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2010-07-16

あるモテない処女の恋の顛末について

現在大学2年の処女です。モテません。軽いオタク(主にゲームラノベ)です。

地の顔は美人ではないけどブスでもないと思います。

中高と女子校だったため、男の人と親しくした経験はありませんでした。年齢=彼氏いない歴です。

そんな私が去年、恋をしました。相手は同じサークルの先輩です。

好きになった理由はたくさんあるけれど、決定的だったのは、飲み会で私が「モテないんです」って話をしていたとき、「増田ちゃん可愛いと思うよ」って言ってくれたことです。

それから、彼に会うために授業のない時は極力部室に行くようにしました。

今までは、恋をしたことがなかったわけではないけれど、相手は塾講師とか地元バンドベースとかだったので、会えるのは授業やライブくらいで、「好きな人とお喋り」ってしたことありませんでした。

だから、生まれて初めて「好きな人とお喋りする」ことができて、ものすごく楽しくて、ものすごく幸せでした。

彼も部室のヘビーユーザで、活動のない日も来ていたので、2人きりになることも何度もありました。

土日も部室に行ってみると、彼が来ていて、1日中2人きりだったりしました。2人だけの秘密時間みたいでワクワクしました。

会話した時はもちろん、会話しないで彼が本のページをめくる音を聞いているだけでも満ち足りた気持ちになりました。

彼がTシャツを着替えているところを、こっそりチラ見したら、意外と胸毛があってドキドキしたりもしました。

「どうしていっつも部室にいるんですか?」と聞いてみたら、家庭環境があんまりよくなくて、特に義理の父と仲が悪いから家に帰りたくない、と言ってました。

そんなプライベートな話を、私に話してくれたのがすごく嬉しかったです。

勇気を出して、「駅まで一緒に帰りませんか」と言ってみたら、OKしてもらいました。

3回くらい一緒に帰りました。すごく幸せでした。

サークル活動でも、彼と同じ係に立候補して、一緒に仕事をすることが多くなりました。

「お前ら仲いいよなー」って別の先輩から冷やかされました。彼は否定しませんでした。

私は、モテない女の勘違いで、「私たちって、もうほとんど付き合ってるんじゃないかな」と思うようになってきました。

少なくとも、好かれてるとは思っていました。

こっちの気持ちは見え見えだったと思うので、それを拒絶しないってことは、気があるってことだと思っていました。

迷惑だったら、部室に2人きりになったまま何時間も過ごしたりしないはず。図書館でもカフェでも、他に時間をつぶせる場所はあるのだから。

好きになってから数ヶ月、勇気を出して告白しました。

ところが、答えは「考えてみる」でした。

それから微妙に避けられるようになりました。

飲み会で私の隣の席に座ってくれなくなりました。

部室で2人きりになりそうな時は、すぐ帰ってしまうようになりました。

「今考えているところなんだから仕方ない」って思って、返事をせかすことはせず、自分はなるべく普段通りに振る舞おうと決めました。

返事はめったに来なくなったけれど、メールも今まで通り送っていました。

告白してから1ヶ月後。

衝撃の事実が明らかになりました。

彼と、私の友達のA子が、最近付き合い出したというのです。

まったく予想していないことでした。私自身は「軽いオタク」程度ですが、A子は「相当ディープオタク」で、かなり太っているし、服装にも全然気を遣わないタイプです。異性から見て魅力的なタイプには思えないのです。

私は、到底その事実を受け入れられませんでした。第一、「考えてみる」の答えもまだ聞いてません。

答えを聞くまでは、フラれたわけではないのだから、今まで通りに接しようと思いました。

だけど、確実に接点は減ってきました。

サークルの係もなぜか引き離されてしまいました。

電話したら着信拒否されました。

何がなんだか分かりませんでした。私の何が悪いというのでしょうか。

絶対にA子よりも私のほうが女としての魅力があるはずなのに、なぜ彼はそれに気づいてくれないのでしょうか。目を覚まして欲しいです。そのためには、誰も否定できないくらい、私がもっと魅力的になるしかありません。

ダイエットしました。プチ整形もしました。

ブランドもののバッグや、流行の洋服や、高級な化粧品をたくさん買いました。

外見だけではダメだと思って、本を1日1冊読むことにしました。勉強も頑張って、ほとんどの授業で優をとりました。

頑張った甲斐あって、「才色兼備だね」「佐々木希に似てるね」とか友達に言われるようになりました。最近の美容技術ってすごいですね。お金さえかければ、私みたいな十人並みの女子でも佐々木希になれるんです。

ナンパもされるようになりました。サークルの別の先輩から口説かれましたが、もちろん断りました。

彼は全然口をきいてくれなかったけれど、時々部室ですれ違う時に服がちょっとこすれるのが嬉しかったです。

部室では、彼に聞こえるような声で、A子に「A子もダイエットすれば?」「A子ももうちょっと服装に気を遣いなよ」「A子スキンケアしてないでしょ?だからニキビ直らないんだよ」「A子って全然本読まないよねー」などと話しかけて、自分の格の違いをアピールするようになりました。

努力の成果が形になってきて、自信がついてきたので、それそろ彼に、もう一度自分の気持ちをぶつけて、「あの時の答えを聞かせて」と言おうと思いました。

ところが、避けられているのでなかなか言う機会がありません。頑張って2人きりになろうとしても、逃げられてしまいます。これでは、いつまで経っても告白ができません。

帰り道、廊下教室、いろんな場所でどうにかして2人で話そうとしましたが、ダメでした。

2人きりのシチュエーションに持ち込むのは諦めました。

そんなある日、部室に私、彼、A子の3人きりになりました。

今を逃したらもうチャンスはない、と思って、彼に近づきました。

さりげなく近づくとさりげなく逃げられてしまうので、堂々と近づきました。

「先輩って、どういう女の子が好きですか」「へ?」「見た目に全然気を遣ってないようなデブって好きですか」「いや……」「そうですよね、先輩がA子と付き合ってるって噂、嘘ですよね。先輩はもっと、可愛い女の子が好きですよね」「いや……」「答えてください」「いや……」

沈黙

彼が完全に黙りを決め込んでいるので、今度はA子に言いました。

「もしかして、彼と付き合ってるつもりでいるの?」「それは……」「自分が彼にお似合いだと思うの?」「そんな……」「彼のこと、どんだけ知ってるの?」「その……」「彼はね、もともと私と部室でずっと2人きりで過ごしたり、一緒に帰ったりする仲だったの。なのに、私との関係を終わらせてないまま、あなたにもちょっかい出してたの。二股かけられた気分はどう?」「……」

しばらくして彼は、「君が最低な女なのはよく分かった」と言って、A子を連れて出ていってしまいました。

さすがに私でも、ああフラれたんだなあ、と思いました。思っていたよりショックではなかったです。思えばこの半年、ずっとゆっくり殺され続けていたようなものだったので、やっと息果てることが出来て、むしろホッとしました。

翌日、サークルには退会届を出しました。

初めてのリアルな恋の結果、私が失ったのは、サークル仲間、10年来の友人だったA子、彼を想っていた膨大な時間

そして残ったのは服やコスメなどに費やした借金50万円だけでした。

今、借金を返すためにキャバクラバイトしています。

自分容姿価値が認められて、お金に替わるのは嬉しいです。

男って馬鹿ですね。私と会話をするためだけに、1時間に5000円以上払んですよ。「会いたいから来てよ」って1行メール送るだけで、わざわざお金払いに来てくれるんですよ。

私と会話するためにはお金を払わなければいけないのに、今まで彼とタダで会話させてあげてしまっていたことが、すごく勿体なかったと思います。

これからはもう、ご飯もおごってくれないようなショボい男と付き合う気はありません。

1つ困るのは、処女なのでいわゆる「枕営業」が出来ないことです。さすがに、初めての時は好きな人としたいので。

正直、使えるものは枕営業でも使ってしまえば、ナンバーワンになるくらい簡単だと思います。だから早く、次の好きな人を作って、処女を捧げてしまいたいです。一度この忌々しい処女を失ってしまえば、次からは「女の武器」として有効活用できるのに。

でも、彼以上に好きな人には、未だ出会えません。

「彼よりも条件の良い人」は星の数ほどいるだろうけれど、それじゃ嫌なんです。「彼みたいな人」は彼しかいないんです。

私は一生、彼の呪縛から逃れられないのでしょうか。

2009-08-11

http://anond.hatelabo.jp/20090811103606

地上波TVだって「1000万円以上の年収じゃないとちょっと……」とかいう女の人はイタイ人の代表としてとりあげられてんじゃん。女からも批判の対象だよそれ。女の中でそれを言うのが許されるのは家柄もよくて才色兼備お嬢さんのみ。

それがガチで通用してるとこもあるとか言い張るんだったらそれと同じぐらい「ブスは勘弁」という言説がガチで通用してるとこだってあるって。

だいたい男が女の容姿若さを条件とするのは言うまでもなく当たり前の状況についてはどう思ってんのさ。

2009-01-16

小学校のころ同級だった男の子スキーに行った。

http://anond.hatelabo.jp/20080913153317

http://anond.hatelabo.jp/20081201015818

http://anond.hatelabo.jp/20081226042010

の続き。



知らないうちに、彼らはスキーに行ったりしていたらしい。


小学校同窓会にて地元組で話が盛り上がり、近場に泊まりがけでスキーに行ったことがあるらしい。

なぜわたしがそれを知ったのかというと件のやつから「せっかくだから今年は一緒に」と誘われたからなのだが、転勤族の悲哀というか、卒業と同じタイミング学校を変わってしまうとこういうふうに図らずも仲間はずれになってしまうことがままあるのだ。

これまでは特に気にしたこともなかったけれど、今回ばかりはちょっとさびしくなった。

いいな、と思った。


わたしには「幼馴染」という関係に対する幻想のようなものがある。

子どものころからずっと一緒にいると、互いが少しずつ異性になってゆくようすを間近で見る機会が多くなる。

声が変わったり、胸が膨らんだり、背の高さが逆転したり、ちょっと重いものを運ぶときに軽々と担いでいる姿とか、ふとした瞬間の大人びた表情とか。

そういうのが、とても魅力的で刺激的なことのように思うのだ。

実際は特に意識することなんてないよ、と経験者が語るのを聞いたこともあるのだけど。


例の、本当の意味クラスの「注目の的」だった女の子は、彼と同じ私立中学校に進学していた。

そこは中高一貫校だったので、きっと高校も同じだったんだろう。

幼馴染コンプレックスうずく

いいな。いいな。

そしてほらまた。

スキーも一緒だったんだって。


彼女は、お父さんが開業医だった。

絵に描いたような優等生だった。

なんでもできる子だった。

わたしが彼女に勝っていたものといえば、英会話ぐらいだ。

わたしと彼女はたまたま同じ英会話教室に通っていたのだけど、わたしの気持ちと先生の教え方が上手に噛み合っていたようで、わたしは一人でやたらと順調に力を伸ばしていた。

海外の人が何かの交流で学校に来たときに代表でスピーチをしたりとか。

彼女と唯一張り合えるであろう技能はそのぐらいのものだった。

なんていうか、格が違う感じがする人なのだ。



ということで、スキーツアーに参加することになった。

かなり緊張していた。

彼らは定期的に会っているらしいのである程度気心の知れた仲を保っているのだろうが、わたしは卒業以来初めてなのだ。

知らない人たちの輪の中にひとりで入ってゆくことにほぼ等しい。

当時特に仲の良かった子を見つけてくっついていよう、でもきっとある程度関係ができあがってるだろうし、今更加わっても迷惑がられないかなあ、とかネガティブ思考全開で集合場所へ行った。


総勢7人。男性4人、女性3人。

意外と集まるものなんだ、とびっくりした。


なんか全体的にキャッキャキャッキャした浮わついた感じで、早くも不安でいっぱいになる。

なんだろう、この広瀬香美な雰囲気は、と思っていたら実際「(合コンあいのり)÷2」な、そんな趣旨の集まりに近いのだということをわたしは後になって知ったのだが、まあとにかく緊張していた。


久しぶりだから、一応


「きゃー!!ミッチョン!?久しぶりー!!!」

「今どこに住んでるのー!?」


みたいな盛り上がりはあった。よかった。

やっぱりみんな卒業して十数年も経つとだいぶ変わるんだなあ、というのが実感だった。

顔立ちそのものもだけど、化粧をしたり太ったり痩せたりハゲたり茶髪になったりしていて、確かな年月の重みを感じさせられた。


それからバスに乗り込んだのだけど、わたしは当時の仲良しグループの子ではなく「注目の的」の女の子、さとし(仮名女の子です)と隣どうしで座ることになった。

仲が良かったほうの子がすでに結婚していて、ご主人と一緒に来ていたからだ。ちなみにご主人は同級生ではない。


さとしは医学部に進学したそうだ。

浪人して入ったこともあってまだ学生で、本当はこんな風に遊んでる暇はないけど、と笑っていた。

彼氏もいて、まだわからないけど同じ医学部の人なので将来を考えることができたらうれしい、と言っていた。


「さとし、きれいになったね」


と、誰かさんではないけれど、わたしはさとしに言った。

本当にそうだった。

もともと色が白くて線の細い子だったけど、そのままの雰囲気で大人になっていた。

薄化粧をして髪をゆるく巻いたさとしは、小学生のころの何倍も美しかった。

さとしは少し肩をすくめて、小さく照れ笑いをした。

感じのいい笑顔だった。


さとしについてはいろいろな記憶がある。

5年と6年で同じクラスだったのだけど、5年のころ、さとしは取り巻きの子たちを引き連れていじめをしていた。

先生たちから全幅の信頼を置かれる優等生でありながら、陰で特定の子の持ち物を隠したり、寄ってたかってバイキン呼ばわりしたりしていた。

別に怖かったわけでもないのだけど、なぜかだれもさとしを告発するものはいなかった。

6年生になってその子とクラスが分かれると、さとしのいじめ自然となくなった。


週一回の英会話教室の帰り道は、さとしと帰っていた。

野良子猫を見つけて、近くのスーパー惣菜を買ってきて一緒にえさをあげたりした。

さとしは「けろけろけろっぴ」が大好きで、サンリオのお店に一緒に立ち寄ったこともあった。

そこで見るさとしは、本当に普通女の子だった。

何となく別世界の人のように見えるさとしにも親しみを感じるひとときだった。


卒業式が近くなり、毎日のように練習が続いていた日、わたしはヘアゴムを失くした。

当時はものを失くすたびに親からこっぴどく叱られていたので、また怒られる、と思っておろおろと周囲のクラスメイトに尋ねて回った。

ちょうど体育館への移動時間が迫っていて、誰もが

「ごめん、知らない」

としか言わない中、さとしだけが探すのを手伝ってくれた。

結局見つからなかったのだけど、わたしが

ありがとう、もう大丈夫だよ」

と捜索打ち切りを宣言しても

「いや、あそこにあるかもしれない

とか言って机の下をのぞきこんだりしていた。

今思うに、この生真面目さが、さとしの美点だったのかもしれない。

すごく責任感の強い子で、委員会活動などで任せられた仕事はいつでも完璧にこなそうとしていた。

いじめをしていた時期も、さとしはこういう一面を失うことはなかった。

むしろそういう子だから知らないうちにストレスがたまってしまって、子どもゆえの残酷さでその捌け口を「いじめ」に求めてしまっていたのかもしれない、と今は思ったりする。


さておきスキー場に着き、まずは滑ることに。

一通り体を動かし、食事がてら休憩所のストーブの前でさとしと話をしていたら、やつが来た。

いたって気軽に今日の天候がどうとか雪の積もり具合が、とか話し込むふたり。

かたや、ものすごい置いてきぼり感の漂うわたし。

相槌はかろうじて打つものの、いまひとつ会話に乗れてない。


ほどなくしてさとしが早々とゲレンデに戻ってしまったので、ふたりになった。



「今まで何回ぐらい集まったの?」


「うーん、もう5、6回になるんじゃないかな」


「そうなんだ」


「俺はスノボだけどね。ミッチョンは?」


「もうだいぶやってないよ…。大学生のとき以来」


「俺も毎回来るわけじゃないからなあw」


「それにしてもみんな、変わったね」


「あー、ミッチョンは久しぶりだもんな」


同窓会も出たことなかったし」


「そうだな。いなかったな」


「でも、いいものだね」



と言うと、こっちを見てにやっとした。


「そう?」


「うん」


するとどこかあさっての方向を向いて


「それならよかった。」


と低くつぶやくように言った。

自分が誘ったのだから、ということで気を遣って尋ねたことのようだった。


それから、同行している元クラスメイトたちの話をしていた。

夫婦で来ている彼らは婿養子なのだと聞いた。

なるほど、確かにあの女の子は古くからの金物屋さんの娘なのだ。

2年前にご主人がお店を継いで、モダンな感じの雑貨屋に改装して、小さなカフェまで併設したらしい。

それが当たって、地元でもちょっとした有名店になったのだとか。


「すごいよね。

 婿養子って肩身が狭そうなイメージがあるけど、そんなふうにお店を変えるのも大変だっただろうね」


「最初は反対されたらしいけど、最近はやってるじゃん。古い家屋の味を活かして今風の店にするの。

 それで、お父さんたちが今まで卸してきた品物をメインで売るのは変わらないってことも話して、

 プランナーと一緒になって説得して、お父さんも折れてくれたらしいよ」


「お店、今日休みじゃないんだよね?」


連休は書き入れ時だろうに、夫婦で来て大丈夫なのだろうか、とふと思った。


「俺も聞いたんだけどね。お父さんとお母さんが、自分たちで何とかやるからたまにはいいよ、って

 送り出してくれたんだって。」


わたしは、彼女の家に遊びに行ったときにお母さんがよく出してくれていた手作りケーキのことを

思い出した。

高級店のケーキとは違うけれど、素朴でシンプルで、ついたくさん食べたくなる味わいだったと思う。

行くたびに違うメニューのケーキが出て来ていたのだけど、いつも手作りだと言っていた。

カフェで、もしかしてあのお母さんの手作りケーキを出しているのだろうか、もしそうだったら、なんて素敵だろう、と思った。


彼は、この金物屋の若夫婦とも


商工会の集まりでときどき会う」


と言っていた。

自分はまだメインじゃないんだけど、あいつらはもう店主として堂々としたもんだ、と言っていた。

その縁でスキーにも一緒に行くようになったらしい。


つながってるなあ。


同じところに住み続けるとは、こういうことなのだろうか。

わたしには、わからない世界だと思った。

幼いころからずっと顔を知っている人と今でもこうして交流を保っているということが、とても幸せなことのように思える。


わたしはたまたまこいつが夢に出てくることから始まって今こうしてスキーに混ぜてもらっているだけで、彼らと同じ地域には住んでいない。同じ世界を知らない。


妻夫木仮名・そいつのこと)はさ」


「うん」


幸せ者だね」


「何、突然w」


「同じ土地で生まれ育つのって、幸せなことだよ」


「そうかな?」


「そうだよ」


「じゃミッチョンは幸せじゃないの?」


「え?」


「なんか、そういう話の流れじゃない?」


「ああ、いやそうじゃないけどw

 でもうらやましいよ、何となく」


「うん、まあその寂しさはわかる。ミッチョン卒業式のときめっちゃ泣いてたしな」


「そうだっけ?」


「覚えてないのかよw」


「あんまり」


「ミッチョンって普段はあまり自分の感情を表に出すほうじゃなかったじゃん。

 それがいきなり号泣だからな。

 小栗っち(仮名・担任の先生)も反応に困ってたよw」


「やめてよ、恥ずかしいじゃん!」


「わははw」


「でも、その割にあんまり皆のこと覚えてないんだよなあ…。

 なんでだろう。」


「あー。実は俺も。」


「薄情者w」


「お前もだろw」


軽い突っ込みにしても「お前」と呼ばれたのが、すごくうれしかった。

距離が一気に縮まった気がした。


わたしも、一応まだ仲間なんだよね?


そうだよ。だから心配すんな。


みたいな変な脳内会話が繰り広げられてしまい、ひとりでにやにやしてしまった。



「ていうか、小栗っちw懐かしいねー」


「元気にしてるんだろうか?」


「相変わらず熱血なのかな」


「ハゲてそうだよな」


「それ当時から言ってたよねw」


「言うとムキになるから面白くてw」


「剛毛はハゲやすいらしいよ」


「それじゃ、やばいじゃん、小栗っちw」


小栗っちは若い男の先生で、かなりの熱血教師だった。

当時から妙に冷めたところのあったわたしは、一度小栗っちから涙交じりで怒鳴られたことがある。

クラスの子達から学級委員に推薦されて、それを辞退しようとしたときのことだった。

もう3学期のことで、めぼしい人はすでに委員をしてしまった後で(学級委員は学期ごとに改選するのがうちの学校の決まりだった)先述のさとしはそのころ生徒会をやっていたし、他にこれと言って人がいないからまあミッチョンぐらい推薦しとくか、みたいな空気を感じ取って「なんだかめんどくさそうだなあ…」と思ってしまったのだ。


「やればできるやつなのに、俺はお前のそんなところが悲しい!」


というようなことを言われた。

子供心に「そんなこと言われても」とか生意気なことを思っていたが、でも小栗っちはいい先生だった。

今のわたしとそう変わらないぐらいの年だったはずだけど、難しい年頃の子どもたちをよくまとめていたと思う。


芋づる式に、いろいろな人の記憶が蘇る。

過去記憶はいつだって甘美で優しい。

なんだか、せつなくなる。


ところでわたしは妻夫木聡のファンではないのだけど、最近、やつの顔に少し妻夫木聡の面影があることに気がついたのだ。

長めのまつ毛と潤いのある目元が特によく似ている。

にこっと笑ったときの口元も似ている。

このところ、妻夫木聡テレビで見ると「どきっ」とするようになった。



「あー寒いマジでやばい!」

とか言いながら、他の元クラスメイトが来た。

平野仮名男の子)と大田(仮名男の子)だった。

当時にぎやかし担当の人たちだったが、わたしは彼らとほとんど接点がなかった。

今日は同行者だからこうしてとりあえず話しかけてきたのだろうけど、正直に言うと話題がない。


妻夫木ここにいたんだ」


「久しぶり。ミッチョン俺のこと覚えてる?」


「覚えてる、久しぶりだね」


「やーミッチョンきれいになったなー」


「え、いや。ありがとう。大田も…大人っぽくなったね」


「ハゲてきてるって正直に言っていいよ、ミッチョン」


「うるせぇよ平野メタボ平野


「まだメタボじゃねぇw」


笑いながら、同じ褒め言葉でも言う人によってこんなに心に響かないものなのか、と思った。

もちろんまだ20代だし、ハゲもメタボも言うほど目立ってはおらず、顔立ちも整っている人たちなのだ。

茶髪日焼けして華やかな格好をしている彼らは多分人目を惹くだろう。

実際、さっきだってゲレンデでよその女の人に声をかけて何だか楽しそうに盛り上がっていたのを見た。


子どものころは大田も平野運動がよくできた子だったし、女の子にも人気があったと思う。

あの


「誰か好きな人いる?」


に、よく出て来ていた二人だった。


でもわたしは彼らと会話のテンポが合わず、話していて何かと気後れしてしまうことが多かった。

彼らが当時「ミッチョンって何となくしゃべりづらい」と言っていたのも知っている。

その流れで、苦い記憶を思い出してしまった。

平野たちのふとした発言がきっかけで一部の女子に陰口を叩かれ、あからさまに仲間はずれにされていた時期があったのだ。

その中に、さっきの金物屋の娘の子もいた。

しばらくして和解できたので、忘れてしまっていたのだ。

なんという芋づる。



「だいぶあったまったし、俺そろそろ行くわ」


妻夫木が言い、立ち上がりながら


「ミッチョンも行く?」


とわたしに声をかけてくれた。


「あ、うん」


と返事をしたときにはもう妻夫木は歩き始めていた。


「じゃ、またあとでな」


「おー」


「またね!」


すたすたと立ち去る妻夫木に、わたしはあわてて着いていった。

妻夫木といっしょにいるほうが、どう考えても居心地がよかった。

背後では平野たちの明るい話し声が続いていた。



大田は知らないが、平野は当時、妻夫木とかなり仲が良かった。

妻夫木やさとしが進学したところとは志望先が違っていたが、受験組の一員だった。

このスキー旅行を毎年企画しているのは平野だ、と妻夫木から聞いた。


「ああ、平野こういうの好きそうだね」


とわたしが言うと


「半分は女目的らしいけどw」


と笑いながら言っていた。


「さっきもナンパしてたね」


「今夜あたり、何か仕掛けるんじゃないの」


「仕掛けるってw」


「あいつそういうの得意だもんw」


と、気がつけばふたりで並んでリフトに乗っていた。


わたしは「高いところに宙ぶらりん」のシチュエーションが大変苦手だ。

だからバンジージャンプは死んでもできない。するとしたら死ぬときだと思う。


加えて、隣が妻夫木だ。


楽しそうに話を続ける彼の横で、わたしは硬直していた。


よほど返事が上の空だったのだろう、


「どうした?」


と少し覗き込むようにわたしの顔を見た。


「なんでもないよ」


笑顔を作って答えたが、その笑顔がこわばっているのが自分でもわかった。


「…いや、なんでもなくないだろ。トイレ?」


「ちがうってw大丈夫大丈夫


「いや、本当にどうした…あっ!」


妻夫木が、何か思い当たる節があるかのように声をあげた。


「ミッチョン、高所恐怖症だったなw」


「いや、あの…はい…」


「わははははw」


「ちょっと笑わないで!揺れる!」


「ほーらほーら」


「いやああああ!揺らさないで!!やめてえええ!!!」


「わはははは…」


もう本当に恐ろしくて、リフトを吊り下げているワイヤーにひしとしがみついてしまった。

すると妻夫木が、さすがにばつが悪そうに


「もしかして、本気でいやだった?」


と聞いてきた。


「怖いです…やめてください…」


と言うと、妻夫木はしょんぼりした。


「ごめん」


「ううん、わたしもごめんね」


「いや、ほんとにごめん」


気まずい。

でもやっぱりリフトは怖い。

なるべく自分がいる場所を認識しないように、上のほうを見るように心がけていた。


「…なんで上向いてるの」


「下見ると怖いもん」


「…ククッ」


「笑わないで!」


「いや、だってお前の格好、おかしいってw」


「おかしくない!」


「おかしいよwなんか怖がり方がすごいもんw」


「あんたに言われたくないよ!」




あとで気がついたが、このときが「お前」「あんた」が復活した瞬間だった。






夕食およびお風呂の後、男子部屋に集まって皆で飲むことになった。

女子部屋からの移動中に


りょうちゃん(仮名・金物屋の子)ち、お店きれいになったんだね」


とわたしが話しかけると、りょうちゃんは気さくに答えてくれた。


「そうそう、旦那がなんかがんばっちゃってさー」


するとさとしが


「すっごいかわいいお店だよ。わたしもたまに行くもん」


と話に入ってきた。


「さとし、いつも抹茶ロール頼むよねw」


「あのロールケーキはすばらしい。○×屋(地元デパート)で売ってほしい」


「何言ってんのw無理でしょw」


さとしがわたしのほうを見て


「ミッチョン、もしこっち来ることがあるなら連絡してよ。いっしょにりょうちゃんのお店行こう」


と言った。


「ありがとう」


とわたしが笑顔を返すと、さとしはにっこりと笑った。


ケーキりょうちゃんのお母さんのお手製なんだよ」


「ああ、やっぱり!」


「なんでわかるの?ミッチョン」


「いつもご馳走になってたじゃん。さっき妻夫木から『カフェもできた』って話聞いて、りょうちゃんのお母さんってお菓子作るの上手だから、もしかしたらそうなのかな、って思ってた」


「ああ」


りょうちゃんは、何かしたり顔でにやっとした。

何だろう、とそのときは思っただけだったけど、後でその意味がわかった。

りょうちゃんは、わたしが妻夫木を「狙っている」と思っていたみたいだった。


「狙っている」というか、まあ確かに大はずれでもないのだけど、なんというか、そういうニュアンスじゃないのだ。

ちょっと違うのだ。

積極的に関係を進展させたいとは思っていないのだけど、でも、縁を途切れさせることなく続けていくことができればどんなにいいかと思っている。

まあ、それが「狙っている」ということになるのならば、りょうちゃんの読みも正しいということになるのか。


男子部屋ではすでに小宴会が始まっていて、りょうちゃんの旦那さんが


「おー!来た来た!女性陣はこっちにどうぞ!」


と、いそいそと座布団を準備しながら場所を空けてくれた。

あとでりょうちゃんに年を聞いてみたら、わたしたちより7歳上の人だった。


部屋は10畳ぐらいの和室で、エアコンストーブでぽかぽかと暖かかった。


「いやー美人揃いだなあwおふたりともまだ独身ですか?」


と旦那さんが早くも鼻の下を伸ばしているのが印象的だ。


「はいはい始まったw」


と、りょうちゃんがすかさず釘を刺した。

さとしは面識はあったらしいが、ちゃんと話すのはこれが初めてだった、と後で言っていた。


「ほら、この子がさとし。ときどきお店に来てくれてるじゃん。」


「ああ!あの医学部の!」


「よろしくお願いしますw」


「いやー!すごいね!才色兼備ってやつだね!」


「ひろし、うるさいよ」


旦那さんの名前は「ひろし」らしい、ということがこのへんでわかった。


「で、こちらは…」


「ミッチョン。小さいころ、家が近所でよく遊んでたんだよ」


「ああ、あの英語が上手だったっていう」


「いえwよろしくお願いします」


「ふたりとも頭がいいお友達なんだな。お前バカなのにな」


「ひろしには負けるけどね」


りょうちゃんwとりあえず乾杯しようよw」


「あ、ごめんね、こいつがバカなもんで」


「もういいからw」


というふうな感じで、せわしなく繰り広げられる夫婦漫才を残りの5人が遠巻きに鑑賞しつついじる、という流れが出来上がった。


さとしを平野に取られてしまい、ひとりで所在なくぼんやりしていると


「楽しんでますか?」


と、妻夫木が横に座ってきた。


「うん、りょうちゃん夫婦おもしろいねw」


「ひろしさんがムードメーカーだから」


「でもこの集まりって不思議だよね。皆もともとバラバラのグループだったのに」


「ああ。さとしは俺が呼んだんだよ」


「そうなんだ」


平野がね」


と、妻夫木はちらりと、平野とさとしのほうを見やった。


「さとしと会いたがってて」


「どうして?」


「さあ…。いろいろあるんじゃない?」


「男同士でそういう話したりしないの?」


「しない」


「そういうもんかなあ」


「うん」



大田が乱入してきた。


「ちょっとミッチョン!飲もうぜ!」


「大田お前大丈夫?w」


大丈夫大丈夫!はいミッチョン!」


と、大田に紙コップを渡されて並々と清酒を注がれた。


「あ、ちょっと!大田!」


妻夫木がふいに焦ったように声を上げて、瓶を取り上げてしまった。


わたしはなぜかわからないけど、とっさに「妻夫木を安心させなきゃ」という気持ちが働き、あえて


ありがとう。いただきまーす」


と明るく宣言して口をつけてみた。


あーあー、という顔をして、妻夫木がわたしを見ている。

そんなに焦らなくても、わたしは実はお酒には強いのだ。

妻夫木はそれを知らないから「清酒をいきなり女に飲ませるのは危ない」ぐらい思って焦ってるんだろう、とそのときは思った。


それにしても清酒は普段あまり飲まないものだけど、ひとくち含んでみるとなんだかとてもおいしく感じて、一気に飲み干してしまった。


「あー。これすごくおいしいねー。どこの銘柄なのかな?」


本心からしみじみとつぶやくと、妻夫木と大田が驚いた顔をしてこちらを見ていた。


「ミッチョンって、お酒強いの?」


と大田がおそるおそるといった様子で尋ねてきた。


「まあ、それなりにw」


と答えると、ふたりは顔を見合わせて


「それなりに、どころじゃないよなあ…」


「ミッチョン、なんかイメージ変わったわ」


と大田が半笑いでつぶやいた。

どんな可憐な(しかし誤った)イメージをわたしに持ってくれていたんだろう、と思った。


一通り話をして大田が立ち去った後、妻夫木に聞いてみた。


「女の人がお酒好きなのは、よくないのかな」


「え?なんで?」


「大田、引いてたし」


「ああ、気にするな。あいつ未だに異性に変な幻想持ってるやつだから」


「でも妻夫木もびっくりしてたじゃん」


「ああ、俺?」


「うん」


「いや、俺は…」


「何?やっぱりよくない!?」


「いやいや、そうじゃなくてw」


「何?」


やや酔っていて、しつこく絡むように聞いてしまった。


「いや、だからね」


「なんだよー」


「いや、うれしいな、って」





あっ、と思った。


このお酒妻夫木が持ってきたもので、妻夫木のおうちはもともと醸造所から発展した会社だ。


「ほら、ほんとにうまそうに飲んでくれたじゃん。

 やっぱり、作り手としてはね、うれしいじゃない」


さっき飲んだのは、妻夫木のおうちが作ったお酒だったんだ。



そして


「あー。失敗した…」


とかぶつぶつ言っているのでよく話を聞いてみて、もっとすごいことを知った。

妻夫木は今、若い人向けの新商品を開発する部署で働いていて(これは前から知っていたんだけど)、実は今日、販売直前まで来ている試作品のような販促品のような、まあそんな扱いのものを持ってきていたそうだ。

それを黙って周りの人間に飲ませてみて、反応を見てみたかったらしい。


「俺んちの酒ってわかってたら、みんな多分気を遣ってよく言ってくれるだろ。

 でもそんなの、おもしろくないじゃない。

 黙って飲ませて『うまい!これどこの酒?』って言わせてみたかったんだよなw」


そのために隅っこに隠しておいたお酒を、酔いどれの大田が見つけ出して勝手に飲み始めてしまったのだった。


でも最後のほうは、もう抑えきれない笑みがこぼれていた。

妻夫木はうれしかったのだ。

事情を知らないわたしが、図らずも思い通りのセリフをつぶやいてくれたことが。


わたしは、なんだか胸がわくわくして、たまらなくうれしくて満ち足りた気持ちになった。

妻夫木にぎゅーっと抱きつきたくなった。

妻夫木は、すごい。



妻夫木、かっこいいよ」


と、背中をばしばしと叩いた。


「は?」


妻夫木は、本当に立派な社会人だね」


「なにそれw」


「うん、かっこいいよ」


「わけわかんねぇw」


「こんなにおいしいお酒を作ってる妻夫木は、すごいやつだよ。

 自慢の友達だよ。

 もうたまんないよ。すごいよ」


と、ほろ酔いの頭で語彙がうまく出てこないもどかしさを感じながらも、一生懸命わたしは感動を伝えた。


妻夫木は目を細めて


「おう。サンキュ」


と、わたしの頭をがしがしと撫でてくれた。



それが今回の旅行で一番思い出に残っている出来事だ。

妻夫木はすごいやつだ、と思った。

そして、わたしみたいな平凡な人間と仲良くしている理由が、よくわからなくなったりもした。

妻夫木は、わたしの何がよくて友達でいてくれてるんだろう。

我ながら卑屈だなあ、と思ったけれど、こんなことを考えていると、妻夫木に誘われたというさとしの笑顔が、小学校のころの羨望の念とごちゃごちゃに混ざって、頭の中に霧がかかっているような、すっきりしない重たい気持ちになってくる。

さとしを誘いたかったのは、平野だけなのかな?

さとしみたいな子だったら、きっと妻夫木とも釣り合うんだ、とか意味のわからないことを思った。

こういうことをうじうじと考え込んでいる自分がとてもいやだ。

さとしだって、こんなふうに思われるのはきっと迷惑だ。


そういうことを考えたくなくて、今は仕事をとにかく頑張ることにした。

妻夫木みたいにすごいことはできなくても、自分なりにやるべきことをきちんとこなし続けていたら、いつかはこのもやもやも晴れるかもしれない、と思ったりしている。

次はいつ会えるのかな。

休日はひとりで過ごすことが多く、あまり人を誘うことがないので実は誘い方がよくわからない。

自分から誘ってみれば、何か変わるのかな。

2008-10-11

告白するとかしないとか

今の彼氏には自分から告白したという話を披露した妹に、母が不思議そうにこう言った。

「自分から告白? どうして

お付き合いなんて言い寄ってきた人の中から一番良い人を選べばいいじゃないの!」


母はいわゆる才色兼備で、群がる男の中から東大の男を捕まえて結婚した。父はかなりの良い男(魅力もあるし出世したしよく稼ぐ)なので、母はとても見る目があった私も思う。妹は「モテる人」の言い分である母の言い草が大変気に入らなかったらしく、ものすごく腹を立てていた。


この一連の会話が面白かったので、周囲の女友達に「自分から告白したことがある?」と聞いてみた。そしたらびっくり、皆結構自分からアピールしてるんだねー。「だって、好きでもない人に言い寄られるのは嫌じゃん」て言ってた。自分が相手にそう思われてるリスクは考えないのか…ということも脳裏をよぎったが口には出さなかったw

2008-08-09

のだめカンタービレ千秋真一のアイデンティティ

のだめカンタービレ千秋のだめのことを「人間的に駄目」って扱いしてるけど,話全体を通して人間的に駄目なのはどっちかっつと千秋のほうなんだよな。考えてみれば千秋の初登場(=物語の始まり)から,千秋は「俺様千秋様」とか言われてそのわがままっぷりが近隣に知れ渡っていた。彼がそれでも一定の位置をキープできているのは明らかに,彼が住んでいる世界音楽能力が高く評価される世界)において彼が能力的に優れているからに他ならない。まあ彼の場合は三善のおじさんに「仕事も出来る」って評価をされてるから,その辺の会社に入っても似たような態度を取れるかもしれないけど,でも今のようにはいかないだろう。

一方でのだめは確かに抜けたところはあるけど他人を愛していて,出会う人皆に好かれる,人間的には相当いい線いってると思う。のびたじゃないけど,他人の幸せを喜び,他人の不幸を悲しめるようなところがあるしね。千秋はそういう感じがない。基本自分中心という描かれ方は徹底してる。

だから,物語全体を通して千秋がどこに行ってももてるのは,彼が音楽界に住んでいて,音楽能力に優れていて,見た目がいいからなのであって,ちょっと深く付き合えばすぐしんどくなるような性格だと思うんだけどね。漫画的表現なんだろうけど基本文句ばっか言ってるし。多分出演時間の8割超怒ってると思うぞ彼は。

まあそこはシュトレーゼマンにはしっかり見破られてて,「そういうのやめなさいよみっともない」とたしなめられてる。その場では素直に聞いてなかったけどね。お母さんにも似たようなこと言われてるし,周りの大人は気付いてるってことなんだろうな。そういうとこは非常にリアルだ。

つまりあの物語は,基本千秋視点で描かれているってことなんだろう。考えてみれば,千秋が妙に否定するのだめ,峰,真澄といった主要登場人物は,千秋以外からは結構評価されてるんだよな。のだめのことを嫌いな人は出てこないし,峰はSオケリーダーとしてみんなに慕われてるし才色兼備彼女もいる。真澄はなんとも言いがたいけど否定されてはいないよな。逆に,千秋が肯定する黒木君とか名前忘れたけどチェロの人とか(坊主眼鏡ですげーチェロうまい),人間的には駄目なんだよな。まあ黒木君は俺は好きだけど,彼自身は自分のコミュニケーション能力には不満を抱いているだろう。

つまり,千秋は基本人間のことを「音楽が出来るかどうか」で見る癖がついているということだ。そういう彼目線で見ると,黒木君,チェロの人,清良,そして彼自身は「人間的に素晴らしい人たち(本当は人間的にはアレだけど音楽的には素晴らしい人たち)(清良はいい子だけどね)」となり,峰,のだめは「人間的にはアレな人たち」となるわけだ。彼がこの先ずっと音楽界で生きていくならそれでいいんだろうけど,彼が今形成していっているのは音楽界でしか通用しないアイデンティティとでも言えるものなので,外出たら不安定になるだろうね。まあまさかそんなのは描かれないだろうけど。もしそういう事態になったら,千秋のだめのすごさに気付くんだろうと思う。あ,そういう風に考えるとちょっと描かれる可能性もあるのかも。アイデンティティってのは一旦揺れるとさらに強固なものになるって性質があるから,千秋は少し音楽以外の部分で悩む経験をすればもっと魅力的な人間になるんだろう。ああ,でも音楽家ってのはそういうの超越してたほうがいいような気もする。

2008-07-06

男ってめっちゃ恵まれてね?

何歳になっても自分の子供が持てる上、自分は何もしなくていいんだから

凄すぎじゃね?最強じゃね?

例えばさ、自分は何もしなくても自分の子供が得られる代わりに、年齢制限がある、とかならまだ、あーあーまあね、一長一短あるよね人生、みたいな話じゃん。

でも両方。まさかの両方だよ。何歳でもビンビンなうちは自分の子供を持てるし、その上何もしなくていいんだよ。さ……さいきょうすぎる!一長一短どころじゃない!才色兼備みたいな贅沢な話だよ。

ちょっとさーちょっとどうなの?あまりに女に偏りすぎじゃね?苦労偏りすぎじゃね?

いやまぁさ……動物時代は流されるままに進化し続けていればよかったし、その結果こういう事になったわけですけどね。

ちょっといくらなんでも現代社会と合わないこの負担ぶり。ちょっと不平等すぎる。

その辺ダーウィンどうにかならんかったのか。ダーウィンに言ってもしょうがねーが。

じゃあ神か?でも神様といってもデンデだよ。デンデに罪はないよ。

とにかく特に苦労せずとも子孫のこせるとか恵まれ具合が凄すぎだろ、オス。しかも唯一の仕事の種付けは寧ろオスが一番大好きな作業だよ。何、オス。お前ら、何。ちょっと神とかなんか……その辺の責任者さあ。ちょっと出て来い。なんかなかったの?もうちっとなんかあったろ。もっと平等な繁殖法。魑魅魍魎自然界に平等とか言っても意味ないけどさ。


なんかその辺考えると産むのバカらしくね?高齢出産に怯えて結婚慌てたりするのもなんかめっさバカらしい。いややんそんなん。その辺考えてたら、「ていうか、結婚出産もしなければいいんじゃん!そもそも自分したいとか思ってないんだし!」と唯一の回答を思いついた。天才的なひらめきだよ……

そもそも、小学生の時、周りの友達に自分の凄さを誇示するため、調子こいて無理して給食牛乳を一気のみしまくったりしたら(完全なる小五病)家でひどい下痢になってへとへとになったとき、テレビでちょうど妊婦ドキュメンタリーとかやってて、子供産むのに「ぎゃああああ!!!」って叫んでる女の人が写されてて、お母さんに「これ、下痢より痛いの?」って聞いたら「比べもんにならんわ。下痢の50倍だわ」とか言われて、もう瞬間的に「あ、無理だ」と悟ったくらい年期入ってっから。腹痛とかお前……ただでさえ痛みの中で痛さベストワンなのにそんなん耐える気はっきりいってゼロだから。子孫とかどうでもええっちゅうねん。自分の身体が一番大事やっちゅうねん。それにあれじゃん。どうせ500万年後には人類滅ぶしさ(←フューチャーイズワイルドに簡単にインスパイアされた)。

でもさそういうこと言うと、なんか、出産幸せとか、私にとっては豚汁より価値のないものを語ってくる人が居るんだけどさ、それ絶対あれじゃん。余りに辛い妊娠出産をどうにか意味あるものにしようとした結果の自己弁護っていうかさ……そんな匂いしか感じられない。語る人が必死に「女の幸せなの!」「本当に子供を産んでほんっっっとうに幸せになれた!生んでよかった!」って、なんかそれ、私らに言ってるっていうより、自分にそう言い聞かせてない?っていう。だからそう語られれば語られるほど「ああ語らずにはいられないほどやっぱキツいんだ」としか思えん。大体さ、男の人が「女の人は出産が出来て羨ましい」とか言ってるとこ聞いたことあるか?そりゃまあ奇特な人ならいなくもないけど(それも大概は女性へのリップサービスだし)普通は「俺が産むんじゃなくてよかったー」じゃん?なんかもうそれで勝負ついてるっていうか……腹から何か出すなんてうんこで十分だよ。うんこ以上のものひねりだせんよわしゃ。必死に「これが女の幸せ」とか自分に言い聞かせてまで産みたーないで、全く。


いや、違う。分かった。おかしいのは、未だ原始的な繁殖をしている人間の方なんだ!な、なんだってー!

考えてみ。出産とか、原始的すぎるでしょ。そんなんお前、何万年前からやってたの、我々は、って話で。もうそんな古いの捨ててこ。ばっち捨ててこ。今まで私ら色々捨ててきたじゃないの。コンクリートで道作ったり空飛んだりビル建てたりしてきたじゃないの。森林は一秒の間にテニスコート云面分減ってるだのなんだの言ってるじゃないの。伐採し放題じゃないの。挙句の果てにネットなんてもんを作ってみたり世界中の皆と友達的なことまでし始めたじゃないの。そんなお前。そんなデジタルな時期にお前、出産とか妊娠ってのがもう古い。もっと言うと睡眠とか、飲食とかももう古い。原始的すぎだろ。これらはねもう、趣味にすべきだよ。趣味に。出産趣味!クイック手続きで簡単とりつけ人工子宮男性女性も1ヶ月で子孫をゲッツ!みたいな感じで。スナック感覚で。



※なんか「出産は女の幸せ!」とか、欺瞞じゃん?ってとこだけに反応してる人がいるけど、別に全ての出産者にそう思ってるわけじゃないYO!書いてある通り、こういう風に妊娠出産に否定的な事を書く女が現れると、すぐさま「そんなことはない出産は女の幸せであり云々」とか「そんな事言う人ほど産むわヨ!」「本当に幸せよ!だからあなたも生むべきヨ!」とか言ってくる人に対して言ってるんだよ!(最初からそう書いたけどね!読んでないんだね!脊髄反射ダメダメ☆)

そうやって他人の価値観を潰してこようとする辺りが必死すぎてみていられないって話☆そういう人って絶対幸せじゃないって(笑)

幸せな人はこんなエントリ「あらそうかしらぁ?私は幸せだけど……まあ人それぞれよね☆」って流すって(笑)って話!

2008-01-16

http://anond.hatelabo.jp/20080116021437

>横暴で自己中で才色兼備をかさにきて(※意図的ではないにしても)我侭放題好き勝手やってるからなあ。。。

あはは、そうそう。うちの友だちもそうだったよ。だから、なんであんたそうなの、こっちの気持ちも考えてよ、ってよくケンカしたよ。ほんとむかついた。でも嫌いではなかったよ。今は外国に嫁に行っちゃってるからほとんど会えないけど。

それが友だちじゃないの?わからんけどさ。

http://anond.hatelabo.jp/20080116012517

才色兼備だけども変人がゆえに友達いない。

ハルヒを知らないで無謀なレス

こういう子大学親友だったよ。超変人で天然でプライド妙に高いけど間抜けでマニアックで。いっぱいケンカしたなあ。でも仲良かったよ。みんなとも。

>こてんぱんにいじめられる

そういうもんかなあ。ああいう子見てると、人間どんなんでも愛される人はいると思うけど。異性でなくても。

http://anond.hatelabo.jp/20080116015732

そういう奴は基本的にだれからも話しかけられない。みんな遠巻きに見てる感じ。

せいぜい学級委員がどうしても必要なことだけ言う、みたいな。

そんでそれだけならイジメじゃないんだけど、

なんかの拍子に才色兼備なことに対するやっかみで陰口が始まって、

エスカレートすると地味な嫌がらせ(移動教室教えないとか)が始まる。

もっとエスカレートすると数で囲んで吊るし上げる。

で、学校に来なくなる。こんなかんじか。

似たような奴がいたもんでな。良くわかる。窮屈そうで見てらんなかったよ。

なにしてんのかなあ。自分の居場所見つかったんだろうか。

http://anond.hatelabo.jp/20080116001025

才色兼備だけども変人がゆえに友達いない。

そんな彼女を『広い心で受け入れられるのは僕しかいない』っていうね。

漫画アニメによくある構造です。

ドラゴンボール悟空とか。一般人(作中のね)には理解されないけど『僕は仲間』みたいな。

いいんだよ、それが。

2007-12-15

http://anond.hatelabo.jp/20071215222951

ていうかそもそも日本イケメンってほとんどいないからだろ

女ももしかしたら美人のいる割合は同じくらいなのかもしれんが化粧でかなりイケるからな

海外ならそういう男版才色兼備も結構いるべ

男の才色兼備はなぜいないのか

俺の周りの女には才色兼備とされる人が何人かいるが

なぜ男はいないのだろう?

女はルックスが分かりやすいとしか言いようがない。

男は差が分かりにくいのだ。

2007-09-14

それにつけてもSEXしてー!!

やっぱSEXいいよなー!!

嫁さんいるけど、すまん正直SEXしてー!!

やっぱしてー!いろんな子としたいぞー!

これは遺伝子的にピュアな主張だと信じてるぞー!!



もちろん不倫はしとる!そうだろ?みんな?



だが勘違いするな!嫁さん超LOVEである!!

だがSEXしたいもんはしたいのだ!!

風俗は苦手だ!というか嫌いだ!

愛のあるSEXがしたい!!


そのときだけの愛じゃだめなのか?!

愛に順序があってはいけないのか?!


嫁!ナンバー1!!


ただ、


銀メダル銅メダルも選ばせてくれ!!」


いやいや、それじゃ救われない!

ベスト50ぐらいまであってもいいじゃないか!!



なんだなんだ??キリスト教の影響か?!

人間男子のピュアな欲望じゃないのか?!

俺の種を広げるのが俺が生まれたミッションではないのか?!


だがしかーし!そこらへんの空気は読むぞ俺!


「中では出さん!」


ただ動物としての欲求だけは満たさせてもらう!(ビシッ!)



(・・・・・)



だが俺満たせてねぇえええええええ!!(ToT)

満たせてないのだよアムロくん!!

結局俺は何がいいたいのかというと




純粋に違う娘とSEXがしたいのだ!




これは悪いことなのか!?倫理観的には完全悪!

だが絶対おかしいと思うぞ!

昔の殿様には大奥が必要で俺やみんなには不要!?


んなこたーない!みんなに必要である!

なぜなら種を残すミッションを僕らは持ってるんだから!!

できるだけ多く!多く子孫を残すのだ!!



「だが倫理観により中田氏はしない。」



するとただの不倫だろうがぁああああああ!!

しかーし!これは男性遺伝子に刻まれた欲求なのである!!


俺と同じことを思わない男性もいるだろう!

まぁ人類の長い歴史の中でそういう風に時代に対応できる優秀な人間

生まれることもうなずける。

だがしかーし!


本来はこの感情が普通であると主張したい!!


ということで俺は



SEXがしたいのだっ!!」



なんか書いてて盛り上がってきたので即効でメアドを作ってみた!

俺の主張に同意する“男世界はてな”で生き残る才色兼備女性たちよ!!

是非メールをくれ!!!

君の写真があれば特に最高だ!mixiでもmyspaceでもfacebookでもいい!見せてくれ!


もしご要望なら種を進呈する!!俺の子を生んで大事に育ててやってくれ!

きっと純粋な子に育つだろう!!まかせた!!


最後に一言。


男性よ!!SEXをしろ!!俺もがんばるからな!!!」




sexmachine@lopox.com

2007-02-13

私の友人Aは25歳。痩せているし顔もベビーフェイスで、くりりとした大きな目がかわいい。顔だけでなく、大学大学名を堂々と言えるだけのところを出ている才色兼備。同じ高学歴でも光浦似の私とは大違い。

そんなAだが、容姿社会的地位、出自、恋愛コンプレックスで、その美しい顔をいつも歪めている。Aの話はいつも自分の不安の話。私もなんとか手助けしたいものだと、ポジティブ彼女のよさを指摘するのだが、頑としてそこに長所を見出そうとはしないのだ。いつかAの心の穴が癒える日が来るのだろうか…。

さて。ここ数年のAは、結婚「しなくてはいけない」と脅迫的になってしまっている。まだ25歳にもかかわらず。というのも、彼女にとっての結婚は上昇婚であり、彼女のあらゆるコンプレックスを解消することができる、最後の頼みの綱だからだ。私は、Aが、高いステータス男性ばかりを狙って(しかし、どの男性とも全く上手くいかないどころか、好かれもしない。なぜなら、常に複数の男を選択肢にいれ、スペックを比較をしてしまっているからだ。それはもはや恋愛ではないのである)、「恋愛」とやらをしようとするのを見てきたが、むしろ私のほうが、そのなりふりかまわない間違った努力をするAの姿に心が痛くなり、これ以上の相談を受けることについて全くもって参ってしまった。

Aにとって、結婚は自己成就である。彼女の心を癒すのは、男の地位と経済力のみである。しかし、それは本当の意味での自己成就ではないのは明らかであるし、彼女もそれは分かっていることだ。しかし、それでも、結婚によって、人がうらやむような幸せ人生を得たいのだという。「地位と経済力のある男」という「ブランド」を身にまとうということで受ける羨望の目は、決して自分自身に向けられているのではなく、その「ブランド」に向けられているにすぎないのにもかかわらず…。

果たして、男性はAの「ブランド」に成り下がれるのだろうか。

すなわち、Aのように男性を道具化(手段化)する女性を好きになる男性はいるのだろうか。

私は、血眼になって結婚相手を探す彼女が心配だ。

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