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はてなキーワード: KIRINJIとは

2024-11-15

タイニーデスクコンサートを聞いて泣けてしまった。

別に音楽好きというわけではないが、

時々YouTubeタイニーデスクコンサートという番組を見ている。

毎回様々なミュージシャンが登場し30分程演奏する、いわゆる音楽番組だ。

収録場所は豪華なセットではなく、あえてTV局のオフィスの片隅で演奏されるところに番組の特徴がある。

楽器の置けるスペースが限られているから、バンドも小編成となり、自ずとサウンド表現も限られたものになる。

ボーカルの力量がダイレクトに感じられるのも面白い

元々はアメリカ番組だったが、最近日本版制作されYouTubeでアップされている。

出演しているのは、藤井風や稲葉浩志チャラン・ポ・ランタンといった実力派だ。

稲葉浩志の年季の入った歌声チャラン・ポ・ランタンの怪しげな雰囲気もまあまあ楽しめた。

次にKIRINJI演奏を聴いて俺は鳥肌が立った。

音のまとまり具合?バランス?が異質なのだ

なんというか一曲一曲に彩りがあり、風景が立ち上ってくる感じ。

たくさんの音が鳴っているが、それでいてうるさ過ぎず、何かを足しても何かを引いても全てが崩れてしまう繊細なサウンド

それに堀込高樹ボーカルも良い。

前に出過ぎず、控えめに旋律をなぞり、バンドサウンドと渾然一体となっている。

自体も無機質味を帯びながら、哀愁を帯びたメロウ雰囲気を漂わせている。

セットリストもよくまとまっており、まるで高級店のお昼のミニコースを味わったかのような満足感がある。

途中でゲスト参加する女性歌手2人も良い。

楽しげな表情やちょっとしたチャーミングな動きが良いアクセントになっている。

さながら巨匠シェフの元で生き生きと働く女性パティシエのようだ。

なんだか堀込高樹のことがとても眩しく、自分が情けなくなり涙が出てしまった。

おそらく彼は20代の頃から努力し続け、時にはもがき苦しみながら、還暦を目前にして自分スタイル体現しつつあるのだろう。

それに比べて同世代の俺は何だ。

一心不乱に何か努力を続けてきたか

少しうまくいかないとすぐに社会のせい、時代のせいにして、自分を磨くことを忘れてしまった。

下の世代だって苦しい状況は変わらないのに、ことあるごとに上の恵まれ世代比較し、自分の不遇をアピールすることばかりに力を入れて。

こんな奴、下の世代から嫌われて当然だよな。

まあ、わずかにでも社会に貢献しつつ、嫌われ者らしく謙虚にひっそりと小さく死んでいこうと思う。

参考リンク

稲葉浩志の回

https://youtu.be/q-ne87XKlY0

チャラン・ポ・ランタンの回

https://youtu.be/VZwyVbJYoUU

KIRINJIの回

https://youtu.be/hdibEm0T_Xw

※もしタイニーデスクコンサートおすすめの回があれば教えてくれるとありがたい。

2024-01-06

風邪引いたかApple Musicで「風邪」と検索して出てきた曲全部聴いてた

全6曲。

風邪をひいた時の歌/[Alexandros]

落ち着いたアレキサンドロス。よく聴いてるわけじゃないけど『kick&spin』とか『閃光』とかのイメージが強くて意外な気もしつつ、耳触りのよい英語結構好き。何言ってるのか分かんないけど。

日本語で歌うパートにくると歌詞の内容が分かりだす。「午後一時半の小田急線」——どうやら、一度出勤したけど風邪気味だから午後休取って早退したやつの話らしい。サボってる学生や、楽しそうな主婦がいたりする時間帯だ。うんうん、わかるわかる。

そして彼は、最寄りに着いたところでふと気付く。このまま乗っていれば実家に帰れる、と。そして実家で猫に会い、(おそらくは親に)小言を言われ、おいしい味噌汁を飲む——。

は?

小田急沿いに実家……?

ペットを飼えてる実家……?

そして自分独立……?

この曲は、俺のような英語リスニングもできない片田舎人間風邪をひいた時に聴く歌ではない。ただただ、恵まれ環境にいる人間風邪をひいた時の歌なのだ

「いや、そんな恵まれてもないだろ」と思う方もいるかもしれないが、2番の日本語パートで彼自身もこう内省している。

「思えば恵まれ生活をこう/与えられてたこ坊ちゃんが/ロックンロールなんて/叫んでいいんだろうか?」

彼は会社員というよりはロックを叫ぶバンドマンのようである。アレキサンドロスの人そのものを描いているのかどうかは分からないが(まあどちらでもよい)、芸術系とか創作系・表現系に全ベットできる人間実家が太いというのはままある話である

彼の悩みに答えは出ず、玄関まで送りに出てきた親(おそらく)の顔も見ることができずに電車に乗り込む。「一人部屋のアパートに帰ろう」——ロックで売れまくってるってわけでもないようだ。

曲を聴くというよりは歌詞を読みふけってしまった。この曲で描かれる人物は俺とは全然違うところを生きているけども、好感が持てないかと言えば全然そんなことはないし、そういう人間風邪をひいた時の情景を描いた歌として、うん、よかった。しっとりしたアレキサンドロスも良い。

風邪/amazarashi

名前だけは見たことあるけどちゃんと聴いたことのなかったamazarashi

ピアノイントロから入っていきなり「37℃の微熱」、うん、風邪の歌だ。

そしてなんか、フィロソフィーとか運命とか必然とか言い出したな……と思ってるうちに曲が終わった。歌詞サイトを見る。さっきのアレキサンドロスでも見ていた。

2回目の再生ボタンを押すと、なんとこの曲1分55秒である。そりゃすぐ終わるわけだ。

しかし改めて歌詞を見ると、この曲で描かれる風邪を引いた人間もまあ、全然共感できない類の人間だ。部屋にはソファがあるし、彼女がいるし。フィロソフィーとか運命とか必然とか言い出すあたり、俺には話を合わせることもできなさそうである

彼は「ごめんちょっと調子が悪いだけなんだよ本当に」と言い訳をし、「かれこれ数時間/便器にしがみついて/朦朧と/うわ言」。うわ言だったらフィロソフィーとか言うのもやむなし……か?

2分に満たない短い曲の中で、「朦朧と」のフレーズが繰り返される。印象に残る曲だ。全然好きだ。好きだ、amazarashiもっと俺の調子がよくて、なんか小難しいことを考えたいときに聴きたい。

恋風にのせて/Vaundy

恋風邪じゃねーか!

でもまあ、Vaundyは好きなので(数曲しかいたことないけど…)楽しみである

これ前に聴いたな……。

Apple Music自動再生で似たような曲や売れ線の曲を流してくるので、Vaundyなんかは知らぬうちに受動喫煙しているのだ。

恋風にのせて」というタイトルには、いわゆる恋の病的なもの風邪に例えた「恋風邪」と「風にのせて」言葉や思いを吐き出す行為がかかっていて、全編的にそんな感じの曲である俳句みたいな技法で割とすき。

しゃらくせぇ曲だなあとは思うものの、そのしゃらくささがVaundyの魅力だとも思う。いい曲。

「くだらない愛で/僕たちはいつも笑っている」

風邪/小林

Twitterフォロワーにこの人のファンがいて、ちょくちょく名前情報が目に入っていた。実は曲を聴いたことはないのだが、シャニマスが好きみたいなので信用の持てる人だと思う。

そして肝心の『風邪』。風邪をひいた舞台役者脚本家?のつらさを綴った曲のようであるあんまり面白くない舞台あんまり上手くない芝居をして、叩かれて、病んでいるようだ。そんな感じの「風邪ニュアンスを感じた。

自らの作品表現稚拙さに苦しむというのは、個人的には結構わかる。わかるけれども、今食べたい料理はそれじゃない。それじゃないんだ……全然上流階級人間を描いてていいからがっつり熱出して寝込んでてほしかった……。こういう形の風邪全然あるんだけども。こういう形の風邪の話だよね?解釈に失敗してるような気もする。

それはそれとしていい曲だと思うし、小林私のボーカル結構すき。やはり信用の持てる人だと思う。元気になったら(あるいは精神的に病んだら)他の曲も聴いてみようかな。

⑤ただの風邪/KIRINJI

エイリアンしかいたことのないキリンジ

この曲もしっとりした雰囲気で、熱が出てぼーっとしたいときに合っているような気がする。

歌詞としては、風邪が治った直後の情景が描かれている。まだ少しぼんやりとしつつ、でも体の軽さがある、そんな感じ。早くこれになりたい。

「君の手のひらはbutterfly」「僕の額をその翅で慰めた/あぁ」

どうやらこいつにもパートナー的な人間がいるらしい。だけど、不思議嫉妬のような気持ちは湧いてこない。キリンジの、この曲のふんわりとした雰囲気ゆえだろうか。

曲は終盤に1分ほどbutterfly…を連呼して終わる。すごい余韻である風邪ときってこれぐらいの余韻がほしいというか、ぼーっとしたい。いい曲だ。好きだ、キリンジ

風邪が治るまでを再現/ヌミャーン(三味線漫画奏者)

間違いなく1番ひどい。

検索しても歌詞は出てこないし、そもそも歌詞というか一般的な曲の体をなしていない気がするし……音楽に決まったルールなんてねえんだよと言われたらそれまでだけど……。

でも、これが1番なんというか風邪っぽい気がする。風邪引いたときに聞けてよかった。

2023-12-23

anond:20231223160822

ある時期までのユーミンサザンは好きでいまだに聴きかえすのに、ある時期からのそれらはもうまったく興味が持てない。

嫌いですらある。

長くやっているアーティストさんだと大概そうなってしまものなんだけどKIRINJI堀込泰行は最新作を楽しみにさせてくれる貴重な存在

2023-04-15

anond:20230415195030

KIRINJI兄「あのひとがうたっているのをみたことがない」

2022-03-10

KIRINJI@BILLBOARD LIVE OSAKA

忘れないうちにライブの記録を書く。

すでにツイッターで皆様が書かれてる情報もあるので

目新しいものはないと思いますが…

行き慣れてないので初心者感満載でございます

自分備忘録

気合い入れすぎて開場一時間前に会場着いてしまう。

さすがに誰もいないので、ハービスエントをうろうろする。

計7年ほど大阪に住み、ハービスの中にちゃんと初めて入ったのですが、

なんだあのハイソ感!!さすがヒルトン!!港区女子みたいな人と有閑マダムしかいない…

お店も名前の知らないセレクトショップみたいなのしかない…とても着こなす自信のないような服しかおいてない…

とたんに自分がみすぼらしく感じられる…笑

ぞろぞろと人が開場前に集まってきたので、それに乗じてぼっちで待つ。

初めてビルボ行ったので仕組みがわからなかったんですが、全員受付行かなあかんのね…

入場番号もう取ってるし大丈夫と思ってしばらく受付行かずに待ってました。

そんなこんなで15:30。満を持して入る。

お客さんはお友達同士の人、カップル、一人の人、老若男女いろんな世代の人がいそうな感じ。

みんな今日のために、仕事家事を頑張って終わらせたり、美容院かに行っておしゃれ楽しんだり、

あるいは奥さんに誘われてぶらっと来てみたりしてるんだろうな、、、といろんな思いを巡らせているとなんだか胸がいっぱいになってくる(早い)

結構先に入れたので上手側の割といい席をゲットできた。(この選択は、当時の自分GJと言いたい)

ツイッターにもあげましたがもちろんオリジナルノンアルカクテルを頼む。

ツイッタでどなたかが仰ってたがウクライナ意識したカラーなんでしょうか。。。すごい美味しかった!!

甘い酒しか飲めない勢としては大変うれしい。

開演まで1時間以上あるんので持て余すかなと思ったけど、

飲んだり食べたりスマホいじったりしていたらすぐ時間が過ぎた。舞台に流れているビルボの予告も面白かったしね。

セルジオメンデス鈴木重子ちょっと行きたいと思った)

ベテランから若手までいろんな人が出てるんだな。

そして開演。上手から登場!!ちっか!!!

高樹さんも人間だったんだ!!!!!

と当たり前のことに非常に感動する。

ここからは順不同で感想を。

・BUOYANCYより後のアルバム、未聴なんです…( ;∀;)

それでキリンジファンを名乗るなと言われるかもしれませんが…追っかけきれてない…

ということで、演奏してくれたかつての曲はほとんど初めての拝聴でした。

でも会場の雰囲気とすごくあっていて。これからじっくり聞いていきます

ローズマリーティートゥリーが最高。不思議世界観の似合うお方…

・MCで16時半始まりのことを心配されていた(「お客さん来るのか?と思った」)けど

早めに帰れて明日の準備できるので、個人的にはありがたかったです。

曖昧meはCDバージョンよりジャジーで好きでした。I love you!!!にやられた。

反省は体に毒だね ほどほどに。 なんだか染み渡った。。。

・MCで、いつもは6~7人体制なのに今回は4人で少ない。ステージが広く感じる。

(高樹さん向かって右側が空いたスペースだったので)お客さん呼ぶ?となるも、

いや呼ばないですけどね、まわしきれないし…と言ってたのが面白かった。

・旧ヤム鐡道行ったのかーーー!!!これは行かねばならぬ。

ツイッターでもありましたが、高樹さんの歌っているとき、足でリズム取るパタパタ音まで聞こえて興奮。

ていうかエフェクターになって高樹さんに踏まれたい…(変態

MC,途中楠さんとちがちゃんと高樹さんでわちゃわちゃしゃべってみんな何言ってるかわかんない状態になるのが

ちょっと面白かった。というか仲の良さが垣間見えてほほえましかった。

ピアノの林さん。あの方はすごい・・・ 一見ちがちゃんちょっと似てはる。

たこの4人で回ってほしいなー!!!

・前回のなんばハッチみたいな、若いエネルギー爆発!みたいなのも楽しいけど、

ビルボードではちょっといぶし銀な感じの方が合ってるのかもなあ。

・first call はライブにぴったりだね。乗ってるお客さん見てるのも楽しい

はー。徒然なるままに書いた。また思い出したら書く。

2022-01-27

anond:20220126144058

Kirinjiの「気化猫」を聴いてほしい。無料で聴ける音源は見当たらないけど、配信サービスを使ってればすぐ聴ける。

2021-12-08

セトリ少しネタバレ有注意】KIRINJI TOUR2021@大阪 最高最高最高!!

久々に書く。

熱量高く書きたいことは増田がいい。

昨日KIRINJIライブなんばHatch)行ってきた。最高すぎた…最高…まだ余韻が…

アルバム曲新曲)はほとんど予習していなかったけど大変楽しめました。

念のため私とキリンジ歴史を(誰が興味あんねん…)

私はがっつりファンになってまだ1年もたってない。

高校生の頃(10年以上前か)友人にすすめられてキリンジCDをもらったのがきっかけで、

(当時はパソコンから自分で気に入った曲をCD-ROMに焼くのが主流だったなあ)

なんとなく「風を撃て」が好きだなあーあと「双子座グラフィティ」が好きだなーという程度だった。

コード展開が癖のある人たちなんだなあとなんとなく思った(そういう曲好きなんです)

時は流れ流れて、3年前我が家アマゾンミュージックを導入し、

むかしそれとなく好きだったキリンジベスト何気なく聞いてみたら。

さよならデイジーチェーン」に殺られた。気が狂うまで聞いてた。

あと「雨は毛布のように」「冬のオルカ」なんかも好きだった。キリンジ好感度がぐっと上がった。

1年前結婚し、アレクサを導入し、家にいる時間が長くなって、ずっとアマゾンミュージックを聞いていた。

キリンジを深堀しようととりあえず名盤とされてる「3」を聞いた。

正直さよならデイジーチェインほどの殺傷力のある曲はなかったが、ずっと繰り返し聞いていくうちに

「メスとコスメ」にドはまりした。というか、なんだこの曲は?!?!と思った。

そしてようやく兄弟の声質を聞き分けることができるようになった。(遅い)

兄高樹氏が作る音楽の方が好きかも?と思うようになった。声も好きだった。

歌唱力で考えたら、確かにリードボーカルをずっとやっていた弟泰行氏の方があるのかもしれないが、

ぼそぼそと語り落ちるように歌う兄の色気にやられた。

そしてようやくキリンジワールドにどっぷりつかるようになった。

今はもう兄弟じゃなくKIRINJIとして兄だけやってること。バンド体制解体して一人でやってることを知った。

はまるのが遅すぎた…バンド体制時代ライブ聞きたかったなあ。コトリンゴさんもいたのに…

ここからは内容にも触れるので改行する。ネタバレ注意です。





















ライブという物自体久々だった気がする。前回は2年ぐらい前のエゴラッピン味園ユニバースだったか

タンディングで狭い箱だと体力的にけっこうしんどいことが分かったので

着席で指定席というだけでありがたかった。まあコロナもあるしね。。

入ったらホール入り口付近で友人とお話されている方が、会話はご遠慮くださいー、とスタッフの人に促されているのが少し気の毒だった。

そんなにはしゃいでたわけでもないし…ライブ前って興奮してるし話したいよね…でもこのご時世だしね。

BGMこそあるものの、最初クラシックコンサートみたいに静かに皆さん着席されているのが印象的だった。どこもそうなんだろけど。

2040代が主だったのかなあ。でもご年配の方やサラリーマンの方もいたな。

ふと思ったけど、MCで高樹氏が大阪の人は結構お行儀が良いって言ってたけど、一人で来てる人が多いのかなあ。

TEAMNACSの公演では、大阪ファンテンション高いみたいなこと言ってたし、県民性を考えたら騒ぎたい人多そうな気がするのだが…笑

実際私の友人でもキリンジファンいないし。

しっとりじっくり聞きたいような人が多いような気がする。。

そしてついに開演!遠かったけど高樹氏の正面!!

高樹氏の衣装っていつもおしゃれだけどスタイリストの腕が良いのか本人の指定なんだろうか。。

最初はただの風邪から始まって、

朝焼けは雨のきざしをやってくれたので、ああ結構古い曲もやってくれるんだ!と嬉しくなった。

あとは時系列バラバラになると思うので箇条書きで。

まさかの「千年紀末に降る雪は」!!!この曲きっかけで会場盛り上がったので

やっぱり兄弟時代からファンが多いんだなあと再認識

冬来たりなばとかやるかなあとか思ったけど。

MCでなんだか立ってほしそうなお兄ちゃん笑 爆ぜる心臓でかなり立ってたね。

自分もかつてコンサートとか数度やってたのでなんとなく感じたんですが、高樹さんの緊張が伝わってきた。

KIRINJIほどのベテランだと、コンサートとかもやりなれていて緊張とかしないのかなとか思っていたんだけど

緊張感の中、一人でKIRINJI名前を背負って、ライブ成功させるという責任を負っている高樹さんを見てると

より感動したし、自分も頑張らないとなと励まされました。。

自分のやってほしかった曲ナンバー1、2である「非ゼロ和ゲーム」「あの娘は誰?とか言わせたい」をやってくれたよー( ;∀;)

私的2010年代代表する曲。嬉しすぎた…

・Almondeyeもやってくれた…ラップ部分どうするんやと思ったけど聞きごたえありました。なんかこの曲色っぽいんだよなー(歌詞関係なく)

・そしてそして愛のcoda!!!この曲っていっつも映画見てるような気持になる。

自分もまるでチケットを破り損ねたような思い出があるような気がしてくる。この1曲が聞けただけでも幸せだ。

・なんとなくやるんちゃうか?と思ってた氷の世界陽水の曲と高樹氏はきっと相性が良い。気がする。

・雲吞ガール、「ホテル行こう」「嫌です」言ったの誰だったんだろう。わからんかった。。。アイヤー!!!!!

ギターバトルが、本当に二人とも楽しんでる感じが伝わってきて嬉しくなった。

・ちがちゃんかわいい。このメンバーで高樹氏につっこめる唯一の人物なのかもなあ。笑

なんか全体的にダンシングでした。そーいやクレゾールが入るかと思ったら入ってなかったな。

こんな書いてるけど、ファンクラブに入ってないんだよなあ。。笑

入ろうかな。

とにもかくにも、良い1年の締めくくりとなりました。これを糧にここ数日頑張っていた。

来年はいっぱいライブしたいと高樹氏も言ってくれてたし、その言葉を信じてまた行こうっと。

高樹さん、サポートの皆さん素敵なライブありがとうございました。最高のクリスマスプレゼント

大阪キリンジファンが増えたらいいな。

12/8 タイトル、間違ってたんで修正しました。 ×LIVE→〇TOUR

セトリ少しネタバレ有注意】KIRINJI LIVE2021@大阪 最高最高最高!!

久々に書く。

熱量高く書きたいことは増田がいい。

昨日KIRINJIライブなんばHatch)行ってきた。最高すぎた…最高…まだ余韻が…

アルバム曲新曲)はほとんど予習していなかったけど大変楽しめました。

念のため私とキリンジ歴史を(誰が興味あんねん…)

私はがっつりファンになってまだ1年もたってない。

高校生の頃(10年以上前か)友人にすすめられてキリンジCDをもらったのがきっかけで、

(当時はパソコンから自分で気に入った曲をCD-ROMに焼くのが主流だったなあ)

なんとなく「風を撃て」が好きだなあーあと「双子座グラフィティ」が好きだなーという程度だった。

コード展開が癖のある人たちなんだなあとなんとなく思った(そういう曲好きなんです)

時は流れ流れて、3年前我が家アマゾンミュージックを導入し、

むかしそれとなく好きだったキリンジベスト何気なく聞いてみたら。

さよならデイジーチェーン」に殺られた。気が狂うまで聞いてた。

あと「雨は毛布のように」「冬のオルカ」なんかも好きだった。キリンジ好感度がぐっと上がった。

1年前結婚し、アレクサを導入し、家にいる時間が長くなって、ずっとアマゾンミュージックを聞いていた。

キリンジを深堀しようととりあえず名盤とされてる「3」を聞いた。

正直さよならデイジーチェインほどの殺傷力のある曲はなかったが、ずっと繰り返し聞いていくうちに

「メスとコスメ」にドはまりした。というか、なんだこの曲は?!?!と思った。

そしてようやく兄弟の声質を聞き分けることができるようになった。(遅い)

兄高樹氏が作る音楽の方が好きかも?と思うようになった。声も好きだった。

歌唱力で考えたら、確かにリードボーカルをずっとやっていた弟泰行氏の方があるのかもしれないが、

ぼそぼそと語り落ちるように歌う兄の色気にやられた。

そしてようやくキリンジワールドにどっぷりつかるようになった。

今はもう兄弟じゃなくKIRINJIとして兄だけやってること。バンド体制解体して一人でやってることを知った。

はまるのが遅すぎた…バンド体制時代ライブ聞きたかったなあ。コトリンゴさんもいたのに…

ここからは内容にも触れるので改行する。ネタバレ注意です。





















ライブという物自体久々だった気がする。前回は2年ぐらい前のエゴラッピン味園ユニバースだったか

タンディングで狭い箱だと体力的にけっこうしんどいことが分かったので

着席で指定席というだけでありがたかった。まあコロナもあるしね。。

入ったらホール入り口付近で友人とお話されている方が、会話はご遠慮くださいー、とスタッフの人に促されているのが少し気の毒だった。

そんなにはしゃいでたわけでもないし…ライブ前って興奮してるし話したいよね…でもこのご時世だしね。

BGMこそあるものの、最初クラシックコンサートみたいに静かに皆さん着席されているのが印象的だった。どこもそうなんだろけど。

2040代が主だったのかなあ。でもご年配の方やサラリーマンの方もいたな。

ふと思ったけど、MCで高樹氏が大阪の人は結構お行儀が良いって言ってたけど、一人で来てる人が多いのかなあ。

TEAMNACSの公演では、大阪ファンテンション高いみたいなこと言ってたし、県民性を考えたら騒ぎたい人多そうな気がするのだが…笑

実際私の友人でもキリンジファンいないし。

しっとりじっくり聞きたいような人が多いような気がする。。

そしてついに開演!遠かったけど高樹氏の正面!!

高樹氏の衣装っていつもおしゃれだけどスタイリストの腕が良いのか本人の指定なんだろうか。。

最初はただの風邪から始まって、

朝焼けは雨のきざしをやってくれたので、ああ結構古い曲もやってくれるんだ!と嬉しくなった。

あとは時系列バラバラになると思うので箇条書きで。

まさかの「千年紀末に降る雪は」!!!この曲きっかけで会場盛り上がったので

やっぱり兄弟時代からファンが多いんだなあと再認識

冬来たりなばとかやるかなあとか思ったけど。

MCでなんだか立ってほしそうなお兄ちゃん笑 爆ぜる心臓でかなり立ってたね。

自分もかつてコンサートとか数度やってたのでなんとなく感じたんですが、高樹さんの緊張が伝わってきた。

KIRINJIほどのベテランだと、コンサートとかもやりなれていて緊張とかしないのかなとか思っていたんだけど

緊張感の中、一人でKIRINJI名前を背負って、ライブ成功させるという責任を負っている高樹さんを見てると

より感動したし、自分も頑張らないとなと励まされました。。

自分のやってほしかった曲ナンバー1、2である「非ゼロ和ゲーム」「あの娘は誰?とか言わせたい」をやってくれたよー( ;∀;)

私的2010年代代表する曲。嬉しすぎた…

・Almondeyeもやってくれた…ラップ部分どうするんやと思ったけど聞きごたえありました。なんかこの曲色っぽいんだよなー(歌詞関係なく)

・そしてそして愛のcoda!!!この曲っていっつも映画見てるような気持になる。

自分もまるでチケットを破り損ねたような思い出があるような気がしてくる。この1曲が聞けただけでも幸せだ。

・なんとなくやるんちゃうか?と思ってた氷の世界陽水の曲と高樹氏はきっと相性が良い。気がする。

・雲吞ガール、「ホテル行こう」「嫌です」言ったの誰だったんだろう。わからんかった。。。アイヤー!!!!!

ギターバトルが、本当に二人とも楽しんでる感じが伝わってきて嬉しくなった。

・ちがちゃんかわいい。このメンバーで高樹氏につっこめる唯一の人物なのかもなあ。笑

なんか全体的にダンシングでした。そーいやクレゾールが入るかと思ったら入ってなかったな。

こんな書いてるけど、ファンクラブに入ってないんだよなあ。。笑

入ろうかな。

とにもかくにも、良い1年の締めくくりとなりました。これを糧にここ数日頑張っていた。

来年はいっぱいライブしたいと高樹氏も言ってくれてたし、その言葉を信じてまた行こうっと。

高樹さん、サポートの皆さん素敵なライブありがとうございました。最高のクリスマスプレゼント

大阪キリンジファンが増えたらいいな。

2016-12-15

堀込泰行ライブに行った

彼はキリンジ脱退以降、ちまちまとした活動はしていたが、先日ようやく新作ソロアルバムリリース。今回はいわゆるレコ発ライブ

私はキリンジインディーズの頃から長い間聴き続けていた。バンド末期は、メロディーアレンジ、ひねくれた歌詞ライブパフォーマンス含めてすべてが完璧状態だったと思う。だからこそ堀込泰行脱退の話を聴いて愕然とはしたが、これも彼が新しい音楽を生み出すための第一なのだろうと好意的解釈した。

それから3年後、新しく出たアルバムの出来もそこそこ良いと感じていた。ライブ前のプロモーション活動もこれまでを思うと信じられないほど精力的だった。その分、期待は大きかった。

ライブ当日、歌声完璧演奏もそこそこのレベルを確保していた。が、私は結局最後まで乗り切れなかった。セットリストキリンジの曲が多く含まれていたのが直接の原因だと思う(調べてみたら21曲中7曲がキリンジであった)。堀込泰行としての新しいライブパフォーマンスを期待していた自分にとっては、かなり期待はずれだった。

思うに彼は兄の呪縛から離れて自由自分音楽をやりたかったのだろう。兄を含めたキリンジ内での彼の立ち位置評価、脱退直前のゴタゴタ騒ぎを思えばそれは十分理解できる。

キリンジKIRINJIとなり、まったく新しいバンドとして昇華しているように思う(あんまり聴かないけど)。堀込泰行は、キリンジのまま。あれだけ完成されていたキリンジを脱退してまでのソロ活動ライブパフォーマンスが、キリンジ楽曲を多く含むことに、寂しい気持ちになった。

2015-12-23

ポップス名盤Blue Avenue / 花澤香菜」について(長々と)語りたい

このアルバムはすごい名盤だってものすごく語りたいです。音楽にうるさい方々にも積極的に聴いていただきたいなと思う次第です。

でも、こういうのをあまりべた褒めするのって結構怖いですね。音楽の好みは人それぞれですし。

自分が最高!って思ってても世間的には全くそんなことないなんてことは本当によくあります。妙に褒めると反発をくらいかねないです。

実際、音楽雑誌とかの「2015年ベストアルバム特集」をぱらぱら読んでみても全然話題に出てなかったので。まあそんなもんです。自分視野が狭いだけです。

はいえ、それなりに注目されて評価されてるのかなってのはなんとなく勝手に思っていたので、年間ベストに入ってなくてちょっとがっかりしました。

から自分で語ろうかな、と思い至るわけですが、やっぱり、ハマってしまったあまりに冷静さを失った文章になる気がするので、書いて叩かれるのが少し怖いところはあります

からここに書きます

声優花澤香菜

アルバムについて語る前に花澤香菜という人について少し。

花澤香菜とは、声優です。人気若手女性声優です。名前くらいは聞いたことがある人が多いと思いますし、検索したほうが理解は早いです。

声優の中ではアニメの出演数がトップクラスに多いです。1年間に何十本も出ていたりします。最近は少し落ち着いてきましたけどね。

特徴は、ウィスパーボイスというか、天使のようにかわいらしい声ですね。ヒロインボイスです。個人的には少し荒げた演技も好きですが。

声に含まれ倍音成分がものすごく豊富らしいです。科学的に実証されてるらしいです。

声優なので、当然ソロ歌手デビューする前からキャラソンとか歌っていました。化物語の「恋愛サーキュレーション」という曲がレジェンド級に有名です。

あと、セキレイという作品ライブで歌った時の歌い方がネタにされてて、わりと音痴っぽい扱いを受けてました。

ソロ歌手デビュー

そして、2012年に満を持してソロ歌手デビューをするわけですが、みんな歌の方は割と心配してました。

私も深夜アニメはよく見ていて花澤香菜さんのことは当然知っていましたが、当時は特別好きというわけでもありませんでした。

しかし、プロデュースするのがROUND TABLE北川勝利だというニュースを聞いてにわかに興味が湧いたのを覚えています

ROUND TABLE、及びfeaturing Ninoは好きで聴いていましたし、声質との相性も良さそうだということで、けっこう期待していました。

その後2013年に1stアルバムclaire」がリリースされたのですが、確かに名盤でした。

北川さんをはじめ、中塚武神前暁カジヒデキ宮川弾矢野博康沖井礼二などなど、渋谷系の流れを汲むポップス好きにとってはたまらない作家陣で、花澤さんにぴったりの歌を作ってくれました。

花澤さんも声優らしく表現力豊かに歌いこなしていて素晴らしかった。「マダダーレモー」とはなんだったのか。たぶん自分の歌い方ってのを少しずつわかっていったんでしょうね。

1年後の2014年には25歳の誕生日を迎えることにちなんで25曲入りのアルバム「25」をリリースしました。ものすごいハイペースです。

この2ndアルバムでは岩里祐穂さんを作詞に迎え、花澤さんと意見を交わしつつパーソナルな部分を反映させた曲作りをしています

そのうえで、25曲という多さを生かして幅広いジャンルの曲に挑戦していきました。

そんなこんなで、アニメやらレコーディングやらライブやらで多忙を極めた後に迎えたソロ活動3rdシーズン集大成が「Blue avenue」になるわけです。

ここでようやっとBlue Avenueの話

Blue Avenueリリースされるまでに、3つの先行シングルが発売されました。

『ほほ笑みモード』

『こきゅうとす』

『君がいなくちゃだめなんだ』

しかし、この3曲を聴いて「このアルバムってこんな感じか」と思ってはいけません。

しろ、この3曲がアルバムの中で最もコンセプトから外れている曲といっても過言ではないでしょう。

Blue Avenueってこんなアルバム

では、このアルバムはどんなコンセプトで制作されたのでしょうか?

Blue Avenue」のコンセプトは一言でいえば「ニューヨーク」です。

テーマニューヨークになった経緯はインタビューで話されています

──今作のテーマは「ニューヨーク」とのことですが、なぜこのテーマを?

ニューヨークはわりと後付けなんです。アコースティックライブの「かなまつり」みたいな少人数でのライブを何度か経験して、少ない音と声で作り上げる空気感っていいなと思っていて。

3rdアルバム方向性を考えているときに、「あの自由音楽を楽しむ感じを生かすなら、ジャズをやってみるのもいいんじゃない?」って意見が上がったんです。

その中でニューヨークというキーワードが浮かび上がって。ジャズの街でもあるし、ほかの新しい音楽に挑戦するのにも「ニューヨーク」をテーマにすれば統一感のある作品になるんじゃない?って。

花澤香菜「Blue Avenue」インタビュー (1/3) - 音楽ナタリー Power Push

ジャズAORフュージョンレゲエなど、これまでのアルバムと比べると「大人」な雰囲気を持った曲が多めのアルバムになっています

そして、ニューヨークといっても70~80年代くらいのニューヨークイメージという感じがします。

それはSwing Out Sisterが参加してるのもあるかもしれませんね。

詳しい方ならば、楽曲クレジットを見ればこのアルバムがどういったアルバムなのかがわかるかもしれませんね。

ということで曲目・スタッフリストを載せたいのですが、長いので記事の末尾に載せました。

曲目リストへジャンプ

Blue Avenueのすごいなと思うところ

こういうのをあまり主張するのもどうかと思うんですが、参加しているミュージシャンが豪華です。

クレジットを見ていただければわかるように、今までのアルバムでおなじみの作家陣に加え、シングル曲ではSTUDIO APARTMENTやくしまるえつこがサウンドプロデュースをしたり、2つのニューヨークレコーディング曲においてウィルリーやスティーヴ・ジョーダンなどの海外スタジオミュージシャンの参加、80年代から活躍するイギリスユニットスウィングアウトシスター提供曲など、一流の人たちがたくさん参加しています

まあ、極端な話、名前は知らなくてもいいと思うんですけどね。聴けばわかりますから。「I ♥ NEY DAY!」「Nobody Knows」での軽快なドラム気持ち良いなあとか、「Dream A Dream」の洋楽っぽい感じがすごい良いとか。ここでいう洋楽っぽいってのは英語圏の歌っぽいなあっていう意味ですね。洋楽日本語カバーみたいな雰囲気がありますね。それもまた味。そして、セリフパートがあって、もしかして本業声優であることを意識して作ってくれたのかなとか想像してみたり。

おなじみの作家陣もすごい良い仕事をしてくれています。というかキレキレです。特に矢野博康作曲「We Are So in Love」が光ってますね。4つ打ちフュージョンで、イントロからもうたまらないです。シンバルズの頃から思っていたんですが、矢野さんは王道のポップソングもいいんですけど少し趣味に走った感じの曲を書くと時々とんでもない名曲を生み出しますね。

一つだけ主張しておきたいのは、みんな決して無駄遣いではないということですね。すべてが良い方向に結びついています

ニューヨーク」というコンセプトがあって非常に統一感があるのが素晴らしいです。

最初に「シングル曲がコンセプトから外れている=ニューヨークっぽくない」と言っておいてなんなんだ、と思われるかもしれませんが、このアルバム面白いところは3つのシングル曲が違和感なく自然に収まっているところなんですね。

バラードの「君がいなくちゃだめなんだ」が終盤に入ることでアルバムがよりドラマチックになっています。そこから最後の曲「Blue Avenueを探して」に続くのがもう最高ですね。西寺郷太さんの歌詞がいいんですよ。

クラブミュージックの「ほほ笑みモード」ややくしまるえつこさんの個性が色濃く出ている「こきゅうとす」も、意外なくらい自然に入ってるんですよね。それは曲順が考えられているのもあるんですが、「ほほ笑みモード」がアルバムミックスになっていたりなど、音づくりにこだわっているからというのもあるのでしょう。後述しますが、このアルバムは音が良いです。

アルバムとして非常によくまとまっていて、通して聴いた後の余韻が良い感じです。

  • 音質の良さ

NYで録音した2曲は際立って音が良いんですけど、それに劣らず全体的に非常に高いクオリティの音づくりがされています。花澤さんのアルバムは1stの頃から一貫してソニーの茅根裕司氏がマスタリングエンジニアを務めていて、常にクオリティが高かったんですが、今回は最高の出来栄えなのではないでしょうか。オーディオに詳しいわけではないので断言はできないですけど。

シングル曲が違和感なく収まっているのもマスタリングによるところが大きいのでしょうか。詳しくはわかりませんが、ぜひ良いヘッドホンでじっくり聴いてほしいと思えるくらい良い音です。

ニューヨークっぽいということでAORとかフュージョンを取り入れた、と聞いても正直ピンとこない人が多いんじゃないかと思いますAORってどんな音楽かを説明できる人って実はそんなに多くないのではないかと。結構マニアックなところを突いてきてると思います(そんなことないよ、常識だよとお思いの方もいるでしょうが)。

でも、そういうジャンルとか全く分からなくても「良いな」と思えるようなアルバムになっているのではないかと思うのです。それは曲自体がそう作られているというのもあるかもしれないんですけど、やはり花澤香菜が歌うということでポップスとして完成されるというか、そこに花澤さんの歌のすごさがあるのではないかと思っています

3rdアルバムを出すまでの3年間で60曲以上のオリジナル楽曲を歌い、ライブも精力的にこなしてきたからこそその次元に達しているというか、こういう曲を楽しみながらポップスとして歌える筋力がついたのではないかなと思うのです。それこそ「25」あたりの頃の怒涛のスケジュール千本ノックのように効いてるのかもしれないですね。

1stの頃は作家の作る曲を最大限に活かすために歌うという感じ、それこそ声優としてディレクションに応えるような感じで歌っていたように思うのですが、「Blue Avenue」ではコンセプトの発端が花澤さんの意見であることからも、ちゃん歌手になってきてるのだなと感じます

当然ですが、豪華なメンツに霞むこともなく、曲に負けているだとか歌わされてるだとかいう印象を全く受けません。むしろ北川さんも他の作家さんも花澤さんをプロデュースすることで新しい扉を開けているような感じさえします。インスピレーションを与える「ミューズ」なのかもしれませんね。

私が花澤さんのアルバムの中で際立ってこれを好きなのは、花澤さんと作家陣が一緒になって制作している感じを受けるからなのかもしれません。化学反応が起きているのをひしひしと感じます

また、花澤さんは1stの頃から自作詞曲を歌っているのですが、今回も2曲作詞していて、ちょっともこなれてきたというか、アーティストとしての一面が出てきたような感じがします。

タップダンスの音が聴こえてきたら」では音楽に身を委ねることの喜びをシンプルに書いていて、歌を楽しめている感じが伝わってきます

タップダンスの音が 聴こえてきたら

軽やかなそのリズムに 身をまかせて踊るの


寄りかかる小説も どんな優しい言葉

はいらない ふみならそう 夢中になるだけさ

一方、「プール」では暗い部分を歌っている感じで、こういうのがあるとなんというか、深みが増しますよね。

花澤さんは詞を書くと少し重たい感じになってしまうみたいで、それもまた個性というか、人気声優としてバリバリ活躍している彼女の影の部分が垣間見れるようで、イイですよね。

どうやって喋ってたか

ねえ どうやって眠ってたか

どうやって歩いてたか

ねえ どうやって 笑ってたのかな

からない 思い出せないの


空っぽプール 泳ぎ続けるの

空っぽプール 泳ぎ続けてる

ライブがすごい

しかたらここまで惚れ込んでいる理由ライブを見たからなのかもしれません。花澤香菜の歌の魅力の真骨頂ライブにあるのかもしれません。

武道館公演の映像を収録した「Live Avenue Kana Hanazawa in Budokan」というBDが発売されているのですが、アコースティックライブ映像も収録されていまして、他にも素晴らしい映像特典もありまして、とても素晴らしい商品です。

花澤さんの歌って生演奏にすごく合うんですよね。地上波で「こきゅうとす」を披露したこともあるんですけど、それとは全然違いますね。ライブの「こきゅうとす」すごく良いです。

武道館ライブではバックバンド通称「ディスティネーションズ」にホーンも加わって、とても豪華なものになっています

一番の見どころはジェームス・ブラウンの「Get Up (Sex Machine)」(ゲロッパ)に合わせて花澤さんが好きなパン名前を叫ぶというパフォーマンスメロンパンメロメロ!)。冷静に考えるとすごくくだらないシャレなんですが、演奏ガチであることと、みんなすごく楽しげな様子が印象的で、とても幸せ空間が出来上がってるなあと感じました。

あと、花澤さんのパフォーマンスがいちいちかわいらしいんですよね。「Merry Go Round」の振り付けとか。

そして、アコースティックライブが素晴らしいんです。花澤さんの生歌ってこんなに良いものなのか、とため息が出ますよ。本当に、歌がヘタであるような扱いをされていたのが嘘みたいです。声量は確かにそんなにないのですが、歌の細かい表情付けがまらなく上手いです。ピアノギターだけの少ない音だと余計に際立ちますね。

こんな人に薦めたい

誰にと言われれば万人に、と言いたくもなるんですけども。

最近星野源やらceroやらで、ブラックミュージックとかシティポップとかそういう言葉がよく聞かれるようになったんですけど、このアルバムもそれと同じ文脈で語ることができるのではと思います

シティポップ」ってもはや言葉が独り歩きしだしてよく分からない感じなんですけど、街のことを歌うのがシティポップだとするなら「Blue Avenue」も十分当てはまりますよね。

また、北川勝利さんをはじめとした作家陣は、最近評価の流れがある気がする「渋谷系」や、最近流行り気味の新しい「シティポップ」の世代狭間にいる人たちなんですよね。どちらも独り歩きしてあやふや状態にある言葉ですけど。

良質な音楽を作ってきながらも長らく日の目を見なかった人たちがこうやって素晴らしいものを作り上げてくれている、というのも感慨深いものはありますね。

そして、70~80年代ニューヨークイメージってことで、けっこうオッサン向けなのかもしれません。……年間ベストに入らなかったのは革新性がないと思われたからなのかも。私は花澤香菜さんが歌うだけで十分新しいと思うんですけど。


というわけで、以上、Blue Avenueについてでした。

参考

花澤香菜Blue Avenueインタビュー - 音楽ナタリー Power Push

http://natalie.mu/music/news/111594

花澤香菜×北川勝利が明かす、“極上のポップソング”の作り方「人生音楽がより密接になってきた」|Real Sound|リアルサウンド

http://realsound.jp/2015/04/post-3000.html

曲目、スタッフリスト

01.I ♥ NEY DAY!

作詞岩里祐穂 作曲編曲北川勝利 ホーンアレンジ村田陽一
BassWill Lee
Drums : Steve Jordan
Electric GuitarDavid Spinozza
Piano, Organ : Rob Mounsey
Trumpet : Jeff Kievit
Trombone : Mike Davis
Saxophone : Andy Snitzer
Conga, Tambourine : 三沢またろう
Electric Guitar : 山之内俊夫(流線形
Wind Chime, Chorus北川勝利ROUND TABLE
Chorus : acane_madder

02.ほほ笑みモードアルバムミックス

作詞岩里祐穂 作曲編曲STUDIO APARTMENT
Guitar堀越雄輔
Vocal Direction : 北川勝利ROUND TABLE
Sound produced by STUDIO APARTMENT

03.Nobody Knows

作詞岩里祐穂 作曲北川勝利 編曲北園みなみ北川勝利
BassWill Lee
Drums : Steve Jordan
Electric GuitarDavid Spinozza
Piano, Organ : Rob Mounsey
Trumpet : Jeff Kievit
Trombone : Mike Davis
Saxophone : Andy Snitzer
Conga, Tambourine : 三沢またろう
Wuritzer, Claviniet, Analog Synthesizer北園みなみ
appears courtesy of Polystar Co.,Ltd.)
Wind Chime, Shaker : 北川勝利ROUND TABLE
Chorus : acane_madder

04.ブルーベリーナイト

作詞作曲編曲宮川弾
Programming, Clarinet, Saxophone, Chorus宮川弾
Guitar後藤秀人
Chorus : acane_madder

05.Trace

作詞岩里祐穂 作曲編曲 : mito
Drums千住宗臣
GuitarSaigenji Permalink | 記事への反応(0) | 15:20

 
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