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はてなキーワード: 排外主義とは

2024-04-24

日本保守党の生き残り戦略

泡沫政党はなかなか生き残るのが難しい

参政党は反ワクを取り込んで国政政党になった

日本保守党知名度のある党首だけでは厳しく、他の特徴がないと難しいだろうと思っていたら、なんとイスラモフォビアを取り込んできた

何があってもイスラエルベットYouTuber東京15区に立てるってのはそういうことだよなあ

パレスチナ問題やら川口クルド人関係で反イスラム反移民ホットからウケると思ったんだろう

ネトウヨ反韓反中に反イスラムも加わってさながら排外主義の欲張りセットだ

そんな欲張りセットに吸い寄せられていく人間がどのくらいいるかが今回の選挙の見どころ

2024-04-17

anond:20240417025028

つか自己レスだがこの「英語話者が『ほぼ』完璧日本語翻訳された英語論理で発話すると、AIなどIQが著しく低い存在と判定され、深く哀れまれる」現象排外主義(xenophobia)と呼べる範囲を超えて哀れな事象だと思う

2024-03-24

好きな漫画海外版が出るらしいんだけど、不安な点がある

漫画の内容は面白いんだけど、作者がかなりレイシスト

Twitter排外主義的なツイートRTしまくるので、そこで怒られないか不安

2024-01-26

anond:20240126183251

9.「平和基本法から佐藤優現象〉へ

 〈佐藤優現象〉を支えている護憲派の中心は、雑誌としては『世界』であり、学者では山口二郎和田春樹である。この顔ぶれを見て、既視感を覚える人はいないだろうか。すなわち、「平和基本法である。これは、山口和田らが執筆し、共同提言として、『世界』一九九三年四月号に発表された。その後、二度の補足を経ている(56)。

 私は、〈佐藤優現象〉はこの「平和基本法からの流れの中で位置づけるべきだと考える。

 同提言は、①「創憲論」の立場、②自衛隊合憲化(57)、③日本経済的地位に見合った国際貢献必要性、④国連軍国連警察活動への日本軍の参加(58)、⑤「国際テロリスト武装難民」を「対処すべき脅威」として設定、⑥日米安保の「脱軍事化」、といった特徴を持つが、これが、民主党の「憲法提言」(二〇〇五年一〇月発表)における安全保障論と論理を同じくしていることは明白だろう。実際に、山口二郎は、二〇〇四年五月時点で、新聞記者の「いま改憲必要なのか」との問いに対して、「十年ほど前から護憲立場から改憲案を出すべきだと主張してきた。しかし、いまは小泉首相のもとで論理不在の憲法論議が横行している。具体的な憲法改正をやるべき時期ではないと思う」と答えている(59)。「創憲論」とは、やはり、改憲論だったのである

 同提言の二〇〇五年版では、「憲法九条の維持」が唱えられているが、これは、政権が「小泉首相のもと」にあるからだ、と解釈した方がいいだろう。「平和基本法」は、戦争をできる国、「普通の国」づくりのための改憲である。同提言軍縮を謳っているが、一九九三年版では、軍縮は「周辺諸国軍縮過程と連動させつつ」行われるとされているのだから北朝鮮中国軍事的脅威が強調される状況では、実現する見込みはないだろう(60)。また、「かつて侵略したアジアとの本当の和解」、二〇〇五年版では、周辺諸国への謝罪過去清算への誠実な取組みの必要性が強調されているが、リベラル過去清算は終わったと認識しているのであるから、これも実効性があるとは思えない。要するに、同提言には、論理内在的にみて、軍事大国化への本質的な歯止めがないのである

 佐藤が語る、愛国心必要性(61)、国家による市民監視(62)、諜報機関の設置等は、「普通の国」にとっては不可欠なものである佐藤饒舌から私たちは、「平和基本法」の論理がどこまで行き着くかを学ぶことができる。

 馬場は、小泉純一郎首相(当時)の靖国参拝について、「今後PKOなどの国際的軍事平和維持活動において殉死殉職した日本人の慰霊をどう処理し追悼するか、といった冷戦後平和に対する構想を踏まえた追悼のビジョンもそこからは得られない」と述べている(63)。逆に言えば、馬場は、今後生じる戦死者の「慰霊追悼施設必要だ、と言っているわけである。「普通の国」においては、靖国神社でないならば、そうした施設はもちろん、不可欠だろう。私は、〈佐藤優現象〉を通じて、このままではジャーナリズム内の護憲派は、国民投票を待たずして解体してしまう、と前に述べた。だが、むしろ、すでに解体は終わっているのであって、「〈佐藤優現象〉を通じて、残骸すら消えてしまう」と言うべきだったのかもしれない。

 ここで、テロ特措法延長問題に触れておこう(64)。国連本部政務官川端清隆は、小沢一郎民主党代表の、テロ特措法延長反対の発言について、「対米協調」一辺倒の日本外交批判しつつ、「もし本当に対テロ戦争への参加を拒絶した場合日本には国連活動への支援も含めて、不参加を補うだけの実績がない」、「ドイツ独自イラク政策を採ることができたのは、アフガニスタンをはじめ、世界の各地で展開している国連PKOや多国籍軍に参加して、国際社会を納得させるだけの十分な実績を積んでいたかである。翻って日本場合多国籍軍は言うに及ばず、PKO参加もきわめて貧弱で、とても米国国際社会理解を得られるものとはいえない」と述べている(65)。

 元国連職員吉田康彦は「国連憲章の履行という点ではハンディキャップなしの「普通の国」になるべきだと確信している。(中略)安保理決議による集団安全保障としての武力行使には無条件で参加できるよう憲法の条文を明確化するのが望ましい」と述べている(66)。川端吉田の主張をまとめれば、「対米協調一辺倒を避けるため、国連PKOや多国籍軍軍事活動積極的に参加して「国際貢献」を行わなければならない。そのためには改憲しなければならない」ということになろう。民主党路線と言ってもよい。今の護憲派ジャーナリズムに、この論理反論できる可能性はない。「8」で指摘したように、対北朝鮮武力行使容認してしまえば、改憲した方が整合性があるのと同じである

 なお、佐藤は、『世界』二〇〇七年五月号に掲載された論文山川均の平和憲法擁護戦略」において、「現実国際政治の中で、山川ソ連侵略性を警戒するのであるから、統整的理念としては非武装中立を唱えるが、現実には西側の一員の日本を前提として、外交戦略を組み立てるのである。」「山川には統整的理念という、人間努力によっては到底達成できない夢と、同時にいまこの場所にある社会生活改善していくという面が並存している」と述べている。私は発刊当初この論文を一読して、「また佐藤柄谷行人への点数稼ぎをやっている」として読み捨ててしまっていたが、この「9」で指摘した文脈で読むと意味合いが変わってくる。佐藤は、「平和憲法擁護」という建前と、本音が分裂している護憲派ジャーナリズムに対して、「君はそのままでいいんだよ」と優しく囁いてくれているのだ。護憲派ジャーナリズムにとって、これほど〈癒し〉を与えてくれる恋人もいるまい(67)。

10.おわりに

 これまでの〈佐藤優現象〉の検討から、このままでは護憲派ジャーナリズムは、自民党主導の改憲案には一〇〇%対抗できないこと、民主党主導の改憲案には一二〇%対抗できないことが分かった。また、いずれの改憲案になるにしても、成立した「普通の国」においては、「7」で指摘したように、人種差別規制すらないまま「国益」を中心として「社会問題」が再編されることも分かった。佐藤沖縄でのシンポジウムで、「北朝鮮アルカイダの脅威」と戦いながら、理想を達成しようとする「現実平和主義」を聴衆に勧めている(68)が、いずれの改憲案が実現するとしても、佐藤が想定する形の、侵略植民地支配反省も不十分な、「国益」を軸とした〈侵略ができる国〉が生まれることは間違いあるまい。「自分国家主義者じゃないから、「国益」論なんかにとりこまれるはずがない」などとは言えない。先進国の「国民」として、高い生活水準や「安全」を享受することを当然とする感覚、それこそが「国益」論を支えている。その感覚は、そうした生存の状況を安定的保障する国家先進国主導の戦争積極的に参加し、南北格差固定化を推進する国家―を必要とするからだ。その感覚は、経済的水準が劣る国の人々への人種主義、「先進国」としての自国を美化する歴史修正主義の温床である

 大雑把にまとめると、〈佐藤優現象〉とは、九〇年代以降、保守派大国路線に対抗して、日本経済的地位に見合った政治大国化を志向する人々の主導の下、謝罪補償必要とした路線が、東アジア諸国民衆の抗議を契機として一頓挫したことや、新自由主義の進行による社会統合破綻といった状況に規定された、リベラル左派危機意識から生じている。九〇年代東アジア諸国民衆から謝罪補償を求める声に対して、他国の「利益のためではなく、日本私たちが、進んで過ちを正しみずから正義回復する、即ち日本利益のために」(69)(傍点ママ歴史清算を行おうとする姿勢は、リベラル内にも確かにあり、そしてその「日本利益」とは、政治大国を前提とした「国益」ではなく、侵略戦争植民地支配可能にした社会のあり方を克服した上でつくられる、今とは別の「日本」を想定したものであったろう。私たちが目撃している〈佐藤優現象〉は、改憲後の国家体制に適合的な形で生き残ろうと浮き足立リベラル左派が、「人民戦線」の名の下、微かに残っているそうした道を志向する痕跡消失もしくは変質させて清算する過程、いわば蛹の段階である改憲後、蛹は蛾となる。

 ただし、私は〈佐藤優現象〉を、リベラル左派意図的計画したものと捉えているわけではない。むしろ無自覚的、野合的に成立したものだと考えている。藤田省三は、翼賛体制を「集団転向寄り合い」とし、戦略戦術的な全体統合ではなく、諸勢力からあいもつあいがそのまま大政翼賛会に発展したからこそ、デマゴギーそれ自体ではなく、近衛文麿のようなあらゆる政治立場から期待されている人物統合象徴となったとし、「主体が不在であるところでは、時の状況に丁度ふさわしい人物実態のまま象徴として働く」、「翼賛会成立史は、この象徴人物の未分性という日本政治特質をそれこそ象徴的に示している」と述べている(70)が、〈佐藤優現象〉という名の集団転向現象においては、近衛のかわりに佐藤が「象徴」としての機能果たしている。この「象徴」の下で、惰性や商売で「護憲」を唱えているメディア、そのメディア追従して原稿を書かせてもらおうとするジャーナリスト発言力を確保しようとする学者、無様な醜態晒す本質的には落ち目思想家やその取り巻き、「何かいいことはないか」として寄ってくる政治家や精神科医ら無内容な連中、運動に行き詰った市民運動家、マイノリティ集団などが、お互いに頷きあいながら、「たがいにからあいもつれあって」、集団転向は進行している。

 ところで、佐藤は、「仮に日本国家国民が正しくない道を歩んでいると筆者に見えるような事態が生じることがあっても、筆者は自分ひとりだけが「正しい」道を歩むという選択はしたくない。日本国家同胞日本人とともに同じ「正しくない」道を歩む中で、自分が「正しい」と考える事柄の実現を図りたい」と述べている(71)。佐藤は、リベラル左派に対して、戦争に反対の立場であっても、戦争が起こってしまたからには、自国国防、「国益」を前提にして行動せよと要求しているのだ。佐藤賞賛するような人間は、いざ開戦となれば、反戦運動を行う人間異端者扱いするのが目に見えている。

 この佐藤発言は、安倍晋三首相の目指していた「美しい国」づくりのための見解とも一致する。私見によれば、安倍の『美しい国へ』(新潮新書、二〇〇六年七月)全二三二頁の本のキモは、イランでのアメリカ大使館人質事件(一九七九年)をめぐる以下の一節である。「(注・反カーター陣営の)演説会で、意外に思ったことがある。人質事件に触れると、どの候補者もかならず、「私は大統領とともにある」(I am behind the President.)というのだ。ほかのことではカーターをこきおろす候補者が、そこだけは口をそろえる。/もちろん、人質にされている大使館員たちの家族配慮するという意図からだろうが、アメリカ一丸となって事件対処しているのだ、という明確なメッセージを内外に発しようとするのである国益からむと、圧倒的な求心力がはたらくアメリカ。これこそがアメリカの強さなのだ。」(八七~八八頁)

 文中の、「人質事件」を拉致問題に、「大統領」を安倍に、「アメリカ」を日本に置き換えてみよ。含意は明白であろう。安倍は辞任したとはいえ総連弾圧をめぐる日本言論状況や、〈佐藤優現象〉は、安倍の狙いが実現したこと物語っている。安倍政権は倒れる前、日朝国交正常化に向けて動きかけた(正確には米朝協議の進展で動かされたと言うべきだが)が、こうなるのは少なくとも今年春からは明らかだったにもかかわらず、リベラル左派の大多数は、「日朝国交正常化」を公然と言い出せなかった。安倍政権北朝鮮外交に敗北したのは明らかである。だが、日本リベラル左派安倍政権ときに敗北したのである

 〈佐藤優現象〉は、改憲後に成立する「普通の国」としての〈侵略ができる国〉に対して、リベラル左派の大部分が違和感を持っていないことの表れである侵略植民地支配過去清算在日朝鮮人人権擁護も、そこには含まれる)の不十分なままに成立する「普通の国」は、普通の「普通の国」よりはるかに抑圧的・差別的侵略的にならざるを得ない。〈佐藤優現象〉のもとで、対北朝鮮武力行使の言説や、在日朝鮮人弾圧の言説を容認することは、戦争国家体制に対する抵抗感を無くすことに帰結する。改憲に反対する立場の者がたたかうべきポイントは、改憲護憲(反改憲)かではない。対北朝鮮武力行使容認するか、「対テロ戦争」という枠組み(72)を容認するかどうかである容認してしまえば、護憲(反改憲)派に勝ち目はない。過去清算も不十分なまま、札束ではたいて第三世界諸国の票を米国のためにとりまとめ、国連民主的改革にも一貫して反対してきた日本が、改憲し、常任理事国化・軍事大国化して、(国連主導ではあれ)米軍中心の武力行使を容易にすることは、東アジア世界平和にとって大きな災厄である(73)。

改憲戦争国家体制拒否したい人間は、明確に、対北朝鮮武力行使の是非、対テロ戦争の是非という争点を設定して絶対的に反対し、〈佐藤優現象〉及び同質の現象を煽るメディア知識人等を徹底的に批判すべきである

(1)岩波書店労働組合「壁新聞」二八一九号(二〇〇七年四月)。

(2)ブログ「猫を償うに猫をもってせよ」二〇〇七年五月一六日付。

(3)ただし、編集者佐藤右翼であることを百も承知の上で使っていることを付言しておく。〈騙されている〉わけではない。

(4)「佐藤優という罠」(『AERA』二〇〇七年四月二三日号)中のコメントより。

(5)インターネットサイトフジサンケイ ビジネスアイ」でほぼ週一回連載中の〈 Permalink | 記事への反応(0) | 18:37

金光翔 『<佐藤優現象批判

インパクション』第160号(2007年11月刊)掲載

目次

1.はじめに

2.佐藤優右派メディアでの主張

 (1)歴史認識について

 (2)対北朝鮮外交について

 (3)朝鮮総連への政治弾圧について

3.佐藤優による主張の使い分け

4.佐藤優へ傾倒する護憲派ジャーナリズム

5.なぜ護憲派ジャーナリズム佐藤を重用するのか?

 (1)ナショナリズム

 (2)ポピュリズム

 (3) 格差社会

 (4)「硬直した左右の二項対立図式を打破」―〈左〉の忌避

6.「人民戦線」という罠

 (1)「ファシズム政権樹立」に抗するために、人民戦線的な観点から佐藤擁護する

 (2)「論壇」での生き残りを図るために、佐藤擁護する

7.「国民戦線」としての「人民戦線

8.改憲問題と〈佐藤優現象

9.「平和基本法から佐藤優現象〉へ

10.おわりに

1.はじめに

 このところ、佐藤優という人物が「論壇」を席巻しており、リベラル左派系の雑誌から右派メディアにまで登場している。

 だが、「論壇の寵児」たる佐藤は、右派メディア排外主義のものの主張を撒き散らしている。奇妙なのはリベラル左派メディアが、こうした佐藤の振舞いを不問に付し、佐藤を重用し続けていることにある。

 佐藤による、右派メディアでの排外主義の主張の展開が、リベラル左派によって黙認されることによって成り立つ佐藤の「論壇」の席巻ぶりを、以下、便宜上、〈佐藤優現象〉と呼ぶ。この現象意味を考える手がかりとして、まずは、佐藤による「論壇」の席巻を手放しに礼賛する立場記述検討からはじめよう。例えば、『世界』の編集者として佐藤を「論壇」に引き入れ、佐藤の著書『獄中記』(岩波書店、二〇〇六年一二月)を企画編集した馬場公彦(岩波書店)は、次のように述べる。

 「今や論壇を席巻する勢いの佐藤さんは、アシスタントをおかず月産五百枚という。左右両翼の雑誌寄稿しながら、雑誌の傾向や読者層に応じて主題文体を書き分け、しかも立論は一貫していてぶれていない。」「彼の言動共鳴する特定編集者と密接な関係を構築し、硬直した左右の二項対立図式を打破し、各誌ごとに異なったアプローチ共通の解につなげていく。」「現状が佐藤さんの見立て通りに進み、他社の編集者意見交換するなかで、佐藤さんへの信頼感が育まれる。こうして出版社カラーや論壇の左右を超えて小さなリスク共同体が生まれ編集業を通しての現状打破への心意気が育まれる。その種火はジャーナリズムにひろがり、新聞社会面を中心に、従来型の検察官邸主導ではない記者独自調査報道が始まる。」「この四者(注・権力民衆メディア学術)を巻き込んだ佐藤劇場が論壇に新風を吹き込み、化学反応を起こしつつ対抗的世論公共圏形成していく。」

 馬場見解の中で興味深いのは、〈佐藤優現象〉の下で、「硬直した左右の二項対立図式」が打破され、「論壇」が「化学反応」を起こすとしている点であるある意味で、私もこの認識を共有する。だが、「化学反応」の結果への評価は、馬場と全く異なる。私は、これを、「対抗的世論公共圏」とやらが形成されるプロセスではなく、改憲後の国家体制に適合的な形に(すなわち、改憲後も生き長らえるように)、リベラル左派が再編成されていくプロセスであると考える。比喩的に言えば、「戦後民主主義体制下の護憲派が、イスラエルリベラルのようなものに変質していくプロセスと言い替えてもよい。

 以下の叙述でも指摘するが、佐藤は対朝鮮民主主義人民共和国(以下、北朝鮮武力行使在日朝鮮人団体への弾圧必要性を精力的に主張している。安倍政権下の拉致外交キャンペーンや、一連の朝鮮総連弾圧に対して、リベラル左派から批判や抗議の声はほとんど聞かれなかったのは、「化学反応」の典型的ものである。「戦後民主主義」が、侵略植民地支配過去とまともに向き合わず在日朝鮮人に対してもせいぜい「恩恵」を施す対象しか見てこなかったことの問題性が、極めて露骨に出てきていると言える。〈嫌韓流〉に対して、リベラル左派からの反撃が非常に弱いことも、こうした流れの中で考えるべきであろう。

 私は、佐藤優個人は取るにたらない「思想家」だと思うが、佐藤右派メディアで主張する排外主義を、リベラル左派容認・黙認することで成り立つ〈佐藤優現象〉は、現在ジャーナリズム内の護憲派問題点を端的に示す、極めて重要な、徴候的な現象だと考える。

 馬場は、佐藤が「左右両翼の雑誌寄稿しながら、雑誌の傾向や読者層に応じて主題文体を書き分け、しかも立論は一貫していてぶれていない」などと言うが、後に見るように、佐藤は、「右」の雑誌では本音を明け透けに語り、「左」の雑誌では強調点をずらすなどして掲載されるよう小細工しているに過ぎない。いかにも官僚らしい芸当である佐藤自身は自ら国家主義であることを誇っており、小谷野敦言葉を借りれば、「あれ(注・佐藤)で右翼でないなら、日本右翼なんか一人もいない」。

 佐藤が読者層に応じて使い分けをしているだけであることは誰にでも分かることであるし、事実ウェブ上でもブログ等でよく指摘されている。そして、小谷野の、この現象が「日本知識人層の底の浅さが浮き彫りになった」ものという嘲笑も正しい。だが、改憲派の小谷野と違い、改憲を阻止したいと考える者としては、この現象について、佐藤優に熱を上げている護憲派を単に馬鹿にするだけではなく、〈佐藤優現象〉をめぐって、誰にでも浮かぶであろう疑問にまともに答える必要がある。なぜ、『世界』『金曜日』等の護憲派ジャーナリズムや、斎藤貴男魚住昭のような一般的には「左」とされるジャーナリストが、佐藤に入れ込んでいるのか? なぜ、排外主義を煽る当の佐藤が、『世界』『金曜日』や岩波書店朝日新聞出版物では、排外主義ナショナリズムの台頭を防がなければならない、などと主張することが許されているのか?

 この〈佐藤優現象〉はなぜ起こっているのか? この現象はどのようなことを意味しているのか? どういう帰結をもたらすのか? 問われるべき問題は何か? こうした問いに答えることが、改憲を阻止したいと考える立場の者にとって、緊急の課題であると思われる。

2.佐藤優右派メディアでの主張

 まず、佐藤排外主義的主張のうち、私の目に触れた主なものを挙げ、佐藤排外主義者としての活躍振りを確認しておこう。

(1)歴史認識について

 佐藤は言う。「「北朝鮮が条件を飲まないならば、歴史をよく思いだすことだ。帝国主義化した日本ロシアによる朝鮮半島への影響力を巡る対立日清戦争日露戦争引き起こした。もし、日本ロシアが本気になって、悪い目つきで北朝鮮にらむようになったら、どういう結果になるかわかっているんだろうな」という内容のメッセージ金正日に送るのだ」。朝鮮植民地化に対する一片の反省もない帝国主義者そのもの発言である。また、アメリカ議会における慰安婦決議の件に関しても、「事実誤認に基づく反日キャンペーンについて、日本政府がき然たる姿勢反論することは当然のことだ。」と述べている。

 特に大川周明テクスト佐藤解説から成る日米開戦真実大川周明著『米英東亜侵略史』を読み解く』(小学館、二〇〇六年四月)では、極めて露骨に、日本近現代史に関する自己歴史認識開陳する。以下、引用する。佐藤が自説として展開している部分である

 「日本人は(注・太平洋戦争)開戦時、少なくとも主観的には、中国アメリカイギリスによる植民地支配から解放したいと考えていた。しかし、後発資本主義である日本には、帝国主義時代の条件下で、欧米列強植民地になるか、植民地を獲得し、帝国主義国となって生き残るかの選択肢しかなかった。」(三頁)、「「大東亜共栄圏」は一種棲み分け理論である日本人はアジア諸民族との共存共栄真摯に追求した。強いて言えば、現在EUを先取りするような構想だった。」(四頁)、「あの戦争を避けるためにアメリカ日本妥協を繰り返せば、結局、日本アメリカ保護国、準植民地となる運命を免れなかったというのが実態ではないかと筆者は考える。」(六頁)、「日本武力によって、列強による中国の分裂が阻止されたというのは、日本人の眼からすれば確かに真実である。(中略)中国人の反植民活動家の眼には、日本列強とともに中国を分割する帝国主義国の一つと映ったのである。このボタンの掛け違いにイギリスアメリカはつけ込んだ。日本こそが中国植民地化と奴隷支配を目論む悪の帝国であるとの宣伝工作を行い、それが一部の中国政治家と知的エリートの心を捉えたのである。」(二八一頁)。また、蒋介石政権については、「米英の手先となった傀儡政権」(二五七頁)としている。他方、佐藤は、汪兆銘南京国民政府は「決して対日協力の傀儡政権ではなかった」(二四九頁)とする。

 右翼たる佐藤面目躍如たる文章である。ちなみに、こんな大東亜戦争肯定論の焼き直しの本を斎藤貴男は絶賛し、「大川こそあの時代知の巨人・であったとする形容にも、大川の主張そのものにも、違和感を抱くことができなかった」としている。

(2)対北朝鮮外交について

 佐藤は、「拉致問題解決」を日朝交渉大前提とし、イスラエルによるレバノン侵略戦争も「拉致問題解決」として支持している。「イスラエル領内で勤務しているイスラエル人が拉致されたことは、人権侵害であるとともにイスラエル国権侵害でもある。人権国権侵害された事案については、軍事行使も辞せずに対処するというイスラエル政府方針を筆者は基本的に正しいと考える」。さらに、現在北朝鮮ミュンヘン会談時のナチス・ドイツに準えた上で、「新帝国主義時代においても日本国家日本人が生き残っていける状況を作ることだ。帝国主義選択肢には戦争問題解決することも含まれる」としている。当然佐藤にとっては、北朝鮮の「拉致問題解決」においても、戦争視野に入っているということだ。『金曜日』での連載においても、オブラートに包んだ形ではあるが、「北朝鮮に対するカードとして、最後には戦争もありうべしということは明らかにしておいた方がいい」と述べている(10)。

 さらに、アメリカが主張してきた北朝鮮米ドル札偽造問題が、アメリカ自作自演だった可能性が高いという欧米メディア報道に対して、佐藤は「アメリカ政府として、『フランクフルター・アルゲマイネ・ツァイトゥング』の記事に正面から反論することはできない。なぜなら、証拠を突きつける形で反論するとアメリカ情報源情報収集能力が明らかになり、北朝鮮を利してしまうからだ」(11)と、いかなる反証根拠も示さずに(反証必要性を封じた上で)、「北朝鮮情報操作」と主張しているが、この主張は、保守派原田武夫にすら否定されている(12)。佐藤現在右派メディアの中でも最も「右」に位置する論客の一人であると言えよう。

(3)朝鮮総連への政治弾圧について

 佐藤は、「在日団体への法適用拉致問題動く」として、「日本政府朝鮮総連経済活動に対し「現行法の厳格な適用」で圧力を加えたことに北朝鮮逆ギレして悲鳴をあげたのだ。「敵の嫌がることを進んでやる」のはインテリジェンス工作の定石だ。/政府が「現行法の厳格な適用」により北朝鮮ビジネス利益を得ている勢力牽制することが拉致問題解決のための環境を整える」と述べている(13)。同趣旨の主張は、別のところでも述べている(14)。「国益」の論理の下、在日朝鮮人の「人権」は考慮すらされてない。

 漆間巌警察庁長官(当時)は、今年の一月一八日の会見で、「北朝鮮が困る事件摘発拉致問題解決に近づける。そのような捜査に全力を挙げる」「北朝鮮日本交渉する気にさせるのが警察庁仕事。そのためには北朝鮮資金源について事件化し、実態を明らかにするのが有効だ」と発言しているが、佐藤発言はこの論理と全く同じであり、昨年末から激化を強めている総連系の機関民族学校などへの強制捜索に理論根拠提供したように思われる。佐藤自身も、「法の適正執行なんていうのはね、この概念ができるうえで私が貢献したという説があるんです。『別冊正論』や『SAPIO』あたりで、国策捜査はそういうことのために使うんだと書きましたからね。」と、その可能性を認めている(15)。

3.佐藤優による主張の使い分け

 排外主義者としての佐藤の主張は、挙げ出せばきりがない。前節で挙げたのも一例に過ぎない。では、佐藤は、こうした主張を『世界』『金曜日』でも行っているのだろうか。

 佐藤が仮に、「左」派の雑誌では「右」ととられる主張を、「右」派の雑誌では「左」ととられる主張をすることで、「硬直した左右の二項対立図式を打破」しているならば、私も佐藤をひとかどの人物と認めよう。だが、実際に行われていることは、「左」派メディアでは読者層の価値観に直接抵触しそうな部分をぼかした形で語り、「右」派メディアでは本音を語るという下らない処世術にすぎない。「左右の二項対立図式」の「打破」は、「左」の自壊によって成り立っているのだ。佐藤が『金曜日』と右派メディアで同一のテーマを扱った文章を読み比べれば、簡単にそのことはわかる。

 一例として、米国下院での「慰安婦」決議に関する佐藤の主張を読み比べてみよう。産経新聞グループサイト上での連載である地球を斬る〉では、「慰安婦問題をめぐるアメリカ報道を「滅茶苦茶」と非難し、「慰安婦問題に関する二〇〇七年三月一日の安倍発言についても「狭義の強制性はなかった」という認識なのだから正当だとして、あたかも「慰安婦」決議案自体不正確な事実に基づいたものであるかのような印象を与えようとしている(16)。ところが、『金曜日』では、こうした自分の主張は述べず、国権論者としての原則的立場から日本政府謝罪には反対だとしている(17)。なお、『金曜日』の同文章では「歴史認識を巡る外交問題 Permalink | 記事への反応(1) | 18:32

2023-12-24

anond:20231224142608

汚職糾弾闘争を同じ記事言及したり、ソ連名前を出したり、自己正当化だらけの文章しか思えませんね。

部落排外主義」と言いますが、今年の除名問題への批判を「反共」「支配勢力」だと繰り返し批判して自己正当化をする日本共産党の姿こそ「排外主義」の極みにしか見えません。

anond:20231224141836

ああ文脈読めない人だったもんなあ。どう考えても「部落解放同盟の行ってる排外主義」を共産批判してるわけだが

anond:20231224141621

そもそも貴方は「何が」排外主義だと言ってるのか示してませんから、それに答えるのは無理ではないでしょうか

anond:20231224113255

で、その「排外主義」の中身とは?それが「基本的解決済み」とどう関係し、どう理解しているのか?その辺を全く論理的に示してくれないか意味不明

2023-10-21

AIネトウヨについて聞いてみた

ネトウヨとは、インターネット上で右翼的保守的排外主義発言や行動を取る人々の蔑称です 。ネトウヨは、自分思想に反する意見に対して攻撃的なコメントを展開することが多く、特に韓国中国などの隣国に対しては差別的発言を繰り返します 。ネトウヨは、日本の伝統国益を守るという名目で、自分たちの主張を正当化しようとしますが、実際には日本の歴史や現状に対する正確な知識理解が欠けていることが多いです。

ネトウヨ日本の歴史や現状に対する正確な知識理解をしようとしない理由は、彼らが日本国を憎み嫌っているからではありません。むしろネトウヨ日本国を愛していると自負していますしかし、その愛情盲目的で偏狭であり、他国他者への敬意や理解が欠けています 。また、その愛情自分たちの思想感情に基づいており、事実論理に基づいていません。このような愛情は、日本国の真の利益幸福につながらないと考えられます

ネトウヨ日本国の真の利益幸福に反する政治的主張をしているということもありません。ネトウヨ自分たちの政治的主張日本国の真の利益幸福につながると信じていますしかし、その政治的主張事実ではなく、感情論や思い込みに基づいています。例えば、ネトウヨ日本憲法安全保障法制に対して批判的であり 、日本集団的自衛権行使することや自衛隊軍隊化することを主張します 。しかし、これらの主張は国際法国際社会との関係において問題があることや 、日本国民の多数が反対していること を無視しています

このようにして、ネトウヨ日本の歴史や現状に対する正確な知識理解すらしようとせず、日本国の真の利益幸福に反する政治的主張をしているということは、彼らが日本国を憎み嫌っているからではなく 、彼らの思想感情現実事実から乖離しているからだと言えますネトウヨ日本国の真の利益幸福を考えていない人々であるということです。

2023-10-19

葬送のフリーレンに関してはどうも海外エルフアスペルガー、魔族はサイコパスとか言われてるらしくて、そっちの方が無理だなって思う

アスペルガー(ASD)全然そんなんじゃねーし!って怒りが沸くし

おそらくサイコパスの方も一般的に言われるジャーゴン化した「サイコパス」であって、現実サイコパスではないよね?

現実サイコパスって寧ろその特質によって経営者政治家などで成功している人が多いし、

アスペルガーに関してはよく巷でいわれる感情がないだの人の気持ち理解出来ないだのは全くの間違いで

寧ろ定型よりも感情は豊かで人の気持ちは分かるからこそ社会適応出来ずに困っているんだから本当に的外れ

個人的には葬送のフリーレンの魔族の描写って、どちらかというと排外主義を感じるなーと思う

見た目が人間とほぼ同じで同じ言語を話す相手を「理解不能な化け物」と切って捨てる設定には、在日韓国人差別とかそっちの文脈を感じる

母親を慕うか弱い子供擬態をして生き延びようとするエピソードとかね、子供のように見えるけれど騙されるな、非常になれ、というのが強調されているのが示唆

普通ファンタジーだと魔族ってもっと上位者として君臨するか騙すにしても戦略的イメージがあるので、特徴的だなーと。

まあそれも勿論私個人の感想なので制作者の意図は知らんけど

どうやら編集長の指示で原作者(男性)と作画担当(女性)を絶対に会わせないようにしていると聞いているから、

少なくとも原作者は何らかの犯罪懸念がある人のようだ

しかしたらアクタージュのような過去があるのかもしれんと思ったりする

2023-10-04

蕨と川口クルド人問題に関して その2

その1 → https://anond.hatelabo.jp/20231004185146 

共同親権も同じ構造

余談であるが、共同親権問題おかしい連中のコンテンツになっているのも在特会関係している。

この蕨デモが隆盛の頃、その活動家児童相談所攻撃するようになった。親権考慮して児相はそれまでDVに関して及び腰だった。結局親の元で暮らすので強権を振るうのはナンセンスで親の説得メインだったのだ。

だがその方針を切り替えて国が積極的に家庭に介入、子供を連れて行って保護してしまうようになった。これは欧米先進国の流れに沿った路線変更だ。

すると子供を無理に連れていかれた親は困惑する。そしてそんな親の情報在特会活動家達が聞きつけた。そして在特会傍流が児相攻撃デモをやるようになった。

しか児相が強権で一時保護するなんてケースは当然虐待関係している訳で、そんな親の側に立っていいのかという問題がある。そしてその正しい判断は当然に彼等には出来ない。

今でも児相検索すると「何も虐待してないのに児相誘拐されるって本当ですか」というシンパによるワザとらしい質問などが沢山ヒットすると思う。

そんな彼等がやがて片親の連れ去り違法化親権問題共同親権を主張するようになった。

故に共同親権ではDVの有責配偶者擁護という文脈を纏うようになったのだ。

 

連れ去りの違法化共同親権はセットだというのは正論だが、こうしてDV擁護文脈活動する人士らのコンテンツとなったままなので正論を言っても仕方がない。

法律世界で正統的な議論で上書きされれば良かろうが、そうではない現状ではマズイ文脈と人脈をずっと引き摺っている。

 

過去もあった体感治安問題

報道による体感治安悪化という問題過去にもあった。

2005~2007年頃に掛けて治安が著しく悪化していると感じる人が増加し、中には「怖くて家から出られない」等という人も出てきた。

だが実際には日本の歴史上かつてない程に治安は良く、犯罪認知件数過去最低であった。

たこの数年前には少年犯罪凶悪化しているとの感覚が共有されて実際に少年法厳罰化される改正があった。

だが実際は少年事件件数もそのうち凶悪事件件数過去最低だったのだ。

この体感治安と実際の認知件数乖離問題ブログ数字を出して議論され、それがマスコミに参照されるようになり、体感治安悪化に反して実際の治安過去最高という事が周知されるようになった。

数少ないネット言論の生の功績だ。

 

こういう過去もあるのに、浅黒外人行為は何でもかんでもクルドという単純な方法に引っかかっているのは単純に情弱バカであろう。

 

センシティブ問題リベラル担保するという社会人の落伍的行為

この手の外国人問題排外主義問題にも繋がるからセンシディブである。迂闊な行為自分の評判が下がり兼ねず、それにはソーシャルメディアアカウント凍結や利用禁止処分会社での人事評価等の影響があり得る。

であれば普通は文春とか新潮とか、読売日経が報じるのを読んで参考にしよう、口に出すのはそれらが書いてからにしようという態度になる筈だ。

そこで何故agora出身ライターなのか?また産経記事を読んでも、その記事ちゃん取材して書かれているのか?当該ライター書き込みだけで書いてないか?は確認するものだろう。産経2ch書き込み記事書いたりツイート記事書いたりという間抜けをしてきた新聞である

 

そしてこういう問題に関してリベラルは向き合うべきだなどという意見が人気を集める。リベラル多文化共生のような浮ついた意見を言うものから責任を持てという事だ。

 

市議会クルド人の不法行為取締り強化を議決した」という件の発議はここにある。https://kawaguchi.gsl-service.net/doc/2014072300126/file_contents/202306tsuukokusho.pdf

奥富精一(自民)の質問だ。この「要望書」が議決されたのだ。

中身は見て判る通り、半分は犯罪認知数と納税状況の確認、半分は共生への具体策である外国人国籍の明示はしていない。

これに対して「共生とかの浮ついた」と言っている訳でバカである意見書の取締り強化は警察への要請、半分はトラブルを減らす多文化共生の具体化を市に訴えている穏当な内容だから意見書が通ったのだ。

そしてこれをもって、川口市クルド人への対決姿勢を示したと喧伝している奴がまともかどうかは自分で考えたらいい。

 

これはよくある方法だ。例えば幸福の科学国連スピーチしましたという記事を出した。だがそれは国連本部のレストランで数人相手に話したものだった。

NHKロシアのクリミナ侵攻の直後のサミットで「安倍総理提唱する中国包囲網について話し合われました」と報道した。当然クリミア侵攻後にそんな事を議論する余地はない。議題に出しただけだ。そしてこういう報道クリミア侵攻後にロシアへの経済制裁を緩めたり北方領土をエサにされる事の危険性は周知されなかった。

 

そしてセンシティブ問題への態度というのは己の身に降りかかる己の責任だ。リベラルお墨付きを出して担保してくれというものではない。更にこういう態度は学校ホームルーム内面化である

 

外人とは既に共存しているもの

これで石井などの言説に引っかかってる奴らって都会に住んでいないのだろうか?都会では既に店員も客も外国人ばかりだ。建築現場なんて過半数外国人になっている。安倍政権移民政策に舵を切ったのだからそうなるに決まっていた。

増田外国人が多い地域大家をやっていて、外国人を入居させて起きた問題というのが結構ある。特に酷かったのが、中国人勝手にまた貸しでシェアハウス化させていて、その勝手入居者が偽造旅券を売っていたという事件だ。空港警察から電話があり捜査に協力、当該契約者は追い出した(日本大企業勤務だ)。その際、日本人の保証人の勤務実態調査の為に張り込みもした。

でもそれでagoraライターみたいなのの記事賛同するかと言ったら絶対しない。何故ってクソの役にも立たないから。

危ないから賃借契約を渋くするだけだ。でも物件がボロイ場合は客付けが悪くなるから妥協する。都会ではそうやって共存してるのだ。甘い顔をするだけじゃなくて時に法律や殴り合いしてるのが共存なの。

そこで社会人に訴求する媒体で書けないような連中の単純なやり方を真に受けて「共生という綺麗ごとだけじゃ済まない」ってしたり顔で言ってるってどんな平和田舎暮らしてるんだ?

 

ドラレコ映像集みたいな雑な動画には「川口」なんてテロップ入れたサムネ動画がアップされてるんだよな。で、見てみると外人事故起こしたってだけ。でもコメ欄には「クルド人が」というバカ米が並ぶ。15年来の符丁なので通じるって訳だ。サムネに「クルド人」と入れるとbanされるからそういう符丁を使う。もうそういうコンテンツになってるワケよ。で、ヤフコメ、twiiterに続くそういうコンテンツの一つの中心がはてななんよな。

2023-07-07

未就学児は混雑した電車内では立つべきか

座るべきだと思うし鉄道会社もそう答えている。

>> 電車は時速100キロほどのスピードで走り、急ブレーキをかけることもあるので、「足元のおぼつかない幼児にはできるだけ座席に座ってもらいたい」とのことでした。 <<

https://www.nhk.or.jp/seikatsu-blog/200/411663.html


今日電車内で、60歳くらいのおばさんが座席に座っている幼児に怒鳴り散らすという嫌な出来事があった。電車は満員ではないものの割りと混雑していて、自分含め立っている人が大勢いた。後ろから子供のはしゃぐ声が聞こえたので見てみると外国人母子が座っていて、子供は動き出した電車楽しいようだった。よくある光景なので気にも留めなかったのだが、しばらくして怒声が響いた。「こどもが座るな!」と。

最初はよくわからなかったが、その後も「こどもは電車では立て!」「金払ってないこどもが座るな!」「お前外国人か!どこの国だ!」「日本語からないのか!」「お前の国ではそうかもしれない日本では金払った人間が座るんだ!」「こどもは座るな!」と怒鳴り声が続いた。お母さんは最初はそのおばさんに言い返したりしていたようだが、結局は折れて子供をだっこし、おばさんに席を譲っていた。

それで泣き出した子供に、おばさんが「うるさい泣くな!」「外国人は(ヘイトスピーチ)」とか怒鳴りだしたので、ついに近くにいた眼鏡のお兄さんが怒って「あんたが泣かせたんだろうが!」的なことを言っていた。その後は「私は足が痛いのに!」とババアがぐちぐち言っていたり、なぜかお兄さんを責める人が現れたりしたようだった。


この件で胸が痛むのは、自分が徹底的に卑怯傍観者であったことで、仲裁に入らなかった自分たちが母子にどう思われても仕方ないと思っている。つくづく眼鏡の兄さんがいてくれて良かったと思うが、しかしどうすれば良かったのかも分からない。もし自分が座っていたら、ババアに席を譲ったのになとは思う。

母子は混雑しているのを踏まえて最初から子供を抱きかかえれば良かったのかもしれないが、いずれにしてもいきなり怒鳴り散らした上にヘイトスピーチまでかましたおばさんは酷すぎる。今回の件は排外主義的な思考も多分に関係しているが、こどもを電車で座らせるとぶち切れる人間存在子育て世代にとって脅威になりそうである

で、このおばさんだけど恐らく割りと貧しいのだと思う。貧しいから金を払った自分が座れずに金を払っていない子供が座ることが許せないのだろう。そう考えるとおばさんを責める気にもなれずもやもやした気持ちでいる。

2023-06-11

anond:20230611190747

いやだから、昨今のリベラルはその「健全行為」に不健全レッテルを貼って規制活動してるって話だろ

このあたりに対してはきっとこんな感じの反論が出ると思うんだ

もう十二分に性は自由化されている

しろ行き過ぎているくらいだ

健全社会のために抑制されなければならない

みたいな

ちょっと前まで、ほんの数年前は、自己決定ってな言葉を使って二次元批判してたんだ

曰く「表現の中の女性自己決定侵害され、男に性的消費をサれている」ってな

このときはまだ、女性自己決定による性の商品化オーケーというスタンスだった

そりゃそうだ、フェミニズムベースにするのだから女性蔑ろに出来ない

ところがその視線AVに向いたら

彼女らの今の自己決定は正しい前提で行われたものではない、後に後悔するのだから規制必要である」ってなって

正しい自己決定が行われていないという路線になった

今度の撮影中止では「たとえ自己決定でも性の商品化はイケません」ときたもんだ

ここまで僅かに2,3年だぞ


女性の中からも、先鋭化したラディフェミ(ツイフェミ)への批判高まる

それらを「名誉男性」と括って切り捨てた

結果このザマ

まるで、敬虔キリスト教徒父親みたいだよな

古き良き家父長制の復権でも狙ってるのかね?

本来そりが合わない「社会正義」をリベラル自由主義)に取り込むんだから、そりゃ歪みが出る

最初は「保守的排外主義に対抗するのだ」みたいな詭弁でなんとかバランス取ろうとしてたけど

もう無理よね

明らかに他者自由権制限する圧力団体化してる

そこに金が産まれちゃったからな

エロ生殺与奪を握ったらスゲェ金になるだろう

そういうのなんて言ったっけ?

似非同和っていったっけ?

(実際、仕事を失った女性保護名目に取り込まれてるなんてなゲスな噂も囁かれてる、これが本当なら一石二鳥だな)

2023-05-17

Alt-Right

All-Rightかと思ったよ

オルタナ右翼の事ね

まぁ、これを使ってる時点で、真っ赤っかな左翼って事が分かっていい指標だと思うけれど


wikpedia から引用

オルタナ右翼には定まったイデオロギーがあるわけではないが、白人ナショナリズム[2][3][10]、白人至上主義[7][11][12]、反ユダヤ主義[2][3][13]、反フェミニズム[2]、右翼ポピュリズム[10]、排外主義[14]、新反動主義運動[11][15] といった思想と関連性を持つと複数の論者は指摘している。


4chanや8chanなどのサイトを中心として、主にネット上でインターネットミームを多用しながら発展してきた運動であると言われている[11][13][16]。

オルタナ右翼には定まったイデオロギーがあるわけではないが

まりは、なんか気に食わない奴だが、古来の右翼と呼べるような思想傾向を持っていないから、新しく造語しようって話だべ

んで、人々が反感を持つイメージと関連付けておこう、的な

Alt-Right思考知的怠惰に優しいのもある

自分所属絶対善として肯定したり権力とか多数派に附和雷同するだけで済むから

加齢で批判的思考に要するエネルギーを失った結果

とかドヤ顔で主張されても

言ってしまえばそれ単なる庶民でしょ

単なる市井の人をなんとなく腐したいってのはビンビンに伝わるけれどさ

そうして、他者レッテル貼って下に敷き詰めようとしても

残念ながら自分世界ランクは上がらんのよね

だって、それで世界ランクが上がるためには、自分そいつらより下に居たことになるから


個人的には

東大京大アーティスト自称論者に左傾したの多いのって

承認欲求を満たしてくれるからではないかなって思ってるのよね

東大京大あたりは、大学入るまで特別だった輩が沢山いると思うのよ

で、同レベル帯で比較された時に凡人かともすれば愚鈍になった自分を救うのに

左翼思想って便利なんじゃないかなって思うんだ

「目覚める」事によって、他者自分差別化が行えて

世の中は間違っているという認識のもと、自身を「正しい」と相対化でき

活動他者理解を得られ難いことが「特別感」を産む

それがお祭りにまでなった全共闘とかが社会からどう見られたか

それらに乗ったられたスト権ストがその後の「デモ」や「スト」にどんだけの影を落としたか

今じゃメーデーデモさえ中継されないが

彼らが総括することは無いだろう

デモもストもない」って今でも一定世代は聞き覚えがあるだろう?

2023-05-14

anond:20230514213859

そもそも本当に優秀ならアメリカに行くだろう

日本に来てる時点であまり賢くない

排外主義を「愛国心」と結びつけたがる人が多いけど、むしろ正しく祖国に誇りを持てなくなっているから、排外主義安易な「日本すごい!」に走ってしまうんだろうな。

良くも悪くも、日本世界でもトップクラスに住み良い国であり、世界でも強い存在感を発揮する大国であるという現実を受け入れないといけない。

2023-05-06

はてブコメントって言われたことに向き合わない反論が多すぎ

https://anond.hatelabo.jp/20230505125453

この増田へのブコメ殆どそれ。

 

双方向自由を支持するぞ!(ウソ)」

hazlitt

釣りだと思うけどあえて乗っかるとファンになる自由があるならファンを切り捨てる(選ぶ)自由もあるのでは。

あと非政治的であることも十分政治的であるよ/アイドル独身幻想みたいなのに近い気もするな

2023/05/05

itotto

そうやってファンが離れることも含めて発信者自由でしょう。バカらしい。 雑記 増田 生活

2023/05/06

いや、

ファンが抗議したり離れると宣言したりすることをめっちゃ非難するじゃんあなたら。 

相互自由だと思ってる態度ではなかったじゃん。

これが人気2位になるのはおかしくない?

なんでこうやって「その場しのぎのウソ」に近いブコメを上位に持ってきちゃうの?

  

漫画家発言OKで嫌がったり離れたりするファンNG」っていう態度だったんだから、その感じ方や気持ちに沿った論陣反論しなよ。

反論の為に自分立場気持ちスライドさせる反論意味あるの?

 

とにかく言われてることに向き合わない・自分他者の衝突点に向き合わないんだよね。

その「ただこの場の言い合いで勝った雰囲気出せばいい」っていう姿勢子供口喧嘩じゃない? 

 

あと具体的な根拠もなくしょっぱな「釣り認定して優位に立つのもどうかと思う。

 

  

発言するなと言うのか―!(バカ)

t_kei

これ自体政治性むき出しの発言で、その自覚がないところが笑える。

発言しないこと、そしてそれを求めることすら政治的意思表明なわけで、その基本がわからないならあなたには民主制は早すぎたんですね、としか

2023/05/06

元増田は「発言はしていい」と言ってるよね?

ただしファンのおかげで築き上げた知名度は使うなと。

みんなと同じように本名の生身の1人として地道にやってけと。

 

しろそっちの方が民主主義理念に沿うんじゃね?民主主義ってそういうもんじゃね?

他の理由で有名なだけのやつが知名度使って自分意見を増幅させちゃうのは民主主義ってよりポピュリズムに近付かん?

 

客観的に見て

元増田はある程度ちゃんと考えてるように見えるし

あなた相手の言ってることすら読んでない・ちゃんと考えてないように見える。

ハッキリ言えば知能指数80くらいの人が知能指数100くらいの人に向かって

あなたには民主制は早すぎたんですね、としか。」とか吐き捨ててる感じで、

非常にブコメと言うシステムの歪さを感じる。

   

  

ネトウヨガー論点からの逃走)」

cinefuk

ネトウヨラノベ作家排外主義ヘイトスピーチ中国取引のある出版社から切られたのに、左翼にだけ言論の自由があるのか!」という怒りのブコメを見て。はあ、差別政治の違いがわからん人が憤っているのねえ 政治 ウヨサヨ 表現規制 オタク

2023/05/05 リンク yellow37yellow

この人も故意に話を逸らしてるよね。

あなたの好きな著名人が突如目覚めてすんげえウヨっちいこと言いだしても気分を害したりせずちゃんと耐えるの?」

って聞かれてるわけじゃん。

あなたの大大大好きなミュージシャンが「憲法改正賛成!普通に考えればそう思う!」って言っててもいいの?と。

 

故意に話をすり替えたってことは

この人も耐えられない人だと判断出来る。

じゃあちゃんとその耐えられない話とこそ向き合いなよ。

  

まりさあ、

全体的に自分スタンス思考の「辛い部分」での応答や反論を避けて

その場しのぎの嘘ついたり話を逸らしたりして言い返してるのよ。

 

現実の商談とかならあるいはそういう機会主義的なスタイルでもいいかもしれない。

けどほぼ匿名でやってるネット議論でそうやって目先の「勝った雰囲気」を出すための小手先テクニックやって何の意味があるの? 

それやって言い返してるなら脳に何の不可もかからないし少しも頭が良くなっていかないでしょ。

GWにわざわざやる値打ちのある議論じゃなくない?

 

   

思想に合わないから言ってるんだろう!(対話拒否)」  

CIA1942

あの手の「やめてくれ」発言が大体「俺の思想に合わないことを言うな」でしかないのが一番の問題だと思ってる派

好き嫌いなら伏せててくれた方が嬉しいけど、その上で発言するかどうかは当人自由からなあ。

2023/05/06

そりゃあそうでしょ!

特に「やめてくれ」って声をあげる人はきっと思想が合わない人だよ。

彼等は自分思想に合うなら黙ってる人かもしれないね

 

でも元増田は「自分と同じ方向だけど嫌だ」って気持ち説明してるじゃん。(個人的にもそれはわかる)

なんで相手の話をスルーして反論やすそうなサンプルの話だけをするの?

 

全部これなんだよね。

脳に負荷のかかる思考実験を一切回避する。

相手の言い分にまるっきり背を向けてでも、別のサンプルを持ってきて反論やす仮定もくっつけてから反論」する。

 

ちょっと鋭利さのあるツッコミを受けたら全部これ。

 

 

政治的意見表明なんてタバコ趣味と同じだろ?(絶対思ってない)」

そして一番下らないコメントが人気トップ

shinonomen

タバコ好きだと言ったらタバコ嫌いな人が離れるかもしれないし、アイドル好きだと言ったらアイドル批判的な人が幻滅するかもしれない。

何で政治的発言だけを特別視するの?

2023/05/06

これが一位ってマジ?

  

じゃああなた方は嗜好品趣味を公にする権利

民主主義制度の為に政治的意見を表明する権利

同等だと思ってるわけ?政治的意見自由なんてその程度のことなんだと。

何マジになってやがんだよと。

 

絶対そうは思ってないよね?

そういう風には教育されてきてないよね?

 

ごく少数派の凄いアナーキーな人の意見としてならわかるよ。そういう人もいていい。

「何党支持かなんて、タバコ吸うか吸わねえかの差と同じだろ!」

かっこいいね無頼で。

 

でも絶対こんなのが人気一位になるような多数派じゃないし、

この発言単体だったらあなた方はぶっ叩いてるでしょ。

政治参加意識を落とそうとする工作員だ」「自民創価の固定票を守ろうとしている!」とかなんとか。

  

絶対自分達の普段スタンス気持ち正反対のこんなコメント

その場の言い合いに勝った感じにするために支持して一位にする。

 

これが子供口喧嘩じゃなくて何なのよ。

ドル世代はてなブックマークでやることがこれ?

心底情けなくなるんだけど。

2023-04-16

anond:20230415161057

明治クーデターは美化されすぎ。最初排外主義だった維新志士が最終的に海外資本と昵懇になり、兵器を買い軍国化して対外戦争への参加を始めた。今は戦っても欧米に勝てない、植民地にされる、ならその流れに参加して、こっちが植民地作る側に回ろう、というのか基本。wwⅡで自国民含む2000万人を殺すまでその流れは止まらなかったし、いまもその維新志士たちの子孫が政治の中枢にいるし、いまもアメリカに対して属国的で不平等関係であるため、皇室を崇めながらアメリカにも服従する保守、という、倒錯したわけのわからいねじれに支配されて暮らしている

2023-04-02

東京新聞記者マジでヤバい

・親露派陰謀論アカウントが、オーストリア議会におけるウクライナ・ゼレンスキー大統領オンライン演説の直前に、ほとんどの議員たちが一斉に席を立った(ように見える)動画投稿

東京新聞記者がその親露派Z脳の投稿いいねリツイート(ちなみに立憲民主党原口議員リツイート…)

しかし席を立ったのは、実は元ナチス党員設立した極右政党議員のみであるとのツッコミが多数入る(普通にNewsweekYouTube確認できる)

ゼレンスキー演説直前、極右議員のみ退出の様子

https://m.youtube.com/watch?t=305&v=S0sRzXfuAI8&feature=youtu.be

オーストリア、元ナチス設立極右政党政権入り 中道右派首相は親EU強調 http://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2017/12/eu-104.php


これ、どうするんですか?

きちんと撤回した方がいいのでは?

東京新聞もその記者も、一貫して国内外排外主義批判的に報じてきたのではありませんか?

今回だけは、東京新聞ネオナチの肩を持つのですか?

いやね、いくらウクライナで展開している現実憲法9条の護持や集団的自衛権否定といった従来の日本左派の主張を吹き飛ばししまものだったとしても、オーストリア極右政党の肩を持ってまでそれら内向きの議論を守ろうとするのはどういう了見なんだって思うの。

たとえオーストリア議会で席を立ったのが極右議員であることを知らなかったとしても、そもそも何でゼレンスキー大統領スピーチオーストリア議会で歓迎されなかったことを嬉々として親露派陰謀論アカウント越しに賛意を示してんだよ。

もうお里が知れてるだろ。

反米・反権力憲法9条さえ守れれば、国際秩序主権尊重排外主義もどうだっていいんだって本音垣間見えちゃってないか

2023-01-16

【再掲】フットボール二重国籍

※以下に書くことはサッカーファンにとってはほとんど常識と言って良い内容だが、そこまでのサッカーファンでない、日本代表試合くらいは見るけどJや海外サッカーまで追ってないような人たちのために書いている。

1.ボスマン以後のクラブ

 つい先日、レアル・マドリードの先発にスペイン人が一人もいないという状況が起きた。

と聞くと「リーガ・エスパニョーラって外国人枠無いの?」と思うかもしれないが、半分は正しい。今のリーガ・エスパニョーラセリエAに『外国人枠』はない。というか作れないのだ。

ボスマンという選手移籍を巡って提訴した裁判判決1995年に出て、「EU内での労働者移動の自由」はサッカー選手にも適用されることになった。

からそれ以降、セリエAリーガエスパニョーラに存在するのは『外国人枠』ではなくて『EU選手枠』に改められた。

逆に言うと”EU加盟国選手であれば外国人でもいくら取っても可能”ということになり、2010年にはとうとうイングランド・プレミアリーグの試合なのに両チームでピッチに立っている選手にイングランド人が1人もいない試合という事態も発生した。むしろレアル・マドリードはよく持った方だ。

 とはいえ、ここまで来ると『チームのアイデンティティとは何か』という概念にも関わってくる。スポンサー料や放映権料も重要だが、クラブチームにとっては入場料も決して無視できる収入ではない。

そして、入場料を一番多く払い、あるいは国内向けの放送を熱心に見てくれるのは、自分クラブを『おらが街のクラブ』として長年応援し続けてくれる人たちだ。

(余談&完全に増田私見だが、この『おらが街のチーム』として熱心な固定ファンを掴むのに最も成功している日本スポーツチームは、プロ野球阪神タイガースである)

 そういう人たちが『外国人ばかりのチームでは自分たちのチームと思えない』と思うのは地域密着理念から当然のことであるか? それと排外主義差別主義者か?

少なくとも簡単に答えの出せる問題ではないし、『自分たちのクラブと思えないから”自分は”スタジアムに行かない』というのを止める権利は誰にもない。

だがそんなことが多く起こるようになったらサッカーの将来にとってあまりプラスにはならない。スタジアムに観客が少ないとやはり盛り上がりに欠ける。

 そういうわけでここ数年「ホームグロウン」という制度ができた。欧州カップ戦(チャンピオンズリーグおよびヨーロッパリーグ)に登録できるシニア(22歳以上)の選手は25名までで、

そのうちの最低8人までは、21歳までに3年間は『自国内のクラブ所属した(≒育てられた)』選手でなければならない。国籍で問うとEU判例に引っかかるので『育った場所』を基準とすることになった。

チャンピオンズリーグヨーロッパリーグに出ないクラブには関係ない(プレミアリーグのように、同様の制度自国で用意したリーグを除く)が、

資金力が小さくヨーロッパカップ戦に届かないクラブほど自国出身選手が多いのが常なので問題は少ない。

これも「EU理念からは後退なのかもしれないが、「地域に根ざしたスポーツクラブ」という理念からはむしろ正常化とも言える。



2.本題・”EU選手枠”と二重国籍

 とはいえアメリカ大陸アフリカアジア出身選手から見れば『EU選手枠』の中で争うよりは『EU内のどこかの国の市民権持ち』扱いになった方が色々と有利なのも確かだ。

そういう時に有効活用(?)されるのが先祖血統だ。南米アフリカ選手場合先祖を少したどればどこか西欧の国に行き着くことは珍しくない。

そういう場合血縁理由先祖の国の市民権を取得し、代表は変えず(というかFIFAルール上変えられない)にEU選手として潜り込むということが多い。

日本韓国選手はそういうことが基本的に出来ないから不利ではある。ハーフナー・マイク酒井高徳はもしかしたら可能なのかもしれないが……。

 少しFIFAルールに触れたが、現在サッカーではA代表(年齢制限のない代表)で試合に出たら他の国の代表として試合に出ることはできない。

オリンピックだと、前の大会卓球中国代表として出場していた選手が次の大会ではアメリカ代表として出ていたりするが、サッカーでそれはできない。

もちろん、ユーゴスラビアのように国そのものが分裂した場合は別である

 逆に言うと、『A代表試合に出ていなければ』2つ以上の国を天秤にかけて代表を選ぶこともできる。

(ちなみに以前カタールが『代表に選ばれない程度の、ブラジル人などの有力選手(カタールとは縁もゆかりもない)』

 に声をかけてカタール代表にし、手っ取り早く代表を強化しようとしたこともあった。流石にFIFAがそれをさせないルールを作ったが)

 だが一方で、フランスが若手の育成組織を整備して1998年W杯を制して以来、どこの国でも多かれ少なかれ”サッカー選手の育成”に金をかけて取り組んできた。目的はもちろん、自国代表の強化だ。

そんな中で上述したような『南米アフリカと、EUの国の多重国籍』の選手が、必ずしも自国代表を選ぶとは限らない。

2000年前後トルコが強かったのは、『ドイツで生まれトルコ移民の子孫が、トルコ代表としてプレーする』ことが多かったからだ。

最近ではドイツ代表にもトルコ系の選手が出てきたが、今度は”国策育成の本家フランスの方で問題になってきている。

 2011年、フランスサッカー協会の技術委員会役員が『アカデミーに入れるのは白人を中心とし、黒人やアラブ人は25%以下に抑えるようにできないか』と委員会で発言したことがリークされて物議を醸したが、

そのような発言が出るのは委員個人が極端な差別主義者だったからではなく、『フランスの金で将来のフランス代表として育成したのに、最終的には母国アフリカ諸国代表になる』

選手無視できなくなってきたからだ(もちろん、だからといって許される発言ではないが……)。

アフリカ諸国協会EU諸国協会ではEU諸国協会に金があるのは成り行き上当然のことであり、最終的には才能なのかもしれないが育成のために金があった方が効果なのは事実だ。

そんな中で協会としては『アフリカ協会欧州の金で育てた選手に”ただ乗り”している』という被害者意識が出てきている。

あるいは国が抱える民族問題の縮図のようなことが代表チーム内で起こることも今後増えることはあれど減ることはないだろう。

代表戦なくせ? FIFAの最有力の資金源ですし、それやったらサッカーでは欧州ますます発言力を増すことになりますよ。

2022-12-12

anond:20221212162744

男性向けジャンルには女性もそれなりにいるけどBLにはほぼ女性しかいないから同質性で過剰な規律排外主義に走ってるだけ

コミュニティ内の同質性の高さの問題であって性差ではない

白人至上主義者も反ワクチン陰謀論者もネトウヨフェミニスト腐女子自分が気に入らない奴から攻撃を受けていると言うだろ

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