はてなキーワード: 背任とは
対話「も」必要かも知れないが、対話だけで解決できるとは思わないぞ。企業は金が絡まなきゃ動かない。慈善事業じゃないんだからな。むしろ、経営上プラスにならないのに過剰な障碍者対策に設備投資したら、経営者は背任になる。
今回の話だって、ちゃんとやるなら、障碍者が航空機を利用する場合の最低限度の基準を定めて、違反が摘発されたら高額の税金を国が取れるようにすればいい。
企業は営利目的の組織なんだから、障碍者と企業の間だけの対話には限界がある。ただ、全体的には、労働力不足のこれからの時代、車椅子が必要な事「だけ」が障碍で、知能は正常に動く人にも積極的に働いてもらわないと、日本社会は回らない。
企業一社一社の立場からは、障碍者対策なんてやらないほうが経営上は得かも知れないが、障碍者も働いて自活できるような環境を整えた方が国全体としては効率的・経済的になる。そのための調整機能を国や法が担っているわけで、社会システム全体を作らないと仕方がない。
「対話」だけして、航空会社に損しろって言ったって無理なんだよ。国が罰金取るとか、障碍者対策した企業には税率優遇するとかして、とにかく、経済的なコストを公的に負担する仕組みを作り、社会システム全体を効率化しないと、世の中回らない。
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(背任)
第二百四十七条 他人のためにその事務を処理する者が、自己若しくは第三者の利益を図り又は本人に損害を加える目的で、その任務に背く行為をし、本人に財産上の損害を加えたときは、五年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。
id:eerga 僕の頭が悪いせいなのか、どうも論点が違う(すり替わっている)気がする。もともとは電子書籍を同じクオリティで出し続けろっていう主張ではなく、電子書籍で(も)出版しろっていう主張だったのでは?
id:Kil 「紙をやめて電子に置き換えろ」でなく、「紙と電子、自分の好きな方を選べる権利をもっと広く多くくれ。そして読者を対等に扱ってくれ」と言いたいだけなんだけどね。前者を主張する人もいて混ざるから荒れるけど。
id:kagerou_ts 「熱心な読者」向けの商売をしすぎたからこうなったのだ、といいたいのかなと思うど、それならその 「熱心な読者」のほうにむしろ超絶望まれてるっぽい電子書籍に全力フルコミットしてくれてもよくないです?
いまのところ、電子書籍市場の大きさは紙の書籍の市場の1/10以下で、電子書籍の設備投資イニシャルコストを、電子書籍の利益は全くまかなえてないよ。おおげさに言えば、電子書籍部門は、紙の書籍部門の利益を食ってるんだよ。もちろん細部は、出版ジャンルや出版社によってちがいはあるよ。でも、マクロ視点で言えば、そうなんだよ。
電子書籍市場は成長中だし、未来への投資だろ? という言説は、たしかにあるよ。それには一定の説得力が有る。でも、だとするならば「電子書籍専門の出版社を立ち上げて銀行から融資を受けて運営すればいい」んだよ。社内の別部門(紙の書籍部門)の利益をもちいて新事業を始めているってのは、これと構造はほぼ一緒なんだよ。「社内だから(融資相当の)経営資源投入の稟議が、銀行からの融資引き出しよりも、ゆるい」って言うだけのことなんだよ。「ゆるくないと電子書籍の推進が出来ない」ということでもある。
出版社がやる場合、原稿と著作者っていうリソースを共用できてシナジーが得られる(ことになってる)から、緩めの稟議でも推進できる。でも、じゃあ、現状、電子出版部門の利益で「作者の発掘」「企画の立ち上げ、進行」「取材や著者との企画協力」「原稿の進捗管理」「各種素材の入手管理」「紙面デザイン」「広報」「メディアミックスなどのIP管理」ができるのか? そのスタッフの人件費払えるのか? と問えばそれはNoだよ。
読者は無責任に「電子書籍を読む権利をよこせ」とか言うし、単体著者視点では「ボクの本は両方ででてますし、電子書籍と紙の間に対立はありませんよ」とか言うかもしれないけれど、内部の経営リソースの分配という意味合いにおいて、現在は明確に電子書籍と紙の書籍は、対立するものだよ。対立っていうか「少なくとも現時点、電子書籍は紙の書籍の利益やスタッフに寄生している」よ。
当然、利益が拡大しないまま電子書籍を増やすっていうのは、紙の書籍の利益を圧迫するっていう意味で、紙の書籍に悪影響を与えるよ。紙の書籍の利益構造っていうのはもうガチガチに決まっている。印税も%減らすことは出来ないし、印刷も枯れた技術なので旧に値段が下がったりはしない。つまり、利益が圧迫されれば、企画そのものが扇情的になって内容のない本が増えたり、単価が上がったり、出版点数が減ったり、地方への配本が切り捨てられたりするよ。
そもそも、「ある書籍の読者が2万人」いたとして、これにたいして電子書籍を推進して「紙の書籍読者1万5千人+電子書籍の読者5千人」になったとする。単価的にも、利益率的にも、こうなったとしても現在、ちっとも売上増えてないよ。読者が増えないのだとすれば、電子書籍のインフラを作り上げて維持するのは、ただの重荷でしかないっよ。2万人の読者を支えるにあたるコストがただ単純に増大するという、経営視点で見たら愚かな判断だよ。電子書籍は非常に利益率が高いとか(そんなことは現在全くない)、電子書籍版を出すことにより既存読者の外に読者の母数がすごく広がるとか(そんなことは現在全くない)しない限り、「電子書籍化を超加速する」っていうのは、下手をすると利益背任ですらあるかもしれないよ。
もちろん長期的に見れば電子書籍の市場は無視できないよ。電子書籍の配本システム構築のコストも、長い目で見れば(そして理屈で言えば)、1冊あたりの負担率が低くなるはずだよ。だからいま、大手はどこも、利益が早期に回収できそうなコミックとか技術書を切り口にして、少しずつ電子書籍対応を進めているよ。短期的な損失を我慢しつつ、投資しているよ。
でもその状態に対して「紙の書籍と電子書籍のどちらかを選ぶ権利を広くくれ」とか「全部電子書籍で出せないのは無能」とかいうのは、いまこの時点では、ただのモンスターユーザーだと思うよ。
電子書籍への移行がいまのペースなのはなにも手抜きでもないし陰謀が有るからでもなく、既存の出版の多様性やらノウハウを守りながらソフトランディングしようとしているからだよ。
(だから、作家やIPを抱えていない非出版社のほうが、ためらいなく新規事業展開できるわけで、非出版社や新興企業、Amazonなんかのほうが強気に改革できるのはごくごく当たり前なんだよ。そっちを応援したほうが、日本全体の出版業界刷新は早くなると思うよ)
もちろんそれも含めてただの利益追求企業活動なんで、ぶっ壊れちまえ、Amazonに滅ぼされちまえって消費者が判断し、そういう行動をするのはありなんだけど、現在の出版状況が「消費者がどんなにわがままを言ってもぶっ叩いても壊れない、天与の権利」だなんてのは錯覚にすぎないよ。
id:YaSuYuKi 「音楽業界が衰退していく様相を、再生装置の技術的制約から10年以上余裕を持って観察し対応する余裕があったのに、そっくり同じ失敗を繰り返しているのはなぜか」という問には答えられていない
この手の疑問、よくあるんですけど、この国ってバブルの頃から少子化が予言されてきて、年金破綻も十年以上前には予言されてて、それでもろくな対策取れてないよね? 政治批判でも出版社擁護でもなく、なにがいいたいかって言うと「それって疑問に思うほど特別じゃない、この国によくある普通に愚かな光景じゃないですか?」ってこと。出版業界を神聖視しすぎだなって思うのはこういうところで、普通の日本の平均にふさわしく愚かな業界なんだよ。
(もうブコメ書いてしまったので追記へのコメントをこちらに。ブコメだと字数制限がきつくて書ききれないのもある。)
(以下長いので,面倒な人は まとめ まで読み飛ばしてもらってもかまわない)
元増田は「「労働が長時間かどうか」なんてのは問題の核心ではないのに、あたかもそれを改善すれば問題が解決するかのように」と書いているが,元増田や,今回の電通事件に関するの他の記事のブコメを見てもそういう論調は主流ではない。
セクハラやパワハラがあったことも問題視されているし,その他さまざまな問題も指摘されている。「長時間労働さえ解決すれば全て解決」というようなブコメはほとんどない。
もっとも,長時間労働は今回の事件に関連する問題の主要な一部であるし,日本の労働環境が抱えている大きな問題の一つでもあることに変わりはない。
長時間労働は,元増田ですら認めているように,心身を疲弊させ,場合によっては人を死に追いやる原因になる。
だからブコメの論調は「長時間労働 だけ を解決すればOK」ではなく,「長時間労働 も 解決しないとダメだ」というのが主流だろう。
1. 「度が過ぎた過労や心労がいけないのは当たり前」と書いて長時間労働にも問題があることを認めておきながら,一方で「「労働が長時間かどうか」なんてのは問題の核心ではない」と矛盾する主張をした
2. 「問題の核心」であろうとなかろうと,問題の一部であれば解決する必要があるのに,「核心ではない」=長時間労働を解決する必要はない,という論理の飛躍を行った
先ほど挙げた欺瞞は,まだ論理展開の瑕疵に過ぎず,たいして大きな問題ではない。もっと大きな問題は,これから書く問題である。
元増田では,「長時間労働」という言葉は何度も出てくるが,それが不払時間外労働(いわゆる「サービス残業」)か否かについては一切触れていない。
話を始める前に,まず大前提として,日本の法律では労働時間は週40時間までと決められており,それを超える場合はいわゆるサブロク協定を結んだ上で,超過勤務手当を支払わなければならない。さらに勤務時間が深夜(午後10時〜午前5時)にかかる場合は,深夜勤務手当の支払いも必要である。
元増田は「長時間労働」と書いている以上,それは週40時間を超える労働を指しているのは明白であり,従ってそれらの労働には当然超過勤務手当や深夜勤務手当を含む,いわゆる残業代が支払われていなくてはいけない訳だが,今回の電通事件でも明らかになったように,残業しているのに残業代を支払わない,いわゆるサービス残業が後を絶たない。
従って「長時間労働」を論じるときは当然それも論点になるが普通なのだが,元増田はなぜか全くその点に触れていない。
そこで,元増田に代わって,その点に触れながら「長時間労働」問題について論じてみよう。
今回の電通事件もそうだったが,もうこれは論じるまでもなく「悪」である。
法律違反だからというだけでなく,労働のダンピング=他人の労働の価値の毀損という意味で,やってはいけないことなのだ。
だから,「長時間労働(不払時間外労働を含む)」の場合, 「おれは(給料もらえないなら)がんばらないからオマエも(給料もらえないなら)がんばるな」 (言うまでもないが,カッコ内は自分が追加)という論理は,元増田が何を言おうと正しいのである。
この場合,被雇用者の観点からは,あまり問題がないように見える。
ただし,あくまで 自発的な 長時間労働の場合のみであり,強制される場合は,やはり問題になるだろう。ただ元増田が論じているのは自発的な長時間労働と思われるので,そうするとやはり問題がないように見える。
しかし,経営的な観点からは, 自発的な 長時間労働には問題がある。
まず,先ほども述べた通り,時間外労働には割増賃金を払う必要がある。つまり,コストが増えるのだ。
「3日間徹夜」を例に考えてみよう。
ちょうどまる3日とすると72時間。ただし8時間ごとに最低1時間の休憩時間を与えなければいけないと法律で定められているので,9時間を1単位として割り算すると8になり,72時間中8時間は休憩時間になる(最後1時間が休憩なので,厳密には71時間連勤と考えるべきかもしれないが,その辺は適当に)。従って実稼働は64時間。
1日の通常勤務時間を8時間とすると3日分の通常勤務時間は24時間。残り40時間に対し,1.25倍の時給を支払う必要がある。
そのうち午後10時から午前5時の7時間にかかる部分についてはさらにその1.25倍の時給を支払わなければならない。面倒なので,その午後10時から午前5時の間に必ず1時間の休憩が入っていたと考えることにすると,(7 - 1) * 3 = 18時間が深夜勤務時間となる。
つまり,3日間64時間の勤務の内訳は,通常24+超過22+深夜18 となる。
仮に通常勤務の時給を2000円(相当安いが)とすると, 2000 * 24 + (2000 * 1.25) * 22 + (2000 * 1.25 * 1.25) * 18 = 159250 となる。
一方,これを通常勤務のみでこなすとすると,64時間で, 2000 * 64 = 128000 となる。差し引きは31250円である。
もちろん完成までには徹夜するより時間がかかり,3日間徹夜の場合月曜の朝9時に始めれば木曜の朝9時には「すげーもん」ができているが,通常勤務のみだと64時間=8日間で,土日休むとして,月曜朝9時に始めると翌週水曜の午後6時に「すげーもん」ができることになる。 ちなみにどちらも「すげーもん」ができることに違いはない。
こうなると問題は,「約6日間早い完成」に「31250円」の価値があるかどうかになる。
「31250円? 意外と安いね」と思うかもしれないが,率にすれば約24%増し。約6日待てばその31250円=24%の追加費用を支払わずに,同じ「すげーもん」が手に入るのだ。
したがって,何らかの理由,例えば納期が迫っているとか,ライバル企業の新製品発表に先んじる必要がある(これとて本当にそれに価値があるのかどうか疑わしい)とかがないと「31250円」の支払いに妥当性はなく,株主に対する責任の観点からは厳密に言うと背任にさえなる。そもそも「納期が迫っている」というのが3日間徹夜の理由だとしたら,それが働く側の「自発的」な労働であるかどうかは極めて疑わしい。
そもそも上の話では1人で3日間徹夜する作業を想定しているが,複数人で3日間徹夜しないと「すげーもん」ができないのなら,上積み費用は 31250円 * 人数分 になる。あるいは本当にそれが1人で3日間の徹夜でできるものなら,3人アサインして3日間通常勤務すれば,上積み費用を払うことなく,しかもより早く(月曜朝9時に始めて水曜日の午後5時には)同じ「すげーもん」を手に入れられることになる。
(上の話にはもっと無理な仮定もある。それは「徹夜で働き続けても睡眠含む休息を十分に取った場合と同じ生産性が維持できる」という仮定だ。しかしそれはまた別の話なのでここでは敢えて触れない)
長々と書いてきたが,要するに何が言いたいかというと,被雇用者には「自発的」に長時間労働をする権利などない,ということだ。何にいくらコストをかけるかは経営側の専権事項である。
8営業日の通常勤務で作れるものを3日間徹夜して作るのは良く言って「被雇用者の自己満足」であり,普通に考えると「ただコストを増やしているだけの愚行」に過ぎないのだ。
いや「納期に間に合わせる」とかあるだろう,と言う反論が出てくるかもしれないので再度書くが,それはもはや「自発的」とは言えない。
元増田は抜け穴を探そうとするだろうからついでに書いておくが,「納期までに少しでもいいものにする」ために「自発的に」3日間徹夜をし,経営側もその分の採算の悪化を妥当とみなすケースはあり得る。
しかしそれが採算を少しでも悪化させるなら,株主に対する背任になりうることに留意すべきだろう。極論すると,株式会社においては,たとえ鉛筆1本でも,それが無意味なコストであれば,原則的には「背任」になる(もちろん可罰性があるかどうかは別問題)。
(だいたいその「納期までに少しでもいいものにする」努力自体 http://monthly-shota.hatenablog.com/entry/2016/10/20/214026 にある通り「もっとくだらなくて、どうでもいい仕事」であることが多いのだが,これもまた別の話になるので,これ以上は触れない)
結論としては,元増田がどうしても「3日間徹夜してがんばったらすげーもんができた!」という自由を欲するのならば,自分が経営者になるしかない。ブコメに「経営者になれ」とか「事業主になれ」とか「フリーになれ」とあるのはそういう意味。
ただ経営者になったとしても,他人に「3日間徹夜」を強制する権利はないよ。
こんなの書いても元増田は考えを変えないだろうとは思う。
http://bylines.news.yahoo.co.jp/yamamotoichiro/20160704-00059615/
舛添氏のこと忘れないぜ。おたくらいつもいつも、自分の政党から出せないのかよ?石原伸晃氏は、三河島や新大久保に気を配っている&自分たちの身のサビを追求できなさそうな傀儡を選んだのかな。政治事情を知っている人が知事になったら、今までしてきた自分たちの「袖の下」っぽいことがやりにくくなるんだろう。だいたい前の知事も「東京を一番に」とか具体的な考えもないことを言っていたけど、何も考えていない奴なら公約をマスコミにツッコまれようもないもんな。責任感も考えもない人物は、ある意味最強(最凶)だよ。
都民サンは、1年後あたりにまた「あんなケシカラン人ひどい」とかインタビューで息巻いて、と同じことをまた繰り返したってどうでもいいやとか思っているのかね。自民党的には、こんどは与党で新法を可決させて文春あたりにも圧力をかけて、キー局や老舗マスコミもうまく使って、汚職や背任疑惑をもみ消せる算段かな。駅前から都道から、相変わらず古いことせいぜい繰り返すばかりで刷新されないのは、自民党都議団が元凶なんだろうかね。お金あるうちにやっておかないと、いまに財政枯渇するぞ。某外国に寄付する余裕なんてないんじゃないの?
そういや、自民党石破氏って常設型住民投票法案(外国人参政権)容認なままなのかな?沖縄県に移民100万人入れる政策も自民党だったっけ。自民党も票田第一、自民党=保守なんてことないんだ、ということ、都議団の動きから改めて認識した次第。
anond:20160409212048 を読んで、質問したいことがあります。
たとえば、G社が本国で収益を上げて、その収益をタックスヘイブンに設立した H社に移転したとする。
こうすると、G社は租税が徴収されることを回避するできるが、その一方で、
G社の株主は(会社収益を奪われるので)配当や株価上昇の利益を失う。
とすれば、G社の株主から見て、G社のやったことは背任に当たる。
だから、このような利益の移転は、株主としては許しがたくて、経営者を解任したくなるのでは?
この問題を避けるには、H社をG社の子会社にして、H社の利益をG社の利益にするしかない。
しかし、この場合は、H社の利益がG社の含み益という形になる。これは課税されないのか?
ニュース見てて、女子中学生監禁した人が誰かに似てるなあ似てるなあと思ってたら
ああそうだ。だいぶ昔に辞めてった奴に似てるんだ。
各局がこぞって使用してるあのアップ写真。見れば見るほどよく似てる。
なんつうのかね。顔のパーツのひとつひとつや容貌そのものはあまり似てないんだが、その奥から滲み出すものが凄く似てるっつうのかな。
いやー思い出すなあ。
求人も出してないのに偉いさんのコネで無理矢理入社してきた、兼業社家のそれも跡継ぎですらない予備。
ハッキリ言って歓迎されてなかったね。手ぇ足りてたし。しかも、入社前からアレコレ既に噂を聞いてたんだけど、
まだ資格取ってる最中の見習いでありながら地元での実習中に反抗、コネで入れてもらった別の土地の神社でも反抗。あと何社かリピート。
そんで、おハチがわざわざ遠方のこちらに回ってきたという話だったわ確か。
とはいえ、「下馬評が最悪とはいえ、実物を見て判断しなきゃフェアじゃない」と思ったから。
いざ入社してきたそいつの態度を見て判断しようと思ったんだけど。
やってきたのは渡り中間みたいに尻軽にあちこち転々としてただけでロクな仕事も任されてなかっただけの、もう若いとは言えない年の奴で、しかもどういうわけか“経験豊富”をアピールしてた。
斯界もまた生え抜きが評価される世界だ。お前がそのチンケな経歴を誇っている相手のお歴々は、上にそんなナメた態度なんざ一切取る事なく長期間勤め上げている方達なんだけど?と言いたかった。立場の勘違いも甚だしい。
それでもなお、「意に染まぬ遠方に来させられて傷ついているのだろう」と、務めて好意的に迎えていたのだが。
神社入ってきた奴がまず最初にこなす仕事もまともにやりゃしない。境内の一番遠い箇所の早朝清掃。率先しての受付。率先しての祈願奉仕。朝拝準備。雑用。肉体労働。
仕事をまともに覚えない。ひたすら自分のやり方でやりたがる。一体何を仕事の本質と思ってるのか知らないが、とかく伝統を受け継がない。
十歳くらい年下の指導役(そいつからすれば先輩)に仕事を普通に押し付ける。まあこれは新卒上がりの指導役がヘタレの風見鶏なせいだが。
もちろん神社というのは信仰や伝統を護持する関係上そう甘い組織じゃないから、見るに見かねて先輩や上役やらが注意するも、
スネるわゴネるわおどけるわ、でその場その場をやりすごし、指導すらまともに受け入れない。結果的に仕事覚えられなくて困るのはそいつ自身だったんだが。
人の言いなりになるのが死ぬほど嫌いなのによく前職が勤まったもんだが、もちろん組織人として下命に服さねばならない局面なんていくらでも巡ってくる。年功序列、上意下達。斯界の鉄則だ。
で、人の命令に従わざるを得ないときは、面従腹背。背任背信。陰口三昧。
あまつさえ職員間の対立構造を裏で煽って激化させ、対立者それぞれに相手への悪口を吹き込みつつ怒りを煽るだけ煽って、自分だけは味方ですよアピール。まるで密告社会みたいなのを作ろうとしてたっけ。
そのやり口もえげつなかったなー。
まず、幾つになっても口さがない巫女連中と神職の悪口で盛り上がり、距離を縮める。
やたらに反抗心を煽るだけ煽って、軽率な巫女連中に小さな反抗を繰り返させる。
巫女の突然の態度変化から、神職達もバカじゃないから巫女と新人との間に敷かれたラインにやがて気付く。
で、年だけ食ってて経験豊富気取りで、仕事覚える気もする気もない新人に対する指導。まずはその鋭鋒を一旦、鈍らせる。
新人に対する当たり前の干渉が止んだ一瞬の隙を突いて、上役それぞれに、個別に接近する。
方法は同じ。二人きりになるタイミングで、別の上役への敵意や体制への不満を煽る悪口で大盛り上がり。互いにけん制しあうように仕向ける。
粗暴な奴なんて日ごろからうまく誘導しておいて、機会があれば、自分の気に入らない奴に暴力振るわせたりとかしてたっけ。
もちろん上役達もバカじゃないから新人の小ざかしい動きには当然気付くんだが、さあ事ここに至ればもう手遅れだ。
指導神職たる上役達は新人の育成に力を注ぐのが常だから、互いの確執はさておき、ひとまずこの新人をこれまでの神職達と等しく育成しようと思い直していた様子は幾度も見受けられた。だが既に、個々人がそうは思ってもなかなか言い出せない状態に陥っていたらしい。
なにせこの腹芸ばっかり得意な新人は、ちょっとキツイ事を言えばすぐにスネ、別の上役に自分の悪口を吹き込みまくり煽りまくり余計に仕事をやり辛くさせるだろうという事がもう誰の目にも見えているからだ。
上役達はそれこそ何十年と同じ職場に勤めてきている地元の人間だから、そんな人間同士で揉めたくなんかない。
結果、自ら煽った上役同士の牽制を利用する形で新人への教育は止み、先輩諸氏も指導役も上から命じられたはずの新人教育を行えば上から理不尽な攻撃が飛んでくるという謎の事態に命令遂行を断念し、こうして今ここに、誰からも教育されないバカが一人爆誕するわけだ。
さて。斯界ではしばしば、命令の理解よりも服従そのものが求められる。
神職連中は昨日から受け継いだものを明日に渡す、詰まるところはそれだけが仕事だからだ。
神社はただ黙って伝統を受け継ぎ、形を変えずに次代へ受け渡せばそれでいい。意見も感想も改善案もその一切を差し挟む必要はない。
服従を求めるのは、指導が厳しいのは、単純に、先人の伝えてきた伝統を踏みにじる事の重大さを本当に自覚させる為のものでしかない。
だが、肝心のその指導をはねのけるようではこの先に何ひとつ学べることなどありはしない。
伝統の重みを嫌う人に伝統を背負わせようとしても無駄な事だ。伝統とは歴史の重みそのものなのだから。
少なくとも私はそう思ったので、奴を業務に関わらせることはしなかった。
業務上同じ係にいくつか名を連ねていたし、これまでの新人には自分が教わったやり方をそのまま受け継ぎ、なるべくメインで業務を担当させてきたが、コイツにはやらせるだけ無駄だと思ったし、そもそも何より態度が無礼過ぎたため神社の外の人に関わらせる事すらできなかった。損失を招く未来しか想像できなかった。
仕事のやり方も教えてもらえず、仕事もなく、手の空いて暇でしょうがないバカは、なぜか先輩達の仕事の評論を始めた。もちろん下っ端としての業務は放棄したままだ。
比較的相手してくれる先輩に対しては、献策や改善案の提示も始めた。
無論いずれも、責任取らなくていい立場のバカの提示する案だから、地に足の着かない無責任な計画ばかりだった。もちろん採用されない。
困り顔で会話に応じ深甚の感謝を述べていた先輩方の表情が印象的だった。
ま、こいつも神社を転々としているだけあって、肝心なところで脇が甘い。
上役にだけいい顔をしているだけでは、この均衡状態は長持ちしないという事に気付いていなかったのだろう。
さて、こいつが風に吹かれる風船みたいにあっち行ったりこっち行ったりするのを決めているのは、コネの大元である、さる偉いさんだ。
偉いさんもまあ、自分が押し付けた面倒な人材の動向なんてのは気になるわけだ。勝手に顔を潰されても困るから。
で。たまたま折良く動向を訊ねる相手が私だったという事が、きっと分水嶺となったのであろうと思われる。
まあ私もお偉いさんの前だし礼儀と節度を守った返答しかしなかったが、向こうは訊きたい事だけは訊けたような苦い顔をしていたからなあ。
さて、知らないところでまた勝手に動き出す自分の運命も知らず、こいつはどこまでも俗物だった。
巫女に手を出すなと奉職時に言われたはずが速攻で手を出し、用意してもらってた社宅に連れ込み半同棲、年単位でイチャイチャ。
それだけ派手にやってて、しかも責任も取る素振りすら見せなければ、流石に近隣の住民達の口の端にものぼってくるのが当たり前だよなぁ。
最後は周辺住民の噂になった事を問題視されて、二人揃って辞めてった。
辞め時にわざわざ親が来て、本人のいないところで職員一同に向かって深々と頭を下げ、はっきりと口に出して許しを請うていたくらいだもんなぁ。
しょうもない理由で辞めてくゆとりは多いけど、あそこまで、年取った親に頭下げさせて「どうかお許し下さい」なんて台詞言わせた奴は後にも先にも見た事ないわ。
宮司である親父さんがそうやってずっとペコペコ頭下げて守り続けてきたものが何かなんて、軽蔑こそすれ、あいつは一度も真面目に考えた事すらないんだろうなぁ。
跡継ぎじゃねえんだったら、気に食わない事ばかりなら斯界からとっとと出て行けよと。社家の恥だわ。
たまたま折良く次の転任先が探されていたおかげでまた転任していけたようだが、しかしなんとまあ因果な事に。
その転任先も「巫女に手を出し即日クビになった奴が出て人手不足だったから」という理由で人を探していたのであった。
先で何が起こるか、どう迎えられるかなんて想像が付くし、つくづくどこまでも因果応報という言葉の付きまとう奴だと思う。
しかしまあ、「巫女に手ぇ出したから神主クビにしたんだけど人が足んなくなったから、ヨソの神社で巫女に手ぇ出してちょうど問題になった奴がいるんでそいつ転任させるねー」でよく通るもんだ。何で誰も怒んないのかねぇ。
さて。
女子中学生監禁の犯人の写真を見て、上記の奴によく似通ったものを感じたわけなんだが。
ニュース番組では「監禁ではなかったのではないか」「自由がありすぎて監禁されていたとは言えないのではないか」などという報道もよく見る。
報道を見て受ける印象もまた、どっちだかわからないな、と確かにそう思える。
しかし、
奴が仕事するどころかそれを否定してむしろ仕事の本質を破壊・解体しにかかっていたように、
それと似通ったものを感じるこの犯人もまた、ぱっと見、監禁とは言えないようなソフトな共同生活を送っていたように見えてもその本質は、実態は、監禁以上の恐ろしい精神支配やマインドコントロールや恐怖の植え付けを被害者に対して行っていたのではないだろうか。そのような疑念を覚える。
もちろん擁護する余地だっていくらでもあるんだろうが、きっとその場にいないとわからない事も沢山あって、
それは無論被害者しか語り得ない内容な上、また人に信じさせるのはとても難しい事柄のような気がする。
このエントリのように。
会社の株主(プリンシパル)が経営者(エージェント)を、業績に連動する報酬で任用した場合、
経営者は会社に大きな利益をもたらせば高額の報酬を得るが、多額の損失を会社に与えても(あからさまな過失・故意が立証されない限りは)損失を負担する義務はなく、最悪でも解任されるのみである。
このとき経営者の収入期待値を最大化する経営判断は、会社にとって最も合理的な判断よりも、よりハイリスク・ハイリターンなものとなる。
経営者は株主の意向を無視して(利潤最大化に反する)学閥優先人事を行っている!株主は経営者への監視をせよ
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