はてなキーワード: 地方税法とは
個別の政策云々以前として、専決処分絡みから見える政治姿勢がやばい。
端的に言えば首長が議会を経ずに行う条例の制定改廃、予算などの処分のこと。地方自治法179条に基づく専決処分(通称179条専決)と180条に基づく専決処分(通称180条専決)がある。
基本的には議会を招集する時間のない緊急時を要件として行う専決処分であり、処分後は議会で報告・承認の手続きがとられる。他にも179条専決を可能とする要件はいくつかあるが、機会としては稀であり、今回は関係ないので省略。
余談だが、通年議会の場合は常に会期中で招集されている状態のため、(招集の時間がないことを理由とする)179条専決はほぼできない。
議会が定める軽易な事項について行うものであり、処分後は報告の手続きがとられる。換言すると、議会がわざわざ議決しなくていいと認めたために行う専決処分。なお、軽易な事項に関しては、一定の範囲に収まる損害賠償や和解、契約変更などが挙げられる。
多くの自治体において、179条専決を利用する機会となるのは年度末の税条例の改正だろう。
これは、大本となる地方税法の改正が年度末に成立・公布されることに起因する。ちなみに今回の地方税法の改正は3月30日に公布された。
税条例は地方税法の改正に基づき改正されるが、その中には算定基準の都合上、施行・適用が4月1日でないと間に合わないものもある。
地方税法の改正の確定を受けてはじめて条例の改正案も確定するわけだが、議会に諮る時間的余裕はない。この際に、最低限の必要な改正部分だけ専決処分を行う。そして残りの急を要さない改正部分は別に臨時会や定例会に諮ることとなる。
衆議院の解散はその時期について報道などから目星はつくものの、解散が確定しない限りは予算として議会に諮れない。
一方で、解散してからはすぐに資材や人員の手配をする必要があり、なんなら議会の日程調整をする間に公示日や投開票日になってしまう。
国政選挙において「議会が招集できず予算がないから延期します」とはできず、こちらも解散が発表されたらすぐに179条専決となる。
なお、衆院選以外においても急遽便乗選挙(首長選の一定期間前に議員に欠員が生じた場合に首長選と同日に補選をするときなど)が発生した場合などでは、便乗分の予算を179条専決することがある。
本来、条例の制定改廃や予算は議会の議決をもって決まるのであり、議会と同意のとれた軽易な事項でもないのに、それをスキップする179条専決は非常に強力な権限だ。その趣旨からすれば要件は厳格に解され、行使は抑制的であるべきだが、悪用される余地もあり、実際悪用された。
179条専決の悪用といえば鹿児島県阿久根市が挙げられる。当時の市長は副市長の選任、職員などの給与削減条例、補正予算などの179条専決を連発した。当時の地方自治法では、議会側に議会の招集権限がないために首長が議会を招集しない(議会に承認不承認の意思を表示させない)、また、179条専決を不承認としても首長側に何の義務も課されないなどの点から、それはやりたい放題であった。
なお、これが影響して後に地方自治法が改正され、179条専決で副市長の選任ができないこと、条例や予算に係る179条専決の不承認時に首長は必要な措置を講じて議会に報告すること等が定められることとなった。
耳目を集めたのは無印良品絡みの補正予算の179条専決である。曰く、早く予算化しないと企業が他の自治体に行く可能性があるとのことだが、それだけで緊急性があるかといえばそんなわけもない。まずはすぐに予算化できない旨企業と交渉を行い、仮に呑むにしても臨時会の招集を検討する。予算審議に際しそのスケジュール、あり方の是非を含めて議会で意見を交わすべきで、スケジュールありきかつ、不十分な説明での179条専決はいただけない。
また、最近では退任直前のこども園絡みの補正予算の179条専決も行ったようだ。敢えて言うまでもないかもしれないが、置き土産である。同様の予算案は何度か議会で否決されており、緊急性も何もあったものではない。
先の2件に関して石丸氏の179条専決は、適正な手続きに欠いた横紙破りとなっていた。
得てして議会は二元代表制を没却し、自らの存在意義を失わせ得る179条専決には厳しく、不承認は見えていた。
一応石丸氏は首長と議会が意見を戦わせる二元代表制を志向しているようだ。件の179条専決に代表される執行部側と議会側の権限の差異、人員や金銭リソースの差異などの観点からその志向には個人的に疑問符がつくものの、その心意気やよしとしておこう。
しかし、特にこども園絡みでは、既に否決された補正予算を179条専決している。意見を戦わせて、既に負けているのに、最終的には179条専決で無理矢理済ませる。これは当人の志向する二元代表制の否定ではないか。
それっぽいことを言いながら、最後には手続きを無視し、抑制的に使うべき制度をも利用して自分の意見を押し通す。目的のためには手段を選ばない。その姿勢には危うさを感じざるを得ない。
同じく最近は東大阪市の市長が自らの報酬を減額する条例を179条専決して不承認となっていた。
このことについても、「本人の報酬だから」「いい内容だから」といったコメントがされているが、問題はそういうものではない。
内容の是非以前で、本来踏むべき手続きを踏まないのが問題になっている。
い、言われたとおり、ソース(立憲民主党2021国会レポート.pdf)をGoogle DriveのOCR機能で読み取って、まだ結果が出ていない審議継続中のものなどを除外した上で、見やすいようにテーブルで整形しました。これで娘を解放してもらえるんですよね…!?
提出 | 案件名 | 衆結果 | 参結果 | 審議時態度 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|
継続 | 日本国憲法の改正手続に関する法律の一部を改正する法律案(逢沢一郎君外五名[自・公・維・希]提出第196回国会衆法第42号)※ | 5/11修正 | 6/11可決 | 賛成 | 衆反=共 参反=共沖れ |
継続 | 労働者協同組合法案(後藤茂之君外十四名[自・立国社・公・共・維・希]提出第201回国会衆法第26号) | 11/24可決 | 12/4可決 | 賛成 | 全会一致 |
11/20 | 特定非営利活動促進法の一部を改正する法律案(衆議院内閣委員長提出第203回国会衆法第4号) | 省11/24可決 | 12/2可決 | 賛成 | 全会一致 |
11/20 | 交通政策基本法及び強くしなやかな国民生活の実現を図るための防災・減災等に資する国土強靱化基本法の一部を改正する法律案(衆議院国土交通委員長提出第203回国会衆法第5号) | 省11/24可決 | 附12/2可決 | 賛成 | 反=共 |
11/20 | スポーツ振興投票の実施等に関する法律及び独立行政法人日本スポーツ振興センター法の一部を改正する法律案(衆議院文部科学委員長提出第203回国会衆法第6号) | 省11/24可決 | 附12/2可決 | 賛成 | 衆反=共 参反=共れ |
11/20 | 令和二年七月豪雨災害関連義援金に係る差押禁止等に関する法律案(衆議院災害対策特別委員長提出第203回国会衆法第7号) | 省11/24可決 | 12/4可決 | 賛成 | 全会一致 |
03/09 | 過疎地域の持続的発展の支援に関する特別措置法案(衆議院総務委員長提出第204回国会衆法第5号) | 省3/12可決 | 附3/26可決 | 賛成 | 全会一致 |
03/17 | 有明海及び八代海等を再生するための特別措置に関する法律の一部を改正する法律案(衆議院農林水産委員長提出第204回国会衆法第8号) | 省3/18可決 | 附3/31可決 | 賛成 | 全会一致 |
03/18 | 地震防災対策特別措置法の一部を改正する法律案(衆議院災害対策特別委員長提出第204回国会衆法第9号) | 省3/23可決 | 3/31可決 | 賛成 | 全会一致 |
04/09 | 令和二年度子育て世帯生活支援特別給付金に係る差押禁止等に関する法律案(衆議院厚生労働委員長提出第204回国会衆法第12号) | 省4/13可決 | 4/21可決 | 賛成 | 全会一致 |
04/20 | 国会議員の歳費、旅費及び手当等に関する法律の一部を改正する法律案(衆議院議院運営委員長提出第204回国会衆法第14号) | 省4/20可決 | 4/23可決 | 賛成 | 全会一致 |
05/20 | 自然災害義援金に係る差押禁止等に関する法律案(衆議院災害対策特別委員長提出第204回国会衆法第18号) | 省5/25可決 | 6/4可決 | 賛成 | 全会一致 |
05/21 | 教育職員等による児童生徒性暴力等の防止等に関する法律案(衆議院文部科学委員長提出第204回国会衆法第19号) | 省5/25可決 | 附5/28可決 | 賛成 | 全会一致 |
05/27 | 災害時等における船舶を活用した医療提供体制の整備の推進に関する法律案(衆議院災害対策特別委員長提出第204回国会衆法第20号) | 省6/1可決 | 附6/11可決 | 賛成 | 全会一致 |
05/28 | 令和三年東京オリンピック競技大会・東京パラリンピック競技大会特別措置法の一部を改正する法律案(馳浩君外四名[自・公・維]提出第204回国会衆法第21号) | 6/3可決 | 6/9可決 | 反対 | 衆反=立共国 参反=立国共沖れ碧各 |
05/31 | 強制労働の廃止に関する条約(第百五号)の締結のための関係法律の整備に関する法律案(馳浩君外七名[自・立・公・維・国]提出第204回国会衆法第23号) | 6/3可決 | 6/9可決 | 賛成 | 衆反=共 参反=共れ |
06/01 | 国会職員法及び国家公務員退職手当法の一部を改正する法律案(衆議院議院運営委員長提出第204回国会衆法第24号) | 省6/1可決 | 6/4可決 | 賛成 | 反=維 |
06/02 | 水循環基本法の一部を改正する法律案(衆議院国土交通委員長提出第204回国会衆法第25号) | 省6/3可決 | 附6/9可決 | 賛成 | 全会一致 |
06/02 | 鳥獣による農林水産業等に係る被害の防止のための特別措置に関する法律の一部を改正する法律案(衆議院農林水産委員省長提出第204回国会衆法第26号) | 6/3可決 | 附6/9可決 | 賛成 | 全会一致 |
06/02 | 特定石綿被害建設業務労働者等に対する給付金等の支給に関する法律案(衆議院厚生労働委員長提出第204回国会衆法第28号) | 省6/3可決 | 6/9可決 | 賛成 | 全会一致 |
06/03 | 公共建築物等における木材の利用の促進に関する法律の一部を改正する法律案(衆議院農林水産委員長提出第204回国会衆法第30号) | 省6/8可決 | 附6/11可決 | 賛成 | 全会一致 |
06/03 | 特定患者等の郵便等を用いて行う投票方法の特例に関する法律案(逢沢一郎君外五名[自・公・維]提出第204回国会衆法第32号)※ | 附6/10可決 | 附6/15可決 | 反対 | 衆反=立共 参反=立共沖碧各 |
06/04 | 中小事業主が行う事業に従事する者等の労働災害等に係る共済事業に関する法律案(衆議院厚生労働委員長提出第204回国会衆法第33号) | 省6/8可決 | 附6/11可決 | 賛成 | 全会一致 |
06/04 | 医療的ケア児及びその家族に対する支援に関する法律案(衆議院厚生労働委員長提出第204回国会衆法第34号) | 省6/8可決 | 附6/11可決 | 賛成 | 全会一致 |
06/09 | 宇宙資源の探査及び開発に関する事業活動の促進に関する法律案(衆議院内閣委員長提出第204回国会衆法第37号) | 省6/10可決 | 6/15可決 | 賛成 | 衆反=共 参反=共沖れ |
提出 | 案件名 | 衆結果 | 参結果 | 審議時態度 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|
11/16 | 生殖補助医療の提供等及びこれにより出生した子の親子関係に関する民法の特例に関する法律案(秋野公造君外四名[自・立・公・維・国]提出第203回国会参法第13号) | 附12/4可決 | 附11/20可決 | 賛成 | 衆反=共 参反=共沖れ |
04/23 | 公職選挙法の一部を改正する法律案(関口昌一君外十名自]提出第204回国会参法第28号) | 5/25可決 | 5/14可決 | 反対 | 衆反=立維国 参反=立維国れ各 |
06/08 | 政治分野における男女共同参画の推進に関する法律の一部を改正する法律案(参議院内閣委員長提出第204回国会参法第34号) | 6/10可決 | 省6/9可決 | 賛成 | 全会一致 |
提出 | 案件名 | 衆結果 | 参結果 | 審議時態度 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|
継続 | 種苗法の一部を改正する法律案(第201回国会閣法第37号)※ | 附11/19修正 | 附12/2可決 | 反対 | 衆反=立共 参反=立共沖れ碧各 |
継続 | 地方公務員法の一部を改正する法律案(第201回国会閣法第53号)※ | 附5/20修正 | 附6/4可決 | 賛成 | 全会一致 |
継続 | 平成三十二年東京オリンピック競技大会・東京パラリンピック競技大会特別措置法等の一部を改正する法律案(第201回国会閣法第56号) | 附11/19可決 | 附11/27可決 | 賛成 | 衆反=共 参反=共れ |
10/27 | 予防接種法及び検疫法の一部を改正する法律案(第203回国会閣法第1号) | 附11/19可決 | 附12/2可決 | 賛成 | 全会一致 |
10/30 | 被災者生活再建支援法の一部を改正する法律案(第203回国会閣法第2号) | 11/20可決 | 11/30可決 | 賛成 | 全会一致 |
10/30 | 郵便法及び民間事業者による信書の送達に関する法律の一部を改正する法律案(第203回国会閣法第3号) | 附11/20可決 | 附11/27可決 | 賛成 | 全会一致 |
10/30 | 特定水産動植物等の国内流通の適正化等に関する法律案(第203回国会閣法第4号) | 附11/20可決 | 附12/4可決 | 賛成 | 全会一致 |
11/06 | 一般職の職員の給与に関する法律等の一部を改正する法律案(第203回国会閣法第5号) | 11/19可決 | 11/27可決 | 賛成 | 衆反=共 参反=共れ |
11/06 | 特別職の職員の給与に関する法律の一部を改正する法律案(第203回国会閣法第6号) | 11/19可決 | 11/27可決 | 賛成 | 全会一致 |
11/06 | 防衛省の職員の給与等に関する法律の一部を改正する法律案(第203回国会閣法第7号) | 11/20可決 | 11/27可決 | 賛成 | 衆反=共維 参反=維共れ |
01/18 | 地方交付税法等の一部を改正する法律案(第204回国会閣法第1号) | 1/26可決 | 1/28可決 | 賛成 | 衆反=共 参反=共れ |
01/18 | 国立研究開発法人情報通信研究機構法の一部を改正する法律案(第204回国会閣法第2号) | 附1/26可決 | 附1/28可決 | 賛成 | 衆反=共 参反=共れ |
01/18 | 令和元年度歳入歳出の決算上の剰余金の処理の特例に関する法律案(第204回国会閣法第3号) | 1/26可決 | 1/28可決 | 反対 | 衆反=立共 参反=立共沖れ碧各 |
01/18 | 財政運営に必要な財源の確保を図るための公債の発行の特例に関する法律の一部を改正する法律案(第204回国会閣法第4号) | 附3/2可決 | 附3/26可決 | 反対 | 衆反=立共維国 参反=立維国共沖れ碧各 |
01/18 | 国立研究開発法人科学技術振興機構法の一部を改正する法律案(第204回国会閣法第5号) | 附1/26可決 | 附1/28可決 | 賛成 | 衆反=共国 参反=国共れ |
01/22 | 新型インフルエンザ等対策特別措置法等の一部を改正する法律案(第204回国会閣法第6号)※ | 附2/1修正 | 附2/3可決 | 賛成 | 衆反=共国 参反=国共沖れ碧各 |
01/26 | 所得税法等の一部を改正する法律案(第204回国会閣法第7号) | 附3/2可決 | 附3/26可決 | 反対 | 衆反=立共国 参反=立国共沖れ碧各 |
01/29 | 原子力発電施設等立地地域の振興に関する特別措置法の一部を改正する法律案(第204回国会閣法第8号)※ | 附3/9可決 | 附3/26可決 | 反対 | 衆反=立共 参反=立共沖れ碧各 |
01/29 | 地方税法等の一部を改正する法律案(第204回国会閣法第9号) | 3/2可決 | 3/26可決 | 賛成 | 衆反=共維国 参反=維国共れ |
01/29 | 地方交付税法等の一部を改正する法律案(第204回国会閣法第10号) | 3/2可決 | 3/26可決 | 賛成 | 衆反=共維国 参反=維国共れ |
01/29 | 関税定率法等の一部を改正する法律案(第204回国会閣法第11号) | 附3/18可決 | 附3/31可決 | 賛成 | 全会一致 |
01/29 | 日本国有鉄道清算事業団の債務等の処理に関する法律等の一部を改正する法律案(第204回国会閣法第12号) | 附3/18可決 | 附3/26可決 | 賛成 | 全会一致 |
01/29 | 踏切道改良促進法等の一部を改正する法律案(第204回国会閣法第13号) | 3/23可決 | 3/31可決 | 賛成 | 全会一致 |
02/02 | 子ども・子育て支援法及び児童手当法の一部を改正する法律案(第204回国会閣法第14号) | 附4/15可決 | 附5/21可決 | 反対 | 衆反=立共維国 参反=立維国共沖れ碧各 |
02/02 | 裁判所職員定員法の一部を改正する法律案(第204回国会閣法第15号) | 附3/18可決 | 附4/7可決 | 反対 | 衆反=立共 参反=立共沖れ各 |
02/02 | 公立義務教育諸学校の学級編制及び教職員定数の標準に関する法律の一部を改正する法律案(第204回国会閣法第16号) | 附3/18可決 | 附3/31可決 | 賛成 | 全会一致 |
02/02 | 良質かつ適切な医療を効率的に提供する体制の確保を推進するための医療法等の一部を改正する法律案(第204回国会閣法第17号)※」 | 附4/8可決 | 附5/21可決 | 反対 | 衆反=立共 参反=立共沖れ碧各 |
02/02 | 特定都市河川浸水被害対策法等の一部を改正する法律案(第204回国会閣法第18号) | 附4/8可決 | 附4/28可決 | 賛成 | 全会一致 |
02/02 | 防衛省設置法等の一部を改正する法律案(第204回国会閣法第19号) | 4/13可決 | 4/21可決 | 反対 | 衆反=立共 参反=立共沖れ各 |
02/05 | 文化財保護法の一部を改正する法律案(第204回国会閣法第20号) | 4/8可決 | 4/16可決 | 賛成 | 全会一致 |
02/05 | 全世代対応型の社会保障制度を構築するための健康保険法等の一部を改正する法律案(第204回国会閣法第21号) | 5/11可決 | 附6/4可決 | 反対 | 衆反=立共 参反=立共沖れ碧各 |
02/05 | 特定B型肝炎ウイルス感染者給付金等の支給に関する特別措置法の一部を改正する法律案(第204回国会閣法第22号) | 5/20可決 | 6/11可決 | 賛成 | 全会一致 |
02/05 | 産業競争力強化法等の一部を改正する等の法律案(第204回国会閣法第23号) | 附5/20可決 | 附6/9可決 | 賛成 | 衆反=共 参反=共沖れ |
02/05 | 海事産業の基盤強化のための海上運送法等の一部を改正する法律案(第204回国会閣法第24号) | 附4/20可決 | 附5/14可決 | 賛成 | 全会一致 |
02/05 | 住宅の質の向上及び円滑な取引環境の整備のための長期優良住宅の普及の促進に関する法律等の一部を改正する法律案 (第204回国会閣法第25号) | 附4/27可決 | 附5/21可決 | 賛成 | 全会一致 |
02/09 | デジタル社会形成基本法案(第204回国会閣法第26号)※ | 附4/6修正 | 附5/12可決 | 反対 | 衆反=立共 参反=立共沖れ各 |
02/09 | デジタル庁設置法案(第204回国会閣法第27号) | 附4/6可決 | 附5/12可決 | 賛成 | 衆反=共 参反=共沖れ |
02/09 | デジタル社会の形成を図るための関係法律の整備に関する法律案(第204回国会閣法第28号)※ | 附4/6可決 | 附5/12可決 | 反対 | 衆反=立共 参反=立共沖れ各 |
02/09 | 公的給付の支給等の迅速かつ確実な実施のための預貯金口座の登録等に関する法律案(第204回国会閣法第29号) | 附4/6可決 | 附5/12可決 | 賛成 | 衆反=共 参反=共沖れ |
02/09 | 預貯金者の意思に基づく個人番号の利用による預貯金口座の管理等に関する法律案(第204回国会閣法第30号) | 附4/6可決 | 附5/12可決 | 反対 | 衆反=立共 参反=立共沖れ各 |
02/09 | 地方公共団体情報システムの標準化に関する法律案(第204回国会閣法第31号)※ | 附4/16修正 | 附5/12可決 | 賛成 | 衆反=共 参反=共沖れ |
02/09 | 在外公館の名称及び位置並びに在外公館に勤務する外務公務員の給与に関する法律の一部を改正する法律案(第204回国会閣法第32号) | 3/18可決 | 3/26可決 | 賛成 | 全会一致 |
02/09 | 森林の間伐等の実施の促進に関する特別措置法の一部を改正する法律案(第204回国会閣法第33号) | 附3/18可決 | 附3/26可決 | 賛成 | 衆反=共 参反=共れ |
02/19 | 国家戦略特別区域法の一部を改正する法律案(第204回国会閣法第34号) | 附4/15可決 | 附5/12可決 | 反対 | 衆反=立共国 参反=立国共沖れ碧各」 |
地方裁判所の判決ってネットで公開されないのかな、最終的な判決が読みたいのだが
全ての裁判例が本システムに掲載されているものではありません。という裁判所の検索では、PEZY Computingの会社による脱税の判決がネットで読めます。
平成30特(わ)211 法人税法違反,消費税法違反,地方税法違反 平成30年9月20日 東京地方裁判所
部長、社長に対する判決は見つかりませんでした。社長は控訴していて、部長は控訴していないので、訴訟が続いているから掲載されていないわけでもなさそう。
判例時報、判例タイムズといった判例を掲載してる雑誌もあるらしいのですが、そこに掲載されているかはわかりません。
弁護士ドットコムによれば、「憲法82条には「裁判の公開」の原則が定められていることもあって、自分とは関わりのない事件でも、比較的簡単に裁判の判決書へのアクセスはできるようになっているといえそうだ。」とのことで、係争中でも検察庁に出向いて手続きすれば、閲覧できるようです。閲覧出来たら、読んだ感想を教えてください。
それは「滞納者」です。
滞納すれば督促状を郵送します。
督促状でも反応が無ければ、催告状を送ることもあります。
では、
その郵送代は誰が払っているでしょうか。
その紙代は誰が払っているでしょうか。
その紙を作る人の人件費は誰が払っているでしょうか。
すべて税金です。
滞納をすることによって本来かからなくて良い税金がかかっているのです。
お伝えしたいことがたくさんあります。
よくある質問1
税金が高いんだけど。
国に言ってください。私たちは、国が定めた金額を集めているだけに過ぎません。
私たちにはどうにもできません。
よくある質問2
いきなり差し押さえするのか。
必ず督促状が出ています。出ていないなら、その差し押さえは法的に無効です。違法行為です。
よくある質問3
督促状なんか届いていない。
住民登録が正しくなされていて、届いていないのなら郵便局に問い合わせてください。
届かなくても、役場に返戻されていなければ地方税法第20条第4項で「到達すべきであった時に送達があったもの」と推定されることになっています。
返戻されたのなら調査して役場の掲示板に掲示します。掲示から7日を経過した日に送達されたものとみなされます。公示送達という仕組みです。
転居転出した場合は住所変更の届出を行わないといけないのです。
よくある質問4
テレビみたいなガサ入れ(捜索)なんてしていないんでしょう?
Yahoo!官公庁オークション(インターネット公売)を見てみてください。
実施中行政機関一覧にあるような自治体は少なくとも捜索をしています。
https://koubai.auctions.yahoo.co.jp/list
ヒトゴトではないのです。
でも予告無くは来ません。督促状を出しているのですから。
よくある質問5
じゃあどうしたらいいの。
自分で考えてください。
第三 被告の答弁
一、請求原因第一項の事実並びに本件府中ゴルフ場がいわゆるメンバー制のゴルフ
場で、その利用料金が一人一回につき会員二五〇円、非会員二、五〇〇円ないし
三、〇〇〇円であることは認めるが、その他の事実関係は知らない。本件娯楽施設
二、本件娯楽施設利用税の徴収は、次に述べるとおり、地方税法及び東京都都税条
(一) 地方税法第七五条第一項各号は、娯楽施設利用税の課税対象施設として、
「(1)舞踏場、(2)ゴルフ場、(3)ぱちんこ場及び射的場、(4)まあじや
ん場及びたまつき場、(5)ボーリング場、(6)前各号に掲げる施設に類する施
設、(7)前各号に掲げる施設以外の娯楽施設で道府県の条例で定めるもの」を挙
げている。ところで、娯楽施設といえば、概念的には、娯楽または射こうを目的と
して公衆に利用させる施設を意味し、施設の利用により客に遊びを楽しませ、又は
客の射こう心をそそるようなものがこれに該当するから、その範囲は広く、その内
容も多種多様であるが、娯楽または射こうを目的とする施設のすべてが娯楽施設利
用税の課税対象施設になると考えるのは行き過ぎであり、そこにはおのずから社会
通念上の限界が存在する。前記(7)の条例で定める課税対象施設に関し、「もつ
ばら青少年の利用するスポーツ性の強い卓球場、スケート場」、「動物園または百
貨店の屋上等に設けられている子供の娯楽施設で射こう心をそそるおそれのないも
の」、[娯楽性の少い天然湖沼のつりぼり類似の施設」、「天然スキー場のスキー
リフトで娯楽機関と認められないもの」などについては課税を差し控えることが適
当である旨の自治庁の課税行政上の指導助言(依命通達)が行なわれているのは、
右のような理由によるものである。しかし、他方、課税対象施設としての適否を考
える場合に、単に娯楽性が微弱であるとか、スポーツ性が強いとかいう点のみを考
慮するのも必らずしも妥当ではないのであつて、娯楽施設利用税は、ゴルフ場、ボ
ーリング場等において、その施設を利用する者の支出行為に担税力を見出して課税
する一種の消費税であるという点に着目すれば、この娯楽施設利用税という税は、
原則的には、娯楽又は射こうを目的とする多種多様の施設のうちで奢侈性の著しい
と思われるもの、すなわち、利用について比較的高額の対価を要するものを対象と
して、その利用行為に課税しようとするものといえるのであるから、課税対象施設
としての適否を判断するにあたつては、単に抽象的に娯楽性の強弱やスポーツ性の
有無を諭ずるだけではなく、その施設の利用にあたつて相当高額の経済的負担を必
要とするものであるかどうか、従つて、利用者の利用上の支出行為に担税力を見出
せるようなものであるかどうかという点についての考慮がなされなければならな
い。
もちろん、ぱちんこ場や射的場のように、主として射こうを目的とする施設は、何
よりもその射こう性のゆえに課税の対象となつているといえるであろうが、この場
合にあつても、その根底には、右に述べたような点についての考慮がなされている
のである。なお、利用について対価を必要としない娯楽施設についても、その利用
行為に課税しないことが既存の同種の課税施設との関係で課税上の負担の均衡を欠
くと認められるときは、そのような施設も課税の対象となるのであるし、課税しな
くても課税上の均衡を破るものではないと認められる場合には、課税の対象としな
地方税法第七五条第一項第二号が娯楽施設利用税の法定課税対象施設として「ゴル
フ場」を掲げたのは、以上のような観点から、それが全国的に所在し、かつ娯楽施
(二) 原告は、右第七五条第一項第二号及び第七八条の二の規定が憲法第一三条
1、スポーツをする権利が憲法第一三条にいう生命、自由及び幸福追求に対する国
民の権利に含まれるものであるかどうかについての論議はしばらく措くとして、ゴ
ルフも一つのルールに従つて行なわれる運動競技であるという一面からみれば、ス
ポーツとしての性格を有しているものであることはいうまでもない。そして、ゴル
フの普及に伴つて、ゴルフ場の利用が漸次大衆化してきていることもまた事実であ
ろう。しかしながら、他面、ゴルフ場の利用については、その入会金及び利用判金
の額からみても、相当高額の対価が必要とされているのが実情であり、利用者もむ
しろ高額所得階層に属する者が大部分であり、少くともその中心を占めているとい
うことは否定できないところであつて国民生活の水準から考えると、現状では、ま
だゴルフ場の利用をスケート場や卓球場の利用と同一に論ずることはできないので
ある。地方税法は、ゴルフが娯楽であるか、スポーツであるかというような点はと
もかくとして、現状においては、ゴルフ場を利用するには相当に高額の経済的負担
を必要としているというゴルフ場利用の実態にかんがみ、それを利用する者の利用
上の支出行為に担税力を認め、娯楽施設利用税を賦課しようとしているにすぎない
のであつて、ゴルフそれ自体を禁止したり、あるいは制限しようとしているもので
ないことはいうまでもない。
原告の主張によると、スポーツをすることに税を課することは担税能力のない者
からスポーツを奪う点において、これを直接制限することと選ぶところがないので
許されないし、一定の施設の利用を必要とするスポーツについては、その施設の利
用に対して税を課することもスポーツに対する間接の制限となるというのである
が、以上述べた点から明らかなように、現実問題として、ゴルフ場を利用するには
相当多額の金銭的負担を余儀なくされ、ある程度の経済的余裕がなければ利用でき
ないという実情から考えれば、それを利用できる者は一応担税力があると認められ
ることになるのであり、娯楽施設利用税は、まさに、そうした点に着目して賦課さ
れているのであるから、賦課によりスポーツに対する直接、間接の制限となるとい
うことは考えられない。もちろん、娯楽施設利用税が賦課されることにより、ゴル
フ場を利用するに際しての負担が幾分増加することにはなるが、それだからといつ
て、ゴルフ場の利用に関しては、娯楽施設利用税が賦課されるために、その結果と
して高額の負担が強いられるというような関係、あるいは課税されるために担税力
のない者のゴルフ場の利用が妨げられているというような関係は認められないので
あつて、娯楽施設利用税の賦課とは関係なく、ゴルフ場の利用についてはもともと
相当高額の負担が必要とされているのであるから、この点についての原告の主張は
まつたく失当であるというはかはない。
因みに、内閲総理大臣の諮問機関である税制調査会は、その第一次答申(昭和三
五年一二月)において、「ゴルフ場の利用については、その実態からみて、相当に
高額の負担がなされていると認められるところであるので、娯楽施設利用税と同種
の税である入場税等との負担をも考慮して定額税率について引上げを行うことが適
当であると考える」旨を答申し、さらに、昭和四一年度の税制改正に関する答申
(昭和四〇年一二月二九日)においても、「ゴルフ場の利用料金の実態にかんが
み、定額によつて課するゴルフ場に係る娯楽施設利用税の標準税率を六〇〇円(現
行四〇〇円)に引き上げることを希望する」旨の答申をしているのであり、このこ
とからみてもゴルフ場の利用に対して課税することが憲法第一三条に違反するもの
でないことは明らかである。
2、次に、憲法第一四条違反の点についていうと、なるほどスケートもゴルフも、
一定の施設を利用して行なわれるスポーツであるという面では類似性が認められる
けれども、それぞれの施設の利用の面についてみると、ゴルフ場利用の実態が前記
のとおりであるのに対し、スケート場は、現状では、もつぱら青少年が利用し、そ
の利用料金も低廉であつて、通常、その利用に際しての支出行為に担税力を見出す
ことは困難である。このように、利用上の負担及び利用階層の点において重要な差
異が認められる以上、このような施設利用の実態の相違が課税行政に反映し、課税
の上でゴルフ場の利用行為がスケート場の利用行為とは異なつた扱いをうけるの
は、むしろ当然のことである。従つて、ゴルフの利用行為に対して娯楽施設利用税
が賦課されるのは、前記のように合理的な根拠にもとづくものであつて、なんら平
(三) 原告は、更に、地方税法第七五条第一項第二号及び第七八条の二の「ゴル
フ場」とは、パブリツク制のゴルフ場のみを指し、本件府中ゴルフ場のようなメン
バー制のゴルフ場を含まないと解すべきであり、少くともメンバー制ゴルフ場の会
員の利用に対しては娯楽施設利用税が課されるべきではないと主張する。
しかし、一般に娯楽施設といえば、利用料金を徴して第三者に利用させることを
目的としているのが通常の場合であるが、娯楽または射こうを目的とする施設を無
償で利用させている場合であつても、課税の均衡維持の面からその利用行為に対し
て課税することができることは、前記(一)に述べたとおりである。もちろん、娯
楽又は射こうを目的とする施設は、それぞれ例えば、ゴルフ場又はたまつき場とし
ての一定の規模(一定の広さ、大きさ、設備等)を有しているものでなければなら
ないのは当然であろうが、その施設が課税の対象となるものかどうかを考えるにつ
いては、それが娯楽施設として一定の規模を有するものであることが客観的に認め
られるものである限り、施設利用が有償であるかどうかということは必ずしも絶対
的な要件とはならないのである。従つて、原告が指摘している社団法人日本クラブ
におけるまあじやん室や東京弁護士会の撞球室の事例も、前記依命通達の趣旨から
考えて、会社、工場等の厚生施設と同種のものと認められる場合には課税しないこ
とが適当であろうし、同種のものと認められない場合には、課税対象施設として、
地方税方第七六条第二項により、その施設の経営者を利用者とみなして課税するこ
とができるのである。
ところで、原告は、メンバー制のゴルフ場の利用は、会員が自己の所属する団体
の経営するゴルフ場を利用する関係であつて、特定の個人または法人がゴルフ場を
設け、営業としてこれを第三者に利用させているバブリツク制のゴルフ場の場合と
は異るというのであるが、その利用の面についてだけ考えると、いずれも第三者の
経営するゴルフ場を利用するという点では同一であつて、単にその利用の形態ある
いは利用者の範囲について相違が認められるにすぎないのである。すなわち、メン
バー制のゴルフ場をその会員が利用する関係は個人の邸宅内の施設(例えばプー
ル、ゴルフ練習施設等)をもつぱらその個人が使用するような関係とは全く異るの
であつて、自分の庭で自分がゴルフ遊びをするということにはならないのである。
そうすると、娯楽施設利用税は、パブリツク制のゴルフ場の利用に対してのみ課
税すべきものであつて、メンバー制のゴルフ場の会員たる資格を有する者の利用行
為に対しては課税すべきではないという原告の主張は、まつたく根拠のないもので
あつて、失当といわざるをえない。
三、以上述べたとおりであつて、府中カントリークラブ(ゴルフ場)は、株式会社
東京スポーツマンクラブが経営し、地方税法第七五条第一項第二号及びそれにもと
づいて定められた東京都都税条例第四八条の一五第一項第二号に規定するゴルフ場
に該当するものであるから、当該ゴルフ場における利用行為については、株主、正
会員、非会員のいずれを問わず、地方税法第七八条の二及びそれにもとづいて定め
られた東京都都税条例第四八条の一七第二項の規定により定額の娯楽施設利用税が
原告が昭和四〇年九月一一日、右ゴルフ場を利用したことに対して、五〇〇円の
娯楽施設利用税を徴収されたのは、右のとおり地方税法及び都税条例の規定にもと
づくものであつて、原告のいうように法律上の原因なくしてなされたものではない
第四 証拠(省略)
主 文
事 実
第一、当事者の申立
一 原告
「被告は原告に対し、金四○〇円を支払え。訴訟費用は被告の負担とする。」との
判決を求める。
二 被告
第二、原告の請求原因
一、原告は、訴外株式会社東京スポーツマンクラブの株主で、同会社が東京都南多
摩郡<以下略>において経営するゴルフ場府中カントリークラブの正会員である
が、昭和四〇年九月二一日同ゴルフ場を利用したところ、被告は地方税法(ただ
し、昭和四一年法律第四〇号による改正前のもの。以下同じ)第七五条第一項第二
号、第七八条の二及び東京都税条例(ただし、昭和四一年東京都条例第五四号によ
る改正前のもの。以下同じ)第四八条の一五第一項第二号、第四八条の一七第二項
の規定により、右利用に対する娯楽施設利用税として、原告から金五〇○円を徴収
した。
二、しかし、右娯楽施設利用税の徴収は、以下に述べる理由によつて無効である。
(一) ゴルフ場の利用に対しその利用者に娯楽施設利用税を課することを定めた
地方税法第七五条第一項第二号、第七八条の二の規定は憲法第一三条に違反する。
憲法第一三条は、個人の尊重と生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利の尊
重を規定しているが、およそ人として健全な身体を有し健康を維持するのでなけれ
ば右の権利の保障はまつたく無意味であるから、国民が健全な身体及び健康の維
持・増進を求めて体育ないしスポーツをする自由は、当然同条の保障する国民の権
利に含まれ、立法その他の国政の上で最大の尊重を必要とするものと解すべきであ
り、このことは、憲法第二五条や教育基本法、学校教育法等の規定からも明らかで
ある。従つて、体育ないしスポーツを一般的に禁止又は制限することはもとより、
特定のスポーツを直接禁止又は制限することも憲法上許されないことは当然である
が、更に、スポーツ自体の禁止又は制限でなくても、ある種のスポーツをすること
に対して課税し、あるいはそのスポーツの性質上一定の施設を必要とする場合に右
施設の利用に対して課税することは、担税能力のない者からスポーツを奪う結果と
なる点において、スポーツに対する間接の制限に外ならないから、かかる課税はや
はり憲法第一三条に違反し許されないといわなければならない。ところで、わが国
におけるゴルフは、以前はたしかに一部の富裕者の娯楽とされていた時代もあつた
が、今や老若男女を問わず一般大衆に親しまれ、長期にわたつて人生最高の潤いを
もたらし、青少年の体位の向上、老壮年の健康の保持等国民一般の希望に密着し、
健全なスポーツとして異常な進歩・発展・普及をとげ、ゴルフ人口は二〇〇万人以
上といわれるほどであり、ゴルファを統合する団体も数多く設立され、また、最近
においては、高校、大学等でゴルフ部を設けているところが少くなく、ゴルフを正
式の体育の教科としている大学すら存在する。かくて、今日ゴルフは、社会通念上
スポーツとして観念され、これにより国民の体位の向上、健康の増進、スポーツ精
神の涵養をはかる重要な手段とされるにいたつたのである。そうだとするならば、
ゴルフにゴルフ場が必要なことは明らかであるから、ゴルフ場の利用に対し娯楽施
設利用税を課することを定めた地方税法の前記規定は、スポーツであるゴルフを間
接に制限するものとして、憲法第一三条に違反し無効であるというべきである。
(二) そればかりでなく、右地方税法の規定は、憲法第一四条にも違反する。
すなわち、スポーツに一定の施設の利用を必要とし、かつその利用に対して料金
を支払うものとしては、ゴルフの外にもスケート、テニス、水泳等があるが、テニ
スコートや水泳プールの利用に対して課税されたことはなく、また、スケート場
も、以前はゴルフ場とともに娯楽施設利用税の課税対象施設に含まれていたが、昭
和三二年七月の地方税法の改正の際、スケートにはスポーツ性が強いとの理由によ
り課税対象施設から除外されたのであり、他にアマチユアスポーツ施設の利用に対
して課税している例をみない。しかるに、等しくスポーツのために利用する施設で
ありながら、ゴルフ場だけは依然娯楽施設利用税の課税対象施設として存置され、
その利用者に対してのみ右利用税が課されていることは、明らかに他のスポーツ施
設利用者との間に税負担の公平を欠くものであり、法の下の平等の原則に違反する
といわなければならない。
(三) 仮に地方税法第七五条第一項第二号及び第七八条の二の規定が違憲でない
としても、本件府中ゴルフ場は右規定にいう「ゴルフ場」には該当せず、少なくと
も原告の同ゴルフ場の利用に対しては娯楽施設利用税が課されるべきでない。
地方税法第七五条第一項各号は、娯楽施設利用税の課税対象施設を掲げ、それが
どのような実体のものをいうかについては格別の定めをしていないが、娯楽施設利
用税が娯楽施設の利用に対して課されるものである以上、営利の目的をもつて不特
定多数の第三者に利用させ、料金も徴する娯楽用の施設に限ると解すべきであり、
従つて、形式的には右各号に当る施設であつても、社会通念上右のような性質を有
しないようなものは課税対象施設に含まれないといわなければならない。例えば社
団法人日本クラブ内にあるまあじやん室や東京弁護士会内にある撞球室をそれぞれ
の会員が利用することに対して娯楽施設利用税が課されていないのはこの故であ
る。ところで、ゴルフ場にはいわゆるパブリツク制のものとメンバー制のものとが
あり、本件ゴルフ場はこの後者に属するがパブリツク制とは、個人又は法人がゴル
フ場を設置し、営業としてこれを不特定多数の第三者に利用させて一定の料金を徴
するものであり、その施設の設置には利用者はおおむね関係しないのに対し、メン
バー制は、主に法人が主体となつて会員を募集し、入会者から三〇万円ないし三〇
〇万円程度の入会金(保証金としての預り金又は株式払込金)を徴し、それによつ
てゴルフ場の施設をつくり、その会員にのみ利用させるもので、会員は利用の都度
若干の利用料金(府中ゴルフ場では二五〇円)を支払うほか、運営費として一定額
の年会費を納めるだけであり、会員以外の者(ビジターと称する。)は、会員と同
伴するか、又はわずかだけ発行されるいわゆるビジター券を所持する場合に限り、
相当高額の利用料金(府中ゴルフ場では三、五○〇円)で利用を許されるにすぎな
いという仕組になつている。そして、このようなメンバー制のゴルフ場において
は、施設の所有者である会社とは別に、会員によって組織されるゴルフクラブ(カ
ントリークラブ)という法人格なき社交団体があり、理事長、常任理事等の役員を
おき、会員総会、理事会等によつてゴルフ場の秩序ある運営にあたつており、その
主たる目的もゴルフ競技にあるのではなく、あくまでも会員相互の親睦によつてゼ
ントルマンとしての教養とモラルを涵養することにあり、このため、本件府中カン
トリークラブにおいても、会員を選定する手続は厳正で、正会員となるには、まず
前記株式会社東京スポーツマンクラブの株式六○○株を取得し、正会員二名の推せ
んを得て入会を申し込み、理事会がゼントルマンとしての資格の有無を厳格に審
査・選考して入会を決定するものとされている。また、メンバー制ゴルフ場におけ
るゴルフの競技についてみても、上記の点に重きをおいた厳しい規則が設けられ、
まつたく健全なスポーツとなつており、娯楽などというべきものではなく、まして
以上のような諸点からすれば、メンバー制のゴルフ場は、営利のために不特定多
数の第三者に利用させることを目的とするものではないし、また、社会通念上も娯
楽施設といわれるものには当らないというべきであつて、地方税法第七五条第一項
各号に併記されているぱちんこ場、射的場、まあじやん場などのごとき営利本位・
射幸的な娯楽施設とはまつたく性格を異にするばかりでなく、前記パブリツク制の
ゴルフ場とも本質的に相違し、これらと同一に取り扱うことはとうていできないも
のである。かように考えると、同条第一項第二号にいう「ゴルフ場」とは、パブリ
ツク制のゴルフ場を意味し、メンバー制のゴルフ場を含まないと解するのが正当で
あり、少くとも本件のようにメンバー制のゴルフ場をその会員が利用することに対
しては娯楽施設利用税が課されるべきではないといわなければならない(ビジター
が課税されるのはやむをえない)。
三、以上の理由により、被告が原告から娯楽施設利用税として前記金五〇〇円を徴
収したことは、なんら法律上の原因なくして原告の財産により利益を受け、これが
ため原告に同額の損失を及ぼしたものというべきであるから、被告は原告に対し、
右金五〇〇円を不当利得として返還すべき義務がある。