施策の目的への批判
- a. 根拠となる事実の是非: e.g. 痴漢なんて起きてない。
- b. 課題の重要性の是非: e.g. 痴漢なんて大したことない。他にやるべきことがある。
施策の方法への批判
- c. 施策の効果の是非: e.g. 痴漢が減っていない/逆に増えてしまっている。男性の痴漢被害は減っていない。
- d. コスパやコスト負担のバランスの是非: e.g. 痴漢防止に対してコストが掛かりすぎている。男女の負担のバランスが悪い。鉄道や自治体の負担が小さい、など。
- e. 他のルールやポリシーとの衝突の是非: e.g. 性差別にあたるのではないか。痴漢被害減少のみが優先されるべきか。将来的に衝突を解消するプランはないのか。
- f. 副次的な悪影響の是非: e.g. 男女間で対立を煽ってしまう、など

一例として、個人的な意見

個人的には女性専用車両の「やり方」には否定的だが、すぐさま撤廃すべきでもないと思っている立場。

具体的には以下の通り。

施策の目的への批判
- a. 根拠となる事実の是非: 痴漢は多発していることは間違いない。特に男性加害者・女性被害者が圧倒的多数。
- b. 課題の重要性の是非: 痴漢被害を心配せず交通機関を利用できるよう、社会全体がコストは払っても実現すべき。
施策の方法への批判
- c. 施策の効果の是非: 女性の痴漢被害の防止や心理負荷軽減にはかなりの程度寄与しているのではないか。男性の痴漢被害の防止には全く役立っていないのではないか（ホントはデータで要確認）。
- d. コスパやコスト負担のバランスの是非:
  - 男性が多少不便になる程度で、女性の被害者予備軍が抱える心理的コストと比べると軽微。コスパは致命的に悪いわけではない。
  - ただし女性のフリーライダー（痴漢被害の脅威を全く感じていないのに女性専用車両に乗り込む女性）は問題。彼女らは男性が支払っているコストに敬意を払うべき。
  - 鉄道会社や自治体の負担が小さい気がする。設備投資、法や税金による支援を投入してもよいのではないか。
  - 少数の男性の痴漢被害者（トランスジェンダー含め）は被害は防止されずコストだけ支払うという泣きっ面に蜂状態なのはあまりに可哀想。
- e. 他のルールやポリシーとの衝突の是非:
  - 性年齢・国籍・身体的特徴などでの不当な取り扱いを排除していこうとする社会の流れとは明らかに逆行。男性への統計的差別といわれてもしょうがない。
  - 女性専用車両と、他の望ましくないとされる差別的施策（人種隔離、雇用差別など）との違いは、わかりやすく説明されるべき。「あくまでお願い」などと説明をはぐらかす鉄道会社は誠実ではない。「人種差別と混同するのは間違いだ」という人もどうして間違いなのかを表明すべき。
- f. 副次的な悪影響の是非:
  - （痴漢被害者に「女性専用車両があるのに乗らなかったのが悪い」というセカンドレイプが起きているが、それは女性専用車両の問題ではなく言う側のモラルの問題）
  - 2月の千代田線をはじめ、あいまいな運用がトラブルを引き起こしている。
  - 女性だけを保護することで、逆に男女の対立を助長していないか。例えば、男性側に自分の被った不利益を「痴漢のせい」ではなく「保護を受けている女性のせい」だと恨む口実を与えてしまってないか。逆に一部の女性に誤った特権意識を植え付けてしまっていないか。
  - 少数の男性の痴漢被害者（トランスジェンダー含め）に「お前らは知らん」という残酷なメッセージを放ってしまっていないか。