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2024-03-18

ミドサー手前の童貞に一回り下のかわいい彼女ができるまで

https://anond.hatelabo.jp/20230224185550

意外に反響を呼んだ前編から一年経った。

結論から言おう。

ミドサー手前の童貞の俺に一回り下のかわいい彼女ができた。

どうせ「嘘つけデブ」と言われるのが関の山だし、自分自身、今でも夢ではないかと疑ってる。

でも「俺に彼女ができた」のは紛う事なき真実である。正直この文章を書くのも既にめちゃくちゃダルい

前回の増田を書いた時、主にブコメを中心として肥満体型に関する罵詈雑言を相当な数、投げつけられたからだ。

叱咤激励という体で人の容姿からかって嘲り笑うような手合いに、改めて自分時間を割いてやる義理道理も俺にはない。

こんな増田書いてるくらいなら彼女電話して小一時間他愛もない冗談を言い合ってた方がよっぽどか楽しいしな。

ただ数こそ少ないながらも丁寧かつ真剣に助言をくださった方もいらっしゃったし、

自分自身相談の場に増田を選んだ以上、結果を報告しておかねばと思い、筆を取った次第である

前回からやったこ

痩せた。ブコメ罵倒がかなり癪に障ったので。

といっても微々たるもので、まだBMI25にギリ届かないくらいだし、そもそも今の彼女は太ってる時代から知り合いだ。

少し痩せて格好良くなったから付き合おうとなったわけでもない。なので少し痩せた事が今回の結果に結び付いたのかは疑問。

まあ運動習慣ができて健康に一歩近づけた事、多少であれマシな見た目になった事は素直に喜ばしいことだと思う。

まあ一般論としてデブより痩せのがそらモテるだろうよ。そんなことは俺でも分かっとるわい。

ただ彼女は見た目とか気にしないよ、性格が好きだからと言ってるけどな!ブコメ連中と違って心もキレイ天使かよ。

他の生活習慣は特に変えていない。

このまま友達がどんどん増えつづけるのかな、とも思ったが一人の人間可処分時間

行動範囲なんてそもそも有限なのだから、そのうちよく会うメンツ固定化された。

ちょうどこの頃、同僚がマッチングアプリ経由で結婚したという話も耳に入り、

やっぱ自分マッチングアプリを始めるしかないのかな、と思い腰を上げようとしていた。

そんな中、よく行くイタリアンバルかわいいバイトちゃんが入ってきた。

かわいいと感じるのは付き合ってるお前の贔屓目だろうと言われそうだがそれは違うと思うね。

都心繁華街という治安の良くない立地上、しばしば訪れるイケイケ系の兄ちゃん

同伴出勤の見目麗しいお水系の方々に「お姉さんアイドルやってたりしますか?」とかマジ顔でよく聞かれてたから。

それがお世辞やイジりに聞こえない感じ、ガチで。

まず前述したような目を引くかわいさ、そして年齢も一回り違う、この時点で脈があるなんて欠片も思いもしなかった。

なので普通に年の離れた兄のように接した。

俺が店に行く時間帯は少々特殊なので、他のお客さんが居ない事がままあった。

バイトちゃんが暇そうならドリンク入れてあげて、身の上話やK-POPの話を延々聞いてあげてた。

そんな日々が続くうちにやがて向こうは敬語を使わなくなり、話す時の距離感がやけに近くなり、

こちらに好意を示すような行動言動が増え、お店が終わった後も会うようになり、

貴重な休みの日にも会うようになり、最終的には表題の通り、付き合う事になった。

「そんなトントン拍子に進むわけねえぞデブ!」

「それパパ活女子だろバーカ!」

「付き合ってると思ってるのはお前だけだろ、この糞ストーカー豚!」

待て、そうはやまるな。そこはさすがに俺も男だ。

ちゃんと然るべきタイミングに然るべき場所(ベタだがディズニー)で意を決して告白してOKを貰っている。

今年の年末年始には関西彼女実家にも足を運び、彼女の両親にも挨拶を済ませている。

確実に年の差の事を言われるだろうと危惧していたが、そもそも彼女の両親が我々以上に年の差婚

そのあたりは全く気に掛けていなかった様子。

俺的には彼女結婚したいと思っているし、幸い向こうもそう思ってくれているようだ。

こうやって改めて時系列で書くとマジで質の悪い創作しか見えないな。

いやでも案外、皆こんな感じで彼氏彼女とか作ってんじゃねえの?サンプル数1だから分かんねえけどさ。

まあ、別に嘘松認定でもなんでもしてください。こっちは一足先に幸せになってますので。

わざわざ時間割いてまでこんな悲しい嘘つかんて。てかそもそも彼女できてから増田なんかほぼ開かねえしな。

さて、そろそろこの辺で筆を置くことにするか。

拙文最後までお読みいただきありがとうございました。

2024-03-17

結局「性自認」ってなんなんだ?

馬鹿な俺に教えてくれ。どのサイト見てもいつも肝心なところではぐらかされてる気がするんだわ。

性自認って、何を根拠に自認するの?

完全にジェンダーレスな世の中になっても性自認はあるの?

自分を肉体の性と違うな、と思うのって何を以てそう思うの?性自認ってジェンダーの話なのかセックスの話なのかどっち?トランスジェンダーというくらいだからジェンダーなのだろうが、ならジェンダーレスな世の中になったとしたらトランスジェンダーは消えるのですか?

男らしくとか女らしくとか、そういったものを良くないものだと排除していく過程にあるこの世の中で、ではその「性自認」はなんなの?男はスカート履かないものだとかセーラー服着てたら通報されるとか、そういう性別による枠組みがジェンダーレスな世の中の実現によって一切なくなるなら、それでも性自認という概念は残るの?

完全に世の中がジェンダーレスになっても、陰茎があることが許せないとか乳房が膨らむのか気持ち悪いとか、そういうのは残るの?それはあくま世間規範押し付けられることで自身性別として服装なり言動なり趣味嗜好なり役割なりが固定化されることによっての気持ち悪さとは異なるの?性嫌悪とも異なるんですよね?

なんとか言う議員増税メガネに「そもそもトランスジェンダー女性は『多様な男性の一類系だ』などと言う人がいる」と言ってそれを否定してるけど、なぜそれがそうではないのか、性自認根拠とは何なのか、具体的に説明をしてほしいと思うのだが。言い張れば女性になるわけではない、とは?真に女性と思っているとか、そういうこと?それって程度はないんだ?あなた程度と思いでは女性とは言えませんよとか、そういう判断があるってことですか?もちろん犯罪を犯すための詭弁として用いるのは悪いことだよね。でもそれは刑法なりで裁くべきことであって、性自認がどうとか関係ないよね?女が女盗撮しても逮捕なわけで。

ここ何年もこの疑問をハラに持ち続けて、ネット検索したりテレビとかでそのうち明瞭な説明が来るんだろうなと思うのに、一向に出てこずただただ「配慮しましょうね」だけ。

そりゃ外ではトランスジェンダーなんて存在しない!なんて言わないし喧嘩するつもりもないよ。そういうのは社会性のない暇で頭のおかしい連中がするものからな。俺は皆様が正しいんだぞと言うことにハイと言うだけ。

でも心の何処かではずっと納得を探しています。女らしいとか言うな!というジェンダーレスの話と性自認の話は私を今日も混乱させます。表面的に対応する限りは困らないけど、腹落ちしてないか境界に来ると困るし、実際それで衝突おきてんじゃないの?と。

性自認って、何を根拠に自認するの?

完全にジェンダーレスな世の中になっても性自認はあるの?

2024-03-16

anond:20240315075746

固定化してもいいやん

必要なら「そこどいて」って言えるんだし

2024-03-14

[]掲示板ログ分析

水星避難所」では主に以下のような内容が話し合われていました。

1. あにまんでのスレ爆破や規制について
2. ラウダというキャラクターの描写や扱いについて
3. 水星魔女の各キャラクター・カップリング描写や人気について
4. ラウグエ別邸というスレ存在と、そこでのラウダ・ラウペトアンチ活動について
5. 水星魔女というアニメ作品全体の脚本演出巧拙について

以上のような内容が、あにまんというサイトの状況を交えつつ議論されていました。

ラウダの人気の無さと、彼に関するアンチ活動の活発さが特に印象的です。

また全体としてキャラクター描写人間関係の描き方への不満が目立つ印象でした。

水星避難所 Part.2」では主に以下のような内容が話し合われていました。

1. あにまんでのスレ爆破や規制について
2. 水星魔女の各カプの人気について
  • ラウグエ関連のスレが多いことについて、カプ人気の指標として語られていること
  • カプの人気差はそのカプを推す人の数や創作する人の数の差だという意見が出ていること
3. 水星魔女監督インタビュー内容について
4. 監督の年齢や価値観について
5. 次スレ立てについて

以上のような内容が、水星魔女という作品の内容や制作者の意図を中心に議論されていました。

全体として監督の考え方や作品方向性違和感を覚える人が多い印象でした。

また、スレ立てに関しては慎重な意見が目立ちました。

水星避難所 Part.3」では主に以下のような内容が話し合われていました。

1. ラウダのキャラクター描写について
  • ラウダのブラコン描写違和感を覚える人が多いこと
  • ラウダの兄への執着心や行動が「愛情」として描かれていることへの疑問
  • ブラコン描写の濃淡は脚本家によって差があるのではないかという指摘
  • ラウダがグエルから離れたことを祝福する意見
2. 監督価値観思想について
3. 作中の倫理観や罪の描かれ方について
4. 今後の水星魔女コンテンツ展開について
5. 「グエルファンアンチスレ」の存在と、そこから発生する対立煽りについて

以上のような内容が議論されていました。

全体としてラウダの描写監督価値観への違和感作品倫理観のぶれを指摘する意見が目立ちました。

また、コンテンツの今後の展開を懸念する声や、対立煽りを警戒する姿勢も見られました。

水星避難所 Part.4」では主に以下のような内容が話し合われていました。

1. 水星魔女におけるキャラクターの尺の問題について
2. 水星魔女ノベライズについて
3. シャディクやグエルのアンチ固定化自演による荒らしについて
4. ラウダのキャラクター造形についての考察
5. 制作側の意図視聴者の受け取り方のズレについて

以上のような内容が議論されていました。

全体としてキャラクターの尺や描写問題点を指摘する意見が目立ち、特にラウダの造形については制作側の意図視聴者の受け取り方のズレが大きかったのではないかという分析がなされていました。

また、一部のアンチによる自演荒らし問題視されている様子も伺えました。

水星避難所 Part.5」では主に以下のような内容が話し合われていました。

1. あにまんにおける水星関連スレ荒らし行為について
2. 特定アンチによる組織的荒らし活動実態について
3. 4号のキャラクター造形や立ち位置についての議論
4. ラウダのキャラクター造形や公式擁護姿勢への批判
5. 一部のスレミオ厨による棲み分け違反行為について

以上のような内容が議論されていました。

全体として特定荒らしアンチによる組織的活動問題視され、作品制作側の方針についても批判的な意見が目立ちました。

また、一部のカプ厨による棲み分け違反行為話題に上がっていました。

スレッドの空気は荒れており、建設的な議論よりも問題の指摘や愚痴が多い印象でした。

2024-03-12

日本人が気にするべき一番の差別連合国の「敵国条項

ちょくちょく「アジア人差別」が「私達は歴史の正しい側に居る」みたいな人達により提起されるが、ほぼ異人種が居ない!!住宅街に住んでいる日本人がどこまで気にするべきなのかは良くわからない。そもそも公正住宅法(Fair Housing Act)とか様々な局面差別を無くす制度設計をしているアメリカのそうした努力を、そうした制度基本的に無くナチュラル差別している可能性が高い日本社会はもう少し見習ったほうが良い。

今の日本社会アメリカ差別関連で意見表明をするならば、未だに存在する連合国の「敵国条項」に集中したほうが良い。

寧ろ、ヌーバーみたいな日系人も増えているし、「"Japanese"を"Jap"と言ったって良い」「"Japanase"をどう呼ぶかをもはやPolitical Correctness対象にしなくて良い」ぐらいのことを提案するべき。重要なのは、それは数世代前の出来事であり、文脈が分からないことも多く、変に気を使うことが差別部分的固定化する可能性があるということ。

それよりは数世代前に作られた連合国憲章の「敵国条項」を変えて、根本的に新しい連合国憲章を作ろうぜ!ぐらいのことを言っていった方が良い。

2024-02-27

anond:20240227232238

自分より給与が高い男を選ぶなら、相対的に男が家計を支えることになり、女は家事育児負担の押しつけ場所が無くなるから、全員が共働きにでもならない限り、男女の役割分担が固定化されるのは避けられないでしょ

個々の男女が平等賃金キャリアを与えられるとしたら、平均的にはどうしても格差は残る

空白12職歴無し35歳新聞配達9日目ぐらいワイ、帰宅

本日も晴天によりタイムカード1時間50分で帰宅

特に語る事なし

アレだわ8時間寝てるのに寝起きの時点で疲れてる

なんだろうなこれ

疲労回復のためにしっかり食わねばァァァァって食べすぎて五臓六腑が疲れてる感じなのかな~と思ったりして

鶏肉豚肉牛肉・魚ってローテーションするより、ある程度固定化したほうが身体に優しいのかね?

う~ん

食生活の難しさよ

2024-02-25

anond:20240225172823

「怒ってる人間が大概固定化されている」ならそれこそLOの当初の方針を守りつつ、ゾーニングして他の人の目に触れないようにロリエロ好き同士で活動してれば燃えることもなくずっと自分たちの好きなものを守り続けられるのに、なんでわざわざ海外まで含めた社会問題挑発しにいくんだか…アホすぎる

2024-02-22

anond:20240222165934

これ?

「2次避難先に移動したり、仕事を再開したりして、避難所の女性の働き手が少なくなり、残された人の中で、役割固定化が鮮明になっていた」

2次避難先に移動するのは男性だけじゃあないし

仕事を再開するのだって別にそれは男性だけじゃあないだろうし

避難所のボランティアがあるから仕事は再開できないって言う女性がいるんだろうか…?

なんかこの記事全体的に言ってることちょっとおかしい。

ってこのコメント言ってる人の名前検索したらどうもこれは政治のニオイがする…

https://www.jawe2011.jp/career_supporter/%E5%B0%8F%E5%B1%B1%E5%86%85-%E4%B8%96%E5%96%9C%E5%AD%90%EF%BC%88%E3%81%8A%E3%81%95%E3%81%AA%E3%81%84-%E3%81%9B%E3%81%8D%E3%81%93%EF%BC%89%EF%BC%9A%E9%9D%92%E6%A3%AE%E7%9C%8C

2024-02-21

避難所では男性も炊事するべき」 ←これしんどい

避難所の炊事「男性カレーくらい作ってほしい」 女性に偏る傾向、役割固定化懸念の声

https://www.sankei.com/article/20240220-M7DEKIVIXJJPRLTO5JM4OV3OAU/

 

親戚同士が集まったときを思い出す

ちゃんやおばさんやお母さん、姉ちゃんまでテキパキとおしゃべりしながら炊事の用意をしていたのを思い出す

俺は家で手伝いくらいはしていたので何か手伝おうかと思うのだけど、全然ついていけない

そんで「いいよ座ってて」みたいに言われる

男連中はそんな感じで何もせず座っていた

 

もちろん避難所でも同じだとは思わないんだけど

家事めっちゃやってきた60代以上の女性がたくさんいる中で上手く手伝える自信がまったくない

今なら若い女性でも同じことになるんじゃないか

うちの姉は食べることが何より好きだったのと、介護仕事をやってたか全然入っていけたが

 

手伝うと邪魔にされ、手伝わないと罵られる

これを想像するとしんどい

 

たぶん男性だけしか居なかったらそれはそれで回ると思うんだよね

その様子を女性が見たらレベルの低さに呆れそうだけどね

 

あと女性1人男性1人なら多分大丈夫女性が指示すればいいか

女性1人男性3人でも多分大丈夫女性先生にすればいいか

女性3人男性1人とか、女性5人男性1人になってくるとそれはもう邪魔になる、3人で上手くやってたところにまじる不協和音

女性12男性1人だったらうまくいくかもしれない

(※ここでは女性が慣れてる人で、男性が不慣れと仮定

 

普段からやっとけよと言われたらそれは何も言い返せない

でも何故だろうか普段からやってても上手くできる気がしない、たぶん「チームで炊事する」の経験必要

とういうかスポーツもチーム戦苦手なんだが、体育のバスケサッカーで何もできなかった(ボール来るなと思ってた)のを思い出す

学校調理実習は上手くできた記憶がある、あれはみんなが素人だったか

 

_____

 

ブコメ見て思ったが

炊事苦手な女性も得意な人に色々言われながらなんとかやってるんだとしたら、これは甘えなのかもな

その視点はなかった

2024-02-20

anond:20240220231236

そもそも今でも瓦礫撤去なんてしてんの?この避難所

当初はそういう力仕事男性がやってたせいで炊事は女性仕事になっていたけど

うそれは終わっているのに炊事は女性仕事として固定化されてずっと続いていて辛いって話じゃね?これ

どっかで家の片付けも終わって家に住んでいるのに飯だけ避難所に食べにくる人がいる、って話見たよ

自分で作るより他人に用意させた飯食う方が楽だから

anond:20240220123658

漫画アニメゲーム世界ってチビ=声高い 長身=声低い(女性向けの優男キャラだけ高い)で固定化されてるけど

現実だと声高い長身と声低いのチビ結構いるよね

2024-02-19

anond:20240219224948

あの時間帯は視聴者がそこそこ固定化されていると思うんだけど、今回が特に振るわないってのはちょっと悲しいな

からしても面白いと思うんだが

2024-02-08

anond:20240207233805

女性下方婚しない限り、家事育児負担の押しつけ場所が無くなって賃金減る(代わりに労働にはコミットせずに済む)のは避けられないじゃん

弱者男性を救済する理由がないって言うなら性別による役割固定化を受け入れるしかないでしょ

役割固定化は男女双方得する部分と損する部分があるんだから別に女性にだけ我慢しろって言ってるわけじゃない

2024-02-07

周りもみんな社会人になってしばらく経つとそれぞれ固定化した生活スタイルや友人関係があるから仲のいいやつでも急に週末どこか行こうぜっていうのはできないんだよな

今週末の3連休も1人でゴロゴロしてるだけになりそう

気軽に急に飲みに誘えてた友人が遠方に転勤して行ったのが辛い、今からそう言うレベルの友人作るのは難しい

2024-02-05

anond:20240205174606

2家父長制の再考:

父親名字使用すること自体が家父長制を強化するという批判は、伝統文化内での性別に基づく役割固定化を指摘します。

しかし、真の平等を目指すには、選択肢を拡大し、個人自由にその選択を行えるようにすることが重要です。

まり父親名字だけでなく、母親名字、または両方の組み合わせなど、名前選択において多様性を認めることが求められます

もしかして盲目

anond:20240205173919

親の名字使用することが家父長制に根ざしているという主張に対する理解を深めることから始めるべきです。

まず、この主張は、家族名前選択に関しては、性別に基づく不平等存在するという点を指摘しています

しかし、この問題に対する解決策として「父親名字を使わせろ」というフェミニスト要求を単純に家父長制の一形態と見做すことは、議論単純化しすぎると考えられます

名前選択自由:

フェミニストの主張の核心は、名前選択において個人自由尊重することにあります

これは、家族名前選択する際に、伝統的に父親名字を選ぶ慣習に疑問を投げかけ、母親名字を選ぶ選択肢も同等に扱うべきだという意見です。

この観点からは、個人自分アイデンティティ自由表現できるようにすることが目的です。

2家父長制の再考:

父親名字使用すること自体が家父長制を強化するという批判は、伝統文化内での性別に基づく役割固定化を指摘します。

しかし、真の平等を目指すには、選択肢を拡大し、個人自由にその選択を行えるようにすることが重要です。

まり父親名字だけでなく、母親名字、または両方の組み合わせなど、名前選択において多様性を認めることが求められます

平等への道:

名前選択を巡る議論は、より広い社会的文化的な平等への議論の一部です。

家族名前選択における平等を実現するためには、法律政策見直し個人自分アイデンティティに合った選択ができるような支援必要です。

これには、教育や啓発活動も含まれます


要するに、フェミニスト要求を単に家父長制の一形態として切り捨てるのではなく、名前選択自由を通じて個人アイデンティティ尊重し、社会的平等を実現するためのステップとして理解することが重要です。

この問題に対する多様な視点対話を深めることが、より平等で公正な社会への道を開く鍵となります

2024-01-26

anond:20240126183251

9.「平和基本法から佐藤優現象〉へ

 〈佐藤優現象〉を支えている護憲派の中心は、雑誌としては『世界』であり、学者では山口二郎和田春樹である。この顔ぶれを見て、既視感を覚える人はいないだろうか。すなわち、「平和基本法である。これは、山口和田らが執筆し、共同提言として、『世界』一九九三年四月号に発表された。その後、二度の補足を経ている(56)。

 私は、〈佐藤優現象〉はこの「平和基本法からの流れの中で位置づけるべきだと考える。

 同提言は、①「創憲論」の立場、②自衛隊合憲化(57)、③日本経済的地位に見合った国際貢献必要性、④国連軍国連警察活動への日本軍の参加(58)、⑤「国際テロリスト武装難民」を「対処すべき脅威」として設定、⑥日米安保の「脱軍事化」、といった特徴を持つが、これが、民主党の「憲法提言」(二〇〇五年一〇月発表)における安全保障論と論理を同じくしていることは明白だろう。実際に、山口二郎は、二〇〇四年五月時点で、新聞記者の「いま改憲必要なのか」との問いに対して、「十年ほど前から護憲立場から改憲案を出すべきだと主張してきた。しかし、いまは小泉首相のもとで論理不在の憲法論議が横行している。具体的な憲法改正をやるべき時期ではないと思う」と答えている(59)。「創憲論」とは、やはり、改憲論だったのである

 同提言の二〇〇五年版では、「憲法九条の維持」が唱えられているが、これは、政権が「小泉首相のもと」にあるからだ、と解釈した方がいいだろう。「平和基本法」は、戦争をできる国、「普通の国」づくりのための改憲である。同提言軍縮を謳っているが、一九九三年版では、軍縮は「周辺諸国軍縮過程と連動させつつ」行われるとされているのだから北朝鮮中国軍事的脅威が強調される状況では、実現する見込みはないだろう(60)。また、「かつて侵略したアジアとの本当の和解」、二〇〇五年版では、周辺諸国への謝罪過去清算への誠実な取組みの必要性が強調されているが、リベラル過去清算は終わったと認識しているのであるから、これも実効性があるとは思えない。要するに、同提言には、論理内在的にみて、軍事大国化への本質的な歯止めがないのである

 佐藤が語る、愛国心必要性(61)、国家による市民監視(62)、諜報機関の設置等は、「普通の国」にとっては不可欠なものである佐藤饒舌から私たちは、「平和基本法」の論理がどこまで行き着くかを学ぶことができる。

 馬場は、小泉純一郎首相(当時)の靖国参拝について、「今後PKOなどの国際的軍事平和維持活動において殉死殉職した日本人の慰霊をどう処理し追悼するか、といった冷戦後平和に対する構想を踏まえた追悼のビジョンもそこからは得られない」と述べている(63)。逆に言えば、馬場は、今後生じる戦死者の「慰霊追悼施設必要だ、と言っているわけである。「普通の国」においては、靖国神社でないならば、そうした施設はもちろん、不可欠だろう。私は、〈佐藤優現象〉を通じて、このままではジャーナリズム内の護憲派は、国民投票を待たずして解体してしまう、と前に述べた。だが、むしろ、すでに解体は終わっているのであって、「〈佐藤優現象〉を通じて、残骸すら消えてしまう」と言うべきだったのかもしれない。

 ここで、テロ特措法延長問題に触れておこう(64)。国連本部政務官川端清隆は、小沢一郎民主党代表の、テロ特措法延長反対の発言について、「対米協調」一辺倒の日本外交批判しつつ、「もし本当に対テロ戦争への参加を拒絶した場合日本には国連活動への支援も含めて、不参加を補うだけの実績がない」、「ドイツ独自イラク政策を採ることができたのは、アフガニスタンをはじめ、世界の各地で展開している国連PKOや多国籍軍に参加して、国際社会を納得させるだけの十分な実績を積んでいたかである。翻って日本場合多国籍軍は言うに及ばず、PKO参加もきわめて貧弱で、とても米国国際社会理解を得られるものとはいえない」と述べている(65)。

 元国連職員吉田康彦は「国連憲章の履行という点ではハンディキャップなしの「普通の国」になるべきだと確信している。(中略)安保理決議による集団安全保障としての武力行使には無条件で参加できるよう憲法の条文を明確化するのが望ましい」と述べている(66)。川端吉田の主張をまとめれば、「対米協調一辺倒を避けるため、国連PKOや多国籍軍軍事活動積極的に参加して「国際貢献」を行わなければならない。そのためには改憲しなければならない」ということになろう。民主党路線と言ってもよい。今の護憲派ジャーナリズムに、この論理反論できる可能性はない。「8」で指摘したように、対北朝鮮武力行使容認してしまえば、改憲した方が整合性があるのと同じである

 なお、佐藤は、『世界』二〇〇七年五月号に掲載された論文山川均の平和憲法擁護戦略」において、「現実国際政治の中で、山川ソ連侵略性を警戒するのであるから、統整的理念としては非武装中立を唱えるが、現実には西側の一員の日本を前提として、外交戦略を組み立てるのである。」「山川には統整的理念という、人間努力によっては到底達成できない夢と、同時にいまこの場所にある社会生活改善していくという面が並存している」と述べている。私は発刊当初この論文を一読して、「また佐藤柄谷行人への点数稼ぎをやっている」として読み捨ててしまっていたが、この「9」で指摘した文脈で読むと意味合いが変わってくる。佐藤は、「平和憲法擁護」という建前と、本音が分裂している護憲派ジャーナリズムに対して、「君はそのままでいいんだよ」と優しく囁いてくれているのだ。護憲派ジャーナリズムにとって、これほど〈癒し〉を与えてくれる恋人もいるまい(67)。

10.おわりに

 これまでの〈佐藤優現象〉の検討から、このままでは護憲派ジャーナリズムは、自民党主導の改憲案には一〇〇%対抗できないこと、民主党主導の改憲案には一二〇%対抗できないことが分かった。また、いずれの改憲案になるにしても、成立した「普通の国」においては、「7」で指摘したように、人種差別規制すらないまま「国益」を中心として「社会問題」が再編されることも分かった。佐藤沖縄でのシンポジウムで、「北朝鮮アルカイダの脅威」と戦いながら、理想を達成しようとする「現実平和主義」を聴衆に勧めている(68)が、いずれの改憲案が実現するとしても、佐藤が想定する形の、侵略植民地支配反省も不十分な、「国益」を軸とした〈侵略ができる国〉が生まれることは間違いあるまい。「自分国家主義者じゃないから、「国益」論なんかにとりこまれるはずがない」などとは言えない。先進国の「国民」として、高い生活水準や「安全」を享受することを当然とする感覚、それこそが「国益」論を支えている。その感覚は、そうした生存の状況を安定的保障する国家先進国主導の戦争積極的に参加し、南北格差固定化を推進する国家―を必要とするからだ。その感覚は、経済的水準が劣る国の人々への人種主義、「先進国」としての自国を美化する歴史修正主義の温床である

 大雑把にまとめると、〈佐藤優現象〉とは、九〇年代以降、保守派大国路線に対抗して、日本経済的地位に見合った政治大国化を志向する人々の主導の下、謝罪補償必要とした路線が、東アジア諸国民衆の抗議を契機として一頓挫したことや、新自由主義の進行による社会統合破綻といった状況に規定された、リベラル左派危機意識から生じている。九〇年代東アジア諸国民衆から謝罪補償を求める声に対して、他国の「利益のためではなく、日本私たちが、進んで過ちを正しみずから正義回復する、即ち日本利益のために」(69)(傍点ママ歴史清算を行おうとする姿勢は、リベラル内にも確かにあり、そしてその「日本利益」とは、政治大国を前提とした「国益」ではなく、侵略戦争植民地支配可能にした社会のあり方を克服した上でつくられる、今とは別の「日本」を想定したものであったろう。私たちが目撃している〈佐藤優現象〉は、改憲後の国家体制に適合的な形で生き残ろうと浮き足立リベラル左派が、「人民戦線」の名の下、微かに残っているそうした道を志向する痕跡消失もしくは変質させて清算する過程、いわば蛹の段階である改憲後、蛹は蛾となる。

 ただし、私は〈佐藤優現象〉を、リベラル左派意図的計画したものと捉えているわけではない。むしろ無自覚的、野合的に成立したものだと考えている。藤田省三は、翼賛体制を「集団転向寄り合い」とし、戦略戦術的な全体統合ではなく、諸勢力からあいもつあいがそのまま大政翼賛会に発展したからこそ、デマゴギーそれ自体ではなく、近衛文麿のようなあらゆる政治立場から期待されている人物統合象徴となったとし、「主体が不在であるところでは、時の状況に丁度ふさわしい人物実態のまま象徴として働く」、「翼賛会成立史は、この象徴人物の未分性という日本政治特質をそれこそ象徴的に示している」と述べている(70)が、〈佐藤優現象〉という名の集団転向現象においては、近衛のかわりに佐藤が「象徴」としての機能果たしている。この「象徴」の下で、惰性や商売で「護憲」を唱えているメディア、そのメディア追従して原稿を書かせてもらおうとするジャーナリスト発言力を確保しようとする学者、無様な醜態晒す本質的には落ち目思想家やその取り巻き、「何かいいことはないか」として寄ってくる政治家や精神科医ら無内容な連中、運動に行き詰った市民運動家、マイノリティ集団などが、お互いに頷きあいながら、「たがいにからあいもつれあって」、集団転向は進行している。

 ところで、佐藤は、「仮に日本国家国民が正しくない道を歩んでいると筆者に見えるような事態が生じることがあっても、筆者は自分ひとりだけが「正しい」道を歩むという選択はしたくない。日本国家同胞日本人とともに同じ「正しくない」道を歩む中で、自分が「正しい」と考える事柄の実現を図りたい」と述べている(71)。佐藤は、リベラル左派に対して、戦争に反対の立場であっても、戦争が起こってしまたからには、自国国防、「国益」を前提にして行動せよと要求しているのだ。佐藤賞賛するような人間は、いざ開戦となれば、反戦運動を行う人間異端者扱いするのが目に見えている。

 この佐藤発言は、安倍晋三首相の目指していた「美しい国」づくりのための見解とも一致する。私見によれば、安倍の『美しい国へ』(新潮新書、二〇〇六年七月)全二三二頁の本のキモは、イランでのアメリカ大使館人質事件(一九七九年)をめぐる以下の一節である。「(注・反カーター陣営の)演説会で、意外に思ったことがある。人質事件に触れると、どの候補者もかならず、「私は大統領とともにある」(I am behind the President.)というのだ。ほかのことではカーターをこきおろす候補者が、そこだけは口をそろえる。/もちろん、人質にされている大使館員たちの家族配慮するという意図からだろうが、アメリカ一丸となって事件対処しているのだ、という明確なメッセージを内外に発しようとするのである国益からむと、圧倒的な求心力がはたらくアメリカ。これこそがアメリカの強さなのだ。」(八七~八八頁)

 文中の、「人質事件」を拉致問題に、「大統領」を安倍に、「アメリカ」を日本に置き換えてみよ。含意は明白であろう。安倍は辞任したとはいえ総連弾圧をめぐる日本言論状況や、〈佐藤優現象〉は、安倍の狙いが実現したこと物語っている。安倍政権は倒れる前、日朝国交正常化に向けて動きかけた(正確には米朝協議の進展で動かされたと言うべきだが)が、こうなるのは少なくとも今年春からは明らかだったにもかかわらず、リベラル左派の大多数は、「日朝国交正常化」を公然と言い出せなかった。安倍政権北朝鮮外交に敗北したのは明らかである。だが、日本リベラル左派安倍政権ときに敗北したのである

 〈佐藤優現象〉は、改憲後に成立する「普通の国」としての〈侵略ができる国〉に対して、リベラル左派の大部分が違和感を持っていないことの表れである侵略植民地支配過去清算在日朝鮮人人権擁護も、そこには含まれる)の不十分なままに成立する「普通の国」は、普通の「普通の国」よりはるかに抑圧的・差別的侵略的にならざるを得ない。〈佐藤優現象〉のもとで、対北朝鮮武力行使の言説や、在日朝鮮人弾圧の言説を容認することは、戦争国家体制に対する抵抗感を無くすことに帰結する。改憲に反対する立場の者がたたかうべきポイントは、改憲護憲(反改憲)かではない。対北朝鮮武力行使容認するか、「対テロ戦争」という枠組み(72)を容認するかどうかである容認してしまえば、護憲(反改憲)派に勝ち目はない。過去清算も不十分なまま、札束ではたいて第三世界諸国の票を米国のためにとりまとめ、国連民主的改革にも一貫して反対してきた日本が、改憲し、常任理事国化・軍事大国化して、(国連主導ではあれ)米軍中心の武力行使を容易にすることは、東アジア世界平和にとって大きな災厄である(73)。

改憲戦争国家体制拒否したい人間は、明確に、対北朝鮮武力行使の是非、対テロ戦争の是非という争点を設定して絶対的に反対し、〈佐藤優現象〉及び同質の現象を煽るメディア知識人等を徹底的に批判すべきである

(1)岩波書店労働組合「壁新聞」二八一九号(二〇〇七年四月)。

(2)ブログ「猫を償うに猫をもってせよ」二〇〇七年五月一六日付。

(3)ただし、編集者佐藤右翼であることを百も承知の上で使っていることを付言しておく。〈騙されている〉わけではない。

(4)「佐藤優という罠」(『AERA』二〇〇七年四月二三日号)中のコメントより。

(5)インターネットサイトフジサンケイ ビジネスアイ」でほぼ週一回連載中の〈 Permalink | 記事への反応(0) | 18:37

金光翔 『<佐藤優現象批判

インパクション』第160号(2007年11月刊)掲載

目次

1.はじめに

2.佐藤優右派メディアでの主張

 (1)歴史認識について

 (2)対北朝鮮外交について

 (3)朝鮮総連への政治弾圧について

3.佐藤優による主張の使い分け

4.佐藤優へ傾倒する護憲派ジャーナリズム

5.なぜ護憲派ジャーナリズム佐藤を重用するのか?

 (1)ナショナリズム

 (2)ポピュリズム

 (3) 格差社会

 (4)「硬直した左右の二項対立図式を打破」―〈左〉の忌避

6.「人民戦線」という罠

 (1)「ファシズム政権樹立」に抗するために、人民戦線的な観点から佐藤擁護する

 (2)「論壇」での生き残りを図るために、佐藤擁護する

7.「国民戦線」としての「人民戦線

8.改憲問題と〈佐藤優現象

9.「平和基本法から佐藤優現象〉へ

10.おわりに

1.はじめに

 このところ、佐藤優という人物が「論壇」を席巻しており、リベラル左派系の雑誌から右派メディアにまで登場している。

 だが、「論壇の寵児」たる佐藤は、右派メディア排外主義のものの主張を撒き散らしている。奇妙なのはリベラル左派メディアが、こうした佐藤の振舞いを不問に付し、佐藤を重用し続けていることにある。

 佐藤による、右派メディアでの排外主義の主張の展開が、リベラル左派によって黙認されることによって成り立つ佐藤の「論壇」の席巻ぶりを、以下、便宜上、〈佐藤優現象〉と呼ぶ。この現象意味を考える手がかりとして、まずは、佐藤による「論壇」の席巻を手放しに礼賛する立場記述検討からはじめよう。例えば、『世界』の編集者として佐藤を「論壇」に引き入れ、佐藤の著書『獄中記』(岩波書店、二〇〇六年一二月)を企画編集した馬場公彦(岩波書店)は、次のように述べる。

 「今や論壇を席巻する勢いの佐藤さんは、アシスタントをおかず月産五百枚という。左右両翼の雑誌寄稿しながら、雑誌の傾向や読者層に応じて主題文体を書き分け、しかも立論は一貫していてぶれていない。」「彼の言動共鳴する特定編集者と密接な関係を構築し、硬直した左右の二項対立図式を打破し、各誌ごとに異なったアプローチ共通の解につなげていく。」「現状が佐藤さんの見立て通りに進み、他社の編集者意見交換するなかで、佐藤さんへの信頼感が育まれる。こうして出版社カラーや論壇の左右を超えて小さなリスク共同体が生まれ編集業を通しての現状打破への心意気が育まれる。その種火はジャーナリズムにひろがり、新聞社会面を中心に、従来型の検察官邸主導ではない記者独自調査報道が始まる。」「この四者(注・権力民衆メディア学術)を巻き込んだ佐藤劇場が論壇に新風を吹き込み、化学反応を起こしつつ対抗的世論公共圏形成していく。」

 馬場見解の中で興味深いのは、〈佐藤優現象〉の下で、「硬直した左右の二項対立図式」が打破され、「論壇」が「化学反応」を起こすとしている点であるある意味で、私もこの認識を共有する。だが、「化学反応」の結果への評価は、馬場と全く異なる。私は、これを、「対抗的世論公共圏」とやらが形成されるプロセスではなく、改憲後の国家体制に適合的な形に(すなわち、改憲後も生き長らえるように)、リベラル左派が再編成されていくプロセスであると考える。比喩的に言えば、「戦後民主主義体制下の護憲派が、イスラエルリベラルのようなものに変質していくプロセスと言い替えてもよい。

 以下の叙述でも指摘するが、佐藤は対朝鮮民主主義人民共和国(以下、北朝鮮武力行使在日朝鮮人団体への弾圧必要性を精力的に主張している。安倍政権下の拉致外交キャンペーンや、一連の朝鮮総連弾圧に対して、リベラル左派から批判や抗議の声はほとんど聞かれなかったのは、「化学反応」の典型的ものである。「戦後民主主義」が、侵略植民地支配過去とまともに向き合わず在日朝鮮人に対してもせいぜい「恩恵」を施す対象しか見てこなかったことの問題性が、極めて露骨に出てきていると言える。〈嫌韓流〉に対して、リベラル左派からの反撃が非常に弱いことも、こうした流れの中で考えるべきであろう。

 私は、佐藤優個人は取るにたらない「思想家」だと思うが、佐藤右派メディアで主張する排外主義を、リベラル左派容認・黙認することで成り立つ〈佐藤優現象〉は、現在ジャーナリズム内の護憲派問題点を端的に示す、極めて重要な、徴候的な現象だと考える。

 馬場は、佐藤が「左右両翼の雑誌寄稿しながら、雑誌の傾向や読者層に応じて主題文体を書き分け、しかも立論は一貫していてぶれていない」などと言うが、後に見るように、佐藤は、「右」の雑誌では本音を明け透けに語り、「左」の雑誌では強調点をずらすなどして掲載されるよう小細工しているに過ぎない。いかにも官僚らしい芸当である佐藤自身は自ら国家主義であることを誇っており、小谷野敦言葉を借りれば、「あれ(注・佐藤)で右翼でないなら、日本右翼なんか一人もいない」。

 佐藤が読者層に応じて使い分けをしているだけであることは誰にでも分かることであるし、事実ウェブ上でもブログ等でよく指摘されている。そして、小谷野の、この現象が「日本知識人層の底の浅さが浮き彫りになった」ものという嘲笑も正しい。だが、改憲派の小谷野と違い、改憲を阻止したいと考える者としては、この現象について、佐藤優に熱を上げている護憲派を単に馬鹿にするだけではなく、〈佐藤優現象〉をめぐって、誰にでも浮かぶであろう疑問にまともに答える必要がある。なぜ、『世界』『金曜日』等の護憲派ジャーナリズムや、斎藤貴男魚住昭のような一般的には「左」とされるジャーナリストが、佐藤に入れ込んでいるのか? なぜ、排外主義を煽る当の佐藤が、『世界』『金曜日』や岩波書店朝日新聞出版物では、排外主義ナショナリズムの台頭を防がなければならない、などと主張することが許されているのか?

 この〈佐藤優現象〉はなぜ起こっているのか? この現象はどのようなことを意味しているのか? どういう帰結をもたらすのか? 問われるべき問題は何か? こうした問いに答えることが、改憲を阻止したいと考える立場の者にとって、緊急の課題であると思われる。

2.佐藤優右派メディアでの主張

 まず、佐藤排外主義的主張のうち、私の目に触れた主なものを挙げ、佐藤排外主義者としての活躍振りを確認しておこう。

(1)歴史認識について

 佐藤は言う。「「北朝鮮が条件を飲まないならば、歴史をよく思いだすことだ。帝国主義化した日本ロシアによる朝鮮半島への影響力を巡る対立日清戦争日露戦争引き起こした。もし、日本ロシアが本気になって、悪い目つきで北朝鮮にらむようになったら、どういう結果になるかわかっているんだろうな」という内容のメッセージ金正日に送るのだ」。朝鮮植民地化に対する一片の反省もない帝国主義者そのもの発言である。また、アメリカ議会における慰安婦決議の件に関しても、「事実誤認に基づく反日キャンペーンについて、日本政府がき然たる姿勢反論することは当然のことだ。」と述べている。

 特に大川周明テクスト佐藤解説から成る日米開戦真実大川周明著『米英東亜侵略史』を読み解く』(小学館、二〇〇六年四月)では、極めて露骨に、日本近現代史に関する自己歴史認識開陳する。以下、引用する。佐藤が自説として展開している部分である

 「日本人は(注・太平洋戦争)開戦時、少なくとも主観的には、中国アメリカイギリスによる植民地支配から解放したいと考えていた。しかし、後発資本主義である日本には、帝国主義時代の条件下で、欧米列強植民地になるか、植民地を獲得し、帝国主義国となって生き残るかの選択肢しかなかった。」(三頁)、「「大東亜共栄圏」は一種棲み分け理論である日本人はアジア諸民族との共存共栄真摯に追求した。強いて言えば、現在EUを先取りするような構想だった。」(四頁)、「あの戦争を避けるためにアメリカ日本妥協を繰り返せば、結局、日本アメリカ保護国、準植民地となる運命を免れなかったというのが実態ではないかと筆者は考える。」(六頁)、「日本武力によって、列強による中国の分裂が阻止されたというのは、日本人の眼からすれば確かに真実である。(中略)中国人の反植民活動家の眼には、日本列強とともに中国を分割する帝国主義国の一つと映ったのである。このボタンの掛け違いにイギリスアメリカはつけ込んだ。日本こそが中国植民地化と奴隷支配を目論む悪の帝国であるとの宣伝工作を行い、それが一部の中国政治家と知的エリートの心を捉えたのである。」(二八一頁)。また、蒋介石政権については、「米英の手先となった傀儡政権」(二五七頁)としている。他方、佐藤は、汪兆銘南京国民政府は「決して対日協力の傀儡政権ではなかった」(二四九頁)とする。

 右翼たる佐藤面目躍如たる文章である。ちなみに、こんな大東亜戦争肯定論の焼き直しの本を斎藤貴男は絶賛し、「大川こそあの時代知の巨人・であったとする形容にも、大川の主張そのものにも、違和感を抱くことができなかった」としている。

(2)対北朝鮮外交について

 佐藤は、「拉致問題解決」を日朝交渉大前提とし、イスラエルによるレバノン侵略戦争も「拉致問題解決」として支持している。「イスラエル領内で勤務しているイスラエル人が拉致されたことは、人権侵害であるとともにイスラエル国権侵害でもある。人権国権侵害された事案については、軍事行使も辞せずに対処するというイスラエル政府方針を筆者は基本的に正しいと考える」。さらに、現在北朝鮮ミュンヘン会談時のナチス・ドイツに準えた上で、「新帝国主義時代においても日本国家日本人が生き残っていける状況を作ることだ。帝国主義選択肢には戦争問題解決することも含まれる」としている。当然佐藤にとっては、北朝鮮の「拉致問題解決」においても、戦争視野に入っているということだ。『金曜日』での連載においても、オブラートに包んだ形ではあるが、「北朝鮮に対するカードとして、最後には戦争もありうべしということは明らかにしておいた方がいい」と述べている(10)。

 さらに、アメリカが主張してきた北朝鮮米ドル札偽造問題が、アメリカ自作自演だった可能性が高いという欧米メディア報道に対して、佐藤は「アメリカ政府として、『フランクフルター・アルゲマイネ・ツァイトゥング』の記事に正面から反論することはできない。なぜなら、証拠を突きつける形で反論するとアメリカ情報源情報収集能力が明らかになり、北朝鮮を利してしまうからだ」(11)と、いかなる反証根拠も示さずに(反証必要性を封じた上で)、「北朝鮮情報操作」と主張しているが、この主張は、保守派原田武夫にすら否定されている(12)。佐藤現在右派メディアの中でも最も「右」に位置する論客の一人であると言えよう。

(3)朝鮮総連への政治弾圧について

 佐藤は、「在日団体への法適用拉致問題動く」として、「日本政府朝鮮総連経済活動に対し「現行法の厳格な適用」で圧力を加えたことに北朝鮮逆ギレして悲鳴をあげたのだ。「敵の嫌がることを進んでやる」のはインテリジェンス工作の定石だ。/政府が「現行法の厳格な適用」により北朝鮮ビジネス利益を得ている勢力牽制することが拉致問題解決のための環境を整える」と述べている(13)。同趣旨の主張は、別のところでも述べている(14)。「国益」の論理の下、在日朝鮮人の「人権」は考慮すらされてない。

 漆間巌警察庁長官(当時)は、今年の一月一八日の会見で、「北朝鮮が困る事件摘発拉致問題解決に近づける。そのような捜査に全力を挙げる」「北朝鮮日本交渉する気にさせるのが警察庁仕事。そのためには北朝鮮資金源について事件化し、実態を明らかにするのが有効だ」と発言しているが、佐藤発言はこの論理と全く同じであり、昨年末から激化を強めている総連系の機関民族学校などへの強制捜索に理論根拠提供したように思われる。佐藤自身も、「法の適正執行なんていうのはね、この概念ができるうえで私が貢献したという説があるんです。『別冊正論』や『SAPIO』あたりで、国策捜査はそういうことのために使うんだと書きましたからね。」と、その可能性を認めている(15)。

3.佐藤優による主張の使い分け

 排外主義者としての佐藤の主張は、挙げ出せばきりがない。前節で挙げたのも一例に過ぎない。では、佐藤は、こうした主張を『世界』『金曜日』でも行っているのだろうか。

 佐藤が仮に、「左」派の雑誌では「右」ととられる主張を、「右」派の雑誌では「左」ととられる主張をすることで、「硬直した左右の二項対立図式を打破」しているならば、私も佐藤をひとかどの人物と認めよう。だが、実際に行われていることは、「左」派メディアでは読者層の価値観に直接抵触しそうな部分をぼかした形で語り、「右」派メディアでは本音を語るという下らない処世術にすぎない。「左右の二項対立図式」の「打破」は、「左」の自壊によって成り立っているのだ。佐藤が『金曜日』と右派メディアで同一のテーマを扱った文章を読み比べれば、簡単にそのことはわかる。

 一例として、米国下院での「慰安婦」決議に関する佐藤の主張を読み比べてみよう。産経新聞グループサイト上での連載である地球を斬る〉では、「慰安婦問題をめぐるアメリカ報道を「滅茶苦茶」と非難し、「慰安婦問題に関する二〇〇七年三月一日の安倍発言についても「狭義の強制性はなかった」という認識なのだから正当だとして、あたかも「慰安婦」決議案自体不正確な事実に基づいたものであるかのような印象を与えようとしている(16)。ところが、『金曜日』では、こうした自分の主張は述べず、国権論者としての原則的立場から日本政府謝罪には反対だとしている(17)。なお、『金曜日』の同文章では「歴史認識を巡る外交問題 Permalink | 記事への反応(1) | 18:32

2024-01-24

パルワールド

意外と若い人は気軽に楽しんでいる気がする。それか無関心。

ポケモンファンは30年もサトシピカチュウをこすり続けているうちに思考固定化してるんだろうな。

2024-01-19

FF9クリアした。

楽しめたし良作ではあるけど、最高って感じではないかなあ。

なんかストーリーは細部が微妙に感じた。最後に行く程うーんって思うことが増えた。

クリア後の要素はあんまりないのかな。

オズマクリア前に戦えたし。

ゲーム的にはトランスがどうにも使いづらかった。

アビリティ埋めるのはたいして苦じゃなかった。

けど、使うアビリティは結局固定化されちゃってた。

チョコボ作業感あったけど、これは何故か楽しめた。チョコグラフ全部出した。

2024-01-06

クソ事務正社員アルバイトの違い

同僚にクソ事務正社員がいて、いつも「こいつって大学生アルバイト以下だよな。」って思ってるんだけど

レベル給与正社員って長時間シフト固定化されたアルバイトと何が違うんだろうと疑問に感じてしまう。

雇用契約の期間がまず思い浮かぶが、5年だか7年だか継続的雇用されたアルバイトって実質無期雇用じゃん。

シフトの変動が前提にある雇用契約アルバイトで、労働日・労働時間が長い目線で定められているもの正社員なのだろうか。

2024-01-02

anond:20210406094750

かに女性上昇婚指向があるが、それは所得的な部分のみであって、容姿や年齢に関しては男性の方が容姿が劣っていて年齢が高いことが多いはず。つまり男性容姿や年齢に関しては広い意味では上昇婚をしているはずだ。

これ女性側が所得格差とか社会的地位格差とかを持ち出してくるから、その原因として所得上方婚によって女性家事育児役割固定化されていることを指摘されてるだけなので、容姿や年齢は関係ないぞ

それが良いとか悪いとかじゃなくて、問題に対する原因の話をしてるので、「でもお前らもそうだよね」はマジで何のカウンターにもなっていない

所得下方婚を受け入れたくないなら、初めからそれに伴って生じる格差も受け入れて不満垂れなければ良いのに

2023-12-27

プロでもないのにこの人だって分かる絵を描く人

ある程度その人の絵に触れてると、pixivあるいは旧Twitterで絵がちらって目に入っただけでこいつの絵かなってぴんと来て実際に当たるような絵になってる絵師がいるんだよな

あいうのって意図的自分の絵柄を確立しようとしてそうなったのか、単に画力不足の結果だったりするのか(つまり模写などといった絵の練習不足により固定化してしまったただの手ぐせ。たとえるなら伝言ゲームでそのまま言葉を伝えようとしても無意識に変わってしまう感じ)どっちなんだろう。

https://www.pixiv.net/users/5978641

https://www.pixiv.net/users/51447348

https://www.pixiv.net/users/518310

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users/3606266

あくまで全部萌え絵という括りで見れば同一系統ジャンルの絵とみることもできてしまう(特に3番目と9番目と10番目は典型通りの萌え絵しか見えなくてのは他の絵と区別つかないって人も多い気もする。それでもこの三者の間でもシャッフルされても正しく分類できてしまうぐらい確かに違いを感じられる人もいるというか俺がそう)事実こういう人たちも大きく捉えれば萌え絵ベースとなってるのがみて取れる以上、子供の頃の国民アニメ以外のサブカルコンテンツも知らない頃の絵は除くとして今の画風に至る萌芽としての1番はじめに描いた絵は萌え絵の模写からはじまってるはず。が、それでもTwitterピクシブなかにたくさんある絵のなかで、誰の絵かわからないよくある萌え絵に対してこの人の絵だってわかるものがあることはある程度この界隈に使ってれば少なから体験してる人がいる感覚だと思う。オリキャラ描いてる人とかでも今まで描いたことないはじめてみたキャラの絵だとしてもなぜか誰かわかっちゃうんだよな。

この現象の背景にはなにがあるのだろう

2023-12-25

anond:20231225151401


そういう腐敗は与党だけか?共産党権力固定化して民主的代表を選ばないし、りっけんは過去汚職した議員パパ活してるような議員を当たり前のように仲間に加えてるし、維新地方で失政を続けてる

批判すべきものは全部批判していくのが当たり前なのに、単なる子供の好き嫌い批判する対象を選んでる

からお前は駄目なんだよ

いい加減チンコの皮ぐらい自分で剥け

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