はてなキーワード: 白旗とは
どっちの陣営もそれぞれを持ち上げたい連中が大本営発表してる。
面白いのは「僕らの友達がこんなに倒されてます>< 許せません:-( 血税で買った兵器を壊すな٩(๑`^´๑)۶」みたいな書き方ははどっちもしてないこと。
もうねどっちも同じようなこと書いてるんだよね。
ざ~こざ~こ。
敵国が小さく見える。
ってことはこっちが勝つってことだよ!」
「考えるまでもないけど正義はウチラにあるよね。
ほんまあんだけテレビや国民のお口にチャックでプロパガンダで恥ずかしくないのかな?
まあトップの人間が持つカリスマを必死にアピールして誤魔化すだけなんだろね。
だって歴史は正しさを証明してる以上は今この瞬間のライブ感で誤魔化すしかねーもんな。
あわれ。
いとあわれ。
プゲラ」
本当に許せないよ。
こんなのとっととやめて白旗をふればいいのに。
自分たちに正義がないって分かってるからこそ勝つしか無いと思ってんだろうね。
本当惨めだ。
耐えて欲しい。
ほんまこんな感じのが両陣営について飛び交ってる。
小学生の「はいバーリア」「バリア貫通」「スーパーバリアー」「超スーパービーム」「は?俺の方は100倍強いから」「俺のは10000倍だけど?」みたいな世界。
どっちの言うことも信用できんわ。
現地に潜入している各国記者とかも結局脅されたり金握らされて嘘ついてるっぽいし、こりゃもう真実は一生誰も分からんと思うぐらいでいいな。
ゼレンスキー大統領のオンライン国会演説のテーマが米では911と真珠湾だったが、日本では原爆だろうなと予想が盛り上がってる件。
第二次大戦は8/15の日本の降伏で終わったと思ってる人ばかりだがソ連に関してはそうじゃない。
時系列は
8/14 ポツダム宣言受諾、日本軍は全軍に攻撃停止命令、英米軍攻撃停止
8/15 玉音放送
8/18 占守島の戦い
8/22 三船殉難事件
と、連合国のうちでソ連軍だけが停戦せずに攻撃を続けた為に戦闘が継続し軍民に被害が発生した。
日ソ中立条約破棄は日本を降伏に追い込んで戦争を終結させる為だからまあいいとしてもだ。
だが8/15以後も攻撃を続けて避難民を殺したりしたのが是認できる訳が無い。
8/22 三船殉難事件というのは樺太(サハリン)の大泊から逃げる避難船をソ連潜水艦が留萌~増毛沖で3隻撃沈したっていう事件だ。
2隻は魚雷、もう一隻は浮上して機関砲を執拗に撃たれたものだが、この時撃たれた避難船は白旗を上げていた。でも攻撃は止まずに結局撃沈されて3隻で1700人くらいが死んでいる。
ゼレンスキー大統領が米議会で真珠湾を出したのが気に入らねぇとか言ってる奴等は馬鹿じゃねーの?アメリカじゃ卑劣な奇襲攻撃の代表格としてポピュラーだろ?という立場だが、8/15以降のソ連の行動は是認できるものじゃない。
米ソでヤルタ会談が行われ、千島列島はソ連にあげるってな密約がされたのな。
その上でソ連は釧路-留萌ライン以北の占領計画を勝手に立ててこういう行動をしていた。
占守島の戦いで膠着状態になっていた所にトルーマン大統領がスターリンに「北海道占拠するな」と釘を刺したので計画は頓挫されたが、それが無かったら北海道に上陸されて占領されていた可能性が高い。
無条件降伏した日本は第二次大戦の獲得領土だけじゃなくて明治以降の獲得領土も全部失うことになった。
でもそれに戦後納得が得られて「朝鮮台湾や青島は日本のモノだ!」みたいな意見が大きくならなかったのは連合国の方も領土を獲得しないっていう原則で戦後処理がされたからだ。
サンフランシスコ講和条約は日本の近代以降の武力や武力を背景とした干渉で得た領土を手放させ、過去の穏当で文化的な占有範囲を基準にして領土を決めている。
だがその例外が千島列島で、ここだけはヤルタ会談の密約が根拠になってるわけよ。ソ連だけがプチ帝国主義許されてる訳だ。更にそのうえで北海道ゲット計画もあったわけだ。
レーニンさん、帝国主義って資本主義の必然だったのでは?ソ連のこのざまは一体…?
SF条約に納得できても北方領土の方はおかしいと感じるのはこの為だ。SF条約の千島列島の扱い自体が領土不拡張原則に反してるからだ。
終戦後も海外領土から引揚てくる人が沢山居たのだが、地域によってその過酷さが違った。
資産は放棄せざる得なかったのだが、台湾とか米軍占領地では金銭の持ち出しは比較的緩かった。
でもソ連占領地では殆ど持ち出しが許されなかった。なので引揚船下りた後にどうしようもなくなってしまう人が多数出て、稚内とか新潟とか舞鶴とかの着地でそのままホームレス化してしまう人も沢山居た。
で、日本に土地もないので住居も農地も無く、持ち金もないスタートなので戦後復興や高度成長の流れにも乗れない人が大勢出て、高度成長期の末なのに未だ戦後を生きてる引揚者っていうのが1960年代に社会問題化したわけよ。
最終的に1967年に引揚者に対する特別交付金が支払われることになった。引揚者=苦労人の代表格だったのよ。
そんな風に引揚者への社会的同情が高くなっていた所に起こったのが成田空港建設問題ですよ。
当初の計画から変わって三里塚に決まったのだけど、その理由は満蒙開拓団引揚者の入植地で入植から日が浅いから多分おkって感じのなめた考えて、実際は満蒙開拓団引揚者入植地だから猛烈に開拓地に対する執着が強かった。戦後ゼロからやって来たわけやからな。
国が強引な舐めプで収用したもんだから新左翼が加わって国民的な引揚者への同情が高くなった直後だったので大紛糾したのはご存じの通り。
成田新幹線や接続高速道路まで頓挫したのは引揚者への同情が高くなった直後だったっていう事情ゆえで、これも新左翼のせいだと思ってる人居るが、んなわきゃない。
地主が抵抗したのが原因で千葉の広範囲の地主が左翼シンパなわきゃない。
成田新幹線用地を転用した線路を走るスカイライナー乗るとずっと住宅街の中通るが、実はあれは山林、農地を開拓したニュータウンの真ん中を通ってるのだ。ニュータウンの真ん中を成田新幹線が通るっていう一体化計画だ。
だから激不評な成田新幹線が通るとニュータウン関連の用地買収で地主が首を縦に振らなくなってしまう。なので自治体も成田新幹線計画に反対したのだな。空港本体と接続路線はちょっと事情が違う訳だ。
それもこれも引揚者の戦後困窮問題が元であって、特にソ連占領地で持ち出しを極限まで認めなかった事がルンペンプロレタリアート化の引き金になってるのだ。
だからゼレンスキー大統領とそのスピーチライターが日本の歴史良く知ってたら、多分原爆の被害と共にこういうソビエトロシアの行為を訴えるのではないかと思うのだ。
今のロシアがやってる事は満州国建設以後の日本の愚行そのもので、プーチンは変なヒッピー地政学みたいな本読む前に失敗の研究とか空気の研究読めよって感じなのだ。
その一方で戦後の時流を無視した領土拡張種主義の試みとか抑留の恐怖とか、ロシアのクソっぷりで共有できる経験がある。
…のだけど、例えば日本は悪くない史観なんかのせいで連合国の中でもソビエトロシアの為した理不尽さの線が埋もれてたり、単に忘れられていて、原爆ほどには日本人の心に刺さらないかもな、と思ったりもする。
https://www.youtube.com/watch?v=SZe64eOnPT4
気になった人は、この動画を見てみて欲しい。
(テレ東の名物記者、豊島晋作の解説動画なので客観的かつ平明でオススメ。
自分で情報収集してた人にとっては既知の内容も少なくないとは思うけど、そうでなければまとめ的にも価値が高い。)
現代戦の要と言える通信秘匿などを担う兵器をウクライナに鹵獲され
https://globe.asahi.com/article/14571376
https://www.youtube.com/watch?v=XmXToNzzLRA
こんな酷いダメな軍隊でも「子供がいる」とサインをだしてる建物もわざわざ空爆して無尽蔵に民間人を殺せてしまうから最悪だね。
https://news.yahoo.co.jp/articles/b2c94b734b289251ae0a2dfde31f3bf34f8d7f45
国を守るために戦った人を!みたいなこと言ってるやつらいたけど、いや無様に負けたよね?
最終的に飛行機に爆弾括り付けて突撃するとか言うバカでもしないような作戦とってしかもことごとく外しまくったあげく当時最新の原子爆弾を落とされて白旗上げさせられたわけだけど、当時の軍人は何を守ったの?
真珠湾攻撃してなければこんなことにならなかったよね?
彼らもある意味で被害者なのだ的な意見はまだわかるけど、別に大して国守れてないよね?むしろこいつらのせいでジャップが大量に死んだよね?
特攻で無駄死にしたバカ共よりも俺の方がより多く税金払ってんだから俺の方が日本という国を守ってんだわ。税金も払わずむしろ払ってもらったあげく飛行機で誰もいない海に突撃したアホとかどこが英霊なの?アホじゃん。靖国で会おう(笑)
なんかネトウヨどもは戦時中の軍人たちを悲劇的な運命を背負わされたヒーローみたいにファンタジーとして消費してるだけなんだろうけど、こういう頭パーみたいなのが硫黄島で土下座してた安倍のパフォーマンスに共感して虫みたいに自民党に投票するから日本はダメになったよね。虫に選挙権を与えるなよ。
一人当たりGDP韓国兄さんに抜かされてるのとかネトウヨってどう思ってるんだろう。単純に疑問。まあ自民、アベノミクスは失敗だったなんて虫には考え付かないだろうね。
これまで、
https://anond.hatelabo.jp/20210828113740
https://anond.hatelabo.jp/20210918200735
とこき下ろしながらも様子を見ていたが、当初の売りだったはずのChromium派生のブラウザを諦め、Firefoxベースのブラウザとなるようだ。当初の「2022年までしかサポートしない」発言はどこに行ったのやら。
https://blog.ablaze.one/786/2021-11-11/ より。
Chromiumを採用しなくなったワケ
結論、Google API や Chromium の機能が原因です。 (中略)Google 側としては、 Chrome のシェアを伸ばしたいので、Edge に対してなんらかの形で Chromium から機能制限をかけると私は予想しています。
具体的には次が挙げられます
- Chrome ウェブストアが Chrome 以外の Chromium 派生ブラウザで使用禁止になる
- FLoC 強制オン
- Google サービス関係の利便性低下(YouTube、Google Drive、Google ドキュメント etc…)
- 広告ブロッカー無効化
(中略)Google は現在、独占禁止法で裁判にかけられており、負けた場合、(中略)Chromium というウェブの世界になんらかの規制をかけてもおかしくありません。
のように理由が挙げられているが、言い訳を自分の都合のいい方向に持って行っていないか?これらはFloorpをリリースする前に検討すべきことであって、リリース時点では多少であっても対策しているべきものである。
ので、Edgeにほとんどダメージは受けない。本気でEdgeを開発終了に追い込ませるなら、Chromiumを開発終了させてChromeだけをクローズドソースで開発すれば良いわけだが、オープンソース文化を破壊することになるし、Edge側もChromiumに貢献している部分があり簡単には止められないだろう。
もちろん、個人の寄せ集めでは難しいレベルにはなってきているし、当初に思った以上に面倒なことになるからFirefoxに浮気したのではないか。
これだけあっさりとChromium派生からFirefox派生へ乗り換えたのは、上記のブログの記事にある理由よりも、どちらかと言えばKinzaのパッチ適用が想像よりも遙かに難しかったからだろう。コーデックの問題がどうにもならなかったからもあるだろう。それと開発者が受験という一生を左右する大事なイベントを迎えて、Chromium派生をメンテナンスする人が誰もいなくなるからではないのか。それらをなぜ正直に書かない。まあ当事者だったら書きたくないわな、そんな都合の悪いこと。
これまでのChromiumベースとは使い勝手と全く異なるFirefoxベースとして作り直している最中で、独自機能を追加していくことになるだろう。独自機能が果たしてFirefoxのアドオンで十分まかなえる機能にすぎないのか、その範疇を超えるものなのか。革新的で軽量なブラウザー(自称)はFirefoxベースでも宣伝するつもりなのか、Fireminだけ入れておいて「最軽量」とまた言うつもりなのか。
これは責められる側ではなく、責める側が主導権を握っている問題だと思う。
責める側が「私は嫌い」という言い方をしてくるなら良いよ。
でもさ、「これが社会にあるのは許されるべきではない」みたいな言い方してきたら責められる側は「突っぱねるか」、「降りるか」の二択しかなくない?
「べきでない」って表現は、そうでなくては正しくない、強く間違っているという主張なわけで、それを受け入れるけど降りないっていうのは「はいはい私が悪うございましたww でも知ったこっちゃありませんww 悪いままここに在り続けますwwww」って言っているようなモノでしょ。
「べきでない」って意見をぶつけられて真摯に取り合うなら、真っ向から反論するか、白旗を挙げて相手の主張に従うか、どちらかになってしまうモノだと思うけどなぁ。
対立ではなく一つの意見として受け入れてほしいなら、責める側が「私はこれこれこういう風に思っているのですが、そういう考えの人もいるのを覚えておいていただけませんか?」って風な主張の仕方をするしかないでしょ。
「最年少防衛」「最年少九段」。速報で次々と流れてくる文字は、間違いなく、将棋界の歴史に残る偉業だった。しかし、不思議と感情は湧き起こらず、それはただの文字の羅列にしか見えなかった。
「渡辺明の敗北」。代わりに浮かんだその文字は、頭から身体を巡り、あっという間に全身を蝕んでいった。
藤井聡太に初タイトルである「棋聖」を献上してから1年。渡辺は、本戦を勝ち上がり、再びタイトル戦の舞台に戻ってきた。あの夏から1年。両者は立場を変えて再び相まみえた。「現役最強決定戦」との呼び声も高く、戦前のボルテージは最高潮に達した。
しかし、結果は渡辺にとって非情なものに終わる。0勝3敗。自身39回目のタイトル戦にして、初のストレート負けである。昨年圧倒的な研究で藤井に一矢を報いた第3局で、今度はその矢が届かなかった。復位を期し、1年ぶりに臨んだ大舞台での再戦は、梅雨の黒雲に呑まれるように進行し、夏を迎えないままに幕を閉じた。
「どう負けようと意味がない」初のストレート負けの感想を聞かれた渡辺は、吐き捨てるようにそう答えた。フルセットも、ストレート負けも、番勝負の結果としては変わらない。結果主義者の渡辺らしく、恐らく包み隠さぬ本音なのだろうと思った。
しかし、観ている者はそうもいかないのである。「渡辺明のタイトル戦ストレート負け」。登場39回目にして初めて見せつけられたそれを、はいそうですかと受け入れられるわけがない。渡辺本人が切り捨てるものに過剰な「意味」を持たせるのは愚かしいが、そうせざるを得ないのである。「たまたま」星が偏ってタイトル戦でストレート負けを喫する男ではない。そのことは、自分の全てを懸けて断言してもいい。だからこそ、この結果は重く、厳然としたものとして突き付けられている。まだ、受け入れることはできそうにない。
1年前に失冠した時、渡辺は完敗を認めつつも、最後には前向きな発言をした。今回は藤井聡太の情報がほとんどなかったが、番勝負を指して分かったことがある。だから次は「普通」にやる―そう述べたのである。この発言には説得力があった。渡辺明は、「情報」で勝ってきた棋士だからである。最初は得体の知れない相手であっても、戦ううちに相手を知り、習得していく。そうやってタイトル戦の舞台で何人もの後輩棋士を沈めてきた。実績があるからこそ、この発言には説得力があり、そして藤井との再戦にこれ以上ないくらいの期待を持たせた。有言実行とばかり、厳しい対戦相手たちを下し、再び挑戦者としてタイトル戦の舞台に戻ってきたことはさすがとしかいいようがない。だからこそ、ボルテージは最高潮に高まり、観る者は「現役最強決定戦」と謳った。
開幕前のインタビューで、渡辺は藤井への意識を強く口にした。そして、「(今後の)棋士人生を考える意味でも大きな鍵になる」そのように述べた。これは単なる1タイトル戦ではない。渡辺明が今後どれだけ最前線で戦い続けられるのか、そのことを示す戦いになると、渡辺自身が述べた。
その「棋士人生を懸けた」戦いが、蓋を開けてみれば厳しい結果となる。万全の研究をぶつけ、自身が一番得意とする勝ちパターンで上回られた第1局。先に藤井の残り時間を3分に追い込みながら、そのあとで全く持ち時間が減らない、「永遠の3分」を突き付けられた第2局。藤井聡太の底知れない中終盤力に呑まれ、渡辺はあっという間に土俵際に追い詰められた。1年前の番勝負で、渡辺は藤井の「情報」を得た。しかし、用意周到な渡辺の準備を、信じられない速度で進化する藤井が上回っていたのかもしれない。戦前に述べた言葉は、もっとも厳しい形で、渡辺自身に降りかかっていた。
追い詰められた第3局。戦型は矢倉の最新型となった。激しい展開ながら、渡辺の指し手は早かった。これは研究が行き届いている証左である。持ち時間に大きな差を付ける理想的な展開になるが、昼食休憩明け、藤井の金寄りが控室も驚く意表の一手。難解な局面を突き付けられ、渡辺、長考に沈む。
感情を鎮めるように、淡々と書いてきたつもりだったが、それはここで止める。トップ棋士による読みのぶつけ合いは想像を絶しており、盤上の表面だけ見たところで分かることは限られている。二人がどれだけ読みを深め、盤の底で思索の海に沈んでいるのか、はっきり言って「分からない」のである。
このような難解な将棋で、ファンができることは一つしかない。研究を外されたのか、長考に沈む渡辺。89分の考慮は非常に長く、言いようのない不安と恐怖があった。意を決した渡辺、角を切り飛ばす。その後も続くねじり合いから69手目、今度は決断の飛車切りである。風雲急を告げる「勝ちにいった手」だが、直後に渡辺は再び長考に沈んだ。残り時間は44分。渡辺はそのほとんど、40分を費やして角を打った。ここまで時間を費やし、渡辺はどこまで読んでいるのか。勝ちまで読み切ったのか、それとも予定外の長考か。分からない。何も分からない。分からないから、ファンにできることは一つしかない。信じるしかないのである。藤井聡太相手に本当に「勝ち筋」はあるのか。吐きそうになりながらも、渡辺がそれを掴みにいっていると、手繰り寄せにいっていると、ただひたすら、信じるしかない。こんな時、将棋ファンとはどこまでも無力である。分からないものを前にして、ただ信じるしかない。声援を送っても渡辺に届くわけではないから、ひたすら祈ることしかできない。はるか高みで戦う孤独な棋士に、ファンができることはただ一つ、信じることしかない。
詰むや詰まざるや、難解な最終盤となった。藤井が機を捉えて渡辺玉に迫る。駒を渡す怖い変化だが、果たして藤井の玉は大丈夫なのか。分からない、本当に分からない。局面が少し進んだ。藤井の玉が上に逃れ、渡辺、どうやら足りない。「信じたくない」そう思ったところで、全てを打ち砕くように、藤井が華麗な決め手を放つ。
「△7一飛」。馬が利いているところに飛車を捨てる、普通はあり得ない手である。しかし、この飛車を取ると渡辺の玉が詰まされてしまう。あまりにも、あまりにも華麗な決め手であった。分からない局面が延々と続いたこの将棋だったが、最後にようやく、この将棋はもう続かないのだということが分かった。この華麗な一手を盤上に出現させられては、もう指す手がない。渡辺、斜め上を見上げて飛車を取る。首を差し出し、棋聖戦五番勝負が終幕した瞬間だった。
まだ、冷静にこのシリーズを受け止めることができない。「信じたくない」率直に言うと、そうなのかもしれない。しかし、この結果は動かない。この結果を誰よりも重く受け止めるのは、結果主義者の渡辺自身であると、そのこともよく分かっている。
渡辺明は、この敗北をどう受け止めるのか。そして戦前に自らが述べた「棋士人生」にどのような道筋を立てるのか。戦いを終えたばかりの今、それはまだ分からないが、ファンにできることは相も変わらず一つだけである。渡辺があげるのは、白旗ではなく、反撃の狼煙であると。そう信じるしかない。