省せよ」とのプレゼントなんじゃないかしら。

2020-01-08

岡本太郎の本

なんで買った

いらんやろ

文庫本で800円?

2019-12-29

電車フランス書院文庫を読んでるオジサンの謎

自慢じゃないですけど私すごい目がいいんですよ

近くも遠くもバシバシに見えるもんで学生時代は6列前の答案が見えたくらいですよ

まあ自分の前6列全員白紙でしたけどね

それはさておきね、昔から気になってることがあるんですよ

それが電車の中でエロ小説読んでるオッサン存在

目がすごいいいもんで、電車で吊革にぶらさがってると前に座ってる人の文庫本が読めちゃうんですね

このオジサン何読んでるのかなーと思うとエロ小説

当時は中学生とか高校生とかだったもんでエロに興味はありましたけど

普通は隠れてするもんじゃないですか

なんでこのオジサン行き帰りの電車の中でこんなもん読んでるんだろ?というのが不思議でしたね

当時の結論としてはオジサンたちは瞬発力なくなってるもんで

行き帰りの電車の中でも盛り上げていく必要があるんだろうな

年を取ると女性の方が盛んになるらしいので家庭平和のために移動中も努力してるんだろうな

ということで納得してました

その後数十年経ちまして私もいいオジサンになってきたんですけどね

今になってみてもオジサン気持ちがまるでわからない

いや家でやれよと

当時のオジサンが異常だったのかなと思ったりもするんですけど

先日スマホ電車内でエロ小説を読んでるオジサンを見ましてね

時代問題じゃなさそうだなと

オジサン共通の行動なんだなという結論になりました

しかし同じオジサンのはずなのに私には動機全然わからん

どういうことなんすかね

2019-12-28

書店セルフレジになった

よく行く書店セルフレジが導入されたけど、

文庫本カバーを掛けてくれるサービスが無くなって、

商品を袋に入れるのもセルフで、ちょっと寂しい感じがする。

  

あと、クレジットカードサインレス決済上限が三千円か五千円らしく、ちょっとしたトラブルになるらしい。

単位で買う人いるしね。

  

応援してる書店なんだけど、行く先は暗いかも。

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