はてなキーワード: デキ婚とは
「人生詰んだ」と思っている人は「自分が人生を詰んだかどうか」を判断できるくらい高度な知性を自分が持っていると思っているが、それは間違いだ。詰んだかどうかなんてわからないから、とにかく生きてみるしかない - id:fromdusktildawn
自分が無駄だと思わなければ、人生において無駄なことはひとつもない。時間や金を浪費しようが、人に言えない遊びにふけろうが、食っちゃ寝だろうが、自分の意志で好きなように生きているなら問題ない。胸を張れ。 - id:shields-pikes
「お前が無駄に過ごした今日は、昨日死んだ奴が死ぬほど生きたかった明日なんだよ」とかな。んなこと知らねーっての。 - id:whkr
できることだけやっていこう。できないことはできないんだからしかたない。できることだけやってたら成長しない?知るかそんなもん。 - id:htnmiki
周囲との比較とか親世代のトレースとか現代的ロールモデルとかじゃなく、何が自分にとって幸せかで人生を決めるべき。それが見えないなら、貯金しとけ。金と時間と健康さえあれば、二兎でも三兎でも同時に追える。 - id:shields-pikes
ブコメページ - しの(77.0kg) on Twitter: "「車買えない、彼女なんて金がかかる、結婚出産なんて夢のまた夢」っていう感覚は時代性として共感するんだけど、一方で「郊外で工場勤めしてる低所得の若い奴が中古でスポーツカー買って彼女孕ませてデキ婚、カツカツだけど暮らしてる」景色もまた普通に存在していて、ライフスタイルの問題だよな…と"
別にいいのだけど、人生において短期的な自己利益を最大化する方策ばかり取ってると長期的にとんでもない負債を抱えてたりするし、精神的に病んだりもするので、与えられる局面では与えたほうがいいよ。返報性の原理 - id:lady_joker
ブコメページ - 【超衝撃】「若い女(男)が電車で席を譲らない理由が正論すぎる事案が発生」に賛否両論: フライドチキンは空をとぶ -フラソラ-
人からどう評価されるかを人生の評価基準にすると死ぬまで苦しむことになると思います。その博識を生かして恵まれない人や困ってる人を助けてくれませんか?増田さんが評価の苦しみから解放されることを祈ります。 - id:ToTheEndOfTime
ある女性、ここでは仮にSとしよう。
彼女について紹介したいと思う。
想定外の妊娠に二人とも悩んだ末、結婚しSを産んで育てようと決心したのである。
小中と順調に成長したSだったが、
コロナ禍の下での学業は困難で授業について行けず休学してしまった。
両親はというと父親は実家から受け継いだ資産で株式トーレドと、
予想外の変動によりかなりの損失を被ってしまった。
株の損失がうまく挽回できない苛立ちから、家庭内で暴力をふるうようになり
父親がいなくなったことで、母親のノイローゼは回復に向かっているのだが、
家の収入がぱったり途絶えたことで、経済的に苦境に立たされている状況である。
父方、母方双方の祖父母もまだ若く現役なので母親は生活の支援を求めて何とか生活できていたのだが、
これまでの貯蓄を取り崩しても家のローンや教育費、その他にかかる費用を賄うことができなくなってしまった。
これが昨年12月の状況であった。
Sは通信高校に通っていた2年生の後半から秋葉原のメイド喫茶でアルバイトをしていたのだが、
コロナ禍での店の営業自粛が大きく影響し、給与が大幅に減ってしまった。
収入が途絶えて母親はアルバイトを始めていたのだが、賄いきれず苦境に立っているのを見かねて、
Sは何とかしようと仕事を探すのだが、
体格が小柄であることでコンビニなどの物を動かす仕事は難しく、
稼げる仕事が必要だと考え、高収入をアテにしてソープ嬢の募集に応募した。
それまで、恋愛経験もほとんどなく、性交渉の経験も実質的には未経験だった。
アルバイト先のメイド喫茶の客や関係者から、風俗業のさまざまな話を聞いていたことから、
ソープランドの面接では未成年では親の承諾書などが求められる場合があるなど、
「トラブル予防のため」と前置きして、「それが入るなら雇えます」と言った。
実際、その時は入らなかったため、出直してくると言ってその時は帰ったのだった。
帰ってから、彼女は処女膜切開術を保険適用でしてくれる産婦人科を探して手術を受けた。
問診の際には保険適用を引き出すため「今度結婚するので」と言ったのだった。
診察した医師は「そもそも開口部が未発達に近い」とのことだった。
手術後1ヶ月待って再度ソープランドの面接を受け、その時にはディルドを入れる事ができたので採用となった。
この頃には家の経済状態はかなり悪く、母親は親戚などから借金をしている有様だった。
講師は女性で、ディルドを使ってほぼ実技に近い内容を講義したのだった。
ただ、未経験のSにとっては男性器を勃起させることが想像できず、
勃起前なので 、コンドーム未着用であり感染症のリスクの高いものなのだ。
(※ここ10年梅毒が増加傾向にあり感染経路としてインバウンド客が候補に挙げられている)
初日の客は5人だった。お店が正真正銘の新人と案内したこともあり想定以上だったみたいである。
最初の1人目でも結構痛かったのだが、5人目では痛みで気を失いそうだった。
3人目の客が帰った後、店長からは「痛そうだし、今日はもう上がりにしませんか」と言われたが
日払いということもあり、その日は予定時間通りこなしたのだった。
帰る前、パンティーに付けたナプキンを見ると生理の時みたいに血が滲んでいた。
体へのダメージは予想以上だった。
鈍い痛みが下腹部で続き、歩く動作で歩幅を大きく取るとそれだけで痛いのだった。
「1日10万以上って難しいよ」ふと呟いたら、
先輩の嬢が「数こなしてたらそのうち稼げる様になるよ」と慰めなのだか励ましなのだかのセリフを言ってくれた。
身体がそんな状態なので連勤はせず、1週間ほど休むことにした。
初日の稼ぎは6万円だった。店長が指名料が付く様に案内してくれたからだった。
家に帰って母親に渡すと、母親はハッとした様子で黙って受け取ったのだった。
だが、「あの人が知ったら振られるだろうな」と心の中だけで思った。
なぜなら、いずれ結婚して子供を抱いている自分を夢見ているのだから…
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最後までお読みくださりありがとうございます。
これは実在の何人かの女性のエピソードを組み合わせたフィクションです。
ですが、同じ様な境遇、未成年でありながら、未経験でありながら、
ソープランドを利用される男性には、知っておいて欲しいのです。
Sのような女性が嬢であったら、どのように接してあげれば良いのかよく考えて欲しいのです。
全ての皆さんへ
20世紀後半の頃はSが夢見ている事は、普通の少女のほんのささやかな夢でした。
前回の東京オリンピックの頃から大阪万博の頃、20世紀のあの頃に想像した
進歩した社会が実現されると多くの人が想っていた21世紀は実際にはどうでしょうか。
実際の窓口では水際作戦と言われる
こんな今の社会はブラック企業ならぬブラック社会ではないでしょうか。
なにを間違えてしまったのでしょうか。
なにが間違っているのでしょうか。
われわれはだまされているのではないでしょうか。
話聞く限り生派外出しの男はだいたい結婚したいほど好きな女にはそのことで逃げられて、うっかりでデキ婚して大体離婚してるなと思った。
新入社員 23歳女性、かわいくてエロい、仕事はできるほうでこれから期待している(していた)
エルダー 35歳男性、イケメン、仕事はできると見せかけて実はできていない
弊社は新入社員にエルダーがつくことになっているが、絶対に同じプロジェクトにアサインされるわけではなく、その場合は同じプロジェクトの歳が近い先輩が実務のサポートをしつつ、エルダーは社会人の基本的な行動を教えたり心理的なサポートだったりをすることになっている
で、新入社員と同じプロジェクトにいて歳も比較的近かったので実務的なサポートをしていたのが私だ
弊社は一応大企業なので基本テレワーク必須になっており、教えるのにはなかなか苦労した、でも新入社員も素直でかわいかったのもありそこまで苦でもなかった
問題なのはヤリチンエルダーの方だ、あいつは業務に関することは本当に何も教えず、勤怠の切り方からメールの書き方まで私が教えた
あまりにひどいのでヤリチンに苦情を入れたところ、すんませんでも週一で面談してるんで言っておきますわーと言われたことがある。言っておきますも何も問題があるのはお前だろクソが
ただ心配になったので、新入社員にもそれとなく聞いてみたが不満の発言も無かったので、まぁ心理的なサポートはちゃんとしてるのかなと思い納得した
部会で急に報告がありますとかヤリチンが言い出し、新入社員と結婚しますと、子どももいますと
少しの沈黙の後、事前に聞いてたらしい部長がおめでとうと言い出し、みんなパラパラおめでとうと言って部会は終了した
ありがとうございます、とか照れくさそうに言ってたけど、その裏ではチャットでのディスリ祭りですよ
キモい、エルダーとして何教えてんだ、ヤリチン、普通に引くわ、などなど、みんなドン引き
私としてもね、そんなんヤルひまあるなら勤怠の切り方とか教えてやれよと心底ムカつきました
社内で新入社員とか若手に手を出してデキ婚したおっさんたち、マジでお前ら誰からも祝福されてねーから!恥ずかしいよ!裸の王様だよ!
仕事覚えてくれてきたのに、産休に入るから全部パーだよ!私が残業して何とかすればいいんだとよ!
死ね!
一周回ってとっととデキ婚する方が賢い気がするけどな昨今は。
デキ婚は別に構わないと思う(結婚後に発覚した不妊の辛さとかわかるから)けど、それに未成年が加わると「股の緩い馬鹿」にしか思えない
元増田がいくら頑張ってるとは言っても、旦那は「結婚していない未成年と避妊せず性行為した無責任男」であって、そんな男に惚れる程度の女でしかないから
デキ婚に対する偏見というか侮蔑の目というか、適当な言葉が思い浮かばないけど、デキ婚が良くないものとされる意見が大多数だと思う。
私はデキ婚や未成年での出産を批判するなと言う気は一切ないし思ってもいない。
ただ、ネットや同じ価値観の友人間で話している分には一切構わないけど、悪意を若ママ本人にぶつけるのはやめてほしい。
出産後落ち着いてから結婚指輪を買いに行った際に「やっぱり、あれ?キラキラネームっていうの?つけてたりするの?(笑)」と言われた事がある。
まさか客商売、しかも結婚指輪を取り扱っている店の店員がこんな発言するなんて。
同じように赤子連れの30代前後の客にはこんなこと言ってなかった。
私達が店内で騒いでいた、子供を泣かせたままにしていたなんてことは一切なかった。
他にも第2子妊娠中、第1子をベビーカーに乗せてバスを利用しようとした時。
「あのね!迷惑なんだよ!ベビーカーを乗せたら駄目って厚労省との取り決めで決まってんの!」と真夏のバス停で怒鳴られ、何分も他の乗客の前で説教された。
「すみません、乗りません、申し訳ありません。」と言っていたにも関わらず、勝手にベビーカーを乗せられ、終点に着いても降りることを許されずまた説教。
なにも満員の中ベビーカーで突撃しようとしたわけじゃない。ちゃんと車内が空いているのを確認したし、ベビーカーを広げているのが迷惑なら畳むつもりもあった。
それに厚労省はそんなこと言ってない。
上記の2人がたまたま特別おかしかったのでは?と言われたら「それな!まじであいつらおかしかった!」だけど、やっぱりチクチクと嫌味のような事を言ってくる人間はそれなりにいる。
赤の他人の頭髪が薄い方に「前髪が後退しているように見受けられますが、やっぱり育毛剤を使用しているんですか?」なんて言わないよね。
赤の他人に「あなた鈍臭そうだけど、会社では窓際だったりする?」なんて言わないよね。
私が若いから、子供が子供を産んでるから、何を言ってもいいと考えてる人がそれなりにいるんだなぁ。
これはなにも若ママ限定じゃなくて、若い女性、ハンディキャップがある方、趣味嗜好、なんにでも置き換えられると思う。
何かを好きな人がいれば、その何かが嫌いな人も、その何かに対して無関心な人も必ずいるしさ。
その「何か」に属する私が嫌いなのも構わないけど、じゃあ私が直接あなたに迷惑をかけましたか?って話。
過去に嫌な目に遭ったからそれに属する人間が嫌いっていうのもわかるけど、その過去の人と私は別の人間だから。
私が存在してるだけで許せないってなったらもうどうしようもないけど。
子供を産んでから色々な性質の悪意に触れてきたけど、その分色々な善意にも触れた。
なんだかんだでこの世は悪意と善意のバランスが取れてると思う。
禍福は糾える縄の如しって言うし。
善意の貯金を貯めて、悪意に触れた時はその貯金を削って、また貯め直して…ってできるから再起不能にならなくて済んだのかなってふと思った。
この子達もいつか必ず悪意に触れる時が来ると思う。
わたしは中学生の頃に家庭環境のストレスから拒食症と強迫性障害を発症し、何度も精神科への入退院を繰り返してきました。幼少期からの虚弱体質に加えて、精神的にも不安定で弱い人間です。高校は通信制、大学は行っておらず、今は姉の仕事の手伝いで細々と暮らしています。
このような弱者女性当事者として、いわゆるメンヘラを狙う男性の殆どは、支配欲や性欲から近づいているというのは、事実だと思います。信じられないのならば、弱者女性という設定でTwitterアカウントを作ってみて頂ければわかると思います。ヤリモクの男性のアカウントからDMが届きますし、他の弱者女性なマッチングアプリで出会った彼氏にDVされて悲しくてODした、のようなツイートをしょっちゅうしているのを目にできます。
ただ、メンヘラと気づかずに近づいた男性の中には、情に駆られて「理解ある彼くん」になることもあります。相当重度でない限り、女性の場合見た目から障害がわかりにくいです。また、レアケースですが人間とは不思議なもので、交際中はメンヘラ女を虐げ浮気三昧だった男性も、デキ婚を期にすっかり付き物が落ち「理解ある彼くん」になることもあります。
ただ、これらは全て運が良かったケースです。運が悪ければ、、、最悪の場合、自殺願望のある女性をTwitterで探して殺したような男性の被害者になります。自殺オフでの強姦が多いのはご存知でしょうか?悪い人間はいつも弱みにつけこみ搾取しようとするものです。
わたしの知る限り、「理解ある彼くん」のいる弱者女性は圧倒的少数派です。そもそも身近な人の精神疾患に理解を示せる人自体が、体感2割程度ですし、初めから障害者とわかって付き合おうとする人は少ないです。傷のあるりんごと、ないりんご、どちらもあるなら後者を選ぶのが人間です。
「障害者の女だから」という理由で近づく人は、絶対とは言えませんが、何か心に歪みのある場合が殆どです。俗に言うイネイブラーもいますし、コントロールしやすい女性を好む男性もいます。そのような男性の存在が、弱者女性にとって良い影響を与える事もありますが、悪い影響を与えることも多いです。精神障害を持つ人間にとって、対人関係のトラブルは病気にダイレクトに深刻な被害を及ぼします。これは断言できますが、そのような悪影響はほぼ100%、自殺・自傷・再発・悪化に繋がります。弱者にとって、恋愛のリスクはとても大きいです。
リスクを乗り越え、宝くじに当たり、「理解ある彼くん」を手に入れた女性の未来も、必ずしも明るいものではありません。恋は一過性のものです。恋の盲目の効果は次第に切れていきます。次第に「理解ある彼くん」は疲弊していきます。そうして弱者女性は振られることも多いですし、付き合い続けたとしても、共倒れしてしまうことも多いです。初めは皆、理解を示そうとするものですが、それが続く事はとても少ないです。恋人は精神障害を治す魔法の薬ではありません。
「理解のある彼くん」の話をしていた人が、後になって別れている事はよくあります。さらに、いわゆるメンヘラのわたしたちは、恋人ができた時、過剰に美化し、熱烈に愛し、依存してしまうことが多いです。優しい普通の人が、初めに示すほんの少しの努力を針小棒大に話すこともあります。それは、家族や周囲から優しくされた経験が少なく、まいがあってしまうためです。見栄の嘘ではありません。
障害者が、理解のある恋人を得てサポートを受け続けるのが難しい事はわかってもらえたと思います。ですが、逆に交際後、結婚後精神疾患を持つようになった女性はそこそこいるようです。しかし、彼女らはもともとは強者です。鬱などになる前までは、学歴やキャリアを普通に積んできた人間です。そういう意味で、わたしのような弱者よりはずっと上の存在だと思います。学校や就職に耐えられる程度の健康さは待ち合わせていた側なのです。
最後にわたしの話をします。わたしは摂食障害を抱えていたため、脱ぐと皮膚がかなり弛んでいます。肌も以前よりはマシですが年齢+7歳は老けて見えます。長年の不摂生がたたって、ホルモンバランスも崩れていますし、体つきも直線的で女性らしくありません。また、極度の虚弱体質とメニエール病のため、性行為は失神すると思います。こんなわたしも20代前半の頃に、2人とのお付き合いの経験があります。あまりいい思い出ではありません。1人目は10も年上で、支配欲の強い人でした。2人目は、いいところも悪いところもある普通の人でしたが、わたしの身勝手な態度で振り回し、疲弊させてしまいました。結果、彼のキャリアに穴けさせ、お互いにとって最悪な関係で終わりを迎えました。恋人ができる事自体、男性の弱者にとっては羨ましい事なのかもしれません。ですが、私にとっては羨ましがられるような幸せな経験ではありませんでした。
わたしは、件のブコメを差別や侮辱だとは思いません。端的な事実であるからです。むしろ、そのようなリスクを隠し、「あなたにも理解のある彼くんが出来るはず」「彼氏を作れば治るんだから」と弱者女性の背中を押すことのほうが残酷だと思います。
献身することも、献身されることも難しいことです。犠牲が伴います。だから、国からは嫌がられることかもしれませんが、公助に頼って欲しいです。長くなりましたが、わたしの言いたい事は以上です。
中高の頃は皆そのうち結婚して子供が出来て、30代ぐらいに子連れでランチとかしながら世間話するんだろうなって思ってたし、彼氏ができること、結婚する事っておめでたい物だと思ってた
高校卒業して、周りはもう社会人だったり大学生だったりで、コロナ禍で懐かしい友人と話す機会が多かったから近況聞いたら
彼氏のDV被害の相談してきた子、彼氏を作ろうとしてレイプされた子、望まない妊娠をしてしまった子、社会人で結婚を考えていたら彼氏に結婚前提で付き合ってる気はないと言われた子、そして親戚もまだ高校生のいとこが高校中退して駆け落ちデキ婚からの音信不通.......皆そんな事になってたなんて知らなかったし、なにもおめでたい事なんてなかった
現実ってほんとクソだね
私には1歳終わりごろからの記憶がある。もちろんハッキリしたものでは無い。1歳半で引っ越したはずの部屋の間取りや、そこでのできごとをいくつか覚えているだけだけど。
父は突然の社会人&家長になり、土日も関係なく働いてほとんど家にいなかった。母は平日昼間はなんとなく家事をこなし、午後はほとんどずっと誰かと電話していた。何を話していたのかはよく分からなかったが、私は電話する母の背中を見ながらいつも「おやつまだかな?」とか考えてた。
幼稚園の入園準備を始める頃になっても、母は相変わらず午後の時間のほとんどを誰かとの電話に費やしていた。その頃には私も、母の電話の内容も何となく分かるようになっていた。「夫が育児を手伝わない」「子どもがいるから遊びに出かけられない」「まだ学校に行きたかった」
母の会話にいつも出てくる「学校」。黄色い帽子とつやつやしたランドセルを背に、アパートの前の通りを賑やかに歩いていく小学生は確かに楽しそうで、母が憧れるのも分かる。
私は母を喜ばせたくて、週に何度もダダをこねては小学生の隣の図書館に連れて行ってもらった。自転車の後ろの椅子で母ながら、学校に行けることをさぞ喜んでいるだろう、と、自分のワガママを誇らしく感じながら。
でも結果は母の電話に「毎日毎日図書館に連れて行けってうるさい」という愚痴が加わっただけだった。
この頃の父についての記憶はほとんどない。たまに3人揃って夕飯を食べるとき、母がウキウキしたりイライラしたり、空気がちょっと変わるのを感じていたくらい。今より「育児は母親の仕事」な時代だったし、私の世界のほとんどは母が占めていた。
私のことは相変わらず「学校に通えなくなった原因」なのに、弟には甘い声をかけ、一挙手一投足を柔らかい目で追うようになった。誰かとの長電話もほとんどしなくなった。
そしてこの頃から私は、母に愛されたいと期待するのをやめた。
今では私も家庭を持った。両親とは程よい距離感で接するし、はたから見たらむしろ仲は良い方かも知れない。
言葉は分からなくても、子どもは空気を覚えてる。自分が我が子の目にどう映るのか、彼もしくは彼女にどんな背中を見せることになるのかが怖くて、子どもはまだ作れない。